JP3107725B2 - 光ファイバプローブの製造方法 - Google Patents

光ファイバプローブの製造方法

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JP3107725B2 JP07066281A JP6628195A JP3107725B2 JP 3107725 B2 JP3107725 B2 JP 3107725B2 JP 07066281 A JP07066281 A JP 07066281A JP 6628195 A JP6628195 A JP 6628195A JP 3107725 B2 JP3107725 B2 JP 3107725B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コアをクラッドから突
出した突出部の先端を先鋭化させた光ファイバプローブ
の製造方法に関し、特に光ファイバプローブの先端の周
囲の環境を検出する光ファイバセンサとして使用される
光ファイバプローブの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コアとクラッドからなる光ファイ
バの一端に、コアをクラッドから突出させ、該突出させ
たコアを先端先細り状に先鋭化した先鋭部を形成し、該
先鋭部の先端に、色素、試薬等を付着させて検出部を形
成した光ファイバセンサ、いわゆるスーパーチップが知
られている。
【0003】このような光ファイバセンサは、検出部の
周囲の環境、例えばpH、ある被検出機能性物質等を検
出した際に、発光スペクトルあるいは吸光スペクトルが
変化するようになっている。このため、例えば先鋭部の
他端から光ファイバに検出光を入射し、あるいは外部か
ら先鋭部に検出光を入射し、プローブの先端あるいは先
鋭部の他端において検出される検出光のスペクトルを検
出することによって、pH、被検出機能性物質等の測定
を行なうようになっている。このような光ファイバセン
サでは、検出部を小さくすることにより、従来の電気的
なセンサに比して検出の空間解像度を向上させて、微小
な領域のpH、被検出機能性物質等測定を行なうことが
できる。
【0004】このような光ファイバセンサを製造するた
めには、光ファイバの一端をエッチングして、図11に
示すように、光ファイバ31の先端を先端先細り状とし
た先鋭部32を形成する。そして、色素等を混合した溶
媒33を容器に入れておき、上記先鋭部32の先端をこ
の溶媒33に接触させて、先鋭部32の先端に溶媒を付
着させた検出部を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに容器中の溶媒33に先鋭部32の先端を接触させる
場合には、光ファイバ31の位置を正確に制御すること
が困難であることから、図12に示すように、先鋭部3
2の先端以外にも溶媒が付着してしまい、検出部34が
大きくなってしまう。特に、先鋭部32の先端が光の波
長以下程度に小さくなると、光学的手法によって先鋭部
32の先端の位置を検出することができなくなり、先鋭
部32の先端にのみ色素を付着させて検出部34を形成
することが困難となる。
【0006】光ファイバセンサの空間解像度は、検出部
34の大きさに依存しているため、上述のように先鋭部
32の先端以外にも溶媒が付着して検出部34が大きく
なると検出の空間解像度が低下する問題がある。
【0007】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、微小な先端部にのみ色素を付着させること
ができる光ファイバプローブの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ファイバ
プローブの製造方法は、コアとコアの周囲を覆うクラッ
ドからなる光ファイバの先端に、先端に検出光の波長以
下の平坦部を有する先端先細り状の先鋭部を形成する。
そして、先鋭部の先端の平坦部より大きな内径の開口を
先端に有する芯入りガラス管からなる毛細管に、周囲の
環境に応じて光学特性が変化する機能性物質を混合した
溶媒を注入する。さらに、平坦部を毛細管の先端の溶媒
に接触させて、平坦部の表面に機能性物質を付着させた
検出部を形成する。
【0009】また、本発明に係る光ファイバプローブの
製造方法は、機能性物質又は溶媒が色を有し、検出部を
形成する際に、平坦部を毛細管の先端に接近させ、平坦
部が毛細管の先端の溶媒に接触したときに毛細管の先端
から露出する機能性物質又は溶媒の色を確認した後、先
