JP2936113B2 - 発熱体および発熱装置 - Google Patents
発熱体および発熱装置Info
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- heating
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- Y02P20/10—Process efficiency
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸蔵された水素同位体
を拡散・濃縮させる水素同位体吸蔵発熱体と、この発熱
体で起こる発熱反応によって生ずる熱エネルギーを効率
的に回収する発熱装置とに関する。
を拡散・濃縮させる水素同位体吸蔵発熱体と、この発熱
体で起こる発熱反応によって生ずる熱エネルギーを効率
的に回収する発熱装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】1500℃以下の低温にて、固体中で水
素同位体が関与した発熱反応を行わせる方法として、特
願平2−129143号に開示された方法が知られてい
る。この方法は、パラジウムまたはチタンからなる第一
の薄層と、この第一薄層を構成する物質と反応して固溶
体を形成することが可能な物質からなる第二の薄層とを
交互に積層させた構造からなる平板状積層体を形成し、
この積層体形成時または形成後に第一薄層中に水素同位
体を吸蔵させ、さらに固溶体を形成するのに必要な加熱
を行うことにより、水素同位体を拡散・濃縮させて発熱
反応を起こすものである。また、特開平4-186060号に開
示された方法では、上述の積層体に対して、温度勾配、
電位勾配または応力を印加することにより、この積層体
内で発熱反応を起こさせる。
素同位体が関与した発熱反応を行わせる方法として、特
願平2−129143号に開示された方法が知られてい
る。この方法は、パラジウムまたはチタンからなる第一
の薄層と、この第一薄層を構成する物質と反応して固溶
体を形成することが可能な物質からなる第二の薄層とを
交互に積層させた構造からなる平板状積層体を形成し、
この積層体形成時または形成後に第一薄層中に水素同位
体を吸蔵させ、さらに固溶体を形成するのに必要な加熱
を行うことにより、水素同位体を拡散・濃縮させて発熱
反応を起こすものである。また、特開平4-186060号に開
示された方法では、上述の積層体に対して、温度勾配、
電位勾配または応力を印加することにより、この積層体
内で発熱反応を起こさせる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の方法で
は水素同位体の拡散・濃縮は積層体(平板)の積層方向
(垂直方向)へ二次元的に行われるが、平板に水平な方
向への拡散・濃縮は進行せず、拡散・濃縮が一点に集ま
る方向へ行われないという問題点がある。また、積層体
を連続的に反応させようとする場合、上述の積層体では
その構造上、一度の発熱反応で終わってしまうという問
題点もある。このため、連続的に積層体に水素同位体を
吸蔵させるか、または上述の積層体そのものを取り替え
て発熱反応を連続的に行わせる必要がある。そこで、本
発明の目的は、水素同位体の拡散・濃縮を促進させ、水
素同位体原子間の遭遇確率を高めるとともに、発熱反応
の効率を高めることが可能な発熱体を提供することであ
る。また、本発明の第二の目的は、その発熱反応によっ
て生じた熱を他の発熱体の発熱反応に利用して発熱反応
を連鎖反応的に起こさせることによって、より一層効率
的に熱エネルギーの回収が可能な発熱装置を提供するこ
とである。
は水素同位体の拡散・濃縮は積層体(平板)の積層方向
(垂直方向)へ二次元的に行われるが、平板に水平な方
向への拡散・濃縮は進行せず、拡散・濃縮が一点に集ま
る方向へ行われないという問題点がある。また、積層体
を連続的に反応させようとする場合、上述の積層体では
その構造上、一度の発熱反応で終わってしまうという問
題点もある。このため、連続的に積層体に水素同位体を
吸蔵させるか、または上述の積層体そのものを取り替え
て発熱反応を連続的に行わせる必要がある。そこで、本
