JP3154100B2 - 液晶画像表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶画像表示装置の製造方法

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JP3154100B2 JP12722198A JP12722198A JP3154100B2 JP 3154100 B2 JP3154100 B2 JP 3154100B2 JP 12722198 A JP12722198 A JP 12722198A JP 12722198 A JP12722198 A JP 12722198A JP 3154100 B2 JP3154100 B2 JP 3154100B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透光部を有する液
晶画像表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁物上の単結晶Si半導体層の形成
は、シリコンオンインシュレーター(SOI)技術とし
て広く知られ、通常のSi集積回路を作製するバルクS
i基体では到達しえない数々の優位点をSOI技術を利
用したデバイスが有することから多くの研究が成されて
きた。即ち、SOI技術を利用することで、 .誘電体分離が容易で高集積化が可能、 .対放射線耐性に優れている、 .浮遊容量が低減され高速化が可能、 .ウエル工程が省略できる、 .ラッチアップを防止できる、 .薄膜化による完全空乏型電界効果トランジスタが可
能、等の優位点が得られる。
【0003】上記したようなデバイス特性上の多くの利
点を実現するために、ここ数十年に渡り、SOI構造の
形成方法について研究されてきている。この内容は、例
えば、Special Issue:“Single−
crystal silicon on non−si
ngle−crystal insulators”;
edited by G.W.Cullen,Jour
nal of Crystal Growth,vol
ume 63,no 3,pp429〜590(198
3).にまとめられている。
【0004】また、古くは、単結晶サファイア基体上
に、SiをCVD法(化学気相法)で、ヘテロエピタキ
シーさせて形成するSOS(シリコンオンサファイア)
が知られており、最も成熟したSOI技術として一応の
成功を収めはしたが、Si層と下地サファイア基体界面
の格子不整合により大量の結晶欠陥、サファイア基体か
らのアルミニュームのSi層への混入、そして何よりも
基体の高価格と大面積化への遅れにより、その応用の広
がりが妨げられている。比較的近年には、サファイア基
体を使用せずにSOI構造を実現しようという試みが行
なわれている。この試みは、次の二つに大別される。 (1)Si単結晶基体を表面酸化後に、窓を開けてSi
基体を部分的に表出させ、その部分をシードとして横方
向へエピタキシャル成長させ、SiO2 上へ単結晶Si
層を形成する技術。 (2)Si単結晶基体そのものの表面を活性層として使
用し、その下部にSiO2 を形成する技術。
【0005】上記(1)を実現する手段として、CVD
法により、直接、単結晶層Siを横方向エピタキシャル
成長させる方法、非晶質Siを堆積して、熱処理により
固相横方向エピタキシャル成長させる方法、非晶質或い
は、多結晶Si層に電子線、レーザー光等のエネルギー
ビームを収束して照射し、溶融再結晶により単結晶層を
SiO2 上に成長させる方法、そして、棒状ヒーターに
より帯状に溶融領域を走査する方法(Zone mel
ting recrystallization)が知
られている。これらの方法にはそれぞれ一長一短がある
が、その制御性、生産性、均一性、品質に多大の問題を
残しており、いまだに、工業的に実用化したものはな
い。例えば、CVD法は平坦薄膜化するには、犠牲酸化
が必要となり、固相成長法ではその結晶性が悪い。ま
た、ビームアニール法では、収束ビーム走査による処理
時間と、ビームの重なり具合、焦点調整などの制御性に
問題がある。このうち、Zone Melting R
ecrystallization法がもっとも成熟し
ており、比較的大規模な集積回路も試作されてはいる
が、依然として、亜粒界等の結晶欠陥は、多数残留して
おり、少数キャリヤーデバイスを作成するにいたってい
ない。また、何れの方法もSi基体を必要とするためガ
ラスのような透明な非晶質絶縁物基体上に良質な単結晶
Si層は得られない。
【0006】上記(2)の方法であるSi基体をエピタ
キシャル成長の種子として用いない方法においては、次
の3種類の方法が挙げられる。
【0007】.V型の溝が表面に異方性エッチングさ
れたSi単結晶基体に酸化膜を形成し、該酸化膜上に多
結晶Si層をSi基体と同じ程厚く堆積した後、Si基
体の裏面から研磨によって、厚い多結晶Si層上にV溝
に囲まれて誘電分離されたSi単結晶領域を形成する方
法である。この方法においては、結晶性は、良好である
が、多結晶Siを数百μmも厚く堆積する工程と、単結
晶Si基体を裏面より研磨して分離したSi活性層のみ
を残す工程とを要するために、制御性及び生産性の点か
ら問題がある。
【0008】.サイモックス(SIMOX:Sepe
ration by ion implanted o
xygen)と称されるSi単結晶基体中に酸素のイオ
ン注入によりSiO2 層を形成する方法であり、Siプ
ロセスと整合性が良いため現在もっとも成熟した方法で
ある。しかしながら、SiO2 層形成をするためには、
酸素イオンを1018ions/cm2 以上も注入する必
要があり、その注入時間は長大であり、生産性は高いと
はいえず、また、ウエハーコストは高い。更に、結晶欠
陥は多く残存し、工業的に見て、少数キャリヤーデバイ
スを作製できる充分な品質に至っていない。
【0009】.多孔質Siの酸化による誘電体分離に
よりSOI構造を形成する方法である。この方法は、P
型Si単結晶基体表面にN型Si層をプロトンイオン注
入(イマイ他、J.Crystal Growth,v
ol 63,547(1983))、もしくは、エピタ
キシャル成長とパターニングによって島状に形成し、表
面よりSi島を囲むようにHF溶液中の陽極化成法によ
りP型のSi基体のみを多孔質化したのち、増速酸化に
よりN型Si島を誘電体分離する方法である。本方法で
は、分離されているSi領域は、デバイス工程のまえに
決定されており、デバイス設計の自由度を制限する場合
があるという問題点がある。
【0010】ところで、透光性基体上に半導体素子を形
成することは、光受光素子であるコンタクトセンサー、
投影型液晶画像表示装置を構成するうえにおいて重要で
ある。更に、センサーや表示装置の画素(絵素)をより
一層、高密度化、高解像度化、高精細化するには、高性
能な駆動素子が必要となる。また、画素を切り替えるス
イッチング素子とその駆動回路及び周辺回路の端子数は
膨大なものとなり、両者を別々に作成して後の相互の接
続はもはや機械的な接続では不可能な密度となる。その
結果、上記半導体素子、及び周辺駆動回路は同一の基体
内に同一のプロセスを経ることにより、作成されること
が望ましく、その相互間の接続は、通常の集積回路内で
行われているように導電性薄膜のパターニングによって
成されるべきものであり、そのことにより初めて、高密
度実装が可能となるのである。さらに作成されるべき製
品の高性能化という必然的な工業的要請から透光性基体
上に設けられる素子としても優れた結晶性を有する単結
晶層を用いて作成されることが必要となる。
【0011】しかしながら、ガラスに代表される透光性
基体上には一般には、その結晶構造の無秩序性を反映し
て、非晶質か、良くて、多結晶層しか形成されず、その
欠陥の多い結晶構造に、要求される或いは今後要求され
るに十分な性能を持った駆動素子を作成することは困難
であった。それは、基体の結晶構造が非晶質であること
によっており、単にSi層を堆積しても、良質な単結晶
層は得られない。Si単結晶基体を用いる前述した何れ
の方法を用いても光透過性基体上に良質な単結晶層を得
るという目的には不適当である。
【0012】尚、ガラスに代表される透光性基体とSi
基体との貼り合わせ、及び研磨によるSiの薄膜化によ
り、透光性基体上に単結晶薄膜Siを作成しようとする
試み(阿部、桑原、中里、内山、吉沢、電子情報通信学
会技術研究報告、SDM90−156、77(199
0))は有るが、両者の熱膨張係数の差が1桁も有るた
め、成功した例はない。
【0013】従って従来より、フラットパネルディスプ
レイとして、或いは、プロジェクションテレビとして商
品化されてきたアクティブマトリクス素子を設けた液晶
表示装置は、ガラス基板上にアモルファス又は多結晶の
Si半導体層を形成して薄膜トランジスタ(TFT)と
したものを用いていた。
【0014】図1に、従来用いられてきたアクティブマ
トリクス型液晶表示装置を説明する為の模式図を示し
た。1は画素スイッチ、5は液晶画素、6は透明基板、
2はバッファ部、3は水平シフトレジスタ部、4は垂直
シフトレジスタ部、である。テレビの輝度信号や音声信
号は、ある帯域に圧縮され、その周波数に追随できる駆
動能力を持った水平シフトレジスタ3によって駆動して
いるバッファ部2に送られる。次に、垂直シフトレジス
タ4によって画素スイッチ1がONしている期間に液晶
に信号が転送される。
【0015】各回路に要求される性能は、高品位テレビ
を念頭に考えるとフレーム周波数60Hz、走査線本数
約1000本、水平走査期間約30μsec(有効走査
期間27μsec)、水平画素数約1500個、とする
と、テレビ信号は、約45MHzの周波数でバッファ部
に転送されてくる。また、走査線1本当りの信号転送に
許される期間は、1〜2μsecとなる。従って、各要
素回路に要求される性能としては、水平シフトレジス
タの駆動能力は、45MHz以上。垂直シフトレジス
タの駆動能力は、500kHz以上。水平シフトレジ
スタで駆動され、テレビ信号をバッファ部に転送するト
ランスファスイッチの駆動能力は、45MHz以上。
画素スイッチの駆動能力は、500kHz以上。とな
る。ここで言う駆動能力とは、液晶画素にある階調数N
を出そうとした場合、液晶の最大又は最少の透過率を与
える電圧をVm、V−T(電圧−透過率)曲線から得ら
れる液晶の閾値電圧をVtとすると、上記期間内に、 Vm−(Vm−Vt)/N[V] 以上の電圧が転送されることを意味する。
【0016】これから明らかなように、画素スイッチ、
及び、垂直シフトレジスタは、比較的駆動能力が小さく
ても良いが、水平シフトレジスタ、及びバッファ部は、
高速の駆動を必要とされる。このため、現状の液晶表示
素子では、画素スイッチや垂直シフトレジスタは、ガラ
ス基板上に堆積された多結晶SiやアモルファスSiT
FTで液晶とモノリシックに形成し、その他の周辺回路
は、ICチップを外から実装することで対応している。
【0017】この場合に明るい表示画像を得る為には液
晶画素部を透過する光の光量を上げなければならない。
一方、ICチップを実装する為にガラス基板はある値以
上の強度をもたなければならず、その厚みが大きいもの
を利用していた。よって、透過光量を十分に上げ且つ厚
いガラス基板を用いることは製造コストも高くする原因
となっていた。本発明者らの知見によれば、液晶画素部
の下の基体の透明部分は薄く高光透過率とし、且つ十分
な機械的強度を有することが必要であることが判明し
た。
【0018】しかも、このような構成は、液晶画像表示
装置に限らず、密着型イメージセンサやX線マスク又は
ビューファインダー、圧力センサ、マイクロメカニクス
等の半導体光学部材にも応用可能であることも、判明し
たのである。
【0019】一方で、多結晶シリコンTFTによって、
周辺回路までモノリシックに形成しようとする試みはな
されているが、個々のTFTの駆動能力が小さいため、
トランジスタサイズを大きくしたり、回路上複雑な工夫
が必要である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】表示装置の画素(絵
素)をより一層、高密度化、高解像度化、高精細化する
には、高性能な駆動素子が必要となる。また、画素を切
り替えるスイッチング素子とその駆動回路及び周辺回路
の端子数は膨大なものとなり、前述したように両者を別
々に作成した後の相互の接続は、もはや機械的な接続
(ワイヤーボンデング、バンプ接続等)では不可能な密
度となる。その結果、上記半導体素子及び、周辺駆動回
路は同一の基板内に同一のプロセスを経ることにより、
作成されることが望ましく、その相互間の接続は、通常
の集積回路工程で行なわれているように導電性薄膜のパ
ターニングによってなされるべきものであり、そのこと
により初めて、高密度実装が可能となるのである。さら
に作成されるべき製品の高性能化という必然的な工業的
要請から透光性基板上に設けられる素子としても最も優
れた結晶性を有する単結晶層を用いて作成されることが
必要となる。
【0021】従って、非晶質Siや、多結晶Siではそ
の欠陥の多い結晶構造ゆえに要求される或いは今後要求
されるに十分な性能を持った駆動素子を作成することは
非常に困難である。
【0022】そして、本発明者らは、上述した基体の技
術的課題とは別に、高性能な液晶画像表示装置を得る為
には、液晶画素部のスイッチング素子の構成と、周辺回
路の半導体素子の構成とを新たな観点から設計しなけれ
ばならないことに気づいたのである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体と該基体
上に形成された液晶画素部とを有し、前記基体における
前記液晶画素部の下方の部分が透光性である液晶画像表
示装置の製造方法において、多孔質化された第1の基体
上に形成された単結晶半導体層を、透光性絶縁層を介し
て、非透光性の第2の基体に貼り合わせ、前記第1の基
体をエッチングを含む処理により除去し、前記第2の基
体の前記透光性絶縁層上に前記液晶画素部を形成した
後、前記液晶画素部の下方にある前記第2の基体の一部
を、前記単結晶半導体層が形成されていない面側から除
去することにより透光部を形成して、前記液晶画素部に
光入射可能とした液晶画像表示装置の製造方法である。
【0024】
【0025】本発明によれば、経済性に優れて、大面積
に渡り均一平坦な、極めて優れた結晶性を有するSi単
結晶基板を用い、半導体能動素子を欠陥の著しく少ない
Si単結晶層上に作成することにより、上記半導体素子
の浮遊容量が低減し、高速動作が可能で、ラッチアップ
現象等のない、耐放射線特性の優れた素子及び回路を液
晶画像表示画素と同一基板上に集積した高性能な装置が
提供できる。
【0026】更に、本発明による液晶画像表示装置にお
ける可視光領域の光に関して非透過性の基板は厚みが約
600μmと厚いため、液晶画素部の下方を精度良く除
去するには工夫がいる。後述するように、基板除去後の
斜面とメンブレンのなす角は55°〜90°であること
が好ましく、90°であることがより好ましい。更に、
メンブレンに達した時点で確実に該基板の除去が終了す
ることが好ましいが、本発明では該基板として異方性エ
ッチング特性を有する基板を使用しているため、55°
以上の角度で精度良い除去が可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様例を図面
を参照しながら詳述する。
【0028】図2は、本発明の液晶画像表示装置の製造
方法の一実施形態の工程を模式的に示した模式図であ
る。図2(a)において、基板7は非透光性基板、8は
透光性絶縁層、9は半導体単結晶層である。この基板構
造はSOI構造として広く知られており、2枚の半導体
基板を絶縁物層を介して貼り合せ、片方の基板を薄層化
するもので、絶縁層を自由に選択できるという点におい
て適している。図2(a)に示されたSOI基板に公知
の集積回路プロセス技術を用いて、図2(b)に示され
るように液晶画像表示装置に必要な各半導体能動素子で
ある、画素スイッチング素子10及び、駆動回路11、
周辺回路12を作成する。そののちに、図2(c)にあ
るように、カバーガラス15と封止材13を用いて、液
晶14を封入する。この液晶部分には、配向膜、対向電
極、フィルター、偏光板等が必要であることはいうまで
もないが、これらは公知の技術事項であるのでここでは
省略する。このままでは、基板は可視光に対して透過で
はないので、光源を基板の裏に配置した投射型表示装置
としては使用されない。そこで、最後に図2(d)に示
したように液晶画素部の下方16にあたる非透光性基板
7を裏面より、透光性絶縁層8まで除去して実質的に光
透過にし、投射型液晶画像表示装置を作成する。機械的
強度或いは、信頼性向上要請から部分的に除去した領域
16を透明性樹脂、スピンオングラス等で充填すること
も可能である。
【0029】更に、本発明の液晶画像表示装置は、非透
光性基板を除去することにより得られる透光領域にSi
Nx 絶縁層を少なくとも設けて、該透光領域の機械的強
度を補強し、信頼性を向上させることが好ましい。
【0030】SiNx 絶縁層の形成方法はスパッタ或い
は、減圧CVD、プラズマCVD法が挙げられるが、制
御性の面から減圧CVD法が好ましい。膜構成として
は、デバイスの上層膜(保護膜)に設けても、層間絶縁
膜(配線間膜)に設けても下地絶縁膜に設けてもよく、
また、これらの複数部分に設けてもよい。更に、SiN
x 絶縁層の膜厚及びパターニングにより強度をコントロ
ールすることも可能である。
【0031】図3は、本発明の液晶画像表示装置の製造
方法の他の実施形態の工程を模式的に示した模式図であ
る。本例は、図3(a)〜(c)は図2(a)〜(c)
と同じ工程であり、図3(d)に示したように、液晶画
素部の下方16にあたる非透光性基板7を裏面より、透
光性絶縁層8まで除去して実質的に光透過にした後、更
に、補強層として該透光領域に裏面よりSiNx 絶縁層
17を形成し、投射型液晶画像表示装置を作成する。
【0032】また、上述した表示装置においては、スイ
ッチング素子10の半導体活性層の層厚を、駆動回路1
1を含む周辺回路12の半導体活性層の層厚より薄くす
ることにより高性能な装置とすることができる。
【0033】 次に、本発明の液晶画像表示装置の製造
方法に用いられる多孔質半導体(第1の基体)について
説明する。
【0034】本発明において用いる多孔質半導体として
の多孔質Siは、Uhlir等によって1956年に半
導体の電解研磨の研究過程において発見された(A.U
hlir,Bell Syst.Tech.J.,vo
l 35,333(1956))。また、ウナガミ等
