JP3143251U - 被覆シート - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチシートで覆われた畝に植付けられた植物の防寒用、防霜用、防風用あるいは日除け用として使用し、かつ内部の蒸れを防止し得、しかも活着後伸長してきた植物の力によってシートを押し破ることができ、植物の生長を阻害することがない被覆シートを提供する。
【解決手段】マルチシートで覆われた畝に植付けられた植物を上方から覆って敷設するようにした所定幅で長尺の被覆シート10であって、両側縁部にはマルチシートに接着して敷設するための粘着部14、15を有すると共に、複数の所定長さの切込み16と17、18と19を線状に連結し、かつ所定挟角を有するように山形状としてなる山形切込み線22を頂部Tが被覆シート10自体の長さ方向を向くようにした状態で所定間隔Fで繰り返して配置され、しかも山形切込み線22の頂部Tが被覆シート自体の幅方向の中心部付近に位置するようにした被覆シート10を構成する。
【選択図】図1

Description

本考案は植え付けられた植物を覆って保護する被覆シートに関するものであり、特にマルチシートで覆われた圃場(または畝)に植え付けられた植物の防寒用、防霜用、防風用あるいは日除け用として使用し、しかも内部の蒸れを防止し得る被覆シートに関するものである。
従来よりマルチシートで覆われた圃場に植え付けられた植物、例えばマルチシートで覆われた畝に植え付けられたいも苗(挿し苗)を活着するまで、強い日差しや早期栽培での寒害、霜害、風害等から保護するためにわらや草等で覆い、風で飛ばされないように盛り土することが行われているが、作業に長時間を要し、作業者が疲労し易く、また近年わらや草等が入手し難いという問題点があった。また、マルチシートで覆われた畝に植え付けられた馬鈴薯等の発芽時には、寒害、霜害、風害等から保護するには、いも苗の場合と同様な作業が必要であり、同様な問題点があった。
そこで、これを解消するため、畝に植え付けられた植物(挿し苗)を覆うようにした被覆シートの使用が提案されている。例えば、特開平8−89103号公報、特開2006−25615号公報記載の発明がこれである。これらは、ロール状に捲回した被覆シートを捲き解しつつ、その両縁部に配置した粘着テープをマルチシートに接着しつつ前進し、同時に植物(挿し苗)を覆うようにして敷設するようにしたものであり、風には吹き飛ばされることはないが、植物が生長し、芽や茎葉が伸び茂ってくると被覆シートを押し拡げようとするようになるが、被覆シートにより自由な伸長が阻害され、植物の成長の支障になるので、そのような状態になると短期間に被覆シートを取り除かなければならないという問題点があった。また、被覆シートは両側が粘着テープでマルチシート上に接着されるので、内側が気密になり易い上に植物の成長が盛んになってくると被覆シート内側の隙間が小さくなり,蒸れて植物が傷むという問題点があった。
特開平8−89103号公報 特開2006−25615号公報
本考案の解決すべき問題点は、植物が生長し大きくなってくると、被覆シートの外に出られず、伸長の妨げとなるので、極めて短期間に被覆シートを除去しなければならないという点であり、また被覆シート内が蒸れて植物が傷み易いという点である。本願考案者は種々研究を続けているうちに被覆シートにある工夫をを施すことによりこれらの問題点を解決し得ることを見いだし、本願考案に想到したものである。
本考案はこのような事情を背景としてなされたものであり、本考案の目的は植物が寒害、霜害、風害等の被害を回避し得ると共に、ある程度通風可能として被覆シート内の蒸れを防止し得る被覆シートを提供することである。また、植物が生長し被覆シート内で茎葉が大きく伸長してきたときにおいても、植物の力により被覆シートを押し破り、外に伸長し得る被覆シートを提供することである。
このような目的を達成するためになされた本考案は、次のように構成される。