鋭部と毛細管の先端を離間することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係る光ファイバプローブの製造方法で
は、まず、コアと該コアの周囲を覆うクラッドからなる
光ファイバの先端に、先端に検出光の波長以下の平坦部
を有する先端先細り状の先鋭部を形成する。
【0011】次に、先鋭部の先端の平坦部より大きな内
径の開口を先端に有する芯入りガラス管からなる毛細管
に、周囲の環境に応じて光学特性が変化する機能性物質
を混合した溶媒を注入する。これにより、注入された溶
媒が毛細管現象によって毛細管の先端に移送される。
【0012】そして、平坦部を上記毛細管の先端の溶媒
に接触させる。ここで、機能性物質又は溶媒が色を有す
る場合、平坦部が毛細管の先端の溶媒に接触したときに
機能性物質又は溶媒が毛細管の先端から露出すると、こ
れらの色を確認することができる。このため、毛細管の
先端から露出する機能性物質又は溶媒の色を確認するこ
とにより、平坦部に溶媒が接触したことが確認できる。
そして、平坦部に溶媒が接触したことを確認した後、先
鋭部と毛細管の先端を離間する。
【0013】これにより、光ファイバの先端に、先端に
検出光の波長以下の平坦部を有する先端先細り状の先鋭
部を有し、平坦部の表面に周囲の環境に応じて光学特性
が変化する機能性物質を付着させた検出部を有する光フ
ァイバプローブが形成される。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る光ファイバプローブの製
造方法の好適な実施例を図面を参照して説明する。
【0015】この実施例に係る光ファイバプローブの製
造方法は、例えば図1に示すように、光ファイバの一端
をエッチングしてコアの先端を先鋭化する先鋭化工程S
1と、毛細管に周囲の環境に応じて光学特性が変化する
機能性物質を混合した溶媒を注入する注入する注入工程
S2と、光ファイバの先端を毛細管の先端の溶媒に接触
させて、上記機能性物質を付着させる付着工程S3とか
らなる。
【0016】以下、上述の各工程について詳述する。
【0017】上記先鋭化工程S1では、酸化ゲルマニウ
ムGeO2 を添加した石英SiO2からなるコアと、石
英SiO2 等からなるクラッドとからなる光ファイバの
一端をフッ化アンモニウム水溶液とフッ酸と水からなる
緩衝フッ酸液によってエッチングする。
【0018】このようなエッチングを行なうと、 SiO2 : SiO2 + 6HF → H2 SiF6 +2H2 O H2 SiF6 +2NH3 →(NH42 SiF6 GeO2 : GeO2 + 6HF → H2 GeF6 +2H2 O H2 GeF6 +2NH3 →(NH42 GeF6 なる化学反応によりクラッド2とコア1がエッチングさ
れる。
【0019】酸化ゲルマニウムGeO2 を添加した石英
からなるコアと、石英からなるクラッドとは、上記緩衝
フッ酸液に対する溶解速度に差がある。ここで、濃度4
0重量%のフッ化アンモニウム水溶液と濃度50重量%
のフッ酸と水の体積比をX:1:Y(Y=任意)とする
と、このコアとクラッドの溶解速度の差は、フッ化アン
モニウムNH4 Fの体積比Xに強い相関がある。
【0020】このため、液の温度によって多少の変動は
あるがX=1.5〜1.7程度でコアとクラッドのエッ
チング速度がほぼ等しく、X<1.5(またはX<1.
7)でコアのエッチング速度が比較的速く、X>1.5
(またはX>1.7)でクラッドの溶解速度が比較的速
い。したがって、この緩衝フッ酸液をエッチング液とし
て用いることにより、コアとクラッドを選択的にエッチ
ングすることができる。
【0021】この先鋭化工程S1では、コアに酸化ゲル
マニウムGeO2 を25mol%程度添加した光ファイ
バを、フッ化アンモニウムNH4 Fの体積比Xが10程
度で、水の体積比Yが1である緩衝フッ酸液で、温度が
25゜Cの状態で60分程度エッチングする。なお、こ
の光ファイバは、コアに添加する酸化ゲルマニウムGe
2 のコアの中心部での密度が高く、コアの外周部での
密度が低い状態となるように密度分布を持たせてある。
【0022】このようなエッチングを行なうと、エッチ
ング液のフッ化アンモニウムNH4Fの体積比Xが10
程度であるため、クラッドのエッチング速度がコアのエ
ッチング速度より速く、クラッドが先にエッチングされ
て、クラッドの先端からコアが突出した突出部が形成さ
れる。
【0023】そして、エッチングを60分程度で終了す