は、陽極化成におけるSiの溶解反応を研究し、HF溶
液中のSiの陽極反応には正孔が必要であり、その反応
は、次のようであると報告している(T.ウナガミ:
J.Electrochem.Soc.,vol.12
7,476(1980))。
【0035】 Si+2HF+(2−n)e+ →SiF2 +2H+ +ne- SiF2 +2HF→SiF4 +H2 SiF4 +2HF→H2 SiF6 又は、 Si+4HF+(4−λ)e+ →SiF4 +4H+ +λe- SiF4 +2HF→H2 SiF6 ここで、e+ 及びe- はそれぞれ、正孔と電子を表して
いる。また、n及びλは夫々Si1原子が溶解するため
に必要な正孔の数であり、n>2又はλ>4なる条件が
満たされた場合に多孔質Siが形成されるとしている。
【0036】このように、多孔質Siを作成するために
は、正孔が必要であり、N型Siに比べてP型Siの方
が多孔質Siに変質し易い。しかし、N型Siも正孔の
注入があれば、多孔質Siに変質することが知られてい
る(R.P.Holmstrom and J.Y.C
hi.Appl.Phys.Lett.Vol.42,
386(1983))。
【0037】この多孔質Si層は、単結晶Siの密度
2.33g/cm3 に比べて、HF溶液濃度を50〜2
0%に変化させることで、その密度を1.1〜0.6g
/cm3 の範囲に変化させることができる。この多孔質
Si層は、透過電子顕微鏡による観察によれば、平均約
600Å程度の径の孔が形成される。その密度は単結晶
Siに比べると、半分以下になるにもかかわらず、単結
晶性は維持されており、多孔質層の上部へ単結晶Si層
をエピタキシャル成長させることも可能である。
【0038】一般にSi単結晶を酸化すると、その体積
は約2.2倍に増大するが、多孔質Siの密度を制御す
ることにより、その体積膨張を抑制することが可能とな
り、基体の反りと、表面残留単結晶層に導入されるクラ
ックを回避できる。単結晶Siの多孔質Siに対する酸
化後の体積比Rは次のように表わすことができる。
【0039】R=2.2×(A/2.33) ここで、Aは多孔質Siの密度である。もし、R=1、
即ち酸化後の体積膨張がない場合には、A=1.06
(g/cm3 )となり、多孔質Si層の密度を1.06
にすれば、体積膨張を抑制することができる。
【0040】また、多孔質層はその内部に大量の空隙が
形成されているために、密度が半分以下に減少する。そ
の結果、体積に比べて表面積が飛躍的に増大するため、
その化学エッチング速度は、非多孔質Si層のエッチン
グ速度に比べて、著しく増速される。
【0041】 本発明の液晶画像表示装置の製造方法
は、以上説明した多孔質Si層の性質を利用したもので
あり、本発明によれば、透光性の絶縁層を介して非透光
性の第2の基体上に単結晶Si層を形成した後、必要な
領域のみ非透光性基体部分を除去することで、非透光性
基体上に形成された単結晶Si層の必要な領域のみ部分
的に光照射することが可能となり、ガラスに代表される
透光性基体を用いずに、容易に、しかも生産性、均一
性、制御性、経済性の面で卓越した、結晶性が単結晶ウ
エハ並に優れたSi層を持つ透光性のSOI構造を作成
することが可能となる。
【0042】先ず、本発明に好適に用いることができる
エッチング液について説明する。
【0043】図4から図11に、多孔質Siと非多孔質
Si個別に各々に対する、弗酸、弗酸とアルコールとの
混合液、弗酸と過酸化水素水との混合液、弗酸とアルコ
ールと過酸化水素水との混合液、バッファード弗酸、バ
ッファード弗酸とアルコールとの混合液、バッファード
弗酸と過酸化水素水との混合液、及びバッファード弗酸
とアルコールと過酸化水素水との混合液によるエッチン
グ特性をそれぞれ示す。
【0044】多孔質Siは単結晶Siを陽極化成によっ
て作成し、その条件を以下に示す。陽極化成によって形
成する多孔質Siの出発材料は、単結晶Siに限定され
るものではなく、他の結晶構造のSiでも可能である。
【0045】 印加電圧 :2.6(V) 電流密度 :30(mA・cm-2) 陽極化成溶液 :HF:H2 O:C2 H5 OH=1:1:1 時間 :2.4(時間) 多孔質Siの厚み:300(μm) Porosity:56(%) 図4に、多孔質Siと非多孔質である単結晶Siを弗酸
に浸潤し、攪拌したときのエッチングされた多孔質Si
と単結晶Siの厚みのエッチング時間依存性を示す。
【0046】上記条件により作成した多孔質Siを室温
において49%弗酸(白丸)に浸潤し、攪拌した。後
に、該多孔質Siの厚みの減少を測定した。多孔質Si
は急速にエッチングされ、40分ほどで90μm、更
に、80分経過させると205μmも、高度の表面性を
有して、均一にエッチングされる。エッチング速度は溶
液濃度及び、温度に依存する。
【0047】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいて49%弗酸(黒丸)に浸潤し、攪拌した。後に、
該単結晶Siの厚みの減少を測定した。単結晶Siは、
80分経過した後にも、60Å以下しかエッチングされ
なかった。
【0048】図5に、多孔質Siと非多孔質である単結
晶Siを弗酸とアルコールとの混合液に攪拌することな
しに浸潤した時のエッチングされた多孔質Siと単結晶
Siの厚みのエッチング時間依存性を示す。
【0049】上記条件により作成した多孔質Siを室温
において49%弗酸とアルコールとの混合液(10:
1)(白丸)に攪拌することなしに浸潤した。後に、該
多孔質Siの厚みの減少を測定した。多孔質Siは急速
にエッチングされ、40分ほどで85μm、更に、80
分経過させると195μmも、高度の表面性を有して、
均一にエッチングされる。エッチング速度は溶液濃度及
び、温度に依存する。
【0050】特に、アルコールを添加することによっ
て、エッチングによる反応生成気体の気泡を、瞬時にエ
ッチング表面から、攪拌することなく、除去でき、均一
に且つ効率よく多孔質Siをエッチングすることができ
る。
【0051】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいて49%弗酸とアルコールとの混合液(10:1)
(黒丸)に攪拌することなしに浸潤した。後に、該単結
晶Siの厚みの減少を測定した。単結晶Siは、80分
経過した後にも、60Å以下しかエッチングされなかっ
た。
【0052】図6に、多孔質Siと非多孔質である単結
晶Siを弗酸と過酸化水素水との混合液に浸潤し、攪拌
した時のエッチングされた多孔質Siと単結晶Siの厚
みのエッチング時間依存性を示す。
【0053】上記条件により作成した多孔質Siを室温
において49%弗酸と30%過酸化水素水との混合液
(1:5)(白丸)に浸潤し、攪拌した。後に、該多孔
質Siの厚みの減少を測定した。多孔質Siは急速にエ
ッチングされ、40分ほどで112μm、更に、80分
経過させると256μmも、高度の表面性を有して、均
一にエッチングされる。エッチング速度は溶液濃度及
び、温度に依存する。
【0054】特に、過酸化水素水を添加することによっ
て、Siの酸化を増速し、反応速度を無添加に比べて増
速することが可能となり、更に過酸化水素水の比率を変
えることにより、その反応速度を制御することができ
る。
【0055】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいて49%弗酸と30%過酸化水素水との混合液
(1:5)(黒丸)に浸潤し、攪拌した。後に、該単結
晶Siの厚みの減少を測定した。単結晶Siは、80分
経過した後にも、60Å以下しかエッチングされなかっ
た。
【0056】図7に、多孔質Siと非多孔質である単結
晶Siを弗酸とアルコールと過酸化水素水との混合液に
攪拌することなしに浸潤した時のエッチングされた多孔
質Siと単結晶Siの厚みのエッチング時間依存性を示
す。
【0057】上記条件により作成した多孔質Siを室温
において49%弗酸とアルコールと30%過酸化水素水
との混合液(10:6:50)(白丸)に攪拌すること
なしに浸潤した。後に、該多孔質Siの厚みの減少を測
定した。多孔質Siは急速にエッチングされ、40分ほ
どで106μm、更に、80分経過させると244μm
も、高度の表面性を有して、均一にエッチングされる。
エッチング速度は溶液濃度及び、温度に依存する。
【0058】特に、アルコールを添加することによっ
て、エッチングによる反応生成気体の気泡を、瞬時にエ
ッチング表面から、攪拌することなく、除去でき、均一
にかつ効率よく多孔質Siをエッチングすることができ
る。
【0059】また特に、過酸化水素水を添加することに
よって、Siの酸化を増速し、反応速度を無添加に比べ
て増速することが可能となり、更に過酸化水素水の比率
を変えることにより、その反応速度を制御することがで
きる。
【0060】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいて49%弗酸とアルコールと30%過酸化水素水と
の混合液(10:6:50)(黒丸)に攪拌することな
しに浸潤した。後に、該単結晶Siの厚みの減少を測定
した。単結晶Siは、80分経過した後にも、60Å以
下しかエッチングされなかった。図8に、多孔質Siと
非多孔質である単結晶Siをバッファード弗酸に浸潤
し、攪拌した時のエッチングされた多孔質Siと単結晶
Siの厚みのエッチング時間依存性を示す。
【0061】上記条件により作成した多孔質Siを室温
においてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH
4 F+H2 O)(白丸)に浸潤し、攪拌した。後に、該
多孔質Siの厚みの減少を測定した。多孔質Siは急速
にエッチングされ、40分ほどで70μm、更に、12
0分経過させると140μmも、高度の表面性を有し
て、均一にエッチングされる。エッチング速度は溶液濃
度及び、温度に依存する。
【0062】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH4
F+H2 O)(黒丸)に浸潤し、攪拌した。後に、該単
結晶Siの厚みの減少を測定した。単結晶Siは、12
0分経過した後にも、100Å以下しかエッチングされ
なかった。
【0063】図9に、多孔質Siと非多孔質である単結
晶Siをバッファード弗酸とアルコールとの混合液に攪
拌することなしに浸潤したときのエッチングされた多孔
質Siと単結晶Siの厚みのエッチング時間依存性を示
す。
【0064】上記条件により作成した多孔質Siを室温
においてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH
4 F+H2 O)とアルコールとの混合液(10:1)
(白丸)に攪拌することなしに浸潤した。後に、該多孔
質Siの厚みの減少を測定した。多孔質Siは急速にエ
ッチングされ、40分ほどで67μm、更に、120分
経過させると112μmも、高度の表面性を有して、均
一にエッチングされる。エッチング速度は溶液濃度及
び、温度に依存する。
【0065】特に、アルコールを添加することによっ
て、エッチングによる反応生成気体の気泡を、瞬時にエ
ッチング表面から、攪拌することなく、除去でき、均一
に且つ効率よく多孔質Siをエッチングすることができ
る。
【0066】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH4
F+H2 O)とアルコールとの混合液(10:1)(黒
丸)に攪拌することなしに浸潤した。後に、該単結晶S
iの厚みの減少を測定した。単結晶Siは、120分経
過した後にも、100Å以下しかエッチングされなかっ
た。
【0067】図10に、多孔質Siと非多孔質である単
結晶Siをバッファード弗酸と過酸化水素水との混合液
に浸潤し、攪拌した時のエッチングされた多孔質Siと
単結晶Siの厚みのエッチング時間依存性を示す。
【0068】上記条件により作成した多孔質Siを室温
においてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH
4 F+H2 O)と30%過酸化水素水との混合液(1:
5)(白丸)に浸潤し、攪拌した。後に、該多孔質Si
の厚みの減少を測定した。多孔質Siは急速にエッチン
グされ、40分ほどで88μm、更に、120分経過さ
せると147μmも、高度の表面性を有して、均一にエ
ッチングされる。エッチング速度は溶液濃度及び、温度
に依存する。
【0069】特に、過酸化水素水を添加することによっ
て、Siの酸化を増速し、反応速度を無添加にくらべて
増速することが可能となり、更に過酸化水素水の比率を
変えることにより、その反応速度を制御することができ
る。
【0070】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH4
F+H2 O)と30%過酸化水素水との混合液(1:
5)(黒丸)に浸潤し、攪拌した。後に、該単結晶Si
の厚みの減少を測定した。単結晶Siは、120分経過
した後にも、100Å以下しかエッチングされなかっ
た。
【0071】図11に、多孔質Siと非多孔質である単
結晶Siをバッファード弗酸とアルコールと過酸化水素
水との混合液に攪拌することなしに湿潤した時のエッチ
ングされた多孔質Siと単結晶Siの厚みのエッチング
時間依存性を示す。
【0072】上記条件により作成した多孔質Siを室温
においてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH
4 F+H2 O)とアルコールと30%過酸化水素水との
混合液(10:6:50)(白丸)に攪拌することなし
に浸潤した。後に、該多孔質Siの厚みの減少を測定し
た。多孔質Siは急速にエッチングされ、40分ほどで
83μm、更に、120分経過させると140μmも、
高度の表面性を有して、均一にエッチングされる。エッ
チング速度は溶液濃度及び、温度に依存する。
【0073】特に、アルコールを添加することによっ
て、エッチングによる反応生成気体の気泡を、瞬時にエ
ッチング表面から、攪拌することなく、除去でき、均一
に且つ効率よく多孔質Siをエッチングすることができ
る。
【0074】また特に、過酸化水素水を添加することに
よって、Siの酸化を増速し、反応速度を無添加にくら
べて増速することが可能となり、更に過酸化水素水の比
率を変えることにより、その反応速度を制御することが
できる。
【0075】また、500μm厚の単結晶Siを室温に
おいてバッファード弗酸(4.5%HF+36%NH4
F+H2 O)とアルコールと30%過酸化水素水との混
合液(10:6:50)(黒丸)に攪拌することなしに
浸潤した。後に、該単結晶Siの厚みの減少を測定し
た。単結晶Siは、120分経過した後にも、100Å
以下しかエッチングされなかった。
【0076】以上説明したエッチング液によるエッチン
グ後の多孔質Siと単結晶Siを水洗し、その表面を二
次イオンにより微量分析したところ何ら不純物は検出さ
れなかった。
【0077】尚、過酸化水素水の溶液濃度は、ここでは
30%であるが、過酸化水素水の添加効果がそこなわれ
ず、且つ製造工程等で実用上差し支えない濃度で設定さ
れる。
【0078】溶液濃度及び温度の条件は、弗酸、バッフ
ァード弗酸及び上記過酸化水素水、又は上記アルコール
の効果を奏し、エッチング速度が製造工程等で実用上差
し支えない範囲で設定される。
【0079】本願では、一例として、前述した溶液濃
度、室温の場合について取り上げたが、本発明は係る条
件に限定されるものではない。
【0080】HF濃度は、エッチング液に対して、好ま
しくは1〜95%、より好ましくは5〜90%、更に好
ましくは5〜80%の範囲で設定される。
【0081】バッファード弗酸中のHF濃度は、エッチ
ング液に対して、好ましくは1〜95%、より好ましく
は1〜85%、更に好ましくは1〜70%の範囲で設定
され、バッファード弗酸中のNH4 F濃度は、エッチン
グ液に対して、好ましくは1〜95%、より好ましくは
5〜90%、更に好ましくは5〜80%の範囲で設定さ
れる。
【0082】H2 O2 濃度は、エッチング液に対して、
好ましくは1〜95%、より好ましくは5〜90%、更
に好ましくは10〜80%で、且つ上記過酸化水素水の
効果を奏する範囲で設定される。
【0083】アルコール濃度は、エッチング液に対し
て、好ましくは80%以下、より好ましくは60%以
下、更に好ましくは40%以下で、且つ上記アルコール
の効果を奏する範囲で設定される。
【0084】温度は、好ましくは0〜100℃、より好
ましくは5〜80℃、更に好ましくは5〜60℃の範囲
で設定される。
【0085】本発明に用いられるアルコールはエチルア
ルコールの他、イソプロピルアルコールなど製造工程等
に実用上差し支えなく、更に上記アルコール添加効果を
望むことのできるアルコールを用いることができる。
【0086】次に基体を多孔質化した後に単結晶をエピ
タキシャル成長させる方法について説明する。
【0087】図12(a)に示すように、先ず、Si単
結晶基体を用意して、HF溶液を用いた陽極化成(An
odization)法によって、その全部を多孔質化
して多孔質単結晶Si基体18とする。種々の成長法に
より、エピタキシャル成長を多孔質化した基体表面に行
い、薄膜単結晶層19を形成する。
【0088】 図12(b)に示すように、もう一つの
Si基体20を用意して、その表面に透光性の絶縁層2
1を形成した後、多孔質Si基体上の単結晶Si層上に
形成した透光性の絶縁層22表面に、絶縁層21を表面
に持つSi基体を貼りつける。この貼り付け工程は、洗
浄した表面同士を密着させ、その後酸化雰囲気或いは、
窒素雰囲気中で加熱する。絶縁層22は最終的な活性層
である単結晶層19の界面準位を低減させるために形成
するものである。
【0089】図12(c)に示すように、多孔質Si基
体18を全部、上記多孔質Siの選択エッチング液によ
って、多孔質Siのみを無電解湿式化学エッチングして
絶縁層21,22上に薄膜化した単結晶Si層19を残
存させ形成する。本工程により、絶縁層21,22を介
したSi基体20上に結晶性がSiウエハーと同等な単
結晶Si層19が平坦に、しかも均一に薄層化されて、
ウエハー全域に、大面積に形成される。
【0090】次に、図12(d)に示すように、透光性
にする裏面領域を除いて、全てをエッチング防止膜23
で被覆した後、開口部から絶縁層21の絶縁面、或いは
単結晶Si層19の単結晶面が露出するまで、Si基体
20或いはSi基体20及び絶縁層21,22をエッチ
ングして除去する。図12はSi基体20のみをエッチ
