JP2964992B2 - 拡散シミュレーション方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は拡散シミュレーショ
ン方法に関し、特に半導体デバイスの製造プロセスのコ
ンピュータシミュレーションにおけるデバイス内部の不
純物拡散の数値的なシミュレーションを行う拡散シミュ
レーション方法に関する。
ン方法に関し、特に半導体デバイスの製造プロセスのコ
ンピュータシミュレーションにおけるデバイス内部の不
純物拡散の数値的なシミュレーションを行う拡散シミュ
レーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程の一つである
不純物熱拡散のコンピュータシミュレーションでは、檀
良編著、「プロセス・デバイス・シミュレーション技
術」、26〜28頁に記載されているように、解析すべ
き領域をメッシュに分割し、その各メッシュ点で拡散方
程式を離散化し、更にニュートン法等により線形化して
連立一次方程式に変換して拡散方程式の解を求める、と
いう方法を採用している。
不純物熱拡散のコンピュータシミュレーションでは、檀
良編著、「プロセス・デバイス・シミュレーション技
術」、26〜28頁に記載されているように、解析すべ
き領域をメッシュに分割し、その各メッシュ点で拡散方
程式を離散化し、更にニュートン法等により線形化して
連立一次方程式に変換して拡散方程式の解を求める、と
いう方法を採用している。
【0003】また最近では、不純物拡散の物理現象をよ
り忠実に反映させた拡散モデルとして、例えばIEEE
Trans.Electron Devices,第
40巻 第7号 1215〜1222頁、M.Han
e,H.Matsumoto著、“A Model f
or Boron Short Time Annea
ling After Ion Implantati
on”の1216頁(6)〜(11)式で記述されるよ
うな、点欠陥拡散モデルが提案されている。
り忠実に反映させた拡散モデルとして、例えばIEEE
Trans.Electron Devices,第
40巻 第7号 1215〜1222頁、M.Han
e,H.Matsumoto著、“A Model f
or Boron Short Time Annea
ling After Ion Implantati
on”の1216頁(6)〜(11)式で記述されるよ
うな、点欠陥拡散モデルが提案されている。
【0004】このような点欠陥拡散モデルを記述する方
程式は、例えば同文献1216頁(9)式に記述されて
いるように、拡散とドリフトによる拡散種濃度変化寄与
分:
程式は、例えば同文献1216頁(9)式に記述されて
いるように、拡散とドリフトによる拡散種濃度変化寄与
分:
【0005】と各拡散種同士の相互作用/反応による拡
散種濃度変化寄与分:
散種濃度変化寄与分:
【0006】とから、
【0007】のように構成される。方程式同士の結合と
いう観点からは、f1は同一拡散種の隣接メッシュ点間
の結合を表し、f2は同一メッシュ点での各拡散種間の
結合を表しているものと捉えることが出来る。
いう観点からは、f1は同一拡散種の隣接メッシュ点間
の結合を表し、f2は同一メッシュ点での各拡散種間の
結合を表しているものと捉えることが出来る。
【0008】一般に、半導体デバイスの製造プロセスに
おける不純物拡散シミュレーションでは、このように相
互に結合した拡散方程式を一括して解かねばならず、N
ewton法により拡散方程式を線形化して得られる連
立一次方程式は次元はメッシュ数×(拡散種数+1)と
なる。括弧の中の+1は、拡散種をドリフトさせる駆動
力となる静電ポテンシャルψを求めるための方程式の寄
与分である。
おける不純物拡散シミュレーションでは、このように相
互に結合した拡散方程式を一括して解かねばならず、N
ewton法により拡散方程式を線形化して得られる連
立一次方程式は次元はメッシュ数×(拡散種数+1)と
なる。括弧の中の+1は、拡散種をドリフトさせる駆動
力となる静電ポテンシャルψを求めるための方程式の寄
与分である。
【0009】この連立一次方程式の係数行列は通常、図
3(a)に示されているように、まず方程式群をまとめ
てメッシュ点番号順に並べてメッシュ点ブロックを形成
し、各メッシュ点ブロック内部で更に各方程式を番号順
に並べる方法か、或は図3(b)のようにメッシュ点群
をまとめて方程式番号順に並べて方程式ブロックを形成
し、各方程式ブロック内部で各メッシュ典を番号順に並
べる方法のいずれかにより構成される。
3(a)に示されているように、まず方程式群をまとめ
てメッシュ点番号順に並べてメッシュ点ブロックを形成
し、各メッシュ点ブロック内部で更に各方程式を番号順
に並べる方法か、或は図3(b)のようにメッシュ点群
をまとめて方程式番号順に並べて方程式ブロックを形成
し、各方程式ブロック内部で各メッシュ典を番号順に並
