JP2909746B2 - 縮合リシノール酸及び縮合リシノール酸含有混合脂肪酸の蔗糖エステルの製造方法 - Google Patents

縮合リシノール酸及び縮合リシノール酸含有混合脂肪酸の蔗糖エステルの製造方法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、縮合リシノール酸及び縮合リシノール酸含
有混合脂肪酸の蔗糖エステルの製造方法に関する。
(従来の技術) 従来からポリリシノール酸のポリグリセライド(以下
これを「PGPR」という。)がチョコレート用粘度降下剤
として使用されることが知られている。
このPGPRの製造方法は、あらかじめリシノール酸を20
0〜210℃の高温下で約16時間加熱することにより、縮合
リシノール酸を製造する第1工程と、該縮合リシノール
酸とポリグリセリンを210℃の高温下5時間加熱してPGP
Rを製造する第2工程とからなっている(米国特許第278
5978号明細書)。
また、縮合リシノール酸蔗糖エステルは、豆腐製造工
程における消泡剤(特公昭62−14260号公報及び特開昭6
1−227756号公報)及び複合エマルジョンにおける乳化
剤(特開昭62−106840号公報)として提案されている
が、現在までその製造方法を記載した文献あるいはその
製造方法を示唆する文献は知られていない。
(発明の課題) 本発明は、縮合リシノール酸及び縮合リシノール酸含
有混合脂肪酸の蔗糖エステルを工業的に有利に製造する
方法の提供を目的とするものである。
(b)発明の構成 (課題を解決するための手段) すなわち、本発明は、極性溶媒中で、アルカリ触媒の
存在下に、リシノール酸低級アルコールエステル又はリ
シノール酸低級アルコールエステルを含有する混合脂肪
酸低級アルコールエステルと蔗糖とを反応させて、縮合
リシノール酸又は縮合リシノール酸含有混合脂肪酸の蔗
糖エステルを製造する方法であって、リシノール酸低級
アルコールエステル又はリシノール酸低級アルコールエ
ステルを含有する混合脂肪酸低級アルコールエステルの
仕込量が、蔗糖1モルに対して3〜10モル量であること
を特徴とする縮合リシノール酸又は縮合リシノール酸含
有混合脂肪酸の蔗糖エステルの製造方法である。
本発明において使用するリシノール酸低級アルコール
エステルとしては、リシノール酸と低級アルコール、た
とえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ールなどとのエステルを挙げることができる。
本発明において使用するリシノール酸低級アルコール
エステル以外の脂肪酸アルコールエステルとしては、リ
シノール酸以外の脂肪酸(たとえばカプロン酸、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸及びベヘニン酸などの飽和脂肪酸;リノール
酸、オレイン酸及びリノレイン酸などの不飽和脂肪酸;
好ましくは炭素数12〜22の飽和又は不飽和脂肪酸)と低
級アルコール、たとえばメタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどとのエステルを挙げることが
できる。
本発明に使用する極性溶媒としては、たとえばN,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを挙
げることができる。
本発明に使用するアルカリ触媒としては、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウムなどを挙げることができる。
本発明の製造方法の代表的な態様例を挙げれば次のと
おりである。
まず反応器内に蔗糖と溶媒とを仕込み、加熱して溶媒
を蒸発、冷却、凝縮還流させ、かつ溶媒の1部を留去さ
せることにより、系内液を水分含有量が0.1重量%以下
とする。
次いで反応系にアルカリ触媒とリシノール酸低級アル
コールエステル、又はリシノール酸低級アルコールエス
テルとリシノール酸以外の脂肪酸低級アルコールエステ
ルとの混合物である混合脂肪酸低級アルコールエステル
(以下これを「混合脂肪酸エステル」という。)を供給
する。
混合脂肪酸エステルを用いる場合の混合脂肪酸エステ
ル中のリシノール酸低級アルコールエステル濃度は60重
量%以上、好しくは80重量%以上を挙げることができ
る。
リシノール酸低級アルコールエステル又は混合脂肪酸
エステルの仕込割合は、蔗糖1モルに対して3〜10モル
量の範囲である。
