JP2931229B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
有機エレクトロルミネッセンス素子Info
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Description
センス(以下、ELと略記する)素子に関し、さらに詳
しくは、一対の電極の間に有機発光層と共に光吸収拡散
層を設けるか、又は一対の電極のいずれか一方を光吸収
拡散性を有するものにすることにより、外光の反射を防
止し、コントラストを著しく向上させた有機EL素子に
関するものである。
光のため視認性が高く、かつ完全固体素子であるため、
耐衝撃性に優れるなどの特徴を有することから、各種表
示装置における発光素子としての利用が注目されてい
る。このEL素子には、発光材料に無機化合物を用いて
なる無機EL素子と有機化合物を用いてなる有機EL素
子とがあり、このうち、有機EL素子は、印加電圧を大
幅に低くしうるために、次世代の表示素子としてその実
用化研究が積極的になされている。上記有機EL素子
は、発光層を少なくとも含む有機化合物層と、この有機
化合物層を挾持する一対の電極とを備えたものであっ
て、具体的には、陽極/発光層/陰極の構成を基本と
し、これに正孔注入層や電子注入層を適宜設けたもの、
例えば陽極/正孔注入層/発光層/陰極や、陽極/正孔
注入層/発光層/電子注入層/陰極などの構成のものが
知られている。該正孔注入層は、陽極より注入された正
孔を発光層に伝達する機能を有し、また、電子注入層は
陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有し
ている。そして、該正孔注入層を発光層と陽極との間に
介在させることによって、より低い電界で多くの正孔が
発光層に注入され、さらに、発光層に陰極又は電子注入
層より注入された電子は、正孔注入層が電子を輸送しな
いので、正孔注入層と発光層との界面に蓄積され発光効
率が上がることが知られている。
は、一対の電極間に電圧を印加すると、発光層におい
て、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔
との再結合によって励起子が生じ、この励起子が放射失
活する過程で光を放つ。そして、一対の電極のうち少な
くとも一方は半透明であって、光はこの透明又は半透明
の電極を通って外部へ放出される。しかしながら、従来
の有機EL素子においては、前記したように、有機発光
層と、場合により設けられる正孔注入層や電子注入層な
どとからなる有機機能層へ電圧を印加することにより、
発光させ、この光を透明基板側から取り出していたの
で、例えば金属系陰極からの外光の反射により、コント
ラストが著しく低下するという問題があった。また、無
機EL素子においても同様な問題があった。このような
問題を解決するために、例えば電極の外側に光吸収拡散
層を有する有機EL素子が提案されている(特開平6−
5367号公報)。しかしながら、このEL素子におい
ては、金属系電極を半透明になるように薄く作製する必
要があり、その結果該電極からの電荷の注入性が低下す
るのを免れないという問題があった。一方、光吸収層又
は光吸収性電極を有する無機EL素子が開示されている
が(国際特許公開94−14298号,同94−142
99号)、この無機EL素子は、発光層が絶縁層に挟ま
れた構造であるので、そこに開示されている材料は、有
機EL素子のように電荷の注入により発光するものに
は、応用することができない。
従来の有機EL素子がもつ欠点を改良し、外光の反射を
防止し、コントラストを著しく向上させた有機EL素子
を提供することを目的とするものである。
ストを向上させた有機EL素子を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、少なくとも一つが透明又は半透明である一
対の電極の間に、有機発光層と共に、電荷注入性光吸収
拡散層を設けたもの、又は一対の電極のいずれか一方が
透明又は半透明で、残りが光吸収拡散性を有するもの
が、その目的に適合しうることを見出した。本発明は、
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明の第一の目的は、少なくとも一つが透明又は半透
明である一対の電極の間に、有機発光層と電荷注入性光
吸収拡散層とを挟持してなる有機EL素子を提供するこ
とにあり、第二の目的は、一対の電極の間に、有機発光
