JP3141143U - ダニアレルゲンの採取器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダニ及びダニアレルゲンを確実に採取できると共に、多様な掃除機のパイプに気密に取り付け可能な、コンパクトなダニアレルゲンの採取器具を提供する。
【解決手段】周壁1aに環状係止部1cが周設された有底筒状の支持ケース1と、開口の向きを同一にして支持ケース1に着脱自在に嵌挿された有底筒状のフィルター2と、フィルター2の開口に着脱自在に内嵌装着された両端開口の管状係着リング3を具え、支持ケース1の底から環状係止部1cに至る周壁1aに多数の貫通孔1d,…が穿設されると共に、管状係着リング3の一開口端から突設された係着片3a,…が支持ケース1の開口縁部1fに係着されてなるダニアレルゲンの採取器具である。電気掃除機のパイプに挿入し、下流側パイプ内のシールドパッキングと上流側パイプで環状係止部1cを挟持する様にして取り付け、電気掃除機で吸引することによってダニアレルゲンを採取する。
【選択図】図1

Description

本考案は、電気掃除機のパイプに取り付けて用いられるダニアレルゲンの採取器具に関する。
気管支喘息,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎等のアレルギー性疾患は、各種アレルゲンに感作されることによって発症する。防御手段に乏しい屋外でアレルゲンに曝露され易いことは想像に難くないが、近年、屋内に存在するアレルゲンによってもアレルギー性疾患を発症することが判明し、問題視されている。屋内に存在するアレルギー性疾患の原因物質には、ヒト又は動物の皮屑や体毛,真菌又はその胞子,ダニ,ハウスダスト,花粉等があるが、屋内のアレルゲンによるアレルギー性疾患の大部分は、ダニ又はハウスダストによるものである。
ダニアレルギーはコナヒョウダニ又はヤケヒョウダニ(以下、ヒョウダニ類と称する)の生体,死骸又は糞によって惹き起こされるが、そのアレルゲンは、ヒョウダニ類の保有する蛋白質である(以下、当該アレルゲンをダニアレルゲンと称する)。一方、ハウスダストの大部分は、ヒョウダニ類の生体,死骸及び糞,並びにそれらを含有する屋内塵であり、ハウスダストアレルギーの主因もダニアレルゲンである。したがって、屋内のダニアレルゲン量を測定することは、屋内環境を清潔に保ちアレルギー性疾患の発症を防止するための重要な目安を与える。多数の人が出入りする学校,病院,官公署等の建物は、人の往来に伴ってダニが侵入する機会が多く、皮屑を餌とするヒョウダニ類にとって生息し易い環境であるから、ダニアレルゲン量の測定は特に重要な意味を持つ。
ダニアレルゲン量を測定するためには、電気掃除機等の吸引装置に、ダニアレルゲンの採取器具を取り付け、測定箇所の単位面積を単位時間吸引する。採取器具中に設けられたフィルターから、生理食塩水等を用いてダニ及びダニアレルゲンを抽出し、得られた抽出液を測定に供する。測定方法には、顕微鏡下にダニの生体及び死骸を計数する匹数計測法,又はダニアレルゲンを抗原とする酵素免疫測定法若しくはそれと相関の高い簡易法があるが、専門知識や特殊な装置を要せず、迅速,簡便な測定が可能な簡易法が好まれ、イムノクロマトグラフィーによる簡易検査が多用されている。多数の人が出入りする建物は、一般にのべ床面積が大きく測定対象となる床面積も大きいから、採取の手間は甚大で測定試料の数も多い。そのため、ダニアレルゲン採取作業のみを行い、フィルターを密閉袋等に入れて運搬又は輸送し、外部機関で一括して測定を行う例も多い。
既に、ダニアレルゲンの採取器具や採取方法に関する発明が開示されている。例えば、電気掃除機本体から延びる複数の円筒体からなるホースのうち、所望の一対の円筒体間に固定されダニ抗原を採取するためのダニ抗原採取装置において、ホース先端側の第1開口部と電気掃除機本体側の第1底部とを有するとともに、多数の第1開孔を含むメッシュ若しくは不織布からなる外側袋体と、この外側袋体内に装着固定されるとともに、ホース先端側の第2開口部と電気掃除機本体側の第2底部とを有し、第1開孔より大きな多数の第2開孔を含む合成樹脂フィルムからなる内側袋体とを備え、内側袋体の第2開口部側に、内側袋体の第2開口部から突出する一対の保持部が設けられ、この一対の保持部は一対の円筒体間で挟持され、これにより内側袋体と外側袋体が一対の円筒体間で固定されることを特徴とするダニ抗原採取装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ダニ類が混入した夾雑物を空気による吸引により、荒い濾過面と細かい濾過面から構成される複層の濾過面に、この順序で通して夾雑物よりダニ類を捕集分離する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。電気掃除機に連結されるホース又はパイプの中間位置に漏斗状のガイドを取り付け、そこへ前記濾過面(即ちフィルター)を取り付けて用いる。
