JP3094597B2 - 光学活性なシクロペンテノン類の製造方法 - Google Patents
光学活性なシクロペンテノン類の製造方法Info
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Description
の中間体として有用な光学活性なシクロペンテノン類
〔9〕の製造方法に関する。 【0002】 【従来技術】側鎖末端にエステル基を有する光学活性な
シクロペンテノン類〔9〕の製造方法としては、ラセミ
のシクロペンテノン類とアシル化剤とを、豚膵臓リパー
ゼ(PPL)等の酵素の存在下に反応させ、対応する光
学活性シクロペンテノンエステル類と光学活性シクロペ
ンテノン誘導体を得、これを分離後、該エステルは加水
分解、該アルコールは立体反転および加水分解して、光
学活性なシクロペンテノン類を得る方法(特開平2−1
67098)が知られている。しかしながらこの方法
は、原料であるラセミ体のシクロペンテノン類に対し同
重量以上という大量の酵素を用いて、5〜9日間という
長時間反応せねばならない上、加水分解においても収率
が必ずしも高くなく、工業的規模の製造においては決し
て満足できるものではなかった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者らは光学活性
なシクロペンテノン類〔9〕のより効率的な製造方法を
見出すべく鋭意検討の結果、ラセミのシクロペンテノン
類とアシル化剤とを反応させるにあたり、アルスロバク
ター属に由来するリパーゼという特定の酵素を用いるこ
とにより、少ない酵素量でも短時間で効率的に反応を行
うことができるのみならず、高い光学純度の光学活性シ
クロペンテノンエステル類および光学活性シクロペンテ
ノン誘導体が得られることを見出すとともに、この方法
に光学活性シクロペンテノン誘導体の選択的な立体反転
方法および、効率的加水分解方法を組み合わせることに
より、ラセミのシクロペンテノン類から高収率かつ高選
択的に、しかも効率よく光学活性なシクロペンテノン類
〔9〕を製造する方法を見出して本発明に到った。 【0004】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一般式
〔1〕 で示されるシクロペンテノン類と、不飽和アルコールの
炭素数2〜4のカルボン酸エステルとを、アルスロバク
ター属に由来するリパーゼの存在下に反応させ、一般式
〔2〕 で示される光学活性シクロペンテノン誘導体および一般
式〔3〕 で示される光学活性シクロペンテノンエステル類の混合
物を得、次いで該光学活性シクロペンテノン誘導体
〔2〕および光学活性シクロペンテノンエステル類
〔3〕の混合物と一般式〔5〕 (式中、R 3 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を表わす。)で示されるカルボン酸類とを、一般式
〔4〕 (式中、R2 はアルキル基を表わす。)で示されるアゾ
ジカルボン酸エステル及び一般式〔6〕 (式中、R4 は低級アルキル基、低級アルコキシ基もし
くはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、
または低級アルキル基、低級アルコキシ基もしくはハロ
ゲン原子で置換されていてもよいシクロヘキシル基を表
わす。)で示されるホスフィン類の共存下に反応させ
て、一般式〔7〕 で示される光学活性エステル誘導体及び光学活性シクロ
ペンテノンエステル類〔3〕の混合物を得、次いで、該
光学活性エステル誘導体〔7〕及び光学活性シクロペン
テノンエステル類〔3〕の混合物と、一般式〔8〕 (式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示されるア
ルコールとを酸触媒存在下に反応させることを特徴とす
る一般式〔9〕 で示される光学活性なシクロペンテノン類の製造方法、
シクロペンテノン類〔1〕と、不飽和アルコールの炭素
数2〜4のカルボン酸エステルとを、アルスロバクター
属に由来するリパーゼの存在下に反応させ、光学活性シ
クロペンテノン誘導体〔2〕および一般式〔3〕で示さ
れる光学活性シクロペンテノンエステル類の混合物を
得、次いで該混合物を分離して得られる光学活性シクロ
ペンテノン誘導体〔2〕とカルボン酸類〔5〕とを、ア
ゾジカルボン酸エステル〔4〕及びホスフィン類〔6〕
の共存下に反応させて、光学活性エステル誘導体〔7〕
を得、次いで、光学活性エステル誘導体〔7〕と、アル
コール〔8〕とを酸触媒存在下に反応させることを特徴
とする光学活性なシクロペンテノン類〔9〕の製造方
法、並びにシクロペンテノン類〔1〕と、不飽和アルコ
ールの炭素数2〜4のカルボン酸エステルとを、アルス
ロバクター属に由来するリパーゼの存在下に反応させ、
光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕および光学活性
シクロペンテノンエステル類〔3〕の混合物を得、次い
で該混合物を分離して得られる光学活性シクロペンテノ
ンエステル類〔3〕と、アルコール〔8〕とを酸触媒存
在下に反応させることを特徴とする光学活性なシクロペ
ンテノン類〔9〕の製造方法に関するものである。 【0005】以下、本発明を詳細に説明する。まず、シ
クロペンテノン類〔1〕と、不飽和アルコールの炭素数
2〜4のカルボン酸エステルとを、アルスロバクター属
に由来するリパーゼの存在下に反応させて、光学活性シ
クロペンテノン誘導体〔2〕および光学活性シクロペン
テノンエステル類〔3〕の混合物を得る方法について説
明する。該反応において、原料である一般式〔1〕で示
されるシクロペンテノン類としては、例えば2−アルコ
キシカルボニルアルキル−4−ヒドロキシ−2−シクロ
ペンテノン、2−アルコキシカルボニルアルケニル−4
−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン、2−アルコキシ