べる方法のいずれかにより構成される。
【0010】この連立一次方程式を前処理付き共役勾配
法等のクリロフ亜空間法を使って解く場合、図3(a)
の構成法では、各メッシュ点ブロックを仮想的に一行列
要素とみなしたブロック不完全LU分解法が効果的な前
処理方法として使用可能なため、図3(b)の構成法に
比べ好んで使用される傾向にある。図3(a)のような
係数行列の構成法では、全体の演算量の増加はメッシュ
点数nに対してほぼO(n)で抑えられるものの、一つ
のメッシュ点ブロックの演算量が方程式数mに対してO
(m2 )で増加するため、方程式数が多くなると全体の
演算量が膨大となり、実用的な時間で解を求めることが
困難になる。
法等のクリロフ亜空間法を使って解く場合、図3(a)
の構成法では、各メッシュ点ブロックを仮想的に一行列
要素とみなしたブロック不完全LU分解法が効果的な前
処理方法として使用可能なため、図3(b)の構成法に
比べ好んで使用される傾向にある。図3(a)のような
係数行列の構成法では、全体の演算量の増加はメッシュ
点数nに対してほぼO(n)で抑えられるものの、一つ
のメッシュ点ブロックの演算量が方程式数mに対してO
(m2 )で増加するため、方程式数が多くなると全体の
演算量が膨大となり、実用的な時間で解を求めることが
困難になる。
【0011】このように大規模な拡散方程式群を近似し
て効率良く解を求める一つの方法として例えば、SIS
PAD’96、93頁〜94頁、M.Kawakam
i,M.Sugaya,S.Kamohara著、“A
New High−Speed Non−equil
ibrium Point Defect Model
for Annealing Simulation”
に記載されている方法がある。この従来例では、拡散種
1に関する拡散方程式の係数行列を図3(a)の形式で
構成し、更に方程式を右辺を、
て効率良く解を求める一つの方法として例えば、SIS
PAD’96、93頁〜94頁、M.Kawakam
i,M.Sugaya,S.Kamohara著、“A
New High−Speed Non−equil
ibrium Point Defect Model
for Annealing Simulation”
に記載されている方法がある。この従来例では、拡散種
1に関する拡散方程式の係数行列を図3(a)の形式で
構成し、更に方程式を右辺を、
【0012】のように拡散項f1と相互作用/反応項f
2に分離し、拡散方程式を時間領域で離散化して積分す
る際、f1には陰解法を、f2には陽解法を用いる手法
を提案している。より具体的には、前時刻をtk-1 、現
時刻をtk とし、陰解法に後方オイラー法を、陽解法に
は前方オイラー法を採用する場合を仮定すると、現時刻
における散種1の濃度C1 (tk )は方程式:
2に分離し、拡散方程式を時間領域で離散化して積分す
る際、f1には陰解法を、f2には陽解法を用いる手法
を提案している。より具体的には、前時刻をtk-1 、現
時刻をtk とし、陰解法に後方オイラー法を、陽解法に
は前方オイラー法を採用する場合を仮定すると、現時刻
における散種1の濃度C1 (tk )は方程式:
【0013】を解くことによって求められる。現時刻に
おいて、前時刻における各拡散種の濃度、C1 (t
k-1 )、C2 (tk-1 )、…Cm (tk-1 )は既知であ
るため、f2の値は既知となり、拡散方程式の係数行列
にはf2に起因する成分は表れず、1/(tk −t
k-1 )とf1のみが係数行列に寄与する。このことは拡
散種1の拡散方程式係数行列に他の拡散種との結合成分
が全く入らないことを意味し、図3(a)の各メッシュ
点ブロックを構成する小行列は対角行列になる。したが
って一つのメッシュ点ブロックの演算量は、方程式数m
に対してO(m)の増加にとどまり、実用的な時間で解
を求めることが出来る。
おいて、前時刻における各拡散種の濃度、C1 (t
k-1 )、C2 (tk-1 )、…Cm (tk-1 )は既知であ
るため、f2の値は既知となり、拡散方程式の係数行列
にはf2に起因する成分は表れず、1/(tk −t
k-1 )とf1のみが係数行列に寄与する。このことは拡
散種1の拡散方程式係数行列に他の拡散種との結合成分
が全く入らないことを意味し、図3(a)の各メッシュ
点ブロックを構成する小行列は対角行列になる。したが
って一つのメッシュ点ブロックの演算量は、方程式数m
に対してO(m)の増加にとどまり、実用的な時間で解
を求めることが出来る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来拡散シミ
ュレーション方法では、拡散方程式を時間領域で離散化
して積分する際に、f2に対して陽解法を用いているた
め、この陽解法は、拡散方程式を安定に積分できる時間
刻み幅に上限があり、この上限を越えると解の振動/発
散を引き起こす。前述の3番目の文献の94頁Fig.