更に、電気掃除機本体から延びるホース先端に固定されダニ抗原を採取するためのダニ抗原採取装置において、ホース先端に装着されるフランジ部と、このフランジ部に連結されるとともにホース内側へ延びる筒状部と、この筒状部に連結されるとともに粗い孔またはメッシュが形成された内側体と、この内側体を外方から覆って設けられ、内側体の孔またはメッシュより細かな孔またはメッシュが形成された外側体と、を備えたことを特徴とするダニ抗原採取装置が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−27586号公報 特開昭64−30531号公報 特開平10−221219号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のダニ抗原採取装置は、内側袋体の開口部に設けられた保持部を、電気掃除機のホースにおける一対の円筒体間に挟持させることによって固定される。たとえ前記保持部が合成樹脂製のフィルムで作成されていたとしても、前記一対の円筒体間には必ず空隙が生じる。気密性が低下するから、騒音を生じ易い上、電気掃除機に負荷を掛け、過大な電力を消費し電気掃除機の耐用年数を短くする虞がある。
前記空隙から空気中のダニアレルゲンが混入し、偽陽性の測定結果を得る虞がある。一方、本来検出されるべきダニアレルゲンを含有するハウスダストが内側袋体で除かれ、偽陰性の測定結果を得る虞がある。したがって、特許文献1のダニ抗原採取装置によれば、必ずしも正確なダニアレルゲン量の測定ができない。
特許文献1に記載のダニ抗原採取装置は、不織布,合成樹脂フィルム等の柔軟な材質のみからなり、円筒体間に取り付ける作業が行い難い。また、電気掃除機の吸引力によって、合成樹脂フィルムからなる内側袋体が、吸引時に破損する虞がある。
特許文献2に記載のダニ類を捕集分離する方法によれば、本来細かい濾過面で捕集されるべき、ダニアレルゲンを含有するハウスダストが荒い濾過面で捕集されてしまい、偽陰性の測定結果を与える虞がある。また、経済性を高めるために荒い濾過面を再利用すると、他所で荒い濾過面に捕集されていたダニアレルゲンを含有するハウスダストが、吸引によって細かい濾過面に捕集され、偽陽性の測定結果を与える虞がある。したがって、特許文献2に記載のダニ類を捕集分離する方法によれば、必ずしも正確な測定ができない。
また、特許文献2には、パイプの内部に採取器具を取り付けることは開示されていない。前記特許文献に記載のガイドは、複数のホース間に連結されて取り付けられるが、近年の電気掃除機のパイプは、必ずしも円形の開口を有する物ばかりではなく多様な形状を有し、開口の大きさも多様であるから、連結部を気密に保ち正確な測定を行うためには、電気掃除機の型式毎にガイドを作成する必要があり、非効率的である。
前記ガイドは、電気掃除機等の吸引装置のパイプ間に連結して用いる大きな物であるから、運搬又は輸送に手間が掛かり、特に多検体の測定を委託する場合には、甚大な手間や費用が必要となる。また、前記ガイドを保管する、大きなスペースも必要である。
特許文献3に記載のダニ抗原採取装置は、電気掃除機から延びるホース先端に取り付けて用いる物であって、通常取り付けられている掃除機ヘッドを取り外し、その代わりに取り付けられる。ダニアレルゲンの採取は、通常約1m又はそれ以上の面積を対象として行われるが、前記ダニ抗原採取装置はごく狭い面積しか採取できず、床面に沿って移動しながら吸引できない構成であるから、採取の作業効率が極めて悪い。
既述の通り、近年の電気掃除機のパイプは必ずしも円形の開口を有する物ばかりではなく多様な形状を有し、開口の大きさも多様であるから、連結部を気密に保ち正確な測定を行うためには、電気掃除機の型式毎にダニ抗原採取装置を作成する必要があり、非効率的である。
