JP3147938B2 - 液体流出制御弁及びマイクロバルブ及び液体流出制御弁の制御方法 - Google Patents

液体流出制御弁及びマイクロバルブ及び液体流出制御弁の制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に制御弁に関し、特
に弁オリフィスを開閉するために機械的なビーム座屈を
利用した超小型制御弁に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】流量制御
の多くの分野、特に空気圧式流量制御の分野では、電子
制御信号に応答して迅速に、かつ比較的低いエネルギ消
費で作動する制御弁を使用することが望ましい。更に、
多くの用途では、制御弁のデッドボリュームが比較的小
さいことが望ましい。このような特徴を有する弁の種々
の用途がマーク・ズデブリック(Mark Zdebl
ic)氏の米国特許第4,821,997号及び4,8
24,073号に開示されている。
【0003】米国許第4,824,073号には電気
パルスを利用して流体の流量を制御する公知の方法の一
つが、スタンフォード大学のスティーブ・テリー(St
eve Terry)氏が開発した流体弁への電気素子
であることが記載されている。この弁は内部に薄い隔膜
を加工したシリコンのような基板を使用している。基板
のほぼ全体に穴をエッチングすることによって空洞が形
成されている。それによって可撓隔膜として利用される
空洞用の薄い底壁が残される。隔膜が形成される第1基
板の側面には第2基板が形成され、これは多岐管空洞の
壁に形成された気体を出し入れするための経路もしくは
ノズルを内部にエッチングした多岐管形の空洞を有して
いる。多岐管空洞には更にマニホルドへの、又、ノズル
からの、又はその逆の流体経路を形成するためのもう一
つのポートが形成されている。第2基板内の多岐管空洞
は、第1基板のマニホルドが撓むと、これが多岐管空洞
のノズルの周囲に形成された密封リングと接触し、それ
によりノズルともう一つのポートとの間の多岐管空洞へ
の流れ経路を閉じるように第1基板の隔膜上に配置され
ている。第1基板の隔膜が撓まない位置にあると、多岐
管空洞内のノズルは閉じず、液体は入力ポートと多岐管
空洞を通って、ノズルへと、又はその逆の経路で自由に
流れる。第1基板の隔膜はピストンによって加えられる
機械力によって強制的に撓む。このピストンはソレノイ
ド又は他の種類の電磁素子によって駆動される。
【0004】前述の弁構造の欠点の一つはソレノイドが
大電源を必要とし、電力消費が大きいことである。更
に、ソレノイド又はその他の電磁素子は大型で重い。ソ
レノイドが大型でないとすれば、第1及び第2基板の空
洞の寸法は大幅に縮小されよう。第1及び第2基板は従
来の平面フォトリグラフィ技術を利用してエッチング
加工されたシリコン・ウェーハであるので、ソレノイド
でないとすれば流体弁の電気素子の寸法を大幅に縮小す
ることが可能であろう。流体弁構造のこのような従来の
電気素子はスースの利用が効率的ではない。ソレノイ
ドはソレノイドのピストンが第1基板内の隔膜を押圧す
るように第1基板に機械的に取付けられており、かつソ
レノイドはウェーハのスペースの多くを占めるほど大き
いので、単一のシリコン・ウェーハには一般にこのよう
な弁構造は3つしか形成することができない。このよう
な構造は製造コストが比較的高く、ソレノイドとガラス
とを結合することが比較的困難である。一般に、ソレノ
イドはナットとボルトによって厚いパイレックス・ウェ
ーハに取付けられる。この取付け方法は製造コストが高
く、故障の主要な原因になる。更に、このような構造は
別の故障原因になり得る可動部品を有している。しか
し、このような構造の主要な欠点は構造全体をフォト
グラフィ技術によって容易に量産できないことであ
る。
【0005】米国特許第4,824,073号は更に加
熱されると一定容積の気体又は液体が膨張し、圧力上昇
する原理を利用して可撓壁、すなわち気体又は液体が満
たされている空洞の単数又は複数の壁を形成する薄い隔
膜を撓ませるための流体弁に取りつける電気素子を開示
している。隔膜の撓みは入力ポートから多岐管を通って
出力ノズルへと至る、又はその逆の流体経路を密封し、
又は密封を解くために利用することができる。弁は直線
的な流量制御を行うために直線的に作動することができ
る。すなわち、弁を制御して制御信号の大きさに従って
