JP3200717B2 - ハロゲン化銀写真感光材料用処理液 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用処理液

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JP3200717B2
JP3200717B2 JP05572993A JP5572993A JP3200717B2 JP 3200717 B2 JP3200717 B2 JP 3200717B2 JP 05572993 A JP05572993 A JP 05572993A JP 5572993 A JP5572993 A JP 5572993A JP 3200717 B2 JP3200717 B2 JP 3200717B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光済みのハロゲン化
銀写真感光材料を処理する写真用処理液の改良に関する
ものである。更に詳しくは、有害な作用をする金属イオ
ンを封鎖するため、又は漂白剤として使用するために、
写真用として新規なキレート剤を含有させたハロゲン化
銀写真感光材料用処理液に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、露光済みのハロゲン化銀写真感
光材料を処理して画像を得るためには、現像液、定着液
をはじめとして、各種の処理液による処理が必要であ
る。殊にカラー画像を得るためには、更に多くの処理工
程が必要である。これらの処理に際して用いられる処理
液は、多数の成分を含んでいるから、その調製の時用い
る水の中にカルシウム、マグネシウム、鉄などの金属イ
オンが含まれていると、これらと反応して沈澱やスラッ
ジを生ずる。そして自動現像処理機に付属しているフィ
ルターの目づまりを起したり、或いは処理中の写真感光
材料面に付着して汚染を生ずる等の欠点があった。又、
処理液の調製の際純水を用いてこれを防いでも、写真感
光材料から処理中に金属イオンが溶出したり、前の処理
工程から金属イオンが持ち込まれたりするため、処理液
中の沈澱やスラッジの発生を完全に防止するのは甚だ困
難であった。更に、処理液中に含まれている各種成分中
のあるものは、金属イオンの作用によりその酸化や分解
が促進され効力を失うため、この処理液で処理すると、
カブリの発生や感光度の低下を来す等の欠点があった。
【0003】処理液に対する金属イオンの好ましくない
これらの作用を防止するため、金属イオンを封鎖するい
わゆるキレート剤を写真処理剤組成物中に添加配合する
ことが提案され実用されている。例えば、英国特許520,
593号によって提案されたヘキサメタリン酸ナトリウム
のようなポリリン酸塩、米国特許321,445号によって提
案されたアルキリデンジホスホン酸、米国特許3,201,24
6号で提案されたアミノポリメチレンホスホン酸及びエ
チレンジアミン四酢酸で代表されるアミノポリカルボン
酸などを挙げることができる。しかしながら、これらの
キレート剤を配合した場合も、実用上は種々欠点があっ
て満足し得ないのが実情である。即ち、ポリリン酸塩は
金属イオン封鎖力が小さく、重金属イオンに対しては特
に弱いため実用に供し得ない。
【0004】アルキリデンジホスホン酸は、カルシウム
イオンとナトリウムイオンとが、ある濃度以上共存する
とき、固形沈澱物を発生して、自動現像処理機に障害を
起す問題点がある。エチレンジアミン四酢酸で代表され
る通常のアミノポリカルボン酸や、アミノトリメチレン
ホスホン酸で代表されるアミノポリメチレンホスホン酸
は金属イオン封鎖力が大きく優れたものであるが、ヒド
ロキシルアミンを含むカラー現像液では、金属イオンの
共存下にヒドロキシルアミンを分解し、この現像液で処
理するとカブリを発生する欠点があり、又黒白現像液に
おいては、現像主薬の酸化を促進して保存性を劣化さ
せ、高感度フィルムに対して著しいカブリを起す欠点が
ある。
【0005】以上のように、従来提案されたキレート剤
はいずれも何等かの欠点があり、写真用処理剤組成物に
用いて充分満足する効果が得られていないのが実状であ
る。更に、近年の低公害化等の社会環境的要請及び低コ
スト化等の経済的要請から写真用処理液の補充量は益々
低減される傾向にあり、このため写真感光材料から溶出
したカルシウム等の金属イオンも蓄積量が増加する傾向
にある。
【0006】又、写真用の素材に用いられる原材料も、
コスト低減の目的から、より低いグレードの安価なもの
が用いられる傾向にあり、金属イオンの写真用処理液に
蓄積される量は増加の一途にある。
【0007】このため、近年では従来の技術をもってし
ては抑えきれない状況となってきつつある。
【0008】更に近年、地球環境保護の立場から、生分
解性の良い素材の使用が望まれてきているが、上述のエ
チレンジアミン四酢酸第2鉄錯塩は極めて生分解性が悪
いことが知られており、好ましくない。最近ではドイツ
において、飲料水中のEDTA濃度が高くなっていることか
ら、今後5年間でEDTA使用量を現在の半分にするという
自主規制の動きがある。
【0009】この問題を解決する手段として、ドイツ特
許DE3,939,755号明細書、同DE3,939,756号明細書記載の
ニトリロモノプロピオン酸ジ酢酸(NMPDA)、ニトリロ
ジプロピオン酸モノ酢酸(NDPMA)や、良生分解キレー
トとして一般的なニトリロトリ酢酸(NTA)を用いる技
術がすでに開示されている。しかしながら、前記NMPDA
やNDPMAは、通産省が生分解性の評価方法として認可し
ている易分解性テスト“修正MITI法”(この方法で
良分解と認定されれば、自然界で速やかに分解すること
を意味する)ではほとんど分解しないことが確認されて
おり、この問題の根本的解決にはならない。
【0010】しかるに本発明のキレート剤は、生分解性
が極めて優れており、この意味で優れた素材でもある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
を解決するためになされたもので、第1の目的は、金属
イオンの存在による沈殿やスラッジの発生がない、安定
なハロゲン化銀写真感光材料用処理液を提供することに
ある。第2の目的は、自動現像処理機により処理を行う
際、長期に亙って安定な処理ができ、付属フィルターの
目詰まりを起さないハロゲン化銀写真感光材料用処理液
を提供することにある。
【0012】第3の目的は、良好な脱銀性を有し、かつ
すぐれた液保存安定性を有するハロゲン化銀写真感光材
料用の漂白能を有するハロゲン化銀写真感光材料用処理
剤液を提供することにある。
【0013】第4の目的は、生分解性に優れ、地球環境
の保護に適したハロゲン化銀写真感光材料用処理液を提
供することにある。
【0014】又、その他の目的は以下の明細文の中から
自ら明らかとなろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は下記のハ
ロゲン化銀写真感光材料用処理液により達成される。
【0016】1.少なくとも1つの繰り返し単位中にカ
ルボキシル基またはその塩を有する重合体化合物であっ
て、かつ重合体の主鎖が実質的に縮合体の形である重合