発明の目的は、水素同位体の拡散・濃縮を促進させ、水
素同位体原子間の遭遇確率を高めるとともに、発熱反応
の効率を高めることが可能な発熱体を提供することであ
る。また、本発明の第二の目的は、その発熱反応によっ
て生じた熱を他の発熱体の発熱反応に利用して発熱反応
を連鎖反応的に起こさせることによって、より一層効率
的に熱エネルギーの回収が可能な発熱装置を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、第一の発明にもとづく発熱体は、水素同位体を吸
蔵させた金属からなる球体と、水素同位体に対する原子
拡散係数が小さい物質をこの球体の表面に被覆してなる
薄膜層とからなることを特徴とする。第二の発明にもと
づく発熱体は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球
体と、所定の条件下でこの金属と反応して固溶体となる
物質をこの球体の表面に被覆してなる薄膜層とからなる
ことを特徴とする。さらに、第三の発明にもとづく発熱
装置は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球体と、
水素同位体に対する原子拡散係数が小さい物質および所
定の条件下で金属と反応して固溶体となる物質のいずれ
か一つの物質を球体表面に被覆してなる薄膜層とからな
る発熱体が多数集合してなる集合体を保持し、かつこれ
らの発熱体内で発熱反応を引き起こさせることが可能な
反応炉と、この反応炉に発熱体を供給するための発熱体
供給手段と、この反応炉内で発熱体を加熱する加熱手段
と、この反応炉から発熱体を回収するための発熱体回収
手段と、この反応炉内で生ずる発熱反応にもとづく熱エ
ネルギーを回収するための熱回収手段とが設けられたこ
とを特徴とする。
めに、第一の発明にもとづく発熱体は、水素同位体を吸
蔵させた金属からなる球体と、水素同位体に対する原子
拡散係数が小さい物質をこの球体の表面に被覆してなる
薄膜層とからなることを特徴とする。第二の発明にもと
づく発熱体は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球
体と、所定の条件下でこの金属と反応して固溶体となる
物質をこの球体の表面に被覆してなる薄膜層とからなる
ことを特徴とする。さらに、第三の発明にもとづく発熱
装置は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球体と、
水素同位体に対する原子拡散係数が小さい物質および所
定の条件下で金属と反応して固溶体となる物質のいずれ
か一つの物質を球体表面に被覆してなる薄膜層とからな
る発熱体が多数集合してなる集合体を保持し、かつこれ
らの発熱体内で発熱反応を引き起こさせることが可能な
反応炉と、この反応炉に発熱体を供給するための発熱体
供給手段と、この反応炉内で発熱体を加熱する加熱手段
と、この反応炉から発熱体を回収するための発熱体回収
手段と、この反応炉内で生ずる発熱反応にもとづく熱エ
ネルギーを回収するための熱回収手段とが設けられたこ
とを特徴とする。
【0005】
【作用】第一の発明にもとづく発熱体では、発熱体の表
面が加熱された場合、この発熱体の表面部と中心部との
間に温度勾配が生じ、球体に含まれる水素同位体が中心
部方向へ拡散かつ濃縮していく。このため、発熱体の中
心部に水素同位体が集中するため、発熱反応が起こる。
面が加熱された場合、この発熱体の表面部と中心部との
間に温度勾配が生じ、球体に含まれる水素同位体が中心
部方向へ拡散かつ濃縮していく。このため、発熱体の中
心部に水素同位体が集中するため、発熱反応が起こる。
【0006】第二の発明にもとづく発熱体では、発熱体
の表面が加熱された場合、この発熱体の表面部と中心部
との間に温度勾配が生じ、球体に含まれる水素同位体が
中心部方向へ拡散かつ濃縮していく。また、上述加熱が
球体と薄膜層との間に固溶体を形成させるのに十分なも
のであった場合は、球体と薄膜層との界面に沿って発熱
体の中心部方向へ厚みが延びる固溶体層が形成されてい
く。水素同位体は固溶体層中では存在できないので、発
熱体の中心部に向かってさらに拡散かつ濃縮が促進され
