JP3148214B2 - 新しい感染性嚢疾患ウィルス - Google Patents

新しい感染性嚢疾患ウィルス

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は家禽飼育産業に関し、特に、この産業におい
て問題となっている感染性嚢疾患に関する。特に、新し
いウィルスを発見し、このウィルスおよびそれに関する
情報を用いる方法を開示する。
従来の技術 感染性嚢疾患(IBD)は家禽飼育産業における著しい
経済的損失として認識されている。この疾患は、主に養
鶏産業で発生し、悪性のウィルスにより引き起こされ、
伝染性の免疫抑制疾患症状をもたらすものである。この
症状は、当然ながら、養鶏場におけるその度の感染症を
悪化させる。この疾患は若年の鶏に衝撃を与え、ファブ
リーキウス嚢のリンパ様小節の障害をもたらすという特
徴を有している。
1987年6月12日出願の米国特許出願07/061,083号にお
いて、本出願の発明者およびその他のものは、IBDを誘
発するものとして認識されている全ての識別されたウィ
ルスに対して感受性を有し、これらを中和することの可
能な2種類のモノクローナル抗体の開発について報告し
ている。この出願の全記載内容は参考のために本明細書
に組み込まれる。実際、現在係属中であるその出願は、
モノクローナル抗体、とりわけATCC HB−9437およびHB
−9490のもとに寄託されているハイブリドーマ細胞系統
により発現されるR63およびB69として同定されているも
のを対象としており、それらはウィルスを中和できるモ
ノクローナル抗体としてその価値を有し続けるものであ
り、識別されたIBD誘発のウィルス株に対する受動性ワ
クチンを包含している。
しかしなお、最近の家禽飼育産業、特に米国東海岸の
産業の状況では、感受性嚢疾患の発生件数が増大してお
り、それは上記したモノクローナル抗体から調製される
ワクチンを含む識別されたワクチンのいずれをもっても
完全に防止できない。これらの抑制不可能な発症による
家禽飼育産業の重大な経済的負担のため、発症の原因、
および、識別されたワクチンでこのような発症を防止す
ることができない理由について、盛んに研究されてい
る。ワクチンの調製およびその投与方法には誤りは発見
されていない。にも関わらず、病気は予想不可能に発生
し続けている。
従って、識別されたどれのワクチンに対しても耐性を
有する感染性嚢疾患の発症の原因を調べ、このような発
症をこれ以上起こさないための方法を決定するために
は、従来技術ではなお問題があった。
発明の開示 米国東海岸の家禽飼育における感染性嚢疾患の原因と
なる主なウィルスは、新たに同定された変異株であり、
これは過去に開発されたモノクローナル抗体のいずれも
ウィルスを中和または結合できなかった異なる認識部位
を有する。しかしながら、これらのモノクローナル抗体
は現在の技術水準における全ての識別されたIBDワクチ
ンを中和し、反応する。そのウイルスは本質的に純粋な
形態で単離され、そして、モノクローナル抗体R63およ
びB69はウィルスには結合しないが、その他の一般的な
ウィルスに結合するが、ウィルスを中和することができ
ない抗体(以下、「非中和抗体」という)並びにUSDA
(United States Department of Agricuture)から提供
される標準的なポリクローナル抗血清が、陽性の状態で
ウィルスに結合することにより、同定されたのである。
新しいウイルスは新しいウイルスに耐性を有する抗体
を誘発する殺傷されたワクチン(不活化ワクチン)とし
て殺傷された形態で使用することができ、また、弱毒化
された形態で使用してもよく、あるいは、生存または殺
傷済ウィルスワクチン(生ワクチンまたは不活化ワクチ
ン)のいずれかを調製するために、その他何らかの遺伝
子的修飾を施してもよい。
本発明を実施するための最も良い態様 上記したとおり、米国東部および南東部の少なくとも
116の新しい単離株から得た新しいウィルスは、過去に
開発および報告されたどれのモノクローナル抗体によっ
