JP3123665B2 - 二軸配向積層フイルム - Google Patents

二軸配向積層フイルム

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JP3123665B2 JP27344391A JP27344391A JP3123665B2 JP 3123665 B2 JP3123665 B2 JP 3123665B2 JP 27344391 A JP27344391 A JP 27344391A JP 27344391 A JP27344391 A JP 27344391A JP 3123665 B2 JP3123665 B2 JP 3123665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4層以上の二軸配向積
層フイルムに関し、とくに、中心層の性状如何に拘らず
所望の外層表面形態を得ることが可能な二軸配向積層フ
イルムに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気媒体用等の基材フイルムの表面に微
小凹凸を形成した二軸配向フイルムとして、ポリエステ
ルにコロイド状シリカに起因する実質的に球形のシリカ
粒子を含有せしめたフイルムが知られている(たとえば
特開昭59−171623号公報)。しかし、このよう
なフイルムにおいては、フイルムの加工工程、特に磁気
媒体用途における磁性層塗布・カレンダー及び巻取、カ
セット組み込み工程などの工程速度の増大に伴い、接触
するロールやガイドでフイルム表面、とくに微小凹凸を
有するフイルム表面が削り取られやすいという欠点があ
った。また、従来のものでは、高速磁界転写などによる
ダビングの増速化にともない、ダビング時の画質低下の
ために、画質すなわちS/N(シグナル/ノイズ比)も
不十分という欠点があった。さらに、厚手のフイルムは
フロッピーの基材として使用され得るが、従来のフイル
ムでは、耐トラッキング性、表面の耐久性が不十分であ
るという問題もある。
【0003】そこで、上記の如き従来フイルムの欠点を
解消すべく、先に本出願人より、フイルムを積層構成と
し、外層の薄層フイルム中に所定の粒子を含有せしめ、
含有粒子の種類、粒径等と薄層フイルム層の厚さ等との
関係を特定することにより、所望高さでかつ均一な表面
突起を形成し、しかも高速工程でも削り取られにくくダ
ビング時の画質低下も少ない優れた表面形態の二軸配向
フイルムについて、一連の提案を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記本出願人提案によ
る二軸配向フイルムでは、表層の薄いフイルム層中に含
有される粒子によって、その外表面に所望の突起が形成
されるので、芯層となる中心層には、あるレベル以上の
機械的特性さえあれば足りることになる。ところが、こ
の中心層が、例えば異物等の多い比較的きたないポリマ
からなっている場合、中心層表面側に不要な凹凸(たと
えば粗大突起)が形成され、それが薄い表層に悪影響を
与えて、該表層表面に目標とする均一な突起が形成され
ないことがある。
【0005】本発明は、前述の従来フイルムにおける問
題点を解決し、特に高速工程でフイルム表面が削り取ら
れにくく(以下高速削れ性に優れるという)、しかも磁
気媒体用途とした時にダビング時等の画質低下の少な
い、つまり電磁変換特性のよい(以下電磁変換特性に優
れるという)フイルム表面形態を達成しつつ、中心層の
性状如何に拘らず外層の表面形態を目標とする望ましい
表面形態にすることができ、磁気テープのみならずフロ
ッピーの基材としても好適な二軸配向積層フイルムを提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
二軸配向積層フイルムは、少なくとも4層以上の積層構
造からなる二軸配向積層フイルムにおいて、層厚みが
0.1μm以上のC層の両面に粒子含有量が2重量%以
下、層厚みが0.2μm以上のB層が存在し、該B層の
外面の少なくとも片面にA層が存在し、該A層は粒子含