カルボニルアルキニル−4−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテノン等を例示することができる。これらは例えば、
フランとアルコキシカルボニルアルキン類(またはアル
コキシカルボニルアルカン類、アルコキシカルボニルア
ルケン類)とをトリフルオロ酢酸無水物存在下に反応さ
せて(アルコキシカルボニル)−1−オキソ−1−フリ
ルアルキン類(または対応するアルカン類、アルケン
類)を得、該化合物を還元して(アルコキシカルボニ
ル)−1−ヒドロキシ−1−フリルアルキン類(または
対応するアルカン類、アルケン類)とし、さらに水溶媒
系でpHをコントロールしながら異性化することにより
合成することができる。また、2−アルコキシカルボニ
ルアルキニル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン
を部分水素添加して2−アルコキシカルボニルアルケニ
ル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンとすること
ができ、同様にして2−アルコキシカルボニルアルケニ
ル−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンから2−ア
ルコキシカルボニルアルキル−4−ヒドロキシ−2−シ
クロペンテノン、2−アルコキシカルボニルアルキニル
−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンから2−アル
コキシカルボニルアルキル−4−ヒドロキシ−2−シク
ロペンテノンも合成できる(特願平3−12310
号)。 【0006】使用する不飽和アルコールの炭素数2〜4
のカルボン酸エステルとしては、例えばビニルアセテー
ト、ビニルプロピオネート、ビニルバレレート、イソプ
ロペニルアセテート、イソプロペニルプロピオネート、
イソプロペニルバレレート等を挙げることができ、その
使用量はシクロペンテノン類〔1〕に対し、通常0.5
モル倍以上、好ましくは2モル倍以上である。また、不
飽和アルコールの炭素数2〜4のカルボン酸エステルを
溶媒として用いることもできる。 【0007】酵素としてはアルスロバクター属に由来す
るリパーゼが使用され、その形態としては、精製酵素、
ケイソウ土等に吸着させたもの、ビーズガラス等に固定
化したもの等、種々のものを使用することができる。酵
素の量は、シクロペンテノン類〔1〕に対し、通常0.
01〜1重量倍、好ましくは0.03〜0.5重量倍、
更に好ましくは0.05〜0.2重量倍である。 【0008】該反応においては溶媒を使用することもで
き、その溶媒としては前記した不飽和アルコールの炭素
数2〜4のカルボン酸エステルの他、例えばヘキサン、
ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ジクロルメタン、クロ
ロホルム、ジブチルエーテル等の脂肪族炭化水素、芳香
族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類等の単独
または混合物を挙げることができる。その使用量はシク
ロペンテノン類〔1〕に対し、通常0.5〜10重量倍
である。 【0009】反応温度は通常10〜50℃であり、反応
時間は、通常0.5〜50時間で充分である。反応の推
移は、例えば光学活性化合物用の充填剤を備えた液体ク
ロマトグラフィー等を用いてシクロペンテノン誘導体
〔2〕の光学純度を測定することにより追跡することが
でき、またこれにより反応終点を決めることもできる。
また、通常の(特に光学活性化合物用でなくともよい)
液体クロマトグラフィー等により、アルコール類(シク
ロペンテノン類〔1〕および/または光学活性シクロペ
ンテノン誘導体〔2〕)とエステル類(光学活性シクロ
ペンテノンエステル類〔3〕)との割合を測定し、その
比がほぼ1:1となるときを反応終点とすることもでき
る。反応終了後、必要により、反応マスにヘキサン、ヘ
プタン、ベンゼン、トルエン、ジクロルメタン、クロロ
ホルム、クロロベンゼン、ジクロルエタン、酢酸エチ
ル、エチルエーテル等の脂肪族もしくは芳香族炭化水
素、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素
等の溶媒を加え、例えば酵素を濾別した後、濾液を濃縮
することにより、光学活性シクロペンテノン誘導体
〔2〕および光学活性シクロペンテノンエステル類
〔3〕の混合物を得ることができる。また、さらに例え
ば通常のクロマトグラフィー処理を付すことにより、光
学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕と、光学活性シク
ロペンテノンエステル類〔3〕とに分離することもでき
る。 【0010】次に、前記した反応により得られる光学活
性シクロペンテノン誘導体〔2〕および光学活性シクロ
ペンテノンエステル類〔3〕の混合物とカルボン酸類
〔5〕とを、アゾジカルボン酸エステル〔4〕及びホス
フィン類〔6〕の共存下に反応させて、光学活性エステ
ル誘導体〔7〕及び光学活性シクロペンテノンエステル
類〔3〕の混合物を得る方法について説明する。 【0011】該反応において使用されるアゾジカルボン
酸エステル〔4〕としては、例えばアゾジカルボン酸ジ
メチルエステル、アゾジカルボン酸ジエチルエステル、
アゾジカルボン酸ジプロピルエステル、アゾジカルボン
酸ジブチルエステル等を挙げることができ、その量は、
光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕に対し、通常1
〜3モル倍、好ましくは1〜2.5モル倍である。カル
ボン酸〔8〕としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン
酸、ブタン酸等を挙げることができ、その使用量は光学
活性シクロペンテノン誘導体〔2〕に対し、通常1〜4
モル倍、好ましくは1〜3モル倍である。ホスフィン類
としては、例えばトリフェニルホスフィン、トリ−クロ
ロフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリ−
メトキシフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホス
フィン等を挙げることができ、その使用量は光学活性シ
クロペンテノン誘導体〔2〕に対し、通常1〜3モル
倍、好ましくは1〜2.5モル倍である。 【0012】反応方法としては、例えば光学活性シクロ
ペンテノン誘導体〔2〕および光学活性シクロペンテノ
ンエステル類〔3〕の混合物、ホスフィン類〔6〕およ
びカルボン酸を仕込み、これにアゾジカルボン酸エステ
ルを添加する方法を挙げることができる。該反応におい
ては、溶媒を用いることができ、その溶媒としては例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ジクロルメタン、
クロロホルム、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、酢酸メ
チル、酢酸エチル、トリエチルアミン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等の脂肪族炭化水素、芳
香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ケト
ン類、エステル類、アミン類、ホルムアミド類、スルホ
キシド類等を挙げることができ、これらは単独または混
合物として使用することができる。その使用量は光学活
性シクロペンテノン誘導体〔2〕に対し、通常0.5〜
20重量倍である。反応温度は通常、0〜60℃であ
る。反応時間は通常、0.5〜30時間で充分であり、
光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕の消失をもって
反応の終点とすることができる。反応終了後、濾過、濃
縮、あるいは抽出、洗浄、濃縮等の通常の後処理操作を
付すことにより、光学活性エステル誘導体〔7〕及び光
学活性シクロペンテノンエステル類〔3〕の混合物が得
られ、必要によりカラムクロマトグラフィー、液体クロ
マトグラフィー等のクロマトグラフィーにより精製する
こともできるが、通常、次工程へは未精製のまま使用す
ることができる。 【0013】また、光学活性シクロペンテノン誘導体
〔2〕および一般式〔3〕で示される光学活性シクロペ
ンテノンエステル類の混合物を分離して得られる光学活
性シクロペンテノン誘導体〔2〕とカルボン酸類〔5〕
とを、アゾジカルボン酸エステル〔4〕及びホスフィン
類〔6〕の共存下に反応させて、光学活性エステル誘導
体〔7〕を得る方法についても、前記した光学活性シク
ロペンテノン誘導体〔2〕および光学活性シクロペンテ
ノンエステル類〔3〕の混合物から光学活性エステル誘
導体〔7〕及び光学活性シクロペンテノンエステル類
〔3〕の混合物を得る方法と同様に行うことができる。 【0014】前記で得られた光学活性エステル誘導体
〔7〕及び光学活性シクロペンテノンエステル類〔3〕
の混合物と、アルコール〔8〕とを酸触媒存在下に反応
させることにより光学活性なシクロペンテノン類〔9〕
を得る方法について説明する。 【0015】該反応において使用されるアルコール
〔8〕としては、例えばメタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イ
ソブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イ
ソペンタノール、ヘキサノール等の直鎖もしくは分岐状
の脂肪族アルコールを挙げることができる。その使用量
は、光学活性エステル誘導体〔7〕及び光学活性シクロ
ペンテノンエステル類〔3〕の混合物に対し通常、0.
5〜10重量倍である。 【0016】酸触媒としては、塩酸、硝酸、リン酸、ポ
リリン酸、硫酸、臭化水素酸、トルエンスルホン酸、メ
タンスルホン酸等の通常の無機酸、有機酸を挙げること
ができる。該酸触媒は、塩酸水溶液等の水溶液、濃硫
酸、塩化水素ガス、トルエンスルホン酸等の無水または
それに近い状態等、種々の形態で使用することができ
る。通常は水溶液として使用される。酸触媒を水溶液と
して使用する場合、その酸濃度としては、通常10%以
上、好ましくは15%〜80%である。勿論、酸の種類
により、通常上限濃度が決まるもの、例えば、塩酸水溶
液の場合35〜37%、臭化水素水溶液の場合46〜4
7%、リン酸や硝酸の場合60〜70%等、の場合は、
その上限濃度までが、通常使用できる濃度となる。該酸
触媒の使用量は、光学活性エステル誘導体〔7〕及び光
学活性シクロペンテノンエステル類〔3〕の混合物に対
し、通常0.05〜3重量倍であり、使用する酸触媒の
種類、濃度に応じ、適宜設定される。 【0017】該反応においては、溶媒を使用することが
でき、その溶媒としては、例えばアルコール〔8〕、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、ベンゼン、
トルエン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサン、ジエチルエーテル、ジクロルメタン、ク
ロロホルム等のアルコール、脂肪族もしくは芳香族炭化
水素、エーテル、ケトン、ハロゲン化炭化水素、ホルム
アミド、スルホキシド等、反応に不活性な溶媒を挙げる
ことができ、これらを単独または混合して用いることが
できる。好ましくは、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、アセトン、ジメチルホルムアミド等の水溶性溶媒
や、アルコール〔8〕を挙げることができ、さらに好ま
しくは、アルコール〔8〕を挙げることができる。反応
温度は、通常、−10〜80℃、好ましくは0〜60℃
である。反応時間は、通常、12時間以内である。反応
終了後、反応液を氷水中にチャージし、抽出、洗浄、濃
縮等の通常の後処理操作を付すことにより、光学活性な
シクロペンテノン類が高純度、高収率で得られ、必要に