A マルチシートに覆われた畝に植付けられた植物を上方から覆って敷設するようにした所定幅で長尺の被覆シートであって、両側縁部にはマルチシートに接着して敷設するための粘着部を有すると共に、複数の所定長さの切込みを線状に連結し、かつ所定の挟角を有するように山形状としてなる山形切込み線を頂部が被覆シート自体の長さ方向を向くようにした状態で所定間隔で繰り返して配置され、しかも山形切込み線の頂部が被覆シート自体の幅方向の中心部付近に位置するようにした被覆シート。
B A項記載の被覆シートにおいて、被覆シート自体が樹脂シートもしくは耐水性の紙シートであり、使用前はロール状に捲回され、使用時には捲き解しつつ両縁部をマルチシート上に接着して敷設できるようにした被覆シート。
C A項もしくはB項記載の被覆シートにおいて、被覆シート自体は耐水性の紙シートであり、各山形切込み線の頂部は被覆シート自体の長手方向の中心線上付近に位置し、かつ該山形切込み線を構成する複数の切込みを線状に連結してなる傾斜した両側辺は、前記長手方向の中心線に対し垂直かつ山形切込み線の頂部を通る垂線に対しそれぞれ約10〜20度傾斜し、さらに長さが約17〜27mmの2つの切込みが約3〜7mmの間隔で配置され、しかも各山形切込み線は被覆シート自体の長手方向に約50〜70mmの間隔で繰り返し配置されるようにした被覆シート。
D A項〜C項のいずれか1項に記載の被覆シートにおいて、被覆シート自体がポリエチレンを含有する単位面積当たりの重量が38〜42gr/mの耐水紙で構成された被覆シート。
本考案は上述のように構成されているので、次に記載する効果を奏する。
長尺の被覆シートには、複数の所定長さの切込み線を線状に連結し、かつこれを山形とした山形切込み線が配置されているので、被覆シートの敷設後に植物(いも苗)が生長し茂ってきた場合植物自体の伸長力により山形切込み線の裂け目を押し広げ、あるいは押し破って外部に出るようになる。従って、人力により早急に被覆シートを取り除かなくてもよいという利点がある。さらに、切込み線は一つの直線方向ではなく平面上山形をなして存在しているので、前記山形切込み線を押し破ろうとする力は面状に広がることになる。さらにまた、山形切込み線は被覆シートの長手方向に所定間隔で繰り返し、多数配置されているので、山形切込み線を押し破ろうとする植物の作用は、敷設された被覆シートの全長に渡って及ぶことになる。
また、切込み線の部分は、雨が降ったり風を受けたりした後には、部分的に口が開き、通風口ともなるので、風が吹いたとき適度に通風し、被覆シート内が蒸れることを防止できる。さらに、被覆シートとして、ポリエチレン等を含有する所定強度の耐水紙を使用するときは、敷設後の被覆シートに形成された通風口はその形状を保持し易い。
本考案を実施するには、被覆シートとしてポリエチレンを含有する耐水紙で単位面積当たりの重量が38〜42gr/mのものを使用するが、42gr/mのものが、雨や風を受けたときに破損し難く、敷設後の被覆シートの形状を保持し、被覆シート内の空間部容積をなるべく大きな状態のままで長く保持し易いという点で、強度的には望ましい。
被覆シートは、敷設時にマルチシートで覆われた畝に植え付けられた植物を空間部を隔てて覆い、かつマルチシートに接着できる程度の幅が必要である。なお、被覆シートの両縁部には、敷設時マルチシートに接着し得る所定幅の粘着部が設けられている。被覆シートには、複数の所定長さの切込み線を所定間隔で線状に連結し、かつこれを山形とした山形切込み線が配置されるが、その頂部は被覆シートの長手方向の中心線上付近に位置し、かつ山形切込み線を構成する両側の傾斜した線(切込み線)は、被覆シートの長手方向の中心線に垂直かつ山形切込み線の頂点を通る垂線に対し所定角度(約10ないし20度)で傾斜している。
すなわち、山形切込み線の挟角は約140〜160度である。