弁を通る流体の流量を変更することができる。隔膜の撓
みは更に温度変化又は測定される他の現象の測定値を判
定する目的のセンサ表示として利用することができる。
【0006】各々の設計の基本要素には、基板内に形成
された空洞が含まれ、空洞の一つの壁は薄い可撓隔膜で
ある。空洞は一定モルの気体又は液体を封入し、液体の
場合は蒸気圧を上昇させ、気体の場合は圧力を上昇させ
るために空洞内の流体の温度を上昇させるには幾つかの
方法と装置がある。空洞内の物質のこのような加熱は多
くの方法のいずれかによって行うことができる。その一
つは電流が抵抗素子を導通して熱を発生し、空洞内に溜
まった流体を加熱するために空洞の壁(拡散型抵抗の場
合は単数又は複数の壁)又は空洞内部のどこかに取りつ
けた抵抗性加熱素子を使用することでる。
【0007】代表的な構造は隔膜空洞及び加熱構造用の
シリコン・パイレックスの挟装構造である。隔膜室はシ
リコン・ウェーハのほぼ全体をエッチングすることによ
ってシリコン・ウェーハ内に形成されるが、隔膜室の隔
膜の必要な厚さと等しい境界でウェーハの反対側の短い
部分は残される。パワトランジスタ、又は多重入力及び
出力ポートを有する全帰還制御システムのような別の信
号処理回路を従来の処理方法でウェーハとの平衡で予め
製造しておくことができる。この回路は薄膜室によって
形成された流体弁に取りつけた電気素子と複合して利用
して、適合する処理段階を用いることができ、それによ
って弁自体と同じシリコン・ウェーハ上に配置された独
自のインタフェース回路を有する弁もしくは変換器が形
成される。隔膜室が変換器として利用されるセンサの使
用例の場合も同じことが該当する。そこでウェーハ上の
どこかに形成された信号処理又はその他の回路は、その
動作のための変換器からの出力信号に関する処理、条件
及びその他の機能に利用することができる。
【0008】その一部として隔膜を有するシリコン基板
の表面は別のウェーハと挟装され、その内部には入力ポ
ートとノズルを有するマニホルドが形成される(ノズル
を入力ポートとし、もう一つのポートを出力ポートとす
ることができる。)。第2ウェーハが第1ウェーハに取
付けられる際に、隔膜が撓み中にノズルと、その周囲の
密封リングが移動する経路内に位置するように流体マニ
ホルドの位置は締められる。隔膜の撓みによって流体マ
ニホルドの入力ポートと出力ポートとの間の流体連経路
の断面積が変化する。撓みが充分に大きいと、隔膜はノ
ズル周囲の密封リング上に完全に被さり、ノズルからの
流れを完全に遮断する。
【0009】米国特許第4,821,997号及び4,
824,073号に記載されている前述の弁の問題点
は、一定容積の流体を密封された囲壁内に封入すること
を含む製造工程には多数の処理段階が含まれることであ
る。従って、米国特許明細書第4,821,997号及
び4,824,073号に記載されている用途を含む広
範な用途で使用でき、しかもこれらの特許に開示されて
いる超小型弁を製造するよりも大幅に容易かつ安価であ
る超小型制御弁を製造することが望ましい。
【00010】
【課題を解決するための手段】本発明は流量制御用の弁
装置に関する。弁は流体経路を形成する孔が貫通してい
る基板から成っている。第1及び第2終端部を有するビ
ームが基板と所定の位置関係を持って取付けられてい
る。湾曲的に変位可能なビームの中間部は孔を通って流
体が流れることを阻止し、又は可能にするために孔を覆
い、又は開放するために、孔と重なる位置関係で配置さ
れている。温度制御アセンブリはビームの温度を制御し
て、ビームの中間部を選択的に湾曲的に変位させ、孔を
通って流れる流量を制御するために使用される。温度制
御アセンブリにはビームの近傍に位置する抵抗にエネル
ギを供給し、又はビームを加熱するために電流をビーム
に通す比較的小さい電力の電源を備えることができる。
【00011】本発明は更にビームの端部がオリフィス
に対して所定の位置関係になるようにビームをオリフィ
スと重なるように取付け、かつビームの温度を制御して
ビームを選択的に変形し、オリフィスを選択的に覆い、
又は開放する段階を含む、オリフィスを通る流体流量の
制御方法も含んでいる。
【00012】本発明は更に、基板部材を貫通する孔を
形成する段階と、孔と重なり、これを覆ったり、開放し
たりするように変形して変位するようにビーム部材の中