ダニアレルゲンを含有するハウスダストが、内側体で除かれてしまい、本来検出されるべきダニアレルゲンが検出されず、偽陰性の測定結果を与える虞がある。また、経済性を高めるために内側体を再利用すると、他所で内側体に付着した、ダニアレルゲンを含有するハウスダストが吸引によって外側体で採取され、偽陽性の測定結果を与える虞がある。したがって、特許文献3に記載のダニ抗原採取装置では、必ずしも正確な測定ができない。
前記ダニ抗原採取装置は、ホースよりも大きな外径を有し嵩張るから、運搬又は輸送に手間が掛かり、特に多検体の測定を委託する場合には、甚大な手間や費用が必要となる。また、前記ダニ抗原採取装置を保管する、大きなスペースも必要である。
本考案はこれらの問題点に鑑み、単位面積に存在するダニ及びダニアレルゲンを確実に採取し、正確な測定を行うことを可能とするダニアレルゲンの採取器具を提供することを課題とする。また、多様な形状及び大きさの開口を有する電気掃除機のパイプに、気密を保ちつつ取り付け可能であって、運搬及び輸送し易く過大な保管スペースを要しない、コンパクトなダニアレルゲンの採取器具を提供することを課題とする。
上記課題を解決する、第1の考案に係るダニアレルゲンの採取器具は、周壁に環状係止部が周設された有底筒状の支持ケースと、開口の向きを同一にして支持ケースに着脱自在に嵌挿された有底筒状のフィルターと、フィルターの開口に着脱自在に内嵌装着された両端開口の管状係着リングを具え、支持ケースの底から環状係止部に至る周壁に多数の貫通孔が穿設されると共に、管状係着リングの一開口端から突設された係着片が支持ケースの開口縁部に係着されてなる。
第2の考案は、第1の考案に係るダニアレルゲンの採取器具であって、支持ケースの底に、更に貫通孔が穿設されてなる。
第3の考案は、第1の考案又は第2の考案に係るダニアレルゲンの採取器具であって、環状係止部の厚みが、0.5mm以上1.0mm以下である。
第4の考案は、第1乃至第3の考案の何れか1の考案に係るダニアレルゲンの採取器具であって、支持ケースの外径が22mm以上28mm以下であり、環状係止部の外径が30mm以上32mm以下である。
第5の考案は、第1乃至第4の考案の何れか1の考案に係るダニアレルゲンの採取器具であって、支持ケースの周壁及び底の厚みが、1mm以上3mm以下である。
第6の考案は、第1乃至第5の考案の何れか1の考案に係るダニアレルゲンの採取器具であって、支持ケースが、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル及びポリスチレンからなる群から選ばれる何れか1の材質で作成されると共に、管状係着リングがアルミニウム,ステンレス鋼,アルミニウム合金,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル及びポリスチレンからなる群から選ばれる何れか1の材質で作成されてなる。
互いに連結される下流側パイプ(電気掃除機本体に近い側のパイプ)及び上流側パイプ(上流側即ち電気掃除機の吸入口に近い側のパイプ)を分離し、支持ケース及びフィルターの開口を上流側に向けるようにして、本考案に係るダニアレルゲンの採取器具を下流側パイプに挿入し、下流側パイプ内壁に設けられたシールパッキングに環状係止部を係止させる。その後、前記環状係止部をシールパッキング及び上流側パイプで挟持する様にして、本考案を取り付け、下流側パイプと上流側パイプを再連結する。この状態で、電気掃除機で吸引し、ダニ及びダニアレルゲンを採取する。
本考案に係るダニアレルゲンの採取器具によれば、支持ケースに嵌挿された1個のフィルターに、ダニの生体,死骸及び糞等のみならず、ハウスダストも採取される。荒い濾過面,粗い孔またはメッシュが形成された内側体等が存在しないから、それらによってハウスダストが除かれ偽陰性の測定結果を得、又は他所でそれらに付着したハウスダストがフィルターで採取され偽陽性の測定結果を得ることが回避される。気密を保ちながら本考案を取り付けることができ、空隙を生じないから、空気中のダニアレルゲンが空隙から混入し偽陽性の測定結果を与えることが回避される。したがって、本考案に係るダニアレルゲンの採取器具によれば、偽陽性又は偽陰性の測定結果を得ることが回避され、ダニアレルゲン量を正確に測定することができる。
