JP2887191B2 - 面状ヒータの製造方法 - Google Patents

面状ヒータの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性に優れ、高湿度
雰囲気中で使用できる面状ヒータの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガラス繊維等の繊維状物を有
する熱可塑性樹脂であるスタンパブルシートを用いる圧
縮成形では、上記スタンパブルシートを雌雄の金型に応
じて裁断し、その裁断したスタンパブルシートを加熱軟
化して上記雌雄の金型内に入れ、上記雌雄の金型により
圧縮成形することにより、上記スタンパブルシートが、
例えば自動車の座席のフレームに型付けされる。
【0003】上記従来からのスタンパブルシートを用い
た圧縮成形法を、例えば正特性サーミスタ等からなる発
熱体を合成樹脂によって封止した面状ヒータの製造に用
いた場合、上記圧縮成形法では、下雌金型内に、スタン
パブルシート、給電端子および放熱板としての金属板、
被封止体である発熱体、給電端子および放熱板としての
金属板、スタンパブルシートを重ね合わせて積層体を形
成する。
【0004】その後、上記積層体を加熱して上記スタン
パブルシートの熱可塑性樹脂を溶融状態とし、次に、上
記積層体をプレスして発熱体が、前記繊維状物および熱
可塑性樹脂によって封止された面状ヒータを製造する方
法が考えられた。
【0005】これにより、上記面状ヒータは耐水性や電
気絶縁性を有することができる。また、上記各金属板
は、放熱板としての機能も有するため、面状ヒータの上
下面の面積に近い放熱面積を備えていて、発熱体の放熱
効率を高めることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記製造方
法では、放熱板としての機能も有する各金属板間を電気
的に絶縁するために、熱可塑性樹脂を上記各金属板の端
部間を通して上記各金属板間にも流し込む必要があり、
よって、 100kg/cm2程度の型締め圧力を必要としてい
る。
【0007】このため、上記金属板が上記型締め圧力に
よって湾曲等の変形を生じ、面状ヒータの寸法安定性が
劣化すると共に、上記変形によって各金属板が接触した
り、発熱体と金属板との間に熱可塑性樹脂が入り込んで
通電できなくなったりして発熱不良となることがあっ
た。これらにより、上記製造方法では、得られる面状ヒ
ータの歩留りが悪化するという問題を生じている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の面状ヒータの製
造方法は、以上の課題を解決するために、繊維状物およ
び熱可塑性樹脂を有するスタンパブルシートである下面
シートの上に、表裏面を貫通する複数の孔部が形成され
た板状の第1金属板を載せた後、通電すると発熱する発
熱体を挿入し得る貫通孔を有するスタンパブルシートで
あるコア層シートを上記第1金属板上に重ね、続いて、
上記貫通孔に発熱体を挿入した後、表裏面を貫通する複
数の孔部が形成された板状の第2金属板を上記発熱体上
に載せた後、スタンパブルシートからなる上面シートを
前記下面シートと合うように上記第2金属板上に重ねて
積層体を作製した後、上記積層体を前記熱可塑性樹脂が
溶融するように加熱し、続いて、上記積層体を 0.8kg/c
m2〜10kg/cm2にて圧縮成形して、前記発熱体とこの発熱
体を挟んだ第1および第2金属板とが前記繊維状物およ
び熱可塑性樹脂により封止された面状ヒータを得ること
を特徴としている。
【0009】上記熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレ
ン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリフェニレンオキサイド、高密度ポリエチ
レン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エーテルイミド、ポリ(メタ)アクリレート等の単体あ
るいは共重合体を挙げることができる。
【0010】上記繊維状物としては、ガラス繊維、ウイ
スカ等の無機質繊維、アラミド繊維、ボロン繊維が単体
あるいは混合して用いられる。上記繊維状物は、繊維長
6mm以上、繊維太さ10μm以上のものが使用され、熱
