JP3141332B2 - ロータリートランス用コイルとその巻線方法 - Google Patents

ロータリートランス用コイルとその巻線方法

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JP3141332B2 JP04023287A JP2328792A JP3141332B2 JP 3141332 B2 JP3141332 B2 JP 3141332B2 JP 04023287 A JP04023287 A JP 04023287A JP 2328792 A JP2328792 A JP 2328792A JP 3141332 B2 JP3141332 B2 JP 3141332B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばVTR用の録
画,再生信号を伝達するためのロータリトランスに装着
されるコイル及びその巻線方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のロータリートランス用の
コイルを巻回するためのコイル巻線機においては、図2
1に示すような形状にコイルを巻くようにしている。す
なわちリード線巻き始め部1とリード線巻き終り部2と
はコイルの本体であるコイル巻線部3が所定の空間内で
含まれる平面と同一平面で横方向に延出させる。つま
り、巻き始め部1と巻き終り部2は、コイル巻線部3の
平面を通る中心線CLに平行である。ここで、図におい
て、巻き始め部1と巻き終り部2の根元であるA領域で
は、これら巻き始め部1と巻き終り部2は中心線CLを
互いにこえていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがコイルがこの
ような形状であると、コイル巻線機においてこれらリー
ド線の巻き始め部1と巻き終り部2を横出しにフォーミ
ングする際にフォーミング(形成)工程と巻線工程を別
々に行っているため、リード線巻き始め部1と巻き終り
部2のフォーミング時に毎回線材の押さえをする必要が
ある。このために、強いテンションを線材にかけること
ができず、リード線巻き始め部1と巻き終り部2を真っ
直ぐに仕上げることが困難であるという問題があった。
【0004】また従来の巻線機では、ロータリーインデ
ックス上に巻治具を多数個付けてあり、リード線巻き始
め部1とリード線巻き終り部2をコイル巻線部3の平面
と垂直に引き出すことができない。このため、ロータリ
ートランスを組み立てる時にコイルのリード線巻き始め
部1とリード線巻き終り部2を作業者がコイル巻線部3
の平面と垂直になるように折り曲げなければならず、作
業が煩雑であるという欠点があった。
【0005】さらに、 また、部分Aで示されているよ
うにリード線巻き始め部1とリード線巻き終り部2の交
差がないいわゆるオープン形のものは、アルコールなど
で融着処理したあとでも線材どうしの融着力が弱く、巻
線後ばらけやすい。
【0006】本発明の目的は、上記課題に鑑み、巻線後
に作業者がリード線巻き始め部と巻き終り部を折り曲げ
る必要がなく、そのままロータリートランスのコイルと
して用いることができ、リード線巻き始め部と巻き終り
部の形状を真っ直ぐにでき、しかも線材間の融着力が強
くなるロータリートランス用コイル及びその巻線方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、平型のロータリートランスのコアに対して装着さ
れるコイルであって、コイルの各端末であるリード線巻
き始め部とリード線巻き終り部とをコアの穴に穿設され
た貫通孔に通すようにした平型のロータリートランス用
コイルにおいて、このコイルのリード線巻き始め部の延
びる方向とリード線巻き終り部の延びる方向とが、それ
ぞれコイル本体であるコイル巻線部を含む平面に対して
所定の角度で交差するようにしたロータリートランス用
コイルにより、達成される。
【0008】好ましくは、上記リード線巻き始め部とリ
ード線巻き終り部とは、コイル巻線部を含む平面を通る
中心線で交差して、該中心線を超えた位置で曲折されて
いる。
【0009】さらに、上記目的は、線材を折り曲げてリ
ード線巻き始め部を形成する工程と、上記リード線巻き
始め部に連続する線材を巻いてコイル巻線部を形成して
コイル巻線部を含む平面とリード線巻き始め部の延びる
方向とが交差するようにする工程と、上記コイル巻線部
に連続する線材を折り曲げてリード線巻き終り部を形成
して、リード線巻き終り部の延びる方向とコイル巻線部
