JP2964720B2 - 無電解ニッケルめっき皮膜用研磨液の製造方法 - Google Patents

無電解ニッケルめっき皮膜用研磨液の製造方法

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JP2964720B2 JP3224943A JP22494391A JP2964720B2 JP 2964720 B2 JP2964720 B2 JP 2964720B2 JP 3224943 A JP3224943 A JP 3224943A JP 22494391 A JP22494391 A JP 22494391A JP 2964720 B2 JP2964720 B2 JP 2964720B2
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浩 川上
宏治 門田
弘 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスクなどに
形成される無電解ニッケルめっき皮膜表面を研磨するた
めに用いる研磨液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
無電解ニッケルめっき皮膜表面を研磨するための研磨液
として、アルミナを水に分散させると共に、硫酸ニッケ
ルを添加溶解したものが知られているが、従来のこの種
のアルミナ及び硫酸ニッケルを含む研磨液は、アルミナ
の分散安全性に劣り、このため経時とともに研磨力が低
下し、保存性が悪いものであった。
【0003】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
アルミナの分散安全性に優れ、長期間保存後でも良好な
研磨効果を発揮する無電解ニッケルめっき皮膜用研磨液
の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、アルミナを
水中に分散し、このアルミナ分散液のpHを硫酸で2.
8以下に調整すると共に、この分散液にコロイダルシリ
カを添加した後、炭酸ニッケルを添加してpHを5〜7
に調整することにより、得られた分散液はアルミナの分
散安安定性に優れていると共に、pH2.8以下の硫酸
酸性分散液に炭酸ニッケルを添加することで、硫酸と炭
酸ニッケルが反応して硫酸ニッケルが生成し(なお、炭
酸分は炭酸ガスとして系外に飛散する)、無電解ニッケ
ルめっき皮膜用研磨液として良好な研磨効果を有する
上、かかる研磨効果は長期間保存後でも保持されること
を見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0005】従って、本発明は、アルミナを水に分散
し、硫酸でpH2.8以下に調整したアルミナ分散液に
コロイダルシリカを添加し、次いで炭酸ニッケルを添加
してpH5〜7に調整することを特徴とする無電解ニッ
ケルめっき皮膜用研磨液の製造方法を提供する。
【0006】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の無電解ニッケルめっき皮膜用研磨液の製造
方法は、まずアルミナの酸性水分散液を調製する。この
場合、アルミナとしては、平均粒径0.1〜5μm、特
に0.2〜2μmのα−アルミナが好ましく、またアル
ミナ分散量は、最終研磨液全体の1〜30%(重量%、
以下同じ)、特に15〜25%となるようにすることが
好ましい。更に、上記アルミナの酸性水分散液のpHは
2.8以下であり、特にpH1.0以下であることが好
ましいが、このpH調整は硫酸を用いて行うものであ
る。
【0007】次に、本発明においては、上記アルミナの
酸性水分散液にコロイダルシリカを添加する。このコロ
イダルシリカとしては、粉体でも水に分散させたコロイ
ダルシリカでも使用可能であるが、いずれの場合でも平
均粒径0.002〜0.2μm、特に0.005〜0.
05μmのものが好ましく、市販品として例えば日本ア
エロジル(株)製AEROSIL 200等が使用でき
る。またコロイダルシリカの添加量は、研磨液全体の
0.5〜3%、特に0.5〜1%とすることが好まし
く、0.5%より少ないとアルミナの分散安定性向上へ
の効果が不十分であり、3%より多いと均一分散性が保
てなくなり、かつ、スラリー粘度が過大となって取扱が
困難となる場合がある。
【0008】更に、本発明の製造方法では、このように
コロイダルシリカを添加したアルミナ酸性水分散液に炭
酸ニッケル、特にNiCO3・2Ni(OH)2・4H2
Oなる組成を有する炭酸ニッケルを添加して、上記分散
液のpHを5〜7に調整するもので、これにより、炭酸
ニッケルが硫酸と反応して硫酸ニッケルが生成すると共
に、アルミナの水に対する分散安定性が顕著に向上する
ものである。この場合、炭酸ニッケルの添加量は硫酸を
中和し、分散液のpHを5〜7に調整する量であるが、
研磨液中に硫酸ニッケルが1〜10%、特に1〜3%存
在し得るような量で添加することが好ましい。
【0009】本発明の方法で得られた研磨組成物が、ア
ルミナの分散安定性に優れ、長期間保存後でも良好な研
磨効果を発揮することの詳細は不明であるが、コロイダ
ルシリカの存在及びpH変化がアルミナ及びシリカの分
散・凝集状態に何等かの影響を及ぼし、かかる分散・凝
集状態がアルミナの分散安定性に有利に作用すると思わ
れる。
【0010】即ち、前述のアルミナ粒子は等電点がpH
