JP3200191B2 - 缶蓋密封用シート材 - Google Patents

缶蓋密封用シート材

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JP3200191B2
JP3200191B2 JP25489992A JP25489992A JP3200191B2 JP 3200191 B2 JP3200191 B2 JP 3200191B2 JP 25489992 A JP25489992 A JP 25489992A JP 25489992 A JP25489992 A JP 25489992A JP 3200191 B2 JP3200191 B2 JP 3200191B2
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polyethylene resin
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政史 山本
伸治 中村
敏永 玉井
勝巳 永井
洋一郎 肆矢
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Hokkai Can Co Ltd
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Toyo Aluminum KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は缶蓋の開口部を被覆して
密封する密封用シート材に関するものであり、さらに詳
しくは粉乳容器の缶蓋開口部に備えられたポリエチレン
樹脂製フレームに高周波加熱により融着されて前記開口
部を剥離自在に密封する缶蓋密封用シート材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】調製粉乳の容器は食品衛生法に基づく昭
和26年12月27日付の厚生省令第52号「乳及び乳
製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)」により使
用できる素材が規定されており、金属製缶体において開
口部の密封のために使用できる合成樹脂はポリエチレン
またはポリエチレンテレフタレートのみに制限されてい
る。そこで、従来の調製粉乳容器に使用される金属製缶
体の缶蓋は、金属製缶体に巻締めるための巻締部を外周
縁部に備えると共に、内周側に開口部を備えた金属製支
持リングと、前記金属製支持リングの開口部の内周縁部
に沿って固定された合成樹脂製のフレームとからなり、
前記合成樹脂製フレームに密封用シート材が剥離自在に
接着されたものにおいては、前記フレームをポリエチレ
ン樹脂で形成するとともに、前記密封用シート材は、ア
ルミニウム箔材の缶内面側をポリエチレン樹脂層で被覆
した構成となっている。
【0003】前記密封用シート材は、前記ポリエチレン
樹脂層をヒートシールにより前記ポリエチレン樹脂製フ
レームに接着して缶蓋の開口部を密封しているが、一般
にヒートシールにより樹脂を接着するときには、その樹
脂の一部が溶融して融着されるので、前記ポリエチレン
樹脂層がある程度の厚さでないと前記ポリエチレン樹脂
製フレームに均一に接着することが難しい。そこで、前
記密封用シート材では、前記アルミニウム箔材の缶内面
側を被覆する前記ポリエチレン樹脂層を、厚さ30μm
以上のポリエチレン樹脂製シート材をドライラミネート
により前記アルミニウム箔材に接着するか、ポリエチレ
ン樹脂を前記アルミニウム箔材上に熱溶融押出し成形し
て厚さ15μm以上のポリエチレン樹脂コート層とする
ことにより形成している。
【0004】前記構成とすることにより、前記密封用シ
ート材はヒートシールにより前記ポリエチレン樹脂層の
一部が加熱溶融されて、前記ポリエチレン樹脂製フレー
ムに均一に融着される。従って、前記密封用シート材に
より密封された缶蓋はガスバリヤ性に優れ、粉乳が保管
中に吸湿したり外気と接触したりして変質することがな
い。
【0005】しかしながら、前記のようにポリエチレン
樹脂層をポリエチレン樹脂製フレームにヒートシールに
より接着すると、同種の樹脂(ポリエチレン樹脂)同士
が融着されるので、前記ポリエチレン樹脂層が前記ポリ
