JP2957251B2 - エンドトキシンの測定法 - Google Patents

エンドトキシンの測定法

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JP2957251B2 JP2257415A JP25741590A JP2957251B2 JP 2957251 B2 JP2957251 B2 JP 2957251B2 JP 2257415 A JP2257415 A JP 2257415A JP 25741590 A JP25741590 A JP 25741590A JP 2957251 B2 JP2957251 B2 JP 2957251B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血漿又は血清中のエンドトキシンの測定法
に関するものであり、殊にエンドトキシンを高い精度で
測定するための前処理に関するものである。
(従来の技術) カブトガニ・アメボサイト・ライセート成分を用いて
エンドトキシン(細菌内毒素)を測定する方法(以下リ
ムルステストという)が従来から知られており、医薬
品、水などの汚染試験、臨床検査など多方面に汎用され
ている。リムルステストはエンドトキシンの検出感度が
高いため生体試料中の微量検出に適している。
ところで、生体試料のリムルステストにおいては、蛋
白等に吸着されたエンドトキシンが含まれ、これらから
エンドトキシンを効率よく遊離させるための前処理が必
要である。特に血漿、血清のような蛋白細胞顆粒を含む
生体試料については、従来25℃におけるpKaが3以下の
酸を用いてpH3以下の条件下で処理した後に、変性析出
物を遠心分離して除去し、その上澄液を採取し、アルカ
リで中和したものを被検液とする方法(特公昭63−5567
1号公報)が知られているが、その分離操作が煩雑で全
操作工程も長く、汚染の危険性があるなどの問題があっ
た。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、血漿及び血清中のエンドトキシンを極めて
高い検出率で、効率よく簡便、迅速に測定するため、血
漿又は血清を前処理して、被検液とする方法を提供する
ものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、カブトガニ・アメボサイト・ライセート成
分を使用する血漿又は血清中のエンドトキシンの測定法
において、 a)ポリオキシエチレンエーテル類、ポリオキシエチレ
ンソルビタン類、n−アルキルグルコピラノシド類及び
ドデシル硫酸塩から選ばれた界面活性剤、 b)イミダゾリル基又はアミノ基を有する塩基性化合
物、及び c)塩化カルシウムと水酸化カリウム の混合水溶液で、血漿又は血清を処理して被検液とする
ことを特徴とするエンドトキシンの測定法である。
本発明に用いることができる界面活性剤のうち、ポリ
オキシエチレンエーテル類としては、ポリオキシエチレ
ン−p−ターシヤリーオクチル(又はイソオクチル)フ
ェニルエーテル(重合度8〜40)、ポリオキシエチレン
−4−ターシヤリーオクチル(又はイソオクチル)シク
ロヘキシルエーテル(重合度8〜40)、ポリオキシエチ
レン−p−ノニルフェニルエーテル(重合度9〜15)、
ポリオキシエチレンヘプタメチルヘキシルエーテル(重
合度10〜20)、ポリオキシエチレンドデシルエーテル
(重合度10〜29)などが挙げられる。また、n−アルキ
ルグルコピラノシド類としては、n−(ヘプチル、オク
チル、ノニル、デシル又はドデシル)(α−又はβ−)
D−グルコピラノシドなどが挙げられる。更に、ポリオ
キシエチレンソルビタン類としては、ポリオキシエチレ
ンソルビタン(重合度約20)のモノラウレート、モノパ
ルミテート、モノステアレート、モノオレエート又はト
リオレエートなどが挙げられる。またアルキル硫酸塩と
しては、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸リチウ
ム、ドデシル硫酸カルシウムなどが挙げられる。
イミダゾリル基又はアミノ基を有する化合物として
は、ヒスタミン二塩酸塩、L−ヒスチジン二塩酸塩、ポ
リ−L−ヒスチジン塩酸塩(分子量15,000〜50,000)、
ポリ−L−リジン塩酸塩(分子量2,000〜70,000)、ポ
リ−L−アルギニン塩酸塩(分子量5,000〜150,000)、
ポリエチレンイミン(分子量1,000〜70,000)、アデニ
ン塩酸塩、シトシン塩酸塩などが挙げられる。
a)の界面活性剤の添加量はその種類により異なる
が、0.04〜0.40%(重量/容量)の範囲で使用すること
が好ましく、b)のイミダゾリル基又はアミノ基を有す
る塩基性化合物は、その種類により異なるが、0.03〜0.
