JP3147033B2 - 産業車両の故障診断装置 - Google Patents

産業車両の故障診断装置

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JP3147033B2
JP3147033B2 JP10016397A JP10016397A JP3147033B2 JP 3147033 B2 JP3147033 B2 JP 3147033B2 JP 10016397 A JP10016397 A JP 10016397A JP 10016397 A JP10016397 A JP 10016397A JP 3147033 B2 JP3147033 B2 JP 3147033B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は荷役用アタッチメン
トを作動させるシリンダへの作動油の供給制御を、前記
シリンダへの作動油の供給、排出を切換え制御する手動
操作方向切換弁と、電磁弁との共同で行う産業車両の故
障診断装置。
【0002】
【従来の技術】荷役用アタッチメントを備えた産業車両
であるフォークリフトにおいては、車両の前部に設けら
れたアウタマスト及びインナマストを備えたマストによ
りリフトブラケットとともにフォークを昇降させる。そ
して、マストはリフトレバーの操作に基づくリフトシリ
ンダの作動により伸縮され、それに伴ってフォークが昇
降される。また、荷役作業を容易にするため及びフォー
クリフトの走行中の安定性を良くするため、マストはテ
ィルトレバーの操作に基づくティルトシリンダの作動に
より、垂直の基準位置に対して前傾あるいは後傾され
る。
【0003】従来、マストを前傾させる場合は、荷崩れ
やフォークリフトの後輪の浮き上がり(即ち車両の前後
方向の不安定状態)の発生を防止するため、後傾動作時
より傾動速度が遅くなるように流路に絞りが設けられて
作動油の流量が絞られていた。また、作業者も荷役作業
で荷を高所に載置する場合の前傾動作時には、マストが
前傾し過ぎないようインチング操作で、注意深く低速で
前傾作業を行っていた。しかし、後傾動作の際は、荷重
が大きく揚高が高い場合でも安定性が比較的良いため、
流路に絞りは設けられていなかった。
【0004】一般に荷取りあるいは荷降ろし作業時には
フォークが荷を積載するパレットと平行な状態、即ちフ
ォークを水平な状態にする必要がある。しかし、手動操
作でフォークを正確に水平状態にするのは熟練を要す
る。しかも、実際の荷役作業時にはティルト操作と走行
及びリフト操作も行う必要があり、作業者の負担が大き
くなる。
【0005】また、作業者は荷を積載した状態で高揚高
の場合は、後傾動作の際にティルトレバーの操作量やエ
ンジン回転数を調整して比較的遅い速度で後傾動作を行
っていた。しかし、荷を積載した高揚高の状態で誤操作
等で高速で後傾操作を行った場合は、マストが最後傾位
置で停止するときのショックが大きく、耐久性が低下す
る原因となる。また、荷を積載していなくても、高揚高
で高速で後傾操作を行うと、マストが最後傾位置で停止
するときのショックが大きく、耐久性が低下する原因と
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の問題を解消する
ため、シリンダへの作動油の供給制御を手動操作弁に代
えて電磁弁で行うことが考えられ、自動水平制御を行う
フォークリフトも知られている。しかし、ティルトシリ
ンダの前傾、中立、後傾作動のための作動油の流路切り
換えと、流量の切り換え全てを電磁弁で行う構成とした
場合は、電磁弁が大型化しかつ複雑になる。また、スプ
ール弁は大きな圧が加わった状態では摺動面から作動油
が漏れるが、電磁弁の場合はスプールの作動性を良くす
るため、手動弁に比較してスプールとその摺動面とのク
リアランスが大きくその分漏れ量も多くなるという問題
がある。
【0007】本願出願人はこの問題を解消するため、テ
ィルトシリンダへの作動油の供給制御を、ティルトシリ
ンダへの作動油の供給、排出方向を切換え制御する手動
操作方向切換弁と、電磁弁との共同で行う油圧装置を発
明した。この構成では電磁弁は、ティルトレバーの操作
位置を検出する検出手段からティルトレバー13が中立
位置以外の位置へ操作されたことの検出信号(オン信
号)が出力されている状態では、電磁弁に作動指令が出
力されるようになっている。
【0008】この構成では、前記検出手段(検出スイッ
チ)がオン信号を出力する状態で固着されても、電磁弁
は開放状態に保持されるので、作業者のティルトレバー
の操作に対応して作動油の供給、排出方向の切換えは円
滑に行われる。従って、前記検出手段がオン状態で固着
されても、作業者はそれに気がつかない。また、電磁弁
の励消磁制御を行う制御手段もその状態を把握できず、
結果として、ティルトレバーが中立位置に復帰した状態
でも電磁弁に励磁電流が流れっぱなしとなって作動油や
コントローラがオーバーヒートとなることが予想され
る。
【0009】この不都合を解消する対策として、所定時
間(例えば1分間)連続して前記検出手段からオン信号
が出力されている場合は、ティルト動作を強制的に終了
させることが考えられる。しかし、そのような状態であ
っても、作業者が実際にティルトレバーを前傾あるいは
後傾位置に連続して操作している場合もあり得るため、
単に時間だけで強制的にティルト動作を終了させるのは
問題がある。
【0010】また、ティルトシリンダに限らずリフトシ
リンダにおいても、シリンダへの作動油の供給制御を、
シリンダへの作動油の供給、排出方向を切換え制御する
手動操作方向切換弁と、電磁弁との共同で行う構成を採
用した場合は同様の問題が発生する。
【0011】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は荷役用アタッチメントを作動さ
せるシリンダへの作動油の供給制御を、前記シリンダへ
の作動油の供給、排出方向を切換え制御する手動操作方
向切換弁と、電磁弁との共同で行う産業車両において、
荷役操作検出手段がオン状態で固着となる故障を検出す
ることができる産業車両の故障診断装置を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、荷役用アタッチメント
を作動させるシリンダへの作動油の供給制御を、前記シ