の平面とが交わるようにする工程とを有するロータリー
トランス用コイルの巻線方法によっても、達成される。
【0010】
【作用】上記構成によれば、リード線巻き始め部の延び
る方向とリード線巻き終り部の延びる方向とが、コイル
巻線部の平面と交わるようにコイルを形成している。こ
のため、コイル巻線部をロータリートランス用コアの溝
に嵌め込むだけで、リード線巻始め部とリード線巻き終
り部は、このコアに穿設された貫通孔に導かれることに
なり、簡単に挿入できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例を添付図面に
基づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、
本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種
々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説
明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、
これらの態様に限られるものではない。
【0012】図1は平型のロータリートランスを構成す
るフェライトコア10を示している。このロータリート
ランスは、コイルの端末であるリード線巻き始め部とリ
ード線巻き終り部を穴に通して裏面側に排出する形式の
トランスである。
【0013】このロータリートランスは、たとえばVT
R用の録画,再生信号を伝達するものである。フェライ
トコア10は略円形であり、2つのコイル挿入用の円形
の溝12,14が同心円上に形成されている。溝12の
底面には貫通穴16が、溝14には貫通穴18が設けら
れている。溝12に配置するコイル20は図2に示され
ている。コイル20はコイルの本体である円形で同心円
上に巻かれたコイル巻線部22と、このコイルの両端末
でるリード線巻線部24およびリード線巻き終り部26
を有している。
【0014】所定空間において、コイル巻線部22が含
まれる平面は、本実施例では、リード線巻き始め部24
の延びる方向及びリード線巻き終り部26の延びる方向
と直角である。後述するようにコイル巻線部22は、リ
ード線巻き始め部24とリード線巻き終り部26の根元
領域Aで交差している。
【0015】図3はフェライトコア10にコイル20,
30を装着した例を示している。溝14に配置するコイ
ル30は図3に示すように、溝12のコイルと同様の構
成であり、コイル巻線部32,リード線巻き始め部3
4,リード線巻き終り部36を有している。
【0016】コイル20のリード線巻き始め部24と巻
き終り部26とは穴16を通って下方に導かれる。同様
にしてコイル30のリード線巻き始め部34とリード線
巻き終り部36も穴18を通って下方に導出されてい
る。したがって、コイル20と30のリード線巻き始め
部と巻き終り部とは対向面40と反対の方向に向いてい
る。すなわちフェライトコア10の面と巻き始め部及び
巻き終り部ととがそれぞれ延びる方向とは互いに直角を
なしている。
【0017】このように、従来の図21で示したコイル
の形状と異なり、コイル巻線部の平面とリード線の方向
とは直交しており、コイル20,30を溝12,14に
各々嵌め込んだだけで、ワンタッチで穴16,18にそ
れぞれリード線巻き始め部24,34とリード線巻き終
り部26,36とをそれぞれ挿入してフェライトコア1
0から下方に出すことができる。したがって、作業者が
各リード線を曲げる必要は全く無く、コイル20,30
を装着できるのである。
【0018】次に本発明の上記コイル20,30の巻線
方法を説明する。図4及び図5は、この巻線方法を実施
する巻治具50を示している。巻治具50は、巻軸52
と主軸54を有している。巻軸52はリード線でなる線
材Wを巻いてコイルをつくるためのものである。巻軸5
2は線材Wを巻き付ける段差56を有している。線材W
の外径が大きい場合には段差56は固定であり、かつ段
差56の幅は線材Wの外径よりも幾分小さい寸法になっ
ている。
【0019】主軸54は、回転駆動源であるモータMに
接続されている。主軸54には凸部58と、この凸部5
8から図において下方へ段差ともいう逃げ60,62を
隔てて、かつ巻軸52に向かって突出するように形成さ
れた2つの駆動ピン64を有している。凸部58はリー
ド線巻始め部と巻終り部のフォーミングを行う。逃げ6
0は、リード線巻始め部をフォーミングする際の逃げで
ある。逃げ62は、リード線巻終部をフォーミングする
際の逃げとして機能する。駆動ピン64は、巻軸52の