体化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料用処理液。
【0017】2.前記重合体の主鎖がエステル結合及び
/またはアミド結合からなることを特徴とする前記1記
載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
【0018】3.前記重合体を構成する単量体成分とし
てアミノ酸またはその塩を含むことを特徴とする前記1
または2記載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
【0019】4.前記重合体を構成する単量体成分とし
て少なくともヒドロキシカルボン酸系化合物またはその
塩を含有することを特徴とする前記1〜3記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料用処理液。
【0020】5.前記重合体化合物が、ポリアミノ酸で
あることを特徴とする前記1〜3記載のハロゲン化銀写
真感光材料用処理液。
【0021】6.前記重合体を構成する単量体成分とし
て少なくともアスパラギン酸及び/またはグルタミン酸
を含むことを特徴とする前記1〜5記載のハロゲン化銀
写真感光材料用処理液。
【0022】7.前記ヒドロキシカルボン酸系化合物が
リンゴ酸、クエン酸、または酒石酸であることを特徴と
する前記1,2,3,4または6記載のハロゲン化銀写
真感光材料用処理液。
【0023】8.前記重合体化合物がアスパラギン酸と
リンゴ酸からなるコポリエステルアミドであることを特
徴とする前記1,2,3,4,6または7記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料用処理液。
【0024】9.前記重合体化合物の数平均分子量が4
00から50000であることを特徴とする前記1〜8
記載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
【0025】10.前記処理液が黒白現像液または発色
現像液であることを特徴とする前記1〜9記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料用処理液。
【0026】11.前記処理液が漂白液または漂白定着
液であることを特徴とする前記1〜9記載のハロゲン化
銀写真感光材料用処理液。
【0027】12.前記処理液が定着液であることを特
徴とする前記1〜9記載のハロゲン化銀写真感光材料用
処理液。
【0028】13.前記処理液が安定液であることを特
徴とする前記1〜9記載のハロゲン化銀写真感光材料用
処理液。
【0029】14.前記処理液が前記重合体化合物と第
2鉄イオンとの錯体を含有する漂白液、漂白定着液であ
ることを特徴とする前記1〜9または11記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料用処理液。
【0030】以下、本発明について詳細を説明する。本
発明における処理液とは現像タンク液、補充液を示す。
【0031】以下に前記重合体化合物の好ましい具体例
を挙げるが、これらに限定されるものでは無い。
【0032】
【化1】
【0033】
【化2】
【0034】本発明における重合体化合物を合成する際
の方法としては、開環重合,開環共重合も好ましく利用
できる。また、単量体成分としてアミノ酸を含む場合に
は、N−カルボキシ無水物(NCA)法も好ましく用い
られる。本発明の重合体化合物は土肥義治著「生分解性
高分子材料」((株)工業調査会)第7章に記載の方法
その他一般に知られている方法で合成できる。
【0035】まず本発明処理液が漂白液又は漂白定着液
以外である場合について説明する。
【0036】本発明の処理液が漂白液又は漂白定着液以
外の処理液である場合、これらの処理液1l当り前記重
合体化合物を0.1〜50g、好ましくは0.5〜10g添加する
ことによって良好な結果が得られる。配合に際しては、
2種以上の前記一般式で示される化合物を用いてもよ
く、又他のキレート剤と組み合わせて使用しても差支え
ない。配合には、処理液を調製するとき他の成分と共に
処理液中に加えてもよいし、又、他の成分と共に粉末状
のままキットの中に、或いは濃厚液キットの中に配合し
てもよい。
【0037】本発明の写真用処理液は、ハロゲン化銀写
真感光材料を処理するためのあらゆる処理液に適用する
ことができる。例えば、一般の黒白用現像液、リス用伝
染現像液、カラー用発色現像液、漂白液、定着液、漂白
定着液、停止液、硬膜液、安定液、カブリ液及び調色液
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
又、本発明の写真用処理液はカラーフィルム、カラー印
画紙、一般用黒白フィルム、X線用フィルム、印刷用リ
スフィルム及びマイクロフィルム等、全てのハロゲン化
銀写真感光材料の処理に使用することができる。
【0038】本発明において採用される漂白定着処理の
後には、安定液による安定化処理が採用されることが好
ましい。
【0039】安定液には鉄イオンに対するキレート安定
度定数が8以上であるキレート剤を含有することが、本
発明の目的のために特に好ましい。ここにキレート安定
度定数とは、L.G.Sillen, A.E.Marttell著“ Stability
Constants of Metal-ion Complexes ” The Chemical
Society,London(1964)、S.Chaberek, A.E.Martell著“
Organic Sequestering Agents ” Wiley(1959)等により
一般に知られた定数を意味する。
【0040】鉄イオンに対するキレート安定度定数が8
以上であるキレート剤としては、有機カルボン酸キレー
ト剤、有機リン酸キレート剤、無機リン酸キレート剤、
ポリヒドロキシ化合物等が挙げられる。なお上記鉄イオ
ンとは、第2鉄イオン(Fe3+)を意味する。
【0041】第2鉄イオンとのキレート安定度定数が8
以上であるキレート剤の具体的化合物例としては、本発
明の重合体化合物以外に、下記化合物が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。即ち、エチレンジア
ミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸、ジアミノプロパ
ン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチレンジアミ
ン三酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エチレンジア
ミン二酢酸、エチレンジアミン二プロピオン酸、イミノ
二酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチ
ルイミノ二酢酸、ジアミノプロパノール四酢酸、トラン
スシクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテル
ジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラキスメチレン
ホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、1-ヒド
ロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、1,1-ジホスホノ
エタン-2-カルボン酸、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカ
ルボン酸、1-ヒドロキシ-1-ホスホノプロパン-1,2,3-ト
リカルボン酸、カテコール-3,5-ジホスホン酸、ピロリ
ン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、へキサ
メタリン酸ナトリウム等が挙げられ、特に好ましくはジ
エチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ
トリメチレンホスホン酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1
-ジホスホン酸等であり、中でも1-ヒドロキシエチリデ
ン-1,1-ジホスホン酸が最も好ましく用いられる。
【0042】上記キレート剤の使用量は安定液1リット
ル当り0.01〜50gが好ましく、より好ましくは0.05〜20
gの範囲で良好な結果が得られる。
【0043】また安定液に添加する好ましい化合物とし
ては、アンモニウム化合物が挙げられる。これらは各種
の無機及び有機のアンモニウム塩によって供給される
が、具体的には例えば水酸化アンモニウム、臭化アンモ
ニウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモニウム、次亜リ
ン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、亜リン酸アン
モニウム、フッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウ
ム、フルオロホウ酸アンモニウム、ヒ酸アンモニウム、
炭酸水素アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、硫酸
水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、ヨウ化アンモニ
ウム、硝酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、酢酸
アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、ラウリントリ
カルボン酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム、カル
バミン酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、ジエチ
ルジチオカルバミン酸アンモニウム、ギ酸アンモニウ
ム、リンゴ酸水素アンモニウム、シュウ酸水素アンモニ
ウム、フタル酸水素アンモニウム、酒石酸水素アンモニ
ウム、チオ硫酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、エ
チレンジアミン四酢酸アンモニウム、エチレンジアミン
四酢酸第2鉄アンモニウム、乳酸アンモニウム、リンゴ
酸アンモニウム、マレイン酸アンモニウム、シュウ酸ア
ンモニウム、フタル酸アンモニウム、ピクリン酸アンモ
ニウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、
サリチル酸アンモニウム、コハク酸アンモニウム、スル
ファニル酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、チオグ
リコール酸アンモニウム、2,4,6-トリニトロフエノール
アンモニウム等である。これらは単用でも2以上の併用
でもよい。アンモニウム化合物の添加量は安定液1リッ
トル当り0.001モル〜1.0モルの範囲が好ましく、より好
ましくは0.002〜0.8モルの範囲である。
【0044】更に安定液には、亜硫酸塩を含有させるこ
とが好ましい。該亜硫酸塩は、亜硫酸イオンを放出する
ものであれば、有機物、無機物いかなるものでもよい
が、好ましくは無機塩である。好ましい具体的化合物と
しては、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸カ
リウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウ
ム、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸アンモニウム
及びハイドロサルファイト等が挙げられる。上記亜硫酸
塩は安定液中に少なくとも1×10-3モル/リットルにな
るような量が添加されることが好ましく、更に好ましく
は5×10-3モル/リットル〜10-1モル/リットルになる
ような量が添加されることであり、特にステインに対し
て防止効果がある。添加方法としては安定液に直接添加
してもよいが、安定補充液に添加することが好ましい。
【0045】この他に一般に知られている安定液に添加
できる化合物としては、ポリビニルピロリドン(PVP K-
15、K-30、K-90)、有機酸塩(例えばクエン酸、酢酸、
コハク酸、シュウ酸、安息香酸等)、pH調整剤(例えば
リン酸塩、ホウ酸塩、塩酸、硫酸等)、防カビ剤(例え
ばフェノール誘導体、カテコール誘導体、イミダゾール
誘導体、トリアゾール誘導体、サイアベンダゾール誘導
体、有機ハロゲン化合物、その他紙−パルプ工業のスラ
イムコントロール剤として知られている防カビ剤等)あ
るいは蛍光増白剤、界面活性剤、防腐剤、Bi、Mg、Zn、
Ni、Al、Sn、Ti、Zr等の金属塩等がある。これらの化合
物は本発明の効果を損なわない範囲で任意に1又は2以
上を選択使用できる。
【0046】安定化処理の後には水洗処理を全く必要と
しないが、極く短時間内での少量水洗によるリンス、表
面洗浄等は必要に応じて任意に行うことができる。
【0047】安定液に可溶性鉄塩が存在することが本発
明の効果を奏する上で好ましい。可溶性鉄塩は安定液に
少なくとも5×10-3モル/リットルの濃度で用いられる
ことが好ましく、より好ましくは8×10-3〜150×10-3
ル/リットルの範囲であり、さらに好ましくは12×10-3
〜100×10-3モル/リットルの範囲である。また、これ
ら可溶性鉄塩は安定液補充液中に添加することで、安定
液(タンク液)に添加してもよいし、感光材料から安定
液中で溶出させることで安定液(タンク液)に添加して
もよいし、さらに前浴から処理する感光材料に付着させ
持ち込むことで安定液(タンク液)に添加してもよい。
【0048】また、本発明においては、イオン交換樹脂
処理を行ないカルシウムイオン及びマグネシウムイオン
を5ppm以下にした安定液を使用してもよいし、更にこ
れに前記防バイ剤やハロゲンイオン放出化合物を含有さ
せる方法を用いてもよい。
【0049】本発明において、安定液のpHは、5.5〜10.