リンダへの作動油の供給、排出方向を切換え制御する手
動操作方向切換弁と、電磁弁との共同で行う産業車両に
おいて、前記手動操作方向切換弁を操作する荷役操作手
段と、前記荷役操作手段が荷役操作位置に操作されたか
否かを検出する荷役操作検出手段と、前記シリンダによ
り作動される被作動体の作動量を検出する作動量検出手
段と、前記電磁弁に流れる電流を検出する電流検出手段
と、前記電流検出手段から適切な出力信号が出力されて
いる状態で、前記荷役操作手段が荷役操作位置に操作さ
れている間の前記作動量検出手段の出力信号の変化を観
測し、その変化量が所定値以下の場合は前記荷役操作検
出手段が故障と判断する判断手段とを備えた。
【0013】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記判断手段が故障と判断したとき
は、前記荷役操作検出手段から電磁弁を作動すべき信号
が出力されていても、前記電磁弁への作動指令を停止す
る制御手段を備えた。
【0014】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記産業車両はフォー
クリフトであり、前記シリンダはティルトシリンダであ
り、前記荷役操作手段はティルトシリンダの作動指令を
行うティルト用操作手段であり、前記作動量検出手段は
マストの傾動角度を検出する傾動角度検出手段である。
【0015】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記傾動角度検出手段はマストの基
準位置からの傾動量に対応した電圧を出力する構成であ
る。従って、請求項1に記載の発明では、荷役用アタッ
チメントを作動させるシリンダへの作動油の供給制御
が、前記シリンダへの作動油の供給、排出方向を切換え
制御する手動操作方向切換弁と、電磁弁との共同で行わ
れる。荷役操作手段により前記手動操作方向切換弁が操
作される。荷役操作手段が荷役操作位置に操作されたか
否かが荷役操作検出手段により検出される。前記シリン
ダにより作動される被作動体の作動量が作動量検出手段
により検出される。電流検出手段により前記電磁弁に流
れる電流が検出される。前記電流検出手段から適切な出
力信号が出力されている状態で、前記荷役操作手段が荷
役操作位置に操作されている間の前記作動量検出手段の
出力信号の変化が判断手段により観測される。そして、
判断手段はその変化量が所定値以下の場合は前記荷役操
作検出手段が故障と判断する。
【0016】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記荷役操作検出手段が前記判断手
段により故障と判断されると、前記電磁弁の制御を行う
制御手段は、前記荷役操作検出手段から電磁弁を作動す
べき信号が出力されていても、前記電磁弁への作動指令
を停止する。従って、作動油や電磁弁及び制御手段のオ
ーバーヒートが防止される。
【0017】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記産業車両はフォー
クリフトであり、前記シリンダはティルトシリンダであ
る。そして、判断手段はフォークリフトのティルト動作
時に、ティルト用操作手段が前傾又は後傾位置に操作さ
れている間の傾動角度検出手段の出力に基づいてその変
化量を観測する。そして、その変化量が所定値以下の場
合、荷役操作検出手段が故障と判断する。
【0018】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記傾動角度検出手段からはマスト
の基準位置からの傾動量に対応した電圧が出力される。
判断手段は前記荷役操作検出手段からティルト用操作手
段が前傾又は後傾位置に操作されている所定時間におけ
る前記出力電圧の変化量が所定値以下か否かに基づいて
荷役操作検出手段の故障判断を行う。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を荷役用アタッチメ
ントとしてフォークが取付けられた産業車両としてのフ
ォークリフトに具体化した一実施形態を図1〜図7に従
って説明する。
【0020】図3に示すように、フォークリフト1の車
体フレーム2にはその前部にマスト3が設けられてい
る。マスト3は車体フレーム2に対して傾動可能に支持
された左右一対のアウタマスト3aと、その内側に昇降
可能に装備されたインナマスト3bとからなる。両アウ
タマスト3aの後側にはリフトシリンダ4がアウタマス
ト3aと平行に固定され、そのピストンロッド4aの先
端がインナマスト3bの上部に連結されている。インナ
マスト3bの内側にはリフトブラケット5がインナマス
ト3bに沿って昇降可能に装備され、リフトブラケット
5に荷役用アタッチメントとしてのフォーク6が取り付
けられている。インナマスト3bの上部にはチェーンホ
イール7が支承され、チェーンホイール7には第1端部
がリフトシリンダ4の上部に、第2端部がリフトブラケ
ット5にそれぞれ連結されたチェーン8が掛装されてい
る。そして、リフトシリンダ4の伸縮によりチェーン8
を介してフォーク6がリフトブラケット5とともに昇降
動される。
【0021】車体フレーム2の左右両側にはティルトシ
リンダ9の基端が回動可能に支持され、そのピストンロ
ッド9aの先端がアウタマスト3aの外側面に回動可能
に連結されている。そして、ティルトシリンダ9のピス
トンロッド9aの伸縮によりマスト3が傾動される。
【0022】運転室10の前部にはステアリング11
と、リフト用操作手段としてのリフトレバー12と、荷
役操作手段及びティルト用操作手段としてのティルトレ
バー13がそれぞれ設けられている。図3においては両
レバー12,13が重なった状態で示されている。リフ
トレバー12の操作によりリフトシリンダ4が作動(伸
縮)され、ティルトレバー13の操作によりティルトシ
リンダ9が作動(伸縮)されるようになっている。
【0023】図2に示すように、アウタマスト3aには
揚高検出手段としての揚高センサ14が所定高さ位置に
取付けられている。揚高センサ14は近接スイッチから
なり、インナマスト3b側に固定された被検出部(図示
せず)を検出することにより、フォーク6の揚高が設定
値H0 以上でオンとなり、設定値H0 未満でオフとなる
ようになっている。揚高センサ14はオンの状態ではハ