3%(重合/容量)の範囲で使用することが好ましく、
塩化カルシウム及び水酸化カリウムは混合水溶液中それ
ぞれ0.005〜0.05モル/及び0.05〜0.5モル/である
ことが好ましい。
また、混合水溶液にN,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)グリシンを、0.005〜0.05モル/好ましくは0.02
〜0.05モル/を添加することにより、その濁りの生成
が押えられ、透明な溶液が得られる。
上記混合水溶液を用いて血漿又は血清を処理する際の
処理温度は25〜70℃、とくに37〜56℃の範囲が好まし
く、処理時間は5〜30分、とくに5〜20分の範囲が好ま
しい。
このような本発明のa)〜c)からなる混合水溶液で
血漿又は血清を処理した被検液は、カブトガニ・アメボ
サイト・ライセート成分と反応させ、通常のリムルステ
ストによりエンドトキシンを測定することができる。
(発明の効果) 本発明の混合水溶液で血漿又は血清を処理することに
より、蛋白、脂質、糖蛋白、糖脂質、血小板等に吸着し
たエンドトキシンが効率よく遊離され、血漿および血清
中のエンドトキシンをきわめて高い検出率で効率よく測
定することができる。
(実施例) 以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 健常人より血液1ml当たりヘパリンを5ユニット添加
して採血した血液2mlを、150×g、10分間遠心分離し
て、多血小板血漿(PRP)を得た。
このPRP試料190μにSalmonella abortusequi由来の
エンドトキシン調製品(エンドトキシンスタンダードNP
1)水溶液(2ng/ml)を10μ加え、よく混合した後、
その5μをエンドトキシンフリーのマイクロプレート
(トキシペットプレート96F、生化学工業販売、商品
名)にとり、0.1モル/水酸化カリウム(KOH)−0.01
モル/塩化カルシウム(CaC)−0.1%(重量/容
量)トリトンX−100(ポリオキシエチレン−p−ター
シャリーオクチルフェニルエーテル、Rohm&Haas Co.販
売の商品名)を含有する水溶液ならびに、それにさらに
0.016〜0.800%(重量/容量)になるようにポリエチレ
ンイミン(エチレンイミンポリマー、EIP、平均分子量:
70,000)を添加した水溶液の混液(20μ)を加え、37
℃に10分間保持する。これを被検液とした。
被検液に存在するエンドトキシンの測定は、0.1モル
/のトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)4.4mlにカブトガニ
・アメボサイト・ライセート抽出成分からグルカンに反
応する酵素を除去した調製品であるエンドスペシー(登
録商標、生化学工業株式会社製造販売)を溶解して使用
し、被検液25μにエンドスペシー100μを加え、37
℃に30分間加温し、次いで0.04%(重量/容量)の亜硝
酸ナトリウム(1モル/の塩酸溶液)50μ、0.3%
(重量/容量)スルファミン酸アンモニウム50μなら
びに0.07%(重量/容量)−1−ナフチルエチレンジ
アミン二塩酸塩(14%(容量/容量)−メチル−2−
ピロリドン溶液)50μを順次加えてジアゾカップリン
グし、この吸光度をマイクロプレートリーダーにより波
長630nmを対照として波長550nmで測定した。
第1表にEIP濃度を種々変化させた場合の本実施例に
よる測定結果をエンドトキシンが無添加である比較例の
測定結果とともに示す。
なお、第1表中、EIP濃度(%)は処理時の濃度を示
し、測定結果はエンドトキシンを加えない比較例につい
ては波長550−630nmで測定した吸光度を示し、エンドト
キシンを添加した実施例については対照例(PRP試料の
代わりに注射用生理食塩水を用い、前処理液の代わりに
注射用蒸留水を使用したもの)の測定値を100とした場
合の検出率(%)を示した。
第1表によれば、トリトンX−100とEIPとを含まない
0.08モル/ KOH−0.008モル/ CaCのみによ
る処理では、エンドトキシンの検出率が非常に悪く、0.