ングして除去した例を示してある。エッチング防止膜2
3としては、Si 3 N 4 層やアピエゾンワックスを用いる
ことができる。
【0091】図12(e)に示すように、エッチング防
止膜23を剥離した後には、一部分が透光性になったS
i基体20、絶縁層21,22上に結晶性がシリコンウ
エハーと同等な単結晶Si層19が平坦に、しかも均一
に薄層化されて、ウエハー全域に、大面積に形成され
る。
【0092】透光性になった領域の表面の薄層(Mem
brane)(単結晶Si層、或いは単結晶Si層と絶
縁層)の直下に支持体は存在していない。
【0093】上述した基体を透光性にする前に電子デバ
イスを単結晶半導体層に形成する方法について説明す
る。
【0094】先ず、図12(a)の工程と同様にして、
多孔質単結晶Si基体18上に薄膜単結晶層19を形成
する(図13(a))。
【0095】次に、図12(b)の工程と同様にして、
もう一つのSi基体20の表面に絶縁層21を形成し、
多孔質Si基体上の単結晶Si層上に形成した絶縁層2
2表面に貼りつける(図13(b))。
【0096】図12(c)の工程と同様にして、多孔質
Si基体18をエッチングして絶縁層21,22上に薄
膜化した単結晶Si層19を残存させ形成する。さら
に、単結晶Si層19にトランジスタ、ダイオード、コ
ンデンサ、抵抗等の電子デバイス或いはそれらの集積回
路24を形成する(図13(c))。
【0097】次に、図12(d)の工程と同様にして、
透光性にする裏面領域を除いて、全てをエッチング防止
膜23で被覆した後、開口部から絶縁層21の絶縁面、
或いは単結晶Si層19の単結晶面が露出するまで、S
i基体20或いはSi基体20及び絶縁層21,22を
エッチングして除去する。透光性にする領域には、少な
くとも1個以上の電子デバイスが含まれている。図13
(d)にはSi基体20のみをエッチングして除去した
例を示してある。
【0098】 図13(e)に示すように、エッチング
防止膜23を剥離した後には、一部分が透光性になった
Si基体20、絶縁層21,22上の単結晶Si層19
中に電子デバイス24が形成されており、しかも透光性
になっている。
【0099】透光性になった領域の表面の電子デバイス
が組み込まれている薄層(Membrane)(単結晶
Si層、或いは単結晶Si層と絶縁層)の直下に支持体
は存在していない。
【0100】次に、多孔質化を行なう前に単結晶層を形
成し、その後、陽極化成により選択的に、基体のみを多
孔質化する方法について説明する。
【0101】先ず、図14(a)に示すように、種々の
薄膜成長法によるエピタキシャル成長により低不純物濃
度層32を形成する。或いは、P型Si単結晶基体31
の表面にプロトンをイオン注入してN型単結晶層32を
形成する。
【0102】次に、図14(b)に示すように、P型S
i単結晶基体31を裏面よりHF溶液を用いた陽極化成
(Anodization)法によって、多孔質単結晶
Si基体33に変質させる。
【0103】図12(b)の工程と同様にして、もう一
つのSi基体34の表面に絶縁層35を形成し多孔質S
i基体上の単結晶Si層上に形成した絶縁層36表面に
貼り付ける(図14(c))。
【0104】図12(c)の工程と同様にして、多孔質
Si基体33をエッチングして絶縁層35,36上に薄
膜化した単結晶Si層32を残存させ形成する(図14
(d))。
【0105】次に、図12(d)の工程と同様にして、
透光性にする裏面領域を除いて、全てをエッチング防止
膜37で被覆した後、開口部から絶縁層35の絶縁面、
或いは単結晶Si層32の単結晶面が露出するまで、S
i基体34或いはSi基体34及び絶縁層35,36を
エッチングして除去する。図14(e)にはSi基体3
4のみをエッチングして除去した例を示してある。
【0106】図14(f)に示すように、エッチング防
止膜37を剥離した後には、一部分が透光性になったS
i基体34、絶縁層35,36上に結晶性がシリコンウ
エハーと同等な単結晶Si層32が平坦に、しかも均一
に薄層化されて、ウエハー全域に、大面積に形成され
る。
【0107】透光性になった領域の表面の薄層(Mem
brane)(単結晶Si層、或いは単結晶Si層と絶
縁層)の直下に支持体は存在していない。
【0108】次に基体を透光性にする前に電子デバイス
を単結晶半導体層に形成する方法について説明する。
【0109】 先ず、図14(a)の工程と同様にし
て、種々の薄膜成長法によるエピタキシャル成長により
低不純物濃度層32を形成する(図15(a))。或い
は、P型Si単結晶基体41の表面にプロトンをイオン
注入してN型単結晶層32を形成する。
【0110】次に、図14(b)の工程と同様にして、
P型Si単結晶基体31を裏面よりHF溶液を用いた陽
極化成(Anodization)法によって、多孔質
単結晶Si基体33に変質させる(図15(b))。
【0111】図14(c)の工程と同様にして、もう一
つのSi基体34の表面に絶縁層35を形成し、多孔質
Si基体上の単結晶Si層上に形成した絶縁層36表面
に貼り付ける(図15(c))。
【0112】図14(d)の工程と同様にして、多孔質
Si基体33をエッチングして絶縁層35,36上に薄
膜化した単結晶Si層32を残存させ形成する(図15
(d))。
【0113】 ここで、図15(d)に示すように、単
結晶Si層32にトランジスタ、ダイオード、コンデン
サ、抵抗等の電子デバイス或いはそれらの集積回路38
を形成する。
【0114】 次に、図14(e)の工程と同様にし
て、透光性にする裏面領域を除いて、全てをエッチング
防止膜37で被覆した後、開口部から絶縁層35の絶縁
面、或いは単結晶Si層32の単結晶面が露出するま
で、Si基体34或いはSi基体34及び絶縁層35,
36をエッチングして除去する。透光性にする領域に
は、少なくとも1個以上の電子デバイスが含まれてい
た。図15(e)にはSi基体34のみをエッチングし
て除去した例を示してある
【0115】 図15(f)に示すように、エッチング
防止膜37を剥離した後には、一部分が透光性になった
Si基体37、絶縁層35,36上の単結晶Si層32
中に電子デバイス37が形成されており、しかも透光性
になっている
【0116】透光性になった領域の表面の電子デバイス
が組み込まれている薄層(Membrane)(単結晶
Si層、或いは単結晶Si層と絶縁層)の直下に支持体
は存在していない。
【0117】本発明において、多孔質化Si基体の上に
Siをエピタキシャル成長させる単結晶Si薄膜の厚さ
は好ましくは50μm以下、更に好ましくは20μm以
下である。
【0118】 また、本発明においては、貼り合わせは
それぞれの表面を洗浄後に室温で接触させるだけでファ
ンデルワールス力で簡単には剥すことができない程充分
に密着しているが、これを更に200〜900℃、好ま
しくは600〜900℃の温度で窒素雰囲気下熱処理し
完全に貼り合わせる。
【0119】 本発明の製造方法においては、上記のよ
うにして単結晶Si層を形成した基板を用いて、通常の
方法により回路を形成し、液晶表示装置を構成すること
ができる
【0120】本発明においては、第2の基体として半導
体もしくは導電体を用いることにより、本発明により得
られる液晶表示装置において、裏面電位を制御すること
ができる。
【0121】 本発明による液晶表示装置において、制
御する裏面電極の電位は、支持基板をゲート電極、下地
絶縁層をゲート絶縁膜とする寄生トランジスタのオフ領
域であり、図16に示すように、CMOSインバータ等
PMOSトランジスタとNMOSトランジスタを併用す
る場合には、両寄生トランジスタのオフ領域が重なる部
分を採用する。また、その電極の取り出しには表示装置
の機能に支障を来さない範囲でいかなる手段をとっても
構わないが、基板に半導体を用いて基板裏面から取り出
す場合、アルミニウム等金属電極を介して配線すること
により制御が容易になる。また、後述するように基板の
上側から取り出しを行っても良い。このように上側から
取り出すと、パッケージ側への配線が容易で小型化、組
み立て歩留が向上する。
【0122】 また、本発明に用いることができる導電
体基板は、単結晶Si薄膜形成時に加熱処理して貼り合
わせるため、900℃以上の高融点を有する金属が望ま
しい。半導体基板を用いる場合には、通常良く用いられ
ているP型或いはN型のSi基板を用いることができ
る。
【0123】 本発明において、画素部の下方の第2の
基体は裏面からエッチング除去して透明化を図る。エッ
チングはSiと下地絶縁層のエッチングレートの比が充
分とれる(10:1以上)エッチング液を用いるのが望
ましい。例えば絶縁層として最も一般的なSiO2を用
いる場合、エッチング液としてKOH、エチレンジアミ
ン水溶液が用いられる。KHOは10〜70%の水溶液
で、液温は50〜120℃、望ましくはKOH20〜5
0%、液温70〜110℃である。この時、Siのエッ
チレートは1〜10μm/minが得られる。また、エ
チレンジアミン水溶液は、正確には、エチレン、ピロカ
ラコール、水の混合液であり、その組成は例えば10:
1:10である。液温は80〜150℃、エッチレート
は0.5〜5μm/minが実現できる。更に精密なエ
ッチングレートの制御にはピラジンを5〜20%添加す
ると良い。図17にエッチングした状態を示した。図1
7のように、耐エッチング層で周辺駆動回路部を保護し
て基板をエッチング除去し、周辺駆動部の基板を残す。
図17において1000は耐エッチング層、1001は
裏面電極、1002は基板、1003は酸化シリコン
層、1004はエッチングストッパ、1005は酸化シ
リコン層、1006はデバイスを形成する為の半導体層
である。
【0124】このくり抜き部は強度が充分であればその
ままでも構わないが、補強するために光透過性の充填材
を充填しても良い。充填材として好ましくは一般に最も
良く用いられているSi系樹脂が挙げられる。
【0125】本発明の液晶表示装置は、周辺駆動回路の
基板の電位を制御することにより、寄生MOSトランジ
スタの動作によるリーク電流が減少し、該駆動回路に用
いた半導体装置のチャネル電位が安定する。更に、活性
層が単結晶Si薄膜からなるため、半導体装置を多結晶
TFTで作成した場合の5〜100倍高速で動作させる
ことができる。また、裏面からエッチングすることによ
り、画像表示部の基板を除去して画像表示部のみ透明化
すると共に、残された基板により剛性が保たれる。
【0126】また本発明においては、例えば駆動回路に
低消費電力のCMOSインバータ、スイッチング素子に
裏面リークが無く耐圧性の高いPMOSトランジスタを
用いれば、消費電力を低減した液晶表示装置が、両方に
PMOSトランジスタを用いれば、安価な液晶表示装置
を、駆動回路にNMOSトランジスタ、スイッチング素
子にPMOSトランジスタを用いれば裏面リークがな
く、しかも安価な液晶表示装置を提供できる。
【0127】以下、具体的な実施例によって本発明を説
明する。
【0128】
【実施例】(実施例1) 300μmの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基
板にHF溶液中において陽極化成を施し、多孔質Si基
板を形成した。
【0129】陽極化成条件は以下の通りであった。
【0130】 印加電圧: 2.6 (V) 電流密度: 30 (mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2 O:C2 H5 OH=1:1:1 時間: 2.4 (時間) 多孔質Siの厚み: 300 (μm) Porosity: 56 (%) こうして得られたP型(100)多孔質Si基板上に減
圧CVD法により、Siエピタキシャル層を1.0μm
の層厚で成長させた。堆積条件は、以下の通りである。
【0131】 ソースガス: SiH4 キャリヤーガス: H2 温度: 850℃ 圧力: 1×10-2Torr 成長速度: 3.3 nm/sec 次に、このエピタキシャル層の表面に1000Åの酸化
層を形成し、その酸化表面に、表面に5000Åの酸化
層、1000Åの窒化層を形成したもう一方のSi基板
を重ねあわせ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加
熱することにより、2つのSi基板を、強固に貼り合せ
た。
【0132】その後、該貼り合せた基板を49%弗酸と
アルコールと30%過酸化水素水との混合液(10:
6:50)中で撹拌することなく選択エッチングした。
65分後には、非多孔質Si層だけがエッチングされず
に残り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料として、
多孔質Si基板は選択エッチングされ、完全に除去され
た。非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対するエッ
チング速度は、極めて低く65分後でもエッチング量は
50Å以下であり、多孔質層のエッチング速度との選択
比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチ
ング量(数十Å)は実用上無視できる程度のものであっ
た。こうしたところ、200μmの厚みをもった多孔質
化されたSi基板は、除去され、SiO2 上に1.0μ
mの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。ソースガ
スとして、SiH2 Clを用いた場合には、成長温度を
数十度上昇させる必要があるが、多孔質基板に特有な増
速エッチング特性は、維持された。
【0133】上記単結晶Si薄膜に電解効果トランジス
タを作成し、相互に接続することにより、相補性素子、
及びその集積回路を作成し、液晶画像表示装置に必要な
画素切り替え素子、駆動周辺回路を形成した。尚、各ト
ランジスタの製造方法については公知のMOS集積回路
製造技術を用いた。
【0134】カバーガラスにブラックマトリクス及びカ
ラーフィルターを形成した後共通電極を形成し、配向処
理した。アクティブ・マトリクス基板に配向処理を施
し、シール材を印刷したのち両者を組立て液晶を注入し
た。この液晶に関する諸工程は、公知の液晶表示装置製
造技術を適用した。
【0135】この後Si基板側に液晶画素部の直下を除
いて耐弗酸性ゴムを被覆し、弗酸、酢酸、硝酸の混合液
を用いて、絶縁層までSi基板を部分的に除去し、更に
信頼性向上のため除去された凹部に透明樹脂を充填し
て、光透過による投射型液晶画像表示装置を完成した。
【0136】(実施例2) 200μmの厚みを持ったP型(100)Si基板上に
常圧CVD法により、Siエピタキシャル層を5μmの
厚みに成長させた。堆積条件は、以下の通りである。
【0137】 反応ガス流量: SiH2 Cl2 1000 SCCM H2 230 l/min. 温度: 1080 ℃ 圧力: 760 Torr 時間: 1 min. こうして得られたSi基板にHF溶液中において陽極化
成を施し、多孔質層を形成した。
【0138】陽極化成条件は以下の通りであった。
【0139】 印加電圧: 2.6 (V) 電流密度: 30 (mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2 O:C2 H5 OH=1:1:1 時間: 1.6 (時間) 多孔質Siの厚み: 200 (μm) Porosity: 56 (%) 前述したようにこの陽極化成では、P型(100)Si
基板のみが多孔質化されSiエピタキシャル層には変化
がなかった。
【0140】次に、このエピタキシャル層の表面に10
00Åの酸化層を形成し、その酸化表面に、表面に50
00Åの酸化層と500Åの窒化膜とを形成して絶縁層
を配したもう一方のSi基板を重ねあわせ、窒素雰囲気
中で800℃、0.5時間加熱することにより、2つの
Si基板に、強固に貼り合せた。
【0141】その後、該貼り合せた基板を49%弗酸と
アルコールと30%過酸化水素水との混合液(10:
6:50)中で撹拌することなく選択エッチングを施し
た。65分後には、単結晶Si層だけがエッチングされ
ずに残り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料とし
て、多孔質Si基板は選択エッチングされ、完全に除去
された。非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対する
エッチング速度は、極めて低く、65分後でもエッチン
グ量は50Å以下であり、多孔質層のエッチング速度と
の選択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層における
エッチング量(数十Å)は実用上無視できる程度のもの
であった。そうしたところ、200μmの厚みをもった
多孔質化されたSi基板は、除去され、SiO2 上に5
μmの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。透過電
子顕微鏡による断面観察の結果、Si層には新たな結晶
欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持されてい
ることが確認された。上記単結晶Si薄膜にバイポーラ
及び電解効果トランジスタを作成し、相互に接続するこ
とにより、相補性素子、及びその集積回路を作成し、液
晶画像表示装置に必要な画素切り替え素子、駆動周辺回
路を形成した。尚、各トランジスタの製造方法について
は公知のMOS及びBi−CMOS集積回路製造技術を
用いた。
【0142】カバーガラスにブラックマトリクス及びカ
ラーフィルターを形成した後共通電極を形成し、配向処
理した。アクティブ・マトリクス基板に配向処理を施
し、シール材を印刷したのち両者を組立てて液晶を注入
した。この液晶に関する諸工程は、公知の液晶表示装置
製造技術を適用した。
【0143】こののちSi基板側に液晶画素部の直下を
除いて耐弗酸性ゴムを被覆し、弗酸、酢酸、硝酸の混合
液を用いて、絶縁層までSi基板を部分的に除去し、更
に信頼性向上のため除去された凹部にスピンオングラス
を充填して、光透過による投射型液晶画像表示装置を完
成した。
【0144】(実施例3) 200μmの厚みを持ったP型(100)Si基板表面
にプロトンのイオン注入によって、N型Si層を1μm
形成した。H+ 注入量は5×1015(ions/cm
2 )であった。この基板に50%のHF溶液中において
陽極化成を施した。この時の電流密度は、100mA/