エチレン樹脂製フレームに強固に接着されて剥離しにく
くなり、前記密封用シート材により密封された缶蓋を開
封しようとするときにはナイフなどの缶切り用具が必要
とされている。
【0006】前記密封用シート材により密封された缶蓋
を開封する際に、前記密封用シート材の一部を前記ポリ
エチレン樹脂製フレームから剥離し、この部分を把持し
て前記密封用シート材を無理に剥離しようとすると、前
記一部剥離した部分の両側では前記ポリエチレン樹脂層
が前記ポリエチレン樹脂製フレームに強固に接着されて
いるために、前記密封用シート材が前記一部剥離した部
分の両側で前記アルミニウム箔材ごと切り裂かれてしま
う。このため、部分的には開口できるものの前記ポリエ
チレン樹脂製フレームの内周側全体を開口することがで
きず、内容物の粉乳の取り出しに不便を来すとの不都合
がある。また、前記開口部を拡大するためには、前記密
封用シート材をさらに前記ポリエチレン樹脂製フレーム
から剥離しなければならず、手間がかかる上に前記ポリ
エチレン樹脂層の一部が前記ポリエチレン樹脂製フレー
ムに接着したまま残され、糸引き、口残り等が生じ、開
口後に良好な外観品質が得られにくいとの不都合があ
る。
【0007】前記密封用シート材を前記ポリエチレン樹
脂製フレームから容易に剥離して開封できるようにする
には、前記ポリエチレン樹脂層を15μm以下に薄くす
ることが考えられる。ところが、前記ポリエチレン樹脂
層を薄くすると、前述のようにヒートシールにより接着
しようとすると前記ポリエチレン樹脂製フレームに均一
に接着されにくくなる上、密封用シート材自体の強度が
低減されるとの不都合がある。
【0008】前記密封用シート材の強度が十分でない
と、粉乳の定量取り出しのために同封される計量スプー
ンを粉乳の充填に先立って缶内に投入する際に、前記計
量スプーンが密封用シート材に衝突したときに該密封用
シート材が損傷される虞れがある。前記密封用シート材
が損傷を受けると、密封用シート材の外観を損ねるばか
りでなく、粉乳が保管中に吸湿したり外気と接触して変
質する虞れがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】かかる不都合を解消し
て、本発明は、フレームに均一に接着されて缶蓋開口部
を密封できると共に、前記フレームから容易に剥離して
開封することができ、計量スプーン投入時の衝撃でも損
傷を生じない優れた強度を有する缶蓋密封用シート材を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の缶蓋密封用シート材は、容器に巻締める
ための巻締部を外周縁部に備えると共に、内周側に開口
部を備えた金属製の支持リングと、該支持リングの開口
部の内周縁部に沿って固定された環状のポリエチレン樹
脂製フレームとからなる缶蓋において、該ポリエチレン
樹脂製フレームに高周波加熱により融着されて該開口部
を剥離自在に被覆して密封する密封用シート材であっ
て、アルミニウム箔材の一方の面を被覆する16〜50
μmの厚さのポリエチレンテレフタレート樹脂製シート
材の上に剥離して開封するときに破断されるポリエチレ
ン樹脂コート層が熱溶融押出し成形により5〜12μm
の厚さに積層され、外周の一部に開封用のタブが設けら
れてなることを特徴とする。
【0011】前記密封用シート材を前記ポリエチレン樹
脂製フレームから容易に剥離して開封できるようにする
には、前記ポリエチレン樹脂層を12μm以下に薄くす
ることが考えられる。ところが、前記ポリエチレン樹脂
層を薄くすると、前述のようにヒートシールにより接着
しようとすると前記ポリエチレン樹脂製フレームに均一
に接着されにくくなる上、密封用シート材自体の強度が
低減されるとの不都合がある。
【0012】前記ポリエチレンテレフタレート樹脂製シ
ート材の厚さが16μm未満のときには十分な強度が得
られず、また、厚さが50μmを超えると強度が過剰に
なる上、高周波加熱による熱が前記ポリエチレン樹脂コ
ート層に伝わりにくくなるので共に好ましくない。
【0013】前記ポリエチレンテレフタレート樹脂製シ
ート材の強度が不十分であると、開封時に前記開封用の
タブの両側で前記密封用シート材が引き裂かれることが
ある。また、計量用スプーンの投入時の衝撃で前記密封