4には、この時間刻み幅の上限を越えたことに起因する
ホウ素・格子間シリコンペアの全ドーズ量の振動が示さ
れている。この例の提案者等は、たとえホウ素・格子間
シリコンペアのドーズ量が時間的に振動しても、振動が
無い場合に比べ彼等が実際に必要としているホウ素の最
終的な空間分布に大きな違いは無いとしてこの振動を容
認している。しかし、このような振動は明らかに非物理
的であり、ホウ素・格子間シリコンペア濃度の時間的変
化をシミュレーションによって評価しようとする者にと
っては本手法は適用出来ない。
ュレーション方法では、拡散方程式を時間領域で離散化
して積分する際に、f2に対して陽解法を用いているた
め、この陽解法は、拡散方程式を安定に積分できる時間
刻み幅に上限があり、この上限を越えると解の振動/発
散を引き起こす。前述の3番目の文献の94頁Fig.
4には、この時間刻み幅の上限を越えたことに起因する
ホウ素・格子間シリコンペアの全ドーズ量の振動が示さ
れている。この例の提案者等は、たとえホウ素・格子間
シリコンペアのドーズ量が時間的に振動しても、振動が
無い場合に比べ彼等が実際に必要としているホウ素の最
終的な空間分布に大きな違いは無いとしてこの振動を容
認している。しかし、このような振動は明らかに非物理
的であり、ホウ素・格子間シリコンペア濃度の時間的変
化をシミュレーションによって評価しようとする者にと
っては本手法は適用出来ない。
【0015】本発明の目的は、複数の拡散種が相互作用
/反応しながら拡散する現象の数値シミュレーションを
実用的な時間で行なうことができ、かつ拡散方程式を時
間積分する際に任意の長さの時間刻み幅を用いても振動
/発散することの無い安定的な解が常に得られる様な拡
散方程式の解法が得られる拡散シミュレーション方法を
提供するものである。
/反応しながら拡散する現象の数値シミュレーションを
実用的な時間で行なうことができ、かつ拡散方程式を時
間積分する際に任意の長さの時間刻み幅を用いても振動
/発散することの無い安定的な解が常に得られる様な拡
散方程式の解法が得られる拡散シミュレーション方法を
提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の拡散シミ
ュレーション方法は、拡散種同士の相互作用項/反応項
を含む拡散方程式を計算機により数値的に解いて半導体
デバイスの製造工程におけるデバイス内部の不純物分布
変化を求めるコンピュータによる拡散シミュレーション
方法であって、まず第一のステップで前記拡散方程式中
の相互作用/反応項の部分のみを陰解法で解いて現時刻
での可動拡散種濃度を求め、次に第二のステップで、前
記第一のステップで求めた可動拡散種濃度を仮想的に前
時刻での拡散種濃度とみなして前記拡散方程式中の拡散
項のみを陰解法で解くことにより現時刻での最終的な拡
散種濃度を求めるようにして構成される。
ュレーション方法は、拡散種同士の相互作用項/反応項
を含む拡散方程式を計算機により数値的に解いて半導体
デバイスの製造工程におけるデバイス内部の不純物分布
変化を求めるコンピュータによる拡散シミュレーション
方法であって、まず第一のステップで前記拡散方程式中
の相互作用/反応項の部分のみを陰解法で解いて現時刻
での可動拡散種濃度を求め、次に第二のステップで、前
記第一のステップで求めた可動拡散種濃度を仮想的に前
時刻での拡散種濃度とみなして前記拡散方程式中の拡散
項のみを陰解法で解くことにより現時刻での最終的な拡
散種濃度を求めるようにして構成される。
【0017】本発明の第二の拡散シミュレーション方法
は、活性拡散種濃度定義式と拡散方程式を計算機により
数値的に解いて半導体デバイスの製造工程におけるデバ
イス内部の不純物分布変化を求めるコンピュータによる
拡散シミュレーション方法であって、まず第一のステッ
プで前記活性拡散種濃度定義式を解いて現時刻での可動
拡散種濃度を求め、次に第二のステップで、前記第一の
ステップで求めた可動拡散種濃度を仮想的に前時刻での
拡散種濃度とみなして前記拡散方程式を陰解法で解くこ
とにより現時刻での活性拡散種濃度を求め、更に第三の
ステップで前時刻と現時刻との活性拡散種濃度変化から
現時刻での最終的な拡散種濃度を求めるようにして構成
される。
は、活性拡散種濃度定義式と拡散方程式を計算機により
数値的に解いて半導体デバイスの製造工程におけるデバ
イス内部の不純物分布変化を求めるコンピュータによる
拡散シミュレーション方法であって、まず第一のステッ
プで前記活性拡散種濃度定義式を解いて現時刻での可動
拡散種濃度を求め、次に第二のステップで、前記第一の