可塑性樹脂に対して、15〜50重量%混合されて用い
られる。
【0011】また、前記の上面シート、コア層シートお
よび下面シートの各熱可塑性樹脂は、圧縮成形するとき
に相互に一体化できればよく必ずしも同一成分である必
要はない。
【0012】上記成形圧力が、0.8 kg/cm2未満である
と、成形圧力の不足によって、得られた面状ヒータの表
面における熱可塑性樹脂ののびが減少し、上記表面に繊
維状物が露出することにより、上記繊維状物間を通して
水が侵入し易くなり、よって、面状ヒータの耐水性が劣
化する。
【0013】一方、成形圧力が10kg/cm2を越えると、得
られた面状ヒータの第2金属板が変形したり発熱体の位
置がずれたりする寸法安定性の劣化を生じ、かつ、発熱
体の通電不良が顕著に増加した。なお、上記通電不良
は、成形圧力により湾曲した第2金属板と発熱体との間
に熱可塑性樹脂が侵入したことにより、上記第2金属板
と発熱体との接触不良に起因するものや、変形した第1
および第2金属板間の接触に起因するものなどが考えら
れた。
【0014】
【作用】上記の方法によれば、上記積層体を圧縮成形し
たとき、コア層シートの熱可塑性樹脂が溶融しているた
め、まず、第1および第2金属板によって発熱体が挟持
され、続いて、繊維状物を含む熱可塑性樹脂が、第1お
よび第2金属板の各孔部および上記第1および第2金属
板の端部間を通って一体化される。
【0015】したがって、上記方法では、従来のよう
に、各金属板の端部間から繊維状物を含む熱可塑性樹脂
を高圧によって上記金属板間に充填する必要がなくな
り、上記圧縮成形を 0.8kg/cm2〜10kg/cm2という低圧で
行うことが可能となる。
【0016】これにより、上記のような低圧な成形圧力
によって、上記第1および第2金属板が変形することが
回避され、かつ、発熱体と第1および第2金属板との間
に熱可塑性樹脂が侵入することも防止できる。
【0017】また、孔部を有する第1および第2金属板
によって各上下面シートの繊維状物および熱可塑性樹脂
が、圧縮成形の際の金型と第1および第2金属板との間
にそれぞれ残留するから、上記各第1および第2金属板
と金型との間に間隔が常に形成される。これにより、発
熱体とこれを挟持した第1および第2金属板とは、繊維
状物および熱可塑性樹脂によって常に覆われて封止され
ることになる。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図6に
基づいて説明すれば、以下の通りである。まず、面状ヒ
ータの製造方法に用いる圧縮成形用金型について説明す
ると、上記圧縮成形用金型では、図1および図2に示す
ように、ガラス繊維(繊維状物)を含むポリプロピレン
樹脂(熱可塑性樹脂)からなるスタンパブルシート間
に、被封止物としてのヒータが挟持された積層物1を載
置して移動し得る受け板2が、下金型3に対して着脱可
能に設けられている。したがって、上記受け板2には、
積層物1の底面と同形の載置面2aが形成されている。
【0019】そして、上記受け板2上には、上記下金型
3の略コの字状のエッジ部3a内に挿入されたときに、
上記下金型3における下雌金型3eのシャーエッジの一
辺部となる立ち上げ部2bが、前記載置面2aの一辺に
沿って立設されている。
【0020】これにより、エッジ部3aと立ち上げ部2
bと載置面2aとによって下雌金型3eが形成されるか
ら、上記積層物1は、上記上雄金型4と下雌金型3eと
の型締めによって板状に成形されるようになっている。
【0021】また、上記受け板2には、受け板2を下金
型3の所定位置に固定するための固定用孔部2cが2ヶ
所、図示しない固定ピンが挿通されるように穿設されて
いる。よって、下金型3には、上記固定ピンが嵌入され
る固定用穴部3bがそれぞれ穿設されている。
【0022】また、下金型3には、所定の温度を維持で
きるように加熱するための下側ヒーター3c…と、上記
各下側ヒーター3c…からの熱を効率よく下金型3に伝
達するための下側断熱層3dとが内蔵され、一方、上雄
金型4には、所定の温度を維持できるように加熱するた
めの上側ヒーター4a…と上記各上側ヒーター4a…か
らの熱を効率よく上雄金型4に伝達するための上側断熱
層4bとが内蔵されている。
【0023】次に、上記圧縮成形用金型およびスタンパ
ブルシートを用いた面状ヒータの製造方法について説明