叙上の通り、パイプ間に空隙を生じずに取り付け可能であるから、電気掃除機に過大な負荷を掛け、又は大きな騒音を発生することを防止できる。
パイプ内に挿入して取り付けられるから、円形の断面を有するパイプのみならず、従来のダニアレルゲンの採取器具が取り付け困難であった、多様な形状及び大きさの開口を有する電気掃除機のパイプに取り付け可能であって、汎用性が高い。
更に、本考案は、パイプ内に取り付け可能なコンパクトな形状であるから、運搬及び輸送が容易であって、収納に際しても大きな保管スペースを必要としない。
第2の考案に係るダニアレルゲンの採取器具は、支持ケースの周壁のみならず底にも貫通孔が穿設されているから、吸気流の通過する面積が増すことによって、電気掃除機及び支持ケースに過大な負荷が掛かることが防止される。本考案の破損及び脱落が起こり難く、確実に、ダニアレルゲンを採取できる。
第3の考案に係るダニアレルゲンの採取器具は、環状係止部が、充分な剛性を有する厚みとされているから、電気掃除機の吸引によっても本考案の破損及び脱落が起こり難く、より確実にダニアレルゲンを採取できる。環状係止部が、より多様な電気掃除機のパイプにも気密に取り付け可能な厚みとされているから、下流側パイプと上流側パイプを連結しても両者間に空隙を生じ難く、前記空隙から混入したダニアレルゲンによって偽陽性の測定結果を得ることが回避され、より正確なダニアレルゲン量の測定が可能である。また、空隙を生じ難いから、電気掃除機に過大な負荷を掛け、又は大きな騒音を発生することを、より確実に防止できる。
第4の考案に係るダニアレルゲンの採取器具は、支持ケース及び環状係止部が、更に多様な電気掃除機に取り付け可能な外径を有していて、汎用性が高い。支持ケースの周壁及び底が、充分な面積の貫通孔を多数設けるに充分な面積を有し、大きな表面積を有するフィルターを嵌挿することが可能であるから、更に効率的なダニアレルゲンの採取が可能である。
第5の考案に係るダニアレルゲンの採取器具は、支持ケースの周壁及び底の厚みが、電気掃除機の吸引力に抗する充分な強度を有する1mmとされていて、電気掃除機の吸引による破損を、より確実に回避できる。支持ケースの周壁及び底の厚みが3mm以下に抑えられているから、支持ケースの内容積が充分に広くされていて、より大きな表面積を有するフィルターを嵌挿することができ、更に効率的なダニアレルゲンの採取が可能である。
第6の考案に係るダニアレルゲンの採取器具は、支持ケース及び管状係着リングが軽量であるから、本考案の、電気掃除機のパイプへの取り付け及び取り外し,運搬並びに輸送がより容易である。剛性を有する材質で作成されているから、電気掃除機の吸引力に抗する高い強度を有していて、更に破損し難い。支持ケース及び管状係着リングが、入手及び加工が容易で安価な材料で作成されているから、本考案の作成が容易で、本考案を安価に提供できる。
以下に、本考案を実施するための最良の形態を、実施例を示す図面を参照しつつ説明するが、本考案はこれらに限定されるものではない。
図1は本考案の実施例を示す斜視図である。図2は、本考案の実施例を示す図面で、(a)は支持ケースの斜視図,(b)はフィルターの斜視図,(c)は管状係着リングの斜視図である。図3は、本考案の実施例を示す底面図である。図4は、本考案の実施例を示す側方視断面図であって、F矢は、吸気流の向きを表している。
本考案に係るダニアレルゲンの採取器具は、図1乃至図4に示される様に、周壁1aに環状係止部1cが周設された有底筒状の支持ケース1と、開口の向きを同一にして支持ケース1に着脱自在に嵌挿された有底筒状のフィルター2と、フィルター2の開口2aに着脱自在に内嵌装着された両端開口の管状係着リング3を具え、支持ケース1の底1bから環状係止部1cに至る周壁1aに多数の貫通孔1d,…が穿設されると共に、管状係着リング3の一開口端から突設された係着片3a,…が支持ケース1の開口縁部1fに係着されてなる。