08%トリトンX−100存在下でEIPの濃度を増やして行く
と検出率が増加することが判る。
また、EIPの濃度が0.32%を超えるとエンドトキシン
の検出率が低下するが、例えば処理に使用するEIPとし
て0.032〜0.240%程度の濃度のものを使用すれば、リム
ルステスト偽陽性因子ならびに阻害因子も完全になくし
た条件下でPRP中のエンドトキシンの真の値を正確且つ
高い信頼度を以て再現性よく検出することが可能である
ことが明らかである。
即ち、エンドトキシンを添加しない比較例の吸光度が
対照例のそれと同値であるということは、PRP中のリム
ルステスト偽陽性因子が完全に変性されたことを示すも
のであり、また、エンドトキシンを添加して測定した実
施例におけるエンドトキシンの検出率が100%であると
いうことはPRP中のリムルステスト反応阻害因子(偽陰
性因子)が完全に変性されていることを意味しているの
であり、これらの妨害因子を同時に変性することができ
る条件、つまり、比較例の測定値が対照例とほぼ同値で
且つ実施例の測定値がほぼ100%(即ち、実施例におい
て添加したエンドトキシンの量がほとんど全て検出回収
することができることを意味している)となる条件が理
想的であり、第1表で示すように0.08%トリトンX−10
0存在下で、0.032〜0.240%の濃度のEIPを用いたときが
これに当たる。
実施例2 実施例1と同様の手段により調製したPRP試料190μ
に40pgのエンドトキシン調製品E.coli 0111:B4を含有す
る水溶液10μを添加した後、その5μをトキシペッ
トプレート96Fにとり、0〜0.5%の範囲内で選択された
所定量のトリトンX−100を含有する0.1モル/ KOH
−0.07%EIP−0.01モル/ CaC水溶液の混液20μ
を加え、37℃に10分間保持した。これを被検液とし
た。
そして、上記被検液を実施例1の場合と同様の手段に
よりエンドトキシンを測定した。
実施例2においてトリトンX−100の濃度を種々変化
させた場合の測定結果を、実施例1の場合と同様にエン
ドトキシンを添加しない比較例ならびにPRP試料の代わ
りに生理食塩水を用い、前処理液の代りに注射用蒸留水
を使用した対照例とともに第2表に示す。
なお、測定結果は実施例1と同様にエンドトキシンを
加えない比較例については波長550−630nmで測定した吸
光度を示し、エンドトキシンを添加した実施例について
は対照例の測定値を100とした場合の検出率(%)を示
した。
第2表によれば、トリトンX−100が0、即ちトリト
ンX−100を加えない場合はエンドトキシン検出率が非
常に低い。これに対して例えば0.06〜0.12%程度の濃度
を有するトリトンX−100を含む混液を用いてPRP試料を
処理したものはエンドトキシン添加検出率も100%であ
った。
従って、予め定めた適正な濃度を有する界面活性剤
(トリトンX−100)と0.08モル/KOH−0.056%EIP−
0.008モル/ CaC水溶液の混液(PRP処理時の濃
度)を用いることによって、リムルステスト偽陽性因子
ならびに測定阻害因子が完全に変性された条件下で、PR
