JP2976111B2 - カラー画像形成装置、カラー画像形成方法及びカラー画像形成媒体 - Google Patents

カラー画像形成装置、カラー画像形成方法及びカラー画像形成媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、特に温度により光学的または物理的状態変
化をする感熱材料を有するカラー画像形成装置、方法お
よび媒体に関する。
[従来の技術] 従来より、テレビやVTRによる動画出力や、コンピュ
ーターとの対話作業における出力は、CRT(ブラウン
管)やTN(ツイステッドネマティック)液晶等のディス
プレイモニターに表示され、またWP(ワードプロセッサ
ー)やファクシミリ等による文書、図形等の高精細画像
は、プリントアウトされたハードコピーとしてペーパー
に出力表示されてきた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、CRTは上記の動画出力に対しては美し
い画像を出力するが、長時間静止した画像に対してはフ
リッカや解像度不足による走査縞等が視認性を低下させ
る。
また、上記のTN液晶等の従来の液晶ディスプレイにお
いては、装置の薄型化を実現してはいるが、ガラス基板
に液晶をサンドイッチする等の作製上の手間や、画面が
暗い等の問題点があった。
さらに、CRTやTN液晶では、上記した静止画像の出力
中においても安定した画像メモリーがないために、常に
ビームや画素電圧をアクセスしていなければならない等
の欠点がある。
これに対してペーパーに出力された画像は、高精細
に、また安定したメモリー画像として得られるが、これ
を多く使用すると整理にスペースを要し、また大量に廃
棄することによる資源の無駄使いも馬鹿にならない。ま
たこれまでインクやトナーのハンドリング、又は現像、
定着等の処理を必要とし、メンテナンスや消耗品の供給
等が必要であった。
本発明は、従来、ハードコピーとしてのみ得られてい
た高精細カラー画像をハードコピーと同等の鮮明さで表
現しうるカラー画像形成装置、方法及び媒体を提供する
ことを目的とする。
なお、本出願人は、先に、熱的走査の1信号区間で1
つの色の表示領域の記録を行うのに好適な表示媒体を提
案(特願昭63−318610)したが、本発明はこれとは異な
り、熱的走査の1信号区間で同時に異なる色の2以上の
表示領域に選択して記録を行うカラー画像形成装置、方
法及び媒体を提案することを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明のカラー画像形成装置は、熱により記録・消去
可能な感熱材料により、異なる2以上の表示領域を同一
平面上に並設したカラー画像形成媒体と、該カラー画像
形成媒体に熱的走査を行う熱的信号手段とを有するカラ
ー画像形成装置であって、 熱的信号手段が、熱的走査の1信号区間において少な
くとも2以上の制御された温度を上記カラー画像形成媒
体に付与するものであり、 カラー画像形成媒体が、1信号区間において、前記制
御された熱印加により、上記異なる色の2以上の表示領
域に選択的に記録されるものであることを特徴とするも
のである。
また、本発明の画像形成方法は、熱により記録・消去
可能な感熱材料により、異なる色の2以上の表示領域を
同一平面上に並設したカラー画像形成媒体を熱的に走査
してカラー画像を形成する方法であって、上記熱的走査
の1信号区間において少なくとも2以上の制御された温
度を上記カラー画像形成媒体に付与することにより、上
記1信号区間において、上記異なる色の2以上の表示領
域に選択的に記録を行うことを特徴とするものである。
更に、本発明のカラー画像形成媒体は、異なる色の2
以上の表示領域を同一平面上に並設し、かつ熱により透
明・散乱状態間で遷移する着色高分子液晶層を有し、し
かも該異なる色の表示領域間で、熱による透明・散乱状
態の遷移温度が異なっているカラー画像形成媒体であっ
て、上記各表示領域における上記着色高分子液晶のおの