より、蒸留、カラムクロマトグラフィー等により精製す
ることもできる。 【0018】また、光学活性エステル誘導体〔7〕と、
アルコール〔8〕とを酸触媒存在下に反応させることに
よって光学活性なシクロペンテノン類〔9〕を得る方法
や、光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕および光学
活性シクロペンテノンエステル類〔3〕の混合物を分離
して得られる光学活性シクロペンテノンエステル類
〔3〕と、アルコール〔8〕とを酸触媒存在下に反応さ
せることによって光学活性なシクロペンテノン類〔9〕
を得る方法についても、前記した光学活性エステル誘導
体〔7〕及び光学活性シクロペンテノンエステル類
〔3〕の混合物から光学活性なシクロペンテノン類
〔9〕を得る方法と同様に行うことができる。 【0019】 【発明の効果】本発明の方法によれば、アルスロバクタ
ー属に由来するリパーゼという特定の酵素を用いること
により、ラセミのシクロペンテノン類から光学活性なシ
クロペンテノン類が、高収率でしかも高選択的に得られ
る。また、ラセミのシクロペンテノン類から得られる光
学活性シクロペンテノンエステル類および光学活性シク
ロペンテノン誘導体のそれぞれを分離しない場合におい
ても効率よく光学活性なシクロペンテノン類のみ得るこ
とができる。 【0020】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1 (1) 構造式 の2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−4−ヒド
ロキシ−2−シクロペンテノン〔1−1〕4.0g、ア
ルスロバクター属リパーゼ(新日本化学製)0.5gお
よびビニルアセテート50mlの混合液を25℃に保
ち、攪拌した。途中、反応液を液体クロマトグラフィー
にてチェックした。攪拌開始後14時間で2−(6−メ
トキシカルボニルヘキシル)−4(S)−ヒドロキシ−
2−シクロペンテノン〔2−1〕の光学純度が98.5
%eeをこえたので反応を止め、アルスルバクター属リ
パーゼを濾去し、濾過残渣を酢酸エチルにて洗浄濾過
し、先の濾液と併せて減圧にて濃縮した。濃縮残渣4.
48gを得た。得られた濃縮残渣のうち、2.24gを
カラムクロマト分離精製して、〔2−1〕0.94g
(光学純度98.8%ee)と、4(R)−アセトキシ
−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シク
ロペンテノン〔3−1〕1.24g(90%ee)をそ
れぞれ得た。尚、化合物〔2−1〕、〔2−2〕、〔2
−3〕、〔2−4〕、〔2−5〕、〔9−1〕、〔9−
2〕、〔9−3〕、〔9−4〕および〔9−5〕の光学
純度は光学活性カラム(Sumipax OA−450
0:住友化学製)を、化合物〔3−1〕、〔3−2〕、
〔3−3〕、〔3−4〕および〔3−5〕の光学純度は
光学活性カラム(Chiralcel OD:ダイセル
製)を、それぞれ用いて液体クロマトグラフィーにて測
定した。 【0021】(2) (1) で得られた濃縮残渣2.24gを
無水のTHF15mlに溶解し、10℃以下にてトリフ
ェニルホスフィン2.05g、さらにギ酸0.4gを加
えた。次に10℃以下にてアゾジカルボン酸ジエチルエ
ステル1.36gを加え、10℃で2時間、さらに室温
で15時間反応させた。反応液を液体クロマトグラフィ
ーでチェックし、〔2−1〕の消失を確認後、反応液を
減圧にて濃縮し、残渣にt−ブチルメチルエーテル30
mlを加え、さらにヘキサン50mlを加え、不溶分を
濾過により除いた。濾液を濃縮し、残渣として4(R)
−ホルミルオキシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキ
シル)−2−シクロペンテノン〔7−1〕および〔3−
1〕の混合物を得た。 【0022】(3) (2) で得られた〔7−1〕および〔3
−1〕の混合物にメタノール9gおよび30%硫酸3g
を加え、40℃にて5時間反応させた。反応終了後、反
応液を10℃以下に冷却し、10%苛性ソーダ水にてp
Hを4.0に調整後、減圧下メタノールを留出させた。
残渣に酢酸エチル30mlを加えて抽出し、有機層を水
洗した。得られた有機層を減圧下に濃縮し、残渣をカラ
ムクロマトにて精製し、4(R)−ヒドロキシ−2−
(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シクロペン
テノン〔9−1〕1.92g(光学純度94.0%e
e)を得た。 【0023】実施例2 実施例1(1) で得られた〔3−1〕1.0g、35%塩
酸水0.3g、メタノール5mlを40〜45℃にて4
時間反応した。反応終了後、反応液を10℃以下に冷却
し、10%苛性ソーダ水にてpHを4.0に調整後、減
圧下メタノールを留出させた。残渣に酢酸エチル10m
lを加えて抽出し、有機層を水洗した。得られた有機層
を減圧下に濃縮し、〔9−1〕0.83g(光学純度9
0.0%ee)を得た。 【0024】実施例3 (1) 実施例1(1) で得られた〔2−1〕0.5g、トリ
フェニルホスフィン1.1g、ギ酸0.2g、THF1
0mlを加え、10℃以下に冷却後、アゾジカルボン酸
ジエチルエステル0.73gを加え、10℃で2時間、
さらに室温で15時間反応させた。反応液を液体クロマ
トグラフィーでチェックし、〔2−1〕の消失を確認
後、反応液を減圧にて濃縮し、残渣にt−ブチルメチル
エーテル15mlとヘキサン25mlを加え、析出する
結晶を濾過により除いた。濾液を濃縮し、残渣として
〔7−1〕を得た。 【0025】(2) (1) で得られた残渣にメタノール5g
および50%硫酸1gを加え、35℃にて6時間反応さ
せた。反応終了後、実施例1(3) に準じて後処理、精製
し、〔9−1〕0.48g(光学純度98.5%ee)
を得た。 【0026】比較例1 アルスロバクター属リパーゼ0.50gに代えてシュー
ドモナス属リパーゼ(アマノP:新日本化学製)を0.
