JP3143764B2 - 含クロム溶鋼の不純物除去方法 - Google Patents
含クロム溶鋼の不純物除去方法Info
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- JP3143764B2 JP3143764B2 JP04344866A JP34486692A JP3143764B2 JP 3143764 B2 JP3143764 B2 JP 3143764B2 JP 04344866 A JP04344866 A JP 04344866A JP 34486692 A JP34486692 A JP 34486692A JP 3143764 B2 JP3143764 B2 JP 3143764B2
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- Y02P10/20—Recycling
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含クロム溶鋼の最終精錬
期において、鋼の熱間加工性に悪影響を及ぼすPb、Z
n、Snを効率よく除去する方法に関する。
期において、鋼の熱間加工性に悪影響を及ぼすPb、Z
n、Snを効率よく除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステンレス鋼のごとき11wt%
以上のクロムを含むような含クロム溶鋼中のPb、Z
n、Snの不純物の除去に関する定量的な知見はない。
Pb、Zn、Snは鋼の熱間加工性に悪影響を及ぼすた
めに、一般的に鋼の母地の性状に合わせて上限が定めら
れている。
以上のクロムを含むような含クロム溶鋼中のPb、Z
n、Snの不純物の除去に関する定量的な知見はない。
Pb、Zn、Snは鋼の熱間加工性に悪影響を及ぼすた
めに、一般的に鋼の母地の性状に合わせて上限が定めら
れている。
【0003】普通鋼においては、例えば「材料とプロセ
ス」、vol.1、 No.4、page1169〜117
2(1988年)に示されているように、Pb、Znは
攪拌ガス流量の増大により除去が促進されること、およ
びSnは若干の除去が可能であることが示されている。
しかし、含クロム溶鋼については、多量に含まれるクロ
ムの影響が不明なために、例えば除去限界値を求めるよ
うな定量的な知見はない。
ス」、vol.1、 No.4、page1169〜117
2(1988年)に示されているように、Pb、Znは
攪拌ガス流量の増大により除去が促進されること、およ
びSnは若干の除去が可能であることが示されている。
しかし、含クロム溶鋼については、多量に含まれるクロ
ムの影響が不明なために、例えば除去限界値を求めるよ
うな定量的な知見はない。
【0004】そのため、スラグ中のクロム酸化物の還元
および成分、温度の調整を行う最終精錬期に添加する還
元材、成分調整材および冷却材については、Pb、Z
n、Snの濃度管理を徹底し、かつ濃度の低い材料を優
先的に使用すると共に、過剰のガス吹込みを行ってい
た。しかし、このような操業管理を行っても、目標とす
るPb、Zn、Snの規制値を外れることがある。ま
た、Pb、Zn、Snの濃度の低い材料は価格が高く、
コスト高を招く。さらに、Pb、Zn、Snの濃度を下
げるために、過剰のガス吹込みをするとコストを上げる
ことになり、効率的な精錬法とは言えない。
および成分、温度の調整を行う最終精錬期に添加する還
元材、成分調整材および冷却材については、Pb、Z
n、Snの濃度管理を徹底し、かつ濃度の低い材料を優
先的に使用すると共に、過剰のガス吹込みを行ってい
た。しかし、このような操業管理を行っても、目標とす
るPb、Zn、Snの規制値を外れることがある。ま
た、Pb、Zn、Snの濃度の低い材料は価格が高く、
コスト高を招く。さらに、Pb、Zn、Snの濃度を下
げるために、過剰のガス吹込みをするとコストを上げる
ことになり、効率的な精錬法とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はスラグ中のク
ロム酸化物の還元および成分、温度調整を行う含クロム
溶鋼の最終精錬期において、添加する材料からのPb、
Zn、Snの戻りを考慮して、吹込みガス流量を決定す
ることにより、Pb、Zn、Snの濃度が目標値を外れ
ることを防止し、かつ効率的なガス吹込みを行うことを
課題とする。
ロム酸化物の還元および成分、温度調整を行う含クロム