ると、円錐状に先鋭化されたコアの先端が完全に先鋭化
されず、例えば図2に示すように、光ファイバ1の一端
に、コア2がクラッド3から先端先細り状に突出した先
鋭部4の先端に平坦部5が残る。具体的には、クラッド
3径d0 が123μm程度で、コア2径dc が3.4μ
m程度の光ファイバ1を用いた場合では、図3に示すよ
うに、平坦部5の直径d1 が300nm程度となる。こ
れにより、検出光例えば可視光の波長である400〜7
50μm以下の直径を有する平坦部5が形成される。
【0024】次に、注入工程S2において、毛細管に周
囲の環境に応じて光学特性が変化する機能性物質を混合
した溶媒を注入する。
【0025】この注入工程で用いる毛細管は、例えば図
4に示すように、ガラス管6aの内壁にガラス棒7が付
設された芯入りガラス管を加熱した状態で引き延ばし、
先端の開口部8の内径が、上記先鋭部4の先端の平坦部
5よりやや大きな内径となるまで径小として形成したも
のである。この場合は、開口部8の内径d3 は、平坦部
5の直径d1 の2倍程度の600nmとしている。
【0026】また、この注入工程では、溶媒としてエタ
ノールを用い、このエタノールに機能性物質として周囲
の光の強度に応じて発光するレーザ色素であるローダミ
ン6G(Rhodamine 6G)を6.3×10-2M程度の濃度
で混合する。そして、このローダミン6Gを混合したエ
タノールを、注射器を用いて開口部8の逆側から毛細管
6に注入する。
【0027】これにより、例えば図5に示すように、毛
細管6に注入されたエタノール9が毛細管現象によりガ
ラス管6a、ガラス棒7に沿って毛細管6の先端の開口
部8付近に移送される。
【0028】次に、付着工程S3において、上記図5に
示すように、先鋭部4と毛細管6の先端を接近させ先鋭
部4の先端の平坦部5に毛細管6の先端の開口部8に移
送されたエタノール9に接触させる。
【0029】具体的には、この付着工程S3では、図6
に示すマイクロマニピュレータを用いて、上述のように
エタノール9を注入した毛細管6を移動させ、毛細管6
の先端を、固定部10に固定した光ファイバ1の先鋭部
4に接近させる。
【0030】このマイクロマニピュレータは、ユーザか
らの操作部11の操作に応じて毛細管6を移動させる駆
動系12と、被写体である光ファイバ1の先鋭部4及び
毛細管6に照射光を照射する光源13と、被写体を介し
て入射する光を撮像系14に結像させる光学系15と、
撮像系14からの撮像出力に基づく画像を表示する表示
部16とを備えている。
【0031】そして、ユーザは、表示部16に表示され
た先鋭部4及び毛細管6の画像を見ながら、操作部11
を操作して毛細管6を移動させ、先鋭部4の先端の平坦
部5に毛細管6の先端の開口部8に移送されたエタノー
ル9に接触させる。ここで、エタノール9に混合したロ
ーダミン6Gは、赤色であるため、平坦部5と、開口部
8のエタノール9とが接触して、エタノール9が開口部
8から露出すると、露出したエタノール9が撮像系14
によって撮像され、この撮像出力に応じて露出したエタ
ノール9の画像が表示部16に表示される。
【0032】ユーザは、この露出したエタノール9の画
像を見ることによって、平坦部5と開口部8のエタノー
ル9が接触したことを確認することができる。ユーザ
は、平坦部5と開口部8のエタノール9が接触したこと
を確認すると、操作部11を操作して毛細管6を、先鋭
部4から離間する。すなわち、ユーザは、平坦部5にエ
タノール9が接触したことを確認した後、先鋭部4と毛
細管6の先端を離間することができ、平坦部5に確実に
エタノールを付着させることができる。
【0033】これにより、平坦部5の表面にローダミン
6Gを混合したエタノールが付着し、図7に示すよう
に、平坦部5の表面に検出部18が形成された光ファイ
バプローブ20が形成される。
【0034】このように形成される検出部18の直径
は、平坦部5のみにエタノールを付着させているため、
図8(A)に示すように、平坦部5の直径程度となる。
すなわち、上述のように平坦部5の直径が300nm程
度である場合には、この検出部18の直径は、同図
(B)に示すように300nm程度となる。
【0035】この光ファイバプローブの製造方法では、
上述したように光ファイバ1の先鋭部4の先端の検出光
の波長以下の平坦部5の表面のみに、色素等の機能性物
質を混合した溶媒を付着させて、検出部18を形成する
ことができる。
【0036】また、上述のように形成した光ファイバプ
ローブ20では、検出部18に光が入射すると、入射光