イレベル(H)の所定電圧を出力し、オフの状態ではロ
ウレベル(L)の所定電圧を出力する。この実施の形態
では設定値H0 が最大揚高Hmax のほぼ2分の1の高さ
に設定されている。
【0024】車体フレーム2にはマストの傾動角度を検
出する傾動角度検出手段としての回転式のポテンショメ
ータ15が設けられている。ポテンショメータ15はテ
ィルトシリンダ9の基端を回動可能に支持する支持部に
設けられ、ティルトシリンダ9に突設されたピン16を
挟持する回動片15aを備えている。そして、ピストン
ロッド9aの伸縮に伴ってティルトシリンダ9とともに
回動片15aが回動して、回動片15aの回動量に対応
した検出信号をポテンショメータ15が出力する。この
実施の形態ではマスト3がシリンダにより作動される被
作動体として機能し、ポテンショメータ15がその作動
量を検出する作動量検出手段となる。
【0025】この実施の形態ではポテンショメータ15
は、マスト3が最前傾位置に配置された状態で出力電圧
が最も小さく、最後傾位置に配置された状態で出力電圧
が最も大きくなり、その間は回動量に比例して出力電圧
が変化するようになっている。従って、ティルト角θと
ポテンショメータ15の出力電圧Vとの関係は、図6に
示すように、マスト3が垂直になる基準位置より前傾す
れば、基準位置での出力値より減少し、後傾すれば基準
位置での出力値より増加するようになっている。即ち、
ポテンショメータ15はマスト3の基準位置からの傾動
量に対応した電圧を出力する。
【0026】リフトシリンダ4にはフォーク6の積載荷
重を検出する積載荷重検出手段としての圧力センサ17
が設けられている。圧力センサ17はリフトシリンダ4
の内部の油圧を検出し、フォーク6の積載荷重に対応し
た検出信号を出力する。
【0027】図4に示すように、ティルトレバー13の
近傍には前傾操作検知手段としての前傾検出スイッチ1
8と、後傾操作検知手段としての後傾検出スイッチ19
とが設けられている。両検出スイッチ18,19はマイ
クロスイッチからなり、前傾検出スイッチ18はティル
トレバー13が前傾位置にあるときはオンに、それ以外
の位置にあるときはオフとなる。後傾検出スイッチ19
はティルトレバー13が後傾位置にあるときはオンに、
それ以外の位置にあるときはオフとなる。両検出スイッ
チ18,19により荷役操作検出手段が構成され、荷役
操作検出手段はティルトレバー13が荷役操作位置に操
作されるとオン信号を出力する。
【0028】また、ティルトレバー13の上部には操作
スイッチ13aが設けられている。操作スイッチ13a
は自動水平操作を行う場合に使用するものであって、操
作スイッチ13aは押圧操作(押下)されている状態で
オン信号を出力し、押圧操作が解除された状態ではオフ
信号を出力するようになっている。
【0029】次にリフトシリンダ4及びティルトシリン
ダ9を駆動するための油圧回路を図5に従って説明す
る。図5に示すように、リフトシリンダ4のボトム室4
bは管路20を介してリフト用制御弁21に接続されて
いる。リフト用制御弁21には手動操作の7ポート3位
置切換弁が使用され、フォーク6の昇降及び停止を指示
するリフトレバー12の上昇、中立及び下降操作位置に
対応して、a,b,cの3つの状態に切換可能となって
いる。手動操作方向切換弁としてのティルト用制御弁2
2には6ポート3位置切換弁が使用され、フォーク6の
傾動及び停止を指示するティルトレバー13の前傾、中
立及び後傾操作位置に対応して、c,b,aの3つの状
態に切換可能となっている。
【0030】各シリンダ4,9にオイルタンク23内の
作動油を供給する油圧ポンプ24はエンジンE(図3に
図示)により駆動される。油圧ポンプ24は作動油供給
用管路25を介してリフト用制御弁21のポートP1 に
接続されている。作動油供給用管路25には油圧ポンプ
24から供給される作動油を荷役装置側(リフトシリン
ダ4及びティルトシリンダ9)と、パワーステアリング
用バルブ26側とに分流するフローデバイダ27が設け
られている。作動油供給用管路25はフローデバイダ2
7より下流側において分岐された分岐管路25a,25
bを介してポートP2 ,ポートP3 にそれぞれ接続され
ている。作動油供給用管路25はリリーフ弁28が設け
られた管路29aを介して戻り管路30に接続されてい
る。リフト用制御弁21はポートT1 において戻り管路
30に、ポートA1 において管路20に、ポートA2 に
おいて管路29bに、ポートA3 において管路31にそ
れぞれ接続されている。管路29bは戻り管路30に接
続されるとともに、途中にリリーフ弁32が設けられて
いる。リリーフ弁32の設定圧力はリリーフ弁28の設
定圧力より小さな値に設定されている。
【0031】リフト用制御弁21はリフトレバー12が
中立位置にあるときはb位置に配置され、b位置におい
て管路20と分岐管路25a及び戻り管路30との連通
を遮断し、リフトシリンダ4内の作動油の移動を阻止す
る状態に保持するようになっている。リフト用制御弁2
1はリフトレバー12の上昇操作に基づいてa位置に配
置され、a位置において分岐管路25aと管路20とを
連通させてリフトシリンダ4を伸長させる。また、リフ
ト用制御弁21はリフトレバー12の下降操作に基づい
てc位置に配置され、c位置において管路20と戻り管
路30とを、作動油供給用管路25と管路31とを、分
岐管路25bと管路29bとをそれぞれ連通させてリフ
トシリンダ4を収縮させる。
【0032】油圧ポンプ24は作動油供給用管路25か
ら分岐した作動油供給用管路33を介してティルト用制
御弁22のポートP11に接続されている。ティルト用制
御弁22のポートP12には管路31が接続されている。
ティルト用制御弁22はポートT11において戻り管路3
0aに、ポートT12において戻り管路30bにそれぞれ
接続されている。ティルト用制御弁22はポートA11に
おいて管路34aに、ポートA12において管路34bに
それぞれ接続されている。管路34aはティルトシリン
ダ9のロッド室9bに、管路34bはボトム室9cにそ
れぞれ接続されている。
【0033】ティルト用制御弁22はティルトレバー1
3が中立位置にあるときは図5のb位置に配置され、両
管路34a,34bと作動油供給用管路33及び戻り管
路30aとの連通を遮断して、ティルトシリンダ9内の