溶媒の使用量としては、蔗糖とリシノール酸低級アル
コールエステル又は混合脂肪酸エステルとの合計量に対
して、通常10〜50重量%の範囲を挙げることができる。
アルカリ触媒の使用量としては、リシノール酸低級ア
ルコールエステル又は混合脂肪酸エステルに対して0.00
1〜0.1モル倍量、好ましくは0.005〜0.05モル倍量の範
囲を挙げることができる。
反応温度としては、80〜120℃の範囲を挙げることが
できる。反応方法としては、溶媒を沸騰させ、かつ溶媒
蒸気を冷却して凝縮・還流させながら反応を行なわせ、
反応によって生成するアルコールは反応系外へ留去させ
る。
(実施例等) 以下に実施例、対照例、参考例及び比較例をあげて詳
述するが、本発明は、これらの例によって限定されるも
のではない。
実施例1 攪拌機付きの2l容量の反応器に蔗糖93.6g(0.273モ
ル)、及び溶媒としてジメチルスルホキシド(以下これ
を「DMSO」と記す)500gを仕込み、2.666KPaの圧力下で
溶媒を沸騰させ、その溶媒蒸気を冷却し、凝縮・還流さ
せ、かつ溶媒の1部を留出させて系内を脱水した。
DMSO留出量が60gに達した点でその留出を止め、系内
の水分量を測定したところ、その含水量は0.050重量%
であった。
次いで、この液に無水炭酸カリウム5.01g(0.0362モ
ル)及びリシノール酸メチルエステル566.3g(1.812モ
ル)(対蔗糖仕込モル比6.6)を添加し、2.666KPaの圧
力下でDMSOを沸騰させながら、その蒸気を冷却し、生成
するメタノールを反応系外に留出させながら6時間反応
させた。反応温度は平均90℃とした。
次いで、反応液は50%乳酸水溶液の13.0gを加え中和
した。得られた中和液の1部を用いて、残存する蔗糖及
びリシノール酸メチルエステルの測定をガスクロマトグ
ラフィーを用いて行ったところ、蔗糖の転換率は83.9モ
ル%、リシノール酸メチルエステル転換率は99.8モル%
であった。
反応で消費した蔗糖1モルに対するリシノール酸メチ
ルエステルの反応モル比は7.9であった。
中和後の反応液は1090gであった。この反応液を全量
ロータリーエバポレーターに仕込み、温度90℃で減圧下
にDMSOを300g留出させて、縮合リシノール酸蔗糖エステ
ルを含むDMSO濃縮液を回収した。該DMSO濃縮液200gと1.
6lの50重量%のイソブチルアルコール水溶液を2lのジャ
ケット付分液ロート中で50℃下で混合した。静置後、下
層のDMSO及び未反応蔗糖を含む水層を除去し、上層の縮
合リシノール酸蔗糖エステルを含むイソブチルアルコー
ル層へ、新たに水を0.5lを加え、再び混合、静置を行い
下層の水層を除去した。上層のイブチルアルコール層を
次にロータリーエバポレーターで減圧濃縮し、製品縮合
リシノール酸蔗糖エステルを回収した。
ところで、下記の式(I)は、リシノール酸骨格を概
略式で示したものであり、また式(II)は縮合リシノー
ル酸骨格を概略式で示したものである。
前記式(I)において、R及びR′がともに水素であ
る場合のこの化合物はリシノール酸に相当し、Rが水素
で、R′がメチル基である場合のこの化合物はリシノー
ル酸メチルエステルに相当し、Rがリシノール酸または
縮合リシノール酸残基であり、R′が蔗糖の場合のこの
化合物は縮合リシノール酸蔗糖エステルに相当する。
また、式(II)において、R′が蔗糖の場合のこの化
合物は、縮合リシノール酸蔗糖エステルに相当する。
前記の実施例1で得られた製品縮合リシノール酸蔗糖
エステルについて、下記のとおりリシノール酸メチル
エステルの平均縮合度と、製品中の残存縮合リシノー
ル酸メチルエステルの測定を1H−NMR分析を用いて行な
った。その1H−NMR分析における各シグナルの帰属は、C
OSY法及びホモデカップル法により行なった。その結果
は第1表に示すとおりであった。
リシノール酸メチルの平均縮合度: 式(I)及び式(II)においてRがHである場合(12
H)の化学シフト値が3.60ppmであり、Rがリシノール酸
骨格の場合(12′H)の同値が4.89ppmとなる。したが
って、18Hのメチル基を基準にして、それぞれのシグナ
ル面積より、実施例1の製品中のリシノール酸メチルエ
ステル平均縮合度を算出したところ、3.2であった。
ただし、この縮合度は、縮合リシノール酸蔗糖エステ
ル、又は縮合リシノール酸メチルエステルのいずれかで
もよく、平均縮合度を表わすことになる。
製品中の残存縮合リシノール酸メチルエステルの測