に応じて検出部18のローダミン6Gが赤色で発光す
る。検出部18の直径は、300nm程度と400〜7
50μm程度の可視光の波長より小さいため、この光フ
ァイバプローブ20では、可視光の波長以下の微小領域
の発光を検出することができる。これにより、被検出物
の発光強度分布を精度よく測定することができる。
【0037】この光ファイバプローブの製造方法では、
検出光の波長以下の大きさの平坦部5の先端のみに色素
等の周囲の環境に応じて光学特性が変化する機能性物質
を混合した溶媒を付着させて、検出部18を形成するこ
とができる。このように形成した光ファイバプローブ2
0は、検出部18の大きさが検出光の波長以下程度と極
めて小さいため、検出の空間解像度を向上させることが
できる。
【0038】また、エタノールに混合して平坦部5に付
着させる機能性物質としては、上述のレーザ色素である
ローダミン6G以外にも、検出部18の周囲のpH、被
検出機能性物質等に応じて吸光率、屈折率等の光学特性
が変化する機能性物質等を用いることができる。
【0039】例えば機能性物質として、被検出イオンの
イオン濃度に応じて発光の性質が変化する物質を用いる
ことにより、検出部18の周囲のイオン濃度を検出する
ことができる。具体的には、機能性物質として、いわゆ
るフルオロ3(Fluo−3)、カルシウムグリーンあ
るいはRhod−2、Fura−Red等を用いること
により、カルシウムイオンの濃度を検出することができ
る。また、機能性物質として、いわゆるメチルレッド
(Methyl Red)、ブロモチモールブルー(Bromothymol
Blue)、フェノールフタレイン(Phenolphthalein )等
を用いることにより、水素イオンの濃度を検出すること
ができる。
【0040】また、機能性物質として、検出部18の周
囲の物質の極性に応じて光学特性が変化する1−アニリ
ノナフタレン−8−スルホン酸(ANS:1-anilino na
phthalein 8-sulfonic acid )、N−メチル−2−アニ
リノナフタレン−6−スルホン酸(MANS:N-methyl
2-anilino naphthalein 6-sulfonic acid )、2−p
−トルイジニルナフタレン−6−スルホン酸(TNS:
2-para-toluidinyl naphthalein 6-sulfonic acid )等
を用いることにより、検出部18の周囲の物質の極性を
検出することができる。
【0041】また、機能性物質として、いわゆるシアニ
ン色素、オキソール色素等を用いることにより、膜電位
の測定を行なうことができる。また、機能性物質とし
て、アクリジンオレンジ(acridine orange )、9−ア
ミノアクリジン(9-amino acridine)等を用いることに
より、DNAの巨視的構造を調査するために使用するこ
とができる。
【0042】また、機能性物質として、検出部18の周
囲の温度あるいは圧力に応じて光学特性が変化するいわ
ゆるスピロピラニン、フルオラン等を用いることによ
り、温度あるいは圧力を検出することができる。また、
機能性物質として、キニザリン、ポルフィリン系色素等
のいわゆるフォトケミカルホールバーニング材料を用
い、その非線形性、共鳴効果を利用することにより、光
の増幅作用を利用して光メモリの基礎的な実験に応用す
ることができる。また、機能性物質として、N−(4−
ニトロフェニル)−(L)−プロニノール(N-(4-nitro
phenyl) (L) pronynole:NPP)、4(ジメチルアミ
ノ)−4−ニトロスチルベン(4(dimethylamino) 4-nit
rostilbene:DANS)等の非線形光学材料を用いるこ
とにより、非線形な光検出特性を得ることができる。
【0043】また、上述のような機能性物質を混合する
溶媒としては、上述のエタノール以外に、他のアルコー
ル類、ケトン類等の有機溶媒を用いてもよく、あるい
は、ゾル−ゲル法によって低温で非晶質状態になる溶媒
を用いてもよい。
【0044】このような溶媒を用いる場合は、上述の注
入工程において、溶媒に上述の機能性物質を混合して毛
細管6に注入し、付着工程において、平坦部5に溶媒を
付着させる。
【0045】例えばテトラメトキシシラン(以下、TM
OS:Tetra metoxi siranという)いわゆるケイ酸メチ
ルnSi(OCH34を基にした溶液を加水分解、重合