層を挟持する有機EL素子において、該電極のいずれか
一方が透明又は半透明であり、かつ残りが光吸収拡散性
を有することを特徴とする有機EL素子を提供すること
にある。第一の発明の有機EL素子は、一対の電極の間
に、有機発光層と電荷注入性光吸収拡散層とを必須構成
層として挟持するものである。この素子において、上記
一対の電極は、少なくとも一方が透明又は半透明である
ことが必要であり、また、有機EL素子は、通常ガラス
やプラスチック製などの基板上に電極及び各層を積層し
て作製されるので、該基板に接触している電極のみが透
明又は半透明である場合は、基板も透明又は半透明であ
ることが必要である。上記電荷注入性光吸収拡散層は、
光吸収拡散性と電荷注入性の両機能を有するものであ
り、ここで、光吸収拡散性とは、可視光を吸収又は拡散
させる作用をいい、一方、電荷注入性とは、電子又は正
孔を電極や電荷注入層から受け取り、光吸収拡散層と接
している電荷注入層や発光層へ渡す作用のことである。
有機EL素子においては、陽極からの正孔が場合により
設けられる正孔注入層を通って発光層へ注入され、一方
陰極からの電子が場合により設けられる電子注入層を通
って発光層へ注入され、ここで電子と正孔とが再結合す
ることによって発光が生じるものであるから、両電極の
間に設けられる光吸収拡散層も電荷注入性を有すること
が必要である。すなわち、陰極と発光層との間に光吸収
拡散層を設ける場合は、該光吸収拡散層は、電荷注入性
のうち、少なくとも電子の注入性を備えていることが必
要であり、逆に陽極と発光層との間に光吸収拡散層を設
ける場合は、該光吸収拡散層は、電荷注入性のうち、少
なくとも正孔の注入性を備えていることが必要である。
な態様があるが、例えば(1)一対の電極の間に、有機
発光層を必須構成層として含む有機機能層を挟持する従
来の有機EL素子において、一対の電極の間に、さらに
電荷注入性光吸収拡散層を設けたもの、及び(2)一対
の電極の間に、有機発光層と、正孔注入層及び/又は電
子注入層とを含む有機機能層を挟持する従来の有機EL
素子において、正孔注入層及び/又は電子注入層に光吸
収拡散性の機能をもたせたものを、好ましい態様として
挙げることができる。上記(1)の態様における有機E
L素子の構成については、一対の電極の間に、有機発光
層と電荷注入性光吸収拡散層とを必須構成層として挟持
する構成のものであればよく、特に制限はないが、例え
ば一対の電極の間に、(a)有機発光層と(b)正孔注
入層及び/又は電子注入層と(c)電荷注入性光吸収拡
散層とを挟持してなるものを好ましく挙げることができ
る。このようなものの具体例としては、 陽極/有機発光層/陰極、 陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極、 陽極/有機発光層/電子注入層/陰極、 陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極、
などの素子構成において、陽極と陰極との間の適当な位
置に電荷注入性光吸収拡散層を設けたものを挙げること
ができる。これらは、通常ガラスやプラスチック製など
の基板上に積層されるが、基板への積層順序については
特に制限はなく、陽極から積層しても陰極から積層して
もよい。
好ましいものとして、(イ)陽極/正孔注入層/光吸収
拡散層/有機発光層/陰極、(ロ)陽極/正孔注入層/
光吸収拡散層/有機発光層/電子注入層/陰極、(ハ)
陽極/光吸収拡散層/正孔注入層/有機発光層/陰極、
(ニ)陽極/光吸収拡散層/正孔注入層/有機発光層/
電子注入層/陰極、(ホ)陽極/正孔注入層/有機発光
層/光吸収拡散層/陰極、(ヘ)陽極/正孔注入層/有
機発光層/電子注入層/光吸収拡散層/陰極、又は
(ト)陽極/正孔注入層/有機発光層/光吸収拡散層/
電子注入層/陰極の構成のものを挙げることができる。
上記素子構成の有機EL素子において、陽極が透明又は
半透明の電極で、陰極が金属系電極である場合は上記
(ホ),(ヘ),(ト)の構成が有利である。この理由
は、(ホ),(ヘ),(ト)の構成では光吸収拡散層が
外光のみを吸収散乱し、有機EL素子の発光は直接透明
電極から観測されるからである。逆に陰極が透明若しく
は半透明で、陰極側から光を取り出す場合は、上記
(イ),(ロ),(ハ)又は(ニ)の構成が有利であ
る。又後述するように正孔注入層や電子注入層はそれ自
身複数の層からなっていてもよい。したがって陽極/第
1の正孔注入層/光吸収拡散層/第2の正孔注入層のよ
うに電荷注入層の間に挿入されていてもよい。図1は本