ていく。このため、上述2つの現象による相乗効果によ
って発熱体の中心部に重水素が集中するため、発熱反応
が起こる。
の表面が加熱された場合、この発熱体の表面部と中心部
との間に温度勾配が生じ、球体に含まれる水素同位体が
中心部方向へ拡散かつ濃縮していく。また、上述加熱が
球体と薄膜層との間に固溶体を形成させるのに十分なも
のであった場合は、球体と薄膜層との界面に沿って発熱
体の中心部方向へ厚みが延びる固溶体層が形成されてい
く。水素同位体は固溶体層中では存在できないので、発
熱体の中心部に向かってさらに拡散かつ濃縮が促進され
ていく。このため、上述2つの現象による相乗効果によ
って発熱体の中心部に重水素が集中するため、発熱反応
が起こる。
【0007】第三の発明にもとづく発熱装置では、発熱
体供給装置によって多数の発熱体が反応炉に供給されて
発熱反応を起こす。この発熱反応によって生じた熱は熱
回収手段によって回収され、また発熱反応を終了した発
熱体は発熱体回収装置によって回収される。
体供給装置によって多数の発熱体が反応炉に供給されて
発熱反応を起こす。この発熱反応によって生じた熱は熱
回収手段によって回収され、また発熱反応を終了した発
熱体は発熱体回収装置によって回収される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0009】<実施例1>この実施例においては、水素
同位体として重水素、この水素同位体を吸蔵させる金属
としてパラジウム、さらに水素同位体に対する原子拡散
係数が小さい薄膜として金の薄膜を用いる。
同位体として重水素、この水素同位体を吸蔵させる金属
としてパラジウム、さらに水素同位体に対する原子拡散
係数が小さい薄膜として金の薄膜を用いる。
【0010】本願第一発明にもとづく発熱体は球形状を
なすもので、その断面形状を図1に示す。図1中、参照
符号1は発熱体、2は水素を吸蔵したパラジウム球、3
は金の薄膜からなる層である。パラジウム球2の表面に
金の薄膜層3が被覆されて発熱体1が形成される。水素
吸蔵パラジウム球2は以下のようにして得た。すなわ
ち、−50℃程度に冷却したパラジウム球2を高温(約
100℃)の重水素に入れることによってパラジウム球
の表面と中心部との間に温度勾配を生じさせ、この温度
勾配を利用して水素をパラジウム球2に吸蔵させた。
なすもので、その断面形状を図1に示す。図1中、参照
符号1は発熱体、2は水素を吸蔵したパラジウム球、3
は金の薄膜からなる層である。パラジウム球2の表面に
金の薄膜層3が被覆されて発熱体1が形成される。水素
吸蔵パラジウム球2は以下のようにして得た。すなわ
ち、−50℃程度に冷却したパラジウム球2を高温(約
100℃)の重水素に入れることによってパラジウム球
の表面と中心部との間に温度勾配を生じさせ、この温度
勾配を利用して水素をパラジウム球2に吸蔵させた。
【0011】このような構成からなる発熱体1における
発熱反応について説明する。
発熱反応について説明する。
【0012】発熱体1の表面が加熱された場合、この発
熱体1の表面部と中心部との間に温度勾配が生じ、パラ
ジウム球2に含まれる重水素が中心部方向へ拡散かつ濃
縮していく。このため、発熱体1の中心部に重水素が集
中するため、発熱反応が起こる。
熱体1の表面部と中心部との間に温度勾配が生じ、パラ
ジウム球2に含まれる重水素が中心部方向へ拡散かつ濃
縮していく。このため、発熱体1の中心部に重水素が集
中するため、発熱反応が起こる。
【0013】<実施例2>この実施例においては、水素
同位体として重水素、この水素同位体を吸蔵させる金属
としてパラジウム、さらにパラジウムと反応して固溶体
を形成する物質としてシリコンの薄膜を用いる。
同位体として重水素、この水素同位体を吸蔵させる金属
としてパラジウム、さらにパラジウムと反応して固溶体
を形成する物質としてシリコンの薄膜を用いる。
【0014】図2は、本願第二発明にもとづく発熱体を
示す断面図である。この図に示された発熱体1′では、
図1に示した発熱体1の金薄膜層3のかわりにシリコン
層からなる薄膜層4によって水素吸蔵パラジウム球2の
表面が被覆されている。