作動油の移動を阻止する状態に保持される。ティルト用
制御弁22は、ティルトレバー13の後傾操作に基づい
てa位置に配置され、a位置において作動油供給用管路
33と管路34aとを、戻り管路30aと管路34bと
をそれぞれ連通させる状態に配置されてティルトシリン
ダ9を収縮可能とする。ティルト用制御弁22はティル
トレバー13の前傾操作に基づいてc位置に配置され
る。c位置においては、作動油供給用管路33と管路3
4bとが連通されるとともに、管路34aを戻り管路3
0aと連通させる状態に配置されてティルトシリンダ9
を伸長可能とする。
【0034】管路34aの途中には制御弁35及びパイ
ロット操作逆止弁36が設けられている。パイロット操
作逆止弁36は制御弁35とロッド室9bとの間に、ロ
ッド室9b側から制御弁35側への作動油の流れを規制
する状態に設けられている。制御弁35は1方弁であっ
て、管路34aを開閉する直動式のスプールを備えてい
る。制御弁35は常時閉弁型(ノーマルクローズ型)の
制御弁であって、パイロット油圧により作動する2ポー
ト2位置の弁が使用され、バネ37のバネ力により管路
34aを閉鎖するa位置と、管路34aを連通するb位
置との2つの位置に切換可能となっている。前記スプー
ルにはb位置に配置されたときに、管路34aを連通さ
せる通路38が形成され、同通路38はオリフィスを備
えている。制御弁35及びパイロット操作逆止弁36へ
のパイロット圧は比例ソレノイド弁39により供給され
る。制御弁35及び比例ソレノイド弁39により、ティ
ルトシリンダ9とティルト用制御弁22とを接続する管
路34aの開閉を行う電磁弁が構成されている。
【0035】前記パイロット操作逆止弁36及び比例ソ
レノイド弁39にパイロット圧を供給するパイロット圧
供給手段は、作動油供給用管路25のフローデバイダ2
7より上流側において作動油供給用管路25から分岐さ
れた管路40により構成されている。管路40の途中に
は減圧弁41及びフィルタ42が設けられている。
【0036】比例ソレノイド弁39は、そのタンクポー
トT2が戻り管路30aに接続され、Aポートが管路4
0に接続されている。また、比例ソレノイド弁39のB
ポートは制御弁35のスプールの一端に設けられた圧力
室(図示しない)に連通されている。なお、前記制御弁
35において、スプールの他端側の圧力室(図示しな
い)は、戻り管路30に連通されている。
【0037】比例ソレノイド弁39は、常時閉鎖型(ノ
ーマルクローズ型)のソレノイド弁であって、そのソレ
ノイドが消磁されているときには、バネ43によりにB
ポートとタンクポートT2とが連通されている。また、
比例ソレノイド弁39はスプールの作動量が、励磁のた
めに供給される電流に比例するように構成されており、
ソレノイドが励磁されたときにスプールが作動してAポ
ートとBポートとが連通し、同スプールの作動位置にて
設定されるパイロット圧を制御弁35のスプールに供給
する。このパイロット圧により、制御弁35のスプール
がバネ37のバネ力に抗して移動されるようになってい
る。
【0038】なお、リフト用制御弁21、ティルト用制
御弁22、パイロット操作逆止弁36、リリーフ弁2
8,32、制御弁35、比例ソレノイド弁39及び減圧
弁41は1個のハウジング内に形成されて、全体として
1個のコントロールバルブ44を構成している。
【0039】次に、この油圧回路を制御する電気的構成
を説明する。図2に示すように、制御弁35の開度、即
ち比例ソレノイド弁39の出力パイロット圧を制御する
制御装置45は、マイクロコンピュータ46、入・出力
インタフェース55,56、EEPROM51b、ソレ
ノイド駆動回路48及び電流検出回路49を備えてい
る。マイクロコンピュータ46は、演算手段、判断手段
及び制御手段としての中央処理装置(以下、CPUとい
う)50と、読出し専用メモリ(ROM)51aと、読
出し及び書替え可能なメモリ(RAM)52と、カウン
タ53と、クロック回路54と、アナログデジタル変換
回路(A/D変換回路)47とを備えている。
【0040】ROM51aには各種制御プログラム及び
制御プログラムを実行する際に必要なデータが記憶(格
納)されている。制御プログラムには、例えば後傾速度
制限制御プログラム、水平制御プログラム、故障診断プ
ログラム等がある。また、EEPROM51bには制御
プログラムを実行するのに必要なデータのうち、変更及
び補正を行う可能性の大きなデータ、例えば後傾速度制
限用電流値が記憶されている。
【0041】CPU50は入力インタフェース55及び
A/D変換回路47を介してポテンショメータ15及び
圧力センサ17にそれぞれ接続されている。CPU50
は入力インタフェース55を介して操作スイッチ13
a、揚高センサ14、前傾検出スイッチ18及び後傾検
出スイッチ19にそれぞれ接続されている。CPU50
は出力インタフェース56を介してソレノイド駆動回路
48に接続されている。
【0042】電流検出回路49は比例ソレノイド弁39
と電気的に接続されるとともに、入力インタフェース5
5及びA/D変換回路47を介してCPU50に接続さ
れている。電流検出回路49は比例ソレノイド弁39の
ソレノイドに流れる電流を検出し、電流量に対応した電
圧信号を入力インタフェース55に出力する。即ち、電
流検出回路49は電磁弁に流れる電流量を検出する電流
検出手段として機能する。
【0043】CPU50は前記各センサ14,15,1
7、操作スイッチ13a及び両検出スイッチ18,19
の出力信号を入力するとともに、ROM51aに記憶さ
れた各種制御プログラムに従って動作し、ティルトシリ
ンダ9の作動時に、ソレノイド駆動回路48を介して比
例ソレノイド弁39への制御指令信号を出力する。
【0044】CPU50は電流検出回路49の出力信号
に基づいて比例ソレノイド弁39のソレノイドに指令電
流値に対応する適切な電流が実際に流れているか否かを
判断する。そして、CPU50は比例ソレノイド弁39
に流れる電流量が適切な値の状態において、クロック回
路54のクロック信号に基づいて所定周期で故障診断プ
ログラムを実行する。CPU50はティルトレバー13
が荷役操作位置に操作されている間のポテンショメータ
15の出力電圧の変化を観測し、その変化量が所定値以
下の場合は検出スイッチ18,19が故障と判断する。
