JP3146977U - 農業用ハウスの断熱空間構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋根面の断熱効果を高めると共に、断熱空間層の上層フィルムの内面に付着した水滴を除去して、太陽光線がハウスの内部に十分に照射し、ハウス内を暖めることができる農業用ハウスの断熱空間構造を提供するものである。
【解決手段】屋根フレーム1に、棟2と軒先3との間に、複数本の下段フィルム固定レール4Aを棟方向に沿って間隔をおいて複数本取付け、ここに透明なフィルム5を張り渡して下段フィルム層8Aを形成し、更に前記下段フィルム固定レール8Aの上に、上段フィルム固定レール4Bを接合して、ここに透明なフィルム5を張り渡して上段フィルム層8Bを形成して、これと下段フィルム層8Aとの間に断熱空間部13を形成し、この断熱空間部13の軒先側の端部を開口して、ここに連通して軒先3側に沿って送風ダクト10を取付け、送風ダクト10を通して暖房機からの空気を断熱空間部13に送風するようにしたものである。
【選択図】 図2

Description

本考案は、農業用ハウスの結露を防止した断熱空間構造に関するものである。
一般にハウス栽培を行なう温室は鉄骨で家形のフレームを組み、ここにたる木状にフィルム固定具を適宜の間隔で取付け、この上を透明なプラスチックフィルムで覆って農業用ハウスを組立てていた。
しかしながら寒冷地にある一層だけのフィルムで形成した農業用ハウスでは、暖められた空気が上昇して、外気と接するフィルムから放熱するため暖房効果が低下する問題があった。
このため農業用ハウスの天井側にカーテンを設けたり、屋根のフィルムを二層構造として、上層フィルムと下層フィルムとの間に断熱空間層を形成して、ハウス内の断熱効果を高めて省エネルギー化を図った農業用ハウスが普及してきた(特許文献1)。
このように農業用ハウスの屋根を二層構造とすることにより、断熱性を高めることはできるが、朝方になって外気が冷えると、上層フィルムの内側の湿度の高い空気が冷やされて、上層フィルムの内面に水滴が凝縮して曇りガラスのようになり、水滴が蒸発するまで午前中は太陽光線が温室の内部に十分に照射せず、ハウス内の温度が上昇しない問題があった。また降雪地帯では屋根に雪が積もると、次第に堆積して、雪の重みにより農業用ハウスが倒壊する問題があった。
特許第2627761号公報
本考案は上記問題を改善し、断熱効果を高めると共に、断熱空間層の上層フィルムの内面に付着した水滴を除去して、明け方から太陽光線がハウスの内部に十分に照射し、ハウス内を速やかに暖めることができると共に、屋根に積もった雪を滑落させてハウスの倒壊を防止した農業用ハウスの断熱空間構造を提供するものである。
本考案の請求項1記載の農業用ハウスの断熱空間構造は、金属製構造材料で形成された屋根フレームに、棟と軒先側との間に、複数本の下段フィルム固定レールを棟方向に沿って間隔をおいて複数本取付け、ここに透明なフィルムを張り渡して下段フィルム層を形成し、更に前記下段フィルム固定レールの上に、上段フィルム固定レールを接合して、ここに透明なフィルムを張り渡して上段フィルム層を形成して、これと前記下段フィルム層との間に断熱空間部を形成し、この断熱空間部の軒先側の端部を開口して、ここに連通して軒先側に沿って送風ダクトを取付け、送風ダクトを通して送風機や暖房機からの空気を隣接する上段フィルム固定レール間の断熱空間部に送風することを特徴とするものである。
本考案の請求項2記載の農業用ハウスの断熱空間構造は、請求項1において、送風ダクトが断面略U形に形成され、その軒先側の側壁に端部フィルム固定レールが形成され、ここに上段フィルム層の端部を固定したことを特徴とするものである。
本考案の請求項3記載の農業用ハウスの断熱空間構造は、請求項2において、端部フィルム固定レールを設けた送風ダクトがアルミニウムの押出材で一体成型されていることを特徴とするものである。