cm2 であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm
/min.であり、200μmの厚みを持ったP型(1
00)Si基板全体は、24分で多孔質化された。この
陽極化成では、P型(100)Si基板のみが多孔質化
され、N型Si層には変化がなかった。
【0145】次に、このN型Si層の表面に1000Å
の酸化層を形成し、その酸化表面に、表面に5000Å
の酸化窒化層を形成したもう一方のSi基板を重ねあわ
せ、窒素雰囲気中で800℃、0.5時間加熱すること
により、2つのSi基板を強固に貼り合せた。
【0146】その後、貼り合せた基板に49%弗酸とア
ルコールと30%過酸化水素水との混合液(10:6:
50)中で撹拌することなく選択エッチングを施した。
65分後には、単結晶Si層だけがエッチングされずに
残り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料として、多
孔質Si基板は選択エッチングされ、完全に除去され
た。非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対するエッ
チング速度は、極めて低く65分後でもエッチング量は
50Å以下であり、多孔質層のエッチング速度との選択
比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチ
ング量(数十Å)は実用上無視できる程度のものであっ
た。そうしたところ、200μmの厚みをもった多孔質
化されたSi基板は、除去され、SiO2 上に1.0μ
mの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。透過電子
顕微鏡による断面観察の結果、Si層には新たな結晶欠
陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持されている
ことが確認された。
【0147】上記単結晶Si薄膜にバイポーラ及び電解
効果トランジスタを作成し、相互に接続することによ
り、相補性素子、及びその集積回路を作成し、液晶画像
表示装置に必要な画素切り替え素子、駆動周辺回路を形
成した。尚、各トランジスタの製造方法については公知
のMOS及びBi−CMOS集積回路製造技術を用い
た。
【0148】カバーガラスにブラックマトリクス及びカ
ラーフィルターを形成した後共通電極を形成し、配向処
理した。アクティブ・マトリクス基板に配向処理を施
し、シール材を印刷したのち両者を組立てて液晶を注入
した。この液晶に関する諸工程は、公知の液晶表示装置
製造技術を適用した。
【0149】この後Si基板裏面側に液晶画素部の直下
を除いてアピエゾンワックスを被覆し、弗酸、酢酸、硝
酸の混合液を用いて、絶縁層までSi基板を部分的に除
去し、更に信頼性向上のため除去された凹部にクリヤー
モールドを充填して、光透過による投射型液晶画像表示
装置を完成した。
【0150】(実施例4) 500μmの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基
板に50%のHF溶液中において陽極化成を施した。こ
の時の電流密度は、10mA/cm2 であった。10分
で表面に20μmの厚みを持った多孔質層が形成された
該P型(100)多孔質Si基板上に減圧CVD法によ
り、Siエピタキシャル層を0.5μmの厚みに低温成
長させた。堆積条件は、以下の通りである。
【0151】 ガス: SiH2 Cl2 (0.6 l/min) H2 (100 l/min) 温度: 850 ℃ 圧力: 50 Torr 成長速度: 0.1 μm/min 次に、このエピタキシャル層の表面を50nm熱酸化し
た。該熱酸化膜上に0.8μmの酸化層を表面に有する
別のSi基板を重ねあわせ、窒素雰囲気中で900℃、
1.5時間加熱することにより、2つの基板を、強固に
貼り合せた。
【0152】その後に、Si基板を裏面から研削により
490μmの厚みで除去して多孔質層を表出させた。
【0153】その後、該貼り合せた基板に49%弗酸と
アルコールと過酸化水素水との混合液(10:6:5
0)中で撹拌することなく選択エッチングを施した。1
5分後には、単結晶Si層だけがエッチングされずに残
り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料として、多孔
質Si層は選択エッチングされ、完全に除去された。
【0154】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く、15分後でも40
Å弱程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比
は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチン
グ量(数十Å)は実用上無視できる程度のものであっ
た。Si3 N4 層を除去した後には、絶縁層を表面に有
するSi基板上に0.5μmの厚みを持った単結晶Si
層が形成出来た。
【0155】また、Si3 N4 層の代りに、アピエゾン
ワックス、或いは、エレクトロンワックスを被覆した場
合にも同様の効果があり、多孔質化されたSi層のみを
完全に除去しえる。
【0156】上記単結晶Si薄膜に電解効果トランジス
タを作成し、相互に接続することにより、相補性素子、
及びその集積回路を作成し、液晶画像表示装置に必要な
画素切り替え素子、駆動周辺回路を形成した。尚、各ト
ランジスタの製造方法については公知のMOS集積回路
製造技術を用いた。
【0157】カバーガラスにブラックマトリクス及びカ
ラーフィルターを形成した後共通電極を形成し、配向処
理した。アクティブ・マトリクス基板に配向処理を施
し、シール材を印刷したのち両者を組立てて液晶を注入
した。この液晶に関する諸工程は、公知の液晶表示装置
製造技術を適用した。
【0158】この後Si基板裏面側に液晶画素部の直下
を除いてアピエゾンワックスを被覆し、弗酸、酢酸、硝
酸の混合液を用いて、絶縁層までSi基板を部分的に除
去し、更に信頼性向上のため除去された凹部にクリヤー
モールドを充填して、光透過による投射型液晶画像表示
装置を完成した。
【0159】以上の実施例に示したように、本発明によ
る液晶画像表示装置は、経済性に優れて、大面積に亘り
均一平坦な、極めて優れた結晶性を有するSi単結晶基
板を用いており、半導体能動素子が欠陥の著しく少ない
Si単結晶層上に作成されているため、上記半導体素子
の浮遊容量が低減し、高速動作が可能で、ラッチアップ
現象等のない、耐放射線特性の優れた素子及び回路を液
晶画像表示画素と同一基板上に集積した高性能な装置が
提供できる。
【0160】また、本発明による液晶画像表示装置は、
多孔質基板或いは多孔質層を選択除去することにより、
非透明基板上に形成された良質な単結晶層に作成される
ことによって、高性能なものとなる。また、Si基板を
非結晶基板に採用することにより熱的、機械的、化学的
或いは物理的にも従来のシリコン集積回路プロセスとき
わめて整合性の良い出発材料となり得る。
【0161】また、一般にかなり光の強度の強い光源を
投影型液晶画像表示装置に使用すると周辺回路部分に光
が当たると半導体層中に光励起電流が誘起され誤動作の
原因となる場合があるが、本発明による装置において
は、周辺回路部分は遮光されているために、係る問題点
を回避することができる。
【0162】 (参考実施例5) 200μmの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基
体をHF溶液中において陽極化成を行った
【0163】陽極化成条件は以下の通りであった。
【0164】 印加電圧: 2.6 (V) 電流密度: 30 (mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2 O:C2 H5 OH=1:1:1 時間: 1.6 (時間) 多孔質Siの厚み: 200 (μm) Porosity: 56 (%) 該P型(100)多孔質Si基体上にMBE(分子線エ
ピタキシー:Molecular Beam Epit
axy)法により、Siエピタキシャル層を0.5μm
低温成長させた。堆積条件は、以下の通りである。
【0165】 温度: 700℃ 圧力: 1×10-9Torr 成長速度: 0.1 nm/sec 次に、このエピタキシャル層の表面に100nmの酸化
層を形成し、その酸化表面に、表面に500nmの酸化
層を形成したもう一方のSi基体を重ねあわせ、酸素雰
囲気中で800℃、0.5時間加熱することにより、両
者のSi基体は、強固に接合された。
【0166】その後、該貼り合せた基体を49%弗酸と
アルコールと30%過酸化水素水との混合液(10:
6:50)で撹拌することなく選択エッチングする。6
5分後には、単結晶Si層だけがエッチングされずに残
り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料として、多孔
質Si基体は選択エッチングされ、完全に除去された。
【0167】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く65分後でも50Å
以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比
は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチン
グ量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少である。即
ち、200μmの厚みをもった多孔質化されたSi基体
は、除去され、SiO2 上に0.5μmの厚みを持った
単結晶Si層が形成できた。
【0168】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0169】この後、基体全体をSi3 N4 で被覆し、
透光性にする領域の裏面のSi3 N4 のみをエッチング
して除去する。この基体を先ず弗硝酸(84:16)溶
液で19分エッチングし、10μmだけSi基体を残
す。次に弗硝酸酢酸(1:3:8)溶液で10分エッチ
ングすると、Si3 N4 の開口部のみがエッチングさ
れ、SiO2 が露出した。Si3 N4 を除去した後に
は、基体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハ
ー並に優れたSi層を持つSOI基材が作製できた。
【0170】 (参考実施例6)参考 実施例5と同様にしてP型(100)単結晶Si基
体をHF溶液中において陽極化成を行い、得られたP型
(100)多孔質Si基体上にプラズマCVD法によ
り、Siエピタキシャル層を0.5μm低温成長させ
た。堆積条件は、以下の通りである。
【0171】 ガス: SiH4 高周波電力: 100W 温度: 800℃ 圧力: 1×10-2Torr 成長速度: 2.5 nm/sec 次に、このエピタキシャル層の表面に100nmの酸化
層を形成し、その酸化表面に、表面に500nmの酸化
層を形成したもう一方のSi基体を重ねあわせ、酸素雰
囲気中で900℃、0.5時間加熱することにより、両
者のSi基体は、強固に接合された。
【0172】その後、該貼り合わせた基体を49%弗酸
と30%過酸化水素水との混合液(1:5)で撹拌しな
がら選択エッチングする。62分後には、単結晶Si層
だけがエッチングされずに残り、単結晶Siをエッチ・
ストップの材料として、多孔質Si基体は選択エッチン
グされ、完全に除去された。
【0173】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く62分後でも50Å
以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比
は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチン
グ量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少である。即
ち、200μmの厚みをもった多孔質化されたSi基体
は除去され、SiO2 上に0.5μmの厚みを持った単
結晶Si層が形成できた。
【0174】この後、基体全体をSi3 N4 で被覆し、
透光性にする領域の裏面のSi3 N4 のみをエッチング
して除去する。この基体を先ず弗硝酸(84:16)溶
液で19分エッチングし、10μmだけSi基体を残
す。次に弗硝酸酢酸(1:3:8)溶液で10分エッチ
ングすると、Si3 N4 の開口部のみがエッチングさ
れ、SiO2 が露出した。Si3 N4 を除去した後に
は、基体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハ
ー並に優れたSi層を持つSOI基材が作成できた。
【0175】 (参考実施例7)参考 実施例5と同様にしてP型(100)単結晶Si基
体をHF溶液中において陽極化成を行い、得られたP型
(100)多孔質Si基体上にバイアス・スパッター法
により、Siエピタキシャル層を0.5μm低温成長さ
せた。堆積条件は、以下の通りである。
【0176】 RF周波数: 100MHz 高周波電力: 600W 温度: 300℃ Ar圧力: 8×10-3Torr 成長時間: 60分 ターゲット直流バイアス:−200V 基体直流バイアス: +5V 次に、このエピタキシャル層の表面に100nmの酸化
層を形成し、その酸化表面に、表面にSiO2 (300
nm)/Si3 N4 (100nm)を形成したもう一方
のSi基体を重ねあわせ、窒素雰囲気中で900℃、
0.5時間加熱することにより、両者のSi基体は、強
固に接合された。
【0177】その後、該貼り合わせた基体を49%弗酸
とアルコールとの混合液(10:1)で撹拌することな
く選択エッチングする。82分後には、単結晶Si層だ
けがエッチングされずに残り、単結晶Siをエッチ・ス
トップの材料として、多孔質Si基体は選択エッチング
され、完全に除去された。
【0178】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く82分後でも50Å
以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比
は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチン
グ量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少である。即
ち、200μmの厚みをもった多孔質化されたSi基体
は除去され、SiO2 /Si3 N4 上に0.5μmの厚
みを持った単結晶Si層が形成できた。
【0179】この後、基体全体をエッチング防止膜とし
てSi3 N4 で被覆し、透光性にする領域の裏面のSi
3 N4 のみをエッチングして除去する。この基体を先ず
弗硝酸(84:16)溶液で19分エッチングし、10
μmだけSi基体を残す。次に弗硝酸酢酸(1:3:
8)溶液で10分エッチングすると、Si3 N4 の開口
部のみがエッチングされ、Si3 N4 が露出した。Si
3 N4 を除去した後には、基体の一部分が透光性になっ
た結晶性がSiウエハー並に優れたSi層を持つSOI
基材が作成できた。
【0180】 (参考実施例8) 200μmの厚みを持ったN型(100)単結晶Si基
体を実施例5と同じ条件で、HF溶液中において陽極化
成を行い、得られたN型(100)多孔質Si基体上に
液相成長法により、Siエピタキシャル層を5μm低温
成長させた。成長条件は、以下の通りである。
【0181】 溶媒: Sn 温度: 900℃ 成長雰囲気: H2 成長時間: 50分 次に、このエピタキシャル層の表面に100nmの酸化
層を形成し、その酸化表面に、表面に500nmの酸化
層を形成したもう一方のSi基体を重ねあわせ、窒素雰
囲気中で1000℃、0.5時間加熱することにより、
両者のSi基体は、強固に接合された。
【0182】その後、該貼り合わせた基体を49%弗酸
で撹拌しながら選択エッチングする。78分後には、単
結晶Si層だけがエッチングされずに残り、単結晶Si
をエッチ・ストップの材料として、多孔質Si基体は選
択エッチングされ、完全に除去された。
【0183】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く78分後でも50Å
以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比
は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチン
グ量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少である。即
ち、200μmの厚みをもった多孔質化されたSi基体
は除去され、SiO2 上に5μmの厚みを持った単結晶
Si層が形成できた。
【0184】この後、基体全体をエッチング防止膜とし
てSiO2 で被覆し、透光性にする領域の裏面のSiO
2 のみをエッチングして除去する。この基体をエチレン
ジアミン(17ml)+水(8ml)+ピロカテコール
(3g)で4時間エッチングすると、SiO2 の開口部
のみがエッチングされ、Si層直下のSiO2 層が露出
した。エッチング防止膜のSiO2 を除去した後には、
基体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハー並
に優れたSi層を持つSOI基材が作成できた。
【0185】 (参考実施例9)参考 実施例5と同様にしてP型(100)単結晶Si基
体をHF溶液中において陽極化成を行い、得られたP型
(100)多孔質Si基体上に減圧CVD法により、S
iエピタキシャル層を1μm成長させた。堆積条件は、
以下の通りである。
【0186】 ソースガス: SiH4 キャリヤーガス: H2 温度: 850℃ 圧力: 1×10-2Torr 成長速度: 3.3 nm/sec 次に、このエピタキシャル層の表面に100nmの酸化
層を形成し、その酸化表面に、表面に500nmの酸化
層を形成したもう一方のSi基体を重ねあわせ、窒素雰
囲気中で1000℃、0.5時間加熱することにより、
両者のSi基体は、強固に接合された。
【0187】その後、該貼り合わせた基体をバッファー
ド弗酸(36%NH4 F+4.5%HF+H2 O)とア
ルコールと30%過酸化水素水との混合液(10:6:
50)で撹拌することなく選択エッチングする。205