しかし、これらの具体的な数値は、種々の条件により変わり得るもので一概には決め得るものではない。例えば、各年の気象条件の変動、極く短期間の気象条件の変動(例えば、芋挿しの場合でみると、芋挿しの時期や活着するまでの期間に、曇りの日が多かったか、日差しの強い日が多かったか、雨は降ったか、風がよく吹いたか、外気温が高かったか低かったか等)、圃場の局所的な条件の相違(畝の向きはどうか、土壌の水持ちが良いかどうか、日当たりはどうか、常時強い風が吹くかどうか等)、被覆シートの材質や単位面積当たりの重量、植物の生長する勢い、すなわち草勢が強いかどうか等によっても、望ましい数値は異なる。しかし、おびただしい条件に応じて数値を決めることは困難が伴うし、またおびたたしい種類の被覆シートを生産することは、現実には困難であるので、一応次のようにしている。
すなわち、切込み線は中心線Mの垂線Nに対し約10〜20度傾斜し、かつ切込みの長さは約17〜27mmのものを2本、その間隔を約3〜7mmとする。さらに、 各山形切込み線は被覆シートの長手方向に約50〜70mmの間隔で繰り返し配置する。切込みは被覆シートの裏面まで届く深さがあり、切込みの両側は切り離されている。なお、マルチシートへの敷設に当たって、被覆シートはロール状に捲回されたものを使用する。なお、山形切込み線の頂部は、両切込み線の端部が山形状に連結される部分であるが、両切込み線が切り離されない程度に間隔を設けている。
マルチシートへの敷設は被覆シートの敷設具を使用して行う。敷設具(図示省略)は、畝間を走行し得る1対の車輪を有する機台上にロール状に捲回した被覆シートが捲き解し可能な状態に保持されると共に、敷設具の進行に伴って捲き解した被覆シートを、畝に植え付けられた植物を空間部を有する状態に覆い得るように、中高に案内し得るガイド部を設けると共に被覆シート両縁部の粘着部をマルチシート上に押圧して接着する押圧接着ローラーを備えるように構成されたものである。
以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示す被覆シート10は、芋挿し後活着するまで、挿し苗を覆って保護するものであり、幅が約26cmで単位面積当たりの重量が42gr/mの長尺の耐水紙で敷設時までロール状に捲回されている。図1(ニ)は被覆シート10をロール状に捲回し、かつ一部を捲き解した状態を示す。被覆シート10は所定幅の耐水紙12と、その両縁部に配置した細幅の粘着テープ14、15で構成され、敷設時にその粘着層がマルチシート上面に接着するようにされている。
被覆シート10には図1(イ)、(ハ)、(ニ)に示すように、所定長さの切込み16と17、18と19がそれぞれ所定間隔で線状に連結されて切込み線20、21をなし、かつこの2つ切込み線が山形に結合して、山形切込み線22をなしている。すなわち、切込み線20,21は、山形切込み線22を構成する傾斜した両側辺である。そして、山形切込み線22は、その頂部Tが被覆シート10の長手方向の中心線M上付近に位置すると共に、傾斜した両切込み線20,21は中心線Mに垂直で、かつ山形切込み線の頂点Tを通る垂線Nに対しそれぞれ所定の傾斜角Eをなしている。さらに、このように形成された山形切込み線22が、被覆シート10の全長にわたって中心線Mの方向に所定間隔Fを隔てて繰り返し配置されている。なお、山形切込み線の頂部は、両切込み線の端部が山形状に連結される部分であるが、両切込み線が切り離されない程度に間隔を設けている。
本実施例では、各切込み16、17,18、19の長さL2、L1、L3、L4を約22mm、切込み16と17,18と19の間隔S1、S2を約4mm、両切込み線20,21の前記傾斜角Eを約10〜20度、各山形切込み線22の間隔Fを約54とmmとした。従って、山形切込み線22の挟角は140〜160度となる。
マルチシートで覆われた畝に植え付けられた植物(例えばさつま芋の挿し苗)を覆うように、被覆シート10をマルチシート上に敷設するには、被覆シート用敷設具(図示省略)を使用して行う。敷設具は、畝間を走行し得る1対の車輪を有する機台上にロール状に捲回した被覆シートが捲き解し可能な状態に保持されると共に、敷設具の進行により巻き解され、被覆シートで畝に植え付けられた植物を空間部を有する状態に覆い得るように、中高に案内し得るガイド部を設けると共に被覆シート両縁の粘着部をマルチシート上に押圧して接着する押圧接着ローラーを備えるように構成されたものである。