0の範囲が好ましい。安定液に含有することができるpH
調整剤は、一般に知られているアルカリ剤または酸剤の
いかなるものでもよい。
【0050】安定化処理に際しての処理温度は15℃〜70
℃が好ましく、より好ましくは20℃〜55℃の範囲であ
る。また処理時間は120秒以下であることが好ましい
が、より好ましくは3秒〜90秒であり、最も好ましくは
6秒〜50秒である。
【0051】安定液補充量は、迅速処理性及び色素画像
の保存性の点から感光材料単位面積当り前浴(漂白定着
液)の持込量の0.1〜50倍が好ましく、特に0.5〜30倍が
好ましい。
【0052】安定化槽は複数の槽より構成されることが
好ましく、好ましくは2槽以上6槽以下にすることであ
り、特に好ましくは2〜3槽、更に好ましくは2槽とし
カウンターカレント方式(後浴に供給して前浴からオー
バーフローさせる方式)にすることが好ましい。
【0053】発色現像処理工程に用いられる発色現像主
薬としては、アミノフェノール系化合物及びp-フェニン
レンジアミン系化合物があるが、本発明においては、水
溶性基を有するp-フェニンレンジアミン系化合物が好ま
しい。かかる水溶性基は、p-フェニレンジアミン系化合
物のアミノ基またはべンゼン核上に少なくとも1つ有す
るもので、具体的な水溶性基としては、−(CH2)n-CH2O
H、−(CH2)m-NHSO2-(CH2)n-CH3、−(CH2)m-O-(CH2)n-CH
3、−(CH2CH2O)n−CmH2m+1(m及びnはそれぞれ0以上
の整数を表す。)、−COOH基、−SO3H基等が好ましいも
のとして挙げられる。
【0054】特に特願平4-209834号記載の下記一般式
〔D〕,〔E〕及び〔F〕で示される化合物及び例示化
合物を好ましく用いることができる。
【0055】
【化3】
【0056】〔式中、R10、R12はそれぞれ同一であっ
ても異なっていてもよく、メチル基、エチル基、プロピ
ル基またはヒドロキシエチル基を表わす。R11はヒドロ
キシエチル基、メトキシエチル基、スルホアルキル基ま
たはβ−メタンスルホンアミドエチル基を表わす。〕
【0057】
【化4】
【0058】〔式中、R13、R14はそれぞれ炭素数1〜
4のアルキル基を表わし、R15は炭素数3〜4の直鎖又
は分岐のアルキレン基を表わす。〕
【0059】
【化5】
【0060】〔式中、R16はアルキル基を表わし、R17
は主鎖の炭素数が2以上のアルキレン基を表わす。R18
およびR19は同一でも異なっていてもよく、各々水素原
子又は炭素数4以下のアルキル基を表わす。R20は置換
基を表わす。nは0〜4の整数を表わし、nが2以上の
ときR20は同一でも異なっていてもよい。〕本発明に好
ましく用いられる発色現像主薬の具体的例示化合物を以
下に示す。
【0061】
【化6】
【0062】
【化7】
【0063】上記例示した発色現像主薬の中でも本発明
に用いて好ましいのは(A−1)、(Α−2)、(A−
3)、(A−4)、(A−6)、(A−7)及び(A−
15)、(A−17)及び(A−18)で示した化合物
であり、特に(A−1)又は(A−3)である。
【0064】上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩のかたちで用いられ
る。発色現像主薬の添加量は、発色現像液1リットル当
り0.5×10-2モル以上であることが好ましく、より好ま
しくは1.0×10-2〜1.0×10-1モルの範囲であり、最も好
ましく1.5×10-2〜7.0×10-2モルの範囲であることであ
る。
【0065】発色現像処理工程に用いられる発色現像液
は、現像液に通常用いられるアルカリ剤、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム、メタホ
ウ酸ナトリウム又は硼砂等を含むことができる。更に種
々の添加剤、例えばべンジルアルコール、ハロゲン化ア
ルカリ、例えば臭化カリウム又は塩化カリウム等、ある
いは現像調節剤として、例えばシトラジン酸等、保恒剤
としてヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン誘導体
(例えばジエチルヒドロキシルアミン、ジスルホエチル
ヒドロキシルアミン、ジカルボキシエチルヒドロキシル
アミン等)、ヒドラジン誘導体(例えばヒドラジノジ酢
酸)又は亜硫酸塩等を含むことができる。さらにまた、
各種消泡剤や界面活性剤を、またメタノール、ジメチル
フォルムアミド又はジメチルスルフォキシド等の有機溶
剤等を適宜含有せしめることができる。
【0066】発色現像液のpHは通常7以上であり、好ま
しくは約9〜13である。
【0067】発色現像液には必要に応じて酸化防止剤と
して、例えばテトロン酸、テトロンイミド、2-アニリノ
エタノール、ジヒドロキシアセトン、芳香族第2アルコ
ール、ヒドロキサム酸、ぺントースまたはへキソース、
ピロガロール-1,3-ジメチルエーテル等が合有されても
よい。
【0068】発色現像液中には、金属イオン封鎖剤とし
て、種々なるキレート剤を併用することができる。重合
体化合物はもちろん、その他にキレート剤として例えば
エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸
等のアミノポリカルボン酸、1-ヒドロキシエチリデン-
1,1-ジホスホン酸等の有機ホスホン酸、アミノトリ(メ
チレンホスホン酸)もしくはエチレンジアミンテトラリ
ン酸等のアミノポリホスホン酸、クエン酸もしくはグル
コン酸等のオキシカルボン酸、2-ホスホノブタン-1,2,4
-トリカルボン酸等のホスホノカルボン酸、トリポリリ
ン酸もしくはへキサメタリン酸等のポリリン酸等が挙げ
られる。
【0069】連続処理における発色現像液の好ましい補
充量はカラーネガテイブフイルムについては感光材料1
m2当り1500ml以下が好ましく、より好ましくは250ml〜9
00mlであり、更に好ましくは300ml〜700mlである。カラ
ーペーパーの処理の場合は20〜300ml、好ましくは30〜1
60mlである。
【0070】次に、本発明の処理液が漂白能を有する処
理液すなわち、漂白液又は漂白定着液の場合について説
明する。
【0071】本発明において、漂白液又は漂白定着液に
は、前記重合体化合物を第2鉄錯塩の形で使用すること
が特に好ましい。
【0072】これらの化合物の漂白能を有する処理液へ
の添加量は、1l当たり1〜30gの範囲で含有することが