P試料中のエンドトキシンの真の値を正確且つ高い信頼
性を以て検出測定することが可能であることが判る。
実施例3 実施例1と同様の手段により調製したPRP試料190μ
に10pgのエンドトキシン調製品E.coli UKT−Bを含有す
る水溶液10μを添加した後、その5μをトキシペッ
トプレート96Fにとり、0.1%トリトンX−100−0.1モル
/ KOH−0.07%EIP−0.01モル/ CaC混液20
μを加え、37℃において所定の時間だけ保持し、被検
液とした。
そして、上記被検液を実施例1の場合と同様の手段に
よりエンドトキシンを測定した。
実施例3の各加温時間についての測定結果を実施例1
の場合と同様にエンドトキシンを添加しない比較例なら
びにPRP試料の代わりに生理食塩水を用い、前処理液の
代りに注射用蒸留水を使用した対照例とともに第3表に
示す。
第3表によると、加温時間0即ち、該前処理用混液で
処理した後、直ちに被検液とした場合にはエンドトキシ
ンの検出率は非常に低い。これに対して例えば5分以上
の加温時間を経たものを使用すればリムルステスト偽陽
性因子ならびに阻害因子も完全に変性した条件下でPRP
中のエンドトキシンの真の値を正確且つ高い信頼度を以
て再現性よく検出することが可能であることが明らかで
ある。
実施例4 実施例1と同様の手段により調製したPRP試料190μ
に40pgのエンドトキシン調製品E.coli 0111:B4を含有す
る水溶液10μを添加した後、その5μをトキシペッ
トプレート96Fにとり、0.1%トリトンX−100−0.1モル
/ KOH−0.07%EIP−0.01モル/ CaC水溶液
の混液20μを加え、所定の温度において10分間保持
し、被検液とした。
そして、上記被検液を実施例1の場合と同様の手段に
よりエンドトキシンを測定した。
実施例4の各加温温度についての測定結果を実施例1
の場合と同様にエンドトキシンを無添加とした比較例な
らびにPRP試料の代わりに生理食塩水を用い、前処理液
の代りに注射用蒸留水を使用した対照例とともに第4表
に示す。
第4表によれば、処理温度が4℃の場合にはエンドト
キシンの検出率が低かったが、37℃以上になるとリムル
ステスト偽陽性因子ならびに反応阻害因子も完全に変性
した条件下でPRP中のエンドトキシンの真の値を正確且
つ高い信頼度を以て再現性よく検出することが可能であ
ることが明らかである。
実施例5 健常人より血液1ml当たりヘパリンを5ユニット添加
して採血した血液2mlを1,000×g、10分間遠心分離し
て、貧血小板血漿(PPP)を得た。
このPPP試料190μに40pgのE.coli 0111:B4エンドト
キシンを含有する水溶液10μを添加した後、その5μ
をトキシペットプレート96Fにとり、0〜1.0%(重量
/容量)の範囲内で選択された所定量のポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレートからなるツィーン20(商
品名、和光純薬工業株式会社販売)を含有する0.1モル
/KOH−0.1%(重量/容量)ヒスタミン二塩酸塩−0.