反応させると、 加水分解: nSi(OCH34+4nH2O → nSi(OH)4+4nCH3OH 重合反応: Si(OH)4+Si(OH)4 → (OH)3Si−O−Si(OH)3 + H2O (OH)3Si−O−Si(OH)3+Si(OH) → (OH)Si−O−Si(OH)2−O−Si(OH)3 + H2O なる反応が進行して溶液の粘度が高くなる。このとき、
平坦部5に付着した溶媒の体積が減少して固化し、透明
なゲル状になる。
【0046】これにより、ガラスを高温で加工する場合
に比して低い温度で、平坦部5の表面に機能性物質を含
む非晶質の層を形成することができ、有機化合物等の高
温で破壊されてしまう機能性物質を有する検出部18を
形成することができる。また、機能性物質が非晶質状態
の層に混合されているため、検出部18の剥離強度を向
上させることができる。
【0047】また、このような溶媒を用いた場合、機能
性物質として、カドミウムセレンCdSxSe1-x、塩化
第1銅CuCl、臭化第1銅CuBr等の半導体微粒子
を用いることができる。これらの機能性物質を用いた場
合、検出部18の周囲の環境に応じて屈折率等が変化す
る。
【0048】これらの機能性物質を用いて、上記検出部
18を形成することにより、検出部18の周囲の環境に
応じて検出部18の光学特性が変化する。検出部18の
大きさは、上述のように可視光等の検出光の波長以下と
なっているため、検出部18の光学特性の変化を光ファ
イバ1の検出部18と反対側検出することにより、可視
光等の検出光の波長以下の領域の環境を測定することが
できる。
【0049】これにより、光学的な方法では測定できな
い領域の環境を測定することを可能とし、測定の空間解
像度を向上させることができる。
【0050】ところで、上述の光ファイバプローブ20
は、検出部18のローダミン6Gが検出部18の周囲の
光を吸収して赤色で発光するため、検出部18に入射す
る光を検出する光センサとして使用することができる。
【0051】また、このような光ファイバプローブ20
は、検出部18の直径が可視光等の検出光の波長より小
さいため、物質表面の光の波長以下の領域に存在するい
わゆるエバネッセント光を検出するために用いることが
できる。
【0052】を行なう際には、いわゆるフォトン走査ト
ンネル顕微鏡を用い、試料表面19の裏面からレーザ光
で照射し、検出部18の先端と試料表面19との間隔を
レーザ光の波長以下程度として、検出部18によって試
料表面19を走査する。
【0053】試料表面19の裏面にレーザ光を全反射角
で入射させると、試料表面からレーザ光の波長以下程度
の領域には、いわゆるエバネッセント光が発生する。こ
のエバネッセント光の強度は、試料表面19からの距離
の増加に応じて減少するため、検出部18には、試料表
面19からの距離に応じた強度のエバネッセント光が入
射する。
【0054】検出部18のローダミン6Gは、入射した
エバネッセント光を吸収し、吸収したエバネッセント光
の強度に応じて赤色で発光する。この発光は、先鋭部4
を介してコア2に入射する。これにより、コア2に入射
した光の強度を先鋭部4と反対側で検出すれば、検出部
18と試料表面19の距離を検出することができる。そ
して、検出部19の走査に応じた光強度分布を求めるこ
とにより、試料表面19の形状を測定することができ
る。
【0055】また、上述のようにエバネッセント光を検
出するために用いられる光ファイバプローブ20では、
先鋭部4によって試料表面を走査する際に、クラッド3
の先端の周囲が試料表面19に衝突し、試料表面19あ
るいは光ファイバプローブ20自体を破損する可能性が
ある。
【0056】このため、上述の先鋭化工程S1のエッチ
ングに先だって、光ファイバ1の一端をフッ酸によって
エッチングし、クラッド3を径小として、直径d3 程度
の径小部を形成した後、先鋭化工程S1のエッチングを
行なってもよい。
【0057】この場合、図10に示すように、上述の先
鋭部4の基端にクラッドを肉薄とした径小部25を形成
することができる。これにより、クラッドの3の先端の
周囲が試料表面19に衝突することを防止することがで
きる。
【0058】なお、上述の実施例では、光ファイバの一
端をエッチングして先鋭部を形成する場合について説明
したが、先端に検出光の波長以下の平坦部を有する先鋭
部をを形成することができれば、光ファイバを加熱しな
がら引き延ばして先鋭部を形成してもよい。また、上述
の実施例では、検出光として可視光を想定し、平坦部5
の直径を300μm程度としたが、検出光として紫外線
等を用いる場合では、平坦部5の直径を紫外線の波長以
下とすればよく、その他、本発明の技術的思想を逸脱し