溶鋼の最終精錬期において、添加する材料からのPb、
Zn、Snの戻りを考慮して、吹込みガス流量を決定す
ることにより、Pb、Zn、Snの濃度が目標値を外れ
ることを防止し、かつ効率的なガス吹込みを行うことを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を有
利に解決したものであり、含クロム溶鋼の最終精錬期に
おいて、溶鋼中のPb、Zn、Snの不純物濃度を目標
値以下に低下させるために、最終精錬期に添加する材料
からのPb、Zn、Snの戻りを考慮して、下記(1)
式を満足する流量QG で、ガス吹込みを行うことを特徴
とする含クロム溶鋼の不純物除去方法を要旨とするもの
である。
利に解決したものであり、含クロム溶鋼の最終精錬期に
おいて、溶鋼中のPb、Zn、Snの不純物濃度を目標
値以下に低下させるために、最終精錬期に添加する材料
からのPb、Zn、Snの戻りを考慮して、下記(1)
式を満足する流量QG で、ガス吹込みを行うことを特徴
とする含クロム溶鋼の不純物除去方法を要旨とするもの
である。
【0007】 QG ≧−αM 101-T/1873・ln(〔M〕t /〔M〕0 ) ……(1) QG ;最終精錬期のガス吹込み流量(Nm3 /溶鋼トン) αM ;不純物元素M毎に定まる定数 αPb=3.0、 αZn=2.5、 αSn=60.2 T ;最終精錬開始時の溶鋼温度〔K〕 〔M〕;不純物元素Mの濃度(ppm) 添字のtは精錬終了後の目標値、0は最終精錬開始時の計算濃度を 示す。
【0008】以下本発明について詳細に説明する。本発
明は図1に例示するような含クロム溶鋼の精錬法に適用
するものであり、図1(a)はAOD法、(b)は上底
吹き転炉法、(c)はVOD法とよばれている吹錬法で
ある。これらの吹錬法では、まず酸素あるいは酸素と不
活性ガスの吹込みによって脱炭精錬を行った後に、脱炭
時に酸化してスラグ中に移行したクロム酸化物を還元す
ると同時に、成分および温度の調整を行うための最終精
錬期を設けている。
明は図1に例示するような含クロム溶鋼の精錬法に適用
するものであり、図1(a)はAOD法、(b)は上底
吹き転炉法、(c)はVOD法とよばれている吹錬法で
ある。これらの吹錬法では、まず酸素あるいは酸素と不
活性ガスの吹込みによって脱炭精錬を行った後に、脱炭
時に酸化してスラグ中に移行したクロム酸化物を還元す
ると同時に、成分および温度の調整を行うための最終精
錬期を設けている。
【0009】この最終精錬期には、クロム酸化物を還元
するためのAlやSi等の還元材、成分調整を行うため
のSi、Mn、Ni等の成分調整材および溶鋼温度を所
定の温度に低下させるためのスクラップ等の冷却材が多
量に添加される。これらの材料には量の大小はあるが、
Pb、Zn、Snの不純物が含まれている。これらの材
料よりピックアップされるPb、Zn、Snの濃度は、
添加する材料の不純物濃度および添加量を表1の記号と
すると、(2)〜(4)式によって求められる。
するためのAlやSi等の還元材、成分調整を行うため
のSi、Mn、Ni等の成分調整材および溶鋼温度を所
定の温度に低下させるためのスクラップ等の冷却材が多
量に添加される。これらの材料には量の大小はあるが、
Pb、Zn、Snの不純物が含まれている。これらの材
料よりピックアップされるPb、Zn、Snの濃度は、
添加する材料の不純物濃度および添加量を表1の記号と
すると、(2)〜(4)式によって求められる。
【0010】
【表1】
【0011】 〔Pb〕1 =(aPbWa +bPbWb +cPbWc +dPbWd +ePbWe +fPbWf )÷(1000Wm ) ……(2) 〔Zn〕1 =(aZnWa +bZnWb +cZnWc +dZnWd +eZnWe +fZnWf )÷(1000Wm ) ……(3) 〔Sn〕1 =(aSnWa +bSnWb +cSnWc +dSnWd +eSnWe +fSnWf )÷(1000Wm ) ……(4) ここで、〔Pb〕1 、〔Zn〕1 、〔Sn〕1 はPb、
Zn、Snの添加材料からのピックアップ濃度(pp
m)を示し、Wm は添加材添加後の溶鋼重量(ton)
を示す。
Zn、Snの添加材料からのピックアップ濃度(pp
m)を示し、Wm は添加材添加後の溶鋼重量(ton)
を示す。
【0012】また、最終精錬開始時の濃度〔M〕0 は