25g用い、反応スケールを実施例1の1/2で行う以
外は実施例1と同様に反応を行った。化合物〔2−1〕
の光学純度が98.5%eeを越えたのは反応開始後1
7時間後であった。その後実施例1と同様の後処理、精
製操作を行い、化合物〔2−1〕0.60g(光学純度
98.7%ee)と、化合物〔3−1〕1.63g(4
2.2%ee)をそれぞれ得た。 【0027】比較例2 アルスロバクター属リパーゼ0.50gに代えて豚膵臓
リパーゼ(Sigma社製:No.L−3126)を2
g用い、反応スケールを実施例1の1/2で行う以外は
実施例1と同様に反応を行った。反応開始後24時間の
時点でアルコール/エステル=63/37であり、化合
物〔2−1〕の光学純度は70%eeであった。さらに
豚膵臓リパーゼを0.6g追加し、反応開始後72時間
まで反応を続けたが、化合物〔2−1〕の光学純度は7
7%eeにまでしか上昇しなかった。 【0028】実施例4 (1) 構造式 の2−(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキセニ
ル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン〔1−
2〕2.38g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本
化学製)0.28gおよびビニルアセテート24mlの
混合液を25℃に保ち、攪拌した。途中、反応液を液体
クロマトグラフィーにてチェックした。反応開始後13
時間で反応を止めた。この時2−(6−メトキシカルボ
ニル−3−シスヘキセニル)−4(S)−ヒドロキシ−
2−シクロペンテノン〔2−2〕の光学純度は99.8
%eeであった。反応終了後、実施例1(1) に準じて後
処理操作を行い、濃縮残渣2.72gを得た。得られた
濃縮残渣のうち、1.36gをカラムクロマト分離精製
して、〔2−2〕0.54g(光学純度99.8%e
e)と、2−(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキ
セニル)−4(R)−アセトキシ−2−シクロペンテノ
ン〔3−2〕0.77g(88%ee)をそれぞれ得
た。 【0029】(2) (1) で得られた濃縮残渣1.36gに
無水THF8ml、ジクロルメタン2mlを加え、溶解
し、10℃以下にてトリフェニルホスフィン1.07
g、ギ酸0.23gを加えた。次に10℃以下にてアゾ
ジカルボン酸ジエチルエステル1.36gを加え、10
℃以下で2時間、さらに室温で16時間反応させた。反
応液を液体クロマトグラフィーでチェックし、〔2−
2〕の消失を確認後、反応液を減圧にて濃縮し、残渣に
t−ブチルメチルエーテル15ml、ヘキサン25ml
を加え、析出する結晶を濾過により除いた。濾液を濃縮
し、4(R)−ホルミルオキシ−2−(6−メトキシカ
ルボニル−3−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノ
ン〔7−2〕および〔3−2〕の混合物を得た。 【0030】(3) (2) で得られた〔7−1〕および〔3
−1〕の混合物に、メタノール5ml、THF0.5m
lおよび40%硫酸1.5gを加え、40℃にて6時間
反応させた。反応終了後、反応液を10℃以下に冷却
し、10%苛性ソーダ水にてpHを4.0に調整後、減
圧下溶媒を留出させた。以下、実施例1(3) に準じて後
処理、精製を行い、4(R)−ヒドロキシ−2−(6−
メトキシカルボニル−3−シスヘキセニル)−2−シク
ロペンテノン〔9−2〕1.13g(光学純度93.4
%ee)を得た。 【0031】比較例3 アルスロバクター属リパーゼ0.28gに代えてシュー
ドモナス属リパーゼ(アマノP:新日本化学製)を0.