用シート材に圧痕が残ったり、甚だしいときには前記密
封用シート材が損傷することがある。
【0014】一方、前記ポリエチレンテレフタレート樹
脂製シート材の強度が過剰になると、開封時に前記開封
用のタブを引き上げにくくなり、前記ポリエチレン樹脂
コート層の一部が前記ポリエチレン樹脂製フレームから
剥離せずに糸引き、口残り等を生じ、開封後の外観品質
が低下する。また、高周波加熱による熱が前記ポリエチ
レン樹脂コート層に伝わりにくいと、前記ポリエチレン
樹脂コート層が前記ポリエチレン樹脂製フレームに均一
に融着しにくくなり、ガスバリア性が不十分になる。
【0015】前記ポリエチレン樹脂コート層は5μm未
満の厚さでは安定に成膜することが困難であり、またそ
の厚さが12μmを超えるときには前記ポリエチレン樹
脂製フレームに対する融着強度が過剰になり開封時に糸
引き、口残り等を生じやすくなるので好ましくない。
【0016】
【作用】本発明の缶蓋密封用シート材によれば、外周の
一部に設けられたタブを把持して引き上げることにより
前記ポリエチレン樹脂コート層が破断され、前記密封用
シート材が前記ポリエチレン樹脂製フレームから剥離さ
れるので、容易に開封される。
【0017】前記ポリエチレン樹脂コート層は厚さが5
〜12μmに設けられており従来のポリエチレン樹脂層
より薄くなっているので、開封時に前記糸引き、口残り
は極く僅かであり、外観上問題となるほど大量に生じる
ことはない。前記ポリエチレン樹脂コート層の厚さは前
記のように薄くなっているが、本発明の缶蓋密封用シー
ト材は高周波加熱により融着されるので、前記ポリエチ
レン樹脂コート層が前記ポリエチレン樹脂製フレームに
均一に接着され、優れたガスバリア性が得られる。
【0018】また、本発明の缶蓋密封用シート材は、前
記ポリエチレン樹脂コート層を、アルミニウム箔材を被
覆する16〜50μmの範囲の厚さのポリエチレンテレ
フタレート樹脂製シート材の上に形成しているので、前
記ポリエチレンテレフタレート樹脂製シート材により強
度が補償され、計量スプーン投入時の衝撃によっても缶
蓋密封用シート材が損傷を受けることがない。前記ポリ
エチレンテレフタレート樹脂製シート材は前記の範囲の
厚さとすることにより、開封するときに前記ポリエチレ
ン樹脂コート層を破断させるために適度の強度が得ら
れ、前記開封用タブを引き上げて開封することが容易に
なり、前記開封用タブの両側で前記密封用シート材が引
き裂かれることがなくなる。
【0019】さらに、前記ポリエチレンテレフタレート
樹脂製シート材は前記の範囲の厚さとすることにより、
高周波加熱による熱が前記ポリエチレン樹脂コート層に
伝わりやすくなる。
【0020】
【実施例1】次に、添付の図面を参照しながら本発明の
缶蓋密封用シート材についてさらに詳しく説明する。図
1は本発明に係わる缶蓋密封用シート材を缶蓋に取着し
た状態の一例を示す平面図、図2は図1のII−II線
断面図、図3は本発明に係わる缶蓋密封用シート材の一
構成例を示す説明的断面図、図4は本発明に係わる缶蓋
密封用シート材を缶蓋に取着する高周波加熱装置の一例
を示す説明的断面図である。
【0021】本実施例の缶蓋密封用シート材1は、図1
及び図2に未だ容器に巻締められていない状態で示す缶
蓋2に取着される。缶蓋2は、ブリキ製の支持リング3
と、該支持リング3の開口部の内周縁部に沿って固定さ
れたポリエチレン樹脂からなる環状のフレーム4とから
なり、フレーム4の上面部5に缶蓋密封用シート材1が
剥離自在に融着されて構成されている。
【0022】支持リング3は、その外周縁部に缶容器に
巻締めが可能になる形状として巻締部6、シーミングパ
ネル7及びチャックウォール8が形成されている。そし
て、巻締部6に囲繞され、チャックウォール8から連続
して内方に水平に延びて開口部9を画成する水平パネル
部10が設けられている。前記フレーム4は開口部9の
内周縁部に沿って固定されている。
【0023】該水平パネル部10の先端は直線状でもよ
いが、更に本実施例では、水平パネル部10の内周縁部
に沿って、内方に湾曲させてフレーム支持部11が形成
されている。フレーム支持部11はその先端が水平パネ
ル部10と平行になるように折り返されている。
【0024】缶蓋密封用シート材1は、図1及び図2に
