JP3032182B2 - アブレシブジェットによる切削装置 - Google Patents

アブレシブジェットによる切削装置

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JP3032182B2 JP9292677A JP29267797A JP3032182B2 JP 3032182 B2 JP3032182 B2 JP 3032182B2 JP 9292677 A JP9292677 A JP 9292677A JP 29267797 A JP29267797 A JP 29267797A JP 3032182 B2 JP3032182 B2 JP 3032182B2
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田 功 山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周囲をエアージ
ェットでコーティングしたアブレシブジェットによる切
削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材やコンクリートなどを切断するの
に、高圧水に研磨材を混入したものをノズルから噴射す
るアブレシブジェットによる切削方法は従来より広く実
施されている。
【0003】また、水中において、鋼材やコンクリート
等の切断、例えば、シールド工事におけるH鋼、RC
杭、シートパイル等の切断に利用され、海中での海洋構
造物の解体作業等にも利用されている。
【0004】ところで、このアブレシブジェットの切削
能力は、気中においてもノズル出口から切削対象物まで
の距離(スタンドオフ距離)の増加と共に減衰していく
が、この現象は、噴流(アブレシブジェット)の拡散に
よる収束度の低下と周辺の流体の抵抗による噴射速度の
低下が原因と考えられる。
【0005】そして、水中においては、周辺流体の抵抗
が気中に比べて大きくなるため、切削能力の距離減衰も
より顕著になる。
【0006】例えば、図16に鋼材をアブレシブジェッ
トで切削した結果を、気中と水中とを比較して示し、こ
の図からスタンドオフ距離が150mm以上で、気中と
水中との差が顕著となり、250mm以上では、水中で
の切削能力はほとんど無くなる事が確認できる。
【0007】このように、水中ではスタンドオフ距離が
大きくなると急激に切断能力が低下するので、例えば、
H鋼を切断しようとする場合には、手前側のフランジの
切断は容易であるが、奥側のフランジやウエブ部分の切
断ができないという問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、水
中における切削能力の減衰をできるだけ減少させるアブ
レシブジェットによる切削装置を提供することを目的と
する。
【0009】また、本発明は、H鋼のように、切断箇所
により切削負荷が異なる被切削材を短時間に切断できる
アブレシブジェットによる切削装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アブレ
シブジェットの周辺からエアージェットを噴射して外周
囲をエアージェットでコーティングしたアブレイシブジ
ェットによる切削装置において、アブレシブジェットを
噴射する噴射孔を備えた内管と、該内管の外周囲を被い
エアージェットを噴射する噴射孔を備えた外管とから成
り、その噴射孔に設けられて外周囲をエアージェットで
コーティングしたアブレシブジェットの噴射ノズルが送
り駆動部により前後動し、回転駆動部により回転動し、
そして傾け駆動部により角度可変とされるようになって
いる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】本発明は上記のように構成され、水中切削
において、アブレシブジェットの周辺から噴射されるエ
アージェットにより、周辺の水とアブレシブジェットと
の間には空気のカーテンでコーティングされ、水の抵抗
を緩和し、切削能力の減衰を防ぎ、気中切削とほぼ同等
の能力を得ることができる。
【0016】そして、噴射ノズルを被切削物の切削箇所
に対して所要距離に移動させ、あるいは所要の角度に傾
斜させることでスタンドオフ距離を短くすることがで
き、切削能力の減衰を防いで、例えばH鋼のように奥行
きがあって従来技術では切削負荷に幅がある被切削材に
対しても切断を可能にする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。なお、「外周囲をエアージェットでコ