すると、上記製造方法では、まず、厚みが0.85mmのスタ
ンパブルシート(ケープラシート社製、商品名:C8010
−N、組成:ポリプロピレン樹脂60wt%、ガラス繊維40
wt%)を15cm四方にそれぞれ切断して2枚のシートと
し、下面シート5および上面シート6とした。
【0024】一方、厚みが 2.5mmのスタンパブルシート
(ケープラシート社製、商品名:C8030−N、組成:ポ
リプロピレン樹脂60wt%、ガラス繊維40wt%)を15cm四
方に切断した後、そのシートの中心に、表裏面を貫通す
る直径15mmの貫通孔7aを一か所穿設してコア層シート
7とした。
【0025】また、PTC特性(正特性サーミスタ)を
有するチタン酸バリウム系磁器半導体からなる発熱体8
が用いられている。上記発熱体8は、例えば直径が15m
m、厚みが 2.5mmの円板状に形成され、その上下面に例
えば銀ペーストを焼き付けた電極がそれぞれ形成されて
いる。
【0026】一方、上記発熱体8に給電し、かつ、上記
発熱体8からの熱を外部に効率よく放熱するための金属
板(第1および第2金属板)9が用いられている。上記
金属板9は、例えば 140mm四方で厚さ1mmのアルミニウ
ム板からなり、その表裏面を貫通する直径5mmの孔部
(図示せず)を碁盤の目状に有している。なお、上記各
金属板9・9には、図示しないが、後述するように相互
に対向する片面にリード線がそれぞれ半田付けされてい
る。
【0027】次に、図3に示すように、 150mm四方の成
形品が乗る前記受け板2の載置面2a上に、下面シート
5、金属板9、コア層シート7を同軸状となるように順
次重ね合わせ、上記コア層シート7の貫通孔7aに発熱
体8を嵌入し、続いて、金属板9、上面シート6をこの
順序で重ね合わせて積層体1を形成した。
【0028】なお、上記の同軸状に重ねるとは、各下面
シート5、金属板9、コア層シート7を、それらの上下
面に対し垂直方向に延びる各対称軸が同軸状となるよう
に重ね合わせることである。
【0029】その後、上記積層体1を載せた受け板2
を、図4に示すように、例えばヒータ内に入れて加熱す
ることにより、上記積層体1を、その各シート5・6・
7が 220℃となるように7分間加熱した。
【0030】このとき、上記積層体1は加熱により膨張
するため、図4に示すように、上記積層体1を予熱する
ヒータ10と積層体1との間隔hを所定の間隔、例えば
2mmを維持するように、上記ヒータ10を、積層体1の
温度上昇に起因する膨張に応じて上昇させる。これによ
り、上記積層体1は、上記ヒータ10との当接による形
状の崩れを防止しながら、効率よく加熱されることにな
る。
【0031】このように加熱された上記上面シート6、
コア層シート7、下面シート5は、それらのポリプロピ
レン樹脂が溶融するが、上記各シート5・6・7に充填
されているガラス繊維により流れ出すことがない。ま
た、各シート5・6・7は、シート状に形成されるとき
に、含まれるガラス繊維がほぼ面方向に沿うように配設
されるから、加熱されると各シート5・6・7が層方向
に主に膨張する。これらのことにより、受け板2上で加
熱された各シート5・6・7は、それらの略長方形板状
の形状を維持して受け板2上に保持される。
【0032】この次に、上記受け板2を、図1および図
5に示すように、下金型3に取り付けて、上記受け板2
および下金型3のエッジ部3aとにより下側の雌金型3
eを形成した後、上雄金型4と雌金型3eとによって、
前記積層体1を温度 100℃、成形圧力1kg/cm2にて、1
分間、冷却プレスした。
【0033】このように冷却プレスでは、まず、コア層
シート7のポリプロピレン樹脂が溶融しているため、発
熱体8が各金属板9・9により挟持された状態となり、
続いて、上記各シート5・6・7の各ポリプロピレン樹
脂が金属板9の各孔部(図示せず)および各金属板9・
9の端部間を通して、上記各シート5・6・7が一体化
することにより、15cm×15cm×約5mmの面状ヒータを得
た。
【0034】このとき、上記上下面シート5・6は、金
属板9の各孔部(図示せず)を通して移動し難いため
に、面状ヒータの表面側に多く残留することになる。こ
のことから、雌雄金型3・4と各金属板9・9との間に
ガラス繊維の介在によって間隔が常に形成された。
【0035】したがって、上記間隔にガラス繊維とポリ