おのがその等方層転移温度Tisoとガラス転移点Tgとの温
度差が40℃以上あるものであり、かつ、各色の着色高分
子液晶間での上記等方層転移温度Tisoの差が少なくとも
10℃以上であり、制御された熱印加により各色を選択で
きるものであることを特徴とするものである。
<画像形成装置及び画像形成媒体の基本構成> 第1図は、本発明画像形成装置の構成概略図である。
1はカラー画像形成媒体であり、その層構成はガラ
ス、ポリエステル、その他の透明な基体102上の同一平
面上に、少なくとも可視域に光学吸収を有する色素、例
えばブルー(B)、グリーン(G)、レッド(R)の2
色性、或は無軸性染料を、或は顔料等の色素を感熱材料
中に混入したものを、網点印刷その他の印刷、コーティ
ング方法等により並設し、カラーモザイクまたはストラ
イプ状等のカラーパターンに形成する。
2は上記媒体に対する熱的信号手段(部材)の略図で
あり、サーマルヘッドのような直接加熱でもレーザーの
ような間接加熱でもよい。3はプラテン,プラテンロー
ラ等の上記熱的手段に対しての媒体保持手段を示す。
上記カラー画像形成媒体の感熱材料としては、サーモ
トロピック液晶性を示す高分子液晶材料が最適に挙げら
れる。この例としては、たとえばメタクリル酸ポリマー
やシロキサンポリマー等を主鎖とした低分子液晶をペン
ダント状に付加したいわゆる側鎖型高分子液晶、また、
高強度高弾性耐熱性繊維や樹脂の分野で用いられている
ポリエステル系またはポリアミド系等の主鎖型高分子液
晶等が挙げられる。また液晶状態でとりうる相としては
スメクチック、ネマティック、コレステリックその他の
相が有り、またディスコティック液晶等も使用しうる。
さらに、高分子液晶中に不斉炭素を導入してSmCを示
す相を有し、強誘電性を示す高分子液晶も好ましく用い
うる。
以下、本発明のカラー画像形成媒体として使用しうる
高分子液晶の具体例を例示するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
なお、以下で示すglass−液晶相の転移温度Tgは、一
般的にDSCでの測定値で表わされ、一般的に言われるDSC
カーブの変曲点をさすものであり、液晶相−Isotropic
(Iso)の転移温度Tisoは前記DSCで出現するピーク値を
さすものとする。
また、2種またはそれ以上の側鎖または主鎖を共重合
させる様にして形成した高分子液晶も挙げられ、その1
例として 等である。
また、これらを塗布成膜するための溶媒としては、ジ
クロロエタン、DMF、シクロヘキサン等の他、テトラヒ
ドロフラン(THF)、アセトン、エタノールその他の極
性または非極性溶媒、或はこれらの混合溶媒が使用さ
れ、これらは使用する高分子液晶との溶解性並びにこれ
を塗工する基体の材質または基体の表面に設けた表面層
との濡れ性、成膜性等の要因によって選択しうることは
言うまでもない。
また、高分子液晶の基体は、無配向処理のものでも、
エチルアルコール等により複数方向へ抜き取り処理等を
行ったものでもよいが、いずれの場合も表面の汚れを十
分排除した基体に塗布形成することが好ましい。
所望のカラーを得るためには前記種々の高分子液晶中
に、イエロー(例えば三菱化成工業(株)製「LSY−11
6」、マゼンタ(同LSR−401)、シアン(同SBL−33
5)、グリーン(同「LSY−116」と「SBL−335」との混
合)、レッド(同「LSY−405」または「LSR−401」と
「LSR−116」との混合)等、種々の色素を溶媒中で少量
混合すれば良い。これらの色素の混合により呈色性を示
す。高分子液晶のコーティング層厚は0.5μm以上、好
ましくは2〜15μmである。
また、形成したカラー高分子液晶層101が液晶温度に
おいて強い光学散乱性を示すためには、前記色素の高分
子液晶に対する混合量が10重量%以下、好ましくは5重
量%以下、更に好ましくは4重量%以下で1重量%以上
であり、また、使用する溶媒に対しても1重量%が好ま
しい。
特に、本発明構成においてはガラス、ポリエステル、