好ましく、より好ましくは10〜15gの範囲で含有するこ
とである。
【0073】本発明において漂白液又は漂白定着液に
は、漂白剤として前記重合体化合物の鉄錯塩以外に下記
化合物の第2鉄錯塩等を用いることができる。
【0074】〔A′−1〕エチレンジアミン四酢酸 〔A′−2〕トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四
酢酸 〔A′−3〕ジヒドロキシエチルグリシン酸 〔A′−4〕エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 〔A′−5〕ニトリロトリスメチレンホスホン酸 〔A′−6〕ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 〔A′−7〕ジエチレントリアミン五酢酸 〔A′−8〕エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 〔A′−9〕ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 〔A′−10〕エチレンジアミンプロピオン酸 〔A′−11〕エチレンジアミンジ酢酸 〔A′−12〕ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 〔A′−13〕ニトリロトリ酢酸 〔A′−14〕ニトリロ三プロピオン酸 〔A′−15〕トリエチレンテトラミン六酢酸 〔A′−16〕エチレンジアミン四プロピオン酸 上記有機酸第2鉄錯塩の添加量は漂白液又は漂白定着液
1l当たり0.05〜2.0モルの範囲で含有することが好ま
しく、より好ましくは0.10〜1.5モル/lの範囲であ
る。
【0075】漂白液及び漂白定着液には、特開昭64-295
258号公報に記載のイミダゾール及びその誘導体又は同
公報記載の一般式〔I〕〜〔IX〕で示される化合物及び
これらの例示化合物の少なくとも一種を含有させること
により処理の迅速性に対して効果を奏しうる。
【0076】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号公
報の第51頁から第115頁に記載の例示化合物及び特開昭6
3-17445号公報の第22頁から第25頁に記載の例示化合
物、特開昭53-95630号、同53-28426号等各公報記載の化
合物等も同様に用いることができる。
【0077】漂白液及び漂白定着液の温度は20℃〜50℃
で使用されるのがよいが、望ましくは25℃〜45℃であ
る。
【0078】漂白液のpHは6.0以下が好ましく、より好
ましくは1.0以上5.5以下にすることである。漂白定着液
のpHは5.0〜9.0が好ましく、より好ましくは6.0〜8.5
である。なお、漂白液又は漂白定着液のpHはハロゲン
化銀感光材料の処理時の処理槽のpHであり、いわゆる
補充液のpHとは明確に区別されうる。
【0079】漂白液又は漂白定着液には、上記以外に臭
化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如き
ハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤或いは界面活
性剤を含有せしめることもできる。
【0080】漂白液又は漂白定着液の好ましい補充量は
ハロゲン化銀カラー写真感光材料1m2当たり500ml以下
であり、好ましくは20mlないし400mlであり、最も好ま
しくは40mlないし350mlであり、低補充量になればなる
程、本発明の効果がより顕著となる。
【0081】本発明においては漂白液又は漂白定着液の
活性度を高める為に処理浴中及び処理補充液貯蔵タンク
内で所望により空気の吹き込み、又は酸素の吹き込みを
行ってよく、或いは適当な酸化剤、例えば過酸化水素、
臭素酸塩、過硫酸塩等を適宜添加してもよい。
【0082】本発明に係わる漂白定着液又は定着液に用
いられる定着剤としては、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩
が好ましく用いられる。チオシアン酸塩の含有量は少な
くとも0.1モル/l以上が好ましく、カラーネガフィル
ムを処理する場合、より好ましくは0.5モル/l以上で
あり、特に好ましくは1.0モル/l以上である。またチ
オ硫酸塩の含有量は少なくとも0.2モル/l以上が好ま
しく、カラーネガフィルムを処理する場合、より好まし
くは0.5モル/l以上である。
【0083】本発明に係わる漂白定着液又は定着液に
は、これら定着剤の他に各種の塩から成るpH緩衝剤を
単独或いは2種以上含むことができる。更にアルカリハ
ライド又はアンモニウムハライド、例えば臭化カリウ
ム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウ
ム等の再ハロゲン化剤を多量に含有させることが望まし
い。またアルキルアミン類、ポリエチレンオキサイド類
等の通常漂白定着液に添加することが知られている化合
物を適宜添加することができる。
【0084】尚、本発明に係わる漂白定着液から公知の
方法で銀回収してもよい。
【0085】漂白定着液には、特開昭64-295258号明細
書第56頁に記載の下記一般式〔FA〕で示される化合物
及びこの例示化合物を添加するのが好ましく、本発明の
効果をより良好に奏するばかりか、少量の感光材料を長
時間にわたって処理する際に定着能を有する処理液中に
発生するスラッジも極めて少ないという別なる効果が得
られる。
【0086】
【化8】
【0087】同明細書の一般式〔FA〕で示される化合
物は米国特許3,335,161号明細書及び米国特許3,260,718
号明細書に記載されている如き一般的な方法で合成でき
る。これら、前記一般式〔FA〕で示される化合物はそ
れぞれ単独で用いてもよく、また2種以上組み合わせて
用いてもよい。
【0088】又、これら一般式〔FA〕で示される化合
物の添加量は処理液1l当たり0.1〜200gの範囲で好結
果が得られる。
【0089】漂白液及び漂白定着液による処理時間は任
意であるが、各々3分30秒以下であることが好ましく、
より好ましくは10秒〜2分20秒、特に好ましくは20秒〜
1分20秒の範囲である。また漂白定着液による処理時間
は4分以下が好ましく、より好ましくは10秒〜2分20秒
の範囲である。
【0090】本発明に係わるハロゲン化銀カラー写真感
光材料用処理液中の全カチオンに対するアンモニウムイ
オンの比率が50モル%以下の際には、本発明の目的の効