01モル/ CaC水溶液の混液20μを加え、37℃
に10分間保持し、被検液とした。
そして、実施例1の場合と同様の手段によりエンドト
キシンを測定した。
実施例5におけるツィーン20の各濃度についての測定
結果を実施例1の場合と同様にエンドトキシンを添加し
ない比較例ならびにPPP試料の代わりに生理食塩水を用
い、前処理液の代りに注射用蒸留水を使用した対照例と
ともに第5表に示す。
第5表によれば、予め定めた適正な濃度を有する界面
活性剤(ツィーン20)を用いることによって、リムルス
テスト偽陽性因子ならびに反応阻害因子が完全に変性し
た条件下で、PPP試料中のエンドトキシンの真の値を正
確且つ高い信頼性を以って検出測定することが可能であ
ることが判る。一方、ツィーン20を全く添加しない0.08
モル/ KOH−0.08%ヒスタミン二塩酸塩−0.008モル
/ CaC混液による処理を行なっただけのものは
明らかにエンドトキシンの検出率が低いことが判る。
実施例6 実施例5と同様の手段により調製したPPP試料190μ
に40pgのエンドトキシン調製品E.coli 0111:B4を含有す
る水溶液10μを添加した後、その5μをトキシペッ
トプレート96Fにとり、0〜1.0%(重量/容量)の範囲
内で選択された所定量のドテシル硫酸ナトリウム(SD
S)を含有する0.1モル/ KOH−0.05%(重量/容
量)ε−ポリ−L−リジン塩酸塩(分子量:2,000〜4,00
0、和光純薬工業(株)販売)−0.01モル/ CaC
水溶液の混液20μを加え、37℃に10分間保持し、被検
液とした。
そして、実施例1の場合と同様の手段によりエンドト
キシンを測定した。
実施例6におけるSDSの各濃度についての測定結果を
実施例1の場合と同様にエンドトキシンを添加しない比
較例ならびにPPP試料の代わりに生理食塩水を用い、前
処理液の代りに注射用蒸留水を使用した対照例とともに
第6表に示す。
第6表によれば、予め定めた適正な濃度を有する界面
活性剤(SDS)を用いることによって、リムルステスト
偽陽性因子ならびに反応阻害因子が完全に変性した条件
下で、PPP試料中のエンドトキシンの真の値を正確且つ
高い信頼性を以て検出測定することが可能であることが
判る。
実施例7 健常人より抗凝固剤を入れないで採血した血液3mlを
4℃に1時間静置した後、1,000×g、10分間遠心分離
して血清を得た。
この血清試料190μに40pgのエンドトキシン調製品
E.coli 0111:B4を含有する水溶液10μを添加した後、
その5μをトキシペットプレート96Fにとり、0〜1.0
%(重量/容量)の範囲内で選択された所定量のn−オ
クチル−β−D−グルコピラノシドを含有する0.1モル
/ KOH−0.07%EIP−0.01モル/ CaC水溶液
の混液20μを加え、37℃に10分間保持し、被検液とし
た。
そして、実施例1の場合と同様の手段によりエンドト
キシンを測定した。
実施例7におけるn−オクチルグルコシドの各濃度に
ついての測定結果を実施例1の場合と同様にエンドトキ
シンを添加しない比較例ならびに血清試料の代わりに生
理食塩水を用い、前処理液の代りに注射用蒸留水を使用
した対照例とともに第7表に示す。
第7表によれば、予め定めた適正な濃度を有する界面
活性剤(n−オクチルグルコシド)を用いることによっ
て、リムルステスト偽陽性因子ならびに反応阻害因子が
完全に変性した条件下で、血清試料中のエンドトキシン
の真の値を正確且つ高い信頼性を以って検出測定するこ
とが可能であることが判る。
実施例8 種々の実験動物[マウス(ICR,male)、ラット(Wist
er,male)、モルモット(Hartley,male)、ウサギ(JW,
male)、イヌ(Beagle,male)]より実施例1と同様に
抗凝固剤(ヘパリン)を添加して採血して得たPRPを試
料とする。
このPRP試料190μに40pgのエンドトキシン調製品E.
coli 0111:B4を含有する水溶液10μを添加した後、そ
の5μをトキシペットプレート96Fにとり、0.1%トリ
トンX−100−0.1モル/ KOH−0.07%EIP−0.01モル
/ CaC水溶液の混液20μを加え、37℃に10分
間保持し、被検液とした。
そして、実施例1の場合と同様の手段によりエンドト
キシンを測定した。
測定結果を実施例1の場合と同様にエンドトキシンを
添加しない比較例ならびにPRP試料の代わりに生理食塩
水を用い、前処理液の代りに注射用蒸留水を使用した対
照例とともに第8表に示す。
第8表によれば、いずれの動物もほぼ100%の検出率
を示した。
このように検体量に制限のある各種小動物を含めた実
験動物においても良好な成績が得られたことは迅速性、
簡便性に加えて検体処理の特殊性においても顕著な改善
点であることが理解できる。
実施例9 トリトンX−100、KOH、EIP及びCaCをそれぞれ0.