その他の透明基体102上の同一平面上に少なくとも可視
域に光学吸収を有する色素、例えばブルー(B)、レッ
ド(R)、グリーン(G)の2色性、或は無軸性等の色
素染料をそれぞれ各色毎に散乱又は透明の状態変化温
度、特にTisoがそれぞれ異なる高分子液晶中に混入した
ものを網点印刷その他の印刷、コーティング方法により
並設し、配列又はランダム配列的なカラーモザイク、又
はストライブ状等のカラーパターン(PLCB,PLCR,PLCG
を形成する。
具体的には以下のようにして着色高分子液晶フィルム
を作成する。
先ず、R、G、Bそれぞれに対応する高分子液晶固体
をガラス転移点以下でそれぞれ粉砕する。この粒径を20
μm±10μmで選別し、各色に対応する粒子を混合し、
静電塗装機を用い、一層に分散均一塗工する。
この後、全面を3色に対応するPLCのうち最もTisoの
高い、該Tiso以上の温度で焼き付けることによりフィル
ム状に形成する。
所望の各色を得るには、前記と同様に色素を各高分子
液晶中に少量混合する。
第2図において、前記PLCB,PLCR,PLCGの液晶温度範囲
の関係を示す。本関係においては、PLCB,PLCR,PLCGのTi
soすなわち図中Biso,Riso,Gisoがそれぞれ異なることが
重要である。
<画像形成媒体における熱的作用の基本原理> 以下、高分子液晶の具体的な一例として、前記構造式
(I)により表わされる液晶を用いて、本媒体における
熱的作用の基本原理を詳しく説明する。
前記高分子液晶を、例えば、ジクロロエタンにより溶
解し、これをアルコール洗浄を施したポリエステル系の
透明な基体上にアプリケーターにより塗布し、その後、
95℃程度の雰囲気中に10分間程度放置すると、白色の散
乱膜が形成される。この膜厚は、塗布前における高分子
液晶の重量%が20%の場合において10μm強のものが得
られる。
このようにして得られた白色シート上を感熱ヘッドで
操作すると、文字、図形パターンに従って透明部分が固
定される。このシートを光学濃度が1.2の黒色バックグ
ラウンド上に導くと、白地に黒の鮮明な表示が得られ
る。
また、通常のオーバーヘッドプロジェクター上に上記
シートを導けば、文字、パターン部が白く投影される鮮
明なネガ投影像が得られる。
次に上記パターンが記録されたシートの全面を約120
℃にまで加熱し、その後約90℃まで徐冷した後にそのま
まで数秒保つと、元の白色散乱状態に全面が復帰し、こ
のまま常温に戻すと散乱状態が安定して固定され、再度
の記録、表示が可能な状態となる。
上記の現象は、前記高分子液晶が安定したメモリー状
態を維持するガラス転移点以下におけるフィルム状態、
実質的に光学的散乱状態に推移することのできる液晶フ
ィルム状態、及びこれより高温で等方的分子配列となる
等方性フィルム状態の少なくとも3状態をとり得ること
に起因して制御することができる。
<記録または散乱復帰(消去)の基本プロセス> 次に第3図を用い、上記の記録または散乱復帰(消
去)の基本プロセスを更に詳しく説明する。但し、第3
図(及び後述の第4図)は、説明の便宜上、1ライン信
号区間において1つの色の表示領域の記録プロセスを示
すものであり、本発明に係る1ライン信号区間において
異なる2以上の色の表示領域の記録プロセスは後述の実
施例(特に第5図〜第7図)において詳述する。
第3図において、散乱状態は図中Dの状態である。こ
れを例えばサーマルヘッド或はレーザ等の加熱手段によ
り図中P0のようにTiso以上に加熱した後、急冷すると図
中P4のようにほぼ等方状態と同様の光透過状態が固定さ
れる。
一方、図中P0のようにTiso以上に加熱した後、液晶温
度Tg〜Tiso間、特にこのうちの高温側ΔT間に比較的長
時間(一例として1秒〜数秒)保持する様に徐冷する
と、図中P1で示す様に結果的に再び元の散乱状態Dに復
帰し、Tg以下においてはこの状態が安定して保持され
る。
また、ΔT間に比較的短時間(一例として10ミリ秒〜