示す断面図である。この図に示された発熱体1′では、
図1に示した発熱体1の金薄膜層3のかわりにシリコン
層からなる薄膜層4によって水素吸蔵パラジウム球2の
表面が被覆されている。
【0015】このような構成からなる発熱体1における
発熱反応について説明する。
発熱反応について説明する。
【0016】発熱体1′の表面に、熱エネルギーが付与
された場合、この発熱体1′の表面部と中心部との間に
温度勾配が生じ、パラジウム球2に含まれる重水素が中
心部方向へ拡散かつ濃縮していく。また、上述の熱エネ
ルギー付与がパラジウム球2を形成するパラジウムと薄
膜層4を形成するシリコンとの固溶体形成に十分なもの
であった場合は、パラジウム球2と薄膜層4との界面に
沿って発熱体1′の中心部方向へ厚みが延びる固溶体層
が形成されていく。重水素は固溶体層中では存在できな
いので、発熱体の中心部に向かってさらに拡散かつ濃縮
が促進されていく。このため、上述2つの現象による相
乗効果によって発熱体1′の中心部に重水素が集中する
ため、発熱反応が起こる。すなわち、図2に示した発熱
体1′は、温度勾配による重水素の拡散・濃縮とともに
固溶体反応による重水素の拡散・濃縮が同時進行するた
め、図1に示した発熱体1よりも重水素の拡散・濃縮が
効率的に進行し、発熱反応が起こりやすくなる。
された場合、この発熱体1′の表面部と中心部との間に
温度勾配が生じ、パラジウム球2に含まれる重水素が中
心部方向へ拡散かつ濃縮していく。また、上述の熱エネ
ルギー付与がパラジウム球2を形成するパラジウムと薄
膜層4を形成するシリコンとの固溶体形成に十分なもの
であった場合は、パラジウム球2と薄膜層4との界面に
沿って発熱体1′の中心部方向へ厚みが延びる固溶体層
が形成されていく。重水素は固溶体層中では存在できな
いので、発熱体の中心部に向かってさらに拡散かつ濃縮
が促進されていく。このため、上述2つの現象による相
乗効果によって発熱体1′の中心部に重水素が集中する
ため、発熱反応が起こる。すなわち、図2に示した発熱
体1′は、温度勾配による重水素の拡散・濃縮とともに
固溶体反応による重水素の拡散・濃縮が同時進行するた
め、図1に示した発熱体1よりも重水素の拡散・濃縮が
効率的に進行し、発熱反応が起こりやすくなる。
【0017】以上の実施例1および2から明らかなよう
に、従来の発熱体は平板状の積層体であったため二次元
的に水素同位体の拡散・濃縮が行われていたが、本発明
にもとづく発熱体は球形状をなすものなので球体の中心
に向かって三次元的に拡散・濃縮が進行していく。
に、従来の発熱体は平板状の積層体であったため二次元
的に水素同位体の拡散・濃縮が行われていたが、本発明
にもとづく発熱体は球形状をなすものなので球体の中心
に向かって三次元的に拡散・濃縮が進行していく。
【0018】<実施例3>図3は図1または図2に示し
た発熱体1または1′を利用した本願第三発明にもとづ
く発熱装置の概略的構成を説明するための図である。こ
の装置10は、テーパ状底部を有しかつ上部開口部と底
部開口部とが形成された概略円筒状の反応炉11と、こ
の反応炉11の上部開口部に連通して設けられた発熱体
供給手段12と、この反応炉11の底部開口部に連通し
て設けられた発熱体回収手段13と、反応炉11の外周
面上に配設された冷却水循環手段14と、この冷却水循
環手段14に連結した熱回収手段15と、反応炉11の
内部に配設された加熱手段(ヒーター)16と、このヒ
ーター16と連結しかつ反応炉11外側に設けられたヒ
ーター用電源装置17とから概略構成される。
た発熱体1または1′を利用した本願第三発明にもとづ
く発熱装置の概略的構成を説明するための図である。こ
の装置10は、テーパ状底部を有しかつ上部開口部と底
部開口部とが形成された概略円筒状の反応炉11と、こ
の反応炉11の上部開口部に連通して設けられた発熱体
供給手段12と、この反応炉11の底部開口部に連通し
て設けられた発熱体回収手段13と、反応炉11の外周
面上に配設された冷却水循環手段14と、この冷却水循
環手段14に連結した熱回収手段15と、反応炉11の
内部に配設された加熱手段(ヒーター)16と、このヒ
ーター16と連結しかつ反応炉11外側に設けられたヒ
