JP2903246B2 - ポリスチレン発泡体 - Google Patents

ポリスチレン発泡体

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健二郎 小濱
研太郎 山田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリスチレン発泡体に関する。さらに詳しく
は特定量のポリスチレンに、ポリメチルメタアクリレー
ト、アルキルベンゼンスルホン酸中性塩、加熱して水ま
たは炭酸ガスを放出する無機マグネシウム化合物および
オキシカルボン酸の特定量を混合した混合物を用いて得
られるポリスチレンは発泡体に関する。
ポリスチレン発泡体は耐水性、耐熱性および軽量性を
生かして魚箱や果物、野菜の運搬容器に広く使用されて
おり、また緩衝性を生かして雑貨、電気製品などの緩衝
梱包材や保温、保冷材として建材用に使用されている。
(従来の技術) 従来、ポリスチレン発泡体の製造方法としては 1)発泡材を含有するポリスチレンビーズを加熱して予
熱発泡させ、得られた予備発泡ビーズを型に入れて加熱
することによりビーズが加熱融着し、所定の型の発泡体
を得る方法、 2)ポリスチレンに気泡調整剤などを混合した混合物を
押出機で加熱、溶融した時点で炭化水素化合物(プロパ
ン、ブタン、ペンタンなど)、弗化炭化水素化合物など
の発泡剤を注入し、混練したのちシート状もしくは板状
に押出して発泡体を得る方法 などがある。
しかしながら、これらの方法では、発泡時に上述の発
泡剤が大気中に発散される結果、火災、爆発等を考慮に
入れた対策を構ずる必要があり、また弗化炭化水素化合
物を用いることはフロンガスによる環境破壊の問題が提
起されており好ましくない。
また、最近スチレン−メタアクリル酸共重合樹脂等の
炭酸マグネシウムなどの炭酸塩を発泡剤として混合し
て、該混合物を押出機で発泡体とすることが提案されて
いる(特開昭58−194930号公報)。
しかし、上述の混合物はスチレン−メタアクリル酸共
重合樹脂を主成分とする特殊なポリスチレンであり、汎
用のポリスチレンに適用できるとはいえない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、上述の炭化水素化合物や弗化炭化水素
化合物を発泡剤として使用せずに良好な発泡体を得るべ
く鋭意研究した。その結果、特定量のポリスチレンに、
ポリメチルメタアクリレート、アルキルベンゼンスルホ
ン酸中性塩、加熱して水または炭酸ガスを放出する無機
マグネシウム化合物およびオキシカルボン酸の特定量を
混合した混合物を用いて得られる発泡体が発泡セルが均
一で良好な発泡体になることを見い出し、この知見にも
とづき本発明を完成した。
以上の記述から明らかなように本発明の目的は、可燃
性の発泡剤や弗化炭化水素化合物などの発泡剤を用いる
ことなく、均一な発泡セルを有するポリスチレン発泡体
を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明は以下の構成を有する。
(1) 下記(A)から(E)までの合計を100重量%
として、 (A)ポリスチレン 69.0〜98.0重量% (B)ポリメチルメタアクリレート 1.0〜15.0重量% (C)アルキルベンゼンスルホン酸中性塩 0.5〜10.0重量% (D)加熱して水または炭酸ガスを放出する無機マグネ
シウム化合物 0.5〜 6.0重量% (E)オキシカルボン酸 0.1〜 2.0重量% からなる混合物を溶融混練して得られるポリスチレン発
泡体。
(2) アルキルベンゼンスルホン酸中性塩がアルキル
ベンゼンスルホン酸のナトリムウ、カリウム、カルシウ
ムもしくはマグネシウムの塩である前記第(1)項記載
のポリスチレン発泡体。
(3) 加熱して水または炭酸ガスを放出する無機マグ
ネシウム化合物が水酸化マグネシウムもしくは塩基性炭
酸マグネシウムである前記第(1)項記載のポリスチレ
ン発泡体。
(4) 発泡体がペレツト状、フイルム状、シート状も
しくは板状の発泡体である前記第(1)項、第(2)項
もしくは第(3)項のいずれか1項記載のポリスチレン
発泡体。
本発明に使用するポリスチレンにはポリスチレンホモ
ポリマー以外にポリメチルスチレン、少量のブタジエン
等とのコポリマーを含むことができる。また、ポリメチ
ルメタアクリレートとしては、ポリメチルメタアクリレ
ート以外にはメタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸2
エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチ
ルヘキシル等とのコポリマーを含むことができる。ポリ
メチルメタアクリレートの添加量は混合物全体に対して
1.0〜15重量%がである。1.0重量%未満の添加では発泡
が十分でなく、15重量%を超える添加では発泡がはげし
く、発泡セルが大きくなり均一微細な発泡セルを有する
発泡体が得られない。
本発明で使用するアルキルベンゼンスルホン酸中性塩
としては、アルキル基の炭素数が10〜16のアルキルベン
ゼンスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシ
ウム塩を単独でまた2種以上の混合物として使用するこ
とができる。該アルキルベンゼンスルホン酸中性塩の使
用量は混合物全体に対して0.5〜10重量%がである。0.5
重量%未満では起泡効果が小さく、また10重量%を超え
ると得られた発泡体の吸水性が大きくなり、ポリスチレ
ン発泡体の性能である耐吸水性が失われる。
本発明で使用する加熱して水または炭酸ガスを放出す
る無機マグネシウム化合物としては、加熱して水または
炭酸ガスを放出する無機マグネシウム化合物であれば特
に限定されないが、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、炭酸マグネシウムが好ましい。該無機マグ
ネシウム化合物の使用量は混合物全体に対して0.5〜6.0
重量%がである。0.5重量%未満では発泡が充分でな
く、また6.0重量%を超えると得られた発泡体の比重が
大きくなり、ポリスチレン発泡体本来の軽量性がなくな
る。
本発明に使用するオキシカルボン酸としてリンゴ酸、
クエン酸及び酒石酸が好ましい。また使用量は混合物全
体に対して0.1〜2.0重量%がである。0.1%未満では起
泡効果が小さく、また2.0%を超えると発泡セルが不均
一になる。その他、本発明の混合物には少量の気泡調整
剤、無機発泡剤、有機発泡剤、滑剤等を含むことができ
る。
気泡調整剤としてはエチレン−酸ビコポリマー、ポリ
オキシエチレン化合物を、また無機発泡剤としては炭酸
水素ナトリウム、水酸化アルミニウムを、有機発泡剤と
してはアゾジカルボン酸アミド等をあげることができ
る。さらに滑剤としてはシリコーン、ポリエチレンワツ
クス、流動パラフインおよびステアリン酸カルシウム、
マグネシウム等の金属石けんをあげることができる。
本発明の混合物はヘンシエルミキサー(商品名)、リ
ボンブレンダー、ゲートミキサー等で混合することによ
つて得ることができる。
本発明の発泡体は、上述のようにして得られた混合物
を単軸押出機、2軸押出機、コニーダーなどの押出機の
ホツパーに直接投入し、加熱、溶融混練し、フイルム
状、シート状もしくは板状に押し出すことによつて製造
することができる。このとき、押出機のシリンダー温度
およびダイズ温度は160〜220℃が好ましい。該温度が16
0℃未満では起泡力が小さく、また220℃を超えると発泡
セルが大きくなりすぎ好ましくない。
また、該混合物をペレツト用ダイスを装置した押出機
で溶融混練してペレツトとすることもできる。このとき
のシリンダー温度およびダイス温度は180℃以下が好ま
しい。該温度が180℃を超えると得られるペレツトの発
泡が著しくなるため、該ペレツトを用いて得られる最終
成形品の比重が大きくなり、均一な発泡セルを有する成
形品が得られにくくなるので好ましくない。
また、本発明の発泡体は上述のペレツトを押出機を用
いて加熱、溶融混練してフイルム状、シート状、板状な
どに成形することによつても得ることができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施例
に使用したポリメチルメタアクリレートは三菱レーヨン
(株)製メタブレンP531を使用した。
実施例1 ポリスチレン(メルトフローインデツクスJIS K 6780
1.8g/10min)3.91kg、ポリメチルメタアクリレート0.5
0kg、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg、
水酸化マグネシウム0.25kg、クエン酸0.05kg、ステアリ
ン酸カルシウム0.04kgを内容積20のヘンシエルミキサ
ー(商品名)で500rpmで3分間攪拌した。この混合物を
シリンダー型40mmでシリンダーのL/Dが22の平板状ダイ
スを装着した単軸押出機に供給し、シリンダー温度210
℃の条件で白色の発泡シートを押出した。発泡セルの外
観はほぼ均一な独立気泡で発泡シートの比重は0.16であ
つた。
実施例2 ポリスチレン(メルトフローインデツクス5.6g/10mi
n)4.22g、ポリメチルメタアクリレート0.06kg、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸カリウム0.48kg、塩基性炭酸マグ
ネシウム0.18kg、リンゴ酸0.02kg、ステアリン酸マグネ
シウム0.04kgを実施例1と同様の条件で混合した。この
混合物をシリンダー径30mmでスクリユーのL/Dが30の2
軸押出機に供給し、シリンダー温度160℃の条件で、ス
トランドを押出し水槽中で冷却しペレタイザーでカツト
して乳白状のペレツト状発泡体を得た。該ペレツト状発
泡体の比重は0.80であつた。このペレットをシリンダー
径が40mmの単軸スクリユー押出機に供給し、シリンダー
温度180℃で白色の発泡シートを押出した。発泡セルは
安定した独立気泡で発泡シートの比重は0.19であつた。
実施例3 ポリスチレン(メルトフローインデツクス5.6g/10mi
n)4.44kg、ポリメチルメタアクリレート0.30kg、ドデ
シルベンゼンスルホン酸マグネシウム0.03kg、酒石酸0.