数百ミリ秒)制御して保持される様に徐冷すると、その
徐冷の度合によって、図中、P2,P3で示す様に中間の透
過状態を実現することができ、階調表現(中間の透過状
態)として使用することも可能である。
すなわち、本例ではいったん等方状態に加熱した後、
液晶温度特にΔT間でどれ程の時間保持するかで透過
率、または散乱強度を制御することができ、またTg以下
においては状態を安定に保持することができるものであ
る。
ここで、上記に示した液晶温度の高温側ΔTの温度域
は、散乱挙動の変化が大きく起こるものであり、該温度
域の保持時間が結果的に得られる散乱状態(または透明
状態)を決める大きな要因となる。この様な温度域が、
前記したTisoのたかだか±5℃、広くとも±10℃である
材料が好ましく、該温度域に長時間媒体を保持した場
合、この後に媒体を空気中に放置しても充分な散乱状態
が得られる。一方、いったん記録状態を保持したのち
に、ΔT領域以下の温度に加熱しても、状態の変化は小
さい。前記ΔTはDSC測定値では、Tiso観測ピークの立
上がりまたは立下がり付近の温度に及ぶ程度である。
第4図は第3図に示した透過率状態を得るための温度
付与波形を示し、図中、Tiso、ΔT、P0〜P4はそれぞれ
第3図に示す温度、温度領域、対応するプロセス温度に
対応し、P1〜P4はそれぞれΔT温度領域内での媒体保持
時間を制御したものとなっている。この様な波形によ
り、熱的手段の1ライン信号区間において階調性のある
記録を行うことが出来る。
[実施例] 第5図は、本発明の最も重要なポイントを示し、カラ
ー画像形成媒体への温度付与波形を示す。
第5図においてaは第1図における熱的信号手段2の
1ラインの加熱走査の及ぶ領域のうち、PLCB,PLCR,PLCG
すべてをTiso以上にし、いったん透明状態とする初期化
信号区間である。
次に図中、bは第4図に示す温度付与波形をPLCBに及
ぼす区間であり、PLCBの記録状態を決める。このとき、
PLCR,PLCGに対しては等方相温度のままであり、双方と
も透明状態のままである。
次いで、図中cにおいて、同様にPLCRに対し第4図波
形を及ぼす。このときの温度の最大値を図中Biso−ΔT1
(ΔT1は前述ΔTと同様PLCBに対して大きな状態変化を
もたらす温度領域)より低い温度とすることで、既に信
号の与えられたPLCBの状態は、ほぼ影響を受けない様に
することが出来る。したがってこの区間cではPLCRの記
録状態のみが決定され、いっぽうPLCGは依然透明状態の
ままである。
次なる区間dにおいては、第4図波形をPLCGに及ぼす
ことでPLCGの記録状態が決まる。このときRiso−ΔT
2(ΔT2は前述同様にPLCRに対して状態変化の大きい温
度領域)以下の温度をPLCGの記録温度とすることで、PL
CB,PLCRの記録状態に強い影響はない。
最後の区間eは熱的信号手段の冷却区間であり、該区
間により室温付近迄温度は下げられる。
以上の様にすることで、熱的信号手段を例えばサーマ
ルヘッドとすれば、代表的には1ラインのサーマルヘッ
ドの1ライン信号付与区間により、前画像の消去と所望
の2色以上のカラー画像形成を同時に行うことが出来
る。
また、上記第5図プロセスによれば、第2図における
Biso,Riso,Gisoの差は前述のΔTの説明から各10℃以上
あることが望ましく、温度差を大きくするほど記録の色
分離は原理的には容易になる。
一方、各色PLCのTgは必ずしもTg(B)>Tg(R)>T
g(G)である必要はない。半永久的に安定した記録画
像のメモリ性を保つにはTgはすべて室温または使用する
環境温度以上である方が望ましい。但し、Tgが室温以下
であっても室温付近(例として室温−5℃程度)であれ
ばかなりの長時間のメモリ状態は保てる。
ここで、より速い記録駆動を行うためには、さらに、
各色の液晶温度範囲が広いものを媒体材料として選択す
るのが好ましく、実験的にはTiso−Tgは30℃以上、望ま
しくは40℃以上であり、上記温度範囲は広い程等方相か
ら散乱状態へのスピードが上がった。
