JP2970095B2 - 高純度タリウムの製造方法 - Google Patents

高純度タリウムの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タリウム含有物質から
高純度の金属タリウムを製造する方法に関する。特に非
鉄製錬において産出する各種のタリウム含有物質を出発
原料とし99.999%の高純度タリウムの回収が可能な方法
に関する。鉛製錬煙灰、鉛電解液、カドミウム製錬工程
から発生する清浄滓、亜鉛製錬煙灰、その他非鉄製錬工
程における各種の処理から生ずる副産物中にはタリウム
が数%〜20%程度含まれている。この様なタリウム含有
物質からタリウム回収除去せずに放置すると、製錬系内
にタリウムが累積し、許容限を越えると各処理工程にお
いて種々の悪影響を及ぼす。またタリウムは光ファイバ
ー、複写器レンズ等の特殊光学分野での用途を有し、ま
た光電管、トランジスター等の封着用に使われており、
高純度のタリウムの需要が近年増している。
【0002】
【従来技術と問題点】タリウム含有物から高純度のタリ
ウムを回収する方法については従来次のような方法が提
案されている。特開昭56-136941号では、タリウム含有
物を亜硫酸ソーダ等の還元剤を加えた硫酸中に浸漬して
タリウムを水酸化タリウムとして溶解し、その濾液をア
ルカリ溶液に変えて混在物を沈澱除去し、再び硫酸酸性
溶液として亜鉛末を加えて還元し金属タリウムを析出さ
せる。また特公昭61-34494号では、タリウム含有物をSO
2浸出し、これをアルカリ溶液に変えて混在物を沈澱除
去した後、再び硫酸酸性溶液とし、過酸化水素の存在下
で亜鉛板に金属タリウムを還元析出させる。更に特公昭
61-34495号では、上記SO2浸出スラリーに塩化ナトリウ
ムを添加する工程を加え、タリウム析出工程において過
酸化水素を省略する方法が提出されている。しかし、上
記の方法には夫々に問題がある。すなわち特開昭56-136
941号の方法においては、タリウムを還元析出させる工
程において亜鉛末を使用するため、製品中に亜鉛末が巻
込まれる恐れがあり、またタリウムの析出時にタリウム
が硫化物として多量に沈澱し、金属タリウムの精製に不
都合を生ずる。次に特公昭61-34494号および同61-34495
号の方法はいずれも原料を SO2で還元しながらタリウム
を浸出するため塩素を含む原料の場合は難溶性の塩化タ
リウムが生成し浸出され難い。またこれらの方法では浸
出滓をアルカリ溶解して混在物を沈澱除去するが、ヒ素
は殆んど除去されず、タリウムの沈澱も起り得るのでア
ルカリ浄液工程でタリウムの歩留りが80%を割る可能性
があり、収率の点でも問題がある。また上記方法は何れ
もタリウムの浸出液をアルカリ溶液とし、これを更に酸
性溶液に変えて亜鉛板置換を行っており、処理液の調整
が煩わしい。
【0003】
【発明の解決課題】以上のように、従来の製造方法は何
れも処理工程が煩雑であり、収率が低いうえに得られる
タリウムの純度も低い問題がある。本発明はこのような
従来の製造方法の問題を解決し、高純度のタリウムを製
造する方法を提供することを目的とする。本発明者等
は、タリウム浸出時に、酸化剤を添加してタリウムを3
価に酸化することにより、塩素を含んだ原料についても
極めて高い浸出率を確保できること及び浸出液をアルカ
リ性に変えず酸性のままで、還元剤及び塩素を添加する
ことにより、亜鉛、カドミウムのみならずヒ素も分離で
きることを見い出し、高純度タリウムの製造方法として
先に出願した(特開平1-230733号)。その後本発明者等
は、上記製造方法において、塩化タリウムを沈殿分離す
る際に、塩化タリウムと共に塩化カドミウムと塩化タリ
ウムの複塩が沈澱し、この塩化カドミウムは水洗により
効果的に除去できること、および洗浄した沈殿物を硫酸
分解し硫酸タリウム溶液とすることにより液中のタリウ
ム濃度を高め効率よく高純度のタリウムを回収できる知
見を得た。本発明は上記知見に基づき先願の製造方法を
改良し、カドミウム等の不純物の除去効果を高めたもの
である。