(5)〜(7)式によって求まる。 〔Pb〕0 =〔Pb〕1 +〔Pb〕D ……(5) 〔Zn〕0 =〔Zn〕1 +〔Zn〕D ……(6) 〔Sn〕0 =〔Sn〕1 +〔Sn〕D ……(7) ここで、〔Pb〕D 、〔Zn〕D、 〔Sn〕D はPb、
Zn、Snの脱炭精錬終了時の濃度(ppm)を示す。
これらの濃度は脱炭精錬条件より経験的に求められるも
のであり、一般的には、〔Pb〕D ≦3ppm、〔Z
n〕D ≦1ppm、〔Sn〕D ≦50〜200ppmの
範囲にある。
(5)〜(7)式によって求まる。 〔Pb〕0 =〔Pb〕1 +〔Pb〕D ……(5) 〔Zn〕0 =〔Zn〕1 +〔Zn〕D ……(6) 〔Sn〕0 =〔Sn〕1 +〔Sn〕D ……(7) ここで、〔Pb〕D 、〔Zn〕D、 〔Sn〕D はPb、
Zn、Snの脱炭精錬終了時の濃度(ppm)を示す。
これらの濃度は脱炭精錬条件より経験的に求められるも
のであり、一般的には、〔Pb〕D ≦3ppm、〔Z
n〕D ≦1ppm、〔Sn〕D ≦50〜200ppmの
範囲にある。
【0013】一方、最終精錬終了後の目標値〔M〕t は
鋼の母材の性状および後工程より要求される熱間加工性
より、鋼種毎に定められる値であり、〔Pb〕t =1〜
20ppm、〔Zn〕t =10〜150ppm、〔S
n〕t =100〜500ppmの範囲にある。上述の関
係より、最終精錬期に要求される除去率(〔M〕t /
〔M〕0 )が決定される。
鋼の母材の性状および後工程より要求される熱間加工性
より、鋼種毎に定められる値であり、〔Pb〕t =1〜
20ppm、〔Zn〕t =10〜150ppm、〔S
n〕t =100〜500ppmの範囲にある。上述の関
係より、最終精錬期に要求される除去率(〔M〕t /
〔M〕0 )が決定される。
【0014】次に、最終精錬期のガス吹込み流量QG の
限定理由について説明する。最終精錬期には溶鋼の酸化
を防止するために、一般に、Ar、N2 等の不活性ガス
が吹き込まれる。図2に60tAOD炉を用いてArガ
ス吹込みにより、SUS 304ステンレス鋼の最終精
錬を行った場合のガス流量と〔Pb〕の除去率(〔P
b〕t /〔Pb〕0 )の関係を示す。同様に、図3には
ガス流量と〔Zn〕の除去率(〔Zn〕t /〔Z
n〕0 )の関係、図4にはガス流量と〔Sn〕の除去率
(〔Sn〕t /〔Sn〕0 )の関係を示す。なお、最終
精錬開始時の溶鋼温度は1590〜1610℃の範囲に
あった。
限定理由について説明する。最終精錬期には溶鋼の酸化
を防止するために、一般に、Ar、N2 等の不活性ガス
が吹き込まれる。図2に60tAOD炉を用いてArガ
ス吹込みにより、SUS 304ステンレス鋼の最終精
錬を行った場合のガス流量と〔Pb〕の除去率(〔P
b〕t /〔Pb〕0 )の関係を示す。同様に、図3には
ガス流量と〔Zn〕の除去率(〔Zn〕t /〔Z
n〕0 )の関係、図4にはガス流量と〔Sn〕の除去率
(〔Sn〕t /〔Sn〕0 )の関係を示す。なお、最終
精錬開始時の溶鋼温度は1590〜1610℃の範囲に
あった。
【0015】3元素とも、若干のばらつきはあるが、吹
込みガス流量の増大により、除去率が向上し、かつ除去
率は吹込みガス流量に対して、対数的に変化することが
確認された。図2〜4の実線で示す除去率が最も悪い条
件を定式化すると、(8)〜(10)式となる。 QPb=−3.0×ln(〔Pb〕t /〔Pb〕0 ) ……(8) QZn=−2.5×ln(〔Zn〕t /〔Zn〕0 ) ……(9) QSn=−60.2×ln(〔Sn〕t /〔Sn〕0 ) ……(10) 図5に60tAOD炉を用いてArガス吹込みにより、
SUS 304 ステンレス鋼の最終精錬を行った場合
の最終精錬開始時の溶鋼温度と〔Pb〕の除去率(〔P
b〕t /〔Pb〕0 )の関係を示す。なお、ガス吹込み
流量の範囲は0.9〜1.1Nm3 /Tの範囲の値であ
る。溶鋼温度の上昇とともに、除去率が向上する傾向に
あり、これを定式化すると、(11)式のように表され
る。
込みガス流量の増大により、除去率が向上し、かつ除去
率は吹込みガス流量に対して、対数的に変化することが
確認された。図2〜4の実線で示す除去率が最も悪い条
件を定式化すると、(8)〜(10)式となる。 QPb=−3.0×ln(〔Pb〕t /〔Pb〕0 ) ……(8) QZn=−2.5×ln(〔Zn〕t /〔Zn〕0 ) ……(9) QSn=−60.2×ln(〔Sn〕t /〔Sn〕0 ) ……(10) 図5に60tAOD炉を用いてArガス吹込みにより、
