JP2933836B2 - 溶融金属容器のコーナ部構造 - Google Patents

溶融金属容器のコーナ部構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はタンディッシュや鍋等溶
融金属容器の内側面に突出する溶融金属容器のコーナ部
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造設備においては、取鍋からタン
ディッシュに溶融金属を流し込み、このタンディッシュ
からノズルを通じて溶融金属を流出させ、連続的に鋼片
を製造するようになされている。
【0003】上記タンディッシュは、図7に平面形状を
示すように横長矩形状を有し、鉄皮1の内面を耐火物2
で構築されており、その一側には平面よりみて略四角形
状に外側に突出した湯当り部3を有していてこの湯当り
部3に溶融金属が注入されるようになっている。
【0004】上記のような構成のタンディッシュでは、
前記湯当り部3の内面とタンディッシュの内面との交差
する部分(以下この部分をコーナ部4という)が存在す
ることになり、このコーナ部4は内方に突出した形態と
なるためコーナ部4を構成する耐火物ブロック5(以下
コーナブロックという)が内張り耐火物の熱膨張により
タンディッシュの内方向に押し出され、張り出しおよび
倒壊等の損傷が起きやすい。
【0005】そのため従来では、図8に示すように鉄皮
1のコーナ部内面にリング状の引掛け用金具6を溶着し
ておき、コーナ部4を構成するコーナブロック5に埋設
した下向きコ字形の係止金具7を引掛けてコーナブロッ
ク5の張り出しや倒壊を防ぐようにしたもの、あるいは
図9に示すように鉄皮1のコーナ部内面にアンカ金物8
を溶着しておき、このアンカ金物8を内蔵するようにキ
ャスタブル9を流し込んでコーナ部4を形成するように
したもの、さらには図10に示すように、コーナブロッ
クをプレキャストブロック5Aとし、このブロック5A
の背部の鉄板10と鉄皮1とをボルト11で締結し、そ
の間には不定形耐火物12を充填するようにした構造が
主として用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに溶融金属のレ
ベル内に前記引掛け用金具6や係止金具7,アンカ金物
8等の取付金具を使用することは、キャスタブルの場
合、金具とキャスタブルとの熱膨張率の差によってこれ
ら耐火物に亀裂が入りやすく、その亀裂の隙間から溶融
金属が浸入し、上記金具類を伝わって漏鋼を起こすとい
うおそれがある。
【0007】また引掛け用金具6と係止金具7とによる
引張り構造によるものは、鉄皮1側の引掛け用金具6と
コーナブロック5とを密着させることが困難であり、多
少の遊びを有するので耐火物2の熱膨張力によりコーナ
ブロック5が押し出され、冷却時に側壁の耐火物2とコ
ーナブロック5との間の隙間が拡大して熱間再使用時に
地金が入り込みやすいという問題があった。
【0008】本発明はこれに鑑み、溶融金属レベル内に
係止金具やアンカ金物を用いずともコーナブロックの張
り出しを防止し、コーナ部の構造的な安定性を高めるこ
とができる溶融金属容器のコーナ部構造を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記従来の技術が有する
問題点を解決する手段として本発明は、タンディッシュ
等の溶融金属容器の内側面に突出するコーナ部に積層す
るコーナ用耐火物ブロックであって、そのコーナを構成
する耐火物ブロックの一面に、中央が幅広で前後端に至
るにしたがって幅狭となる形状の凹部を形成するととも
に、反対面には前記凹部に嵌合し得るこれと同形の凸部
を形成し、これら凹部と凸部とを嵌合して耐火物ブロッ
クを積層することによりコーナ部を形成したことを特徴
とする。また、前記コーナ部を構成すべく積層された耐
火物ブロックの溶融金属レベルより上位のものを溶融金
属容器の鉄皮に取付金具により固定したことを請求項2
とするものである。
【0010】
【作用】上記構成により、上下のコーナブロックはその
上下面に形成されている凹部と凸部との嵌合により相互
に結合され、かつその凹部と凸とはコーナブロックの前
後方向中央部が幅広に形成されているため各コーナブロ
ックの溶融金属容器の内方へ突出することを相互に拘束
し合い、張り出しが防がれる。また請求項2のように、
溶融金属レベルより上位のコーナブロックを鉄皮に係止
金具により固定すれば、溶融金属レベル内にコーナブロ
ックを鉄皮に固定するための金具類を設けなくてもコー
ナブロックが張り出すことを一層防ぐことが可能とな
る。そしていずれの場合にも、コーナブロックの下端の
ものを敷の中に埋設することによりコーナ部の安定性を
増すことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照し、
図7〜図10と共通する部材にはこれと同一符号を用い
て説明する。
【0012】本発明において用いられるコーナブロック
13は、図1にその一例の平面を、図2に正面を示すよ
うに、タンディッシュの内側面を構成する耐火物2の端
部に突き合わされる2つの当接面13a,13aと、上
記耐火物2の内側面の延長面を構成する2つの内側面1
3b,13bと、鉄皮1のコーナ部の扁平面1aに対向
する鉄皮対向面13cと、コーナ部の角を落した先端面