ステップで求めた可動拡散種濃度を仮想的に前時刻での
拡散種濃度とみなして前記拡散方程式を陰解法で解くこ
とにより現時刻での活性拡散種濃度を求め、更に第三の
ステップで前時刻と現時刻との活性拡散種濃度変化から
現時刻での最終的な拡散種濃度を求めるようにして構成
される。
【0018】
【作用】本発明では、拡散方程式中の相互作用/反応項
の部分と拡散項の部分を、二段階に分けて現時刻での可
動拡散種濃度と現時刻での最終的な拡散種濃度を独立に
求めている。相互作用/反応項の部分を時間積分するス
テップでは拡散項中の空間微分作用素が存在しないた
め、図3(a)の形式で構成された係数行列は主対角メ
ッシュ点ブロックのみからなるブロック対角行列とな
る。このためこのステップの総演算量は各メッシュ点に
隣接する平均メッシュ点数をnAdj とすると相互作用/
反応項と拡散項を一括して解いた場合の演算量O(n)
×O(m2 )の約1/nAdj になる。拡散項の部分時間
積分するステップでは相互作用/反応項が存在しないた
め拡散種間の結合がなくなり、図3(a)の形式で構成
された係数行列の各メッシュ点ブロックの小行列は対角
行列となる。このためこのステップの総演算量は相互作
用/反応項と拡散項を一括して解いた場合の演算量O
(n)×O(m2 )からOn×O(m)に減少する。し
たがって本発明では、全体として、拡散方程式を一括し
て解く場合の演算量O(n)×O(m2 )がO(n)×
(O(m2 )/nAdj +O(m))に減少し、実用的な
時間で解を求めることが出来る。一方本発明では第一、
第二ステップ共に微分方程式の時間積分に陰解法を用い
ているため任意の時間刻み幅に対して振動/発散の無い
安定な解を求めることができる。
の部分と拡散項の部分を、二段階に分けて現時刻での可
動拡散種濃度と現時刻での最終的な拡散種濃度を独立に
求めている。相互作用/反応項の部分を時間積分するス
テップでは拡散項中の空間微分作用素が存在しないた
め、図3(a)の形式で構成された係数行列は主対角メ
ッシュ点ブロックのみからなるブロック対角行列とな
る。このためこのステップの総演算量は各メッシュ点に
隣接する平均メッシュ点数をnAdj とすると相互作用/
反応項と拡散項を一括して解いた場合の演算量O(n)
×O(m2 )の約1/nAdj になる。拡散項の部分時間
積分するステップでは相互作用/反応項が存在しないた
め拡散種間の結合がなくなり、図3(a)の形式で構成
された係数行列の各メッシュ点ブロックの小行列は対角
行列となる。このためこのステップの総演算量は相互作
用/反応項と拡散項を一括して解いた場合の演算量O
(n)×O(m2 )からOn×O(m)に減少する。し
たがって本発明では、全体として、拡散方程式を一括し
て解く場合の演算量O(n)×O(m2 )がO(n)×
(O(m2 )/nAdj +O(m))に減少し、実用的な
時間で解を求めることが出来る。一方本発明では第一、
第二ステップ共に微分方程式の時間積分に陰解法を用い
ているため任意の時間刻み幅に対して振動/発散の無い
安定な解を求めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。
図面を参照して説明する。
【0020】図1は本発明の第1の実施の形態を説明す
るためのホウ素・点欠陥ペア拡散方程式を解く場合の処
理手順のフローチャートである。
るためのホウ素・点欠陥ペア拡散方程式を解く場合の処
理手順のフローチャートである。
【0021】101は与えられた半導体デバイス構造の
内部で拡散方程式を空間離散化するために使用するメッ
シュを発生するステップであり、102は各メッシュ点
上で拡散種濃度の初期値を設定するステップであり、1
03は解析時刻の初期値を0に設定するステップであ
る。104は新しい時間刻み幅を設定し解析時刻を更新
するステップであり、105は元の拡散方程式の内、相
互作用/反応項のみを取り出して陰解法により時間積分
して可動拡散種濃度を求めるステップであり、106は
元の拡散方程式の内拡散項のみを取り出し、ステップ1
05で求めた可動拡散種濃度を仮想的に前時刻の拡散種
濃度とみなして陰解法により時間積分して現時刻におけ
る最終的な拡散種濃度を求めるステップである。107
は解析時刻が予め定められた終了時刻に到達した否かを
チェックし、到達していれば処理を終了させそうでなけ
ればステップ104へ処理を戻すステップである。
内部で拡散方程式を空間離散化するために使用するメッ
シュを発生するステップであり、102は各メッシュ点
上で拡散種濃度の初期値を設定するステップであり、1