果がより良好であるばかりでなく、臭気も少ないため
に、本発明の好ましい態様の1つである。とりわけ30モ
ル%以下が好ましく、特に好ましくは10モル%以下であ
る。
【0091】本発明に係る漂白液及び漂白定着液には、
特願平4-64897号記載の一般式[II]で示される化合物
及びヒドロキシ酢酸を含有することができる。
【0092】
【実施例】次に、本発明の実施例により本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定さ
れるものではない。
【0093】実施例1 写真用処理液として、下記組成の発色現像液を調製し
た。
【0094】 炭酸カリウム 25.0g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.8g 塩化ナトリウム 0.6g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 4.4g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%硫
酸を用いてpH10.00に調整する。
【0095】上記現像液を試料(A)とし、これに前記
例示化合物1を2g/lの割合で加えたものを試料(B)
とした。同様の例示化合物3を2g/l加えたものを試料
(C)、15を2g加えたものを(D)、同様の例示化
合物8を2g加えたものを(E)、同様の例示化合物9
を2g加えたものを(F)、同様の例示化合物11を2g加
えたものを(G)、ヘキサメタリン酸ナトリウム(HM
Pと略す)を2g/l加えたものを試料(H)、1-ヒド
ロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDPと略
す)の60%溶液を3.3g/lを加えたものを試料(I)、
エチレンジアミン四酢酸(EDTAと略す)を2g/l加
えたものを試料(J)及びニトリロトリメチレンホスホ
ン酸(NTPと略す)を2g/l加えたものを試料
(K)とし7種の試料を作成した。 各試料は加えた物
質によりpHが変化しているので、水酸化カリウム又は
希硫酸を用いて、pHをそれぞれ10.0となるよう調整
し、次の各実験を行った。各実験の結果は最後にまとめ
て示す。
【0096】実験1 上記の現像液試料(A)〜(K)に、第2鉄イオン1,5p
pmと銅イオン0.7ppmをそれぞれ添加し、30℃で10日間放
置した後、ヒドロキシルアミンを定量分析し、その減少
率を求めた。
【0097】実験2 コニカカラーXG400フィルム(コニカ株式会社製)
に、感光計を用いて白色階段露光を与えた後、実験1で
10日間放置した後の現像液試料(A)〜(K)をそれぞ
れ用いて、次の工程に従って発色現像処理を行った。
【0098】 処理工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 45秒 38℃ 定 着 1分30秒 38℃ 安 定 化 50秒 38℃ 乾 燥 1分 40〜70℃ 上記工程に用いた処理液の組成は以下の通りである。
【0099】 漂白液 1.3-プロピレンジアミン四酢酸2鉄アンモニウム 0.32モル エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 10g 臭化アンモニウム 100g 氷酢酸 40g 硝酸アンモニウム 40g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いてpH4.4に調整する。
【0100】 定着液(タンク液及び補充液) チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 350ml 無水重亜硫酸ナトリウム 10g メタ重亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 0.5g 安定化液(タンク液及び補充液) ヘキサメチレンテトラミン 5g ジエチレングリコール 10g
【0101】
【化9】
【0102】KOHにてpH8.0に調整し、水を加えて1
リットルに仕上げる。
【0103】上記発色現像処理を終ったものについて、
PDA65型光電濃度計(コニカ株式会社製)を用いて未
露光部ブルー反射濃度のカブリ濃度を測定した。
【0104】実験3 現像液試料(A)〜(K)にそれぞれカルシウムイオン
200ppmとナトリウムイオン3000ppmとを加え、25℃で7
日間放置し沈澱の発生状況を観察した。
【0105】以上の実験1〜3の結果をまとめて表1に
示す。
【0106】
【表1】
【0107】(注)実験3において、○は沈澱発生が全
くないことを示し、×の数が多いほど沈澱発生の多いこ
とを示す。
【0108】上表の結果が示すように、本発明による現
像液試料(B)〜(G)はヒドロキシルアミンの分解が
少なく、カブリも少なく金属イオンの存在による沈澱の
発生もないことがわかる。
【0109】一方、比較の試料(I)においては、ヒド
ロキシルアミンの分解抑制とカブリ発生についてはある
程度効果があるものの、金属イオンの存在による沈澱発
生には全く効果がなく使用に耐えない。
【0110】更に比較試料(J)は、沈澱発生に対して
は本発明に用いるキレート剤同様効果があるが、ヒドロ
キシルアミンの分解を促進し、著しいカブリを発生し使
用に耐えない。試料(A)、(H)及び(K)も、ヒド
ロキシルアミンを分解しカブリを生じる上、金属イオン
の存在による沈澱発生防止力も弱く、実用に適しないも
のである。
【0111】実施例2 写真用処理剤組成物として、下記組成のリバーサルフィ
ルム用第1現像液(黒白現像液)を調整した。
【0112】 亜硫酸カリウム(50%溶液) 35.0ml 臭化ナトリウム 2.0g チオシアン酸ナトリウム 1.1g 沃化カリウム 3.0mg ジエチレングリコール 20.0ml 1-フェニル-3-ピラゾリドン 0.58g ハイドロキノン 6.5g 炭酸カリウム 25.0g 水酸化カリウム 2.8g 水にて1リットルとする。
【0113】上記現像液を試料(L)とし、これにエチ
レンジアミン四酢酸(EDTAと略す)を2g/lの割合で加
えたものを試料(M)とした。同様に例示化合物1を2
g/lの割合で加えたものを試料(N)、エチレンジアミ
ン四メチレンホスホン酸(EDTPと略す)を2g/lを加え
たものを試料(O)とし、計4種の試料を作成した。各
試料は水酸化カリウム又は20%硫酸を用いて、pHが10.