03kg、水酸化マグネシウム0.20kg実施例1と同様の条件
で混合した。この混合物を実施例1と同様な条件で押出
して白色の発泡シートを得た。発泡セルの外観は均一な
独立気泡で発泡シートの比重は0.24であつた。
実施例4 ポリスチレン(メルトフローインデツクス1.8g/10mi
n)4.52kg、ポリメチルメタアクリレート0.12kg、ドデ
シルベンゼンスルホン酸カルシウム0.15kg、炭酸マグネ
シウム0.12kg、クエン酸0.08kg、ポリエチレンワツクス
0.01kgを実施例1と同様の条件で押出して発泡シートを
得た。発泡セルは均一な独立気泡で発泡シートの比重は
0.18であつた。
比重例1 ポリスチレン(メルトフローインデツクス1.8g/10mi
n)4.16kg、ポリメチルメタアクリレート0.50kg、水酸
化マグネシウム0.25kg、クエン酸0.05kg、ステアリン酸
カルシウム0.04kgを実施例1と同様な条件で混合および
押出しを行い、発泡シートを得た。発泡体のセルは大き
さが不均一で比重は0.75であつた。
比較例2 ポリスチレン(メルトフローインデツクス1.8g/10mi
n)4.41kg、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2
5kg、水酸化マグネシウム0.25kg、クエン酸0.05kg、ス
テアリン酸カルシウム0.04kgを実施例1と同様の条件で
混合および押出しを行い発泡シートを得た。発泡体のセ
ルは不均一で比重は0.62であつた。
比較例3 ポリスチレン(メルトフローインデツクス1.8g/10mi
n)4.16kg、ポリメチルメタアクリレート0.50kg、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg、クエン酸0.
05kg、ステアリン酸カルシウム0.04kgを実施例1と同様
の条件で混合および押出しを行つた。発泡体のセルの大
きさは不均一で重量は0.72であつた。
(発明の効果) 本発明のポリスチレン発泡体は、均一微細な独立気泡
である発泡セルを有し、比重も小さく、軽量な発泡体で
あり、また、大気中に発散して安全上または環境上好ま
しくない炭化水素化合物や弗化炭化水素化合物を発泡剤
として用いることなく製造でき、工業的に好適な発泡体
である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)から(E)までの合計を100重
    量%として、 (A)ポリスチレン 69.0〜98.0重量% (B)ポリメチルメタアクリレート 1.0〜15.0重量% (C)アルキルベンゼンスルホン酸中性塩 0.5〜10.0重量% (D)加熱して水または炭酸ガスを放出する無機マグネ
    シウム化合物 0.5〜 6.0重量% (E)オキシカルボン酸 0.1〜 2.0重量% からなる混合物を溶融混練して得られるポリスチレン発
    泡体。
  2. 【請求項2】アルキルベンゼンスルホン酸中性塩がアル
    キルベンゼンスルホン酸のナトリウム、カリウム、カル
    シウムもしくはマグネシウムの塩である請求項1記載の
    ポリスチレン発泡体。
  3. 【請求項3】加熱して水または炭酸ガスを放出する無機
    マグネシウム化合物が水酸化マグネシウム、塩基性炭酸
    マグネシウムもしくは炭酸マグネシウムである請求項1
    記載のポリスチレン発泡体。
  4. 【請求項4】発泡体がペレット状、フイルム状、シート
    状もしくは板状の発泡体である請求項1、請求項2もし
    くは請求項3のいずれか1項記載のポリスチレン発泡
    体。
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