03は解析時刻の初期値を0に設定するステップであ
る。104は新しい時間刻み幅を設定し解析時刻を更新
するステップであり、105は元の拡散方程式の内、相
互作用/反応項のみを取り出して陰解法により時間積分
して可動拡散種濃度を求めるステップであり、106は
元の拡散方程式の内拡散項のみを取り出し、ステップ1
05で求めた可動拡散種濃度を仮想的に前時刻の拡散種
濃度とみなして陰解法により時間積分して現時刻におけ
る最終的な拡散種濃度を求めるステップである。107
は解析時刻が予め定められた終了時刻に到達した否かを
チェックし、到達していれば処理を終了させそうでなけ
ればステップ104へ処理を戻すステップである。
【0022】まず、ホウ素・格子間シリコンペアの拡散
方程式等を次のとおりとする。
方程式等を次のとおりとする。
【0023】ここで第(6)、(7)、(8)、(9)
式はそれぞれ空孔、中性格子間シリコン、+1価の格子
間シリコン、ホウ素・格子間シリコンペアの拡散方程式
であり、第(10)、(11)式はそれぞれホウ素、ホ
ウ素クラスタの相互作用/反応方程式である。第(1
2)式は電荷中性条件式であり、電子/正孔濃度と静電
ポテンシャルの間の関係式:
式はそれぞれ空孔、中性格子間シリコン、+1価の格子
間シリコン、ホウ素・格子間シリコンペアの拡散方程式
であり、第(10)、(11)式はそれぞれホウ素、ホ
ウ素クラスタの相互作用/反応方程式である。第(1
2)式は電荷中性条件式であり、電子/正孔濃度と静電
ポテンシャルの間の関係式:
【0024】と連立させることにより、局所的な静電ポ
テンシャルを求めるのに使われる。
テンシャルを求めるのに使われる。
【0025】次に、図1に示されたフローチャートを参
照しながら、この実施の形態について説明する。
照しながら、この実施の形態について説明する。
【0026】まず、ステップ101で不純物拡散をシミ
ュレートする半導体デバイス内部領域にメッシュを張
る。次にステップ102で、ステップ101で発生した
各メッシュ点上で各拡散種の初期濃度値を設定する。ス
テップ103で解析時刻を初期化し、ステップ104で
解析時刻を一つ進める。ステップ105で拡散方程式の
内相互作用/反応項のみを取り出して陰解法により時間
積分し、可動拡散種濃度Ci movを求める。本実施の形態
で取り上げたホウ素・点欠陥ペア拡散モデルに対して陰
解法として後退オイラー法を適用すると具体的には以下
の方程式を解くことになる。
ュレートする半導体デバイス内部領域にメッシュを張
る。次にステップ102で、ステップ101で発生した
各メッシュ点上で各拡散種の初期濃度値を設定する。ス
テップ103で解析時刻を初期化し、ステップ104で
解析時刻を一つ進める。ステップ105で拡散方程式の
内相互作用/反応項のみを取り出して陰解法により時間
積分し、可動拡散種濃度Ci movを求める。本実施の形態
で取り上げたホウ素・点欠陥ペア拡散モデルに対して陰
解法として後退オイラー法を適用すると具体的には以下
の方程式を解くことになる。
【0027】ここで、ホウ素(CB-)とホウ素クラスタ
(CBBcls )に関しては第(19)式と第(20)式が
元々拡散項を含んでいないため、このステップで可動拡
散種濃度では無く最終的な拡散種濃度を求めることにな
る。また微分方程式ではないが、第(21)式もこのス
テップで他の微分方程式と連立させて解く。次にステッ
プ106ではステップ105で求めた可動拡散種濃度を
仮想的に前時刻の拡散種濃度とみなし、拡散方程式の内
拡散項のみを取り出して陰解法を用いて時間積分するこ
とにより最終的な拡散種濃度Ci を求める。前述のホウ
素・点欠陥ペア拡散モデルに対して陰解法として後退オ
イラー法を適用した場合には以下の方程式を解くことに
なる。
(CBBcls )に関しては第(19)式と第(20)式が
元々拡散項を含んでいないため、このステップで可動拡
散種濃度では無く最終的な拡散種濃度を求めることにな
る。また微分方程式ではないが、第(21)式もこのス
テップで他の微分方程式と連立させて解く。次にステッ
プ106ではステップ105で求めた可動拡散種濃度を
仮想的に前時刻の拡散種濃度とみなし、拡散方程式の内
拡散項のみを取り出して陰解法を用いて時間積分するこ
とにより最終的な拡散種濃度Ci を求める。前述のホウ
素・点欠陥ペア拡散モデルに対して陰解法として後退オ
イラー法を適用した場合には以下の方程式を解くことに
なる。
【0028】ここで、ホウ素(CB-)とホウ素クラスタ
(CBBcls )及び電荷中性条件式に関しては拡散項を有