0となるように調整した。
【0114】以上の各試料に、第2鉄イオンを2.5ppm及
びカルシウムイオンを220ppm添加し、40℃で5日間保存
した後、定量分析を行ってフェニドンの減少率を測定
し、又沈澱の発生状況を観察した。
【0115】得られた結果を表2に示す。
【0116】
【表2】
【0117】(注)表中○は全く沈澱発生のないもの、
×の多い程沈澱発生の多いことを示す。
【0118】上記の結果が示すように、比較試料(M)
は金属イオンの存在による沈澱の発生を有効に防止する
ものの、現像主薬であるフェニドンの分解を促進させ
る。
【0119】一方の比較試料(L)及び(O)はフェニ
ドンの分解に効果がないか、あるいは少なく、沈澱発生
防止にも余り効果がない。これに反し、本発明に用いる
キレート剤を含む試料(N)は、沈澱発生を有効に防止
すると共に、フェニドンの分解も良好に抑制しているこ
とがわかる。
【0120】実施例3 写真用処理剤組成物として、下記組成の定着液と漂白定
着液とを調製し、両液について金属イオンによる沈澱発
生に対する例示化合物の効果を試験した。
【0121】 定着液 チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸アンモニウム 20g メタ重亜硫酸カリウム 5g 水にて1リットルとする。
【0122】 漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 70g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 25ml チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 180ml アンモニア水(28%溶液) 30ml 水にて 1リットルとする。
【0123】上記定着液及び漂白定着液について、その
ままのものを比較用とし、一部には例示化合物1、2、
3、8、9及び12をそれぞれ5g/lの割合で添加し、各
8種の試料を作った。これらの液はアンモニウム水又は
酢酸を用いて、定着液についてはpH6.8、漂白定着液に
ついてはpH7.1となるよう調整し、それぞれの液にカル
シウムイオン(CaCl2として添加)を200ppm添加した。
【0124】これを放置したとき、何も加えない比較用
のものは定着液及び漂白定着液のいずれも甚だしい沈澱
を生じたが、例示化合物1、2、3、8、9及び12を添
加したものは何等沈澱が発生しなかった。
【0125】実施例4 写真用処理剤組成物として、下記組成の安定液(水洗代
替安定液とも呼ぶ。)を調整し、実施例1で用いた漂白
定着液を10%添加し、硫化による浮遊物の発生防止効果
を試験した。
【0126】 安定液 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 0.03g 2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 0.02g エチレングリコール 2.0g 2-オクチル-4-イソアゾリン-3-オン 0.01g ベンゾトリアゾール 1.2g アンモニア水(28%) 3.0ml 水で1リットルとし、水酸化カリウム及び20%硫酸でp
H8.2に調整した。
【0127】上記安定液について、そのままのものを比
較用とし、一部には例示化合物1、3、5、7、9、及
び10をそれぞれ3.0g/lの割で添加し、各6種の試料を
作った。
【0128】これらの安定液は、KOH又は20%硫酸
で、pH8.2となる様に調整し、それぞれの液に、カルシ
ウムイオンを80ppm添加して放置した。この結果、何も
加えない比較用のものは、2日で沈澱が生じ表面に浮遊
物が発生したが、例示化合物1、3、5、7、9及び10
を添加したものは10日後でも何ら異常が認められなかっ
た。更に、徽の発生についても効果が認められた。
【0129】実施例5 コニカカラーQAペーパータイプA3(コニカ株式会社
株製)を常法に従って露光後、次の処理工程と処理液を
使用して現像処理を行った。
【0130】 処理工程 処理温度 処理時間 (1) 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 (2) 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 (3) 安定化 30〜34 ℃ 90秒 (4) 乾 燥 60〜80 ℃ 30秒 発色現像液 トリエタノールアミン 10g ジエチレングリコール 6g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 3.6g 2,2′-ヒドロキシイミノ-ビス-エタンスルホン酸二ナトリウム塩 5.0g 臭化カリウム 20mg 塩化カリウム 3g ジエチレントリアミン五酢酸 5g 亜硫酸カリウム 5.0×10-4モル 発色現像主薬(3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N- (β-メタンスルホンアミドエチル)-アニリン硫酸塩) 5.5g 炭酸カリウム 25.0g 炭酸水素カリウム 5g 水を加えて全量を1リットルとし、水酸化カリウム又は
硫酸でpH10.10に調整する。
【0131】 漂白定着液 水 600ml 硝酸第2鉄 0.10モル 本発明の重合化合物(キレート剤) 表3記載 チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸アンモニウム(70%溶液) 20ml 塩化銀 6.5g 1、3-プロパンジアミン四酢酸 2.0g アンモニア水、酢酸を適宜用いてpH6.5にし、全量を1
リットルに仕上げる。
【0132】 安定液 オルトフェニルフェノール 0.1g ユビテックスMST(チバガイギー社製) 1.0g ZnSO4 ,7H2O 0.1g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 5.0ml 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(60%溶液) 3.0g エチレンジアミン四酢酸 1.5g アンモニア水又は硫酸でpH7.8すると共に水で1lとす
る。
【0133】前記感光材料を処理後、曝射露光部を蛍光
X線により残存銀量を測定した。結果を表3に示す。
【0134】
【表3】