支持ケース1は、ポリプロピレン製で、有底の円筒形状に形成されている。支持ケース1の材質は、剛性を有する材質であれば必ずしもポリプロピレンに限られず、例えば鉄,銅,アルミニウム,炭素鋼,ステンレス鋼,真鍮,アルミニウム合金等の剛性を有する金属,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン,ポリテトラフルオロエチレン,AS樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネート,ポリアミド,ポリイミド,ポリ乳酸,ポリテレフタル酸エステル,ポリメタクリル酸エステル等の剛性を有する合成樹脂又は木材等を用いることができるが、軽量で加工及び成形が容易な、剛性を有する合成樹脂が好適であって、入手し易く安価なポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル又はポリスチレンが特に好適である。
支持ケース1の形状は、有底筒状であれば必ずしも円筒形に限られず、略円筒状,中空の略楕円柱状,中空の任意多角柱状等であっても良いが、電気掃除機のパイプに挿入し易く、外力に強く破損し難い円筒形状であることが好ましい。
支持ケース1の外径は特に限定されないが、多様な内径を有する下流側パイプ4及び上流側パイプ5に挿入可能な28mm以下であって、電気掃除機への負荷を軽減すると共に高い採取効率を達成するに充分な大きさ及び数の貫通孔1d,…を穿設できる22mm以上であることが好ましい。
支持ケース1の周壁1a及び底1bの厚みは特に限定されないが、電気掃除機の吸引力に抗する充分な強度を有し破損し難い1mm以上であり、大きな表面積を有するフィルター2を嵌挿するに充分な内容積を与える3mm以下であることが好ましい。
また、底1bと環状係止部1cの距離は、支持ケース1の外径よりも大きくされていることが好ましい。支持ケース1の外径は下流側パイプ4の内径に制約され、底1bに穿設される貫通孔1d,…の大きさ及び数も制限されるが、底1bと環状係止部1cの距離を長くすることによって貫通孔1d,…を穿設可能な面積を大きくすることができるからである。
環状係止部1cは、支持ケース1と一体として作成され周壁1aに周設されていて、底1bと平行に設けられている。図4に示される様に、下流側パイプ4に設けられたシールパッキング4a及び上流側パイプ5で環状係止部1cを挟持する様にして、本考案は取り付けられる。環状係止部1cの外径は特に限定されないが、多様な内径の下流側パイプ4に挿入可能な32mm以下であることが好ましく、多様な内径のシールパッキング4aに係止可能な30mm以上であることが好ましい。環状係止部1cの厚みは特に限定されないが、電気掃除機の吸引力に抗する充分な強度を有し破損し難い0.5mm以上であり、下流側パイプ4と上流側パイプ5を連結しても両者間に空隙を生じ難い1.0mm以下であることが好ましい。尚、シールパッキング4aの形状は、図4に示される形状に限定されるものではない。
支持ケース1の内外を通じる多数の円形の貫通孔1d,…が、周壁1a及び底1bに穿設されていて、本考案の使用時には、電気掃除機の吸引によって生じる吸気流が貫通孔1d,…を通って電気掃除機本体に導かれる。貫通孔1d,…は、必ずしも周壁1a及び底1bの両方に穿設されている必要は無く、周壁1a及び底1bの少なくとも一方にのみ穿設されていれば良いが、叙上の通り電気掃除機への負荷を軽減すると共に高い採取効率を達成するために、少なくとも周壁1aに穿設されていることが好ましい。電気掃除機への負荷をより軽減すると共に、より高い採取効率を達成するために、周壁1a及び底1bの両方に貫通孔1d,…が穿設されていることが、更に好ましい。
貫通孔1d,…の形状は円形に限られず、略円形状,略楕円形状,任意多角形状等の任意形状であって良いが、凹稜が無く亀裂を生じ難い略円形状又は略楕円形状であることが好ましく、加工容易な円形であることがより好ましい。貫通孔1d,…の大きさは特に限定されないが、電気掃除機で吸引してもフィルター2が破損し難い、外径3mm以上5mm以下であることが好ましい。また、貫通孔1d,…の数は特に限定されないが、支持ケース1の強度を維持しつつ、充分な流量の吸気流が通過可能で電気掃除機に過大な負荷を与えない様、貫通孔1d,…が、好ましくは底1bから環状係止部1cに至る周壁1aの外周面又は底1bの面積の10%以上50%以下、より好ましくは30%以上50%以下の面積を占める程度に穿設される。貫通孔1d,…の配置は特に限定されないが、電気掃除機で吸引する際に支持ケース1及びフィルター2に過大な負荷が掛からない様、特定部位に偏らず均等に穿設されていることが好ましい。