1%、0.1モル/、0.07%、0.01モル/の水溶液とな
るように混合した。また、0〜0.06モル/の範囲内で
選択された所定量のN,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)グリシン(ビシン;ドータイト試薬の1種の商品
名;和光純薬工業販売)をも含有する混合水溶液を調製
した。以上の混合水溶液を氷冷下に所定時間保持した。
第9表にビシンの濃度を種々変化させた場合の本実施例
による観察結果をビシンが無添加である比較例の観察結
果とともに示す。
第9表によれば、トリトンX−100、KOH、EIPおよびC
aCを所定量混合した水溶液を氷冷下で2時間放置し
ておくと、ビシンの添加なしでは白濁して均一な採取が
不可能となる。これに対してビシンを添加しておくとそ
の濁りの生成が抑えられるようになり、特に0.02モル/
以上では2時間後でも透明なままであり、均一な採取
が可能であることが判る。
実施例10 実施例1と同様の手段により調製したPRP試料190μ
に40pgのエンドトキシン調製品E.coli 0111:B4を含有す
る水溶液10μを添加した後、その5μをトキシペッ
トプレート96Fにとり、0.1%トリトンX−100−0.1モル
/、KOH−0.03モル/ビシン−0.07%EIP−0.01モル
/CaC水溶液の混液(あらかじめ混合し、氷冷下
に2時間放置しておいたもの)20μを加え、37℃に10
分間保持し、被検液とした。
そして、実施例1の場合と同様の手段によりエンドト
キシンを測定した。
測定結果を実施例1の場合と同様にエンドトキシンを
添加しない比較例ならびにPRP試料の代わりに生理食塩
水を用い、前処理液の代りに注射用蒸留水を使用した対
照例とともに第10表に示す。
第10表によれば、トリトンX−100、KOH、EIP、CaC
およびビシンを所定量混合した水溶液を直ちに使用し
た場合でも、氷冷下に2時間放置後使用した場合でも、
ほぼ100%のエンドトキシンの検出率を示した。したが
って、ビシンの適当量の添加は処理液の濁りを抑え、安
定性を高めることが判る。
実施例11 血漿検体の測定 対象は、健常人30例およびグラム陰性菌による敗血症
を疑った白血病等の重症血液疾患および感染を合併した
肝、胆道疾患を有する患者の10例で、それぞれヘパリン
添加で無菌的に採血した血液を試料として、4℃で150
×g、10分間遠心してPRPを得た。その5μをトキシ
ペットプレート96Fにとり、0.1%トリトンX−100−0.1
モル/ KOH−0.03モル/ビシン−0.07%EIP−0.01
モル/ CaC水溶液混液20μを加え、37℃に10
分間保持し、被検液とした。
そして、実施例1の場合と同様の手段によりエンドト
キシンを測定した。
第11表に本実施例の結果を、別に作成した検量線より
E.coli 0111:B4エンドトキシン換算量として表わした。
第11表の患者1〜10は、血培、白血球数その他の検査
成績および発熱等の臨床症状からグラム陰性菌敗血症の
疑いありと診断された症例であり、本発明方法において
は、全例高濃度のエンドトキシンが検出された(健常人
30例:2.2±1.6pg/ml)。従って、本発明方法は通常の検
査法では確定診断がきわめて困難なグラム陰性菌敗血症
の迅速診断法としてきわめて有力な手法として評価され
るものであることが理解できよう。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カブトガニ・アメボサイト・ライセート成
    分を使用する血漿又は血清中のエンドトキシンの測定法
    において、 a)ポリオキシエチレンエーテル類、ポリオキシエチレ
    ンソルビタン類、n−アルキルグルコピラノシド類及び
