JP2977263B2 - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、金属又は金属酸化物の微細パターンの形成
方法に関する。
【従来の技術】
従来、金属又は金属酸化物薄膜の形成方法としてはス
パッタ蒸着、電子線蒸着、加熱蒸着又は化学気相成長法
等があり、これらは高価で煩雑な真空成長又は排気設備
を必要とした。そこでこれに代わる新規な金属薄膜形成
方法として、ペルオキソ構造を有するポリタングステン
酸の薄膜を湿式塗布法により形成し、これを水素還元す
る方法がアプライド・フィジックス・レター第55巻、19
23頁から1925頁(1989年)(Appl.Phys.Lett.55,p1923
−p1925(1989))において提案されている。この方法
は、ペルオキソ構造を有するポリタングステン酸の溶液
を用い、第2図(a)に示すように塗布により非晶質薄
膜1を基板2上に形成し、第2図(b)に示すようにエ
ネルギー線3により所望のパターンを描画した後、現像
によって第2図(c)に示すように微細パターン4を形
成し、そして還元性雰囲気中で加熱処理して、第2図
(d)に示すように微細金属パターン5を形成するもの
である。 なお、このペルオキソ構造を有するポリタングステン
酸およびその合成法については特開昭62−36008号に述
べられている。 また、タングステン等の金属を特定位置に選択的に成
長させる方法については、例えば米国特許3,697,343号
(1972年)に記載されている。ここでは金属元素を含む
ガスを還元することにより、一般に導電性を有する物質
表面に金属が選択的に化学気相成長することが述べられ
ている。 さらに金属酸化物、例えば高温超電導を示す金属酸化
物の選択成長については、1989年春季第36回応用物理学
関係連合講演会講演予稿集第103頁、講演番号2p−E−
3において報告されている。ここでは基板表面の結晶性
の違いにより、超電導金属酸化物が選択的に化学気相成
長することが述べられている。
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の薄膜形成技術は、均質な膜を得るためには
膜厚が約100nm程度以下に限定されるため、例えば半導
体配線に用いる場合に必要な膜厚を形成することができ
ないという問題があった。 また金属の選択成長を行なう場合は、一般に成長領域
にシリコンや金属等の導電性物質を露出させ、非成長領
域は酸化膜等の非導電性膜で覆うことが必要である。し
かしパターン寸法が0.1μm程度と微細になった場合、
リソグラフィ技術の困難さから、上記の導電性及び非導
電性の二領域を明確に分離することが困難であった。同
様に、超電導金属酸化物の選択成長の場合も、結晶性の
違いを0.1μm程度の精度で制御することは困難であっ
た。 本発明の目的は、高価なドライエッチング装置を用い
ずに、金属又は金属酸化物の微細パターンを所望の厚み
に形成するパターン形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のパターン形成方
法は、基板上に、金属を含むポリ酸の非晶質薄膜を形成
し、この非晶質薄膜を所望のパターンとし、これを還元
性又は酸化性の雰囲気中で加熱処理して、金属又は金属
酸化物のパターンとし、さらに反応ガス雰囲気中で、こ
の金属又は金属酸化物を核として、金属又は金属酸化物
を気相成長させるようにしたものである。 上記の還元性雰囲気は、水素を含む雰囲気であること
が好ましく、また、酸化性の雰囲気は、0.001%以上の
酸素を含む雰囲気であることが好ましい。 本発明に用いるポリ酸に含まれる金属としては、タン
グステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、クロム、ジ
ルコニウム、チタン等が挙げられる。また、鉄、コバル
ト、ニッケル、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシ
ウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、銅、ビスマ
ス、鉛、タリウム、アルカリ土類金属、希土類金属等も
用いられる。得られたパターンを磁性体膜とするために
は金属としてコバルト−クロム−ニッケル、コバルト−
ニオブ−ジルコニウム、テルビウム−鉄−コバルト等の
組み合わせが好ましい。また超電導体膜とするためには
金属としてイットリウム−バリウム−銅、ランタン−ス
トロンチウム−銅、ビスマス−ストロンチウム−カルシ
ウム−銅等の組み合わせが好ましい。
【作用】
金属を含むポリ酸の溶液、好ましくはさらにペルオキ
ソ構造を有するポリ酸の溶液を用い、第1図(a)に示
すように塗布又は電析法によって極めて均質な非晶質薄
膜1を基板2上に形成することができる。 そして、第1図(b)に示すように例えば電子線3′
により所望のパターンを描画した後、第1図(c)に示
すように現像によって微細パターン4を形成できる。こ
の微細パターンが形成された非晶質薄膜を400℃ないし9
00℃の還元性の雰囲気で加熱すると第1図(d)に示す
ように、微細金属パターン5が得られる。また酸化性の
雰囲気で加熱すると微細金属酸化物パターンが得られ
る。 上記のように、微細パターンが形成された基板を反応
炉中に設置した後、反応ガス雰囲気中において、第1図