請求項1記載の農業用ハウスの断熱空間構造によれば、暖房機や送風機から風を送風ダクトに供給し、更にここから、断熱空間部を通して棟側に吹き出させて、全体に亘って均一に効率的よく加熱して上段フィルム層の内面に生じた結露を除去し、明け方から太陽光線の入射を確保してハウスの内部に十分に照射し、ハウス内を速やかに暖めることができる。
また屋根面に断熱空間部を形成したので、気温の高い夏季でも断熱効果が優れており、小型の冷房機器を設置しても十分な冷房効果が得られ、いちごやランなどを採算の取れる経費で栽培することが可能である。また気温の低い冬期間においても、断熱効果が優れているので、従来の一層フィルムの農業用ハウスに比べて40%以上低減させて省エネルギー化を図ることができる。
請求項2記載の農業用ハウスの断熱空間構造によれば、送風ダクトが断面略U形に形成され、その軒先側の側壁に端部フィルム固定レールが形成され、ここに上段フィルム層の端部を固定したので断熱空間部の軒先側を密閉することができる。
請求項3記載の農業用ハウスの断熱空間構造によれば、端部フィルム固定レールを設けた送風ダクトがアルミニウムの押出材で一体に成型されているので製造が容易であると共に、施工作業が容易である。
以下本考案の実施の一形態を図1ないし図3を参照して詳細に説明する。先ず図1に示すように、チャンネル材などの鉄骨で形成された屋根フレーム1の上の、棟2と軒先3側との間に、これと直交して図2に示すように、たる木状に上部側を狭く開口した複数本の下段フィルム固定レール4Aが棟方向に沿って間隔をおいて固定されている。
この隣接する下段フィルム固定レール4A、4Aの上に、透明なプラスチックで形成されたフィルム5を面状に張り渡し、図3に示すように下段フィルム固定レール4Aの開口部の内側に挿入して、波形のスプリング7で押えて固定し、下段フィルム層8Aを形成する。フィルム5は表面が平滑で、透明性が高く、しかも耐久性に優れた、例えばフッ素系のプラスチックフィルムで形成されている。
次に図1および図2に示すように下段フィルム固定レール4Aの軒先側に、送風ダクト10をビス11で固定する。この送風ダクト10は断面略U形に形成され、その側壁上部に端部フィルム固定レール4Cが設けられ、棟側の側壁上部に取付板12が横方向に設けられ、アルミニウムの押出し加工により一体に成型されている。
また下段フィルム層8Aを形成した各下段フィルム固定レール4Aの上に、上段フィルム固定レール4Bを重ねてビス11で固定する。次にこの隣接する下段フィルム固定レール4B、4Bの上に、図3に示すように透明なプラスチックで形成されたフィルム5を面状に張り渡し、上段フィルム固定レール4Bの開口部の内側に、波形のスプリング7で押えて固定し、上段フィルム層8Bを形成する。次に上段フィルム固定レール4Bの長手方向に沿って所定の間隔でフィルム押え9を取付けてビス11で固定し上段フィルム層8Bを上から固定する。
この後、上段フィルム層8Bを形成するフィルム5の端部を図1および図2に示すように送風ダクト10の断面U形の上部開口部を覆って、その端部を端部フィルム固定レール4Cの開口部の内側に挿入して、波形のスプリング7で押えて固定し、下段フィルム層8Aと上段フィルム層8Bとの間に断熱空間部13を形成する。この結果、断熱空間部13の軒先3側の開口部15と送風ダクト10が連通した状態となる。なお図において14は、支柱フレームで、また送風ダクト10は図示しない暖房器や沿う拭きに接続されている。
上記構成の農業用ハウスの断熱空間構造は、屋根が平滑で透明な下段フィルム層8Aと上段フィルム層8Bで断熱空間部13が形成されているので断熱効果が優れている。また下段フィルム層8Aと上段フィルム層8Bは、透明なフィルム5で形成されているので太陽光線の入射が妨げられず、ハウス内を効率よく暖めることができる。