14g用い、反応スケールを実施例4の1/2で行う以
外は実施例4と同様に反応を行った。化合物〔2−2〕
の光学純度が98.5%eeを越えたのは反応開始後1
6時間後であった。その後実施例4と同様の後処理、精
製操作を行い、化合物〔2−2〕0.40g(光学純度
98.6%ee)と、化合物〔3−2〕0.75g(5
0.5%ee)をそれぞれ得た。 【0032】比較例4 アルスロバクター属リパーゼ0.28gに代えて豚膵臓
リパーゼ(Sigma社製:No.L−3126)を
1.19g用い、反応スケールを実施例4の1/2で行
う以外は実施例4と同様に反応を行った。反応開始後7
5時間の時点でアルコール/エステル=63/37であ
り、化合物〔2−2〕の光学純度は40%eeであっ
た。さらに豚膵臓リパーゼを0.3g追加し、反応開始
後130時間まで反応を続けた。この時アルコール/エ
ステル=50/50であった。その後実施例4と同様の
後処理、精製操作を行い、化合物〔2−2〕0.58g
(光学純度50%ee)と、化合物〔3−2〕0.75
gをそれぞれ得た。 【0033】実施例5 (1) 実施例4(1) で得られた〔2−2〕0.48g、ト
リフェニルホスフィン1.05g、ギ酸0.22g及び
THF8mlを仕込み、5℃に冷却し、アゾジカルボン
酸ジエチルエステル0.7gを10℃以下で加え、10
〜15℃にて4時間、さらに室温にて15時間反応させ
た。反応終了後、反応液を濃縮した。以下、実施例3
(1) に準じて後処理し、4(R)−ホルミルオキシ−2
−(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキセニル)−
2−シクロペンテノン〔7−2〕0.55gを得た。 【0034】(2) (1) で得られた〔7−2〕5.0g及
び30%塩酸水0.15gを40〜45℃にて5時間反
応させた。以下、実施例3(2) に準じて後処理、精製を
行い、〔9−2〕0.45g(光学純度98.9%)を
得た。 【0035】実施例6 実施例4で得た〔3−2〕0.5g、35%塩酸0.1
5g、メタノール2mlを40〜45℃にて4時間反応
した。以下実施例2と同様に後処理、精製を行い、2−
(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキセニル)−4
(R)−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン0.41g
(光学純度88.2%)を得た。 【0036】実施例7 (1) 構造式 の4−ヒドロキシ−(6−メトキシカルボニル−3−ヘ
キシニル)−2−シクロペンテノン〔1−3〕2.36
g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本化学製)0.
24g、ビニルアセテート20mlおよびヘキサン3m
lの混合液を20℃に保ち、攪拌した。途中、反応液を
液体クロマトグラフィーにてチェックし、4(R)−ア
セトキシ−2−(6−メトキシカルボニル−3−ヘキシ
ニル)−2−シクロペンテノン〔3−3〕と4(S)−
ヒドロキシ−(6−メトキシカルボニル−3−ヘキシニ
ル)−2−シクロペンテノン〔2−3〕との生成比がほ
ぼ1:1の時点で反応を終了し、実施例1(1) に準じて
後処理を行い、〔3−3〕と〔2−3〕の混合物2.6
2gを得た。 【0037】(2) (1) で得られた〔3−3〕と〔2−
3〕の混合物にTHF15ml、トリフェニルホスフィ
ン2.62g、ギ酸0.46gを加え、反応液を5℃に
冷却し、同温度でアゾジカルボン酸ジエチルエステル
1.4gを加え、5〜10℃で4時間、さらに室温にて
20時間攪拌した。反応終了後、実施例1(2) に準じて
後処理を行い、4(R)−ホルミルオキシ−2−(6−
メトキシカルボニル−3−ヘキシニル)−2−シクロペ
ンテノン〔7−3〕および〔3−3〕の混合物2.70
gを得た。 【0038】(3) (2) で得られた〔7−3〕および〔3
−3〕の混合物にメタノール13mlおよび30%硫酸
3gを加え、40℃にて5時間反応させた。反応終了
後、苛性ソーダ水にてpH4.5に調整し、以下、実施
例1(3) に準じて後処理、精製し、4(R)−ヒドロキ
シ−(6−メトキシカルボニル−3−ヘキシニル)−2
−シクロペンテノン〔9−3〕2.26g(光学純度9
1%ee)を得た。 【0039】実施例8 (1) 構造式 の4−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−2
−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン〔1−4〕2.