CPU50は検出スイッチ18,19が故障と判断した
ときは、検出スイッチ18,19からオン信号が出力さ
れていても、比例ソレノイド弁39への作動指令を停止
する。
【0045】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。エンジンEが作動されて油圧ポンプ24が駆
動されると、オイルタンク23内の作動油が作動油供給
用管路25へ吐出される。従って、パイロット圧を供給
する管路40は、油圧ポンプ24が駆動されるとすぐに
パイロット圧が供給可能な状態となる。
【0046】リフトレバー12を中立位置から上昇操作
すると、リフト用制御弁21のスプールがa位置に配置
され、油圧ポンプ24から吐出される作動油がリフトシ
リンダ4のボトム室4bに供給され、リフトシリンダ4
が伸長してフォーク6が上昇する。リフトレバー12を
下降操作すると、リフト用制御弁21のスプールがc位
置に配置され、ボトム室4bの作動油がオイルタンク2
3へと戻されて、リフトシリンダ4が収縮してフォーク
6が下降する。リフトレバー12の中立操作に基づいて
リフト用スプールがb位置に配置され、リフトシリンダ
4内の作動油の移動が阻止され、フォーク6が所望の揚
高位置に保持される。
【0047】また、ティルトレバー13が中立位置にあ
る状態では、スプールは図5のb位置に保持され、両管
路34a,34bは作動油供給用管路33及び戻り管路
30aのいずれに対しても連通が遮断された状態に保持
される。そして、ティルトシリンダ9の作動油の移動が
阻止され、マスト3は所望の傾動角度の状態に保持され
る。
【0048】ティルトレバー13の前傾操作によりスプ
ールがc位置に配置されると、作動油供給用管路33と
管路34bとが連通され、管路34aと戻り管路30a
とが連通される状態になる。また、ティルトレバー13
が前傾操作されると、CPU50に前傾検出スイッチ1
8のオン信号が入力される。そして、CPU50からソ
レノイド駆動回路48を介して比例ソレノイド弁39に
励磁指令信号が出力され、管路34aの制御弁35及び
パイロット操作逆止弁36にパイロット圧が供給されて
作動油が管路34aを流れることが可能な状態となる。
その結果、作動油供給用管路33及び管路34bを介し
て作動油がボトム室9cに供給され、ロッド室9b内の
作動油が管路34a及び戻り管路30aを介してオイル
タンク23に排出されるため、ティルトシリンダ9が伸
長され、マスト3が前側に向かって回動される。マスト
3が垂直状態より前側へ回動(傾動)されればマスト3
即ちフォーク6は前傾される。
【0049】ティルトレバー13の後傾操作によりスプ
ールがa位置に配置されると、作動油供給用管路33と
管路34aとが連通され、管路34bと戻り管路30a
とが連通される状態になる。また、ティルトレバー13
が後傾操作されると、CPU50に後傾検出スイッチ1
9のオン信号が入力される。そして、CPU50からソ
レノイド駆動回路48を介して比例ソレノイド弁39に
励磁指令電流が出力され、制御弁35及びパイロット操
作逆止弁36にパイロット圧が供給されて作動油が管路
34aを流れることが可能な状態となる。その結果、作
動油供給用管路33及び管路34aを介して作動油がロ
ッド室9bに供給され、ボトム室9c内の作動油が管路
34b及び戻り管路30aを介してオイルタンク23に
排出されるため、ティルトシリンダ9が収縮され、マス
ト3が後側に向かって回動される。マスト3が垂直状態
より後側へ回動(傾動)されればマスト3即ちフォーク
6は後傾される。
【0050】CPU50は後傾検出スイッチ19からオ
ン信号を入力すると、揚高センサ14の出力信号がハイ
(H)かロウ(L)かを判断する。そして、ロウであれ
ば後傾速度制限を行わず、比例ソレノイド弁39に全開
の指令電流値を供給する指令信号をソレノイド駆動回路
48に出力する。その結果、比例ソレノイド弁39は全
開となり、制御弁35が全開位置に移動されてその状態
に保持され、作業者によるティルトレバー13の操作量
に対応した流量で作動油がロッド室9bに供給されてマ
スト3が後方に回動(後傾)される。従って、エンジン
全開でティルトレバー13の後傾操作量を最大にする
と、マスト3は最高速度で後傾作動される。
【0051】一方、揚高センサ14の出力信号がハイで
あれば、CPU50は後傾速度制限を実行する。即ち、
CPU50は比例ソレノイド弁39にEEPROM51
bに記憶された後傾速度制限用の指令電流値を供給する
指令信号をソレノイド駆動回路48に出力する。その結
果、比例ソレノイド弁39は所定の開度に保持され、制
御弁35も所定の開度に保持される。従って、作業者が
エンジン全開でティルトレバー13の後傾操作量を最大
にしても、マスト3は所定の制限された速度で後傾作動
される。
【0052】また、フォーク6が前傾している状態から
操作スイッチ13aを押下しながらティルトレバー13
の後傾操作を行うと、CPU50には操作スイッチ13
a及び後傾検出スイッチ19からのオン信号が入力され
る。このときCPU50は自動水平制御を行う。CPU
50は、後傾検出スイッチ19のオン信号に基づいて、
開弁指令信号をソレノイド駆動回路48に出力する。ま
た、CPU50は操作スイッチ13aからのオン信号が
入力されている間、ポテンショメータ15の出力信号を
入力し、その信号とマストの傾動角度が0度即ちフォー
ク6の水平状態を示す電圧に対応する値とを比較する。
そして、ポテンショメータ15の出力電圧に基づく値
が、フォーク6の水平状態を表わす値(ティルト角0
度)と所定の差となったとき、CPU50は閉弁指令信
号をソレノイド駆動回路48に出力する。このとき、C
PU50は指令電流値が、制御弁35が若干開いた状態
となる指令電流値まで徐々に減少するように閉弁指令信
号を出力する。その結果、水平制御開始時から比例ソレ
ノイド弁39の開度が徐々に減少し、制御弁35が若干
開いた状態となる開度に保持される。この状態でティル
ト角が0度になると、CPU50から比例ソレノイド弁
39への励磁電流を0にする指令が出力され、パイロッ
ト圧が0となり、制御弁35が完全に閉鎖されて、フォ
ーク6が水平状態に保持される。
【0053】従って、ティルトレバー13が後傾操作位
置に位置しているにも拘わらず、管路34aの連通が阻
止され、ティルトシリンダ9のロッド室9b内への作動