していないため本ステップはスキップする。最後にステ
ップ107で予め指定した解析終了時刻に到達したか否
かをチェックし到達していればシミュレーションを終了
し、そうでなければステップ104へ戻る。
(CBBcls )及び電荷中性条件式に関しては拡散項を有
していないため本ステップはスキップする。最後にステ
ップ107で予め指定した解析終了時刻に到達したか否
かをチェックし到達していればシミュレーションを終了
し、そうでなければステップ104へ戻る。
【0029】本実施の形態では、最初可動拡散種濃度を
求め、次にそれを仮想的な初期状態として拡散させてい
る。したがって、最終的に求められた拡散種濃度は厳密
には元の拡散方程式を満たしておらず、近似誤差が生じ
る。しかしこの誤差は時間刻み幅をO(δtk )の大き
さであり、時間積分の陰解法で最も良く用いられる後退
オイラー法の打ち切り誤差と同程度である。したがっ
て、従来例に比べ解の精度がきく劣化することはなく、
むしろ安定性が向上するためにより高精度の解を得るこ
とが出来る。また作用の項で述べた様に本発明では元の
拡散方程式を一括して解く場合に比べ係数行列を取り扱
う際の演算量を削減出来、実用的な時間でシミュレーシ
ョンが可能になる。
求め、次にそれを仮想的な初期状態として拡散させてい
る。したがって、最終的に求められた拡散種濃度は厳密
には元の拡散方程式を満たしておらず、近似誤差が生じ
る。しかしこの誤差は時間刻み幅をO(δtk )の大き
さであり、時間積分の陰解法で最も良く用いられる後退
オイラー法の打ち切り誤差と同程度である。したがっ
て、従来例に比べ解の精度がきく劣化することはなく、
むしろ安定性が向上するためにより高精度の解を得るこ
とが出来る。また作用の項で述べた様に本発明では元の
拡散方程式を一括して解く場合に比べ係数行列を取り扱
う際の演算量を削減出来、実用的な時間でシミュレーシ
ョンが可能になる。
【0030】次に、本実施の形態における、次のような
フェルミモデルによって記述されたホウ素、燐、砒素の
拡散方程式を同時に解く場合を例について説明する。
フェルミモデルによって記述されたホウ素、燐、砒素の
拡散方程式を同時に解く場合を例について説明する。
【0031】ここで第(26)、(28)、(30)式
はそれぞれホウ素、燐、砒素の拡散方程式であり、各々
の方程式の拡散項とドリフト項は活性不純物濃度CBa、
CPa、CAsa によって記述されている。また第(2
7)、(29)、(31)式はそれぞれホウ素、燐、砒
素の活性不純物濃度定義式であり、ホウ素と燐はそれぞ
れの固容度CBss 及びCPss によって活性不純物濃度が
制限され、砒素はクラスタリンギュによって活性不純物
濃度の増加率が抑えられるようなモデル式になってい
る。
はそれぞれホウ素、燐、砒素の拡散方程式であり、各々
の方程式の拡散項とドリフト項は活性不純物濃度CBa、
CPa、CAsa によって記述されている。また第(2
7)、(29)、(31)式はそれぞれホウ素、燐、砒
素の活性不純物濃度定義式であり、ホウ素と燐はそれぞ
れの固容度CBss 及びCPss によって活性不純物濃度が
制限され、砒素はクラスタリンギュによって活性不純物
濃度の増加率が抑えられるようなモデル式になってい
る。
【0032】これらの活性不純物濃度定義式は、本来時
間に関する常微分方程式で記述されるべきものである
が、拡散時間に比べ可動不純物濃度の応答時定数が十分
短い場合には系が平衡状態にあるものとみなすことが出
来、このように定常的な活性不純物濃度定義式で代替可
能である。この場合、方程式を時間積分する必要は無
く、活性不純物濃度定義式は系の安定性とは無関係にな
る。最後の第(32)式は電荷中性条件式である。
間に関する常微分方程式で記述されるべきものである
が、拡散時間に比べ可動不純物濃度の応答時定数が十分
短い場合には系が平衡状態にあるものとみなすことが出
来、このように定常的な活性不純物濃度定義式で代替可
能である。この場合、方程式を時間積分する必要は無
く、活性不純物濃度定義式は系の安定性とは無関係にな
る。最後の第(32)式は電荷中性条件式である。
【0033】図2は本発明の第2の実施の形態を説明す
るためのフローチャートである。
るためのフローチャートである。
【0034】201は与えられた半導体デバイス構造の
内部で拡散方程式を空間離散化するために使用するメッ
シュを発生するステップであり、202は各メッシュ点
上で拡散種濃度の初期値を設定するステップであり、2
03は解析時刻の初期値を“0”に設定するステップで
ある。204は新しい時間刻み幅を設定し解析時刻を更