示すように、前記フレーム4の上面部5及び支持リング
3の水平パネル部10の一部に剥離自在に融着されて開
口部9を密封している。前記フレーム4には、棒状のす
りきり部材12が一体に設けられており、すりきり部材
12により開口部9が2分されている。すりきり部材1
2は、粉乳などの内容物を計量スプーン等により定量ご
とに取り出す際の便宜のために設けられている。
【0025】缶蓋密封用シート材1は、図3に示すよう
に、厚さ40μmのアルミニウム箔材31のフレーム4
に接着される側がドライラミネート用接着剤層32を介
して厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート樹脂製
シート材33aで被覆され、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂製シート材33aの上にさらに接着剤層34を介
してポリエチレン樹脂コート層35が熱溶融押出し成形
により8μmの厚さに形成され、積層されている。ま
た、アルミニウム箔材31のフレーム4と反対の側は、
ドライラミネート用接着剤層32を介して厚さ38μm
のポリエチレンテレフタレート樹脂製シート材33bで
被覆されている。シート材33bには、缶蓋に美粧性等
を付与するために印刷が施されていてもよい。
【0026】缶蓋密封用シート材1の外周の一部には、
図1及び図2示のように、タブ1aが連設されており、
タブ1aを手指で把持して引き上げることにより、ポリ
エチレン樹脂コート層35が破断されて、缶蓋密封用シ
ート材1を容易にフレーム4から剥離して開封できるよ
うになっている。
【0027】缶蓋密封用シート材1は、例えば図4に示
すような装置により高周波加熱され、フレーム4に融着
される。
【0028】図4に示す装置により缶蓋密封用シート材
1をフレーム4に融着するときには、まず、固定治具4
1上に前記フレーム4を載置し、フレーム4の上面部5
に缶蓋密封用シート材1をコート層35がフレーム4に
対面するようにして重ね、支持リング3の開口部9を閉
蓋する。次いで、缶蓋密封用シート材1の上から高周波
加熱装置42を圧接し、誘導加熱する。
【0029】高周波加熱装置42は、ベークライト材の
支持部材43に取着された粉末フェライトからなる磁束
収束部材44に高周波コイル45が組み込まれた構成と
なっている。また、コイル45の内面側は空洞部46と
なっており、空洞部46には冷却水が流通されている。
コイル45の周囲に配設された磁束収束部材44は、発
生する磁束をコイル45直下に集束させ、缶蓋密封用シ
ート材1のコイル45直下の部分で加熱効果が高められ
るように作用する。磁束収束部材44は、強磁性体であ
るフェライトで構成することにより、前記作用の効率が
高められる。高周波コイル45はフレーム4に沿って配
置されているとともに、図4にその断面形状を示すよう
に、コイル45の単一コイルの幅をフレーム4の幅より
も狭く形成し、その幅の中央を示す中心線L1 がフレー
ム4の幅の中央を示す中心線L2に一致するように配置
されている。
【0030】前記装置により高周波加熱を行うことによ
り、缶蓋密封用シート材1を構成するアルミニウム箔材
31が発熱し、コート層35がフレーム4に融着され
る。前記高周波加熱による融着は、コート層35の表面
でだけ生じるので、コート層35の厚さは従来のヒート
シールによる接着に用いられる密封用シート材に形成さ
れるポリエチレン樹脂層の場合の15〜30μmより低
減された8μmという厚さであるにも拘わらず、フレー
ム4に均一に接着されている。
【0031】前記のようにしてフレーム4に融着された
缶蓋密封用シート材1は、8μmの厚さに形成されたコ
ート層35が厚さ25μmのシート材33aに積層され
ている。従って、缶蓋密封用シート材1は、開封時には
タブ1aを引き上げることによりコート層35が破断さ
れてフレーム4から容易に剥離することができる。この
とき、コート層35は破断されるのでフレーム4上に僅
かに糸引き、口残りを生じるが、外観上問題となるほど
大量の糸引き、口残りなどは生じなかった。また、コー
ト層35はシート材33aの上に形成されているので、
缶蓋2が巻締められた容器に粉乳を充填する際に計量ス