分後には、単結晶Si層だけがエッチングされずに残
り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料として、多孔
質Si基体は選択エッチングされ、完全に除去された。
【0188】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く205分後でも10
0Å以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選
択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッ
チング量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少であ
る。即ち、200μmの厚みを持った多孔質化されたS
i基体は除去され、SiO2 上に1μmの厚みを持った
単結晶Si層が形成できた。
【0189】ソースガスとして、SiH2 Cl2 を用い
た場合には、成長温度を数十度上昇させる必要がある
が、多孔質基体に特有な増速エッチング特性は維持され
た。
【0190】単結晶Si層上にMOSFETを作成し
た。尚、MOSFETの製造方法については公知の集積
回路製造技術が用いられるので、ここでは説明を省略す
る。
【0191】この後、基体全体をエッチング防止膜とし
てSiO2 で被覆し、透光性にする領域の裏面のSiO
2 のみをエッチングして除去する。この基体を6MKO
Hで200分エッチングすると、SiO2 の開口部のみ
がエッチングされ、Si層直下のSiO2 層が露出し
た。エッチング防止膜のSiO2 を除去した後には、基
体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハー並に
優れたSi層を持つSOI基材が作成できた。
【0192】 (参考実施例10) 200μmの厚みを持ったP型(100)Si基体上に
CVD法により、Siエピタキシャル層を1μm成長さ
せた。堆積条件は、以下の通りである。
【0193】 反応ガス流量: SiH2 Cl2 1000 SCCM H2 230 l/min. 温度: 1080 ℃ 圧力: 80 Torr 時間: 2 min. この基体を50%のHF溶液中において陽極化成を行っ
た。この時の電流密度は、100mA/cm2 であっ
た。また、この時の多孔質化速度は、8.4μm/mi
n.であり、200μmの厚みを持ったP型(100)
Si基体全体は、24分で多孔質化された。前述したよ
うにこの陽極化成では、P型(100)Si基体のみが
多孔質化されSiエピタキシャル層には変化がなかっ
た。
【0194】次に、このエピタキシャル層の表面に10
0nmの酸化層を形成し、その酸化表面に、表面に50
0nmの酸化層を形成したもう一方のSi基体を重ねあ
わせ、窒素雰囲気中で900℃、0.5時間加熱するこ
とにより、両者のSi基体は、強固に接合された。
【0195】その後、該貼り合わせた基体をバッファー
ド弗酸(36%NH4 F+4.5%HF+H2 O)と3
0%過酸化水素水との混合液(1:5)で撹拌しながら
選択エッチングする。191分後には、単結晶Si層だ
けがエッチングされずに残り、単結晶Siをエッチ・ス
トップの材料として、多孔質Si基体は選択エッチング
され、完全に除去された。
【0196】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く191分後でも10
0Å以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選
択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッ
チング量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少であ
る。即ち、200μmの厚みを持った多孔質化されたS
i基体は除去され、SiO2 上に1.0μmの厚みを持
った単結晶Si層が形成できた。
【0197】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0198】この後、基体全体をSi3 N4 で被覆し、
透光性にする領域の裏面のSi3 N4 のみをエッチング
して除去する。この基体を先ず弗硝酸(84:16)溶
液で19分エッチングし、10μmだけSi基体を残
す。次に弗硝酸酢酸(1:3:8)溶液で10分エッチ
ングすると、Si3 N4 の開口部のみがエッチングさ
れ、SiO2 が露出した。Si3 N4 を除去した後に
は、基体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハ
ー並に優れたSi層を持つSOI基材が作成できた。
【0199】 (参考実施例11) 200μmの厚みを持ったP型(100)Si基体上に
常圧CVD法により、Siエピタキシャル層を5μm成
長させた。堆積条件は、以下の通りである。
【0200】 反応ガス流量: SiH2 Cl2 1000 SCCM H2 230 l/min. 温度: 1080 ℃ 圧力: 760 Torr 時間: 1 min. 上記Si基体をHF溶液中において陽極化成を行った。
【0201】陽極化成条件は以下の通りであった。
【0202】 印加電圧: 2.6 (V) 電流密度: 30 (mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2 O:C2 H5 OH=1:1:1 時間: 1.6 (時間) 多孔質Siの厚み: 200 (μm) Porosity: 56 (%) 前述したようにこの陽極化成では、P型(100)Si
基体のみが多孔質化されSiエピタキシャル層には変化
がなかった。
【0203】次に、このエピタキシャル層の表面に10
0nmの酸化層を形成し、その酸化表面に、表面に50
0nmの酸化層を形成したもう一方のSi基体を重ねあ
わせ、酸素雰囲気中で900℃、0.5時間加熱するこ
とにより、両者のSi基体は、強固に接合された。
【0204】その後、該貼り合わせた基体を49%弗酸
とアルコールとの混合液(10:1)で撹拌することな
く選択エッチングする。275分後には、単結晶Si層
だけがエッチングされずに残り、単結晶Siをエッチ・
ストップの材料として、多孔質Si基体は選択エッチン
グされ、完全に除去された。
【0205】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く275分後でも10
0Å以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選
択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッ
チング量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少であ
る。即ち、200μmの厚みを持った多孔質化されたS
i基体は除去され、SiO2 上に5μmの厚みを持った
単結晶Si層が形成できた。
【0206】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0207】この後、基体全体をSi3 N4 で被覆し、
透光性にする領域の裏面のSi3 N4 のみをエッチング
して除去する。この基体を先ず弗硝酸(84:16)溶
液で19分エッチングし、10μmだけSi基体を残
す。次に弗硝酸酢酸(1:3:8)溶液で10分エッチ
ングすると、Si3 N4 の開口部のみがエッチングさ
れ、SiO2 が露出した。Si3 N4 を除去した後に
は、基体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハ
ー並に優れたSi層を持つSOI基材が作成できた。
【0208】 (参考実施例12) 200μmの厚みを持ったP型(100)Si基体表面
にプロトンのイオン注入によって、N型Si層を1μm
形成した。H+注入量は5×1015(ions/cm2)
であった。この基体に50%のHF溶液中において陽極
化成を行った。この時の電流密度は、100mA/cm
2であった。この時の多孔質化速度は、8.4μm/m
in.であり、200μmの厚みを持ったP型(10
0)Si基体全体は、24分で多孔質化された。前述し
たようにこの陽極化成では、P型(100)Si基体の
みが多孔質化されN型Si層には変化がなかった。
【0209】次に、このN型Si層の表面に100nm
の酸化層を形成し、その酸化表面に、表面にSiO2
(200nm)/Si3 N4 (100nm)を形成した
もう一方のSi基体を重ねあわせ、酸素雰囲気中で80
0℃、0.5時間加熱することにより、両者のSi基体
は、強固に接合された。
【0210】その後、該貼り合わせた基体をバッファー
ド弗酸(36%NH4 F+4.5%HF+H2 O)で撹
拌しながら選択エッチングする。258分後には、単結
晶Si層だけがエッチングされずに残り、単結晶Siを
エッチ・ストップの材料として、多孔質Si基体は選択
エッチングされ、完全に除去された。
【0211】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く258分後でも10
0Å以下程度であり、多孔質層のエッチング速度との選
択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッ
チング量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少であ
る。即ち、200μmの厚みを持った多孔質化されたS
i基体は除去され、SiO2 /Si3 N4 上に1.0μ
mの厚みを持った単結晶Si層が形成できた。
【0212】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0213】この後、基体全体をエッチング防止膜とし
てSi3 N4 で被覆し、透光性にする領域の裏面のSi
3 N4 のみをエッチングして除去する。この基体を先ず
弗硝酸(84:16)溶液で19分エッチングし、10
μmだけSi基体を残す。次に弗硝酸酢酸(1:3:
8)溶液で10分エッチングすると、Si3 N4 の開口
部のみがエッチングされ、Si3 N4 が露出した。エッ
チング防止膜のSi3 N4 を除去した後には、基体の一
部分が透光性になった結晶性がSiウエハー並に優れた
Si層を持つSOI基材が作成できた。
【0214】 (参考実施例13) 500μmの厚みを持ったP型(100)単結晶Si基
体を50%のHF溶液中において陽極化成を行った。こ
の時の電流密度は、10mA/cm2であった。10分
で表面に20μmの厚みを持った多孔質層が形成され
た。該P型(100)多孔質Si基体上に減圧CVD法
により、Siエピタキシャル層を0.5μmに低温成長
させた。堆積条件は、以下の通りである。
【0215】 ガス: SiH2 Cl2 (0.6 l/min) H2 (100 l/min) 温度: 850 ℃ 圧力: 50 Torr 成長速度: 0.1 μm/min 次に、このエピタキシャル層の表面を50nm熱酸化し
た。該熱酸化膜上に800nmの酸化層を表面に有する
Si基体を重ねあわせ、酸素雰囲気中で900℃、1.
5時間加熱することにより、両者の基体は、強固に接合
された。
【0216】その後に、Si基体の裏面から490μm
研削により除去して多孔質層を表出させた。
【0217】プラズマCVD法によってSi3 N4 を
0.1μm堆積して、貼り合わせた2枚の基体を被覆し
て、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチン
グによって除去する。
【0218】その後、該貼り合せた基体を49%弗酸と
アルコールと過酸化水素水との混合液(10:6:5
0)で撹拌することなく選択エッチングする。15分後
には、単結晶Si層だけがエッチングされずに残り、単
結晶Siをエッチ・ストップの材料として、多孔質Si
層は選択エッチングされ、完全に除去された。
【0219】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く、15分後でも40
Å弱程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比
は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチン
グ量(数Å)は実用上無視できる膜厚減少である。Si
3 N4 層を除去した後には、絶縁層を表面に有するSi
基体上に0.5μmの厚みを持った単結晶Si層が形成
できた。
【0220】また、Si3 N4 層の代わりに、アピエゾ
ンワックス、或いは、エレクトロンワックスを被覆した
場合にも同様の効果があり、多孔質化されたSi層のみ
を排除しえる。
【0221】この後、基体全体をエッチング防止膜とし
てSiO2 で被覆し、透光性にする領域の裏面のSiO
2 のみをエッチングして除去する。この基体をエチレン
ジアミン(17ml)+水(8ml)+ピロカテコール
(3g)で4時間エッチングすると、SiO2 の開口部
のみがエッチングされ、Si層直下のSiO2 層が露出
した。エッチング防止膜のSiO2 を除去した後には、
基体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハー並
に優れたSi層を持つSOI基材が作成できた。
【0222】 (参考実施例14)参考 実施例10と同様にしてP型(100)Si基体上
にCVD法により、Siエピタキシャル層を1μm成長
させ、基体を50%のHF溶液中において陽極化成を行
った。
【0223】次に、このエピタキシャル層の表面に80
0nmの酸化層を表面に有するSi基体を重ねあわせ、
窒素雰囲気中で1100℃、0.5時間加熱することに
より、両者のSi基体は、強固に接合された。
【0224】プラズマCVD法によってSi3 N4 を
0.1μm堆積して、貼り合わせた2枚の基体を被覆し
て、多孔質基体上の窒化膜のみを反応性イオンエッチン
グによって除去する。
【0225】その後、該貼り合わせた基体を49%弗酸
と過酸化水素水との混合液(1:5)で撹拌しながら選
択エッチングする。62分後には、単結晶Si層だけが
エッチングされずに残り、単結晶Siをエッチ・ストッ
プの材料として、多孔質Si基体は選択エッチングさ
れ、完全に除去された。
【0226】非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対
するエッチング速度は、極めて低く62分後でも50Å
弱程度であり、多孔質層のエッチング速度との選択比は
十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチング
量(数十Å)は実用上無視できる膜厚減少である。即
ち、200μmの厚みを持った多孔質化されたSi基体
は除去され、Si3 N4 層を除去した後には、絶縁性基
体上に1μmの厚みを持った単結晶Si層が形成でき
た。
【0227】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、S
i層には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結
晶性が維持されていることが確認された。
【0228】単結晶Si層上にMOSFETを作成し
た。尚、MOSFETの製造方法については公知の集積
回路製造技術が用いられるので、ここでは説明を省略す
る。
【0229】この後、基体全体をエッチング防止膜とし
てSiO2 で被覆し、透光性にする領域の裏面のSiO
2 のみをエッチングして除去する。この基体を6MKO
Hで200分エッチングすると、SiO2 の開口部のみ
がエッチングされ、Si層直下のSiO2 層が露出し
た。エッチング防止膜のSiO2 を除去した後には、基
体の一部分が透光性になった結晶性がSiウエハー並に
優れたSi層を持つSOI基材が作成できた。
【0230】 以上の参考実施例に示したように、多孔
質Si基体を少なくとも湿式化学エッチングを含む工程
により除去することによって非透光性の絶縁物基体(S
i基体上に絶縁層を形成したもの)上の表面に単結晶半
導体層を形成し、該絶縁物基体の一部分を、単結晶半導
体層が形成されていない面(裏面)から表面付近の絶縁
層、或いは単結晶半導体層が露出するまで、少なくとも
湿式化学エッチングを含む処理により除去し、連続なる
薄層を直下の支持体なしに残存させ、非透光性基体を部
分的に透光性に変えることができる。
【0231】 また、本参考実施例によれば、透光性に
変える前に、少なくとも透光性になる部分に電子デバイ
スを形成して後、上記の方法により透光性に変えること
ができる。
【0232】 本参考実施例によれば、非透光性絶縁性
基体上に単結晶Si層を形成した後、必要な領域のみ非
透光性基体部分を除去することにより、透光性に変える
ことができ、ガラスに体表される透光性基体を用いず
に、容易に、しかも生産性、均一性、制御性、経済性の
面で卓越した、結晶性が単結晶ウエハー並に優れたSi
層を持つ透光性のSOI構造の基材を作成することが可
能になる。
【0233】 また、本参考実施例による透光性SOI
基材は、ビューファインダー、コンタクトセンサ、或い
は液晶ディスプレイ用の透光性基体として利用でき、更
に、X線マスク、圧力センサ、及びマイクロメカニクス
等に応用され得る。
【0234】(実施例15) 図18は、本実施例の概略工程図である。
【0235】300μmの厚みを持ったP型(100)
単結晶Si基板にHF溶液中において陽極化成を施し、
多孔質Si基板を形成した。
【0236】陽極化成条件は以下の通りであった。
【0237】 印加電圧: 2.6 (V) 電流密度: 30 (mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2 O:C2 H5 OH=1:1:1 時間: 2.4 (時間) 多孔質Siの厚み: 300 (μm) Porosity: 56 (%) こうして得られたP型(100)多孔質Si基板101
上に減圧CVD法により、Siエピタキシャル層102
を1.0μmの層厚で成長させた。堆積条件は、以下の
通りである。
【0238】 ソースガス: SiH4 キャリヤーガス: H2 温度: 850℃ 圧力: 1×10-2Torr 成長速度: 3.3 nm/sec 次に、このエピタキシャル層102の表面に1000Å
の酸化層103を形成し、その酸化表面に、表面に50