穴66に挿入されることにより巻軸52と主軸54とド
ッキングし、一体化するもので、モータMの駆動回転力
を巻軸52に伝達する。なお、主軸54には、リード線
巻始め部をこの主軸54に対して固定するクランプピン
(図示せず)と、巻線を巻回後、巻軸52と離れる際に
完成したコイルを巻軸52側へ押し付けるインジェクト
ピン(図示せず)を有する。
【0020】まず始めに、図6と図7に示すように、定
位置に保持されている線材Wの端を旋回チャック(図示
せず)でつかむ。そしてこの旋回チャックにより主軸5
4の凸部58を中心にして線材Wを矢印A1方向に旋回
してリード線巻始め部24を形成する。この巻始め部2
4をクランクピン(図示せず)で固定する。この状態の
まま、主軸54を図6の矢印Y1の方向に移動させて、
主軸54と巻軸52の間にギャップGを作る(図8参
照)。このギャップGは線材Wの外径よりも少し大きく
する。これにより図8に示すように主軸54と巻軸52
は、駆動ピン64により連結される。主軸54を回転さ
せることにより線材Wは段差56に沿って順に重られる
ように巻かれ、任意の巻数のコイル部22を形成する。
【0021】この際のコイル22の各線材W間の融着
は、(a)〜(c)のいずれかにより行う。 (a)線材Wへのエチルアルコール等の溶剤を塗布する
溶剤融着。 (b)巻線時に熱風を吹きつける熱風加熱融着。 (c)コイル部22を形成後,電流を流して通電加熱融
着する。
【0022】図10と図11を参照すると、コイル部2
2を形成後、旋回チャックで線材Wをつかみ、切断位置
70で切断する。そして旋回方向Y2に沿って線材Wを
旋回する。これにより、リード線巻終り部26を形成す
る。この巻終り部26と巻始め部24は任意の長さで切
断する。この場合巻始め部24は好ましくは巻終り部2
6より短くする。
【0023】図12に示すように、インジェクトピン
(図示せず)で巻軸52に対してコイル巻線部22を押
し付けながら、主軸54を矢印Y3方向に移動する。最
後にコイル巻線部22を取り出すために、図13に示す
ように巻軸52のインジェクトピン72を突出させて、
コイル巻線部22を巻軸52の段部56から外す。これ
により、図2と図3で示したコイル20が得られる。
【0024】図14と図15は主軸の他の実施例を示し
ている。この主軸154は、図5で示した主軸54と逆
の形状になっている。具体的には、図5で示した主軸5
4は、コイル対向面側からみて反時計回りに線材Wを巻
線する場合に用いられ、段差60が、段差62より大き
くなるように形成されている。これに対して、図14と
図15の主軸154は時計回りに線材Wを巻線する場合
に用いるもので(図15参照)、図5に示されているよ
うに、段差60は段差62より小さくなるように形成さ
れている。
【0025】図16と図17は、主軸のさらに別の実施
例を示している。この場合、主軸254により作成され
るコイル220は、図18に示すようにリード線巻始め
部224とリード線巻終り部226は根元領域Aにおい
ていわゆる交差がない巻線となっている。つまり、図1
8に示すように、中心線CLの左右にリード線巻始め部
224と巻終り部226が配置されているのが分かる。
リード線巻始め部224は、図16と図17の主軸25
4に形成された凹部310に入りこみ、かつ巻終り部2
26はL字形部分320に入り込む。結果としてリード
線巻始め部224と巻終り部226とは交差しないコイ
ル220が作られる。これに対し、図11の主軸54で
作られたコイル20は、そのリード線巻始め部24とリ
ード線巻終り部26は中心線CLをいったん通ってから
90度に折り曲げられている。つまり根元領域では交差
しているのである。
【0026】ところで、たとえば図4の主軸54と巻軸
52は、線材を巻くときに図19に示すような連結状態
で駆動ピン64により同期させる。これにより巻軸52
に駆動力を伝達する。ところが、巻こうとするコイルの
内径が小さい場合には、スペース的に駆動ピン64を巻
軸52に挿入できない。このような場合には、図20に
示すように主軸54と巻軸52を直接駆動ピンで連結す
るのではなく、これらと平行に別の軸90,96を配設
する。軸96のプーリ98と主軸54のプーリ102は
モータ100のプーリ110に対して歯付きベルト11
2により連結されている。一方軸90のプーリ116と
巻軸52のプーリ118は歯付きベルト120により連
結されている。しかも軸90,96はピン122により
連結されている。これによりモータ100を回すこと
で、主軸54と巻軸52は同方向に同期して回転する。