有量が20重量%以下、層厚みが0.005〜3μm、
該A層中の粒子の粒径dとA層の厚みtとの比d/tが
3以下であるものから成る。
【0007】まず、本発明の二軸配向積層フイルムは少
なくとも4層以上の積層構造である必要がある。すなわ
ち、中心層であるC層の両面側にB層が積層され、両B
層の少なくとも片方の外表面側にA層が積層されている
必要がある。両B層の両方の外表面側にA層が積層され
た5層積層構成であってもよい。少なくとも、A/B/
C/Bの積層構成があればよく、上記4層、5層構成以
外、さらに6層以上の積層構成としてもよい。両面フロ
ッピー用等では、A/B/C/B/Aの積層構成が好ま
しい。
【0008】このような積層構成を有するフイルムにお
いては、A層とC層の間に位置するB層は、C層に対す
る緩衝層として機能し、C層の表面性状がたとえA層に
影響を及ぼしやすいものであっても、それを緩衝して
(地ならしして)A層には悪影響を及ぼさないようにす
ることができる。4層積層構成の場合の、B層自身が最
外層を構成する側のB層は、C層の表面性状が直接外表
面として現れないようにカバーする機能を果たす。単層
や2層、3層構造では、前記A/B/C/Bの積層構成
がとれないので、とくにA層とC層との間の緩衝B層を
設けることができない。
【0009】本発明の二軸配向積層フイルムの材料は、
とくに限定しないが、少なくとも最表層となるA層は、
表面突起形成性、高速削れ性、電磁変換特性の面からポ
リエステルであることが好ましい。また、B層、C層に
ついても、機械的特性等からポリエステルフイルム層で
あることが好ましい。
【0010】上記ポリエステルは、特に限定されない
が、エチレンテレフタレート、エチレンα,β−ビス
(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボ
キシレート、エチレン2,6─ナフタレート単位から選
ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分とする
場合に特に好ましい。中でもエチレンテレフタレートを
主要構成成分とするポリエステルの場合が特に好まし
い。なお、本発明を阻害しない範囲内で、2種以上のポ
リエステルを混合しても良いし、共重合ポリマを用いて
も良い。
【0011】本発明の二軸配向積層フイルムの最外層を
構成するA層は、薄い層厚みを有する層に所定量粒子を
含有させ外表面に微小凹凸を均一に形成したものであ
る。層厚みとしては0.005〜3μmの範囲である必
要があり、この範囲よりも小さいと層が薄くなりすぎて
含有粒子を適切に保持することができなくなり、表面に
所望の突起が形成されにくくなる。逆にこの範囲よりも
大きいと、粒子含有による表面突起形成効果が薄れ、所
望の突起を均一に形成することが難しくなる。
【0012】また、粒子の含有量は20重量%以下であ
る必要がある。粒子含有量が多くなりすぎると、A層自
体が脆くなるおそれがあり、高速削れ性が低下するおそ
れがある。
【0013】さらに、A層中の粒子の粒径dとA層の厚
みtとの比d/tが3以下である必要がある。このよう
に粒子の粒径と層厚みとの関係を特定することにより、
A層表面に所望の微小突起が均一に形成され、高速削れ
性、電磁変換特性が向上する。また、フロッピーの基材
として用いる場合には、耐トラッキング性、表面の耐久
性を向上することができる。
【0014】A層中に含有される粒子の種類は特に限定
されず、無機粒子、有機粒子、内部析出型粒子のいずれ
でもよい。しかし、高速削れ性を良好とするために、比
較的硬度の高い粒子を含有させることが好ましい。その
ような粒子として、例えばモース硬度が比較的高い無機
粒子があげられ、例えば結晶形態がα、β、γまたはδ
型であるアルミナや窒化チタン、ジルコニア、シリカな
どを用いることができる。
【0015】A層の層厚み、含有粒子の含有量、含有粒
子の粒径dとA層の厚みtとの比d/tについては、用
途に応じてそれぞれ適切な範囲とすることができる。例
えば、高級ビデオ用途等においては、A層の厚みは0.