SUS 304 ステンレス鋼の最終精錬を行った場合
の最終精錬開始時の溶鋼温度と〔Pb〕の除去率(〔P
b〕t /〔Pb〕0 )の関係を示す。なお、ガス吹込み
流量の範囲は0.9〜1.1Nm3 /Tの範囲の値であ
る。溶鋼温度の上昇とともに、除去率が向上する傾向に
あり、これを定式化すると、(11)式のように表され
る。
【0016】 (〔Pb〕t /〔Pb〕0 )=r(1−T/1873) ……(11) ここで、Tは最終精錬開始時の溶鋼温度(K)を示し、
rは定数である。(11)式の関係は、Zn、Snにつ
いても、定数値が変わるだけで、溶鋼温度に対しては同
一の関係をもつことが確認された。以上の知見をまとめ
ると、不純物元素Mについて、最終精錬終了後の目標値
を達成するために必要なガス吹込み流量QG (Nm3 /
溶鋼トン)は下式のようにまとめられる。
rは定数である。(11)式の関係は、Zn、Snにつ
いても、定数値が変わるだけで、溶鋼温度に対しては同
一の関係をもつことが確認された。以上の知見をまとめ
ると、不純物元素Mについて、最終精錬終了後の目標値
を達成するために必要なガス吹込み流量QG (Nm3 /
溶鋼トン)は下式のようにまとめられる。
【0017】 QG =−αM 101-T/1873・ln(〔M〕t /〔M〕0 ) ……(1) αPb=3.0、 αZn=2.5、 αsn=60.2 (1)式により、最終精錬期に必要なガス流量は容易に
求まる。なお、最終精錬期にはクロム酸化物の還元およ
び成分および温度の調整に必要なガス吹込み量があり、
(1)式のQG より、この量が大きい場合には(1)式
の規制は必要でない。また、(1)式のQG はPb、Z
n、Snのそれぞれについて求め、それぞれの値よりも
大きい値でガスを吹込む必要がある。また、ガス吹込み
は必要な流量以上はかえってコスト増を招くために、適
度に抑える必要がある。
求まる。なお、最終精錬期にはクロム酸化物の還元およ
び成分および温度の調整に必要なガス吹込み量があり、
(1)式のQG より、この量が大きい場合には(1)式
の規制は必要でない。また、(1)式のQG はPb、Z
n、Snのそれぞれについて求め、それぞれの値よりも
大きい値でガスを吹込む必要がある。また、ガス吹込み
は必要な流量以上はかえってコスト増を招くために、適
度に抑える必要がある。
【0018】
【作用】図6に溶鋼温度と各種金属元素の純金属状態で
の蒸気圧の関係を示す。Pb、Zn、SnはFe、C
r、Niに比べ蒸気圧が大きく、1450〜1750℃
の溶鋼温度状態では蒸発による除去が進行する。また、
蒸発除去速度は蒸気圧の高いZn、Pb、Snの順に大
きいものと考えられる。
の蒸気圧の関係を示す。Pb、Zn、SnはFe、C
r、Niに比べ蒸気圧が大きく、1450〜1750℃
の溶鋼温度状態では蒸発による除去が進行する。また、
蒸発除去速度は蒸気圧の高いZn、Pb、Snの順に大
きいものと考えられる。
【0019】この蒸発除去反応は、溶鋼内での蒸発元素
の反応界面への移動あるいは蒸発元素の反応界面から気
相側への離脱が反応の律速過程と考えられている。この
反応を促進させる要因としては、下記が挙げられる。 1)溶鋼温度を上昇させる。 2)雰囲気を減圧あるいは真空状態にする。
の反応界面への移動あるいは蒸発元素の反応界面から気
相側への離脱が反応の律速過程と考えられている。この
反応を促進させる要因としては、下記が挙げられる。 1)溶鋼温度を上昇させる。 2)雰囲気を減圧あるいは真空状態にする。
【0020】3)反応界面積を大きくするために、ガス
発生速度を大きくする。 含クロム溶鋼の最終精錬期は一般に、大気圧下で行うた
めに、2)の効果を享受することはできない。従って、
1)および3)がポイントとなる。従来より、1)およ
び3)効果は定性的に示されていたが、特にクロムを多
量に含む含クロム溶鋼の分野については定量的な知見は
なかった。本発明では、Pb、Zn、Snの除去率が蒸
気圧の高いZn、Pb、Snの順に大きいこと、溶鋼温
度に比例すること、および吹込みガス流量の増大により
対数的に大きくなることを見出し、定式化した。本発明
の(1)式からも、溶鋼温度の上昇および吹込みガス流
量の増大によって、除去が促進されることがわかる。
発生速度を大きくする。 含クロム溶鋼の最終精錬期は一般に、大気圧下で行うた
めに、2)の効果を享受することはできない。従って、