間部を取りつける段階を含む制御弁の製造方法も含むこ
とができる。
【00013】
【実施例】図1〜図3は流体の流量を制御するための超
小型弁装置10を示している。弁装置は第1流れ経路を
形成する貫通孔26を有する基板12から成っている。
第1及び第2終端部82,84と、中間部86を有する
ビーム72は、第1基板12の近傍に取付けられ、その
中間部は孔26と重なるように配置され、その終端部8
2,84は基板に所定の位置関係に保持されている。中
間部86は湾曲的に変位可能であり、孔を通って流体が
流れることを阻止し、又は可能にするために孔26を覆
い、又は開放することができる。温度制御アセンブリ9
6,98等は、ビーム72の温度を選択的に制御するた
めに使用され、孔26を通って流れる流体の流量を制御
するよう、その中間部86を選択的に湾曲変位させる。
本明細書で用いる“湾曲変位”とはビームの縦寸法の変
化の結果として両端が固定されているビームの中間部で
生ずる横方向の変位を意味している。ビーム72では熱
膨張の結果として湾曲変位が生ずる。これまで弁装置1
0を基本的に説明してきたが、次に弁装置の種々の特徴
をより詳細に説明する。
【0014】図1に示すように、超小型弁10は、ほぼ
平行六面体の形状でよい第1基板12を備えている。基
板12は上面14と、底面16と、前表面18と、後表
面20と、左側面22と右側面24とを有している。一
実施例では、完成したチップ内での第1基板12の長さ
は4mm,幅6mm,厚さ0.38mmである。上面1
4と底面16の間に延在する第1孔26は弁の出口オリ
フィスを形成する。基板の上面と底面の間に延在する第
2孔28は弁の入口オリフィスを形成する。一実施例で
は、孔26、28の各々は約0.04mm2 の開口断面
積を有している。ほぼ平行六面体の形状の第2基板32
は、上面34と、底面36と、前表面38と、後表面4
0と、左側面42と右側面44とを有している。第2基
板32には、上面34から下方に延びる空洞52が形成
されている。空洞52は空洞底面56と、正面58と、
後面60と、左側面62と、右側面64とによって形成
される。第2基板32は、第1基板12と同じ長さと幅
寸法を有し、かつ、例えば0.38mmの厚さを有する
ことができる。本発明の好ましい一実施例では、基板部
材の各々はシリコン基板である。
【0015】第1基板は周辺結合層68によって第2基
板に取付けられ、前記層は第1及び第2基板12,32
のそれぞれに設けられた熱結合周辺従属層67,69か
ら成っている。孔26及び28は第1基板12が第2基
板32に取付けられると、双方の孔がプレナム室として
機能する空洞52と連通するように配置されている。
【0016】ほぼ平行六面体状のビーム部材72は、上
面76と、底面78と、第1及び第2端部82,84
と、中間部86とを有している。ビーム部材72は、第
1と第2の基板12と32の間に狭装され、その端部8
2,84は基板と所定の位置関係に保持され、その中間
部86孔26と重なる位置に配置されている。好ましい
一実施例では、ビーム部材72は第2基板部材32と一
体に形成されている。別の実施例では、ビーム部材72
は基板部材と同じ材料で構成してもよく、又は図8に関
して後述するように、電導性であり、電流を導通するこ
とによってビーム部材を加熱することができる金属のよ
うな別の材料で構成してもよい。図2及び図3に示すよ
うに、ガスケット材料90の周辺リングは、ビーム部材
72が図3の点線で示す撓んだ位置にある場合に、オリ
フィスの密閉を促進するためにオリフィス26の下開口
部の回りに配置することができる。このガスケットの厚
さは約0.001mmでよい。図3に示すように、加熱
抵抗96,98はビーム部材72のいずれかの端82,
84に配置でき、かつ、例えばパッド領域83,85に
よって後述するように図8で140,142,144で
示した電源に取りつけることができる。加熱抵抗96,
98は、各々厚さ0.0002mmのチタンから成る1
0オームの抵抗体であり、ビーム部材が厚さ0.02m
mのニッケルから構成された本発明の実施例では、ビー
ム部材72を選択的に加熱する目的で、各々が5ボルト
の電源に切り換え可能に接続することができる。
【0017】図3に示すように、比較的低い温度、例え
ば周囲温度(70℃)では、点線で示したビーム部材7
2は比較的平坦な構造になり、その上面は孔26の周辺