【0004】
【課題の解決手段】すなわち、本発明は以下の構成から
なる高純度タリウムの製造方法に関するものである。 (1)タリウム含有物質を酸化浸出し、固液分離してタ
リウム含有液を得る工程、上記タリウム含有液に還元剤
と塩素源を加え、あるいは原料中の塩素源を利用して塩
化第一タリウムないし塩化第一タリウムと塩化カドミウ
ムの複塩を沈殿分離する工程、塩化第一タリウムないし
上記複塩を水洗してカドミウムを除去する工程、塩化第
一タリウムを硫酸で分解して硫酸タリウム溶液を得る工
程、硫酸タリウム溶液を還元して金属タリウムを回収す
る工程を有するタリウムの製造方法において、硫酸によ
る分解工程と還元工程の間に、硫酸タリウム溶液に硫化
剤を加えて残留不純物を硫化物として沈殿分離する工程
を有し、さらに上記硫酸分解工程において、濃硫酸を用
い150℃〜200℃の温度下で塩化第一タリウムを加
熱溶解することにより塩素を除去した硫酸タリウム溶液
とすることを特徴とする高純度タリウムの製造方法。 (2)タリウム含有物質を酸化浸出し、固液分離してタ
リウム含有液を得る工程、上記タリウム含有液に還元剤
と塩素源を加え、あるいは原料中の塩素源を利用して塩
化第一タリウムないし塩化第一タリウムと塩化カドミウ
ムの複塩を沈殿分離する工程、塩化第一タリウムないし
上記複塩を水洗してカドミウムを除去する工程、塩化第
一タリウムを硫酸で分解して硫酸タリウム溶液を得る工
程、硫酸タリウム溶液を還元して金属タリウムを回収す
る工程を有するタリウムの製造方法において、硫酸によ
る分解工程と還元工程の間に、硫酸タリウム溶液に硫化
剤を加えて残留不純物を硫化物として沈殿分離する工程
を有し、この沈殿分離工程の際に、硫酸タリウム溶液の
pHを1.5〜2.5に調整した後に硫化剤を添加し、
液中に残留する鉛およびカドミウムを硫化物として沈殿
除去することを特徴とする高純度タリウムの製造方法。 (3)上記硫酸分解工程において、濃硫酸を用い150
℃〜200℃の温度下で塩化第一タリウムを加熱溶解す
ることにより塩素を除去した硫酸タリウム溶液とし、さ
らに硫化物の沈殿分離工程において、硫酸タリウム溶液
のpHを1.5〜2.5に調整した後に硫化剤を添加
し、液中に残留する鉛およびカドミウムを硫化物として
沈殿除去する上記(1)または(2)に記載の製造方
法。
【0005】本発明に係る製造方法の一例をフローシー
トに示す。原料のタリウム含有物質としては、鉛製錬煙
灰、鉛電解液、カドミウム製錬工程から発生する清浄
滓、亜鉛製錬煙灰、その他の非鉄製錬工程における各種
の工程で産出される副産物ないし残渣物を用いることが
できる。本発明は、酸、主に硫酸と酸化剤を用いてタリ
ウム含有物質からタリウムを浸出酸化する。一価のタリ
ウム化合物は溶解し難いので硫酸と共に酸化剤を添加す
る。酸化剤としては過酸化水素、オゾン、過マンガン酸
カリ、二酸化マンガンなどを用いることができる。タリ
ウムは3価(Tl+3)に酸化され、浸出液中に溶解する。な
お浸出の際、硫酸の希釈熱および反応熱により浸出液は
60℃程度に上昇する。
【0006】タリウム含有物質には通常、鉛、亜鉛、カ
ドミウム、ヒ素等が不純物として混在する。タリウム含
有物質を硫酸と酸化剤により酸化浸出すると、鉛は硫酸
鉛として沈殿するが、その他の元素はタリウムと共に大
部分浸出される。硫酸鉛を主成分とする沈殿を濾過分離
した後、濾液に還元剤と塩素源を加え、3価のタリウム
を1価に還元し、塩化第1タリウム(TlCl)または塩化第
1タリウムと塩化カドミウムの複塩(TlCdCl3) として選
択的に沈殿分離させる。なお原料中にタリウムを沈殿さ
せるのに充分な塩素源がある場合にはこれを利用するこ
とができる。添加する塩素源としてはHCl、Cl2、NaClな
ど液中でClイオンとなるものであれば良い。還元剤とし
ては FeSO4,FeCl2,CuCl,塩酸ヒドラジン(N2H6Cl2)など
が使用できる。特にFeCl2、CuClや塩酸ヒドラジン等は
還元剤及び塩素源として共用できる。
【0007】塩化第1タリウムないし塩化第1タリウム
と塩化カドミウムの複塩からなるタリウム含有沈殿を固
液分離する際に液中の亜鉛、ヒ素は濾液中に残り、タリ
ウム含有沈殿と分離される。このため、後のセメンテー
ションの工程でヒ素が存在せず危険なアルシン(AsH3)ガ
スの発生を防止することができる。カドミウムは原料中
の濃度にもよるが最大で50%が塩化第1タリウムと塩化
カドミウムの複塩(TlCdCl3)として沈澱する。濾別され
たタリウム含有沈殿物はカドミウムを除去するために洗
浄される。洗浄は該タリウム含有沈殿物を水でスラリー
にすることにより実施される。使用水量はカドミウムの
溶解量により定まる。水洗により塩化第1タリウムと塩
化カドミウムの複塩は分解し、塩化カドミウムは洗浄水
に溶解し、塩化第1タリウムはスラリーとしてそのまま
残る。カドミウムを含む洗浄水は主に塩化第1タリウム
からなるスラリーと濾別された後、必要に応じて該濾液
からカドミウムが回収される。
【0008】濾別した塩化第1タリウムを主体とするス
ラリーは硫酸によって分解する。この硫酸分解には後述
の実施例1,2に示すように濃硫酸が用いられる。塩化
第1タリウムは硫酸によって分解され硫酸第1タリウ
ム溶液(TlSO)となる。この硫酸分解を150
℃〜200℃の温度下で行なうことにより、分解時に副
生する塩化水素はガス化して除去される。因みに、この
ような硫酸分解を行なわない場合には、上記スラリーを
希硫酸やアルカリ溶液に溶解することになるが、これら
の溶液に対する塩化第1タリウムの溶解度はかなり小さ
く、液温を60℃〜80℃に高めても液中のタリウム濃
度は6〜8g/l程度に止まり、高濃度のタリウム含有
溶液を得ることができない。また、この場合、多量の水
を必要とし所定温度に加熱する必要があるため装置が大
型化する問題がある。さらに、水の沸点との関係から液
温は80℃程度が限界であり、液中のタリウム濃度を高
めることができない。一方、本発明では、塩化第1タリ
ウムを硫酸で分解して硫酸第1タリウム溶液とするの
で、液中のタリウム濃度を溶解度の上限付近30g/l
程度まで高めることができ、排水処理量が大幅に減少す
る利点がある。
【0009】上記硫酸第1タリウム溶液を、液中のタリ
ウム濃度が 30g/l程度になるように水で希釈した後、ア
ルカリを添加して溶液のpHを1.5〜2.5に調整し、硫化剤
を加えて液中に微量含まれる鉛、カドミウム、銅などの
不純物を硫化物として沈殿除去する。硫化剤としてはH2
S、NaHS、Na2S・9H2Oなどを用いることができる。なおNa
2S・9H2Oは取り扱いが容易であるので一般的に使用され
る。硫化剤の添加量は主に液中の鉛、カドミウムの濃度
の合計量に対して3〜5倍当量であればよい。通常、銅は
微量であるので考慮しなくてもよい。
【0010】上記硫化物沈殿を濾過分離した硫酸第1タ
リウム溶液を還元処理して金属タリウムを析出させ回収
する。還元回収工程は既知の方法によることができる。
例えば、濾液をpH2〜3に調整した後、亜鉛板を装入し、
タリウムをスポンジタリウムとして還元析出させ回収す
る。回収したスポンジタリウムを還元性又は不活性雰囲
気で 80〜100℃で脱水後、同一容器内で350〜400℃で溶
融し、粗タリウムを得る。粗タリウムはNaOHフラックス
により溶融精製して99.999%の金属タリウムを得る。Na
OH浴は 350〜400℃である。
【0011】実施例1 鉛製錬の煙灰100g(Tl 7.1%、Cd 3.4%、As 0.27%、Cu
0.17%、Pb 4.4%)を1000 mlのビーカーに入れ、硫酸
12ml、水 200ml、過マンガン酸カリウムをTl含有量の2
倍当量添加し、室温下で2時間浸出した。浸出液は60℃
まで上昇した。残渣を濾別し、濾液を分析したところ浸
出率は各々 Tl 92%、Cd 95%、Pb 0.02%、Cu 63%、A
s 78%であった。次いで浸出液にFeSO4・7H2O 45g およ
びNaCl 3.0gを添加し、Tl含有物を沈澱させこの沈殿を
濾別回収した。TlおよびCdの沈殿率は各々97.5%、15%
であった。得られた沈殿を湿った状態のまま水 150mlを
加えてスラリーにし30分攪拌した。このスラリーを濾過
し、塩化Tl沈殿物とCd洗浄液とに分離した。洗浄による
Cdの除去率は95%であった。またTlの損失は2%であっ
た。得られた塩化Tl沈殿物に濃硫酸 5 mlを加え、180℃
で30分間加熱して該沈殿物を濃硫酸に溶解した後に冷却
し、水 230 mlを添加して希釈し、Tl濃度 27 g/lの硫酸
Tl溶液を得た。この溶液にNaOHを加えてpHを2.0に調整
した後に Na2S・9H2O0.75g添加してCdとPbを主体とする
硫化物を沈殿させ濾別した。濾液の硫酸Tl溶液に 50mm
×50mm×5mmの亜鉛板を入れ金属Tlを析出させた。析出
したスポンジ状の金属Tlを亜鉛板より掻取り、炉に装入
し該炉中でAr2 雰囲気90℃、12時間乾燥後、炉温を400
℃にし該金属Tlを溶融して粗金属Tlを得た。 引き続き
粗金属TlにNaOHフラックスを加え 400℃の炉温を保持し
て粗金属Tlを溶融精製し、精製金属Tl 6.2 gを得た。該
精製金属Tlの品位は99.999%であった。
【0012】実施例2 鉛製錬の煙灰 650g (Tl 4.3%、Cd 3.7%、As0.3%、Cu
0.5%、Pb 5.5%)を2000mlのビーカーに入れ、硫酸 79
ml、水 1300ml、過マンガン酸カリウム 36.2g添加し、
室温下で2時間浸出した。浸出液は60℃まで上昇した。
残渣を濾別し、濾液を分析したところ浸出率は各々 Tl
90%、Cd 93%、Pb 0.007%、Cu 70%、As 55%であっ
た。次いで浸出液に塩素源は加えずにFeSO4・7H2O 270g
を添加して還元処理し、Tl含有物を沈澱させ、この沈殿
を濾別回収した。TlおよびCdの沈殿率は各々88%、56%
であった。得られた沈殿に水1000mlを加えてスラリーに
し、30分攪拌した。このスラリーを濾過し、塩化Tl沈殿
物とCd洗浄液とに分離した。洗浄によるCdの除去率は71
%であった。またTlの損失は2.4%であった。得られた
塩化Tl沈殿物に濃硫酸 17mlを加え、180℃で60分間加熱
して該沈殿物を濃硫酸に溶解した後に冷却し、水 800 m
lを添加して希釈し、Tl濃度 30 g/lの硫酸Tl溶液を得
た。この溶液にNaOHを加えてpHを2.0に調整した後に Na
2S・9H2O3.8g添加してCdとPbを主体とする硫化物を沈殿
させ濾別した。以後、実施例1と同様の方法で、精製金
属Tl 22gを得た。該精製金属Tlの品位は99.999%であっ
た。
【0013】比較例1 実施例1のサンプル 100gを10mlの硫酸と水400mlで浸出
したところCd、Znは浸出されたがTlは浸出されずTlを回
収することができなかった。 比較例2 実施例1で得られた浸出液100mlにNaOH 5.5gを添加し
て、溶液のpHを12に調整した。亜鉛、カドミウムは水酸
化物となり除去できたがヒ素は70%しか除去できず以後
の回収工程でセメンテーションを行うのが危険であっ
た。また、Tlの回収率は80%であり、極めて低かった。 比較例3 実施例2と同様の方法でFeSO4・7H2Oにより還元して得た
Tl含有物の沈殿(TlClとTlCdCl3混合物)を80℃でpH 1
の硫酸溶液 800mlに溶解させたが、液中のTl濃度は6 g/
lと極めて低く、上記沈殿の8割が未溶解であった。 比較例4 実施例2と同様の方法で得たCd洗浄後の塩化Tl沈殿物を
80℃でpH1の硫酸溶液800mlに溶解させたが、液中のTl
濃度は6.5 g/lと極めて低く、Tlの78%が未溶解であっ
た。
【0014】
【発明の効果】本発明の方法によれば、タリウム含有物
質より高純度タリウムを効率良く、安価なコストで製造
できる。本発明の方法では浸出時に酸化剤を用いるため
に、従来の方法に比べて、浸出率が良い。またアルカリ
工程を経ないために工程が簡単であり、実収率も高く、
コスト的にも有利である。更に塩化タリウムの沈殿工程
においてヒ素の除去効果が良く、タリウムのセメンテー
ション時に有毒なアルシンガスの発生する虞れが無く、
処理操作が安全である。また、塩化タリウムと塩化カド
ミウムの複塩から95%以上のCdを水洗によって簡単
に除去できるので、その後のCd除去工程の負担が大幅
に減少する。更に、塩化第1タリウムを濃硫酸により1
50〜200℃で硫酸分解して硫酸第1タリウムの溶液
とすることにより、液中のタリウム濃度を従来の5倍程
度高めることができ、排水量が格段に減少して装置も小
型化できるなど実用上大きな利点を有する。また、この
硫酸タリウム溶液を水洗後、硫化剤を添加して液中の不
純物を硫化物として沈殿させ、分離するので、液中に残
留する鉛やカドミウム、銅などの不純物を除去すること
ができる。スポンジタリウムを回収した以降の工程で
は、還元性又は不活性雰囲気の同一炉で乾燥、溶融を行
うことができ粗タリウムとするので、タリウムの歩留り
が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法のフローシートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22B 61/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タリウム含有物質を酸化浸出し、固液分
    離してタリウム含有液を得る工程、上記タリウム含有液
    に還元剤と塩素源を加え、あるいは原料中の塩素源を利
    用して塩化第一タリウムないし塩化第一タリウムと塩化
    カドミウムの複塩を沈殿分離する工程、塩化第一タリウ
    ムないし上記複塩を水洗してカドミウムを除去する工
    程、塩化第一タリウムを硫酸で分解して硫酸タリウム溶
    液を得る工程、硫酸タリウム溶液を還元して金属タリウ
    ムを回収する工程を有するタリウムの製造方法におい
    て、硫酸による分解工程と還元工程の間に、硫酸タリウ
    ム溶液に硫化剤を加えて残留不純物を硫化物として沈殿
    分離する工程を有し、さらに上記硫酸分解工程におい
    て、濃硫酸を用い150℃〜200℃の温度下で塩化第
    一タリウムを加熱溶解することにより塩素を除去した硫
    酸タリウム溶液とすることを特徴とする高純度タリウム
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 タリウム含有物質を酸化浸出し、固液分
    離してタリウム含有液を得る工程、上記タリウム含有液
    に還元剤と塩素源を加え、あるいは原料中の塩素源を利
    用して塩化第一タリウムないし塩化第一タリウムと塩化
    カドミウムの複塩を沈殿分離する工程、塩化第一タリウ
    ムないし上記複塩を水洗してカドミウムを除去する工
    程、塩化第一タリウムを硫酸で分解して硫酸タリウム溶
    液を得る工程、硫酸タリウム溶液を還元して金属タリウ
    ムを回収する工程を有するタリウムの製造方法におい
    て、硫酸による分解工程と還元工程の間に、硫酸タリウ
    ム溶液に硫化剤を加えて残留不純物を硫化物として沈殿
    分離する工程を有し、この沈殿分離工程の際に、硫酸タ
    リウム溶液のpHを1.5〜2.5に調整した後に硫化
    剤を添加し、液中に残留する鉛およびカドミウムを硫化
    物として沈殿除去することを特徴とする高純度タリウム
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記硫酸分解工程において、濃硫酸を用
    い150℃〜200℃の温度下で塩化第一タリウムを加
    熱溶解することにより塩素を除去した硫酸タリウム溶液
    とし、さらに硫化物の沈殿分離工程において、硫酸タリ
    ウム溶液のpHを1.5〜2.5に調整した後に硫化剤
    を添加し、液中に残留する鉛およびカドミウムを硫化物
    として沈殿除去する請求項1または2に記載の製造方
    法。
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