1)および3)がポイントとなる。従来より、1)およ
び3)効果は定性的に示されていたが、特にクロムを多
量に含む含クロム溶鋼の分野については定量的な知見は
なかった。本発明では、Pb、Zn、Snの除去率が蒸
気圧の高いZn、Pb、Snの順に大きいこと、溶鋼温
度に比例すること、および吹込みガス流量の増大により
対数的に大きくなることを見出し、定式化した。本発明
の(1)式からも、溶鋼温度の上昇および吹込みガス流
量の増大によって、除去が促進されることがわかる。
【0021】また、鋼の熱間加工性等より、不純物の含
有量は一般的に、鋼種毎に上限が規制されており、規制
値を満足するために、(1)式を利用して、吹込みガス
流量を決定し、ガス吹込みを行えば、効率的な精錬が可
能となる。
有量は一般的に、鋼種毎に上限が規制されており、規制
値を満足するために、(1)式を利用して、吹込みガス
流量を決定し、ガス吹込みを行えば、効率的な精錬が可
能となる。
【0022】
【実施例】60tonAOD炉を用いて、SUS304
ステンレス鋼(8mass%Ni−18mass%C
r)を対象として行った実施例について説明する。表2
に最終精錬期に添加した材料の種類とPb、Zn、Sn
の不純物濃度を示す。表2に示す材料を最終精錬期初期
に所定量添加し、Arガス吹込みを行った。なお、最終
精錬期の還元および、成分および温度の調整に必要なガ
ス流量は0.70Nm3 /Tであり、ガス吹込み速度は
いずれも2000Nm3 /Hr一定で実施した。
ステンレス鋼(8mass%Ni−18mass%C
r)を対象として行った実施例について説明する。表2
に最終精錬期に添加した材料の種類とPb、Zn、Sn
の不純物濃度を示す。表2に示す材料を最終精錬期初期
に所定量添加し、Arガス吹込みを行った。なお、最終
精錬期の還元および、成分および温度の調整に必要なガ
ス流量は0.70Nm3 /Tであり、ガス吹込み速度は
いずれも2000Nm3 /Hr一定で実施した。
【0023】また、最終精錬期までの吹錬はいずれの場
合も同一にして実施したことにより、脱炭終了時点のP
bは2.0ppm、Znは0.1ppm、Snは140
ppmとなった。なお、各実施例も最終精錬終了後の目
標値はPb≦3.0ppm、Zn≦20ppm、Sn≦
150ppmの鋼に適用した。表3に最終精錬期に添加
した材料の種類と添加量および最終精錬開始時の計算濃
度を本発明例と比較例を併せて示す。
合も同一にして実施したことにより、脱炭終了時点のP
bは2.0ppm、Znは0.1ppm、Snは140
ppmとなった。なお、各実施例も最終精錬終了後の目
標値はPb≦3.0ppm、Zn≦20ppm、Sn≦
150ppmの鋼に適用した。表3に最終精錬期に添加
した材料の種類と添加量および最終精錬開始時の計算濃
度を本発明例と比較例を併せて示す。
【0024】実施例の結果を表4に示す。表中の精錬コ
ストは No.1の例を100として換算した値である。ま
た、 No.7の例はPbの値が成分外れとなったために、
そのままでは製品とならず、コストの算出は不可能であ
った。
ストは No.1の例を100として換算した値である。ま
た、 No.7の例はPbの値が成分外れとなったために、
そのままでは製品とならず、コストの算出は不可能であ
った。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【発明の効果】本発明によると、含クロム溶鋼の最終精
錬期において、Pb、Zn、Snの規制値外れをなく
し、また過剰なガス吹込みを防止することが可能とな
る。さらに、Pb、Zn、Snを規制値以下にするため
のガス吹込み流量が定量化できるために、最終精錬期に
安価な添加材料を使用できるようになり、大幅な精錬コ
ストの低減が可能となる。また、本発明によれば、P
b、Znと同レベルの蒸気圧をもつBi、Sb等の効率
的な除去がはかれる。
錬期において、Pb、Zn、Snの規制値外れをなく
し、また過剰なガス吹込みを防止することが可能とな
る。さらに、Pb、Zn、Snを規制値以下にするため
のガス吹込み流量が定量化できるために、最終精錬期に
安価な添加材料を使用できるようになり、大幅な精錬コ
ストの低減が可能となる。また、本発明によれば、P
b、Znと同レベルの蒸気圧をもつBi、Sb等の効率
的な除去がはかれる。
【図1】本発明の適用する精錬法の例に関する図で、
(a)はAOD法、(b)は上底吹き転炉法、(c)は
VOD法を示す。