005〜3μmの範囲が好ましく、粒子含有量について
は1〜20重量%、d/tについては0.1〜3の範囲
が好ましい。また、汎用ビデオ用途等においては、A層
の厚みは0.005〜3μm、粒子含有量については
0.05〜1重量%、d/tについては0.05〜2の
範囲が好ましい。さらに、一層汎用の用途に対しては、
A層の厚みを0.005〜3μmの範囲とし、粒子含有
量を0.05重量%未満とし、d/tを0.05〜2の
範囲とすることができる。
【0016】B層については、C層の状態に応じてその
厚みを0.2μm以上の範囲から適当に選ぶことができ
る。つまり、前述の如く、B層はC層に対するA層のた
めの緩衝層として機能するので、その緩衝の効果が得ら
れるかぎり、厚み等は用途に応じて適切に選択すること
ができる。つまり、フロッピー用等では適当に厚く、磁
気テープ用等では適当に薄くすることができる。ただ
し、0.2μm以下では、期待する緩衝効果が得られな
い。
【0017】また、B層には特に粒子を含有する必要は
ないが、0〜2重量%の範囲で粒子を含有していると、
B層自体が補強され好ましい。この含有粒子の種類は、
A層に含有させた粒子と同じものであってもよく、異な
っていてもよい。
【0018】C層は、本発明の二軸配向積層フイルムの
中心層(芯層)を構成する。したがって、その厚みは、
0.1μm以上の範囲で用途に応じて適切に設定すれば
よい。このC層は中心層を構成するものであるから、用
途にもよるが、あるレベル以上の機械的強度のあること
が望ましい。例えば、フイルム長手方向、フイルム幅方
向のヤング率が共に500kg/mm 2 以上であることが好
ましい。
【0019】上記C層は、両面側をB層で覆われ、B層
は特にA層に対して緩衝層として機能するので、C層は
あるレベル以上の機械的強度等さえがあれば、多少異物
等の混在したポリマからなる層であってもよい。したが
って、このC層にはリサイクルポリマを含有することが
できる。ここでリサイクルポリマとは、例えばポリエス
テルフイルムについては、ポリエステルの末端カルボン
酸が55当量/106g以上でポリマの溶液ヘイズが1
8%以下のものをいう。
【0020】また本発明フイルムにおいては、前述の粒
子含有の最表層部A層の表面粗さパラメータP10が2
50nm以下であることが好ましい。この値よりも大きい
と、高速削れ性、耐久性が低下するとともに、電磁変換
特性が低下するおそれがある。
【0021】さらに本発明フイルムにおいては、A層表
面の突起高さ分布の相対標準偏差が1.2以下であるこ
とが好ましい。この値よりも大きいと、望ましくない粗
大突起等が混在することとなり高速削れ性が低下すると
ともに、電磁変換特性が低下するおそれがある。フロッ
ピーにあっては耐トラッキング性が低下するおそれがあ
る。
【0022】また、本発明のフイルム中には、本発明の
目的を阻害しない範囲内で、他種ポリマをブレンドして
もよいし、また酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸
収剤などの有機添加剤が通常添加される程度添加されて
いてもよい。
【0023】本発明の積層フイルムの最表層積層部のポ
リマIVは、0.4〜0.9の範囲であると高速削れ性
をより一層良好とするので特に好ましい。さらにA層と
B層の、さらにB層とC層のポリマIVの差が0.1以
内であるとより一層高速削れ性、耐久性が良好となるの
で非常に好ましい。
【0024】次に本発明フイルムの製造方法について説
明するが、これに限定されるものではない。まず、所定
のポリマ、たとえばポリエステルに粒子を含有せしめる
方法としては、例えばジオール成分であるエチレングリ
コールにスラリーの形で分散せしめ、このエチレングリ
コールを所定のジカルボン酸成分と重合せしめる方法が
好ましい。粒子を添加する際には、例えば、粒子を合成
時に得られる水ゾルやアルコールゾルを一旦乾燥させる
ことなく添加すると粒子の分散性が非常によく、高速削
れ性、電磁変換特性を共に良好とすることができる。ま
た粒子の水スラリーを直接所定のポリエステルペレット
と混合し、ベント方式の2軸混練押出機に供給しポリエ
ステルに練り込む方法も本発明の効果をより一層良好と
するのに非常に有効である。粒子の含有量を調節する方
法としては、上記方法で高濃度の粒子マスターを作って
おき、それを製膜時に粒子を実質的に含有しないポリエ
ステルで希釈して粒子の含有量を調節する方法が有効で
ある。
【0025】次にこのポリエステルのペレットを用いて
4層以上の積層構造をもったポリエステルフイルムとす
る。上記の方法にて得られたポリエステルのペレットを
所定の割合で混合し、乾燥したのち、公知の溶融積層用
押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出
し、キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸
フイルムを作る。すなわち、3台以上の押出機、4層以
上のマニホールドまたは合流ブロック(例えば角型合流
部を有する合流ブロック)を用いて積層し、口金から4
層以上のシートを押し出し、キャスティングロールで冷
却して未延伸フイルムを作る。この場合、ポリマ流路に
スタティックミキサー、ギヤポンプを設置する方法は有
効である。また、最表層積層部側のポリマーを押出す押
出機の溶融温度を基層部側より5〜10℃低くすること
が、有効である。また、3層でシートを押出し成形し、
そのシートにさらに1層以上積層するようにしてもよ
い。
【0026】次にこの未延伸フイルムを二軸延伸し、二
軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最
初に長手方向、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸
法を用い、長手方向の延伸を3段階以上に分けて、総縦
延伸倍率を3.5〜6.5倍で行なう方法は特に好まし
い。長手方向延伸温度はポリエステルの種類によって異
なり一概には言えないが、通常、その1段目を50〜1
30℃とし、2段目以降はそれより高くすることが有効
である。長手方向延伸速度は5000〜50000%/
分の範囲が好適である。幅方向の延伸方法としてはステ
ンタを用いる方法が一般的である。延伸倍率は、3.0
〜5.0倍の範囲が適当である。幅方向の延伸速度は、
1000〜20000%/分、温度は80〜160℃の
範囲が好適である。次にこの延伸フイルムを熱処理す
る。この場合の熱処理温度は170〜220℃、特に1
80〜200℃、時間は0.2〜20秒の範囲が好適で
ある。
【0027】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は
次の通りである。 (1)粒子の平均一次粒径 粒子を含有したフイルムを厚さ方向に1000Å〜80
00Å程度の超薄切片とし、透過型電子顕微鏡(例えば
日本電子製JEM−1200EXなど)を用いて粒子を
観察する。10万倍程度の倍率で粒子を観察するとこれ
以上粒子を分割できない最小の粒子径(一次粒子径)を
観察することができる。この観察を100視野について
行ない、平均した値を平均一次粒径とした。
【0028】(2)粒子の含有量 ポリマ(ポリエステル)を溶解し粒子は溶解させない溶
媒を選択し、粒子をポリエステルから遠心分離し、粒子
の全体重量に対する比率(重量%)をもって粒子含有量
とする。また、必要に応じて熱分解ガスクロマトグラフ
ィーや赤外分光法や、蛍光X線分析法、ラマン散乱、S
EM−XMAなどを利用して定量することもできる。積
層部および基層部の粒子の含有は、各積層部を削りとる
ことにより区別できる。また、必要に応じてTEMを用
いて各断面に観察される粒子の個数から計算することも
できる。
【0029】(3)最表層部の厚さ 2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、フイル
ム中の粒子の内最も高濃度の粒子に起因する元素とポリ
エステルの炭素元素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度
とし、ポリエステルA層の表面から深さ(厚さ)方向の
分析を行なう。表層では表面という界面のために粒子濃
度は低く表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くな
る。本発明フイルムの場合は深さ[I]で一旦極大値と
なった粒子濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線
をもとに極大値の粒子濃度の1/2になる深さ[II]
(ここでII>I)を積層厚さとした。なお、フイルム中
にもっとも多く含有する粒子が有機高分子粒子の場合は
SIMSでは測定が難しいので、表面からエッチングし
ながらXPS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光
法)あるいはコンフォーカル顕微鏡などで、その粒子濃
度のデプスプロファイルを測定し、上記同様の手法から
積層厚さを求めても良い。さらに上述のデプスプロファ
イルからではなく、フイルムの断面観察あるいは薄膜段
差測定機等によって求めることができる。
【0030】(4)表面粗さパラメータP10 光干渉式3次元表面解析装置(WYKO社製TOPO−
3D、対物レンズ:40〜200倍、高解像度カメラ使
用が有効)を用いて、画像処理装置上にフイルム表面突
起画像を構築する。この表面突起画像で突起部分の最も
高い値から10点について平均をP10と定義した。2
0回の測定の平均値をもって値とした(単位nm)。
【0031】(5)ポリマIV o−クロロフェノールを溶媒として25℃にて測定し
た。
【0032】(6)表面突起の高さ分布の標準偏差 2検出器方式の走査型電子顕微鏡[ESM−3200、
エリオニクス(株)製]と断面測定装置[PMS−1、