プーンが衝突しても缶蓋密封用シート材1が損傷を受け
ることがなかった。
【0032】さらに、何らかの原因によりコート層35
が傷付いてシート材33aが露出したとしても、シート
材33aはポリエチレンテレフタレート樹脂製であるの
で、前記乳等省令に抵触することがない。
【0033】
【実施例2】本実施例の缶蓋密封用シート材1は、図3
に示す構成において、ポリエチレンテレフタレート樹脂
製シート材33aの厚さを16μmとした以外は実施例
1と同様である。この缶蓋密封用シート材1を実施例1
と同様にして、高周波加熱によりフレーム4に融着し
た。
【0034】缶蓋密封用シート材1は、8μmの厚さに
形成されたコート層35が厚さ16μmのシート材33
aに積層されているので、実施例1と同様に、タブ1a
を引き上げることにより外観上問題となるような糸引
き、口残りなどを生じることなく容易にフレーム4から
剥離することができた。また、コート層35はシート材
33aの上に形成されており、シート材33aは16μ
mの厚さで実施例1よりは薄いものの、なお十分な強度
を有しているので、缶蓋2が巻締められた容器に粉乳を
充填する際に計量スプーンが衝突しても缶蓋密封用シー
ト材1が損傷を受けることがなかった。
【0035】
【実施例3】本実施例の缶蓋密封用シート材1は、図3
に示す構成において、ポリエチレン樹脂コート層35の
厚さを12μmとした以外は実施例1と同様である。こ
の缶蓋密封用シート材1を実施例1と同様にして、高周
波加熱によりフレーム4に融着した。
【0036】缶蓋密封用シート材1は、12μmの厚さ
に形成されたコート層35が厚さ25μmのシート材3
3aに積層されており、コート層35の厚さが実施例1
よりは厚いものの、タブ1aを引き上げることにより外
観上問題となるような糸引き、口残りなどを生じること
なく容易にフレーム4から剥離することができた。ま
た、コート層35はシート材33aの上に形成されてい
るので、缶蓋2が巻締められた容器に粉乳を充填する際
に計量スプーンが衝突しても缶蓋密封用シート材1が損
傷を受けることがなかった。
【0037】
【比較例1】本比較例の缶蓋密封用シート材1は、図3
に示す構成において、ポリエチレンテレフタレート樹脂
製シート材33aの厚さを12μmとした以外は実施例
1と同様である。この缶蓋密封用シート材1を実施例1
と同様にして、高周波加熱によりフレーム4に融着し
た。
【0038】缶蓋密封用シート材1は、コート層35が
積層されているシート材33aの厚さが12μmと薄い
ため、フレーム4とコート層35との接着強度に比べて
シート層33aの強度が不十分であり、開封の際にタブ
1aを引き上げると缶蓋密封用シート材1がタブ1aの
両側で引き裂かれ、十分な開口部が得られないことがあ
った。また、開封後に、外観上明らかな糸引き、口残り
を生じた。
【0039】
【比較例2】本比較例の缶蓋密封用シート材1は、図3
に示す構成において、ポリエチレン樹脂コート層35の
厚さを15μmとした以外は実施例1と同様である。こ
の缶蓋密封用シート材1を実施例1と同様にして、高周
波加熱によりフレーム4に融着した。
【0040】缶蓋密封用シート材1は、コート層35の
厚さが15μmと厚いために高周波加熱によりフレーム
4に強固に融着され破断強度が増大しているために、タ
ブ1aを引き上げる強度を強めても容易に開封されなか
った。
【0041】前記各実施例及び比較例の結果を表1に示
す。
【0042】
【表1】
【0043】表1の結果から、缶蓋密封用シート材1
は、シート材33aが16〜50μmの範囲の厚さであ
り、コート層35が5〜12μmの範囲の厚さであるこ
とにより、コート層35が層間で破断されることにより
容易にフレーム4から剥離できることが明らかである。
また、開封の際に缶蓋密封用シート材1がタブ1aの両
側で引き裂かれたり、外観上問題となるような糸引き、
口残りなどを生じることがないことが明らかである。
【0044】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の缶蓋密封用シート材によれば、ポリエチレン樹脂製フ
レームに接着されるポリエチレン樹脂コート層の厚さを
5〜12μmの範囲とし従来より薄くしたので、外周の
一部に設けられた開封用タブを引き上げることにより前