ーター用電源装置17とから概略構成される。
【0019】つぎにこのような構成からなる発熱装置1
0の操作手順について説明する。
0の操作手順について説明する。
【0020】まず、発熱体供給手段12によって反応炉
11内に多数の発熱体1を供給する。つぎに、発熱反応
のトリガとして電源17からヒーター16に電流を流し
て反応炉11の中にある発熱体1の集合体を加熱する。
加熱された発熱体1の集合体は発熱反応を開始して熱を
放出し、反応炉11内の温度が上昇する。発熱体1の発
熱反応が始まった段階で、電源17からヒーター16に
電流を止めても発熱体1の集合体はそれ自身の発熱によ
り他の未反応の発熱体の発熱反応を引き起こす。この発
熱反応を外部からの熱を印加することなしに発生するよ
うになる。この発熱反応を長い時間持続させるために、
上部の発熱体供給手段12から新たに発熱体1を供給
し、さらに下部に貯った発熱反応が終わった発熱体1は
発熱体回収手段13によって反応炉11の底部開口部か
ら取り出される。発熱反応が発生している反応炉11の
周りに冷却水循環手段14を取り付けることによって、
反応炉11で発生した熱を冷却水を介して熱回収手段1
5が回収する。これによって安定で定常的な発熱反応お
よび熱の回収が実現可能となる。
11内に多数の発熱体1を供給する。つぎに、発熱反応
のトリガとして電源17からヒーター16に電流を流し
て反応炉11の中にある発熱体1の集合体を加熱する。
加熱された発熱体1の集合体は発熱反応を開始して熱を
放出し、反応炉11内の温度が上昇する。発熱体1の発
熱反応が始まった段階で、電源17からヒーター16に
電流を止めても発熱体1の集合体はそれ自身の発熱によ
り他の未反応の発熱体の発熱反応を引き起こす。この発
熱反応を外部からの熱を印加することなしに発生するよ
うになる。この発熱反応を長い時間持続させるために、
上部の発熱体供給手段12から新たに発熱体1を供給
し、さらに下部に貯った発熱反応が終わった発熱体1は
発熱体回収手段13によって反応炉11の底部開口部か
ら取り出される。発熱反応が発生している反応炉11の
周りに冷却水循環手段14を取り付けることによって、
反応炉11で発生した熱を冷却水を介して熱回収手段1
5が回収する。これによって安定で定常的な発熱反応お
よび熱の回収が実現可能となる。
【0021】以上の実施例では、水素同位体として重水
素を用いたが、重水素のかわりに水素または三重水素を
用いても同様の結果を得ることができる。また、水素、
重水素および三重水素を組み合わせた混合体を用いても
同様な結果が得られる。さらに、水素同位体を吸蔵させ
る金属としてパラジウムを用いたが、パラジウムの代わ
りにチタンやその他の水素同位体を吸蔵することが可能
な金属を用いても同様な結果が得られる。
素を用いたが、重水素のかわりに水素または三重水素を
用いても同様の結果を得ることができる。また、水素、
重水素および三重水素を組み合わせた混合体を用いても
同様な結果が得られる。さらに、水素同位体を吸蔵させ
る金属としてパラジウムを用いたが、パラジウムの代わ
りにチタンやその他の水素同位体を吸蔵することが可能
な金属を用いても同様な結果が得られる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、第一の発明にもとづく発
熱体は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球体と、
水素同位体に対する原子拡散係数が小さい物質をこの球
体の表面に被覆してなる薄膜層とからなることを特徴と
するものなので、発熱体の表面が加熱された場合、この
発熱体の表面部と中心部との間に温度勾配が生じ、球体
に含まれる水素同位体が中心部方向へ三次元的に拡散か
つ濃縮し、発熱体の中心部に水素同位体が集中するため
発熱反応を起こす。
熱体は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球体と、
水素同位体に対する原子拡散係数が小さい物質をこの球
体の表面に被覆してなる薄膜層とからなることを特徴と
するものなので、発熱体の表面が加熱された場合、この