発明の有機EL素子において、陽極が透明又は半透明の
電極で、陰極が金属系電極である場合の素子構成の一例
を示す断面図であり、透明基板1上に、透明又は半透明
の陽極2,正孔注入層3,有機発光層4,光吸収拡散層
5及び金属系電極からなる陰極6が順次積層されてい
る。
素子は、正孔注入層及び/又は電子注入層に、光吸収拡
散性の機能をもたせたものであり、正孔注入層は正孔注
入性と光吸収拡散性の両機能を有し、電子注入層は電子
注入性と光吸収拡散性の両機能を有することになる。こ
のような有機EL素子の構成としては、様々なものがあ
るが、例えば(チ)陽極/光吸収拡散性正孔注入層/有
機発光層/陰極、(リ)陽極/光吸収拡散性正孔注入層
/有機発光層/電子注入層/陰極、(ヌ)陽極/有機発
光層/光吸収拡散性電子注入層/陰極、(ル)陽極/正
孔注入層/有機発光層/光吸収拡散性電子注入層/陰極
などを挙げることができる。上記素子構成の有機EL素
子において、陽極が透明又は半透明の電極で、陰極が金
属系電極である場合は、前記と同様の理由により、上記
(ヌ)及び(ル)の構成が有利であり、逆に陰極が透明
若しくは半透明で、陰極側から光を取り出す場合は、上
記(チ)及び(リ)の構成が有利である。上記光吸収拡
散性正孔注入層や光吸収拡散性電子注入層は、光吸収拡
散性物質を正孔注入層や電子注入層に含有させることに
より、作製することができる。
性光吸収拡散層を形成する電荷注入性と光吸収拡散性の
両方の機能を有する物質としては、該光吸収拡散層を有
機発光層より陰極側に設ける場合、例えばn−SiCや
黒鉛をはじめ、金属酸化物と後述する仕事関数4.0eV
以下の金属との混合物,金属酸化物と後述する電子注入
層に好ましく用いられる有機化合物との混合物,仕事関
数4.2eV以下の金属と後述する電子注入層として好ま
しく用いられる有機化合物との混合物(具体的にはアル
ミニウムとトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニ
ウムとの混合物など)、仕事関数4.0eV以下の金属超
微粒子(平均粒径約100μm以下)などが挙げられ
る。さらに、一般式(I)
ム,カリウムなどのアルカリ金属又はカルシウムなどの
アルカリ土類金属、nはMの価数を示す。〕で表される
化合物(結晶水を含んでいてもよい)を用いることがで
き、この化合物の真空蒸着膜は、特開昭64−1784
9号公報に記載されているように可視光を吸収する。こ
れらの物質は二種以上組み合わせて用いてもよい。上記
電荷注入性と光吸収拡散性の両方の機能を有する化合物
の中で、金属酸化物と電子注入層に用いられる有機化合
物との混合物及び仕事関数4.2eV以下の金属と電子注
入層に用いられる有機化合物との混合物は前記(2)の
態様における光吸収拡散性電子注入層の形成にも用いる
ことができる。一方、光吸収拡散層を有機発光層より陽
極側に設ける場合、電荷注入性と光吸収拡散性の両方の
機能を有する物質としては、例えば黒鉛をはじめ、金属
酸化物と後述する仕事関数4.0eV以上の金属との混合
物、金属酸化物と後述する正孔注入層に好ましく用いら
れる有機化合物との混合物,仕事関数4.2eV以上の金
属と後述する正孔注入層に好ましく用いられる有機化合
物との混合物,仕事関数4.0eV以上の金属超微粒子
(平均粒径約100μm以下)、あるいはポリアセチレ
ンなどの可視光に吸収をもつ化合物などが挙げられる。
またこれらの物質は二種以上組み合わせて用いてもよ
い。上記電荷注入性と光吸収拡散性の両方の機能を有す
る化合物の中で、金属酸化物と正孔注入層に用いられる
有機化合物との混合物及び仕事関数4.2eV以上の金属
と正孔注入層に用いられる有機化合物との混合物は、前
記(2)の態様における光吸収拡散性正孔注入層の形成
にも用いることができる。
層の作製方法については特に制限はなく、使用する物質
に応じてスピンコート法,キャスト法,蒸着法などの中
から適宜選び用いることができるが、特に真空蒸着法が
好適である。これは、均質な膜が得やすい上、後述のよ
うに有機発光層や正孔注入層や電子注入層が真空蒸着法
で作製することが望ましいことから、同じ方法で作製す
ると真空を破らずに製膜することができ、作製時間や労
力の節約が可能で、かつ不純物の混合を防ぐことができ
るからである。この真空蒸着法を採用する場合、蒸着条
件は光吸収拡散層に用いられる物質の種類に応じて異な
るが、有機化合物の場合では、一般に加熱温度は50〜
500℃,真空度は10-6〜10-3Pa,蒸着速度は0.