ない範囲であれば、種々の変更が可能である。
【0059】
【発明の効果】本発明では、コアと該コアの周囲を覆う
クラッドからなる光ファイバの先端に、先端に検出光の
波長以下の平坦部を有する先端先細り状の先鋭部を形成
し、先鋭部の先端の平坦部より大きな内径の開口を先端
に有する芯入りガラス管からなる毛細管にに、周囲の環
境に応じて光学特性が変化する機能性物質を混合した溶
媒を注入し、平坦部を毛細管の先端の溶媒に接触させる
ことにより、先鋭部の先端のみに、溶媒を付着させるこ
とができる。これにより、検出の空間解像度を向上させ
た光ファイバプローブを作成することができる。
【0060】また、本発明では、平坦部が毛細管の先端
の溶媒に接触したときに毛細管の先端から露出する機能
性物質又は溶媒の色を確認することができるため、平坦
部に溶媒が接触したことを確認した後、先鋭部と毛細管
の先端を離間することができる。このため、平坦部に確
実に溶媒を付着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ファイバプローブの製造方
法の工程を示す工程図である。
【図2】上記光ファイバプローブの製造方法の先鋭化工
程により形成される光ファイバの構造を示す断面図であ
る。
【図3】上記光ファイバの先端の突出部の形状を示す側
面図である。
【図4】上記光ファイバプローブの製造方法の注入工程
において使用する毛細管の先端の形状を示す斜視図であ
る。
【図5】上記光ファイバプローブの製造方法の付着工程
を説明するための図である。
【図6】上記付着工程を説明するための図である。
【図7】上記光ファイバプローブの製造方法によって形
成される光ファイバプローブの構造を示す断面図であ
る。
【図8】上記光ファイバプローブの先鋭部の構造を示す
側面図である。
【図9】上記光ファイバプローブを用いた試料表面の形
状の測定を説明するための図である。
【図10】上記光ファイバプローブの製造方法によって
形成される他の光ファイバプローブの構造を示す断面図
である。
【図11】従来の光ファイバプローブの製造方法におい
て光ファイバの先端に溶媒を付着させる工程を説明する
ための図である。
【図12】上記従来の光ファイバプローブの製造方法に
よって形成される光ファイバプローブの構造を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ 2 コア 3 クラッド 4 先鋭部 5 平坦部 6 毛細管 8 開口部 9 溶媒 18 検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 6/10 G02B 6/10 D (56)参考文献 特開 平7−261039(JP,A) 特開 平7−146126(JP,A) 特開 平7−260459(JP,A) 特開 平5−241076(JP,A) 特開 平6−94540(JP,A) 実開 平5−39145(JP,U) 実開 平2−126512(JP,U) 国際公開95/32207(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/61 G02B 6/00 - 6/10 G01N 35/00 - 35/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアと該コアの周囲を覆うクラッドから
    なる光ファイバの先端に、先端に検出光の波長以下の平
    坦部を有する先端先細り状の先鋭部を形成し、 上記先鋭部の先端の平坦部より大きな内径の開口を先端
    に有する芯入りガラス管からなる毛細管に、周囲の環境
    に応じて光学特性が変化する機能性物質を混合した溶媒
    を注入し、 上記平坦部を上記毛細管の先端の溶媒に接触させて、平
    坦部の表面に上記機能性物質を付着させた検出部を形成
    する光ファイバプローブの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記機能性物質又は溶媒が色を有し、 前記検出部を形成する際に、前記平坦部を毛細管の先端
    に接近させ、平坦部が毛細管の先端の溶媒に接触したと
    きに毛細管の先端から露出する機能性物質又は溶媒の色
    を確認した後、先鋭部と毛細管の先端を離間すること、 を特徴とする請求項1に記載の光ファイバプローブの製
    造方法。
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