ーティングしたアブレシブジェット」を、以下において
は「エアーコーティングアブレシブジェット」と記す。
【0018】図1には本発明に係るエアーコーティング
アブレシブジェットによる切削方法を実施するノズルの
基本例を示し、該ノズル1は、アブレシブジェットAを
噴射するアブレシブジェット噴射孔を備えた内管2と、
該内管2の外周囲を被ってエアージェットBを噴射する
エアージェット噴射孔を備えた外管3とからなってい
る。
【0019】このノズル1によれば、アブレシブジェッ
トAの周辺からエアージェットBを噴射し、周辺の流体
すなわち水とアブレシブジェットの間に空気のカーテン
を作ることにより、水の抵抗を緩和し、切削能力の減衰
を防ぐ。
【0020】図15にエアーコーティングアブレシブジ
ェット(ACAJ)により鋼材を水中で切削した結果
を、通常のアブレシブジェット(AJ)により鋼材を水
中及び気中で切削したデータと比較して示す。
【0021】この図から明かなように、エアーコーティ
ングアブレシブジェット(ACAJ)方式は、切削能力
が大幅に改善されており、気中切削とほぼ同等の能力を
得ることが出来る。
【0022】なお、エアージェットの圧力は、雰囲気圧
力+2〜3kgf/cm2 の範囲とする。また、エアー
ジェットの風量は、1〜3Nm3 /minとする。
【0023】図2ないし図5にはエアーコーティングア
ブレシブジェット噴射ノズルの各例を示し、図2はリン
グジェット形式その1のエアーコーティングアブレシブ
ジェット噴射ノズル1Aであり、実質のスタンドオフ距
離を最も短くすることができる。そして流量調整が可能
である。
【0024】図3はリングジェット形式その2のエアー
コーティングアブレシブジェット噴射ノズル1Bであ
り、実質のスタンドオフ距離を最も短くすることができ
る。噴射角度は0度。
【0025】図4はテーパージェット形式のエアーコー
ティングアブレシブジェット噴射ノズル1Cであり、テ
ーパー部で強制的にエアージェットを収束させることが
できる。
【0026】図5はラバルジェット形式のエアーコーテ
ィングアブレシブジェット噴射ノズル1Dであり、広が
り管によりエアージェットを適正膨張状態にし、超音速
流れとすることができる。
【0027】図6にはエアーコーティングアブレシブジ
ェットによるH鋼Kの切断を示す。H鋼Kを切断する場
合、ジェットJの軸をH鋼Kのフランジhに対して垂直
方向にするとウェブwの部分の切断が困難になるため、
図6に示すように角度を付ける。この角度は25度とし
ている。
【0028】ノズル1を矢印方向に移動し、移動速度
は、図中のA部、B1部、B2部、C部では、切断に必
要なエネルギーが異なるため、それぞれの部分に対し
て、A部12分、B1部20分、B2部13分、C部
0.5分に設定した。その結果、約45分の所要時間で
H鋼Kを切断する事ができた。
【0029】図7に前記の態様で、切削するのに好適な
角度可変式切削装置を示し、前記のノズル1には、研磨
材ホース4及び高圧ホース5が接続されており、研磨材
ホース4は、図示していない研磨材供給装置に接続され
ており、また高圧ホース5は、高圧用スイベル継手5a
を介して同様に図示していない高圧エアー源に接続され
ている。
【0030】噴射ノズル1を回転動する回転駆動部6、
角度可変とする傾け駆動部7が設けられており、装置全
体が送り駆動部8及びスライドユニット9により前後移
送される。
【0031】この装置によれば、傾け駆動部7によって
ノズル1に所定角度を与え、送り駆動部8及びスライド
ユニット9によって前後移送しながら、研磨材ホース4
及び高圧ホース5によって研磨材および高圧空気をそれ
ぞれノズル1に供給し、エアーコーティングアブレシブ
ジェットを噴射して前記図6に示した切削を行うことが
できる。また、図8及び図9に示すように、傾け駆動部
7及び回転駆動部6を駆動して、被切削部材Zを同心円
状Z1に広範囲の切削をすることもできる。
【0032】また、図10ないし図13に杭内部にH鋼
の存在する場合の切削の一例を示す。図10に示すH鋼
Kを内包した杭Xを、図11及び図12に示すように直
線状に平行して符号a〜dで示すようにフランジh部分
を順次切削し、ウエブwの部分はノズル1の噴射角度を
傾斜させ、既切削部分cから切削する。
【0033】その他、図14にはシールド掘削機Sのカ
ッターヘッドCにエアーコーティングアブレシブジェッ
ト1を適用した実施形態を示している。シールド工事で
掘進中に地中に埋設された残置杭等の障害物を切断また
は破砕して取り除く事ができる。なお、符号Mはアブレ