(e)に示すように上記微細金属又は微細金属酸化物パ
ターンを成長核として金属又は金属酸化物を化学気相成
長法によって成長させることにより、極薄膜のみに限定
されることなく、金属又は金属酸化物の微細パターンを
簡便に形成することができる。
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。 (実施例1) タングステン金属粉末8グラムを30重量%過酸化水素
水溶液100mlに溶解させ、室温で乾燥させることによ
り、ペルオキソを含むポリタングステン酸を得た。ここ
でペルオキソを含むポリタングステン酸とは、WO3・xH2
C2O4・yH2O2・zH2Oで表わされる非晶質の縮合タングス
テン酸であって、上記式のxは0≦x≦0.13、yは0.5
<y<0.9、zは1.5<z<3.0の範囲にある化合物であ
る。なお、タングステン金属粉末に代えて炭化タングス
テン粉末8.5グラムを用いてもほぼ同様なポリタングス
テン酸が得られる。 このペルオキソを含むポリタングステン酸1グラムを
1ccの水に溶解した後に、エチルセロソルブ5ccに混合し
て塗布液とした。この塗布液を、第1図(a)に示すよ
うに、表面に50nmの厚さの酸化膜を有するシリコンウェ
ハ基板2上に摘下して、毎分4000回の回転数で1分間回
転させることにより、膜厚100nmの均質な非晶質薄膜1
を形成した。また、均質な非晶質薄膜1を形成する方法
としては、電析法を用いても同様な結果が得られた。 この非晶質の均質な膜に、加速電圧30kVの電子線直接
描画装置を用い、50μC/cm2の照射量で電子線3′によ
り、第1図(b)に示すように微細パターンを描画し
た。 その後、pH2の希硫酸を主成分とする液を用いて現像
することによって、第1図(c)に示すように照射部が
残存するネガ型の微細パターン4を得た。 そして、これを2000cc/分の流量の水素循環炉におい
て、600℃で30分還元することで、第1図(d)に示す
ように微細金属パターン5を得た。ここで得られたパタ
ーンの比抵抗は60μΩ・cmであった。還元温度は400℃
以上であればよく、還元温度が高いほど得られる比抵抗
の値は低くなった。また還元時に発生する応力によって
微細パターンが断線するという現象は認められず、均質
な微細パターンが得られた。 このように微細金属パターンが形成された酸化膜付き
のシリコンウェハ基板2を、400℃に保たれた反応炉中
に設置した後、0.75Torrの真空に保持した。そして、六
フッ化タングステン及び水素をそれぞれ20cc/分、2000c
c/分の流量で反応炉中に5分間流入させた。その結果、
第1図(e)に示すように約250nmの厚さの金属タング
ステン6が、化学気相成長法により、前述の微細金属パ
ターン5上に選択的に成長した。得られた金属パターン
の比抵抗は8ないし10μΩ・cmであった。ここで反応炉
の温度としては、300℃ないし500℃であればよい。また
反応ガスとして、上記の例の他に六フッ化タングステン
とモノシランの混合系でもよい。 なおここでは非晶質膜からの微細パターンの還元によ
り微細金属パターンを得る工程と、選択的に金属を成長
させる工程を別としているが、同一の反応炉中で行うこ
ともできた。 ここでは金属としてタングステンを含むポリ酸の場合
について述べたが、モリブデン、タンタル、ニオブ、ク
ロム、ジルコニウム、チタンを含むポリ酸又は上記金属
を2種含むポリ酸を用いても対応する金属について同様
の結果が得られた。 (実施例2) 実施例1において、非晶質膜から微細パターンを形成
した後の加熱雰囲気を10%の酸素を含む雰囲気に変えた
ところ、400℃以上の加熱処理によって均質な微細酸化
タングステンパターンが得られた。加熱雰囲気は0.001
%以上の酸素を含む雰囲気であれば、同様の結果が得ら
れる。その後に、反応炉中に六フッ化タングステンと水
蒸気の混合ガスを導入することにより、上記微細酸化タ
ングステンパターン上に化学気相成長方法により選択的
に酸化タングステンを成長させた。その結果、約200nm
の厚さの微細酸化タングステンパターンを得た。 なおここでは非晶質膜からの微細パターンの酸化によ
り微細金属酸化物パターンを得る工程と、選択的に金属
酸化物を成長させる工程を別としているが、同一の反応
炉中で行うこともできた。 ここでは金属として、タングステンを含むポリ酸の場
合について述べたが、モリブデン、タンタル、ニオブ、
チタンを含むポリ酸又は上記金属を2種以上含むポリ酸
を用いても対応する金属について同様の結果が得られ
た。 (実施例3) 塩化鉄5グラムを含むメタノール溶液に、30重量%過
酸化水素水溶液100ml及び酢酸エチルを混合しこれを塗
布液として用い、表面に50nmの厚さの酸化膜を有するシ
リコンウェハ上に滴下してペルオキソを含むポリ鉄酸の
非晶質の薄膜を形成した。これに加速電圧30kVの電子線
直接描画装置を用い、50μC/cm2の照射量で電子線によ
り微細パターンを描画した。その後、水系の現像液で現
像することによって、照射部が残存するネガ型の微細パ
ターンを得た。そして水素還元により微細金属鉄パター
ンを得た。その後反応炉中において塩化鉄及び水素の混
合系ガスを用いることにより、上記微細パターン上に化
学気相成長法により選択的に鉄を成長させた。得られた
微細鉄パターンは厚み100nmであり、約20000ガウスの飽