定: 蔗糖と結合していない縮合リシノール酸メチルエステ
ルは、式(I)に示した19Hのメチル基(化学シフト値
3.68ppm)を有することから、縮合リシノール酸エステ
ルの合計(縮合リシノール酸メチルエステルと縮合リシ
ノール酸蔗糖エステル)に対する縮合リシノール酸メチ
ルエステルの割合(モル%)を算出することができる。
その結果実施例1の製品中の縮合リシノール酸メチルエ
ステルは4.3モル%(リシノール酸メチルエステル単量
体基準)であった。
蔗糖に対する縮合リシノール酸メチルエステルの平均
置換度: 蔗糖は1分子中にヒドロキシル基を8個有する多価ア
ルコールであるので、1分子当りの平均脂肪酸置換数
(以下これを平均置換度という。)を下記式にしたがっ
て算出したところ2.4であった。
また、実施例1の製品の1H−NMR分析結果は、添付の
第1図に示すとおりであった。
実施例2 攪拌機付きの2l容量の反応器に蔗糖93.6g(0.273モ
ル)、及び溶媒としてジメチルスルホキシド(以下これ
を「DMSO」と記す)500gを仕込み、2.666KPaの圧力下で
溶媒を沸騰させ、その溶媒蒸気を冷却し、凝縮・還流さ
せ、かつ溶媒の1部を留出させて系内を脱水した。
DMSO留出量が60gに達した点でその留出を止め、系内
の水分量を測定したところ、その含水量は0.050重量%
であった。
次いで、この液に無水炭酸カリウム5.56g(0.040モ
ル)及び混合脂肪酸エステル(パルミチン酸メチルエス
テル0.62重量%、ステアリン酸メチルエステル5.07重量
%、オレイン酸メチルエステル5.07重量%、そしてリシ
ノール酸メチルエステル89.06重量%)を625.1g(2.011
モル)(対蔗糖仕込モル比7.4)を添加し、2.666KPaの
圧力下でDMSOを沸騰させながら、その蒸気を冷却し、生
成するメタノールを反応系外に留出させながら6時間反
応させた。反応温度は平均90℃とした。
次いで、反応液は50%乳酸水溶液の14.5gを加え中和
した。得られた中和液の1部を用いて、残存する蔗糖及
び混合脂肪酸エステルの測定をガスクロマトグラフィー
を用いて行ったところ、蔗糖の転換率は82.4モル%、リ
シノール酸メチルエステルを除く混合脂肪酸エステルの
転換率は99.8モル%、及びリシノール酸メチルエステル
の転換率は100モル%であった。
反応で消費した蔗糖1モルに対するリシノール酸メチ
ルエステル及び混合脂肪酸エステルの反応モル比はそれ
ぞれ8.0及び8.9であった。
中和後反応液は1052gであった。この反応液を全量ロ
ータリーエバポレーターに仕込み、温度90℃で減圧下に
DMSOを300g留出させて、縮合リシノール酸含有混合脂肪
酸蔗糖エステルを含むDMSO濃縮液を回収した。該DMSO濃
縮液200gと1.6lの50重量%のイソブチルアルコール水溶
液を2lのジャケット付分液ロート中で50℃下で混合し
た。静置後、下層のDMSO及び未反応蔗糖を含む水層を除
去し、上層の縮合リシノール酸含有混合脂肪酸蔗糖エス
テルを含むイソブチルアルコール層へ、新たに水を0.5l
を加え、再び混合、静置を行い下層の水層を除去した。
上層のイブチルアルコール層を次にロータリーエバポレ
ーターで減圧濃縮し、縮合リシノール酸含有混合脂肪酸
蔗糖エステル製品を得た。
前記の実施例2で得られた製品の縮合リシノール酸含
有混合脂肪酸蔗糖エステルについて、下記のとおりリ
シノール酸メチルエステルの平均縮合度の測定と、製
品中の残存縮合リシノール酸メチルエステルの測定を1H
−NMR分析法を用いて行なった。その1H−NMR分析におけ
る各シグナルの帰属は、COSY法及びホモデカップル法に
より行なった。その結果は第2表に示すとおりであっ
た。
リシノール酸メチルの平均縮合度の測定: 式(I)及び式(II)においてRがHの場合(12H)
の化学シフト値が3.60ppmであり、Rがリシノール酸骨
格の場合(12′H)4.89ppmとなる。従って18Hのメチル
基を基準にして、それぞれのシグナル面積より、実施例
2の製品中のリシノール酸メチルエステル平均縮合度を
算出したところ、3.2であった。
ただし、この縮合度は、縮合リシノール酸蔗糖エステ
ル、又は縮合リシノールメチルエステルのいずれかでも
よく、平均縮合度を表わすことになる。
製品中の残存縮合リシノール酸メチルエステルの測
定: 蔗糖と結合していない縮合リシノール酸メチルエステ
ルは、式(I)に示した19Hのメチル基(化学シフト値