プロピレン樹脂が常に存在するから、上記各金属板9・
9および発熱体8が、上記ガラス繊維とポリプロピレン
樹脂によって封止された面状ヒータが得られた。
【0036】これにより、上記面状ヒータは、その全面
がガラス繊維を含有するポリプロピレン樹脂により覆わ
れており、よって、良好な電気絶縁性を有していた。ま
た、上記面状ヒータは、図示しないリード線を介して各
金属板9・9に通電することにより、PTCからなる発
熱体8が迅速に発熱し、その発熱体8の熱が各金属板9
・9を介して迅速に面状ヒータの表面に達する。よっ
て、上記面状ヒータは温度上昇が迅速なものとなる。
【0037】次に、上記実施例の方法における圧縮成形
の際の成形圧力1kg/cm2に代えて、他の種々な成形圧力
を用いて面状ヒータをそれぞれ作製したところ、図6の
グラフに示す結果が得られた。この結果から、成形品の
不良率が1%以下を好ましい歩留りとすると、上記方法
では、0.8 kg/cm2以上、10kg/cm2以下の範囲の成形圧力
が望ましく、さらに 1.0kg/cm2以上、5kg/cm2以下の範
囲の成形圧力が好ましいことが判った。
【0038】すなわち、成形圧力が0.8 kg/cm2未満であ
ると、得られた面状ヒータの寸法安定性が劣化し、成形
圧力の不足によって上記面状ヒータの表面におけるポリ
プロピレン樹脂ののびが減少し、上記表面にガラス繊維
が露出することにより、上記ガラス繊維間を通して水が
侵入し易くなり、よって、面状ヒータの耐水性が劣化す
る。
【0039】一方、成形圧力が10kg/cm2を越えると、得
られた面状ヒータの金属板9が変形したり発熱体8の位
置がずれたりする寸法安定性の劣化を生じ、かつ、発熱
体8の通電不良が顕著に増加した。なお、上記通電不良
は、成形圧力により湾曲した各金属板9・9と発熱体8
との間にポリプロピレン樹脂が侵入したことにより、上
記各金属板9・9と発熱体8との接触不良に起因するも
のや、変形した各金属板9・9間の接触に起因するも
の、リード線(図示せず)の断線の発生などが考えられ
た。
【0040】このように上記実施例の方法によれば、上
記積層体1を圧縮成形したとき、各シート5・6・7の
ポリプロピレン樹脂が、各金属板9・9の各孔部および
上記各金属板9・9の端部間を通って一体化されるの
で、従来のように各金属板の端部間から繊維状物を含む
熱可塑性樹脂を高圧によって上記金属板間に充填する必
要がなくなり、上記圧縮成形が 0.8kg/cm2〜10kg/cm2
いう低圧で可能となる。
【0041】これにより、上記のような低圧な成形圧力
によって、上記各金属板9・9が変形することが回避さ
れ、かつ、発熱体8と各金属板9・9との間にポリプロ
ピレン樹脂が侵入することも防止できるから、各金属板
9・9間の接触や、発熱体8と金属板9との間の接触不
良に起因する上記面状ヒータの歩留りの悪化を回避でき
る。
【0042】また、圧縮成形時に、各上下面シート5・
6のガラス繊維およびポリプロピレン樹脂が、圧縮成形
の際の雌雄金型3・4と各金属板9・9との間に残留す
るから、上記各金属板9・9とそれらとそれぞれ対面す
る雌雄金型3・4との間に間隔が常に形成される。これ
により、発熱体8を挟持する上記各金属板9・9は、ガ
ラス繊維およびポリプロピレン樹脂によって常に覆われ
て封止されることになる。
【0043】これにより、上記方法では、各金属板9・
9はガラス繊維およびポリプロピレン樹脂によって常に
覆われるから、上記各金属板9・9の電気絶縁性を維持
でき、かつ、上記各金属板9・9の耐水性も確保でき
る。したがって、上記各金属板9・9に挟まれている発
熱体8に対しても、電気絶縁性を維持でき、かつ、耐水
性も確保できる。
【0044】この結果、上記方法は、耐水性や耐湿性に
優れ、風呂場や高湿度雰囲気中で好適に使用できる面状
ヒータを歩留りよく安定に製造できるものとなってい
る。
【0045】なお、上記実施例では、金属板9に碁盤の
目状に穴を形成した例を挙げたが、上記金属板9の形状
は、成形時の圧力によって変形しなければ上記に限定さ
れることはなく、例えば金網状であってもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明の面状ヒータの製造方法は、以上
のように、表裏面を貫通する複数の孔部が形成された板