発熱体の表面部と中心部との間に温度勾配が生じ、球体
に含まれる水素同位体が中心部方向へ三次元的に拡散か
つ濃縮し、発熱体の中心部に水素同位体が集中するため
発熱反応を起こす。
【0023】第二の発明にもとづく発熱体は、水素同位
体を吸蔵させた金属からなる球体と、この金属と反応し
て固溶体となる物質をこの球体の表面に被覆してなる薄
膜層とからなることを特徴とするものなので、発熱体の
表面が加熱された場合、この発熱体の表面部と中心部と
の間に温度勾配が生じ、球体に含まれる水素同位体が中
心部方向へ拡散かつ濃縮していくが、上述加熱が球体と
薄膜層との間に固溶体を形成させるのに十分なものであ
った場合は、球体と薄膜層との界面に沿って発熱体の中
心部方向へ厚みが延びる固溶体層が形成される一方で水
素同位体は固溶体層中では存在できないので、発熱体の
中心部に向かってさらに拡散かつ濃縮が促進されていく
ため、上述2つの現象による相乗効果によって発熱体の
中心部に重水素が集中して発熱反応が起こる。
体を吸蔵させた金属からなる球体と、この金属と反応し
て固溶体となる物質をこの球体の表面に被覆してなる薄
膜層とからなることを特徴とするものなので、発熱体の
表面が加熱された場合、この発熱体の表面部と中心部と
の間に温度勾配が生じ、球体に含まれる水素同位体が中
心部方向へ拡散かつ濃縮していくが、上述加熱が球体と
薄膜層との間に固溶体を形成させるのに十分なものであ
った場合は、球体と薄膜層との界面に沿って発熱体の中
心部方向へ厚みが延びる固溶体層が形成される一方で水
素同位体は固溶体層中では存在できないので、発熱体の
中心部に向かってさらに拡散かつ濃縮が促進されていく
ため、上述2つの現象による相乗効果によって発熱体の
中心部に重水素が集中して発熱反応が起こる。
【0024】さらに、第三の発明にもとづく発熱装置
は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球体と、水素
同位体に対する原子拡散係数が小さい物質および金属と
反応して固溶体となる物質のいずれか一つの物質を球体
表面に被覆してなる薄膜層とからなる発熱体が多数集合
してなる集合体を保持し、かつこれらの発熱体内で発熱
反応を引き起こさせることが可能な反応炉と、この反応
炉内で発熱体を加熱する加熱手段と、この反応炉に発熱
体を供給するための発熱体供給手段と、この反応炉から
発熱体を回収するための発熱体回収手段と、この反応炉
内で生ずる発熱反応にもとづく熱エネルギーを回収する
ための熱回収手段とが設けられたことを特徴とするもの
なので、発熱体を反応炉へ供給することと、発熱体を反
応炉から回収することが簡易に実施され、かつ発熱体か
ら生ずる熱を効率よく回収することが可能となる。
は、水素同位体を吸蔵させた金属からなる球体と、水素
同位体に対する原子拡散係数が小さい物質および金属と
反応して固溶体となる物質のいずれか一つの物質を球体
表面に被覆してなる薄膜層とからなる発熱体が多数集合
してなる集合体を保持し、かつこれらの発熱体内で発熱
反応を引き起こさせることが可能な反応炉と、この反応
炉内で発熱体を加熱する加熱手段と、この反応炉に発熱
体を供給するための発熱体供給手段と、この反応炉から
発熱体を回収するための発熱体回収手段と、この反応炉
内で生ずる発熱反応にもとづく熱エネルギーを回収する
ための熱回収手段とが設けられたことを特徴とするもの
なので、発熱体を反応炉へ供給することと、発熱体を反
応炉から回収することが簡易に実施され、かつ発熱体か
ら生ずる熱を効率よく回収することが可能となる。
【図1】第一の発明にもとづく発熱体の一実施例を説明
するための断面図である。
するための断面図である。
【図2】第二の発明にもとづく発熱体の一実施例を説明
するための断面図である。
するための断面図である。
【図3】第三の発明のもとづく発熱装置の概略的構成を
説明するための図である。
説明するための図である。
1 発熱体 1′ 発熱体 2 球体(パラジウム球) 3 薄膜層 10 発熱装置 11 反応炉 12 発熱体供給手段 13 発熱体回収手段 14 冷却水循環手段 15 熱回収手段 16 ヒーター(加熱手段) 17 電源