この効果を同様に示すものとして他には、高分子液晶
材料に従来の低分子液晶その他の低分子化合物を少量添
加したり、または、前記した様な色素を添加することな
どあり、結果として媒体の液晶温度範囲が適度に広いも
のが好適である。
上記迄の説明例に従つた各色の液晶温度設計例として
は、たとえば、 を例にとることが出来る。
材料的に一例としての上記設計例を実現するために
は、基本材料の選択とともに高分子化合物の重合度、ま
たは主鎖とメソーゲンをつなぐ化学構造等を変えること
で調整可能である。
上記説明をよりわかりやすくするために以下の実験例
を挙げる。
前記(I)の高分子材料(Tg 75℃−Tiso 110℃)に
前記色素LSR−401(マゼンタ)を1重量%混合し、溶媒
(ジクロロエタン)に溶解し、これをPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)フィルムに塗工したのち恒温槽で11
5℃から徐冷して散乱状態を得、試料1を得た。また前
記材料(IV)(Tg 50℃−Tiso 100℃)に前記色素LSB33
5(シアン)を1重量%混合し、同様に溶媒によりPETフ
ィルムに塗工したのち105℃から徐冷して散乱状態を
得、試料2を得た。
上記試料1,2にともにキヤノン製CANOFAX230の通常使
用状況のサーマルヘッドで透明部による画像を形成した
のち、双方とも再び恒温槽に投入し102℃から徐冷した
ところ試料1の記録状態はほぼそのままであり、一方、
試料2は元の散乱状態に復帰した。また再び115℃から
徐冷すると試料1,2双方とも散乱状態となった。
次いで試料3として前記(VII)の高分子液晶(Tg 55
℃−Tiso 88℃)に前記色素LSY−116を同様に1重量%
混合し、前記と同様フィルム化したものに前記サーマル
ヘッドで透明部を記録し、既に透明部の記録された試料
1,2とともに恒温槽にて90℃から徐冷すると試料1,2はほ
ぼそのままの状態で、試料3のみが散乱状態へ復帰し
た。
さらに媒体の特徴を比較する実験として、前記高分子
材料(VI)を上記と同様(Tg 41℃−Tiso 114℃)溶媒
に溶かしてPETに塗工し、温風乾燥させて散乱フィルム
とした試料4と前記(I)の高分子材料(Tg 75℃−Tis
o 110℃)を同様の散乱フィルム化したものでは上記試
料4の等方相からの徐冷時における散乱スピードの方が
格段に速かった。
第6図は、第5図で示した媒体への温度信号の付与形
態1例を示し、サーマルヘッド駆動例として挙げた。第
6図下半部はサーマルヘッドに与える発熱駆動信号例で
ある。下半部図中 で示すパルス信号は上半部のそれぞれ で示す様な温度駆動を得るためのものであり、横軸のタ
イムスケールを合わせてある。
まず について説明する。区間aでは温度立ち上がりのための
比較的巾広のパルス10を与えることでBiso以上の温度に
媒体を昇温する。次いで巾の狭いパルスの群11を与える
ことにより温度を一定に保つ。B記録の区間bにおいて
は、図示した様に温度を制御する様に温度巾 (i)に対応する冷却時間(インターバル)(i)を設
けたのち、再び巾狭の温度保持パルス群12を与えPLCB
状態(散乱状態)を決める。区間cにおいては温度巾 (ii)に対応する冷却時間(インターバル)(ii)を設
けた後、再び温度保持パルス群13を与えPLCRの状態(散
乱状態)を決める。同様に区間dにおいても温度巾 (iii)に対応する冷却時間(インターバル)(iii)を
設けた後に前記同様温度保持パルス群14を与えることに
よりPLCGの状態(散乱状態)を決める。区間eは冷却区
間であり、媒体温度を更に下げる。上記のプロセス によればPLCB,PLCR,PLCGすべてのPLCが散乱状態にされ
る。
次に について説明すると、区間aは前述と同様であり、区間
bでは常に温度保持パルス群を印加することでPLCBを透
明に保つ。次の区間cでは、温度巾 (iv)に対応する冷却時間インターバル(iv)を設けた