13dとで扁平な略六角形状を有するもので、上記内側
面13b,13bと先端面13dとは若干上すぼまりの
テーパー面とされ、コーナ部4に積層したとき図5、図
6に示すように全体として傾斜面を構成するようになっ
ている。
【0013】前記コーナブロック13の一面には、コー
ナブロック13の後端である前記鉄皮対向面13cから
同前端である先端面13dにかけて凹部14が形成され
ており、反対面にはこの凹部14に可及的密に嵌合し得
る同形の凸部15が形成されている。
【0014】上記凹部14および凸部15の形状は、図
1に示した実施例では中央よりやや鉄皮対向面13c寄
りの位置が最も幅広で前後端に至るにつれて次第に幅狭
となる略菱形形状に形成されており、その周囲は抜き勝
手のテーパーが若干付されていて嵌合させやすく形成さ
れている。
【0015】上記凹部14および凸部15の形状は、中
央部が幅広形状であれば、菱形に限られるものではな
く、図3(A)のような略楕円形や図3(B)に示す円
形、あるいは図4のような閉じられた菱形、多角形等で
あってもよい。
【0016】上記のように形成されたコーナブロック1
3の凹部14と凸部15とを順次嵌合して図5および図
6のように下端のものを敷16中に埋設するようにして
コーナ部4に積層すれば、各コーナブロック13はその
凹部14と凸部15との嵌合によって結合され、特にそ
の凹部14および凸部15は前後方向中央部が幅広に形
成されているためコーナブロック13が溶融金属容器の
内方へ移動することを相互に拘束し合い、コーナブロッ
ク13が内方へ張り出すことが阻止される。
【0017】上記コーナブロック13の内方への移動を
一層確実に防止するため、溶融金属のレベルLより上方
に位置するコーナブロック13′を従来の引掛け用金具
6と係止金具7等の取付金具を用いて鉄皮1に固定する
ようにすることができる。これによれば溶融金属レベル
Lより上位に金具6,7が位置するので、溶融金属の浸
入により金具6,7が損傷を受けることがなく、それで
いて下位のコーナブロック13,13…の張り出しを拘
束し、全体としてコーナ部4の構造的安定度を増すこと
ができ、信頼度を高めることができる。
【0018】なお図示の実施例ではタンディッシュの場
合について説明したが、他に鍋の注湯口の内端のコーナ
部等にも本発明を適用し得ることはもちろんである。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、溶
融金属容器の内側面に突出するコーナ部を構成するコー
ナブロックの上下面に形成されている凸部と凹部との嵌
合により相互が結合され、かつその凸部と凹部とはコー
ナブロックの前後方向中央部が幅広とされているので、
コーナブロックが内方に張り出すことがない。また溶融
金属レベル内にコーナブロックを鉄皮に固定するための
金属類を設ける必要がないので、それに伴なう漏鋼の発
生も防止することができる。
【0020】請求項2のように、溶融金属レベルより上
位のコーナブロックを溶融金属容器の鉄皮に取付金具を
介して固定すれば、コーナ部の構造的安定を一層高め、
信頼性を一段と向上させることができ、しかもその取付
金具は溶融金属レベルより上位にあるので溶融金属によ
る直接の影響を受けることがないとともに取付金具の存
在に起因しての漏鋼の心配もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いる耐火物ブロック(コーナ
ブロック)の一例を示す平面図。
【図2】同、正面図。
【図3】(A),(B)は変形例を示す平面図。
【図4】同、他の変形例を示す平面図。
【図5】本発明によるコーナ部構造の一例を示す平面
図。
【図6】同、断面図。
【図7】本発明の適用対象の溶融金属容器の一例として
のタンディッシュを示す平面図。
【図8】従来のコーナ部構造の一例の断面図。
【図9】同、他の例を示す断面図。
【図10】同、さらに他の例を示す断面図。
【符号の説明】
1 鉄皮 3 湯当り部 4 コーナ部 5,13,13′ コーナブロック(耐火物ブロック) 6 引掛け用金具 7 係止金具 8 アンカ金物 14 凹部 15 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 41/02 B22D 11/10 310 F27D 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンディッシュ等の溶融金属容器の内側面
    に突出するコーナ部に積層するコーナ用耐火物ブロック
    であって、そのコーナを構成する耐火物ブロックの一面
    に、中央が幅広で前後端に至るにしたがって幅狭となる
    形状の凹部を形成するとともに、反対面には前記凹部に
    嵌合し得るこれと同形の凸部を形成し、これら凹部と凸
    部とを嵌合して耐火物ブロックを積層することによりコ
    ーナ部を形成したことを特徴とする溶融金属容器のコー
    ナ部構造。
  2. 【請求項2】前記コーナ部を構成すべく積層された耐火
    物ブロックの溶融金属レベルより上位のものを溶融金属
    容器の鉄皮に取付金具により固定したことを特徴とする
    請求項1記載の溶融金属容器のコーナ部構造。
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