油の移動を阻止して、ティルトシリンダ9を収縮させる
ことなく保持する。即ち、フォーク6を水平状態に保持
する。
【0054】CPU50はソレノイド駆動回路48に指
令信号を出力する場合、直ちに所定の指令電流値に対応
した指令信号を出力せずに、図7に示すように、所定時
間をかけて所定の指令電流値に達するように指令信号を
出力する。従って、鎖線で示すように、直ちに所定の指
令電流値に対応した指令信号を出力する場合に比較して
後傾動作開始時にショックが小さくなる。また、水平位
置に停止させる場合もショックが小さくなるとともに、
水平位置に確実に停止させることができる。
【0055】また、フォーク6が後傾している状態から
操作スイッチ13aを押下しながらティルトレバー13
の前傾操作を行った場合も、CPU50は前記とほぼ同
様な水平制御を行う。即ち、CPU50は操作スイッチ
13aからのオン信号が入力されている間、ポテンショ
メータ15の出力信号を入力し、ポテンショメータ15
の出力信号が、フォーク6の水平状態を表わす値と所定
の差(水平制御開始値)となったとき、CPU50は閉
弁指令信号をソレノイド駆動回路48に出力する。
【0056】また、CPU50は両検出スイッチ18,
19のいずれからもオン信号が出力されない場合は、比
例ソレノイド弁39への作動指令を行わない。従って、
制御弁35及びパイロット操作逆止弁36にパイロット
圧が供給されないため、ロッド室9b側からティルト用
制御弁22側への作動油の流れが阻止された状態に保持
される。
【0057】次に荷役操作検出手段即ち両検出スイッチ
18,19がオン状態で固着した故障状態であるか否か
の故障診断方法について説明する。CPU50は比例ソ
レノイド弁39に流れる電流量が適切な値の状態におい
て、クロック回路54のクロック信号に基づいて所定周
期で故障診断プログラムを実行する。CPU50は電流
検出回路49の出力信号に基づいて比例ソレノイド弁3
9のソレノイドに指令電流値に対応する適切な電流が実
際に流れている否かを判断する。そして、適切な電流が
流れているのを確認した状態で、図1のフローチャート
に示す故障診断処理を行う。
【0058】CPU50はステップS1で前傾検出スイ
ッチ18及び後傾検出スイッチ19のいずれかがオンか
否か、即ち荷役操作検出手段がオンか否かを判断する。
両検出スイッチ18,19からオン信号が出力されてい
なければ、ステップS2に進み、カウンタ53をクリア
(リセット)する。次にステップS3に進み、ソレノイ
ド駆動回路48に比例ソレノイド弁39への作動停止指
令、即ちソレノイドオフ指令を出力する。
【0059】ステップS1で検出スイッチ18,19の
いずれかがオンであれば、CPU50はステップS4に
進み、カウンタ53のカウント値が0か否かを判断す
る。カウント値が0であれば、ステップS5に進んでポ
テンショメータ15の出力電圧Vを読み込みその電圧値
V1をRAM52に記憶させ、その後ステップS6に進
んでカウンタ53に1を加える(インクリメントす
る)。ステップS4でカウント値が0でなければ、直接
ステップS6に進んでカウンタ53に1を加える。次に
CPU50はステップS7でカウンタ53のカウント値
が所定時間(この実施の形態では10秒)に相当する所
定カウント値Cα未満か否かを判断する。カウント値が
所定カウント値Cα未満であれば、CPU50はステッ
プS8に進んでソレノイド駆動回路48に比例ソレノイ
ド弁39への作動指令、即ちソレノイドオン指令を出力
する。
【0060】ステップS7でカウント値が所定カウント
値Cα以上であれば、CPU50はステップS9に進
み、ステップS9でポテンショメータ15の出力電圧V
を読み込むとともに、その電圧値V2と前に読み込んだ
電圧値V1との差ΔVを演算する。次にCPU50はス
テップS10で前記差ΔVが所定値βより大きいか否か
を判断し、差ΔVが所定値βより大きければステップS
11に進む。そして、ステップS11でカウンタ53を
クリアするとともに、RAM52に記憶させた前記電圧
値V1,V2を消去した後、ステップS8に進む。所定
値βはフォークリフト1の振動に伴うポテンショメータ
15の揺れ分に相当する値であって、ティルトシリンダ
9の作動が実質的に止まっているのと同じ大きさに設定
されている。
【0061】ステップS10で差ΔVが所定値β以下で
あれば、ティルトレバー13がティルト操作位置に所定
時間以上保持されているのにも拘わらずマスト3が実質
的に停止していることを意味するので、CPU50はス
テップS12に進み荷役操作検出手段が固着していると
判断してそのデータをRAM52に記憶させる。このと
き、CPU50はオン信号が前傾検出スイッチ18から
出力されていれば前傾検出スイッチ18が故障(ショー
ト)のデータを記憶させ、後傾検出スイッチ19から出
力されていれば後傾検出スイッチ19が故障(ショー
ト)のデータを記憶させる。次にステップS3に進んで
ソレノイド駆動回路48に比例ソレノイド弁39への作
動停止指令、即ちソレノイドオフ指令を出力する。従っ
て、前傾検出スイッチ18及び後傾検出スイッチ19の
いずれかがオン信号を出力していても、比例ソレノイド
弁39の励磁が解除される。
【0062】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) 荷役用アタッチメントを作動させるシリンダへ
の作動油の供給制御を、前記シリンダへの作動油の供
給、排出方向を切換え制御する手動操作方向切換弁(テ
ィルト用制御弁22)と、電磁弁(制御弁35+比例ソ
レノイド弁39)との共同で行う産業車両において、荷
役操作検出手段(前傾検出スイッチ18及び後傾検出ス
イッチ19)がオン状態で固着となる故障を検出するこ
とができる。従って、故障に早期に対処することができ
る。
【0063】(ロ) 前記荷役操作検出手段がオン状態
で固着となる故障を検出したとき、前記荷役操作検出手
段から電磁弁を作動すべき信号が出力されていても、前
記電磁弁への作動指令を停止する。従って、不要な作動
油の供給のために油圧ポンプ24に対する負荷の増大に
よる作動油のオーバーヒートや、電磁弁に無駄な電流が
流れ続けることによる電磁弁及びその制御手段のオーバ
ーヒートを防止できる。
【0064】(ハ) フォークリフト1のティルト動作
時に前傾検出スイッチ18あるいは後傾検出スイッチ1