のち再び保持パルス群を設け、PLCBはほぼ透明のままPL
CRの状態(散乱状態)を得る。次いで区間dでは、温度
(v)に対応する冷却インターバル(v)を設けさらに
区間dの途中に温度巾 (vi)に対応する冷却インターバル(vi)を設けたのち
温度保持パルス群を再び与え、PLCGの状態(中途散乱状
態)を与えたのち冷却区間eに移行する。この結果、PL
CBはほぼ透明状態、PLCRは散乱状態、PLCGは中途散乱状
態を記録することが出来る。
同様にしてプロセス ではPLCBの中途散乱状態、PLCRの透明状態、PLCGの透明
状態を記録することが出来る。
なお、ここで与えるパルスの巾、大きさ、または上記
インターバル、および区間d〜eの巾は、使用する媒体
材料、サーマルヘッドの特性に応じ選択しうる。
以上記述した実施例によれば、たとえばサーマルヘッ
ドの1ライン信号区間で該1ラインのカラー選択が一挙
になしうる。
本発明はまた、マトリクス状にヒータを形成した表示
パルスにも該ヒータに同様の温度信号を付与することで
適用可能である。
第5図、第6図に示す温度駆動波形の1ラインの時間
は、一例として10msec/1ineの速度が可能であった。
本発明における媒体への温度信号付与の他の形態とし
ては、PLCB,PLCR,PLCGからなる媒体全面を第7−a図の
うち左部で示した温度信号により散乱状態にする画像消
去のための熱的消去手段201と、図の右部で示す温度信
号略図により画像を記録するための熱的記録手段202と
を分離した形(第7−b図)で行っても良い。
第8図は本発明を表示装置に適用した一例である。
本発明装置により例えばグリーンに対応するPLCGのみ
透明状態となる様にサーマルヘッド22で形成されたカラ
ー画像は、たとえばこれを通常のオーバーヘッドプロジ
ェクターまたはスライドプロジェクターにより、透過ま
たは反射によりスクリーン24に投影すると前記加熱走査
に対応してグリーン光が投影され、その他の部分は暗
い。また、B、G、R全てに対応する部分の高分子液晶
をすべて透明になる様に同様に加熱走査すれば、該部分
は各色を呈するフィルター状光透過性となり、これを投
影するとほぼ白色に近い投影画像が得られる。
上記投影画像は、基本的に高コントラストのネガ画像
であり、多種のカラーの組み合わせが可能であり、前記
サーマルヘッドに対してその印加電圧パルス巾等を調整
し、第5図に示す温度信号を付与することによって、原
理的にフルカラーの画像を形成しうる。
尚、本画像は蛍光灯やEL(エレクトロルミネセンス)
パネル等をバックライトとして配置し、透過光により散
乱する色調を直視することによっても良好な視認性が得
られる。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明によれば、熱的走査の1信
号区間で同時に異なる色の2以上の表示領域に選択して
記録を行って、高精細なカラー画像を、ハードコピーと
同様の鮮明さで表現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のカラー画像形成装置の構成概略図、第
2図はPLCB,PLCR,PLCGの液晶温度範囲の説明図、第3図
は記録又は散乱復帰の基本プロセスの説明図、第4図は
第3図に示した透過率状態を得るための温度付与波形を
示し、第5図は本発明による媒体への温度付与波形を示
し、第6図は第5図で示した媒体への温度信号付与形態
の一例を示し、第7図は、本発明における媒体への温度
信号付与の他の形態を示し、第8図は、本発明を表示装
置に適用した一例である。
フロントページの続き (72)発明者 吉永 和夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−170394(JP,A) 特開 昭64−78880(JP,A) 特開 昭62−212621(JP,A) 特開 昭63−315288(JP,A) 特公 昭57−14318(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/32 - 2/36 B41M 5/26