00Åの酸化層104、1000Åの窒化層105を形
成したもう一方のSi基板107を重ね合せ、窒素雰囲
気中で800℃、0.5時間加熱することにより、2つ
のSi基板を、強固に貼り合せた。
【0239】その後、該貼り合せた基板を49%弗酸と
アルコールと30%過酸化水素水との混合液(10:
6:50)中で撹拌することなく選択エッチングした。
65分後には、非多孔質Si層だけがエッチングされず
に残り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料として、
多孔質Si基板101は選択エッチングされ、完全に除
去された。非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対す
るエッチング速度は、極めて低く65分後でもエッチン
グ量は50Å以下であり、多孔質層のエッチング速度と
の選択比は十の五乗以下にも達し、非多孔質層101に
おけるエッチング量(数十Å)は実用上無視できる程度
のものであった。こうしたところ、200μmの厚みを
持った多孔質化されたSi基板101は、除去され、S
iO2 103上に1.0μmの厚みを持った単結晶Si
層102が形成できた。ソースガスとして、SiH2 C
lを用いた場合には、成長速度を数十度上昇させる必要
があるが、多孔質基板に特有な増速エッチング特性は、
維持された。
【0240】上記単結晶Si薄膜102に電解効果トラ
ンジスタを作成し、相互に接続することにより、相補性
素子、及びその集積回路を作成し、液晶画像表示装置に
必要な画素切り替え素子、駆動周辺回路を形成した。
尚、各トランジスタの製造方法については公知のMOS
集積回路製造技術を用いた。
【0241】カバーガラスにブラックマトリクス及びカ
ラーフィルターを形成した後に共通電極を形成し、配向
処理した。アクティブ・マトリクス基板に配向処理を施
し、シール材を印刷したのち両者を組立て液晶を注入し
た。この液晶に関する諸工程は、公知の液晶表示装置製
造技術を適用した。
【0242】この後液晶画素部の下部のSi基板107
を以下の方法で除去した。
【0243】30重量%のKOH水溶液を約110℃に
加熱し、SiNをマスクとしてSiの(100)方向に
エッチングを進行させた。エッチレートは結晶面に対し
て異方性を示し、(100)面に対しては約300μm
/hである。エッチング後の形状を図19に示すが、エ
ッチング後の斜面のなす角は55°であり、高い異方性
を示していることが分かる。また、絶縁層104に達す
るとエッチングは実質的に終了する。即ち、横方向への
サイドエッチレートは非常に小さい。この方法により高
い精度で液晶画素部の下部のSi基板107の除去が可
能となる。
【0244】最後に、信頼性向上のため除去された凹部
にスピンオングラスを充填し、光透過による投射型液晶
画像表示装置を完成した。
【0245】(実施例16) Si基板107の除去を以下の方法で行った以外は、実
施例15と同様にして液晶画像表示装置を完成した。
【0246】エチレンジアミン75ml、カテコール1
2g、水24ml、ピラジン0.45gの割合で作成し
た混液を約115℃に加熱し、SiNをマスクとしてエ
ッチングを行った。本方法は、SiO2 に対する選択比
が1000以上と非常に高く、SiO2 をメンブレン及
び耐エッチングマスクとして使用可能である。
【0247】(実施例17) Si基板107の除去をRIEで行った以外は、実施例
15と同様にして液晶画像表示装置を完成した。マスク
パターンに対してほぼ垂直にエッチングすることができ
た。
【0248】(実施例18) Si基板107の除去を以下の方法で行った以外は、実
施例15と同様にして液晶画像表示装置を完成した。
【0249】ヒドラジンと水の1:1水溶液を約100
℃に加熱し、SiO2 をマスクとして、異方性エッチン
グを行った。エッチレートは2μm/minである。
【0250】(実施例19) 可視光領域の光に対して非透過性の基板として、表面に
Al2 O3 (ルビー)膜を有するAl基板を使用し、C
l系のガスでプラズマエッチングによりAlを除去した
以外は実施例15と同様にして液晶画像表示装置を完成
した。
【0251】本発明によれば異方性エッチング特性を有
する基板を自由に選定できるため、本実施例の如く基板
としてルビー膜等を選ぶことにより、きれいな液晶面を
得ることができる。
【0252】(実施例20) Si基板を図20に示す如く、りんごの形に除去した以
外は実施例15と同様にして液晶画像表示装置を完成し
た。
【0253】本発明によれば精度良いエッチングが可能
であるため、本実施例の如く種々の模様をバックライト
により浮かび上がらせることも可能である。
【0254】以上の実施例に示したように、本発明によ
る液晶画像表示装置は、経済性に優れて、大面積に亘り
均一平坦な、極めて優れた結晶性を有するSi単結晶基
板を用いており、半導体能動素子が欠陥の著しく少ない
Si単結晶層上に作成されているため、上記半導体素子
の浮遊容量が低減し、高速動作が可能で、ラッチアップ
現象等のない、耐放射線特性の優れた素子及び回路を液
晶画像表示画素と同一基板上に集積した高性能な装置が
提供できる。
【0255】また、本発明による液晶画像表示装置は、
多孔質基板或いは多孔質層を異方性エッチングにて選択
除去することにより、非透明基板上に形成された良質な
単結晶層に作成されることによって、高性能なものとな
る。また、Si基板を非透明電極に採用することにより
熱的、機械的、化学的或いは物理的にも従来のシリコン
集積回路プロセスと極めて整合性の良い出発材料となり
得る。
【0256】また、一般にかなり光の強度の強い光源を
投影型液晶画像表示装置に使用すると周辺回路部分に光
が当たると半導体層中に光励起電流が誘起され誤動作の
原因となる場合があるが、本発明による装置において
は、周辺回路部分は遮光されているために、係る問題点
を回避することができる。
【0257】更に、本発明による液晶画像表示装置は、
非透光性基板に異方性エッチング特性を有する基板を用
いるため、液晶画素部の下方を精度良く除去することが
できる。
【0258】(実施例21) 図21に本実施例の製造工程の概略を示す。
【0259】300μmの厚みを持ったP型(100)
単結晶Si基板にHF溶液中において陽極化成を施し、
多孔質Si基板を形成した。
【0260】陽極化成条件は以下の通りであった。
【0261】 印加電圧: 2.6 (V) 電流密度: 30 (mA・cm-2) 陽極化成溶液: HF:H2 O:C2 H5 OH=1:1:1 時間: 2.4 (時間) 多孔質Siの厚み: 300 (μm) Porosity: 56 (%) こうして得られたP型(100)多孔質Si基板101
上に減圧CVD法により、Siエピタキシャル層102
を1.0μmの層厚で成長させた。堆積条件は、以下の
通りである。
【0262】 ソースガス: SiH4 キャリヤーガス: H2 温度: 850℃ 圧力: 1×10-2Torr 成長速度: 3.3 nm/sec 次に、このエピタキシャル層102の表面に1000Å
の酸化層103を形成し、その酸化膜表面に5000Å
の酸化層104、1000Åの窒化層105及び補強材
として、2000Å以上のSiHx 絶縁層106を形成
したもう一方のSi基板107を重ね合せ、窒素雰囲気
中で800℃、0.5時間加熱することにより、2つの
Si基板を、強固に貼り合せた。
【0263】その後、該貼り合せた基板を49%弗酸と
アルコールと30%過酸化水素水との混合液(10:
6:50)中で撹拌することなく選択エッチングした。
65分後には、非多孔質Si層だけがエッチングされず
に残り、単結晶Siをエッチ・ストップの材料として、
多孔質Si基板101は選択エッチングされ、完全に除
去された。非多孔質Si単結晶の該エッチング液に対す
るエッチング速度は、極めて低く65分後でもエッチン
グ量は50Å以下であり、多孔質層のエッチング速度と
の選択比は十の五乗以下にも達し、非多孔質層101に
おけるエッチング量(数十Å)は実用上無視できる程度
のものであった。こうしたところ、200μmの厚みを
持った多孔質化されたSi基板101は、除去され、S
iO2 103上に1.0μmの厚みを持った単結晶Si
層102が形成できた。ソースガスとして、SiH2 C
lを用いた場合には、成長温度を数十度上昇させる必要
があるが、多孔質基板に特有な増速エッチング特性は、
維持された。
【0264】上記単結晶Si薄膜102に電解効果トラ
ンジスタを作成し、相互に接続することにより、相補性
素子、及びその集積回路を作成し、液晶画像表示装置に
必要な画素切り替え素子、駆動周辺回路を形成した。
尚、各トランジスタの製造方法については公知のMOS
集積回路製造技術を用いた。
【0265】カバーガラスにブラックマトリクス及びカ
ラーフィルターを形成した後に共通電極を形成し、配向
処理した。アクティブ・マトリクス基板に配向処理を施
し、シール材を印刷したのち両者を組立て液晶を注入し
た。この液晶に関する諸工程は、公知の液晶表示装置製
造技術を適用した。
【0266】この後Si基板107側に液晶画素部の直
下を除いて耐弗酸性ゴムを被覆し、弗酸、酢酸、硝酸の
混合液を用いて、絶縁層104までSi基板107を部
分的に除去し、光透過による投射型液晶画像表示装置を
完成した。
【0267】本実施例の如く、Si基板上に絶縁膜を形
成した基板とSi基板を多孔質化した後、多孔質Si上
にSiをエピタキシャル成長した基板のボンディングに
よって形成される基板では、Si単結晶膜の下地絶縁膜
に対する制約はないため、厚みを数μmにすることも可
能であり、また、SiN膜等も使用することができる。
【0268】また、SOI基板作成時に膜強度向上のた
めの光透過膜を非透光性基板と単結晶TFTの間に設け
ることにより、TFTを形成する上で製造上の制約を受
けることがなく、自由度のある製造方法を提供すること
が可能となる。更に、非透光層除去前に補強層が形成さ
れるため、非透光層除去時のダメージも回避できる。
【0269】 (参考実施例22) SiNx絶縁層を、図22の如くSiの選択エッチング
(N/P+)により、絶縁膜下側に5000ÅのSi層
110を残し、そのSi層110を800〜1000℃
程度で熱酸化し、Si層110を透光性とした後、その
熱酸化膜110上に、CVD法によりSiNx絶縁層1
11を形成した以外は実施例21と同様にして、液晶画
像表示装置を作成した。本実施例によれば、2層の補強
膜により強度の向上が可能である。
【0270】また、SiNx 絶縁層上に更にITOの如
く透光性薄膜の導電膜を形成することにより裏面電位の
コントロールが可能となる。
【0271】(実施例23) 図23の如く、SiTFTの層間絶縁膜として、膜強度
の大きいLp−SiN156を用いた以外は実施例1と
同様にして液晶画像表示装置を作成した。Lp−SiN
膜を層間絶縁膜として使用した場合の問題点は金属膜と
の密着性、H2のプロテクト効果、等がある。
【0272】金属膜との密着性については、SiO2 又
はBPSG等の膜でサンドイッチ構造をとることにより
問題解決する。また、H2 プロテクト効果については、
あらかじめMOSチャネル部の不純物濃度をコントロー
ルしておくことにより、Vth(しきい値電圧)を制御
できる。
【0273】 (参考実施例24) 図24に示すようにO+を1×1018cm-2程度200
kevでイオン注入し、これを1300℃程度の熱処理
を加えることにより基板201中にSiO2層202が
形成される。
【0274】以上の様にして作成した基板201に熱酸
化法及びLP−CVD法によりSiO2 204/SiN
x 205の2層膜が表裏に形成される。続いて、裏面を
パターニングし、パネル部の窓あけを行う。
【0275】次に、KOH系等によりSiのエッチング
を行う。Lp−SiN膜はKOHのマスク材となる。S
iのエッチングにおいて、全てをエッチング又は一部を
残しエッチングする。続いてこれを熱酸化することによ
り、パネル部裏面のみ熱酸化される。
【0276】この後、表面SiN膜を剥離し、TFTを
形成していく工程により、熱酸化及びCVD法を用いる
ことにより裏面側は更に補強される。特にLOCOS酸
化法等に用いられるLp−SiN膜207は、膜の内部
応力が〜1010dyn/cm2 程度のテンシルな膜であ
り、裏面補強膜としては最適である。209はゲート電
極、210はMOSトランジスタのソース及びドレイン
である。
【0277】非透光性基板201を裏面からエッチング
した場合、透光領域の膜強度が非透光性基板上面の絶縁
膜202及びSi層203のみで決定されるが、これら
はTFTの制約から、膜構成における自由度は狭い。し
かし、本実施例によればTFTの制約を受けずに裏面の
膜強度を向上できる。
【0278】(実施例25) 図25の如く、SiNx 絶縁層251を透光領域中央部
から周辺部へ向かって小さくなる様にパターニングした
以外は実施例21と同様にして液晶画像表示装置を作成
した。
【0279】本実施例によれば、透光領域の強度の調節
が可能となり、特に強度の弱い透光領域の中心部の強度
を補強することができる。
【0280】 以上詳述したように、本発明による液晶
画像表示装置は、経済性に優れて、大面積に亘り均一平
坦な、極めて優れた結晶性を有するSi単結晶基板を用
いており、半導体能動素子が欠陥の著しく少ないSi単
結晶層上に作成されているため、上記半導体素子の浮遊
容量が低減し、高速動作が可能で、ラッチアップ現象等
のない、耐放射線特性の優れた素子及び回路を液晶画像
表示画素と同一基板上に集積した高性能な装置が提供で
きる。
【0281】また、本発明による液晶画像表示装置は、
多孔質基板或いは多孔質層を選択除去することにより、
非透明基板上に形成された良質な単結晶層に作成される
ことによって、高性能なものとなる。また、Si基板を
非透明基板に採用することにより熱的、機械的、化学的
或いは物理的にも従来のシリコン集積回路プロセスと極
めて整合性の良い出発材料となり得る。
【0282】また、一般にかなり光の強度の強い光源を
投影型液晶画像表示装置に使用すると周辺回路部分に光
が当たると半導体層中に光励起電流が誘起され誤動作の
原因となる場合があるが、本発明による装置において
は、周辺回路部分は遮光されているために、係る問題点
を回避することができる。
【0283】更に、本発明による液晶画像表示装置は、
非透光性基板を除去した透光領域にSiNx 絶縁層を設
けることにより、該領域の強度が補強され、信頼性が向
上する。
【0284】 (実施例26) 図26に周辺駆動回路にCMOSインバータ、画素電極
のスイッチング素子にPMOSトランジスタを用いた液
晶表示装置の一例を示す。本図はトランジスタ等半導体
装置を組み込んだ側の基板のみの断面図である。図中6
1は支持基板、62は下地絶縁層、63は素子分離酸化
膜、64はNMOSトランジスタのソース領域、65は
NMOSトランジスタのドレイン領域、66はPMOS
トランジスタのドレイン領域、67はPMOSトランジ
スタのソース領域、68はゲート酸化膜、69はゲート
電極、70はNMOSトランジスタのチャネル領域、7
1はPMOSトランジスタのチャネル領域、72はN型
電界緩和領域、73はP型電界緩和領域、74はAl
(配線)電極、75はNMOSトランジスタ、76、7
7はPMOSトランジスタ、78は保持容量部、79が
CMOSインバータ、80、81は層間絶縁膜、82は
共通電極、83は画素電極である。84は裏面充填材、
85は裏面電極である。
【0285】上記のように構成した基板と、共通電極を
設けたもう一方の基板とをスペーサを介して対向配置
し、液晶を封入してパネルとする。
【0286】液晶表示装置は反射型、透過型何れも光が
画像表示部を通過し得ることが必須条件である。従って
従来は一枚の石英板が用いられている。一方、トランジ
スタの活性層としてはSiが一般にも良く知られている
が、活性層として最も望ましい単結晶Siはその製造が
極めて困難であり、石英上に形成することが事実上でき
なかった。そのため、画素表示部にトランジスタを形成
する場合、及び周辺の駆動回路と共に集積化する場合に
は石英上でも形成可能な多結晶Siが用いられてきた。
【0287】しかしながら、より高品質な画像要求に応
じて画面をより高精細化し、高速駆動するためには多結
晶Siでは限界があり、単結晶Siを用いた半導体装置
を有する液晶表示装置の構成が望まれていた。
【0288】そこで本実施例は、半導体又は導電体を基
板とし、絶縁層を介して単結晶Si薄膜を形成した後、
画像表示部のみ上記基板を除去して透明化し、且つ周辺
駆動回路部の基板には裏面電位の制御手段を設けて基板
電位を制御することにより、半導体装置の性能を高めて
高速化を実現した液晶表示装置である。
【0289】即ち半導体又は導電体基板上に絶縁層を介
して形成された単結晶Si薄膜により活性層を形成した
半導体能動素子を有するアクティブマトリクス方式の液
晶表示装置であって、画像表示部が上記基板を除去して
上記絶縁層のみもしくは除去した後に透明性充填材を充
填することにより透明性を有し、周辺駆動回路部には上
記基板が残され且つ裏面電位制御手段を有していること
を特徴とするものである。
【0290】 本実施例に係る単結晶Si薄膜は多孔質
Si基体を用いた方法により得られる。後者の製造方法
で得られる多結晶Si薄膜はほとんど欠陥が無く、トラ
ンジスタの活性層として理想的な半導体である。
【0291】本実施例は、周辺駆動回路に消費電力の少
ないCMOSインバータ、画素電極のスイッチングに裏
面リークがなく耐圧性の高いPMOSトランジスタ、基
板にP型Si基板を用い、該基板の裏面にアルミニウム
等金属電極を設けて基板電位を制御している。透光性の
充填材84には、Si系の樹脂を用いた。
【0292】本実施例では、下地絶縁層に8000Åの
Si酸化膜を、SiのエッチングにはKOHの30%水
溶液を用い、100℃にて4μm/minのエッチング
レートを得た。この時の耐エッチング膜として、LP−
CVD(Low Pressure Chemical
Vapor Deposition)で堆積した50
00ÅのSi窒化膜を使用した。この膜の厚さは厚い方
が望ましいが、6000〜8000Å以上では膜にクラ
ックが入り易く、耐エッチング性を劣化させる。従って
1000〜6000Å程度が望ましい。
【0293】図27に上記裏面電極の配線状態を示し
た。図中90は共通電極を設けた対向基板であり、接着
材91により基板と対向配置し、液晶92を挟持してい
る。また、93がCMOSインバータ等駆動回路部上の
パッドで有り、94のボンディングワイヤーによりパッ