かくして、巻こうとするコイルの内径が小さくて、駆動
ピン64を巻軸52に挿入できない場合にも充分対応す
ることができる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、ロータリートランスのコアに対してコイルを巻線
後のそのままの形で装着できる。したがって作業者が別
途リード線巻始め部とリード線巻終り部をたとえば垂直
に折り曲げる必要がなくなる。このためロータリートラ
ンスの組立効率を向上させることができる。請求項2の
発明によれば、リード線巻始め部とリード線巻終り部
は、いわゆる交差した状態となっているので、アルコー
ル等で線材の融着作業を行ったときに線材間の融着力が
強くなる。したがってコイルがばらけてしまうことがな
く、コイルをロータリートランスのコアに装着する作業
を確実に行える。請求項3の発明によれば、リード線巻
始め部とリード線巻終り部を、コイル巻線部に連続し
て,すなわち巻線動作内で形成できる。このため、リー
ド線巻始め部と巻終り部を強いテンションで直線になる
ように形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリトランス用の平型のフェ
ライトコアを示す斜視図。
【図2】図1のフェライトコアに装着する本発明のロー
タリートランス用コイルを示す斜視図。
【図3】図1のフェライトコアに図2のコイルを2本装
着した状態を示す図。
【図4】本発明のロータリートランス用コイルを巻線す
るための巻治具を示す図。面図である。
【図5】図4の巻治具の主軸を示す斜視図。
【図6】図4の巻治具の主軸によりリード線巻始め部を
形成した状態を示す図。
【図7】図4の巻治具の主軸によりリード線巻始め部を
形成した状態を示す斜視図。
【図8】図4の巻治具によりコイルの巻線部を形成した
状態を示す図。
【図9】図4の巻治具によりコイルのコイル巻線部を形
成した状態を示す斜視図。
【図10】図4の巻治具によりコイルのリード線巻終り
部を形成した状態を示す図。
【図11】図4の巻治具によりコイルのリード線巻終り
部を形成した状態を示す斜視図。
【図12】巻軸から主軸を離した状態を示す図。
【図13】巻軸から形成済コイルを外す状態を示す図。
【図14】本発明の他の巻治具の主軸を示す図。
【図15】図14の主軸の斜視図。
【図16】本発明のさらに他の巻治具の主軸を示す図。
【図17】図16の主軸の斜視図。
【図18】図16の主軸により巻かれた状態を示すコイ
ルの図。
【図19】本発明の巻治具の駆動系を示す図。
【図20】本発明の他の巻治具の駆動系を示す図。
【図21】従来の巻線機により作られたコイルの形状を
示す図。
【符号の説明】
10 フェライトコア 12,14 溝 16,18 穴 W 線材 20 コイル 22 コイル巻線部 24 リード線巻始め部 26 リード線巻終り部 50 巻治具 52 巻軸 54 主軸 64 駆動ピン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平型のロータリートランスのコアに対し
    て装着されるコイルであって、コイルの各端末であるリ
    ード線巻き始め部とリード線巻き終り部とをコアの穴に
    穿設された貫通孔に通すようにした平型のロータリート
    ランス用コイルにおいて、 該コイルのリード線巻き始め部の延びる方向とリード線
    巻き終り部の延びる方向とが、それぞれコイル本体であ
    るコイル巻線部を含む平面に対して所定の角度で交差す
    る構成としたことを特徴とする、ロータリートランス用
    コイル。
  2. 【請求項2】 前記リード線巻き始め部とリード線巻き
    終り部とは、コイル巻線部を含む平面を通る中心線で交
    差して、該中心線を超えた位置で曲折されていることを
    特徴とする、請求項1に記載したロータリートランス用
    コイル。
  3. 【請求項3】 線材を折り曲げてリード線巻き始め部を
    形成する工程と、 上記リード線巻き始め部に連続する線材を巻いてコイル
    巻線部を形成してコイル巻線部を含む平面とリード線巻
    き始め部の延びる方向とが交差するようにする工程と、 上記コイル巻線部に連続する線材を折り曲げてリード線
    巻き終り部を形成して、リード線巻き終り部の延びる方
    向とコイル巻線部の平面とが交わるようにする工程と、
    を有するロータリートランス用コイルの巻線方法。
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