ッシブジェットの切削駆動装置、Pは高圧発生装置、G
は研磨材供給装置を示す。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、アブレシブジェットの
周辺から噴射されるエアージェットにより、周辺の流体
すなわち水とアブレシブジェットとの間に空気のカーテ
ンが作られ、水の抵抗が緩和され、切削能力の減衰を防
いで、気中切削とほぼ同等の能力を得ることが出来る。
そして、噴射ノズルを被切削物に対して移動させ、ある
いは所要の角度に傾斜させることでスタンドオフ距離を
短くすることができ、切削能力の減衰を防いで、奥行き
のあるものに対しても対応することができる。
【0035】従って、水中において、鋼材やコンクリー
ト等の切断、例えば、シールド工事における地中障害
物、例えば、H鋼やRC杭、シートパイル等の切断に好
適に使用できる。また、海中で、海洋構造物の解体作業
等にも使用できる。そして、地中での作業も、殆どの場
合、水中となるため同様に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアーコーティングアブレシブジェツトの模式
図。
【図2】リングジェット式その1のエアーコーティング
アブレシブジェットの模式図。
【図3】リングジェット式その2のエアーコーティング
アブレシブジェットの模式図。
【図4】テーパージェット式のエアーコーティングアブ
レシブジェットの模式図。
【図5】ラバルジェット式のエアーコーティングアブレ
シブジェットの模式図。
【図6】エアーコーティングアブレシブジェットによる
H鋼の切断を示す説明図。
【図7】エアーコーティングアブレシブジェットの角度
可変式切削装置の縦断面図。
【図8】エアーコーティングアブレシブジェットのノズ
ルを傾斜回転させて被切削物を切削する説明図。
【図9】図8の平面図。
【図10】被切削物のH鋼を内包した杭の断面図。
【図11】図10の切削の最初の工程を示す断面図。
【図12】図10のフランジ部分の切削工程を示す断面
図。
【図13】図10のウエブ部分の切削工程を示す断面
図。
【図14】シールド掘削機にエアーコーティングアブレ
シブジェットを適用した実施形態を示す断面図。
【図15】エアーコーティングアブレシブジェットによ
り鋼材を水中で切削した場合のエアーコーティングの効
果を示すグラフ。
【図16】従来のアブレシブジェットの水中切削能力を
示すグラフ。
【符号の説明】
1・・・エアーコーティングアブレシブジェット噴射ノ
ズル 2・・・アブレシブジェット噴射孔を備えた内管 3・・・エアージェット噴射孔を備えた外管 4・・・研磨材ホース 5・・・高圧ホース 6・・・回転駆動部 7・・・ノズル傾け駆動部 8・・・送り駆動部 9・・・スライドユニット A・・・アブレシブジェット B・・・エアージェット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩 田 孝 輔 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−185400(JP,A) 特開 平4−240074(JP,A) 特開 平5−50400(JP,A) 特開 平7−1398(JP,A) 特開 平1−153299(JP,A) 実開 平5−78472(JP,U) 特公 平6−45120(JP,B2) 特公 平6−59626(JP,B2) 特公 平4−57471(JP,B2) 特公 昭63−62342(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24C 5/02 - 5/04 B26F 3/00 E04G 23/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アブレシブジェットの周辺からエアージ
    ェットを噴射して外周囲をエアージェットでコーティン
    グしたアブレイシブジェットによる切削装置において、
    アブレシブジェットを噴射する噴射孔を備えた内管と、
    該内管の外周囲を被いエアージェットを噴射する噴射孔
    を備えた外管とから成り、その噴射孔に設けられて外周
    囲をエアージェットでコーティングしたアブレシブジェ
    ットの噴射ノズルが送り駆動部により前後動し、回転駆
    動部により回転動し、そして傾け駆動部により角度可変
    とされるものであることを特徴とするアブレシブジェッ
    トによる切削装置。
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