新するステップであり、205は活性拡散種濃度定義式
を解いて可動拡散種濃度を求めるステップであり、20
6はステップ205で求めた可動拡散種濃度を仮想的に
前時刻の拡散種濃度とみなして陰解法により拡散方程式
を時間積分して現時刻における最終的な活性拡散種濃度
を求めるステップである。207は前時刻と現時刻にお
ける活性拡散種濃度の変化から最終的な拡散種濃度を求
めるステップであり、208は解析時刻が予め定められ
た終了時刻に到達したか否かをチェックし、到達してい
れば処理を終了させそうでなければステップ204へ処
理を戻すステップである。
内部で拡散方程式を空間離散化するために使用するメッ
シュを発生するステップであり、202は各メッシュ点
上で拡散種濃度の初期値を設定するステップであり、2
03は解析時刻の初期値を“0”に設定するステップで
ある。204は新しい時間刻み幅を設定し解析時刻を更
新するステップであり、205は活性拡散種濃度定義式
を解いて可動拡散種濃度を求めるステップであり、20
6はステップ205で求めた可動拡散種濃度を仮想的に
前時刻の拡散種濃度とみなして陰解法により拡散方程式
を時間積分して現時刻における最終的な活性拡散種濃度
を求めるステップである。207は前時刻と現時刻にお
ける活性拡散種濃度の変化から最終的な拡散種濃度を求
めるステップであり、208は解析時刻が予め定められ
た終了時刻に到達したか否かをチェックし、到達してい
れば処理を終了させそうでなければステップ204へ処
理を戻すステップである。
【0035】まず、図2のステップ201で、不純物拡
散をシミュレーションする半導体デバイス内部領域にメ
ッシュを張る。次にステップ202で、ステップ201
で発生した各メッシュ点上で各拡散種の初期濃度値を設
定する。ステップ203で解析時刻を初期化し、ステッ
プ204で解析時刻を一つ進める。ステップ205で活
性拡散種濃度定義式を解いて可動不純物濃度Ci movを求
める。本実施の形態で取り上げるフェルミ拡散モデルに
関しては、具体的には以下の方程式を解くことになる。
散をシミュレーションする半導体デバイス内部領域にメ
ッシュを張る。次にステップ202で、ステップ201
で発生した各メッシュ点上で各拡散種の初期濃度値を設
定する。ステップ203で解析時刻を初期化し、ステッ
プ204で解析時刻を一つ進める。ステップ205で活
性拡散種濃度定義式を解いて可動不純物濃度Ci movを求
める。本実施の形態で取り上げるフェルミ拡散モデルに
関しては、具体的には以下の方程式を解くことになる。
【0036】ここで、活性濃度定義式ではないが、第
(36)式もこのステップで活性濃度定義式と共に解
く。次にステップ206では、ステップ205で求めた
可動拡散種濃度を仮想的に前時刻の拡散種濃度とみな
し、拡散方程式を陰解法を用いて時間積分することによ
り最終的な活性拡散種濃度Ciaを求める。フェルミモデ
ルに対して陰解法として後退オイラー法を適用した場合
には以下の方程式を解くことになる。
(36)式もこのステップで活性濃度定義式と共に解
く。次にステップ206では、ステップ205で求めた
可動拡散種濃度を仮想的に前時刻の拡散種濃度とみな
し、拡散方程式を陰解法を用いて時間積分することによ
り最終的な活性拡散種濃度Ciaを求める。フェルミモデ
ルに対して陰解法として後退オイラー法を適用した場合
には以下の方程式を解くことになる。
【0037】ステップ207では、前時刻と現時刻の活
性拡散種濃度の変化から現時刻における最終的な拡散種
濃度を以下のようにして求める。
性拡散種濃度の変化から現時刻における最終的な拡散種
濃度を以下のようにして求める。
【0038】最後にステップ208で、予め指定した解
析終了時刻に到達した否かをチェックし、到達していれ
ばシミュレーションを終了し、そうでなければステップ
204へ戻る。
析終了時刻に到達した否かをチェックし、到達していれ
ばシミュレーションを終了し、そうでなければステップ
204へ戻る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、拡散方程
式中の相互作用/反応項の部分と拡散項の部分を二つの
ステップに分けて現時刻での可動拡散種濃度と現時刻で
の最終的な拡散種濃度を独立に求めているため、拡散方
程式を一括して解く場合に比べ実用的な時間で解を求め
ることが出来、また、第一、第二ステップ共に微分方程
式の時間積分に陰解法を用いているため、任意の時間刻
み幅に対して振動/発散の無い安定な解を求めることが
できる効果がある。