36g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本化学製)
0.4gおよびビニルアセテート23mlの混合液を3
0℃に保ち、攪拌した。途中、反応液をチェックし、4
(S)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−
2−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン〔2−4〕の
光学純度が98%eeをこえたところで反応を止め、リ
パーゼを濾過により除いた。以下、実施例1(1) に準じ
て後処理し、〔2−4〕(光学純度98%ee)および
4(R)−アセトキシ−2−(6−メトキシカルボニル
−2−ヘキシニル)−2−シクロペンテノン〔3−4〕
(光学純度92%ee)の混合物2.66gを得た。 【0040】(2) (1) で得られた〔2−4〕(光学純度
98%ee)および〔3−4〕(光学純度92%ee)
の混合物1.33gに、トリフェニルホスフィン1.3
1g、ギ酸0.39gおよびTHF10mlを加え、5
℃以下でアゾジカルボン酸ジエチルエステル0.87g
を加え、10℃にて5時間、さらに室温にて18時間反
応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、t−ブチルメ
チルエーテル、ヘキサンにてトリフェニルホスフィンオ
キシドを濾過により除き、以下、実施例1(2) に準じて
後処理、精製を行い、4(R)−ホルミルオキシ−2−
(6−メトキシカルボニル−2−ヘキシニル)−2−シ
クロペンテノン〔7−4〕および〔3−4〕の混合物
1.48gを得た。 【0041】(3) (2) で得られた〔7−4〕および〔3
−4〕の混合物1.48gに、メタノール6g、30%
硫酸1.48gを加え、40℃にて5時間反応させた。
反応終了後、反応液を苛性ソーダ水にてpH4.5に調
整し、減圧下メタノールを留去した。残渣を酢酸エチル
にて抽出、水洗の後、有機層を濃縮し、さらにカラムク
ロマトにて精製し、4(R)−ヒドロキシ−2−(6−
メトキシカルボニル−2−ヘキシニル)−2−シクロペ
ンテノン〔9−4〕1.12g(光学純度94.8%e
e)を得た。 【0042】実施例9 (1) 実施例7(1) で得られた〔2−4〕および〔3−
4〕の混合物1.33gをカラムクロマトにて分離精製
し、〔2−4〕0.55gを得た。 【0043】(2) (1) で得られた〔2−4〕0.47g
にトリフェニルホスフィン1.00g、ギ酸0.2g、
ジクロルメタン3mlを加え、5℃以下にてアゾジカル
ボン酸ジエチルエステル0.70gを加え、室温にて1
5時間反応させる。反応終了後、反応液を濃縮し、カラ
ムクロマトにより精製し、〔7−4〕0.52gを得
た。 【0044】(3) (2) で得られた〔7−4〕0.5g、
メタノール2.5ml、30%硫酸0.7gを加え、3
0〜35℃にて3時間反応させた。以下、実施例7(3)
に準じて後処理、精製を行い、〔9−4〕0.44g
(光学純度97.7%ee)を得た。 【0045】実施例10 (1) 構造式 の4−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボニル−2
−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン〔1−5〕
2.38g、アルスロバクター属リパーゼ(新日本化学
製)0.4gおよびビニルアセテート23mlの混合液
を30℃に保ち、攪拌した。途中、反応液をチェック
し、4(S)−ヒドロキシ−2−(6−メトキシカルボ
ニル−2−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン
〔2−5〕の光学純度が98%eeをこえたところで反
応を止めた。以下、実施例1(1) に準じて後処理、精製
し、〔2−5〕(光学純度98.2%ee)および4
(R)−アセトキシ−2−(6−メトキシカルボニル−
2−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノン〔3−
5〕(光学純度91.2%ee)の混合物2.60gを
得た。 【0046】(2) (1) で得られた〔2−5〕(光学純度
98.2%ee)および〔3−5〕(光学純度91.2
%ee)の混合物2.60gに、トリフェニルホスフィ
ン3.04g、ギ酸0.46gおよびTHF10.4m
lおよびトリエチルアミン0.1gを加え、次に5℃以
下でアゾジカルボン酸ジエチルエステル1.74gを加
え、5〜10℃にて5時間、さらに室温にて10時間反
応させた。反応液にt−ブチルメチルエーテル、ヘキサ
ンを加え、以下、実施例1(2) に準じて後処理、を行
い、4(R)−ホルミルオキシ−2−(6−メトキシカ
ルボニル−2−シスヘキセニル)−2−シクロペンテノ
ン〔7−5〕および〔3−5〕の混合物2.82gを得
た。 【0047】(3) (2) で得られた〔7−5〕および〔3
−5〕の混合物2.82gに、メタノール9g、40%
硫酸2.1gを加え、40℃にて4時間反応させた。以
下、実施例1(3) に準じて後処理し、4(R)−ヒドロ
キシ−2−(6−メトキシカルボニル−2−シスヘキセ
ニル)−2−シクロペンテノン〔9−5〕2.26g
(光学純度94.3%ee)を得た。 【0048】製造例1 6−メトキシカルボニル−1−カルボキシ−シス−3−
ヘキセン25.1g、フラン13.8g (0.20モル) およびクロ
ロホルム100mlの混合液に、室温にてトリフルオロ酢
酸無水物15.5g(0.074モル) を加え、20〜25℃にて
24時間反応した。反応終了後、反応液を5%炭酸ナト
リウム水200mlにあけ、有機層を分液後、さらに水に
て洗浄した。有機層を濃縮することにより1−オキソ−
1−フリル−7−メトキシカルボニル−シス−4−ヘプ
テン14.5g(収率91%)を得た。 【0049】製造例2 次に製造例1で得た1−オキソ−1−フリル−7−メト
キシカルボニル−シス−4−ヘプテン12.8g(0.054モ
ル)をメタノール100mlとクロロホルム50mlに溶解
し、水素化ホウ素ナトリウム20.4g(0.054モル) を10
−20℃にて加えた。同温度にて2時間保温後、反応液
を氷中にあけトルエンにて抽出した。有機層を分液後、
さらに水にて洗浄し、有機層を濃縮すれば1−ヒドロキ
シ−1−フリル−7−メトキシカルボニル−シス−4−
ヘプテン12.3g(収率96%)を得た。 【0050】製造例3 次に製造例2で得た1−ヒドロキシ−1−フリル−7−
メトキシカルボニル−シス−4−ヘプテン11.3g(0.047
モル)水473g、酢酸0.34gを加え、5%KOH水に
てpHを4.3に調整し、100℃にて原料がなくなる
まで加熱攪拌した。反応系内には2−(6−メトキシカ
ルボニル−3−シスヘキセニル)−4−ヒドロキシ−2
−シクロペンテノン〔1−2〕および2−(6−メトキ
シカルボニル−3−シスヘキセニル)−3−ヒドロキシ
−2−シクロペンテノン(生成比65:35)が存在し
た。次に反応液のpHを7.0まで上昇し、系内の2−
(6−メトキシカルボニル−3−シスヘキセニル)−3
−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンが消失するまでさ
らに10時間反応を続けた。反応終了後、反応液を酢酸
エチル300mlにて2回抽出した。有機層を濃縮し、得
られた残渣をトルエン:酢酸エチル=5:3にてクロマ
ト精製した。2−(6−メトキシカルボニル−3−シス
ヘキセニル)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノン
〔1−2〕7.97g(収率71%)を得た。 nD 20 1.