有底筒状のフェルト製のフィルター2が、周壁1aの内周面に当接される様にして、支持ケース1に嵌挿されて設けられていて、フィルター2の開口2aと支持ケース1の開口1eは共に上流側に向けられている。
フィルター2は、可撓性の物であれば必ずしもフェルト製に限られず、任意材質の布又は濾紙を用いることができる。電気掃除機で吸引されても容易に破損しない強度を有し、最も小さなダニアレルゲン含有物質であるダニの糞や粉々になった死骸を通し難い、厚手の布が好適に用いられ、微細な孔を有し加工成形が容易な不織布又はフェルトがより好適に用いられる。不織布及びフェルトの材質は特に限定されず、ウール,シルク,羊毛等の動物繊維,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリアミド,ポリイミド,ポリテトラフルオロエチレン,レーヨン等の合成繊維,又はそれらの2種以上を混合した繊維を用いることができるが、抽出に用いる生理食塩水等に触れても溶解しない耐水性を具えたウール,シルク,羊毛,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリテトラフルオロエチレン,レーヨン又はそれらの2種以上を混合した繊維が好適に用いられる。不織布及びフェルトの製法は特に限定されず、サーマルボンド法,ニードルパンチ法,スパンボンド法の他、任意の製法で製造された物を用いることができる。また、ダニアレルゲン採取後の抽出操作を効率化するために、予め界面活性化剤等で処理したフィルター2を用いても良い。
管状係着リング3は、アルミニウムで作成され、フィルター2の内径と略等しい外径を有していて、電気掃除機で吸引されてもフィルター2と容易に分離しない様にされている。管状係着リング3の材質は、剛性を有する材質であれば必ずしもアルミニウムに限られず、例えば、鉄,銅,アルミニウム,炭素鋼,ステンレス鋼,真鍮,アルミニウム合金等の剛性を有する金属,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン,ポリテトラフルオロエチレン,AS樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネート,ポリアミド,ポリイミド,ポリ乳酸,ポリテレフタル酸エステル,ポリメタクリル酸エステル等の剛性を有する合成樹脂,又は木材等を用いることができるが、軽量で加工し易く、電気掃除機の吸引力によっても変形し難いアルミニウム,ステンレス鋼,アルミニウム合金,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン,ポリテトラフルオロエチレン,AS樹脂,ABS樹脂,ポリカーボネート,ポリアミド,ポリイミド,ポリ乳酸,ポリテレフタル酸エステル又はポリメタクリル酸エステルが好適である。入手し易く管状係着リング3を安価に作成可能な、アルミニウム,ステンレス鋼,アルミニウム合金,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル又はポリスチレンがより好適に用いられる。
係着片3a,…は、管状係着リング3の一開口端に複数の切れ目を入れて生じた略長方形状の部分が、外側に緩やかに曲げられて形成されている。係着片3a,…の形状は必ずしも略長方形状に限られず、略半円形,略半楕円形,任意多角形状等であっても良い。管状係着リング3の開口端から突設され支持ケース1の開口縁部1fに係着可能であれば、必ずしも緩やかに曲げられて形成されていることに限られず、例えば、係着片3a,…と開口端との間に稜を有する形状とされていても良い。また、係着片3a,…は、管状係着リング3と一体として作成されていても良く、管状係着リング3とは別に作成され管状係着リング3に接合されて設けられていても良い。
係着片3a,…の数は特に限定されず、2以上の任意個数の係着片3a,…が設けられていても良く、単一の係着片3aが管状係着リング3の開口全周に亘って形成されていても良い。
本考案を電気掃除機に取り付けて吸引すると、係着片3a,…によって、支持ケース1とフィルター2との空隙に吸気流が進入することが防止される。これによって、ダニアレルゲンがフィルター2に採取されずに本考案を通過してしまい又はフィルター2が支持ケース1の周壁1aから剥離することが回避され、確実なダニアレルゲンの採取と正確な測定が可能となる。