(a)はAOD法、(b)は上底吹き転炉法、(c)は
VOD法を示す。
【図2】本発明におけるガス吹込み流量と〔Pb〕の除
去率の関係を示す図である。
去率の関係を示す図である。
【図3】本発明におけるガス吹込み流量と〔Zn〕の除
去率の関係を示す図である。
去率の関係を示す図である。
【図4】本発明におけるガス吹込み流量と〔Sn〕の除
去率の関係を示す図である。
去率の関係を示す図である。
【図5】本発明における溶鋼温度と〔Pb〕の除去率の
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図6】不純物元素の純粋状態での蒸気圧と温度の関係
を示す図である。
を示す図である。
1 横吹き羽口 2 上吹きランス 3 底吹き羽口 4 溶鋼 5 スラグ 6 上吹き火点部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 裕二 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式会社光製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭64−17814(JP,A) 特開 昭55−125221(JP,A) 特開 昭56−127723(JP,A) 特開 昭60−67629(JP,A) 特開 昭62−80218(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21C 7/00,7/076,7/10 JICSTファイル(JOIS)
Claims (1)
- 【請求項1】 含クロム溶鋼の最終精錬期において、溶
鋼中のPb、Zn、Snの不純物濃度を目標値以下に低
下させるために、最終精錬期に添加する材料からのP
b、Zn、Snの戻りを考慮して、下記(1)式を満足
する流量QG でガス吹込みを行うことを特徴とする含ク
ロム溶鋼の不純物除去方法。 QG ≧−αM 101-T/1873・ln(〔M〕t /〔M〕0 ) ……(1) QG ;最終精錬期のガス吹込み流量(Nm3 /溶鋼トン) αM ;不純物元素M毎に定まる定数 αPb=3.0、 αZn=2.5、 αSn=60.2 T ;最終精錬開始時の溶鋼温度〔K〕 〔M〕;不純物元素Mの濃度(ppm) 添字のtは精錬終了後の目標値、0は最終精錬開始時の計算濃度を 示す。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04344866A JP3143764B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 含クロム溶鋼の不純物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04344866A JP3143764B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 含クロム溶鋼の不純物除去方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06192720A JPH06192720A (ja) | 1994-07-12 |
| JP3143764B2 true JP3143764B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=18372601
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04344866A Expired - Fee Related JP3143764B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 含クロム溶鋼の不純物除去方法 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP3143764B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP04344866A patent/JP3143764B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06192720A (ja) | 1994-07-12 |
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