01〜50nm/秒,基板温度50〜300℃の範囲で
適宜選ぶことができる。一方、金属,金属酸化物,黒鉛
などの無機物の場合では、加熱温度は、通常500〜4,
000℃と高くなる。無機物のうち、黒鉛などの高融点
のものは、蒸着法の中でも特に高融点のものを製膜する
ことができるスパッタリング法,電子ビーム蒸着法,ア
ーク蒸着法が好ましい。このようにして得られた光吸収
拡散層の膜厚については特に制限はないが、10nm〜
100μmの範囲が好ましく、特に10nm〜1μmの
範囲が好適であ。
の電極の間に有機発光層を必須構成層として挟持し、か
つ該電極のいずれか一方が透明又は半透明で、残りが光
吸収拡散性物質からなり有機機能層と接しているもので
ある。電極に光吸収拡散性をもたせるには、例えば陰極
の場合は、光吸収拡散性を有する物質と仕事関数4.0e
V以下の金属との混合物で電極を作製すればよい。ここ
で、仕事関数4.0eV以下の金属としては、例えばC
a,Li,Yb,Na,Y,Gd,Ba,Cs,Sr,
Mgなどの希土類金属,アルカリ金属,アルカリ土類金
属が挙げられる。このような陰極の具体例としては、黒
鉛とLiとの混合電極や金属酸化物とCaとの混合電極
などを挙げることができる。一方、陽極の場合は、光吸
収拡散性を有する物質と仕事関数4.0eV以上の金属と
の混合物で電極を作製すればよい。仕事関数4.0eV以
上の金属としては、例えばAu,Ni,Ag,Pt,C
uなどが挙げられる。この第二の発明の有機EL素子の
構成としては、前記〜で例示したものと同じものを
挙げることができる。
陰極に光吸収拡散性をもたせた場合の一例の構成を示す
断面図であり、透明基板1上に、透明又は半透明の陽極
2,正孔注入層3,有機発光層4及び光吸収拡散性陰極
6’が順次積層されている。次に本発明の有機EL素子
において、これまで説明したもの以外の各層について説
明する。まず、陽極としては、仕事関数の大きい(4e
V以上)金属,合金,電気伝導性化合物及びこれらの混
合物などを電極物質とするものが好ましく用いられる。
このような電極物質の具体例としては、Auなどの金
属,CuI,インジウムチンオキシド(以下、ITOと
略記する),SnO2 ,ZnOなどの誘電性透明材料な
どが挙げられる。該陽極は、これらの電極物質を蒸着や
スパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させるこ
とにより作製することができる。この電極より発光を取
り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが
望ましく、また、電極としてのシート抵抗は数百Ω/□
以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常1
0nm〜1μm,特に10〜200nmの範囲が好まし
い。
(4eV以下)金属,合金,電気伝導性化合物及びこれ
らの混合物などを電極物質とするものが用いられる。こ
のような電極物質の具体例としては、ナトリウム,ナト
リウム−カリウム合金,マグネシウム,リチウム,マグ
ネシウム・銀合金,Al/AlO2 ,インジウム,希土
類金属などが挙げられる。該陰極はこれらの電極物質を
蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成さ
せることにより、作製することができる。また、電極と
してのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は
通常10nm〜1μm,特に50〜200nmの範囲が
好ましい。なお、第一の発明の有機EL素子において
は、上記陽極及び陰極の少なくとも一方が透明又は半透
明であることが必要であり、また、第二の発明の有機E
L素子においては、陽極及び陰極のいずれか一方が透明
又は半透明であり、かつ残りが前記したように光吸収拡
散性を有することが必要である。
陽極又は正孔注入層により正孔を注入することができ、
かつ陰極又は電子注入層より電子を注入することができ
る注入機能、(2)注入した電荷(電子と正孔)を電界
の力で移動させる輸送機能、(3)電子と正孔の再結合
の場を発光層内部に提供し、これを発光につなげる発光
機能などを有している。この発光層に用いられる発光材
料の種類については特に制限はなく、従来有機EL素子
における有機発光材料として公知のものを用いることが
できる。このような有機発光材料の具体例としては、ベ