と、又は、ガスケット材料を使用する場合はガスケット
材料90と接触する位置にある。プレナム室52内の液
圧はビーム部材の中間部86を孔26の周囲と密閉状態
に保持する。
【0018】図2に示したように、又、図3の実線で示
すように、例えば抵抗96,98の加熱によりビームは
膨張し、座屈する。ビームがニッケル製であり、かつ、
前述のように熱源が抵抗96,98であり、弁を通過し
て流れる流体が周囲温度で給送される気体である代表的
な実施例では、座屈が生じ、ひいては孔の開口部を図3
に示した位置に開放するのに充分な150℃までの温度
上昇に達するには0.1秒を要するビームを使用でき
る。アナログ式の開放応答を生成することが望ましい本
発明の実施例では、ビームの長さ−厚さ比は少なくとも
100であることが好ましい。ディジタル式の応答、す
なわちスナップ式の開閉が望ましい実施例では、ビーム
の長さ−厚さ比は最大30であることが好ましい。図2
及び図3に図示したように、オリフィス26と28は従
来の手段によって第1基板12の上面に取りつけた円筒
状導管でよい、流れ管出口部94と入口部92のそれぞ
れと連通することができる。
【0019】図2に示すように、プレナム室には一つ以
上の入口28を設けてもよく、これらの入口は第2基板
32と第1基板12を貫通して設けることができる。
【0020】図4〜図8は、図1〜図3に示した実施例
と異なる超小型弁110の実施例を示している。超小型
弁110は上面114と、底面116と、上面から底面
へと延びる孔118とを備えている。上面122と、底
面124と、第1端部126と、第2端部128と、中
間部130とを有するビーム120は、ビームの端部1
26,128に設けた結合材132によって基板112
の上面に取付けられている。結合材132の厚さは、ビ
ームが周囲温度で応力を受けない状態にある時に、ビー
ムの底面124と上面114の間に小さい空隙133が
生ずるような厚さである。一実施例では、基板112の
長さは4mm,幅6mm,厚さ0.3.8mmであり、
それを貫通して延びる孔の開口面積0.4mm2 ,であ
り、シリコン製のものでよい。ビームの長さは1mm,
幅は0.4mm,厚さ0.015mmでよく、ニッケル
製でよい。
【0021】図8は例えば気体クロマトグラフ用の窒素
供給管の一部である上流部135と下流部136とを有
する供給管134内での超小型弁110の使用例を図示
している。図8に更に図示されているように、ビーム1
20の反対端126,128に電流供給線140,14
2が取付けられ、他端では例えば5ボルトのバッテリー
等比較的低電力のバッテリーでよい電源144に作動的
に接続されている。電流供給線の一つ、例えば140は
導線146を経て制御信号を電子切り換え装置145に
供給する制御装置148によって作動的に制御される電
子切り換え装置145を通過する。一方、制御装置14
8は、超小型弁110の下流の流れ管134内に配置さ
れた流量監視装置152からの信号を受ける。監視装置
152は流量又は静圧のような所定の流れパラメタを表
す信号を制御装置148に送る従来型の流量監視装置又
は圧力監視装置でよい。制御装置148は監視信号値と
所定の目標値とを比較して、監視信号のこの目標値から
の偏差に応じて制御弁を開閉する制御信号を発生するよ
うにプログラムされたEPROMチップでよい。
【0022】ビーム120が例えば周囲温度のような比
較的低い温度状態にある場合は、ビームは通常は図5に
示した平坦な状態にある。しかし、図6に示したよう
に、例えば50ゲージpsi(pounds per
square inch gage)のような管134
内の上流圧力によってビームの中間部は、パーチャ
即ち、孔118の周囲で基板112の上面に押圧され、
孔を閉じ、そこを通る流れを阻止する機能を果たす。電
流がビームを導通すると、ビームの抵抗によってその温
度は上昇し始め、それによりビームは上方へと図7に示
した孔118を開放する位置へと湾曲して、孔118を
流体が流れることを可能にする。本発明の好ましい一実
施例では、ビームに供給される電気エネルギを変更し
て、選択された流量を保持し、又はその他の選択された
流れパラメタを一定値に保持するように孔118を次
第に開放、又は閉鎖することができる。
【0023】次に図4〜7に示した形式の超小型弁11
0の単一ウェーハの実施例の製造方法を図9を参照しつ
つ説明する。図9(a)に示すように、最初に厚さ約4
00ミクロンのp型又はn型のシリコン基板でよいシリ
コン(Si)基板200を準備する。
【0024】次に、図9(b)に示すように、酸素(S
iO )210が、厚さ0.05ないし5ミクロンまで
シリコン基板200上に溶着される。次に、図9(c)
に示すように、シリコン窒化物(Si )220が
低圧化学蒸着(LPCVD)を用いて500ないし50
00オングストローム()の厚さに溶着される。
【0025】次に、図9(d)に示すように、チタン2
30の上面層が厚さ200ないし2000 までスパッ
タ溶着される。次に、図9(e)に示すように、ニッケ
ル(Ni)層240が厚さ1ないし100ミクロンまで
チタン層の上に電着される。次に、図9(f)に示すよ
うに、穴250の第1の部分がCFプラズマを利用して
シリコン窒化物とシリコン酸化物を貫いてエッチングさ
れる。次に、図9(g)に示すように、穴250の別の
部分が水酸化カリウム(KOH)、イソプロピル・アル
コール(ISO)、及び水を用いてシリコン基板200
を貫いてエッチングされる。
【0026】次に図9(h)に示すように、シリコン窒
化物及びシリコン酸化物の内層220、210がCFプ
ラズマを利用してエッチングされ、流れ穴250が完成
する。図10はウェーハ上にエッチングされた流れ穴の
位置を示す底面図である。次に、図9(i)及び図11
の実線内に示したように、塩化第2鉄を用いてニッケル
層240がエッチングされてほぼI形のパターンが形成
される。好ましい一実施例では、ニッケル層の残りの部
分から分離した終端パッド部242、244を形成し
て、下層のチタン層が以下に詳述するような加熱抵抗と
して機能するように、I形のニッケル・パターンの各端
部に平行溝241、243がエッチングされる。
【0027】次に、図9(j)及び図11の点線内に示
すように、チタン層の溝241、243によって露出さ
れている領域を除く露出領域が希ふっ化水素酸を用いて
エッチングされる。チタンのエッチングはI形ニッケル
層の中央部が図11の点線で示したポイントまで切り込
まれるように充分継続してもよい。このようにしてチタ
ン層のエッチングにより基板200と被覆層210及び
220の全体に延びるオリフィスが形成され、その開口
部はいずれかの端でチタン層230に結合されたスパン
のニッケル層240で重複される。ニッケル層内のパッ
ド領域は各々、パッドの上の露出表面と導線との直接的
接触により、又は、より好適には、ウェーハを貫通して
縦に延び、関連するニッケル・パッドと接触する管(図
示せず)によって電源の導線に接続される。管自体は電
源の導線に取付けられている。この実施例では、ニッケ
ル層はチタン層よりも大幅に厚いので、ニッケルのスパ
ン・ビーム部を導通する電流は小さい抵抗しか生じな
い。しかし、ニッケル層のパッド領域に印加された電流
はチタン層を導通し、かつ、チタン層はニッケル層より
も大幅に薄いことにより、チタン層は電流の導通によっ
て加熱され、ニッケル・ビームを加熱するように作用し
て、ビームに必要な座屈作用を及ぼす。前述したよう
に、電流が比較的高抵抗のビームを導通する他の実施例
では、電流によるビームの直接的な加熱が可能である。
光エネルギ又はマイクロ波又はその誘導性加熱のような
他のビーム加熱方法を用いてもよい。
【0028】次に図1〜3に図示したような2ウェーハ
弁の製造方法を説明する。先ず基本的に図1のウェーハ
32に対応する底部ウェーハの製造法を説明する。最初
に、図12(a)に示すように、シリコン基板400
と、二酸化シリコン(SiO )の第1包囲層410
と、窒化シリコン(Si )の第2包囲層420と
から成るウェーハを準備する。窒化シリコン層の上辺は
結合されたチタン層430を有しており、一方、チタン
層430は結合されたニッケル層440を有している。
このウェーハは同じ方法で形成することができ、図9
(a)〜(e)に関して前述したものと同一の層の厚さ
と寸法を有している。次に、図12(b)に示したよう
に、先ずニッケル層440を、次にチタン層430をエ
ッチングして、ニッケル・パッド領域と、図9(i)、
(J)および11に関して前述したものと同じ方法でチ
タン層430の周辺領域に端部が固定されたニッケル・
ビームとを形成する。ニッケル層の最初のエッチング中
に、図1に69で示したものと対応するニッケルの周辺
リング(図12(b)、(c)には図示せず)も適宜の