ても中和されない。即ち、新しいウィルスの存在の発見
は、通常の方法で達成することはできないものである。
しかしながら、陰性および陽性の試験を組み合わせるこ
とにより、ウィルスの存在の発見およびウィルスの単離
が達成されるのである。
特に、過去に同定された全ての血清型IのIBDウィル
スおよび少なくとも1つの血清型IIを中和するR63と命
名されたモノクローナル抗体は、23の単離株を有したニ
ワトリから得たモホゲナイズされた嚢と反応させた場合
に、抗原捕獲ELISAにおいて、陰性の結果を示した。同
定の結果は、D78ウィルス株およびかつて米国にいて優
勢なウィルス株であると考えられた初期のウィルスに対
して先端的なMCA−B69を用いた場合にも観察された。同
時に、ブタペスト条約に従って、受託番号MB9746の下に
ATCCに寄託されたハイブリドーマ細胞系統により発見さ
れるB29と命名された別のMCA(モノクローナル抗体)
は、全ての識別された既存のウィルスワクチンと同様、
ウィルスに結合するにもかかわらずウィルスを中和しな
いのである。更に、番号ADV8701の下にアイオワ州エイ
ムスのUSDAナショナルベテリナリーサービスラボラトリ
ーより入手可能な、標準物質として使用するポリクロー
ナルIBDV抗血清は、抗原捕獲ELISAにおいて、新しいワ
クチンと結合する。ウィルスと結合するその他の非中和
抗体を同定することができ、モノクローナル抗体として
直接製造することができる。本発明は、このようにして
得られた陽性の結果を与える抗体等(以下、「陽性試験
因子」という)のいずれを用いるかということによって
制限を受けるものではない。なぜならば、ウィルスの全
体的大きさは、ウィルスを中和するのに必要な使用可能
な中和部位のいずれと比較しても極めて大きいため、こ
のような陽性試験因子やポリクローナル抗血清が結合す
ることができる部位は多く、広い範囲にわたって存在す
るためである。
即ち、ウィルスの存在は現時点ではR63およびB69に対
する抗原捕獲ELISAにおける陰性試験およびB29またはポ
リクローナル抗血清のどれかを用いた陽性試験により最
も良く測定できる。しかしながら、IBDウィルスの存在
を形態学的または徴候的に評価することは、R63 MCAが
抗原試料に結合できない場合、ウィルスの存在を明確に
立証するものである。
ウィルスの存在の同定 先ず、新しいウィルスの存在を同定するために、116
のニワトリ集団を選択し、Delmarva半島および米国南東
部の養鶏地域の116の別個の群れより嚢を入手した。116
ニワトリ集団から得た嚢は、各嚢をSGPA−EDTA緩衝液1m
l中にいれ、液状の粘性になるまで混合物を乳鉢で粉砕
することによりホモゲナイズした。この物質の低速遠心
分離により透明化し、上澄みをAC−ELISAで分析した。
この分析では96ウェルのImmulon 1プレート(Virgi
niaのDynatechより入手)をコーティング緩衝液中の2
μg/ml濃度のStaphlycoccus aureus由来のプロティン
A、0.1mlでコーティングした。4℃で18時間の後、プ
レートの内容物を捨てた。代わりに、ツイーン20および
2%脂肪非含有乾燥粉乳を含有するリン酸塩緩衝食塩水
中、R63およびB69 IBDウィルスに特異的なMCAを産生す
るハイブリドーマ培養物から採取した酸上澄みの1/10希
釈液を添加した。4℃で24時間反応させた後、プレート
の内容物を捨てて水切りし、室温で30分間ブロッキング
した。ブロッキング後、プレートを空にし、水切りし
た。ホモゲナイズされた嚢懸濁液の各試料の連続希釈溶
液0.1mlをコーティングされたプレートに添加し、イン
キュベーションした後、プレートを空にし、水切りし、
PBS−Tで3分間3回洗浄した。次に、各ウェルに、ビ
オチン標識R63 MCAコンジュゲート0.1mlを添加し、PBS
−T+NFDMで希釈した。1時間のインキュベーションの
後、プレートを再度空にし、洗浄した。次に、ストレプ
トアビジン−西洋わさびペルオキシダーゼ・コンジュゲ
ート0.1mlを各ウェルに添加した。1時間インキュベー
トした後、プレートを再度空にし、洗浄した。その後、
TMB基質を添加した。短いインキュベーションの後、自
動分光分析器により検体を650nmで測定した。即ち、ビ
オチニル化されたR63 MCAを、ウィルスと、R63およびB
69のウェルとの間の陽性反応のシグナルとして用いる一
方、ポリクローナル抗IBDV血清をB29をとらえるシグナ
ルとして使用して同様にAC−ELISAを行った。別法とし
て、ビオチニル化B29を用いても同様の効果が得られ
る。更に、R63、B69、B29、ポリクローナルのいずれを
標識したものを用いてもよい。
全116株はR63およびB69に対して陰性であったが、ウ
ィルスを中和しない形態で結合するB29 MCAに対しては
明らかに陽性であった。
R63は過去に同定されたIBDウィルスの全てに対する中
和抗体であるため、ウィルスを中和しないものの検定と
してR63のみを使用する検定だけで十分である。更にB69
を使用することはより高い信頼性をもたらし、従来のIB
DV株を更に検索分離するために使用できる。
ウィルスの純度および病原性の確認 受託番号i−792およびi−793の下にブタペスト条約
に準じてパスツール研究所に寄託したものによりウィル
スが発現される同定単離株の5つから得た試料を合わ
せ、R63 MCAと反応させ、SPFニワトリに接種した。接
種5日後、それらのニワトリおよび未接種ニワトリを剖
検した。合わされた試料を接種されたニワトリ、即ちNe
gaVac(NV)と命名したものは、感染性嚢疾患にのみ合
致する障害を有していた。
確認のために、接種11日後ニワトリから抗血清を採取
し、間接ELISAで試験したところ、IBDVへの血清学的変
換が観察されたが、その他の関連家禽疾患は認められな
かった。これらのニワトリより得た嚢試料をホモゲナイ
ズし、R63およびB69の存在下、2代目の継代培養株を得
たが、同様の結果が得られた。両方の世代において、0
点〜9点の尺度を用いた場合、B29 MCAに対する反応性
は9点であり、B69およびR63に対する反応性は0点であ
った。即ち、ウィルスまたはその他のものから調製され
た、R63およびB69の中和部位で識別されているいずれの
ワクチンとも関連のない、過去未同定のウィルスの純粋
な調製物を得ることができた。なお、このようにして同
定されたウィルスは、免疫原性のない媒体または免疫原
性を有する媒体のいずれにでも、ウィルスを懸濁させ、
ウィルスの精製調製物とすることができる。その他のモ
ノクローナル抗体の調製、蛋白質情報、および、RAN分
析は現在検討中である。この情報は、非毒性の中和組み
換えウィルス様蛋白に基づいたワクチンの調製のための
必要な根拠をもたらすであろう。
このような「設計された」ワクチンが得られるように
なるまでは、番号GLSn(n=1〜116)を有する各々の
単離ウィルス調製物のどれかを、殺傷された形態で、従
来の殺傷型ワクチンの調製のために使用でき、これは、
確かに新しいウィルスに対する免疫性を付与するもので
ある。このようなGLS株は一般的な方法でワクチンに調
製することができ、その方法自体は本発明の一部ではな
いが、その最も重要なものは、ウィルスの熱殺傷および
化学殺傷、すなわちウィルスの不活化であり、これによ
りワクチンの本質的な形態が温存される一方、非病原性
となり、ニワトリに接種したとき、保護NV抗体の産生が
可能になる。別法として、連続継代培養、核酸配列が除
去されたウィルスのクローニングおよび部位特異的突然
変異を包含する、ウィルスを弱毒化するための公知の方
法があり、これらにより生存非病原性のウィルスワクチ
ン(弱毒生ウィルスワクチン)を調製することが可能で
ある。ワクチンは選択されたウィルス由来の物質を単純
に配合し、担体中にそれを懸濁または混合することによ
り調製してもよい。また、このようなワクチンにモノク
ローナル抗体R63やB69を更に配合して、本発明のウィル
スばかりでなく、従来のウィルスに対しても有効なワク
チンを調製することができる。適切な投与量は、使用抗