ンゾチアゾール系,ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキ
サゾール系などの蛍光増白剤や、金属キレート化オキシ
ノイド化合物、スチリルベンゼン系化合物、ジスチリル
ピラジン誘導体、芳香族ジメチリジン化合物などが挙げ
られる。有機発光層は、有機発光材料のみによって形成
する他、有機発光材料と正孔輸送材料及び/又は電子注
入材料との混合物などにより形成してもよい。この場合
の有機発光層の材料の具体例としては、ポリメチルメタ
クリレート、ビスフェノールA、ポリカーボネート(P
C)などのポリマー中にクマリンなどの有機発光材料を
少量分散させた分子分散ポリマー系や、ポリカーボネー
ト骨格中にジスチリルベンゼン誘導体を導入したポリマ
ー系、あるいはポリフェニレンビニル(PPV)誘導体
系,ポリアルキルチオフェン(PAT)誘導体系,ポリ
アルキルフルオレン(PAF)誘導体系,ポリフェニレ
ン(PP)誘導体系,及びポリアリレン(PA)誘導体
系などの共役ポリマー中や正孔輸送性のポリビニルカル
バゾール中に電子注入性のオキサジアゾール系誘導体を
分散させた系などが挙げられる。
なる層であって、陽極より注入された正孔を発光層に伝
達する機能を有し、この正孔注入層を陽極と発光層との
間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔
が発光層に注入される。その上、発光層に陰極又は電子
注入層により注入された電子は、発光層と正孔注入層の
界面に存在する電子の障壁により、この発光層内の界面
付近に蓄積されEL素子の発光効率を向上させ、発光性
能の優れたEL素子とする。この正孔注入層に用いられ
る正孔伝達化合物については特に制限はなく、従来有機
EL素子における正孔伝達化合物として公知のものを使
用することができる。このような正孔伝達化合物の具体
例としては、トリアゾール誘導体,オキサジアゾール誘
導体,イミダゾール誘導体,ポリアリールアルカン誘導
体,ピラゾリン誘導体,ピラゾロン誘導体,フェニレン
ジアミン誘導体,アリールアミン誘導体,アミノ置換カ
ルコン誘導体,オキサゾール誘導体,スチリルアントラ
セン誘導体,フルオレノン誘導体,ヒドラゾン誘導体,
スチルベン誘導体,シラザン誘導体,ポリシラン系化合
物,アニリン系重合体,チオフェンオリゴマーなどの特
定の導電性高分子オリゴマーなどが挙げられる。
る電子を有機発光層に伝達する機能を有している。この
電子注入層に用いられる電子伝達化合物については特に
制限はなく、従来有機EL素子における電子伝達化合物
として公知のものを使用することができる。このような
電子伝達化合物の具体例としては、ニトロ置換フルオレ
ノン誘導体,アントラキノジメタン誘導体,ジフェニル
キノン誘導体,チオピランジオキシド誘導体,ナフタレ
ンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物,カル
ボジイミド,フルオレニリデンメタン誘導体,アントロ
ン誘導体,オキサジアゾール誘導体、さらには8−キノ
リノール又はその誘導体の金属錯体、例えばトリス(8
−キノリノール)アルミニウム,ビス(8−キノリノー
ル)マグネシウム,ビス(ベンゾ−8−キノリノール)
亜鉛,ビス(2−メチル−8−キノリラート)アルミニ
ウムオキシド,トリス(8−キノリノール)インジウ
ム,トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニ
ウム,8−キノリノールリチウム,トリス(5−クロロ
−8−キノリノール)ガリウム,ビス(5−クロロ−8
−キノリノール)カルシウム,トリス(5,7−ジクロ
ロ−8−キノリノール)アルミニウム,トリス(5,7
−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム,ビス
(8−キノリノール)ベリリウム、ビス(2−メチル−
8−キノリノール)ベリリウム,ビス(8−キノリノー
ル)亜鉛,ビス(2−メチル−8−キノリノール)亜
鉛,ビス(8−キノリノール)スズ、トリス(7−プロ
ピル−8−キノリノール)アルミニウムなどが挙げられ
る。なお、上記有機発光層,正孔注入層及び電子注入層
は、それぞれの材料の一種又は二種以上からなる一層で
構成されていてもよく、あるいは異なる材料からなる層
を二層以上積層したものであってもよい。
方法について、陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注