3.68ppm)を有することから、縮合リシノール酸エステ
ルの合計(縮合リシノール酸メチルエステルと縮合リシ
ノール酸蔗糖エステル)に対する縮合リシノール酸メチ
ルエステルの割合(モル%)を算出することができる。
その結果実施例2の製品中の縮合リシノール酸メチルエ
ステルは4.3モル%(リシノール酸メチルエステル単量
体基準)であった。
蔗糖に対する縮合リシノール酸メチルエステルの平均
置換度: 蔗糖は1分子中にヒドロキシル基を8個有する多価ア
ルコールであるので、1分子当りの平均脂肪酸置換数
(以下これを平均置換度という。)を下記式にしたがっ
て算出したところ2.4であった。
また、実施例2の製品の1H−NMR分析結果は、添付の
第2図に示すとおりであった。
実施例3、対照例1及び対照例2 混合脂肪酸エステルの組成は実施例2と同様にし、蔗
糖と混合脂肪酸エステル及び炭酸カリウム量を下記の第
3表に示すように変えた以外は、実施例2と同様にして
反応させ、同様にして製品分析をした。その結果は、第
3表に示すとおりであった。
参考例1〜14,比較例1〜5 下記の原料組成よりなるチョコレート生地に、第4表
に示す乳化剤を所定量添加して、40℃における見かけ粘
度を測定した。
カカオマス 15 重量部 糖 類 50 〃 粉 乳 15 〃 ココアバター 21 〃 レシチン 0.45 〃 その結果を第4表に示した。回転粘土計は、EHV(東
京計器株式会社製)を使用して回転数2.5r.p.mで測定し
た。
(c)発明の効果 本発明によれば、従来のPGPRの製造法のような2段法
を採用する必要がなく、1段法で縮合リシノール酸蔗糖
エステル及び縮合リシノール酸含有混合脂肪酸蔗糖エス
テルを有利に製造することができる。
本発明で製造される縮合リシノール酸蔗糖エステル及
び縮合リシノール酸含有混合脂肪酸蔗糖エステルは、チ
ョコレート添加剤として期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた縮合リシノール酸蔗糖エス
テルの1H−NMR図であり、第2図は実施例2で得られた
縮合リシノール酸含有混合脂肪酸蔗糖エステルの1H−NM
R図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 13/00 - 13/12 C07C 69/732 C07C 67/03 B01J 27/232 C07B 61/00 300 A23G 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極性溶媒中で、アルカリ触媒の存在下に、
    リシノール酸低級アルコールエステル又はリシノール酸
    低級アルコールエステルを含有する混合脂肪酸低級アル
    コールエステルと蔗糖とを反応させて、縮合リシノール
    酸又は縮合リシノール酸含有混合脂肪酸の蔗糖エステル
    を製造する方法であって、リシノール酸低級アルコール
    エステル又はリシノール酸低級アルコールエステルを含
    有する混合脂肪酸低級アルコールエステルの仕込量が、
    蔗糖1モルに対して3〜10モル量であることを特徴とす
    る縮合リシノール酸又は縮合リシノール酸含有混合脂肪
    酸の蔗糖エステルを製造する方法。
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AU668630B2 (en) * 1992-10-30 1996-05-09 Procter & Gamble Company, The Nondigestible fat compositions containing cocrystallized blend of polyol polyester hardstock and crystal modifier as a passive oil loss control agent
US5422131A (en) * 1992-10-30 1995-06-06 The Procter & Gamble Company Nondigestible fat compositions containing relatively small nondigestible solid particles for passive oil loss control

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