以下、本考案の別の実施例について説明するが、実施例1と同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
図5は、本考案の別の実施例を示す斜視図である。
実施例2に係るダニアレルゲンの採取器具は、図5に示される様に、周壁1aに環状係止部1cが周設された有底筒状の支持ケース1と、開口の向きを同一にして支持ケース1に着脱自在に嵌挿された有底筒状のフィルター2と、フィルター2の開口2aに着脱自在に内嵌装着された両端開口の管状係着リング3を具え、支持ケース1の底1bから環状係止部1cに至る周壁1aに多数の貫通孔1d,…が穿設されると共に、管状係着リング3の一開口端から突設された係着片3aが支持ケース1の開口縁部1fに係着されてなる。
単一の係着片3aが、管状係着リング3の一開口端が外側に緩やかに曲げられて形成されていて、管状係着リング3の前記開口端全周に亘って突設されている。本実施例の係着片3aは、略円形の外周を有する形状とされているが、必ずしもこれに限られず、略半円形,略半楕円形,任意多角形状等であっても良い。管状係着リング3の開口端から突設され支持ケース1の開口縁部1fに係着可能であれば、必ずしも緩やかに曲げられて形成されていることに限られず、例えば、係着片3aと開口端との間に稜を有する形状とされていても良い。また、係着片3aは、管状係着リング3と一体として作成されていても良く、管状係着リング3とは別に作成され管状係着リング3に接合されて設けられていても良い。
本実施例に係るダニアレルゲンの採取器具を電気掃除機に取り付けて吸引すると、単一の係着片3aが管状係着リング3の開口端における全周に亘って設けられているから、支持ケース1とフィルター2との空隙に吸気流が進入することがより確実に防止される。これによって、ダニアレルゲンがフィルター2に採取されずに本考案を通過してしまい又はフィルター2が支持ケース1の周壁1aから剥離することがより確実に回避され、より確実なダニアレルゲンの採取と正確な測定が可能となる。
参考例
以下、本考案の参考例について説明するが、実施例1と同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
図6は、本考案の参考例を示す斜視図である。
参考例に係るダニアレルゲンの採取器具は、図6に示される様に、周壁1aに環状係止部1cが周設された有底筒状の支持ケース1と、開口の向きを同一にして支持ケース1に着脱自在に嵌挿された有底筒状のフィルター2と、フィルター2の開口2aに着脱自在に内嵌装着された両端開口の管状係着リング3を具え、支持ケース1の底1bから環状係止部1cに至る周壁1aに多数の貫通孔1d,…が穿設されると共に、管状係着リング3の一開口端から突設された係着片3a,…が支持ケース1の開口縁部1fに係着されてなる。
環状係止部1cから開口1eに至る周壁1aの外周面に、2個のフック6,6が突設されていて、フック6,6には2個の線状体7,7が係止されている。
フック6,6は、支持ケース1と一体として作成されていて、それらの先端は下方に屈曲している。フック6,6は、例えば、成型によって支持ケース1と一体として作成されていても良く、又は支持ケース1とは別に作成されたフック6,6が接合されて設けられていても良い。また、フック6,6は、線状体7,7が係止可能であれば、特にその形状を限定するものではない。
本参考例においては、略円筒形状に形成された支持ケース1の軸芯に対して互いに対称な位置に、2個のフック6,6が突設されている。フック6の数は特に限定されず、1又は2以上の任意の数であって良いが、電気掃除機のパイプから支持ケース1を容易に取り外し易い2以上であることが好ましい。また、フック6,6の位置は必ずしも支持ケース1の軸芯に対して互いに対称な位置に限られず、周壁1aの外周面における任意位置で良いが、気密を保ちながら環状係止部1cをシールパッキング4aに係止可能な、環状係止部1cと開口1eの間であることが好ましく、フック6,6及び線状体7,7に過大な負荷を掛けず、電気掃除機のパイプから支持ケース1を容易に取り外すことが可能な、支持ケース1の軸芯に対して互いに対称な位置であることがより好ましい。