記ポリエチレン樹脂コート層が層間で破断され、容易に
ポリエチレン樹脂製フレームから剥離して開封すること
ができる。前記ポリエチレン樹脂コート層は従来のヒー
トシールによる接着に用いられる密封用シート材に形成
されるポリエチレン樹脂層より薄いにもかかわらず、高
周波加熱により接着されるので、ポリエチレン樹脂製フ
レームに均一に接着されて優れたガスバリア性を得るこ
とができる。
【0045】また、本発明の缶蓋密封用シート材によれ
ば、前記ポリエチレン樹脂コート層が、16〜50μm
の厚さのポリエチレンテレフタレート樹脂製シートを介
してアルミニウム箔材に積層されているので、缶蓋密封
用シート材の強度は前記ポリエチレンテレフタレート樹
脂製シート材により補償され、容器に計量スプーンを投
入する際の衝撃によっても損傷を受けることがない優れ
た強度を得ることができる。
【0046】さらに、前記ポリエチレンテレフタレート
樹脂製シート材は、前記範囲の厚さとすることにより前
記ポリエチレン樹脂コート層を層間で破断させるために
適度な強度が得られ、開封用タブの両側で前記缶蓋密封
用シート材に引き裂きを生じたり外観上問題となるよう
な糸引き、口残りなどを生じることなく開封することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる缶蓋密封用シート材を缶蓋に取
着した状態の一例を示す平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】本発明に係わる缶蓋密封用シート材の一構成例
を示す説明的断面図。
【図4】本発明に係わる缶蓋密封用シート材を缶蓋に取
着する高周波加熱装置の一例を示す説明的断面図。
【符号の説明】
1…缶蓋密封用シート材、 1a…開封用タブ、 3…
支持リング、4…ポリエチレン樹脂製フレーム、 6…
巻締部、 9…開口部、31…アルミニウム箔材、33
a…ポリエチレンテレフタレート樹脂製シート材、35
…ポリエチレン樹脂コート層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 伸治 埼玉県岩槻市鹿室839−1 北海製罐株 式会社技術本部内 (72)発明者 玉井 敏永 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 永井 勝巳 埼玉県岩槻市鹿室839−1 北海製罐株 式会社技術本部内 (72)発明者 肆矢 洋一郎 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東洋アルミニウム株式会社内 審査官 石田 宏之 (56)参考文献 特開 平5−305964(JP,A) 特開 平3−29770(JP,A) 特開 昭63−70962(JP,A) 特開 平3−111272(JP,A) 実開 昭62−126928(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 77/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器に巻締めるための巻締部を外周縁部に
    備えると共に、内周側に開口部を備えた金属製の支持リ
    ングと、該支持リングの開口部の内周縁部に沿って固定
    された環状のポリエチレン樹脂製フレームとからなる缶
    蓋において、該ポリエチレン樹脂製フレームに高周波加
    熱により融着されて該開口部を剥離自在に被覆して密封
    する密封用シート材であって、 アルミニウム箔材の一方の面を被覆する16〜50μm
    の厚さのポリエチレンテレフタレート樹脂製シート材の
    上に剥離して開封するときに破断されるポリエチレン樹
    脂コート層が熱溶融押出し成形により5〜12μmの範
    囲の厚さに積層され、外周の一部に開封用のタブが設け
    られてなることを特徴とする缶蓋密封用シート材。
JP25489992A 1992-09-24 1992-09-24 缶蓋密封用シート材 Expired - Fee Related JP3200191B2 (ja)

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