=9.1〜9.2であるため、水に分散させるとpHが
7以下の中性から酸性の領域においては常にプラスに帯
電している。これに対してコロイダルシリカの等電点は
pH=1.0〜2.8であるため、等電点以下ではプラ
スに帯電し、等電点以上ではマイナスに帯電している。
このため、最終製品のpHの領域5〜7においては、ア
ルミナはプラスに、シリカはマイナスに帯電した状態と
なり、両者は電気的な引力によって凝集状態となる。
【0011】本発明の研磨液の製造工程においては、ま
ずアルミナを水中に分散し、このアルミナ分散液のpH
を硫酸で2.8以下に調整すると共に、この分散液にコ
ロイダルシリカを添加する。この時点においてはアルミ
ナ、シリカ共にプラスに帯電しているため、電気的な斥
力によって両者は反発しあって分散状態となる。次に炭
酸ニッケルを添加してpHを5〜7に調整するが、この
時点ではアルミナはプラスに帯電したままであるのに対
し、シリカは等電点を越えるため電荷は逆転してマイナ
スとなり、アルミナとシリカは電気的な引力によって凝
集状態となる。本発明においては、上記のごとく、一度
分散状態にした後に凝集状態とすることによって、より
均一な凝集状態が得られるものと思われる。
【0012】これに対して、アルミナを水に分散させる
と共に、硫酸ニッケルを添加溶解した従来の研磨液に、
単にコロイダルシリカを添加しても、分散状態を経るこ
となく凝集状態となるため、この凝集は不均一なものと
なり、コロイダルシリカの添加効果が十分に発揮できな
いものと思われる。
【0013】なお、コロイダルシリカは従来からその粘
度の高さを利用して、分散液の沈降抑制剤として使用さ
れる一方、超微粉であることを利用して、研磨面の平滑
度を向上させる研磨砥粒としても使用されてきたが、た
だ単に添加しただけでは上述のごとくコロイダルシリカ
の添加効果が十分に発揮できないものである。しかし、
本発明の製造方法によれば、少量のコロイダルシリカの
添加にて、十分な沈降抑制効果を得ることができ、結果
としてアルミナの分散安定性に優れ、長期間保存後でも
良好な研磨効果を発揮し、かつ研磨面の平滑度の高い無
電解ニッケルめっき皮膜用研磨液を製造することが可能
となるものである。
【0014】
【発明の効果】本発明の研磨液の製造方法によれば、ア
ルミナの分散安全性に優れ、長期間保存後においても良
好な研磨効果を有する研磨液を得ることができるもので
あり、この研磨液はハードディスクなどに形成した無電
解ニッケルめっき皮膜、特にNi−P皮膜の研磨に使用
されるものである。
【0015】
【実施例】以下、実施例と比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0016】〔実施例〕アルミナ(平均粒径0.4μ
m)を22%分散した水分散液のpHを硫酸で1.0に
調整し、これにコロイダルシリカ(AEROSIL20
0、平均粒径0.016μm、日本アエロジル社製)を
分散液中に0.5〜3.0%となるように添加した後、
炭酸ニッケルを添加して、分散液のpHを6.5〜6.
9に調整した。得られた分散液中の硫酸ニッケル量は2
%であった。(表1No.1〜5) 〔比較例〕アルミナ(平均粒径0.4μm)を22%分
散した水分散液に実施例と同様のコロイダルシリカを0
〜3.0%、硫酸ニッケルを2%添加して、研磨液を製
造した。(表1No.6〜11) 次に、実施例、比較例の研磨液の安定性及び調製直後と
保存後の研磨効果を下記方法で調べた。結果を表1に示
す。
【0017】研磨液の安定性 研磨液を容積100ml,高さ約205mmの沈降管に
入れ、30日経過後の沈殿物の容積を測定し、全容積に
対する沈殿物の容積割合(表1中、沈降容積率と記す)
を算出した。
【0018】研磨効果 アルミニウムにNi−Pめっきを施したサブストレート
を用いて、製造直後及び30日経過後、一定条件にて軽
度に撹拌した後の上澄み液による研磨試験を以下の条件
にて実施した。なお、研磨液は水道水にて3倍に希釈し
て使用した。 (研磨条件)サブストレート:3.5インチハードディ
スク用アルミニウムにNi−Pめっきを施したもの 研磨機 :両面研磨機(5枚/バッチ) パッド :ポリウレタン系パッド 研磨時間 :5分 研磨時面圧 :100g/cm2 研磨剤供給量 :30ml/分
【0019】表1から明らかなように、実施例は比較例
に比べて研磨液の保存安定性、保存後の研磨効果ともに
優れている。
【0020】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 敷田 暢三 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村 工業株式会社 中央研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/14 550 B24B 37/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナを水に分散し、硫酸でpH2.
    8以下に調整したアルミナ分散液にコロイダルシリカを
    添加し、次いで炭酸ニッケルを添加してpH5〜7に調
    整することを特徴とする無電解ニッケルめっき皮膜用研
    磨液の製造方法。
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