マスクを利用して設けてもよい。次に、図12(c)に
示したように、窒化シリコン層420と、二酸化シリコ
ン層410が、その後、シリコン基板400がエッチン
グされて、図9(f)、(g)を参照して前述したもの
と同じ化学エッチング処理を利用してニッケル・ビーム
の下に空洞450を設ける。
【0029】次に図1の10で示したような2ウェーハ
弁のウェーハ12と基本的に対応する上部ウェーハの形
成方法を説明する。最初に、シリコン基板のコア500
と、二酸化シリコンの第1包囲被覆510と、窒化シリ
コン520の第2包囲被覆とから成るウェーハが図9
(a)〜(c)を参照して前述した方法等によって設け
られる。これらの寸法は図9(c)の成分と同じでよ
い。
【0030】次に、図13(b)に示したように、図1
の開口部26にほぼ対応する流れ穴550の一部が前述
のようなエッチング材料を使用して窒化シリコン被覆5
20と二酸化シリコン被覆510とを所定位置にエッチ
ングし、パターン形成する。次に、図13(c)に示し
たように、シリコン層500をエッチングすることによ
って穴を継続させる。次に、図13(d)に示すよう
に、ウェーハの最初にエッチングされた側とは反対側に
ボスがパターン形成され、ボスの外側に位置する窒化シ
リコンと二酸化シリコン層520と510がウェーハの
同じ側からエッチングで除去される。
【0031】次に、図13(e)に示すように、インジ
ウム層が残りの二酸化シリコン層と窒化シリコン層51
0、520の厚さ全体よりも薄い、例えば0.001mm
にスパッタ溶着される。次に、インジウム層が例えば塩
酸を利用してパターン形成されて、図1に示したリング
67に対応するインジウムの周辺リングを設ける。次
に、図13(g)に示したように、ウェーハの別の側に
戻り、二酸化シリコン層510を、次に図13(h)に
示したように窒化シリコン層520をシリコン層500
を通る既存の穴とは反対の領域にエッチングして、図1
〜図3のボス90に対応する二酸化シリコン510と窒
化シリコン520の周辺リングで片側が囲まれたウェー
ハを完全に貫通する穴550を設ける。
【0032】最終段階として、図13(h)のウェーハ
は下部ウェーハと接触するようにはじかれて配置され、
上部ウェーハのインジウム周囲リングは下部ウェーハの
ニッケル周辺リング及び下部ウェーハに設けたビームと
位置合わせされた上部ウェーハを貫通する開口部と接触
する。次に2つのウェーハが例えば160℃で30分間
加熱され、結合される。
【0033】上部又は下部ウェーハのいずれかを貫通し
て設けた管等によってニッケル層のパッド領域に電極を
取りつけることができる。
【0034】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、容易に製造
でき、かつ安価で消費電力の少ない超小型制御弁を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る超小型弁の分解斜視図
である。
【図2】図1の超小型弁の側断面図である。
【図3】図2と異なる方向からみた図1の側断面図であ
る。
【図4】超小型弁の他の実施例を示す平面図である。
【図5】図4の5−5線における断面図であり、ビーム
が撓んでいない状態を示す。
【図6】図4の5−5線における断面図であり、弁の閉
鎖状態を示す。
【図7】図4の5−5線における断面図であり、弁の全
開状態を示す。
【図8】図4に示す超小型弁の使用例を示す断面図であ
る。
【図9】図4に示す形式の超小型弁の製造工程の一実施
例を示す断面図である。
【図10】図9(h)の底面図である。
【図11】図9(j)の平面図である。
【図12】図1に示す形式の超小型弁の底部ウェーハの
製造工程の一実施例を示す断面図である。
【図13】図1に示す形式の超小型弁の上部ウェーハの
製造工程の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
12、32:基板 26、28:貫通孔 72:ビーム 82、84:終端部 86:中間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 399117121 395 Page Mill Road Palo Alto,Californ ia U.S.A. (56)参考文献 特開 平3−84270(JP,A) 特開 昭60−208676(JP,A) 特開 平1−213523(JP,A) 西独国特許出願公開3919876(DE, A1) 西独国特許出願公開3926647(DE, A1) 欧州特許出願公開435237(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 7/12 F16K 31/64