フロントページの続き (72)発明者 小屋敷 徹 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 石沢 真樹 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 正代 尊久 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24J 1/00 F28D 20/00 C01B 3/00
Claims (3)
- 【請求項1】 水素同位体を吸蔵させた金属からなる球
体と、前記水素同位体の原子拡散係数が小さい物質を前
記球体表面に被覆してなる薄膜層とからなることを特徴
とする発熱体。 - 【請求項2】 水素同位体を吸蔵させた金属からなる球
体と、所定の条件下で前記金属と反応して固溶体を形成
する物質を前記球体表面に被覆してなる薄膜層とからな
ることを特徴とする発熱体。 - 【請求項3】 水素同位体を吸蔵させた金属からなる球
体と、前記水素同位体に対する原子拡散係数が小さい物
質および所定の条件下で前記金属と反応して固溶体とを
形成する物質のいずれか一つの物質を前記球体表面に被
覆してなる薄膜層とからなる発熱体が多数集合してなる
集合体を保持し、かつ前記発熱体内で発熱反応を引き起
こさせることが可能な反応炉と、 前記反応炉に前記発熱体を供給するための発熱体供給手
段と、 前記反応炉内で発熱体を加熱する加熱手段と、 前記反応炉から前記発熱体を回収するための発熱体回収
手段と、 前記反応炉内で生ずる前記発熱反応にもとづく熱エネル
ギーを回収するための熱回収手段とが設けられたことを
特徴とする発熱装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5033368A JP2936113B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 発熱体および発熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5033368A JP2936113B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 発熱体および発熱装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06241576A JPH06241576A (ja) | 1994-08-30 |
| JP2936113B2 true JP2936113B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=12384646
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5033368A Expired - Fee Related JP2936113B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 発熱体および発熱装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2936113B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| BR112022009628A2 (pt) * | 2019-11-19 | 2022-08-09 | Clean Planet Inc | Dispositivo de geração de calor, sistema de utilização de calor e elemento de geração de calor como filme |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP5033368A patent/JP2936113B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06241576A (ja) | 1994-08-30 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |