JP3193309U - 飯寿司包装体 - Google Patents

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邦雄 山下
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株式会社山下水産
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Abstract

【課題】飯寿司の賞味期限及び保存期間を延長することができ、かつ、炭酸ガスによる包装容器の膨張を防止できる飯寿司包装体を提供する。
【解決手段】発酵後の飯寿司を包装した飯寿司包装体であって、酸素非透過性のバリア容器11と、バリア容器内にガスを透過しかつ水分を遮断する遮蔽材12を介して充填された脱酸素剤13及び炭酸ガス吸着剤14と、バリア容器内に充填された飯寿司15と、バリア容器の上面開口を密封する酸素非透過性の蓋シート16と、を備える。バリア容器の内部空間に窒素ガスが充填されている。蓋シートはバリア容器に溶着されている。蓋シートにより密封されたバリア容器の外側に化粧箱17を備えている。
【選択図】図3

Description

本考案は、飯寿司の賞味期限及び保存期間を長くすることができる飯寿司包装体に関する。
従来、食品を長期に亘って品質を維持しつつ保存するために、吸湿剤や脱酸素剤を用いる包装技術が知られている。例えば、特許文献1には、鉄粉/ヨウ素系、あるいは鉄粉/ヨウ素/金属ヨウ化物系からなる脱酸素剤組成物及びこれと熱可塑性樹脂からなる脱酸素剤樹脂組成物並びにこれを用いた物品の保存方法が開示されており、脱酸素剤組成物を充填した通気性包装材料からなる小袋も記載されている。また、特許文献2には、脱酸素多層体を用いた食品の保存方法が開示されており、脱酸素多層体は、最外層としてのガスバリア層と、中間層としての脱酸素剤組成物を樹脂に分散した酸素吸収層と、最内層としての酸素透過層とを備えており、袋、カップ、トレイ状に加工される。また、特許文献3には、内容物が充填され蓋が未装着のカップ内のガスを置換ガスと置換した後、蓋シートをヒートシールする自動包装機械が開示されている。
一方、乳酸発酵食品の一つである飯寿司は、従来、木製樽で発酵熟成させる製造工程の後、販売用の箱状の包装容器内に樹脂製の中袋を敷き入れ、出来上がった飯寿司を充填し、中袋の口を折り畳み、包装容器の蓋を閉鎖する方法により、飯寿司を包装していた。このように包装した飯寿司包装体を冷凍した後、冷凍状態で流通、販売を行っていた。
特開2000−050850号公報 特開2002−238521号公報 特開平9−278016号公報
しかしながら、飯寿司は、冷凍から融けた後に冷蔵や常温で酸素に触れた状態で時間が経過すると、乳酸菌以外の微生物である産膜酵母による好気性の産膜発酵が進む。その結果、アルコール臭を伴うものとなり、食味を大きく損なう。従って、従来は、解凍後の賞味期限が約5日であった。また、冷凍状態でも箱状容器は気密状態ではなく、また内部に残存酸素も存在するため、少しずつ産膜発酵が進んでいた。そのため、冷凍状態であっても保存期間は約6ヶ月であった。また、箱詰め後も嫌気性の乳酸発酵は進行するため炭酸ガスを発生し、包装容器が膨張するおそれがある。
以上の問題点に鑑み、本考案は、飯寿司の賞味期限及び保存期間を従来に比べて延長することができ、かつ、炭酸ガスによる包装容器の膨張を防止できる飯寿司包装体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、本考案は以下の構成を提供する。
本考案の態様は、飯寿司を包装した飯寿司包装体であって、酸素非透過性でありかつ内部空間に窒素ガスが充填されたバリア容器と、前記バリア容器内に充填された脱酸素剤及び炭酸ガス吸着剤と、前記バリア容器内に充填された飯寿司と、前記バリア容器の上面開口を密封する酸素非透過性の蓋シートと、を備えたことを特徴とする。
上記態様において、前記蓋シートが前記バリア容器に溶着されていることが好適である。また、前記蓋シートにより密封された前記バリア容器の外側に化粧箱を備えている。
本考案によれば、飯寿司を詰める酸素非透過性のバリア容器内に脱酸素剤を充填することにより、好気性の産膜発酵を抑制し、食味の劣化を防止することができる。さらにバリア容器の内部空間に窒素ガスが充填されていることにより、好気性の発酵を抑制することができる。
また本考案によれば、飯寿司を詰めるバリア容器内に炭酸ガス吸着剤を充填することにより、嫌気性の乳酸発酵により発生した炭酸ガスを吸収し、バリア容器の膨張を防止することができる。
本考案を適用することにより、飯寿司の解凍後の賞味期限は従来の約5日から約10日に、そして冷凍状態での保存期間は従来の約6ヶ月から1年以上に延長することができた。
図1は、本考案の飯寿司包装体に関係する製造から販売までの概略的な流れを示す図である。 図2は、図1中の包装工程の一例の流れを模式的に示した図である。 図3(a)は、飯寿司包装体の一例の一部切り欠き断面図であり、(b)は外観斜視図である。
以下、本考案の実施例を示した図面を参照して本考案の実施形態を説明する。
図1は、本考案の飯寿司包装体に関係する製造から販売までの概略的な流れを示す図である。
先ず、飯寿司の製造工程1において、飯寿司を製造する。鮭等の魚の切り身、米飯、米麹、野菜、調味料等を混合し、木製樽に詰め、氷温庫にて数十日間加圧して発酵熟成させることにより、飯寿司が出来上がる。
次に、製品として販売するための包装工程2を行う。本考案の飯寿司包装体は、この包装工程2により完成する。この包装工程2については、図2で詳述する。
包装の完了後、冷凍工程3において飯寿司包装体を冷凍する。
その後、販売工程4において、冷凍状態を維持して飯寿司製品を流通及び販売する。
図2は、図1中の包装工程2の一例の流れを模式的かつ概略的に示した図である。
<脱酸素剤・炭酸ガス吸着剤の充填工程>
飯寿司を入れる容器となるバリア容器11を準備し、バリア容器11内に脱酸素剤13と、炭酸ガス吸着剤14をセットする。
バリア容器11は、少なくとも酸素を遮断する酸素非透過性を有する材料から形成される。例えば2層又は3層の積層構造をもつ樹脂材料を容器状に加工したものである。バリア容器11の上端周縁には、後工程で蓋シートを溶着するための所定幅の水平フランジ部11aが形成される。多層構造の場合、最も内側の基材層には、通常、防水性を備えた樹脂が用いられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリスチレン等のポリスチレン類、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体等の汎用性熱可塑性樹脂である。また、外部からの酸素の侵入を防止するために酸素非透過性を有するガスバリア層を備えている。ガスバリア層は、例えば、アルミニウム箔等の金属箔、金属又は金属酸化物を蒸着した樹脂フィルム、エチレンビニルアルコール共重合体等である。
脱酸素剤13は、酸素吸収性の物質を通気性のある小袋等に充填したものである。このような物質としては、無機系では、酸素吸収物質の鉄と反応促進剤のハロゲン化金属を混合したものを用いることができ、有機系では、酸素吸収物質のアスコルビン酸と反応促進剤の遷移金属触媒を混合したものを用いることができる。これら以外の公知の食品用脱酸素剤を用いてもよい。
炭酸ガス吸着剤14は、炭酸ガス吸着性の物質を通気性のある小袋等に充填したものである。このような物質としては、酸化カルシウム、酸化バリウム等のアルカリ土類金属酸化物、又は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物を用いることができる。これら以外の公知の食品用炭酸ガス吸着剤を用いてもよい。
水分に浸されることで脱酸素剤13及び炭酸ガス吸着剤14の機能が損なわれるおそれがある場合は、ガスを透過しかつ水分を遮断する遮蔽材12を介して設置することが好ましい。
<飯寿司の容器詰め工程>
発酵させた木製樽から飯寿司を取り出し、バリア容器11内に適正量の飯寿司15を詰める。
<窒素ガス置換工程及び蓋シート溶着工程>
飯寿司15を詰めたバリア容器11を、自動パックシールマシン30にセットする。自動パックシールマシン30は、バリア容器11内の空気を窒素ガスに置換する工程と、バリア容器11の上面開口を密封するために蓋シート16を溶着する工程を、コンベア搬送しながら連続的に行う。
バリア容器11内の空気の21%を占める残存酸素を窒素ガスに置換する方法として、例えば、容器内を真空とした後に窒素ガスを充填する真空式と、窒素ガスを容器内に断続的に噴射するガスフラッシュ式がある。ガスフラッシュ式では、例えば次のように行う。飯寿司を詰めたバリア容器11に蓋シート16を載せ、蓋シート16の一部をバリア容器11の上端周縁の一部に仮固定する。その後、バリア容器11と蓋シート16の間にガス噴射ノズルを差し込み、窒素ガスをフラッシュ(断続的噴射)する。これにより、バリア容器11内の空気を窒素ガスと置換する。