9がオン状態で固着しても、比例ソレノイド弁39への
通電が停止されるため、作動油、比例ソレノイド弁39
及び制御装置45のオーバーヒートを防止できる。
【0065】(ニ) 傾動角度検出手段(ポテンショメ
ータ15)からはマスト3の基準位置からの傾動量に対
応した電圧が出力されるため、出力電圧の変化量により
傾動角の変化を容易に検出できる。
【0066】(ホ) 後傾速度制限用電流値がEEPR
OM51bに記憶されるため、コントロールバルブ44
の交換等のため、後傾速度制限用電流値を新たに設定し
直すときも、その書き替えが容易になる。 (ヘ) 制御弁35の開度が比例ソレノイド弁39を介
して供給されるパイロット圧により制御可能なため、制
御弁35の開度を徐々に変化させるように制御するのが
容易になる。
【0067】(ト) パイロット操作逆止弁36及び比
例ソレノイド弁39にパイロット圧を供給するパイロッ
ト圧供給手段を、リフトシリンダ4への作動油供給用管
路25から分岐された管路40で構成したため、パイロ
ット圧供給手段の構成が簡単になる。
【0068】(チ) ティルトシリンダへ9への作動油
の供給の制御が、ティルトシリンダ9への作動油の供
給、排出を切換え制御するティルト用制御弁22(手動
操作方向切換弁)と、ティルト用制御弁22とティルト
シリンダ9とを接続する管路34aの途中に設けられた
制御弁35とにより行われる。従って、作業者が従来の
手動操作弁とほぼ同様な操作でティルト動作を実施で
き、しかも、必要に応じて電磁弁の制御による自動水平
制御や後傾速度制御等を行うことができるので、荷役作
業の際に作業者の負担が少なくなる。
【0069】(リ) スプールの移動量の大きな方向切
換弁を手動操作弁とし、スプールの移動量の少ない流量
調整用に電磁弁を使用しているため、電磁弁の構造を簡
単かつ小型化できるとともに、スプールと摺動面とのク
リアランスを小さくでき、作動油の漏れ量が少なくな
る。
【0070】(ヌ) スプール弁は大きな圧が加わった
状態では摺動面から作動油が漏れるが、前傾停止状態で
はティルト用制御弁22とロッド室9bとを接続する管
路34aに設けられたパイロット操作逆止弁36が閉鎖
状態となるため、ティルト用制御弁22及び制御弁35
に大きな圧が作用しない。従って、所定の前傾位置にマ
スト3を長時間保持する際に、ティルト用制御弁22や
制御弁35からの作動油の漏れが防止され、確実に所定
の前傾角度に保持される。
【0071】なお、実施の形態は上記に限定されるもの
ではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ マスト角度検出手段はマスト3の基準位置からの傾
動角度を検出可能なものであればよく、ティルトシリン
ダ9の回動角度を検出する回転式のポテンショメータ1
5に限らず、例えば、ティルトシリンダ9の伸縮量、即
ちピストンロッド9aの突出量を検出するリニアポテン
ショメータを使用してもよい。また、マスト3とともに
回動する軸の回動角度をポテンショメータやロータリエ
ンコーダで検出する構成としてもよい。
【0072】○ 前傾検出スイッチ18及び後傾検出ス
イッチ19はティルトレバー13が操作位置に移動した
ことを検出できるものであればよく、マイクロスイッチ
に限らず、近接スイッチや光スイッチを使用してもよ
い。
【0073】○ フォークリフト1に報知手段を設け、
CPU50が前傾検出センサ18あるいは後傾検出セン
サ19が故障と判断したとき、比例ソレノイド弁39へ
の作動停止指令、即ち消磁指令を出力するとともに、報
知手段への作動指令信号を出力する構成とする。報知手
段としては、ブザー、警告灯、ディスプレイ(表示装
置)等がある。この場合、作業者が報知手段の作動を確
認して、故障個所の修理等の対処を早期に行うことがで
きる。
【0074】○ CPU50が前傾検出センサ18ある
いは後傾検出センサ19が故障と判断したとき、比例ソ
レノイド弁39への作動停止指令を出力する代わりに、
前記のような報知手段への作動指令信号を出力する構成
とする。この場合、故障検出時に、電磁弁に対する不要
なパイロット圧の供給の自動停止は行われないが、作業
者が報知手段の作動を確認したとき、荷役作業の中止等
により対処が可能となる。
【0075】○ 電磁弁としてパイロット操作比例弁に
代えて、ソレノイド操作弁を使用してもよい。 ○ ティルトシリンダ9に限らず、リフトシリンダ4の
制御を手動のリフト用制御弁21と、電磁弁との組み合
わせで行う場合に適用してもよい。
【0076】○ 揚高センサ14は被検知部が有るか否
かを検知できるセンサであればよく、近接スイッチに代
えてリミットスイッチや光スイッチを使用してもよい。 ○ 揚高を高揚高か否かの2段階ではなく、揚高センサ
14を複数設けて揚高を3段階あるいは4段階以上の複
数段階で検出可能とする。そして、荷の積載時には荷の
荷重との組み合わせで、後傾速度制限を3段階以上で行
うようにする。この場合、荷の有無に拘わらず2段階の
揚高で後傾速度制限を行う場合に比較して、後傾速度を
より適正な値に設定できる。
【0077】この場合、揚高検出手段として揚高を連続
的に検出可能なセンサを使用してもよい。例えば、揚高
を連続的に検出可能なセンサとして、従来使用されてい
るリール式の揚高センサを使用する。また、揚高を連続
的に検出するセンサとしてリール式の揚高センサ以外の
ものを使用してもよい。
【0078】○ パイロット圧供給手段を作動油供給用
管路25から分岐された管路40で構成する代わりに、
エンジンEで駆動される容量の小さな油圧ポンプを別に
設け、その油圧ポンプから管路40にパイロット圧用の
作動油を供給する構成としてもよい。この場合、減圧弁
42はなくてもよい。
【0079】○ パイロット操作逆止弁36を省略して
もよい。パイロット操作逆止弁36がない場合は、制御
弁35をボトム室9cとティルト用制御弁22を接続す
る管路34bに設けてもよい。パイロット操作逆止弁3
6がない場合は、前傾状態での制御弁35及びティルト
用制御弁22からの作動油の漏れが防止されないため、
制御弁35を両管路34a,34bのいずれの側に設け
ても同じ作用となる。
【0080】○ リフト用制御弁21、ティルト用制御
弁22、制御弁35及び比例ソレノイド弁39等を1個
のコントロールバルブ44に一体に組込んだが、各制御
弁21,22,35を別体に形成してもよい。
【0081】○ 荷役用アタッチメントとしてフォーク
6以外のアタッチメント、例えばロール紙の運搬に使用
するロールクランプ、ブロックの運搬や高積み作業に使
用するブロッククランプ、コイル状に巻かれたワイヤ及
びケーブル等コイル状あるいは円筒状の荷の運搬に使用
するラム等を装備したフォークリフトや、フォークリフ
ト以外に例えばショベルローダ、バックホー車、高所作
業車等に適用してもよい。
【0082】○ エンジンを駆動源とする産業車両に限
らず、バッテリを駆動源とする産業車両に適用してもよ
い。なお、本明細書で「荷役用アタッチメントを作動さ
せる」とは、アタッチメントを直接作動させる場合に限
らず、アタッチメントを支持している部材、例えばフォ
ークリフトのマストを作動させる場合をも意味する。ま
た、「産業車両」とは、油圧シリンダを備え、油圧シリ
ンダにより往復作動される被作動体を備えた車両を意味
し、フォークリフトに限らず、高所作業車、ショベルロ
ーダ、バックホー車等も含む。
【0083】前記各実施の形態から把握できる請求項記
載以外の技術思想(発明)について、以下にその効果と
ともに記載する。 (1) 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明に
おいて、前記電磁弁はパイロット圧で操作されるととも
に、パイロット圧が比例ソレノイド弁で制御される構成
である。この場合、シリンダの作動時にその作動速度の
制御が容易となる。
【0084】(2) 請求項1〜請求項4及び(1)の
いずれかに記載の発明において、前記電磁弁はノーマル
クローズ型のものである。この場合、産業車両の停止中
に荷役操作手段が操作されてもシリンダが作動するのを
防止できる。
【0085】(3) 請求項1〜請求項4のいずれかに
記載の発明において、荷役操作検出手段が故障と判断し
たとき、報知手段(ブザー、警告灯等)への作動指令信
号を出力する制御手段を備えた構成とする。この場合、
作業者が報知手段の作動を確認して、故障個所の修理等
の対処を早期に行うことができる。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項4
に記載の発明によれば、荷役操作検出手段がオン状態で
固着となる故障を検出することができるため、故障に早
期に対処することができる。
【0087】請求項2に記載の発明によれば、荷役操作
検出手段がオン状態で固着となる故障が発生しても、荷
役操作手段が荷役操作位置に操作されていなければ電磁
弁への作動指令が停止される。従って、不要な作動油の
供給のために油圧ポンプに対する負荷の増大による作動
油のオーバーヒートや、電磁弁に無駄な電流が流れ続け
ることによる電磁弁及びその制御手段のオーバーヒート
を防止できる。
【0088】請求項3に記載の発明によれば、フォーク
リフトのティルトシリンダのティルト制御において、請
求項1及び請求項2の発明の効果を奏する。請求項4に
記載の発明によれば、出力電圧の変化量により傾動角の
変化を容易に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の故障診断手順を示すフローチ
ャート。
【図2】 制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 ティルト操作レバーの側面図。
【図5】 ティルトシリンダ及びリフトシリンダ作動用
の油圧回路図。
【図6】 ティルト角とポテンショメータの出力電圧の
関係を示す線図。
【図7】 後傾操作時の指令電流値とティルト角の関係
を示す線図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、3…被作動体と
してのマスト、6…荷役用アタッチメントとしてのフォ
ーク、9…ティルトシリンダ、13…荷役操作手段とし
てのティルトレバー、15…作動量検出手段としてのポ
テンショメータ、18…荷役操作検出手段としての前傾
検出スイッチ、19…同じく後傾検出スイッチ、22…
手動操作方向切換弁としてのティルト用制御弁、35…
電磁弁を構成する制御弁、39…同じく比例ソレノイド
弁、45…制御装置、49…電流検出手段としての電流
検出回路、50…制御手段及び判断手段としてのCP
U。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷役用アタッチメントを作動させるシリ
    ンダへの作動油の供給制御を、前記シリンダへの作動油
    の供給、排出方向を切換え制御する手動操作方向切換弁
    と、電磁弁との共同で行う産業車両において、 前記手動操作方向切換弁を操作する荷役操作手段と、 前記荷役操作手段が荷役操作位置に操作されたか否かを
    検出する荷役操作検出手段と、 前記シリンダにより作動される被作動体の作動量を検出
    する作動量検出手段と、 前記電磁弁に流れる電流を検出する電流検出手段と、 前記電流検出手段から適切な出力信号が出力されている
    状態で、前記荷役操作手段が荷役操作位置に操作されて
    いる間の前記作動量検出手段の出力信号の変化を観測
    し、その変化量が所定値以下の場合は前記荷役操作検出
    手段が故障と判断する判断手段とを備えた産業車両の故
    障診断装置。
  2. 【請求項2】 前記判断手段が故障と判断したときは、
    前記荷役操作検出手段から電磁弁を作動すべき信号が出
    力されていても、前記電磁弁への作動指令を停止する制
    御手段を備えた請求項1に記載の産業車両の故障診断装
    置。
  3. 【請求項3】 前記産業車両はフォークリフトであり、
    前記シリンダはティルトシリンダであり、前記荷役操作
    手段はティルトシリンダの作動指令を行うティルト用操
    作手段であり、前記作動量検出手段はマストの傾動角度
    を検出する傾動角度検出手段である請求項1又は請求項
    2に記載の産業車両の故障診断装置。
  4. 【請求項4】 前記傾動角度検出手段はマストの基準位
    置からの傾動量に対応した電圧を出力する構成である請
    求項4に記載の産業車両の故障診断装置。
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