式中の相互作用/反応項の部分と拡散項の部分を二つの
ステップに分けて現時刻での可動拡散種濃度と現時刻で
の最終的な拡散種濃度を独立に求めているため、拡散方
程式を一括して解く場合に比べ実用的な時間で解を求め
ることが出来、また、第一、第二ステップ共に微分方程
式の時間積分に陰解法を用いているため、任意の時間刻
み幅に対して振動/発散の無い安定な解を求めることが
できる効果がある。
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するための処
理手順のフローチャートである。
理手順のフローチャートである。
【図2】本発明の第2の実施の形態を説明するための処
理手順のフローチャートである。
理手順のフローチャートである。
【図3】拡散シミュレーション方法における拡散方程式
を離散化して得られる連立一次方程式の係数行列の構成
方法を示す図である。
を離散化して得られる連立一次方程式の係数行列の構成
方法を示す図である。
101〜107,201〜208 ステップ
Claims (2)
- 【請求項1】 拡散種同士の相互作用項/反応項を含む
拡散方程式を計算機により数値的に解いて半導体デバイ
スの製造工程におけるデバイス内部の不純物分布変化を
求めるコンピュータによる拡散シミュレーション方法で
あって、まず第一のステップで前記拡散方程式中の相互
作用/反応項の部分のみを陰解法で解いて現時刻での可
動拡散種濃度を求め、次に第二のステップで、前記第一
のステップで求めた可動拡散種濃度を仮想的に前時刻で
の拡散種濃度とみなして前記拡散方程式中の拡散項のみ
を陰解法で解くことにより現時刻での最終的な拡散種濃
度を求めるようにしたことを特徴とする拡散シミュレー
ション方法。 - 【請求項2】 活性拡散種濃度定義式と拡散方程式を計
算機により数値的に解いて半導体デバイスの製造工程に
おけるデバイス内部の不純物分布変化を求めるコンピュ
ータによる拡散シミュレーション方法であって、まず第
一のステップで前記活性拡散種濃度定義式を解いて現時
刻での可動拡散種濃度を求め、次に第二のステップで、
前記第一のステップで求めた可動拡散種濃度を仮想的に
前時刻での拡散種濃度とみなして前記拡散方程式を陰解
法で解くことにより現時刻での活性拡散種濃度を求め、
更に第三のステップで前時刻と現時刻との活性拡散種濃
度変化から現時刻での最終的な拡散種濃度を求めるよう
にしたことを特徴とする拡散シミュレーション方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12942697A JP2964992B2 (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 拡散シミュレーション方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12942697A JP2964992B2 (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 拡散シミュレーション方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10321537A JPH10321537A (ja) | 1998-12-04 |
| JP2964992B2 true JP2964992B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=15009209
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12942697A Expired - Fee Related JP2964992B2 (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 拡散シミュレーション方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2964992B2 (ja) |
-
1997
- 1997-05-20 JP JP12942697A patent/JP2964992B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10321537A (ja) | 1998-12-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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