体量を調節しながら通常の試行錯誤により決定できる。
新しいワクチンの調製と同様に重要なものとして、所
定の家禽集団においてウィルスの存在を発見するための
方法も、本発明により提供されるが、この方法は、比較
的迅速で効果的なELISA分析を利用したものであり、こ
れは、R63のみとの反応、または、R63およびB69の両方
との反応が陰性であり、かつポリクローナルワクチンま
たはB29との反応が陽性である場合は、ウィルスの存在
が確実になるのである。B29はブタペスト条約に従っ
て、受託番号HB 9746の下にATCCに寄託されたハイブリ
ドーマ細胞系統により発現される。
本出願の提出までに、少なくとも333集団を試験し
た。当然ながら、116の集団はR63モノクローナル担体単
独、またはR63およびB69の両方に対しては陰性結果を示
し、B29 MCAに対しては陽性であった。即ち、新しいウ
ィルスはニワトリにおける感染性嚢疾患の原因におけ
る、優勢で成長しつつある因子であると考えられる。
本発明の出願時点では、新しく同定されたウィルス
は、血清型Iのサブタイプであるものの、これが1つの
サブタイプであるか、新しいIBDV血清型を構成するもの
であるかは明確ではない。どれの場合にも、ウィルスの
存在の確認およびそれからワクチンを調製することは、
株または血清型のどれの場合も同様の方法で達成される
ものであり、従って本発明はそれにより制限されること
はない。
上記開示に基づいて本発明を種々多様に変形ないし変
更することが可能であることは明らかである。従って、
本発明の請求範囲内において、本発明は、本明細書に記
載したものとは異なるように開示することも可能であ
り、異なるように実施することも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/577 G01N 33/577 B (72)発明者 シュナイダー、デヴィッド ビー. アメリカ合衆国 20706 メリーランド 州 シーブルック フランクリン アヴ ェニュー 9525 (56)参考文献 米国特許4530831(US,A) Poultry Science, 1985,Vol.64,No.5,pp. 841−843 Archives of Virol ogy,1988,Vol.87,No.3− 4,pp.191−203 Virology,1985,Vol. 143,No.1,pp.35−44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】家禽の感染性嚢疾患を誘発するとともに、
    モノクローナル抗体R63とウイルスとを抗原捕獲酵素結
    合免疫アッセイにおいて接触させたとき、前記モノクロ
    ーナル抗体が結合せず、かつ、ポリクローナル抗血清US
    DA ADV8071およびモノクローナル抗体B29から選択され
    るテスト因子とウイルスとを抗原捕獲酵素結合免疫アッ
    セイにおいて接触させたとき、前記テスト因子が結合す
    るウイルスを含む調製物であって、前記ウイルスが感染
    性嚢疾患を誘発する特性と、C.N.C.M.No−I−792およ
    びI−793で寄託されたウイルスのモノクローナル抗体
    結合特性とを有することを特徴とする、ウイルスを含む
    実質的に純粋な調製物。
  2. 【請求項2】前記ウイルスが非免疫原性の媒体もしくは
    免疫原性の媒体のいずれかに懸濁されている請求項1に
    記載のウイルスの調製物。
  3. 【請求項3】モノクローナル抗体B69とウイルスとを抗
    原捕獲酵素結合免疫アッセイにおいて接触させたとき、
    前記モノクローナル抗体がウイルスに結合しないウイル
    スである請求項1に記載のウイルスの調製物。
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DE (1) DE68926300T2 (ja)
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