JP2903076B2 - 軌道上空間上部における人工地盤の建設方法 - Google Patents

軌道上空間上部における人工地盤の建設方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 鉄道ターミナルなどにおける軌道上空間に、人工地盤
を構築する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年の大都市における地価の高騰などにより、また都
市の過密化によって建設土地の取得が非常に困難になっ
てきている。一方、大都市における鉄道などのターミナ
ルは都市の中心機能を果たすものとして非常に期待が大
きくなってきている。これらの点からターミナルにおけ
る軌道上空間の利用として、レールとレールとの間に柱
を立てて構築されている橋や駅施設が注目されるように
なってきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述した橋や駅施設は複数の軌道を限られ
た幅で横切るようにして構築されており、ホームとホー
ムを跨ぐようにした規模の小さいものである。しかしな
がら、上記のような都市の中心機能を果たすなどの目的
のために大規模の施設を構築しようとした場合は、既存
の軌道という性格上、最外側の軌道に沿うようにして柱
を立てるしかなく、軌道内は無柱にしなければならなく
なる。このためどうしても大スパンの床構造を必要とす
る。
また一方、軌道上空間に大規模な広場や床の基礎とな
る人工地盤を構築するときは、株が常時通行している軌
道であるため、通行に支障のない上部に作業構台が必要
となってくる。しかしこの作業構台の上部に人工地盤を
構築することになり、構築後に不良となる作業構台のト
ラス厚(成)分だけ上方に構築しなければならず、よっ
て人工地盤を基礎として完成した広場や公園、各種の施
設は周辺の地表面から高くなり、視覚的にも動線的にも
使用しにくいものとなる。そして前記作業構台分の空間
も無駄になるという問題がある。
そこで本発明は、軌道上に大規模な施設を構築するに
あたって、軌道上の空間に無駄なく人工地盤を架け渡す
ようにすることを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記した課題を考慮してなされたもので、
軌道に沿った両側に、前記軌道の幅方向に構大トラスを
架け渡すためのホイストポストを立設して、前記ホイス
トポスト間に軌道方向に沿って移動可能なホイストクレ
ーンを設け、前記ホイストクレーンによる吊支状態で軌
道の片側からホイスト用トラスを軌道の幅方向に架け渡
し、前記ホイスト用トラスによる吊支状態で軌道の片側
から構台トラスを延設し、前記構台トラスを軌道の幅方
向に架け渡して、軌道上空間に本設作業構台を設け、本
設作業構台上で組み上げられた軌道幅方向に亘る人工地
盤トラスを、順次前記本設作業構台上から軌道の長手方
向にスライドして、軌道上空間の所定の高さに降下配置
し、複数の前記人工地盤トラスを軌道の長手方向に並設
することを特徴とする軌道上空間上部における人工地盤
の建設方法を提供して、上記課題を解消するものであ
る。
よって、建設された人工地盤を作業構台として超高層
ビルなどの構造物を軌道上に建設することもでき、直接
作業構台から構造物を建設する方法もある。
〔作 用〕
本発明においては、軌道を跨ぐ本設作業構台を構築す
る工程と、この本設作業構台で組み上げられた人工地盤
トラスを順次配列して人工地盤を建設する工程(すなわ
ち本設工程)とからなるもので、本設作業構台を構築す
る工程では、ホイストポストに吊支された状態で構台ト
ラスが軌道の片側から跨ぐように延設される。この構台
トラスは、軌道の幅方向に先に架け渡された下側トラス
と、この下側トラス上に沿って軌道の幅方向に架け渡さ
れた上側トラスとを連結してなるものであって、この工
程が下側トラスの架設と上側トラスの架設とに分かれ、
いっぺんに大荷重が掛からず、撓み量なども極めて少な
い。よって大スパンの架設が可能となる。
構築された前記本設作業構台上には作業スペースが確
保され、本設工程ではこの本設作業構台で組み上げられ
た人工地盤トラスを順次配設することによって軌道の長
手方向に延設された人工地盤が建設されるようになる。
〔実施例〕
つぎに、本発明を第1図から第12図に示す一実施例に
基づいて詳細に説明する。
(本設作業構台の構築工程) 第1図(a)(b)から第6図(a)(b)は本設作
業構台を構築する工程を正面側からと上面側からの状態
で示すものである。
この本設作業構台の構築工程では、まず軌道Aの両側
に沿ってホイストポスト1を立設する。なお、この構築