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の流体経路を形成する第1の孔を貫通
    させた基板と、 前記基板に対して固定された第1および第2の終端部を
    有し、さらに、前記第1の孔からの液体流出を可能に
    し、あるいは妨げるために前記第1の孔を開閉するよう
    に前記第1の孔と重なる位置関係に配置された湾曲して
    変位可能な中間部を備えたビームと、 前記第1の孔から流出する液体の制御をするために、前
    記ビームの温度を選択的に制御して、前記ビームの中間
    部を選択的に湾曲変位させる温度制御手段とを備え、 前記第1の孔は前記基板の第1の表面と第2の表面の間
    に伸長するものであり、 前記ビームの前記第1と第2の終端部は前記基板の前記
    第1の表面に取り付けられるものであり、 さらに、前記ビームは、前記基板から遠隔の位置に設け
    られた第1の表面と、前記基板の前記第1の表面と実質
    的に平行に設けられ、前記基板に近接する位置に設けら
    れた第2の表面とを備え、前記中間部が前記孔を封止す
    る位置になるように内側に座屈する第1の位置、前記中
    間部が前記孔を覆わず、広く間隔をあけた位置になるよ
    うに外側に座屈する第2の位置、前記中間部が前記孔を
    覆わず、狭い間隔をあけた前記第1、第2の位置の中間
    になる第3の位置の3つの位置に湾曲することを特徴と
    する液体流出制御弁
  2. 【請求項2】前記温度制御手段は、前記ビームを選択的
    に加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項
    に記載の液体流出制御弁。
  3. 【請求項3】前記液体流出制御弁は、比較的高圧の上流
    端部と比較的低圧の下流端部を備える流体流のなかに、
    前記ビームの前記第1の表面が前記ビームの前記第2の
    表面より上流側に設けられるように設置され、前記流体
    流の流体圧は、前記ビームの温度状態が低いあいだ、前
    記ビームの内側に座屈した位置を維持し、前記ビームが
    前記温度制御手段によって加熱されると、前記ビームが
    前記内側に座屈した位置から外側に座屈する位置に湾曲
    することを特徴とする請求項1あるいは請求項2のいず
    れかに記載の液体流出制御弁。
  4. 【請求項4】基板と少なくとも前記基板に結合する少な
    くとも1つのコーティング層を備えるウェハを有し、前
    記少なくとも一つのコーティング層はパターン形成さ
    れ、前記基板と一体に連結する両端部を備えるビームが
    画定され、前記ビームの中間部は前記基板に対して湾曲
    することができ、前記基板は、前記ビームの中間部に整
    列し該基板を貫通する開口を有し、前記ビームは該ビー
    ム自体による加熱により前記開口を開閉するように湾曲
    することを特徴とするマイクロバルブ。
  5. 【請求項5】(イ)少なくとも1種類の塗布材の層を基
    板にコーティングするステップ; (ロ)前記コーティングされた層の一部からビームを形
    成し、前記ビームの両端は前記基板と接着した状態のま
    まとするステップ; (ハ)前記ビームの中間部下に位置する前記基板に延長
    するオリフィスを形成するステップ;及び (ニ)前記ビームが一体形成され基板を流体流中に設
    置し、流体の流れが前記基板の前記オリフィスによっ
    てのみ通じるように取り付けるステップ;によって組立
    てられた液体流出制御弁を制御するため、前記ビームの
    温度を該ビーム自体の加熱により制御し、前記オリフィ
    スの開閉をおこなうように前記ビームを湾曲させること
    を特徴とする液体流出制御弁の制御方法
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