エリオニクス(株)製]においてフイルム表面の平坦面
の高さを0として走査したときの突起の高さ測定値を画
像処理装置[IBAS2000、カールツァイス(株)
製]に送り、画像処理装置上にフイルム表面突起画像を
再構築する。次に、この表面突起画像で突起部分を2値
化して得られた個々の突起の面積から円相当径を求めこ
れをその突起の平均径とする。また、この2値化された
個々の突起部分の中で最も高い値をその突起の高さと
し、これを個々の突起について求める。この測定を場所
をかえて500回繰返し、測定された突起についてその
高さ分布を正規分布(高さ0の点を中心とする正規分
布)とみなして最小2乗法で近似して高さ分布の標準偏
差を求めた。また走査型電子顕微鏡の倍率は、1000
〜8000倍の間を選択する。
【0033】(7)ヤング率 ASTM−D−882−81(A法)に準じて測定す
る。ただし測定は25℃で行った。
【0034】(8)高速削れ性 フイルムを1/2インチ幅のテープ状にスリットしたも
のに角度90°で片刃を押しあて、0.5mm押し込んで
200m走行させる(速度:200m/min 、張力:10
0g)。片刃に削りとられた粉の付着高さを顕微鏡で読
み取り、削れ量(μm)とした。この削れ量が180μ
m以下の場合耐削れ性が良好、それを越える場合耐削れ
性が不良である。
【0035】(9)電磁変換特性 フイルムに下記組成の磁性塗料をグラビヤロールにより
塗布し、磁気配向させ、乾燥させる。さらに、小型テス
トカレンダー装置(スチールロール/ナイロンロール、
5段)で、温度:70℃、線圧:200kg/cm でカレン
ダー処理した後、70℃、48時間キュアリングする。
上記テープ原反を1/2インチにスリットし、パンケー
キを作成した。このパンケーキから長さ250mの長さ
をVTRカセットに組み込みVTRカセットテープとし
た。 (磁性塗料の組成) ・Co含有酸化鉄 :100重量部 ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体: 10重量部 ・ポリウレタンエラストマ : 10重量部 ・ポリイソシアネート : 5重量部 ・レシチン : 1重量部 ・メチルエチルケトン : 75重量部 ・メチルイソプチルケトン : 75重量部 ・トルエン : 75重量部 ・カーボンブラック : 2重量部 ・ラウリン酸 :1.5重量部 このテープに家庭用VTRを用いてテレビ試験波形発生
器により100%クロマ信号を記録し、その再生信号か
らカラービデオノイズ測定器でクロマS/Nを測定し
た。
【0036】(10)トラッキングずれテスト(耐トラ
ッキング性) フロッピーを温度25℃、相対湿度20%の雰囲気で記
録し、更に雰囲気条件を25℃、相対湿度70%に保持
し、25℃、相対湿度20%のときと25℃相対湿度7
0%の出力エンベロープを比較する。この差が小さいほ
ど、優れたトラッキング特性を有している。この差が3
dB以上になると、トラッキングが悪く、評価としては
不良であり、3dB以内のものは優として評価した。
【0037】(11)耐久性 上記(10)と同様にして得たフロッピーに磁気記録し
た同一トラックを相対走行速度6m/secで100万
回以上走査し、その出力エンベロープを調べた。評価基
準は、磁性層の表面に生じた傷を確認し、かつ出力エン
ベロープが不安定となったものを不良とした。磁性層の
表面に傷が発生せず、かつ出力エンベロープが安定なも
のを優と評価した。
【0038】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。 実施例1(表1) 平均粒径dが0.8μmの合成炭酸カルシウム粒子A
(表面をポリアクリル酸で表面処理)をエチレングリコ
ール中にて、50μm径のガラスビーズをメディアとし
て分散させ、ガラスビーズを除去したのちテレフタル酸
と重合し、ポリエチレンテレフタレートのペレットとし
た。ポリエステルに対する粒子Aの含有量は、1.0重
量%であった。
【0039】上記粒子Aのマスターペレットを30重量
部、粒子を含有しないポリエチレンテレフタレートのペ
レットを70重量部混ぜ合わせ、ベント式二軸混練押出
機1に供給し、280℃で溶解した(ポリマI)。更
に、押出機2を用意し、粒子Aのマスターペレット10
重量部と粒子を含有しないペレット90重量部を混ぜ合
わせた後、180℃で3時間減圧乾燥(3Torr)
し、押出機に供給して290℃で溶解した(ポリマI
I)。更に、もう一台の押出機3を用意し、リサイクル
ポリマ30重量部と粒子を含有しないペレット70重量
部を混ぜ合わせた後、180℃で3時間減圧乾燥(3T
orr)し、押出機に供給して290℃で溶解した(ポ
リマIII )。この3つのポリマを、それぞれ高精度濾過
した後、矩形積層部を備えた5層合流ブロックにて、中
心層にポリマIII を、その両側にポリマIIを、最表層積
層部にポリマIがくるように積層し、フィッシュテール