ケージ95側に接続され、一方裏面電極85はペースト
導電材料を介してパッケージ95に固定され、ボンディ
ングワイヤー96により該パッケージ95側に接続され
電位が制御されている。またSi支持基板の厚みは55
0μmであり、チップ全体の強度を保つのに充分であ
る。
【0294】また、図28は本実施例を実現するために
とった別の形態を示す。図28は裏面電極をデバイス領
域の上面に設けた構造であり、501は素子間を分離す
る分離層、502は裏面電極である。本方法では、デバ
イスを形成後、コンタクトホールを加工する際に層間絶
縁膜63、下地絶縁膜62を貫通する開口部503を設
ける。コンタクトのオーミック性を向上させるためにボ
ロンを1×1015cm-2イオン注入し、低抵抗p型拡散
層504を形成した後Alを堆積することで図28の構
造を得た。
【0295】本構成で、下地絶縁層の膜厚(TBOX )を
8000Åとし、VSS=0V、VDD=14V、裏面電位
を2〜5Vとして良好に駆動することができた。そし
て、表示部の光透過率を90%以上とした64階調、4
0万画素の液晶表示装置を実現した。
【0296】本実施例の液晶表示装置は、単結晶Si薄
膜を半導体装置の活性層に用いたことにより、装置全体
に用いた半導体装置を従来の多結晶TFTより5〜10
0倍高速駆動させることができ、更に裏面電位を制御す
ることにより周辺駆動回路に用いた半導体装置の寄生素
子のリーク電流を充分小さくすることで回路の性能を高
めることができるため32階調以上の高精細で画素数数
万以上の高画質な画像表示を行うことができる液晶表示
装置を、更に画像表示部の基板のみ除去することにより
単結晶Siを用いた回路でも表示部を透明化した上で充
分な強度を確保した液晶表示装置である。
【0297】(実施例27) 上記のようなボンディングを必要としないためには、同
一基板上に画像表示領域と周辺回路を設けることが考え
られる。
【0298】図29は同一基板上に液晶画素部と周辺回
路とを設けた場合の模式断面図である。
【0299】図29に示すように同一基板絶縁層506
上に、画素TFTと画素電極を含む画像表示領域507
と、これを駆動する周辺回路508とを形成し、互いに
データ線とゲート線とで接続され、画像表示領域は光を
透過させるために、例えば半導体基板をKOHなどのエ
ッチング液でエッチングすることにより透明化し、周辺
回路領域は、周辺回路内のデバイス特性(例えばMOS
のリーク電流量など)が、周辺回路裏面の電位の影響を
受けるので、所定の電位を印加できるよう裏面に半導体
もしくは導電体基板509を残すことで、前記構造が実
現できる。
【0300】しかしながら、同一基板内で透明基板領域
と導電体基板領域を形成する際、当然ながら基板膜厚の
遷移する領域510が生じ、図29に示すように周辺回
路形成の領域の一部が遷移領域にまでおよんだ場合、導
電体基板の遷移領域は膜厚が一定でないため、電界のか
かり方が異なってきて周辺回路に、デバイス特性のばら
つきが発生する、画像表示領域の一部が遷移領域におよ
んだ場合、透明化が不完全な欠陥画素となる等の悪影響
を与える問題がある。
【0301】本実施例は、絶縁層を介して半導体もしく
は導電体基板となっている部分と絶縁層のみからなる部
分を有し、半導体もしくは導電体基板となっている部分
上部に周辺回路、絶縁層のみからなる部分に画像表示領
域を設け、両者の間の接続が周辺回路及び画像表示領域
内において使用しているものと同一の配線材料にてなさ
れ、且つ半導体もしくは導電体基板厚の遷移領域よりも
配線領域が広いことを特徴とする画像表示装置である。
【0302】即ち、本実施例は、上記遷移領域上に周辺
回路及び画像表示領域が存在しないため、周辺回路に悪
影響を及ぼすことがない。
【0303】ここで、遷移領域よりも配線領域が広いと
は、配線領域を遷移領域+0.3mm以上とることが望
ましい。これは遷移領域の形成される位置のアライメン
トマージンを見込んだ値であり、例えアライメントずれ
が生じても遷移領域は領域507,508にかかること
はない。
【0304】図30は本発明による画像表示装置の要部
断面図であり、図31は平面図である。平面図は後述の
各実施例と共通するものである。509は半導体もしく
は導電体基板、506は絶縁層、508は周辺回路形成
領域、507は画像表示領域、511は508と507
とを電気的に絶縁する分離領域である。510は基板膜
厚の遷移領域である。
【0305】周辺回路形成領域508と画像表示領域5
07は絶縁層上の半導体領域に半導体デバイス製造工程
により作成される。これらは例えばLOCOS工程、ト
レンチ分離工程、PN接合分離工程などで形成された素
子分離領域511により電気的に分離されている。配線
部材512は周辺回路形成領域508と画像表示領域5
07を接続するもので、配線部材にはAl,Ti,T
a,Mo,Cu,Wなどの金属、TiSi2 ,TaSi
2 ,WSi2 ,MoSi2 などのシリサイドの他、多孔
質SiやITOがCVD法、スパッタ法、蒸着法などに
よって膜堆積後、フォトリソグラフィ工程により所望の
パターンが形成され用いられる。
【0306】これら配線部材512は通常数千Åの膜
厚、1〜100μm程度の幅で形成される。
【0307】周辺回路508は遷移領域510を除いた
半導体もしくは導電体基板上に形成し、画像表示領域5
07は遷移領域を除いた透明基板上に形成し、両領域を
電気的に絶縁し、所望の端子を配線部材512で接続す
ることで、特性ばらつきの少ない周辺回路と、画像欠陥
の少ない画像表示領域とを同一基板上に形成することが
でき、低コストで微細なパターニングが可能な高解像度
の画像表示装置を実現することができる。
【0308】(実施例28) 図32は本発明による画像表示装置の他の態様を示す要
部断面図である。
【0309】図32に示す態様は配線部材を2層(51
3,514)設けた多重配線の場合であり、実施例27
で示した効果に加え断線等に強い利点がある。エッチン
グの結果生じる膜厚の遷移領域は一般に数百μmの幅が
あり、例えば500μm幅の遷移領域に10μmピッチ
で配線を形成するとすると、長さ500μm、幅7μm
といった細長い配線で領域508と507を接続しなけ
ればならず、配線の断線は深刻な問題である。多重配線
構造をとれば冗長性が増し、断線に対し強くなる。多重
配線とする場合の組み合せは種々考えられ、例えば51
3をAl,514を多結晶Si、513をITO,51
4をAlなどである。また、配線部材を3層以上設ける
ことも可能である。
【0310】(実施例29) 図33は配線部材に単結晶Siを用いた場合を示し、図
33(a)は単結晶Si516を表面に、図33(b)
は単結晶Si516を埋め込みで形成した場合を示す。
単結晶Si516は分離領域511と電気的に絶縁して
いる。
【0311】単結晶配線を用いると、数十Ω/□という
低抵抗の配線を基板表面の平坦性をそこなうことなく形
成できるので、例えば液晶表示装置に本発明を用いた場
合、段差に起因する液晶の配向乱れを低減することがで
きる。
【0312】(実施例30) 図34は、周辺回路508と画像表示部507が完全分
離された構造をなす場合を示している。
【0313】本実施例では周辺回路508と画像表示部
507とが完全分離されているので絶縁されているのは
勿論のこと、これらの間の容量結合も小さくなるので画
像表示部507でのクロストークや周辺回路508の誤
動作といった問題が低減される。
【0314】 (参考実施例31) 図35に示した本実施例は、一般的な半導体製造工程に
より作成した液晶表示装置の例である。周辺回路508
及び画像表示領域507は絶縁層上の半導体層中につく
りこまれ、両者はLOCOS絶縁膜517によって絶縁
されている。また配線部材512はこのLOCOS51
7上に形成され、コンタクトホールを介して周辺回路5
08と画像表示領域507とを相互に接続している。L
OCOS517のある領域を境に周辺回路下には半導体
基板509があり、その電位を所望の値VRefに設定す
ることでデバイスの特性ばらつきを抑えている。515
は配線512と、領域508,507とが不必要な場所
で短絡するのを防ぐための絶縁膜である。
【0315】以上の説明はTFTを用いた表示装置を例
にとって行なってきたが、本発明においてはTFTに限
定されるものではなく、ダイオードやMIM素子を用い
たアクティブマトリクス液晶表示装置や駆動回路を内蔵
した単純マトリクス型液晶表示装置においても同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0316】画像表示部と周辺回路との接続が微細なパ
ターニングで低コストに行なうことができる。また、周
辺回路が確実に半導体もしくは導電体基板上に形成され
るので、周辺回路のデバイス特性のばらつきが低減され
る。透明化が不完全な画像欠陥の領域を低減できる。
【0317】(実施例32) 次にCMOSインバータの特性を利用し、これを周辺駆
動回路に用い、スイッチング素子にはPMOSトランジ
スタを用いたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置
について説明する。
【0318】図36(a)に液晶表示装置の各画素の等
価回路を示した。520はゲート電極、521は蓄積容
量部、522は液晶容量である。従来の液晶表示装置に
おいては、トランジスタの活性層は多結晶Si薄膜であ
る。
【0319】現在では上記のように、例えば一つの表示
装置内でも複数の種類の半導体装置を組み合わせて回路
を形成するのが一般的である。しかしながら、半導体装
置はそれぞれ特性が異なり、複数種の半導体装置を同じ
基板上に形成することによって、個々の装置に最適の条
件に設定することができず、各装置の有する問題を解決
できないままに用いることにもなってしまう。
【0320】図36(b)にSIMOX(Separa
tion by Implanted Oxigen)
基板を用いて形成したNMOSトランジスタ523、P
MOSトランジスタ524を有するCMOSインバータ
の等価回路を示す。CMOSインバータの基板側には、
支持基板をゲート電極、支持基板と活性層間の絶縁層を
ゲート絶縁層とする寄生MOSトランジスタが発生す
る。従来のCMOSインバータの場合、この寄生MOS
トランジスタのしきい値電圧の絶対値を大きくする事が
困難であり、Vbackをいかなる値に設定しても、寄生N
MOS又はPMOSトランジスタが動作し、リーク電流
が流れてしまう。図36(c)にこのCMOSトランジ
スタの入出力特性を示す。本図に示したように、Vback
=0V付近では、寄生PMOSトランジスタが動作して
いるためにVinがVDDに近づいてもPMOSトランジス
タのリーク電流により、出力が完全にVSSまで落ちな
い。一方Vback=3V付近では、寄生NMOSトランジ
スタが動作しているためにVinがVSSに近づいてもNM
OSトランジスタのリーク電流により、出力が完全にV
DDにまで上がらない。
【0321】CMOSインバータには上記のような問題
が有るが、薄膜単結晶上に作製したNMOSトランジス
タを単独では例えば、静特性に段差ができる「キンク」
現象が見られ、これを緩和させるために、発生したホー
ルが逃げる通路を与える必要が有る。
【0322】また、PMOSトランジスタにおいてはソ
ース・ドレインとチャネル領域間の寄生容量により駆動
速度が限定されてしまう。
【0323】このように、半導体能動素子の特性はそれ
ぞれ異なり、また、半導体能動素子を組み込む用途によ
っても求める特性や条件が異なり、複数の半導体能動素
子を同じ基板上に形成する場合には、それらの条件等が
相反する場合も有り、より望む特性を得るための方法が
望まれていた。
【0324】 本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意
検討を行った結果、各半導体能動素子の特性がその活性
層の膜厚によりある程度制御できることに着目し、本実
施例を達成するに至った。例えば、上記したCMOSイ
ンバータの入出力特性を改良するためには活性層を従来
よりも厚く、高速駆動を優先して完全空乏型を設計する
には活性層を薄く、またNMOSトランジスタの「キン
ク」の防止には厚い活性層を、さらに、耐圧性の付与に
はNMOS、PMOSトランジスタの活性層を厚く設計
することが有効である。
【0325】本実施例は上記の観点に鑑み、複数の半導
体能動素子を用いる半導体装置において、それぞれによ
り優れた特性を引き出すためには、求める特性に応じて
活性層の膜厚を制御するという手段を講じたものであ
る。
【0326】 即ち本実施例は、絶縁層上に形成した単
結晶半導体薄膜により形成した活性層を有する複数の半
導体能動素子を有する半導体装置において、該半導体能
動素子の活性層の膜厚が少なくとも2種類存在すること
を特徴とする半導体装置を提供するものである。本実施
例において、複数の半導体能動素子は、複数の種類の素
子を用いることだけでなく、同じ素子を複数個用いる場
合も含んでいる。
【0327】さらに本実施例は、上記手段を応用し、周
辺駆動回路にCMOSインバータを、画素のスイッチン
グ素子にPMOS或いはNMOSトランジスタを用いた
アクティブマトリクス方式の液晶表示装置であって、上
記CMOSインバータの活性層の膜厚が、上記スイッチ
ング素子の活性層の膜厚よりも厚いことを特徴とする液
晶表示装置を提供するものである。
【0328】本実施例に係る、異なる活性層の形成方法
について説明する。
【0329】 活性層は、単結晶半導体薄膜よりなる
が、説明の都合上通常最も良く用いられているSiにつ
いて説明する。単結晶Si薄膜の形成方法としては、多
孔質Si基体上に単結晶Si薄膜をエピタキシャル成長
させた後、基板を貼り合わせて多孔質Si基体をエッチ
ング除去する。このようにして得た単結晶Si薄膜はほ
とんど欠陥が無く、高速駆動を行うことができる。
【0330】本実施例に係る単結晶Si層は上述した実
施例と同様に単結晶Si基体を多孔質化した多孔質Si
基体を用いて形成したものである。
【0331】次に、活性層の厚さを変える方法について
説明する。
【0332】図37にその方法を2つ挙げた。先ず単結
晶Si層527を下地絶縁層526上に有する支持基板
525を用意し、表面を100〜500Å熱酸化し、パ
ッドSiO2 層528を形成する。LP−CVDにより
SiN層529を1000〜3000Å堆積した後、パ
ターニングを行い、図37(a)を得る。次に塩素系の
ガスを用いてSiO2 層528とSiN層529が除去
された部分の単結晶Siを表面よりエッチングする。例
えば、元のSi層527の厚さを10000Åとした
時、2000〜6000Åエッチングする。これにより
図37(b)を得る。この後、SiO2 層528、Si
N層529を順次除去すると、厚い単結晶Si層Aと薄
い単結晶Si層Bが得られる。また、(a)を用意した
後に、900〜1200℃で酸素又は水蒸気ガス雰囲気
中で熱処理することにより、SiN層529で覆われて
いない部分だけ酸化することができる(c)。元のSi
層527の厚さを10000Åとした時、選択SiO2
層が6000〜15000Åになるまで酸化する。この
後、この選択SiO2 層を含めて不要な部分をエッチン
グすることにより(b)の異なる膜厚の単結晶Si層が
得られる。
【0333】このようにして設計条件に合わせて単結晶
Siの膜厚を変え半導体能動素子を形成する。
【0334】本実施例は、複数の半導体能動素子を有す
る半導体装置の場合に、各活性層を望ましい状態に変
え、結果的に、同じ装置内に異なる膜厚の活性層を存在
させることによって、各素子の特性を向上せしめ、延て
は装置全体の性能を高めたものである。
【0335】より具体的には、装置の目的に応じて膜厚
を設定する。例えば、高耐圧、高電圧が要求される場合
には、膜厚を厚く設定することが効果的である。これは
個々のトランジスタの性能向上のみならず、厚膜化によ
り寄生素子(例えば寄生PMOSトランジスタ等)の動
作を抑制する効果も有り、有効である。また、比較的低
い電圧で高速性が要求される場合には薄膜が望ましい。
薄膜にすると、個々のトランジスタの性能向上のみなら
ず、主に寄生容量の減少効果による回路全体の特性向上
にも有効である。
【0336】本実施例に係る活性層の膜厚の最適値は目
的とする装置によっても異なる。例えばNMOSトラン
ジスタであれば、ホットキャリアの発生がPMOSトラ
ンジスタより顕著であるため、耐圧性が低下し易い。従
って、高耐圧、高電圧の要求される回路では、NMOS
トランジスタの活性層の最適値はPMOSトランジスタ
よりも厚くなる。
【0337】図38に本発明による液晶表示装置の実施
例の断面図を示す。基本的な構成は前述した図26に示
される液晶表示装置と同じであり、重複する説明は省
く。本実施例においては、周辺駆動回路に使用したCM
OSインバータ59の活性層の膜厚が厚く、8000〜
10000Å、一方、画素電極のスイッチングに用いる
PMOSトランジスタ57の活性層は2000〜600
0Åである。また、駆動回路のCMOSインバータにお
けるPMOSトランジスタとNMOSトランジスタの活
性層の間はそれぞれ接合分離されている。本実施例にお
いては、前記した単結晶Si薄膜の製造法により活性層
を形成しているため、支持基板61としてSi基板を用
い、透明性の必要な表示部をエッチング除去したくり抜
き部84としているが、上記単結晶Si薄膜はガラス等
透明基板上にも形成できるため、全面ガラス基板にする
こともできる。
【0338】図39(a)に本実施例の等価回路図を示
す。300が信号線310を駆動するための水平シフト
レジスタ、301〜303がそれぞれ赤(R)、緑
(G)、青(B)のビデオ信号線、304が信号をバッ
ファー容量へMOS転送するためのトランジスタ、30
5は各信号線の信号を一旦蓄えておくバッファー容量、
306はバッファー容量に蓄えられた信号を画素部へ転
送するためのMOSトランジスタスイッチ、307は液
晶容量、308はゲート線69を駆動するための垂直シ
フトレジスタ、309が表示部であり、図39(b)に
示すように該表示部309は支持基板を除去したくり抜
き部84であり、周辺の駆動回路が形成された部分はS
i基板の残った不透明部312である。
【0339】本実施例において、駆動回路に用いたPM
OS、NMOSトランジスタ55、56のソース、ドレ
イン64〜67は下地酸化膜12から数千Å以上離れて
いるために、下地酸化膜12の上面に支持基板電位によ
る反転層が形成されても、ソース/ドレイン間に電流が
流れることがない。このため寄生MOSトランジスタの
動作を問題にする必要がなく、その入出力特性は、VDD