入層/光吸収拡散層/陰極の構成を有する素子を例に挙
げて説明する。まず適当な基板上に、所望の電極物質、
例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以下、好まし
くは10〜200nmの範囲の膜厚になるように、蒸着
やスパッタリングなどの方法により形成させ、陽極を作
製する。次に、この上に素子材料である正孔注入層,有
機発光層,電子注入層,光吸収拡散層の材料からなる薄
膜を順次形成させる。光吸収拡散層の作製についてはす
でに述べたが、その他の薄膜の作製方法としては、スピ
ンコート法,キャスト法,蒸着法などがある。しかし均
質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい
などの点から、真空蒸着法が好ましい。この薄膜化に、
この蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は、使用する
化合物の種類,分子堆積膜の目的とする結晶構造,会合
構造などにより異なるが、一般にボート加熱温度50〜
500℃,真空度10-6〜10-3Pa,蒸着速度0.01
〜50nm/秒,基板温度−50〜300℃,膜厚5n
m〜5μmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。これらの
層の形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μ
m以下好ましくは50〜200nmの範囲の膜厚になる
ように、例えば蒸着やスパッタリングなどの方法により
形成させ、陰極を設けることにより、所望のEL素子が
得られる。なお、このEL素子の作製においては、作製
順序を逆にして、陰極,光吸収拡散層,電子注入層,有
機発光層,正孔注入層,陽極の順に作製することも可能
である。
光層,電子注入層を混合させた形で挟持する陽極/混合
層/光吸収拡散層/陰極からなる素子の作製方法として
は、例えば適当な基板の上に、陽極用物質からなる薄膜
を形成し、正孔注入材料,発光材料,電子注入材料,ポ
リビニルカルバゾール,ポリカーボネート,ポリアリレ
ート,ポリエステル,ポリエーテルなどの結着剤などか
らなる溶液を塗布するか、又はこの溶液から浸漬塗工法
により薄膜を形成させ混合層とし、その上に光吸収拡散
層を形成し、さらに陰極用物質からなる薄膜を形成させ
るものがある。このようにして得られた有機EL素子
に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+,陰極を−
の極性として電圧5〜40V程度を印加すると、発光が
観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は
流れずに発光は全く生じない。さらに、交流電圧を印加
する場合には、正極が+,負極が−の状態になったとき
のみ発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよ
い。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 25mm×75mm×1.1mmのサイズのガラス基板上
に、ITO電極を100nmの厚さに製膜したものを透
明支持基板とした。これをイソプロピルアルコールで3
0分間超音波洗浄したのち、純水で30分間洗浄し、最
後に再びイソプロピルアルコールで30分間超音波洗浄
した。次に、この透明支持基板を市販の真空蒸着装置
〔日本真空技術(株)製〕の基板ホルダーに固定し、モ
リブテン製抵抗加熱ボートにN,N’−ジフェニル−
N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−〔1,1’
−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD)200
mgを入れ、別のモリブテン製抵抗加熱ボートにトリス
(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体(Al
q)200mgを入れた。また、黒鉛をアーク蒸着装置
にセットした。真空チャンバー内を1×10-4Paまで
減圧したのち、TPD入りのボートを加熱してTPDを
基板上に堆積させ、膜厚60nmの正孔注入層を形成し
た。次いで、もう一つのボートより、Alqを発光層と
して60nm積層蒸着した。この上に黒鉛をアーク蒸着