型の口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キ
ャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラ
ムに巻きつけて冷却固化し、厚さ約160μmの未延伸
フイルムを作った。この時のドラフト比は6.5であっ
た。
【0040】この未延伸フイルムを長手方向に3段階に
分け、123℃で1.2倍、126℃で1.45倍、1
14℃で2.3倍それぞれ延伸した。この一軸フイルム
をステンタを用いて幅方向に2段階に分け、111℃で
3.7倍、113℃で1.2倍延伸し、定長下で200
℃にて5秒間熱処理し、厚さ15μmのフイルムを得
た。得られたフイルムの最表層部積層厚さtは、1μ
m、d/tは0.8であった。また表層部両面の粒子A
の濃度と積層厚さは同じであった。更に、最表層積層部
のポリマIVは0.615、中間緩衝層(B層)のポリ
マIVは0.605であり、その差は0.010であっ
た。またこのフイルムの表面粗さパラメータP10は、
100nmであった。
【0041】このフイルムの電磁変換特性を測定する
と、+2.0であった。また、高速削れ性も90(μ
m)と良好であった。このように、各積層部に含有され
る粒子の粒子径、含有量、及び積層厚さが本発明の範囲
内である場合には、電磁変換特性、高速削れ性ともに良
好なフイルムとすることができる。
【0042】実施例2〜4、比較例1〜6(表1) 実施例1と同様にして、各種層部に含有される粒子の粒
子径、含有量及び積層厚さを種々変えて二軸配向積層ポ
リエステルフイルムとした。各積層部に含有される粒子
の粒子径、含有量及び積層厚さの関係が本発明の範囲内
でない場合には、電磁変換特性、高速削れ性ともに良好
なフイルムとすることができなかった。
【0043】
【表1】
【0044】実施例5,6、比較例7(表2) フロッピーの基材用フイルムとして、実施例1と同様の
手法で比較的厚手の二軸配向積層ポリエステルフイルム
を作製した。厚みの大きいB層により大きな緩衝効果が
得られ、かつ厚みの大きいC層には大量のリサイクルポ
リマを含有させることができた。表2に示すように、各
特性が本発明範囲内の場合には、優れた耐トラッキング
性と耐久性が得られ、本発明の二軸配向積層フイルムは
フロッピーの基材としても優れたフイルムであることが
判る。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の二軸配向積層フイルムによれ
ば、4層以上の積層構成とし、中心層C層と最表層A層
との間に緩衝層B層を設けるとともに、A層表面に所定
含有量、所定粒径の粒子により均一かつ削れにくい突起
を形成して、所望の表面粗さ形態とすることができるの
で、高速での優れた耐削れ性を発揮させ、かつ、磁気媒
体用としての優れた電磁変換特性を発揮させつつ、C層
からA層への悪影響を除去して、最外層の表面形態を用
途に応じた最適な形態に確保することができる。その結
果耐削れ性や電磁変換特性に優れた磁気テープや耐トラ
ッキング性や耐久性に優れたフロッピーを得ることが可
能になる。
【0047】そしてこのように、B層の存在により、C
層の性状如何に拘らず最表層部に上記のような優れた特
性をもたせることができるので、中心層C層には、問題
を生じることなくリサイクルポリマを含有させることが
でき、生産性の向上を図ることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも4層以上の積層構造からなる
    二軸配向積層フイルムにおいて、層厚みが0.1μm以
    上のC層の両面に粒子含有量が2重量%以下、層厚みが
    0.2μm以上のB層が存在し、該B層の外面の少なく
    とも片面にA層が存在し、該A層は粒子含有量が20重
    量%以下、層厚みが0.005〜3μm、該A層中の粒
    子の粒径dとA層の厚みtとの比d/tが3以下である
    ことを特徴とする二軸配向積層フイルム。
  2. 【請求項2】 前記C層中にリサイクルポリマを含有し
    ている請求項1の二軸配向積層フイルム。
  3. 【請求項3】 前記C層のフイルム長手方向、フイルム
    幅方向のヤング率が共に500kg/mm 2 以上である請求
    項1又は2の二軸配向積層フイルム。
  4. 【請求項4】 前記A層表面の表面粗さパラメータP1
    0が250nm以下である請求項1ないし3のいずれかに
    記載の二軸配向積層フイルム。
  5. 【請求項5】 前記A層表面の突起高さ分布の相対標準
    偏差が1.2以下である請求項1ないし4のいずれかに
    記載の二軸配向積層フイルム。
  6. 【請求項6】 A/B/C/B/Aの積層構成を有する
    請求項1ないし5のいずれかに記載の二軸配向積層フイ
    ルム。
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