また夜間に外気が冷えると、上段フィルム層8Bに接する断熱空間部13の空気が冷やされて、上段フィルム層8Bの内面に水滴が凝縮して曇りガラスのようになる。このため、日の出の1〜2時間前になったら図示しない制御装置により暖房機を10〜20分、間欠的に運転することにより、温風が送風ダクト10に送られ、その長手方向に沿って流れる。更にこの過程で、隣接する上段フィルム固定レール4B、4B間の断熱空間部13に送られ、ここを屋根面に沿って上昇し、断熱空間部13を全体に亘って均一に加熱し、棟側の開口部15からハウス内に排気されて、内部を暖房する。
この結果、屋根を構成する断熱空間部13内を高温の空気が流通し、上段フィルム層8Bの内面に付着していた水滴が蒸発する。この場合、暖房機は日の出前に短時間だけ間欠的に運転するだけで水滴を除去することができる。このため日の出と共に太陽光がハウス内に照射され、太陽光線によって効率よく暖めることができる。
また大雪注意報などが発令された場合には、図示しない制御装置で連続的に暖房機を運転することにより、断熱空間部13を常時加熱し、表面が平滑な上段フィルム層8Bの上に積もった雪はその接触面で融けて滑落するので、雪が堆積してその重みによる倒壊を防止することができる。このように、ハウス全体を高温に暖房するのではなく、屋根を構成する狭い断熱空間部13だけを局部的に加熱して結露を除去したり、雪を滑落させるので使用するエネルギーも僅かである。
従って断熱空間部13が形成されているので、気温の高い夏季でも断熱効果が優れており、小型の冷房機器を設置しても十分な冷房効果が得られ、いちごやランなどを採算の取れる経費で栽培することが可能となった。また気温の低い冬期間においても、断熱効果が優れているので、屋根面が1層フィルムの従来の農業用ハウスに比べて使用する暖房費用も40%以上低減でき省エネルギー化を図ることができる。
なお上記説明では、下段フィルム固定レール4Aに下段フィルム層8Aを形成した後、上段フィルム固定レール4Bを取付け、ここに上段フィルム層8Bを形成して、この間に断熱空間部13を形成した場合について示したが、屋根面が1層フィルムの既存の農業用ハウスに、送風ダクト10と上段フィルム固定レール4Bを取付け、ここに上段フィルム層8Bを形成することにより、断熱空間部13を形成することもできる。
本考案の実施の一形態による断熱空間層を形成した屋根に、送風ダクトを通して暖房機からの温風を供給する農業用ハウスの断熱空間構造の要部縦断正面図である。 図1の農業用ハウスの断熱空間構造の縦断側面図を示す斜視図である。 図1の農業用ハウスの断熱空間構造の要部縦断側面図である。
符号の説明
1 屋根フレーム
2 棟
3 軒先
4A 下段フィルム固定レール
4B 上段フィルム固定レール
4C 端部フィルム固定レール
5 フィルム
7 波形のスプリング
8A 下段フィルム層
8B 上段フィルム層
9 フィルム押え
10 送風ダクト
11 ビス
12 取付板
13 断熱空間部
14 支柱フレーム
15 開口部

Claims (3)

  1. 金属製構造材料で形成された屋根フレームに、棟と軒先側との間に、複数本の下段フィルム固定レールを棟方向に沿って間隔をおいて複数本取付け、ここに透明なフィルムを張り渡して下段フィルム層を形成し、更に前記下段フィルム固定レールの上に、上段フィルム固定レールを接合して、ここに透明なフィルムを張り渡して上段フィルム層を形成して、これと前記下段フィルム層との間に断熱空間部を形成し、この断熱空間部の軒先側の端部を開口して、ここに連通して軒先側に沿って送風ダクトを取付け、送風ダクトを通して送風機や暖房機からの空気を隣接する上段フィルム固定レール間の断熱空間部に送風することを特徴とする農業用ハウスの断熱空間構造。
  2. 送風ダクトが断面略U形に形成され、その軒先側の側壁に端部フィルム固定レールが形成され、ここに上段フィルム層の端部を固定したことを特徴とする請求項1記載の農業用ハウスの断熱空間構造。
  3. 端部フィルム固定レールを設けた送風ダクトがアルミニウムの押出材で一体成型されていることを特徴とする請求項2記載の農業用ハウスの断熱空間構造。
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