工程の前には軌道Aの両側に長手方向に沿って人工地盤
の1スパンごとに支柱が立設されている。
ホイストポスト1の立設後は、ホイスト用トランスを
架け渡すために使用するホイストクレーン2を設ける。
これはホイストポスト1の中位置間に、ワイヤーおよび
トロリーからなるガイド3とホイストレール4とを架け
渡し、前記ホイストレール4をホイストポスト1上から
の吊り下げワイヤー5で支持してなるものであり、ガイ
ド3に沿うホイス6を、例えばウィンチ駆動によるホイ
ストレール4に沿って軌道Aの幅方向に動かす。またこ
のホイストクレーン2によって後述するホイスト用トラ
ス7を支持し、これを受け桁梁8に沿わせて軌道Aの長
手方向に移動させるように設けられる。
上記構築工程ではまずホイストクレーン2を使用して
ホイスト用トラス7が架け渡される。前記ホイスト用ト
ラス7は、軌道片側は仮作業構台9上で予め特定の長さ
ごとに組み上げられるものであって、これを順次連結す
るととみ、先端や所定箇所をホイストクレーン2によっ
て吊支して、徐々に軌道Aの幅方向に延設していく(第
1図(a),第1図(b))。ホイスト用トラス7が架
け渡されると、これ全体の所定の高さまで引き上げる
(第2図(a),第2図(b))。前記ホイスト用トラ
ス7を所定高さまで引き上げた後、受け桁梁8を軌道A
の長手方向に設け、ホイストクレーン2でホイスト用ト
ランス7を支持するとともに、この受け桁梁8によって
前記ホイスト用トラス7が軌道Aの長手方向に移動可能
となるように支持される(第3図(a),(第3図
(b))。
つぎにホイスト用トラス7を使用して本設作業構台を
構築する。
ホイスト用トランス7の連結と同様に、仮作業構台9
上で、まず本特定の長さごとに下側トラス10を順次組み
上げて連結し、これをホイスト用トランス7によって吊
支した状態で徐々に軌道Aの幅方向に延設していく(第
4図(a),第4図(b))。そして一本の下側トラス
10が架設されるとこれの上部を沿うようにして同様に順
次上側トラス11を延設する(第5図(a),第5図
(b))。
下側トラス10と上側トラス11とを架設し両者を連結す
ることにより一本の構台トラス12が構成される。すなわ
ちこの構台トラス12は、先に架け渡された下側トラス10
と、この下側トラス10上に沿って軌道の幅方向に架け渡
された上側トラス11とを連結してなるものであって、こ
の工程が下側トラスの架設と上側トラスの架設とに分か
れ、いっぺんに大荷重が掛からず、撓み量なども極めて
少ない。
そしてこの構台トラス12を順次上記手順で所定の幅
(軌道長手方向)に並設し、そののち床張りやコンクリ
ート床施工(本設作業環境の整備)などを行って本設作
業構台13が構築される(第6図(a),第6図
(b))。なお、構築工程終了後はホイストポスト、ホ
イストクレーン、仮作業構台は撤去する。またこの本設
作業構台は後述する人工地盤の建設時に、本設の構造体
として利用される。さらに構台トラスが上下タブルトラ
スとなることから、下側トラスの架設後、上側トラスと
この下側トラスとの連結作業が簡単に行えるようにな
る。
(本設工程) 上記の構築工程によって本設作業構台13が出来上がる
と本設工程となる。
第7図に示すように、まず本設作業構台13上で軌道A
の幅をカバーする大スパン(軌道長手方向は支柱間隔、
すなわち1スパンである)の人工地盤トラス14を組み上
げる。そしてこの人工地盤トラス14の上部にコンクリー
ト床などの床部を構成する。
そののち上記人工地盤トラス14を本設作業構台13から
隣接の支柱15に1スパン分架け渡した上下可動ガイドレ
ールに沿ってスライドして支柱15間に位置させ、これを
ウィンチにより上記本設作業構台13の床レベルに合うよ
うに降下させる。一方本設作業構台13上では次の人工地
盤トラス16を組み上げ、完了した人工地盤トラス16を前
記人工地盤トラス(本設作業構台と同レベルとしたも
の)14上に上下可動ガイドレール17(人工地盤トラス14
上に配置したもの)によって移動させる。
つぎに、上記人工地盤トラス14,16を共に降下させた
のち、上部の人工地盤トラス16を本設作業構台13のレベ
ルでさらに軌道の長手方向にスライドして隣接スパンに
位置させ、人工地盤トラス16がスライドが終了すると再
び人工地盤トラス14は本設作業構台まで上昇し固定され
る。このように本設作業構台上で組み上げられる人工地
盤トラスを固定の完了した人工地盤トラス上面を利用し
ながら最端の人工地盤トラス上までスライドさせ、そし
て前記最端の人工地盤トラスとともに降下させた後、本
設作業構台のレベルで次スパンにスライドし、前記最端
の人工地盤トラスを本設作業構台のレベルまで上昇さ