法により30nm堆積させ、光吸収拡散層を設けた。
光層の上にステンレススチール製のマスクを設置し、再
び基板ホルダーに固定した。タングステン製バスケット
に銀ワイヤー0.5 gを入れ、別のモリブテン製ボートに
マグネシウムリボン1gを入れたのち、真空槽内を1×
10-4Paまで減圧して、マグネシウムと銀を原子比1
0:1で蒸着して陰電極を作製した。このようにして得
られた素子について、以下に示す方法によりコントラス
トを求めたところ、80であった。 <コントラストの測定方法>まず、通常の実験室内の蛍
光灯点灯下で、所定の台上に発光面を上にして素子を置
くとともに、この素子の斜め上約50cmの距離に白熱
電球(100W)を配置した。そして、白熱電球を点灯
しながら、素子に9Vの電圧を印加して、該素子を発光
させたときの輝度と、素子に電圧を印加していないとき
の輝度とを、色彩色差計(ミノルタカメラ社製CS−1
00)により測定し、式 コントラスト=〔電圧印加時(発光時)の輝度〕/〔電
圧を印加していないとき(非発光時)の輝度〕 よりコントラストを算出した。なお、輝度測定時の光学
的環境は、有機EL素子が実際に使用される際の代表的
な光学的環境を模したものである。
てAlq層まで堆積させた。次にモリブデン製ボートに
リチウムを入れ、黒鉛をアーク蒸発装置にセットし、真
空度1×10-4Paに減圧してリチウムと黒鉛を、原子
比1:99になるように共蒸着し、リチウムと黒鉛の混
合電極(Li濃度1原子%,光吸収拡散性を有する陰電
極)をAlq層の上に設けた。このようにして得られた
素子について、実施例1と同様にしてコントラストを求
めたところ、78であった。
ったこと以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を
作製し、そのコントラストを求めたところ、11であ
り、実施例1及び実施例2で得られた素子に比べて、著
しく低かった。
間に有機発光層と共に光吸収拡散層を設けるか、又は一
対の電極のいずれか一方を光吸収拡散性を有するものに
することにより、外光の反射を防止し、コントラストを
著しく向上させたものである。本発明の有機EL素子
は、各種表示装置における発光素子として好適に用いら
れる。
面図である。
断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも一つが透明又は半透明である
一対の電極の間に、有機発光層と電荷注入性光吸収拡散
層とを挟持してなる有機エレクトロルミネッセンス素
子。 - 【請求項2】 一対の電極の間に、(a)有機発光層と
(b)正孔注入層及び/又は電子注入層と(c)電荷注
入性光吸収拡散層とを挟持してなる請求項1記載の有機
エレクトロルミネッセンス素子。 - 【請求項3】 素子構成が (イ)陽極/正孔注入層/光吸収拡散層/有機発光層/
陰極、 (ロ)陽極/正孔注入層/光吸収拡散層/有機発光層/
電子注入層/陰極、 (ハ)陽極/光吸収拡散層/正孔注入層/有機発光層/
陰極、 (ニ)陽極/光吸収拡散層/正孔注入層/有機発光層/
電子注入層/陰極、 (ホ)陽極/正孔注入層/有機発光層/光吸収拡散層/
陰極、 (ヘ)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/光
吸収拡散層/陰極、 又は(ト)陽極/正孔注入層/有機発光層/光吸収拡散
層/電子注入層/陰極である請求項2記載の有機エレク
トロルミネッセンス素子。 - 【請求項4】 一対の電極の間に、有機発光層と、正孔
注入層及び/又は電子注入層とを挟持する素子構成にお
いて、正孔注入層及び/又は電子注入層が光吸収拡散性
を有するものである請求項1記載の有機エレクトロルミ
ネッセンス素子。 - 【請求項5】 一対の電極の間に、有機発光層を挟持す
る有機エレクトロルミネッセンス素子において、該電極
のいずれか一方が透明又は半透明であり、かつ残りが光
吸収拡散性物質からなり有機機能層と接していることを
特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 【請求項6】 光吸収拡散性物質からなる電極が、陽極
の場合には仕事関数4.0eV以上の金属を含有し、陰極
の場合には仕事関数4.0eV以下の金属を含有すること
を特徴とする請求項5記載の有機エレクトロルミネッセ
ンス素子。
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