線状体7,7は、天然繊維,合成樹脂又は金属で、細い線状に形成されている。線状体7,7の一端には環状部7a,7aが形成されていて、環状部7a,7aによって、線状体7,7はフック6,6に係止されている。線状体7,7の他端は、使用者が掴み易い様に任意形状のつまみが設けられていても良く、何らの加工及び修飾が施されないままであっても良い。
1個のフック6に係止される線状体7の数は必ずしも1個に限られず、2個以上の線状体7,…が係止されていても良い。線状体7,7は、必ずしも環状部7a,7aによってフック6,6に係止されていることに限られず、線状体7,7と一体として又は別に作成された任意形状の部材によって、フック6,6に係止されていても良い。また、線状体7,7は、必ずしもフック6,6に係止されていることに限られず、支持ケース1と一体として作成され、又は、周壁1aに直接貼着されていても良い。線状体7,7の代りに、帯状又はフィルム状の部材を用いることもできる。
本参考例に係るダニアレルゲンの採取器具は、フック6,6に係止された線状体7,7を引っ張ることによって、ピンセットを用いずとも、電気掃除機のパイプから容易に取り外すことができる。また、線状体7,7を、下流側パイプ4及び上流側パイプ5の連結部からパイプ外に導き、下流側パイプ4及び上流側パイプ5で挟持することによっても取り付け可能である。したがって、シールパッキング4aが設けられていない旧型の電気掃除機に取り付けて用いることもできる。
本考案の実施例を示す全体斜視図である。 本考案の実施例を示す図面で、(a)は支持ケースの斜視図,(b)はフィルターの斜視図,(c)は管状係着リングの斜視図である。 本考案の実施例を示す底面図である。 本考案の実施例を示す側方視断面図である。 本考案の別の実施例を示す側方視断面図である。 本考案の参考例を示す斜視図である。
符号の説明
1 支持ケース
1a 周壁
1b 底
1c 環状係止部
1d 貫通孔
1e,2a 開口
1f 開口縁部
2 フィルター
3 管状係着リング
3a 係着片
4 下流側パイプ
4a シールパッキング
5 上流側パイプ
6 フック
7 線状体
7a 環状部

Claims (6)

  1. 周壁に環状係止部が周設された有底筒状の支持ケースと、開口の向きを同一にして支持ケースに着脱自在に嵌挿された有底筒状のフィルターと、フィルターの開口に着脱自在に内嵌装着された両端開口の管状係着リングを具え、支持ケースの底から環状係止部に至る周壁に多数の貫通孔が穿設されると共に、管状係着リングの一開口端から突設された係着片が支持ケースの開口縁部に係着されてなることを特徴とするダニアレルゲンの採取器具。
  2. 支持ケースの底に、更に貫通孔が穿設されてなることを特徴とする請求項1に記載のダニアレルゲンの採取器具。
  3. 環状係止部の厚みが、0.5mm以上1.0mm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダニアレルゲンの採取器具。
  4. 支持ケースの外径が22mm以上28mm以下であり、環状係止部の外径が30mm以上32mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のダニアレルゲンの採取器具。
  5. 支持ケースの周壁及び底の厚みが、1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のダニアレルゲンの採取器具。
  6. 支持ケースが、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル及びポリスチレンからなる群から選ばれる何れか1の材質で作成されると共に、管状係着リングがアルミニウム,ステンレス鋼,アルミニウム合金,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル及びポリスチレンからなる群から選ばれる何れか1の材質で作成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のダニアレルゲンの採取器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013078310A (ja) * 2011-09-20 2013-05-02 Nakamura Ikoken:Kk 小害虫捕獲器と捕獲袋

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