図2(イ)は、畝23を覆うマルチシート24上に被覆シート10を敷設した状態を示す模式的な部分平面図である。特に切込み線22は一つの直線方向ではなく、図1(イ)、(ハ)、(ニ)に示すように平面上で山形の広がりをなしているので、植物の生長時に植物の力により山形切込み線を押し破って生長を続けようとする作用は、面状に広がることになる。さらに、山形切込み線22は被覆シート10の長手方向に所定間隔で繰り返し、多数配置されているので、植物生長時に植物の力により山形切込み線22を押し破って生長を続けようとする作用は、敷設された被覆シート10の全長に渡って及ぶことになる。
切込み線の部分は雨や風によって、部分的に開き、通風口ともなるので、風が吹いたとき適度に通風し、被覆シート内が蒸れることを防止できる。また、被覆シートとして、ポリエチレン等を含有する所定強度の耐水紙を使用するときは、シートの腰の強さが若干上昇するので、敷設後の被覆シートの形状が保持され易くなり、被覆シート内の空間部容積を大きくした状態を保持し易い。
以上本考案の一実施例について説明したが、本考案はこのような実施例に何等限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることはもちろんである。
本考案の被覆シートは、寒害や霜害、日差しによる被害等の防止のみなにず、発芽初期に鳥類に食害されるおそれのある作物の食害防止用被覆シートとしても利用できる。
(イ)〜(ニ)は、本考案の実施例を示す部分表面図、図1(イ)における模式的A−A断面図、部分拡大説明図、説明用斜視図である。 (イ)は同実施例の使用状態を示す模式的な部分平面図、(ロ)は模式的側面図である。
符号の説明
10 被覆シート
11 空間部
12 耐水紙
14 粘着テープ
15 粘着テープ
16 切込み
17 切込み
18 切込み
19 切込み
20 切込み線
21 切込み線
22 山形切込み線
23 畝
24 マルチシート

Claims (4)

  1. マルチシーで覆われた畝に植付けられた植物を上方から覆って敷設するようにした所定幅で長尺の被覆シートであって、両側縁部にはマルチシートに接着して敷設するための粘着部を有すると共に、複数の所定長さの切込みを線状に連結し、かつ所定の挟角を有するように山形状としてなる山形切込み線を頂部が被覆シート自体の長さ方向を向くようにした状態で所定間隔で繰り返して配置され、しかも山形切込み線の頂部が被覆シート自体の幅方向の中心部付近に位置するようにした被覆シート。
  2. 請求項1記載の被覆シートにおいて、被覆シート自体が樹脂シートもしくは耐水性の紙シートであり、使用前はロール状に捲回され、使用時には捲き解しつつ両縁部をマルチシート上に接着して敷設できるようにした被覆シート。
  3. 請求項1もしくは請求項2記載の被覆シートにおいて、被覆シート自体は耐水性の紙シートであり、各山形切込み線の頂部は被覆シート自体の長手方向の中心線上付近に位置し、かつ該山形切込み線を構成する複数の切込みを線状に連結してなる傾斜した両側辺は、前記長手方向の中心線に対し垂直かつ山形切込み線の頂部を通る垂線に対しそれぞれ約10〜20度傾斜し、さらに長さが約17〜27mmの2つの切込みが約3〜7mmの間隔で配置され、しかも各山形切込み線は被覆シート自体の長手方向に約50〜70mmの間隔で繰り返し配置されるようにした被覆シート。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の被覆シートにおいて、被覆シート自体がポリエチレンを含有する単位面積当たりの重量が38〜42gr/mの耐水紙で構成された被覆シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118340045A (zh) * 2024-06-11 2024-07-16 河北农业大学 一种梨园双侧振动式根系修剪机

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