5023
Claims (3)
- 【請求項1】一般式〔1〕 で示されるシクロペンテノン類と、不飽和アルコールの
炭素数2〜4のカルボン酸エステルとを、アルスロバク
ター属に由来するリパーゼの存在下に反応させ、一般式
〔2〕 で示される光学活性シクロペンテノン誘導体および一般
式〔3〕 で示される光学活性シクロペンテノンエステル類の混合
物を得、 次いで該光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕および
光学活性シクロペンテノンエステル類〔3〕の混合物と
一般式〔5〕 (式中、R3 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を表わす。)で示されるカルボン酸類とを、一般式
〔4〕 (式中、R2 はアルキル基を表わす。)で示されるアゾ
ジカルボン酸エステル及び一般式〔6〕 (式中、R4 は低級アルキル基、低級アルコキシ基もし
くはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基、
または低級アルキル基、低級アルコキシ基もしくはハロ
ゲン原子で置換されていてもよいシクロヘキシル基を表
わす。)で示されるホスフィン類の共存下に反応させ
て、一般式〔7〕 で示される光学活性エステル誘導体及び光学活性シクロ
ペンテノンエステル類〔3〕の混合物を得、 次いで、該光学活性エステル誘導体〔7〕及び光学活性
シクロペンテノンエステル類〔3〕の混合物と、一般式
〔8〕 (式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示されるア
ルコールとを酸触媒存在下に反応させることを特徴とす
る一般式〔9〕 で示される光学活性なシクロペンテノン類の製造方法。 - 【請求項2】シクロペンテノン類〔1〕と、不飽和アル
コールの炭素数2〜4のカルボン酸エステルとを、アル
スロバクター属に由来するリパーゼの存在下に反応さ
せ、光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕および一般
式〔3〕で示される光学活性シクロペンテノンエステル
類の混合物を得、 次いで該混合物を分離して得られる光学活性シクロペン
テノン誘導体〔2〕とカルボン酸類〔5〕とを、アゾジ
カルボン酸エステル〔4〕及びホスフィン類〔6〕の共
存下に反応させて、光学活性エステル誘導体〔7〕を
得、次いで、光学活性エステル誘導体〔7〕と、アルコ
ール〔8〕とを酸触媒存在下に反応させることを特徴と
する光学活性なシクロペンテノン類〔9〕の製造方法。 - 【請求項3】シクロペンテノン類〔1〕と、不飽和アル
コールの炭素数2〜4のカルボン酸エステルとを、アル
スロバクター属に由来するリパーゼの存在下に反応さ
せ、光学活性シクロペンテノン誘導体〔2〕および光学
活性シクロペンテノンエステル類〔3〕の混合物を得、 次いで該混合物を分離して得られる光学活性シクロペン
テノンエステル類〔3〕と、アルコール〔8〕とを酸触
媒存在下に反応させることを特徴とする光学活性なシク
ロペンテノン類〔9〕の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32876291A JP3094597B2 (ja) | 1991-12-12 | 1991-12-12 | 光学活性なシクロペンテノン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32876291A JP3094597B2 (ja) | 1991-12-12 | 1991-12-12 | 光学活性なシクロペンテノン類の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05161499A JPH05161499A (ja) | 1993-06-29 |
| JP3094597B2 true JP3094597B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=18213866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32876291A Expired - Fee Related JP3094597B2 (ja) | 1991-12-12 | 1991-12-12 | 光学活性なシクロペンテノン類の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3094597B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4414273A1 (de) * | 1994-04-23 | 1995-10-26 | Chemie Linz Deutschland | Enzymatische Racematspaltung asymmetrischer Alkohole mittels Vinylestern mehrbasiger Carbonsäuren |
-
1991
- 1991-12-12 JP JP32876291A patent/JP3094597B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH05161499A (ja) | 1993-06-29 |
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