    アルキル硫酸塩からなる群から選ばれた界面活性剤、 b)イミダゾリル基又はアミノ基を有する化合物、並び
    に c)アルカリ土類金属塩及び/又はアルカリ金属水酸化
    物 の混合水溶液で、血漿又は血清を予め処理して被検液と
    することを特徴とするエンドトキシンの測定法。
  2. 【請求項2】界面活性剤が、ポリオキシエチレンエーテ
    ル類、ポリオキシエチレンソルビタン類、n−アルキル
    グルコピラノシド類からなる群から選ばれる、請求項1
    記載の測定法。
  3. 【請求項3】イミダゾリル基又はアミノ基を有する化合
    物が、ポリエチレンイミン、ヒスタミン二塩酸塩及びポ
    リ−L−リジン塩酸塩からなる群から選ばれる、請求項
    1又は2記載の測定法。
  4. 【請求項4】混合水溶液中の界面活性剤の濃度が0.04〜
    0.40%(重量/容量)、イミダゾリル基若しくはアミノ
    基を有する化合物の濃度が0.03〜0.3%(重量/容
    量)、アルカリ土類金属塩の濃度が0.005〜0.05%モル/
    L、又はアルカリ金属水酸化物の濃度が0.05〜0.5モル/L
    である、請求項1〜3のいずれか1項記載の測定方法。
  5. 【請求項5】混合水溶液が、N,N−ビス(2−ヒドロキ
    シエチル)グリシンをさらに含有する請求項1〜4のい
    ずれか1項記載の測定法。
  6. 【請求項6】カブトガニ・アメボサイト・ライセート成
    分を使用する血漿又は血清中の該成分に反応する物質の
    測定に用いられる、下記a)及びb)のそれぞれの水溶
    液又はこれらの混合水溶液からなる血漿又は血清の前処
    理剤。 a)ポリオキシエチレンエーテル類、ポリオキシエチレ
    ンソルビタン類、n−アルキルグルコピラノシド類及び
    アルキル硫酸塩からなる群から選ばれた界面活性剤 b)イミダゾリル基又はアミノ基を有する化合物
  7. 【請求項7】水溶液又は混合水溶液の成分として、さら
    に下記c)を含む請求項6記載の前処理剤。 c)アルカリ土類金属塩及びアルカリ金属水酸化物。
  8. 【請求項8】カブトガニ・アメボサイト・ライセート成
    分を使用する血漿又は血清中の該成分に反応する物質の
    測定に用いられる被検液の調製法において、下記工程1
    及び2を含むことを特徴とする方法。 (工程1)下記a)及びb)のそれぞれの水溶液又はこ
    れらの混合水溶液を血漿又は血清に添加する工程。 a)ポリオキシエチレンエーテル類、ポリオキシエチレ
    ンソルビタン類、n−アルキルグルコピラノシド類及び
    アルキル硫酸塩からなる群から選ばれた界面活性剤 b)イミダゾリル基又はアミン基を有する化合物 (工程2)工程1で得られた血漿又は血清を、リムルス
    テスト偽陽性因子並びに反応阻害因子が変性する条件下
    で保持する工程。
  9. 【請求項9】水溶液又は混合水溶液の成分として、さら
    に下記c)を含む請求項8記載の方法。 c)アルカリ土類金属塩及びアルカリ金属水酸化物。
  10. 【請求項10】請求項1〜5のいずれか1項記載の測定
    法により血漿又は血清中のエンドトキシンを測定し、こ
    れとグラフ陰性菌敗血症とを関連づけることを特徴とす
    る、グラム陰性菌敗血症の検出方法。
  11. 【請求項11】カブトガニ・アメボサイト・ライセート
    成分、及び請求項6又は7記載の前処理剤を構成成分と
    して含む、グラム陰性菌敗血症の検出キット。
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