状の第1および第2金属板の間に、通電すると発熱する
発熱体と、貫通孔に上記発熱体を挿入したスタンパブル
シートであるコア層シートとを有し、さらに、繊維状物
および熱可塑性樹脂を有するスタンパブルシートである
上下面シートにて上記第1および第2金属板を外側から
それぞれ挟んだ積層体を作製した後、上記積層体を前記
熱可塑性樹脂が溶融するように加熱し、続いて、上記積
層体を 0.8kg/cm2〜10kg/cm2にて圧縮成形して、前記発
熱体と、それを挟持した各第1および第2金属板とが前
記繊維状物および熱可塑性樹脂により封止された面状ヒ
ータを得る方法である。
【0047】それゆえ、上記方法は、上記積層体を圧縮
成形したとき、上下面シートおよびコア層シートの熱可
塑性樹脂が、第1および第2金属板の孔部および上記第
1および第2金属板の端部間を通って一体化されるの
で、従来のように各金属板の端部間からのみ熱可塑性樹
脂が充填されて一体化される場合と比べると、上記圧縮
成形を 0.8kg/cm2〜10kg/cm2という低圧で行うことが可
能となる。
【0048】これにより、上記第1および第2金属板が
成形圧力によって変形することが回避され、かつ、成形
したときに発熱体と第1および第2金属板との間に熱可
塑性樹脂が侵入することも防止できる。
【0049】また、孔部を有する第1および第2金属板
によって各上下面シートの繊維状物および熱可塑性樹脂
が、圧縮成形の際の金型と各第1および第2金属板との
間に残留するから、上記各第1および第2金属板と金型
との間に間隔が常に形成される。
【0050】このことから、発熱体とそれを挟持する上
記第1および第2金属板は、繊維状物および熱可塑性樹
脂によって常に覆われることになるから、上記各第1お
よび第2金属板の電気絶縁性を維持でき、かつ、耐水性
も確保できる。したがって、上記各第1および第2金属
板に挟まれた発熱体に対しても、電気絶縁性を維持で
き、かつ、耐水性も確保できる。
【0051】この結果、上記方法は、耐水性や耐湿性に
優れ、風呂場等の高湿度雰囲気中において好適に使用で
きる面状ヒータを歩留りよく安定に製造できるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の面状ヒータの製造方法の一工程を示す
積層体および圧縮成形金型の一部破断正面図である。
【図2】上記圧縮成形金型の下雌金型の一部を構成する
受け板の斜視図である。
【図3】上記積層体を載せた受け板の正面図である。
【図4】上記受け板を加熱するときの正面図である。
【図5】上記受け板を下金型に装着したときの平面図で
ある。
【図6】上記製造方法における圧縮圧力の変化に対する
製品不良率の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 積層体 5 下面シート 6 上面シート 7 コア層シート 7a 貫通孔 8 発熱体 9 金属板(第1および第2金属板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 3/02 - 3/82

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維状物および熱可塑性樹脂を有するスタ
    ンパブルシートである下面シートの上に、表裏面を貫通
    する複数の孔部が形成された第1金属板を載せた後、通
    電すると発熱する発熱体を挿入し得る貫通孔を有するス
    タンパブルシートであるコア層シートを上記第1金属板
    上に重ね、続いて、上記貫通孔に発熱体を挿入した後、
    表裏面を貫通する複数の孔部が形成された第2金属板を
    上記発熱体上に載せた後、スタンパブルシートからなる
    上面シートを前記下面シートと合うように上記第2金属
    板上に重ねて積層体を作製した後、上記積層体を前記熱
    可塑性樹脂が溶融するように加熱し、続いて、上記積層
    体を 0.8kg/cm2〜10kg/cm2にて圧縮成形して、前記発熱
    体とこの発熱体を挟んだ第1および第2金属板とが前記
    繊維状物および熱可塑性樹脂により封止された面状ヒー
    タを得ることを特徴とする面状ヒータの製造方法。
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