せ、これらの人工地盤トラスを順次併設することによっ
て、軌道Aの長手方向に拡がり床面が揃った人工地盤18
が建設される。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によると、軌道に沿った
両側に、前記軌道の幅方向に構台トラスを架け渡すため
のホイストポストを立設して、前記ホイストポスト間に
軌道方向に沿って移動可能なホイストクレーンを設け、
前記ホイストクレーンによる吊支状態で軌道の片側から
ホイスト用トラスを軌道の幅方向に架け渡し、前記ホイ
スト用トラスによる吊支状態で軌道の片側から構台トラ
スを延設し、前記構台トラスを軌道の幅方向に架け渡し
て、軌道上空間に本設作業構台を設け、本設作業構台上
で組み上げられた軌道幅方向に亘る人工地盤トラスを、
順次前記本設作業構台上から軌道の長手方向にスライド
して、軌道上空間の所定高さに降下配置し、複数の前記
人工地盤トラスを軌道の長手方向に並設するので、大ス
パンの人工地盤を、軌道の脇スペースに支柱を立設する
だけで軌道を跨ぐように、かつ軌道の長手方向に広く設
けることができ、そして軌道上空間に無駄なく低い人工
地盤が建設されるようになる。これによって周辺地盤と
の連続性が高くなり、人工地盤上に建設する各種施設が
周辺地域を分断せずに周辺地域との一体化が図れるよう
になる。
一方、軌道上空間の上部に位置する本設作業構台から
横方向に本設作業が行われ、この本設作業構台をも本設
の構造体として利用できるようになり、経済的に人工地
盤を建設できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)から第6図(b)は本発明における一実施
例の本設作業構台の構築工程を示すもので、 第1図(a)はホイスト用トラスの延設を立面で示す説
明図、第1図(b)は同じくホイスト用トラスの延設を
平面で示す説明図、 第2図(a)はホイスト用トラスが架け渡された状態を
立面で示す説明図、第2図(b)は同じくホイスト用ト
ラスが架け渡された状態を平面で示す説明図 第3図(a)はホイスト用トラスを上昇させた状態を立
面で示す説明図、第3図(b)は同じくホイスト用トラ
スを上昇させた状態を平面で示す説明図 第4図(a)は下側トラスの延設時を立面で示す説明
図、第4図(b)は同じく下側トラスの延設時を平面で
示す説明図 第5図(a)は上側トラスの延設時を立面で示す説明
図、第5図(b)は同じく上側トラスの延設時を平面で
示す説明図 第6図(a)は本設作業構台を立面で示す説明図、第6
図(b)は同じく本設作業構台を平面で示す説明図 第7図から第10図は本設工程を示すもので、 第7図は人工地盤トラスを側方から示す説明図、 第8図は同じく人工地盤トラスを正面側から示す説明
図、 第9図は人工地盤トラスのスライドを側方から示す説明
図、 第10図は同じく人工地盤トラスのスライドを正面方から
示す説明図、 第11図は人工地盤を示す説明図である。 1……ホイストポスト 2……ホイストクレーン 7……ホイスト用トラス 10……下側トラス 11……上側トラス 12……構台トラス 13……本設作業構台 14,16……人工地盤トラス 18……人工地盤 A……軌道

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軌道に沿った両側に、前記軌道の幅方向に
    構台トラスを架け渡すためのホイストポストを立設し
    て、 前記ホイストポスト間に軌道方向に沿って移動可能なホ
    イストクレーンを設け、 前記ホイストクレーンによる吊支状態で軌道の片側から
    ホイスト用トラスを軌道の幅方向に架け渡し、 前記ホイスト用トラスによる吊支状態で軌道の片側から
    構台トラスを延設し、 前記構台トラスを軌道の幅方向に架け渡して、軌道上空
    間に本設作業構台を設け、 本設作業構台上で組み上げられた軌道幅方向に亘る人工
    地盤トラスを、順次前記本設作業構台上から軌道の長手
    方向にスライドして、軌道上空間の所定高さに降下配置
    し、 複数の前記人工地盤トラスを軌道の長手方向に並設する
    ことを特徴とする軌道上空間上部における人工地盤の建
    設方法。
  2. 【請求項2】上記構台トラスは、軌道の幅方向に架け渡
    された下側トラスと、この下側トラス上に沿って軌道の
    幅方向に架け渡された上側トラスとを連結してなるもの
    である請求項1に記載の軌道上空間上部における人工地
    盤の建設方法。
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