和磁化を有した。 なおここでは非晶質膜からの微細パターンの還元によ
り微細金属パターンを得る工程と、選択的に金属を成長
させる工程を別としているが、同一の反応炉中で行うこ
ともできた。 ここで鉄の代わりに、コバルト、ニッケル、ガドリニ
ウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エル
ビウム、ツリウム又はこれらの混合物を用いても対応す
る金属について同様の結果が得られた。 (実施例4) 塩化ビスマス6.3グラム、塩化ストロンチウム3.2グラ
ム、塩化カルシウム2.2グラム及び塩化銅4.0グラムを溶
解した水溶液に、30重量%過酸化水素水溶液100ml及び
シュウ酸水溶液100mlを混合してこれを塗布液として用
い、ペルオキソを含み、金属を含むポリ酸の非晶質膜を
形成した。これに加速電圧30kVの電子線直接描画装置を
用い、50μC/cm2の照射量で電子線により微細パターン
を描画した。その後、有機溶媒系の現像液で現像するこ
とによって、照射部が残存するネガ型の微細パターンを
得た。そして酸化性雰囲気中に保持することにより微細
ビスマス−ストロンチウム−カルシウム−銅−酸素より
なる超電導パターンを得た。その後反応炉中において塩
化ビスマス、ヨウ化ストロンチウム、ヨウ化カルシウ
ム、ヨウ化銅、酸素及び水蒸気の混合系ガスを用いるこ
とにより、上記微細パターン上に化学気相成長法により
選択的に超電導膜を成長させた。得られた微細超電導パ
ターンは厚み100nmであり、約75Kの臨界温度を示した。 なおここでは非晶質膜からの微細パターンの還元によ
り微細超電導パターンを得る工程と、選択的に超電導膜
を成長させる工程を別としているが、同一の反応炉中で
行うこともできた。 ここでビスマスの代わりに、銅、タリウム、アルカリ
土類金属、アルカリ金属、希土類金属を用いても対応す
る金属について同様の結果が得られた。 また、以上の実施例において、パターン形成のための
エネルギー線が電子線に限定されないことは言うまでも
なく、紫外線、エキシマレーザ、X線、イオン線、ガン
マ線を用いても同様の結果が得られた。
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、金属を含むポリ酸を
含む溶液から形成された非晶質薄膜を用いて、エネルギ
ー線によって微細パターンを形成した後に、上記微細パ
ターンを成長核として金属又は金属酸化物を成長させる
ことになるため、薄膜に限定されない微細金属又は微細
金属酸化物パターンを容易に形成することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による微細パターンの形成方法を説明
するための工程図、第2図は、従来の微細パターンの形
成方法を説明するための工程図である。 1……非晶質薄膜、2……基板 3……エネルギー線、3′……電子線 4……微細パターン、5……微細金属パターン 6……金属タングステン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 博司 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式 会社日立製作所基礎研究所内 (72)発明者 奥平 秀和 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 岡崎 信次 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−280053(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/28 H01L 21/768

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、金属を含むポリ酸の非晶質薄膜
    を形成する工程、該非晶質薄膜を所望のパターンとする
    工程、該パターンを還元性又は酸化性の雰囲気中で加熱
    処理して、金属又は金属酸化物のパターンとする工程、
    反応ガス雰囲気中で、該金属又は金属酸化物を核とし
    て、金属又は金属酸化物を気相成長させる工程を有する
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のパターン形成方法におい
    て、上記金属を含むポリ酸は、さらに、ペルオキソ構造
    を有することを特徴とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1又2記載のパターン形成方法にお
    いて、上記還元性雰囲気が水素を含む雰囲気であること
    を特徴とするパターン形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載のパターン形成方法に
    おいて、上記酸化性の雰囲気が0.001%以上の酸素を含
    む雰囲気であることを特徴とするパターン形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載のパター
    ン形成方法において、上記気相成長は化学気相成長であ
    ることを特徴とするパターン形成方法。
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