=8V、VSS=−6V、下地絶縁膜厚=5000Åで図
36(c)に示した理想曲線を示す。
【0340】尚、このように、下地酸化膜をゲート酸化
膜とするMOSトランジスタが動作しないための、ソー
ス/ドレイン底面から下地酸化膜上面までの距離は、主
にチャネル領域の不純物濃度により異なるが、2000
〜10000Å程度に設定するのが好ましい。また、例
えこの距離がなくても寄生MOSトランジスタのしきい
値の絶対値を大きくして動作を制御することができる。
【0341】本実施例においては、比較的薄い下地絶縁
膜厚5000Åでも充分寄生トランジスタをオフさせる
ことができるため、容易に高電圧駆動が可能となった。
本実施例ではVDD−VSS=14Vが可能となったため、
液晶表示に用いられる液晶には±5V以上の電圧を印加
することが可能となった。以上の結果、10万画素以上
の液晶パネルを64階調以上の高階調で実現できた。
【0342】本実施例においては画素部のスイッチング
素子にPMOSトランジスタを使用したが、NMOSト
ランジスタを用いても同様の構成が可能である。
【0343】 (参考実施例33) 次に、別の参考実施例としてSOI(Silicon
on Insulator)上に形成したCMOS回路
で実現したLSIを図40(a)に示す。図中411は
支持基板、412は下地絶縁層、413は素子分離酸化
膜、414はNMOSソース領域、415はNMOSド
レイン領域、416はPMOSドレイン領域、417は
PMOSソース領域、418はゲート酸化膜、419は
ゲート電極、420はNMOSチャネル領域、421は
PMOSチャネル領域、424〜427は電極、440
は層間絶縁膜である。本実施例において、NMOSトラ
ンジスタの活性層厚は4000〜10000Å、PMO
Sトランジスタの活性層厚は500〜3000Åであ
る。
【0344】図に示す通り、NMOSトランジスタのソ
ース414、ドレイン415は下地絶縁層に達していな
い。このNMOS、PMOSトランジスタの静特性を図
40(b)、(c)に示す。このように、通常NMOS
トランジスタで見られる「キンク」が見られず、また、
裏面のリーク電流が流れていないため、支持基板411
のSi電位を0〜+7Vの範囲で自由に設定することが
できる。
【0345】本実施例のNMOS、PMOSトランジス
タを用いてCMOSリングオシレータ及びシフトレジス
タを構成したところ、ゲート長0.2〜3.0μmの範
囲で、リングオシレータ、シフトレジスタの動作を確認
し、特にNMOSトランジスタの耐圧性が向上したた
め、ゲート長0.5μmでも7Vの駆動が可能であっ
た。
【0346】本実施例を応用すると、例えば通常のCM
OSインバータでは、PMOSトランジスタとNMOS
トランジスタの電流駆動力を揃え、オン・オフ特性を対
等にして回路設計の自由度を向上するために、PMOS
トランジスタとNMOSトランジスタの面積を変えてい
るが、これを活性層の膜厚を変えることでNMOSトラ
ンジスタを小面積化し、装置全体の集積度を向上させる
こともできる。
【0347】 (参考実施例34) 更に別の参考実施例を図41に示す。本実施例は、10
V以上の高耐圧MOSFETと完全空乏型高速CMOS
ロジックを集積化した半導体装置である。図中、611
は支持基板、612は下地絶縁層、613は素子分離酸
化膜、614はNMOSソース領域、615はNMOS
ドレイン領域、616はPMOSドレイン領域、617
はPMOSソース領域、618はゲート酸化膜、619
はゲート電極、620はNMOSチャネル領域、621
はPMOSチャネル領域、624は高耐圧NMOSソー
ス、及びドレイン電極、625はCMOSロジック側の
PMOS,NMOSトランジスタの電極、640は層間
絶縁膜、643は高耐圧NMOSドレイン電界緩和領
域、644は高耐圧NMOSソース領域、645はNM
OSドレイン領域である。
【0348】本実施例の高耐圧NMOS FETはドレ
イン近傍で発生したホールが耐圧を劣化させることな
く、図42に示すように、15V以上の耐圧を示した。
これは活性層の膜厚を高めてホールの逃げ道を確保した
ことによる。一方、ロジック部のNMOSトランジスタ
は活性層の膜厚が薄く、耐圧は8Vであるものの、ドレ
イン、ソース容量が小さく、また、チャネル部が完全空
乏化されたことにより、バルク上に形成した同じ回路と
比べて2倍程度の動作速度の改善が見られた。
【0349】 (参考実施例35) 図43に更に別の参考実施例の、高速Bi−CMOS
SRAM(バイポーラ型トランジスタのCMOSインバ
ータを用いたスタチック ランダムアクセスメモリ)の
主要部断面を示す。
【0350】先ずSRAMについて簡単に説明する。図
44に本実施例におけるロジック回路搭載スタティック
RAMの全体構成図を示す。後述のクロック整形回路7
05より入力されたクロックは、初段のクロックドライ
バーA701で6つに分割され、次段のクロックドライ
バーB703を駆動する。該初段のクロックドライバー
A701は、一部のクロックドライバーB703、ロジ
ック回路(例えばフリップフロップ702)などと共
に、1000個のゲートを有するゲートアレイ704上
に作られている。ゲートアレイ704の周囲は、SRA
Mのマクロセルが512word×18bit構成で配
置され、さらにその周囲を入出力回路706が囲ってい
る。
【0351】次に上記SRAMマクロセルの詳細を図4
5に示す。1つのマクロセルは64本のワード線(水平
方向のライン)、9ビットのデータ線(1セル当たり2
本有る垂直方向のライン)上にアレイ状に配置されたメ
モリセル811、該ワード線をドライブする64のワー
ド線ドライバー1〜64:809、810、ワード線を
選択するためのデコーダ802、ワード線を選択するコ
ードを一旦蓄えておくアドレスラッチ801、選択され
たメモリセル811にデータを書き込むための電流スイ
ッチ803、各メモリセル811に書かれたデータを読
み出すためのセンス・アンプ808、読み出されたデー
タを増幅しておく出力バッファー807、及びメモリセ
ルデータを消去する放電回路806などにより構成され
る804のアレイ1として破線で囲った部分がチップ上
で多数繰り返されている。但しワード線ドライバーはア
レイ間で共通になっていることが図に示されている。
【0352】図44中のクロック整形回路の詳細を図4
6に示す。クロック整形回路は、入力信号P1、N1の
立ち上がり、立ち下がりの遅れを解消し、より理想形に
近いパルス信号を出力P0、N0として得るための回路
であり、入力信号を差動増幅するバッファー902、差
動増幅で構成される整形回路903、遅延回路901よ
りなる。VCCは高圧側電源、VEEは低圧側電源を示して
いる。
【0353】尚、本実施例では、ワードドライバー、電
流スイッチ、放電回路、パルス整形回路をバイポーラト
ランジスタで構成しその他の回路部はCMOSインバー
タで構成した。
【0354】次に図43に示したCMOSインバータと
バイポーラ型トランジスタについて説明する。図43中
711は支持基板、712は下地絶縁層、713は素子
分離酸化膜、714はNMOSソース領域、715はN
MOSドレイン領域、716はPMOSドレイン領域、
717はPMOSソース領域、718はゲート酸化膜、
719はゲート電極、720はNMOSチャネル領域、
721はPMOSチャネル領域、724はNMOSソー
ス電極、725はNMOSドレイン電極、726はPM
OSドレイン電極、727はPMOSソース電極、73
0はNPNバイポーラトランジスタ、731はNMOS
トランジスタ、732はPMOSトランジスタ、740
はコレクタ埋込層、741はコレクタ引出し層、742
は真性コレクタ領域、743はp型ベース領域、744
はn+ 型エミッタ領域、745はエミッタ領域、746
はコレクタ領域、747はベース領域、748はエミッ
タ電極、750は層間絶縁膜である。
【0355】本実施例においてはコレクタ埋込層抵抗を
充分に低くするために活性層の厚さを1.0μmとし、
MOSトランジスタ側は接合容量を低減するために完全
空乏型として、活性層厚を500〜3000Åとする。
【0356】本実施例では、コレクタ基板容量をほぼ0
fFとした。また、SOI MOSを用いることで、バ
イポーラ構成のロジックに比べ、速度で約10%劣化し
たものの、消費電力を1/10に抑えることができた。
【0357】本実施例にも具体的に挙げたように、半導
体能動素子はその用途によって求められる特性や条件が
異なっており、同じ基板の上で異なる要求を満足するた
めには、半導体活性層の膜厚を変えて要求される特性を
充分に引き出す本実施例の構成は非常に簡単でかつ有効
な手段である。本実施例により、従来のよりも性能の高
い半導体装置をコストの上昇をさせることなく得ること
ができる。
【0358】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると従
来の問題点を解決した優れた駆動素子が得られ、画像品
質の高い優れた液晶画像表示装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の
模式図である。
【図2】本発明の一実施態様の基本工程を説明する為の
模式図である。
【図3】本発明の別の実施態様の基本工程を説明する為
の模式図である。
【図4】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおける
エッチング特性を示すグラフである。
【図5】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおける
エッチング特性を示すグラフである。
【図6】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおける
エッチング特性を示すグラフである。
【図7】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおける
エッチング特性を示すグラフである。
【図8】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおける
エッチング特性を示すグラフである。
【図9】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおける
エッチング特性を示すグラフである。
【図10】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおけ
るエッチング特性を示すグラフである。
【図11】多孔質シリコンと非多孔質シリコンとにおけ
るエッチング特性を示すグラフである。
【図12】本発明の実施態様の基本工程を説明する為の
模式図である。
【図13】本発明の他の実施態様の基本工程を説明する
為の模式図である。
【図14】本発明の他の実施態様の基本工程を説明する
為の模式図である。
【図15】本発明の他の実施態様の基本工程を説明する
為の模式図である。
【図16】下地絶縁層の厚さとCMOSの動作電圧の関
係を示す模式図である。
【図17】本発明の液晶表示装置の半導体基体部分の製
造方法を説明する為の模式図である。
【図18】本発明の実施例15による液晶表示装置の製
造工程を説明する為の模式図である。
【図19】本発明の実施例16による液晶表示装置の液
晶画素部下方の様子を説明する為の模式図である。
【図20】本発明の実施例20による液晶表示装置の液
晶画素部下方の様子を説明する為の模式図である。
【図21】本発明の実施例21による液晶表示装置の製
造工程を説明する為の模式図である。
【図22】本発明の参考実施例22による液晶表示装置
を示す模式的断面図である。
【図23】本発明の実施例23による液晶表示装置の一
部分を示す模式的断面図である。
【図24】本発明の参考実施例24による液晶表示装置
の製造工程を説明する為の模式図である。
【図25】本発明の実施例25による液晶表示装置の一
部分を示す模式的底面図である。
【図26】本発明の実施例26による液晶表示装置を示
す模式的断面図である。
【図27】本発明の実施例26による液晶表示装置の裏
面電極の配線状態を示す模式的断面図である。
【図28】本発明の実施例26による液晶表示装置の裏
面電極の他の配線状態を示す模式的断面図である。
【図29】本発明にかかる液晶表示装置の一部分を説明
する為の模式図である。
【図30】本発明の実施例27による液晶表示装置の一
部分を示す模式的断面図である。
【図31】本発明の実施例27による液晶表示装置の模
式的平面図である。
【図32】本発明の実施例28による液晶表示装置の一
部分を示す模式的断面図である。
【図33】本発明の実施例29による液晶表示装置の一
部分を示す模式的断面図である。
【図34】本発明の実施例30による液晶表示装置の一
部分を示す模式的断面図である。
【図35】本発明の参考実施例31による液晶表示装置
の一部分を示す模式的断面図である。
【図36】MOSトランジスタの動作を説明する為の模
式図である。
【図37】本発明にかかる単結晶Si層の厚さを変える
方法を説明する模式図である。
【図38】本発明の実施例32による液晶表示装置を示
す模式的断面図である。
【図39】本発明の実施例32による液晶表示装置の回
路構成を説明する為の模式図である。
【図40】本発明の参考実施例33のLSIを構成する
CMOSトランジスタを説明する為の模式図である。
【図41】本発明の参考実施例34によるCMOS回路
の模式的断面図である。
【図42】本発明の参考実施例34によるMOSトラン
ジスタの特性を示すグラフである。
【図43】本発明の参考実施例35によるSRAMの模
式的断面図である。
【図44】本発明の参考実施例35によるSRAMの回
路ブロックの構成を説明する為の模式図である。
【図45】図44に示したSRAMの回路構成図であ
る。
【図46】本発明の参考実施例35に用いられるクロッ
ク整形回路の回路構成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/786 H01L 29/78 626C 627Z 627D (31)優先権主張番号 特願平4−40490 (32)優先日 平成4年1月31日(1992.1.31) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−40448 (32)優先日 平成4年1月31日(1992.1.31) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−40453 (32)優先日 平成4年1月31日(1992.1.31) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−40449 (32)優先日 平成4年1月31日(1992.1.31) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 星 淳一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 石崎 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 光地 哲伸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 須川 成利 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 井上 俊輔 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小泉 徹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 渡邉 高典 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 宮脇 守 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−299317(JP,A) 特開 平2−198428(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1368 G02F 1/13 101 G02F 1/1333 500

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と該基体上に形成された液晶画素部
    とを有し、 前記基体における前記液晶画素部の下方の部分が透光性
    である液晶画像表示装置の製造方法において、多孔質化された第1の基体上に形成された単結晶半導体
    層を、 透光性絶縁層を介して、非透光性の第2の基体に貼り合
    わせ、 前記第1の基体をエッチングを含む処理により除去し、 前記第2の基体の前記透光性絶縁層上に前記液晶画素部
    を形成した後、前記液晶画素部の下方にある前記第2の
    基体の一部を、前記単結晶半導体層が形成されていない
    面側から除去することにより透光部を形成して、 前記液
    晶画素部に光入射可能としたことを特徴とする液晶画像
    表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の基体の除去に次いで、前記単
    結晶半導体層に半導体素子を形成する工程を有すること
    を特徴とする請求項1記載の液晶画像表示装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第1の基体が陽極化成により多孔質
    化されることを特徴とする請求項1記載の液晶画像表示
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の基体はSiからなることを特
    徴とする請求項1記載の液晶画像表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記単結晶半導体層はSiからなること
    を特徴とする請求項1記載の液晶画像表示装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第2の基体はSiからなることを特
    徴とする請求項1記載の液晶画像表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記エッチングはウエットエッチングで
    あることを特徴とする請求項1記載の液晶画像表示装置
    の製造方法。
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