その後、速やかに蓋シート16をバリア容器11の上端周縁全体に溶着することにより、気密性を保持して密封する。溶着は、高周波、熱又は超音波を印加して接合面の材料を軟化若しくは溶融させ加圧することにより付着させるものである。蓋シート16も、バリア容器11と同様に、少なくとも酸素を遮断する酸素非透過性を有する材料から形成される。
<化粧箱に挿入する工程>
最後に、密封されたバリア容器11を筒状の化粧箱17に挿入する。化粧箱17には、適宜印刷が施されている。これにより、飯寿司包装体10が完成する。なお、化粧箱17は省略することもできる。その後、冷凍処理を行い、出荷用製品が完成する。
図3(a)は、図2の工程で完成した飯寿司包装体10の一例の一部切り欠き断面図であり、(b)は外観斜視図である。
<脱酸素剤・炭酸ガス吸着剤の効果試験>
飯寿司を発酵熟成し、脱酸素剤及び炭酸ガス吸着剤の充填・非充填の条件の異なる飯寿司包装体の試料No.1〜5を作製し、冷凍した。飯寿司包装体は、各条件につき複数個を作製した。冷凍日の3日後に解凍し、解凍後は冷蔵保存し、毎日包装体の外観(張りや膨らみの有無)を観察した。7日目と11日目に一部を開封し、食味の検査を行った。表1に各試料の条件と結果を示す。試料No.1が本考案の実施例であり、試料No.2〜5が比較例である。
炭酸ガス吸着剤を充填した試料No.1とNo.2では11日目まで外観異常が見られなかった。脱酸素剤有りの試料No.1と、脱酸素剤無しの試料No.2を比較すると試料No.1の方が食味が良かった。炭酸ガス吸着剤無しのNo.3〜5では、4日〜5日後から外観に張りが見られ、膨張が進行した。この結果から、包装体に充填した炭酸ガス吸着剤は、嫌気性の乳酸発酵の持続により発生した炭酸ガスの吸着に効果があることが確認された。
Figure 0003193309
<窒素ガス置換の効果試験>
飯寿司を発酵熟成し、脱酸素剤の充填・非充填(炭酸ガス吸着剤は非充填)及び窒素ガス置換の有無の条件の異なる飯寿司包装体の試料No.6〜8を作製し、冷凍した。飯寿司包装体は、各条件につき複数個を作製した。冷凍日の2日後に解凍し、解凍後は冷蔵保存し、毎日包装体の外観(張りや膨らみの有無)を観察した。5日目に開封し、食味の検査を行った。表2に各試料の条件と結果を示す。試料No.6〜8は、脱酸素剤と窒素ガス置換による、好気性の産膜発酵の抑制効果を確認するための比較例である。
試料No.6〜8はいずれも、嫌気性の乳酸発酵により発生した炭酸ガスのために3日目以降に張りが見られ始めた。窒素ガス置換を行わなかった試料No.6は、アルコール臭があり、食味が良くなかった。窒素ガス置換を行った試料No.7及びNo.8はアルコール臭はなく、食味が良かった。また、脱酸素剤非充填の試料No.7よりも脱酸素剤充填の試料No.8の方がさらに良好であった。
Figure 0003193309
10 飯寿司包装体
11 バリア容器
12 遮蔽材
13 脱酸素剤
14 炭酸ガス吸着剤
15 飯寿司
16 蓋シート
17 化粧箱
30 自動パックシールマシン

Claims (3)

  1. 飯寿司を包装した飯寿司包装体であって、
    酸素非透過性でありかつ内部空間に窒素ガスが充填されたバリア容器と、
    前記バリア容器内に充填された脱酸素剤及び炭酸ガス吸着剤と、
    前記バリア容器内に充填された飯寿司と、
    前記バリア容器の上面開口を密封する酸素非透過性の蓋シートと、を備えたことを特徴とする
    飯寿司包装体。
  2. 前記蓋シートが前記バリア容器に溶着されていることを特徴とする請求項1記載の飯寿司包装体。
  3. 前記蓋シートにより密封された前記バリア容器の外側に化粧箱を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の飯寿司包装体。
JP2014003758U 2014-07-15 飯寿司包装体 Expired - Lifetime JP3193309U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017170373A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社鮮冷 冷凍保存用水産加工品の提供方法

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