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱により記録・消去可能な感熱材料によ
    り、異なる2以上の表示領域を同一平面上に並設したカ
    ラー画像形成媒体と、該カラー画像形成媒体に熱的走査
    を行う熱的信号手段とを有するカラー画像形成装置であ
    って、 熱的信号手段が、熱的走査の1信号区間において少な
    くとも2以上の制御された温度を上記カラー画像形成媒
    体に付与するものであり、 カラー画像形成媒体が、1信号区間において、前記制
    御された熱印加により、上記異なる色の2以上の表示領
    域に選択的に記録されるものであることを特徴とするカ
    ラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記感熱材料が、熱により透明・散乱状態
    間で遷移する着色高分子液晶材料であることを特徴とす
    る請求項(1)記載のカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記熱的信号手段が、サーマルヘッド又は
    レーザであることを特徴とする請求項(1)又は(2)
    記載のカラー画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記カラー画像形成媒体が、前記制御され
    た熱印加により、前記異なる色の2以上の表示領域のう
    ちの少なくとも一つが、階調表現を形成するものである
    ことを特徴とする請求項(1)乃至(3)のいずれかに
    記載のカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】熱により記録・消去可能な感熱材料によ
    り、異なる色の2以上の表示領域を同一平面上に並設し
    たカラー画像形成媒体を熱的に走査してカラー画像を形
    成する方法であって、上記熱的走査の1信号区間におい
    て少なくとも2以上の制御された温度を上記カラー画像
    形成媒体に付与することにより、上記1信号区間におい
    て、上記異なる色の2以上の表示領域に選択的に記録を
    行うことを特徴とするカラー画像形成方法。
  6. 【請求項6】前記感熱材料が、熱により透明・散乱状態
    間で遷移する着色高分子液晶材料であることを特徴とす
    る請求項(5)記載のカラー画像形成方法。
  7. 【請求項7】前記カラー画像形成媒体に対し、前記制御
    された熱印加により、前記異なる色の2以上の表示領域
    のうちの少なくとも一つに、階調表現を形成することを
    特徴とする請求項(5)又は(6)記載のカラー画像形
    成方法。
  8. 【請求項8】異なる色の2以上の表示領域を同一平面上
    に並設し、かつ熱により透明・散乱状態間で遷移する着
    色高分子液晶層を有し、しかも該異なる色の表示領域間
    で、熱による透明・散乱状態の遷移温度が異なっている
    カラー画像形成媒体であって、上記各表示領域における
    上記着色高分子液晶のおのおのがその等方層転移温度Ti
    soとガラス転移点Tgとの温度差が40℃以上あるものであ
    り、かつ、各色の着色高分子液晶間での上記等方層転移
    温度Tisoの差が少なくとも10℃以上であり、制御された
    熱印加により各色を選択できるものであることを特徴と
    するカラー画像形成媒体。
  9. 【請求項9】前記異なる色の2以上の表示領域のうちの
    少なくとも一つが、前記制御された熱印加により、階調
    表現を形成するものであることを特徴とする請求項
    (8)記載のカラー画像形成媒体。
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