【0135】表3の結果が示すように、本発明の重合体
化合物を第2鉄イオンと併用して使用することにより、
EDTA同様の漂白剤としての性能を有することが判
る。
【0136】実施例6 コニカカラーXG400フィルム(コニカ株式会社製)を常
法に従ってウェッジ露光後、下記の処理工程に従って現
像処理を行った。
【0137】処理工程を以下に示す。 発色現像液 炭酸カリウム 28.0g 炭酸水素ナトリウム 2.0g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.2g 沃化カリウム 0.9mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.7g 塩化ナトリウム 0.6g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル)アニリン 硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1lとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用
いてpH10.00に調整する。
【0138】 漂白液 硝酸第2鉄 0.3モル 本発明の重合体化合物(キレート剤) 表4記載 エチレンジアミン四酢酸 10g 臭化アンモニウム 1.2モル 氷酢酸 40ml アンモニア水、酢酸によりpHを4.5に調整し、水を加え
て1リットルに仕上げる。
【0139】 定着液 チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 350ml 無水重亜硫酸ナトリウム 10g メタ重亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 0.5g 安定化液 ヘキサメチレンテトラミン 5g ジエチレングリコール 10g
【0140】
【化10】
【0141】KOHにてpH8.0に調整し、水を加えて1
リットルに仕上げる。
【0142】現像処理済みフィルム試料の曝射露光部の
残留銀量を蛍光X線法で測定した。結果を表4に示す。
【0143】
【表4】
【0144】上記表4より明らかなように、本発明の重
合体化合物は第2鉄イオンと併用して使用することによ
り、EDTA同様の漂白剤としての性能を有することが
判る。
【0145】実施例7 写真用に一般的に用いることが知られているキレート
剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、例示化合物1及
び3について、OECD化学品テストガイドラインの30
1C修正MITI試験(I)(1981年5月12日採択)に従っ
て生分解性度を求めた。
【0146】結果を表5に示す。
【0147】
【表5】
【0148】上記表5より、本発明のキレート剤は生分
解性が極めて良好であるのに対して、EDTAは殆ど分
解せず、地球環境保護の立場から本発明のキレート剤は
極めて好ましいものであることが判る。
【0149】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真用処理液は、
良好な脱銀性を有し、エッジ部の汚れもなく、かつすぐ
れた液保存安全性を有し、金属イオンの存在による沈殿
やスラッジの発生がない、安定な処理液が得られ、かつ
写真用処理液の生分解性に優れ、地球環境の保護に適し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03C 7/42 G03C 7/42 11/00 501 11/00 501

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの繰り返し単位中にカル
    ボキシル基またはその塩を有する重合体化合物であっ
    て、かつ重合体の主鎖が実質的に縮合体の形である重合
    体化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真
    感光材料用処理液。
  2. 【請求項2】 前記重合体の主鎖がエステル結合及び/
    またはアミド結合からなることを特徴とする請求項1記
    載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
  3. 【請求項3】 前記重合体を構成する単量体成分として
    アミノ酸またはその塩を含むことを特徴とする請求項1
    または2記載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
  4. 【請求項4】 前記重合体を構成する単量体成分として
    少なくともヒドロキシカルボン酸系化合物またはその塩
    を含有することを特徴とする請求項1〜3記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料用処理液。
  5. 【請求項5】 前記重合体化合物が、ポリアミノ酸であ
    ることを特徴とする請求項1〜3記載のハロゲン化銀写
    真感光材料用処理液。
  6. 【請求項6】 前記重合体を構成する単量体成分として
    少なくともアスパラギン酸及び/またはグルタミン酸を
    含むことを特徴とする請求項1〜5記載のハロゲン化銀
    写真感光材料用処理液。
  7. 【請求項7】 前記ヒドロキシカルボン酸系化合物がリ
    ンゴ酸、クエン酸、または酒石酸であることを特徴とす
    る請求項1,2,3,4または6記載のハロゲン化銀写
    真感光材料用処理液。
  8. 【請求項8】 前記重合体化合物がアスパラギン酸とリ
    ンゴ酸からなるコポリエステルアミドであることを特徴
    とする請求項1,2,3,4,6または7記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料用処理液。
  9. 【請求項9】 前記重合体化合物の数平均分子量が40
    0から50000であることを特徴とする請求項1〜8
    記載のハロゲン化銀写真感光材料用処理液。
  10. 【請求項10】 前記処理液が黒白現像液または発色現
    像液であることを特徴とする請求項1〜9記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料用処理液。
  11. 【請求項11】 前記処理液が漂白液または漂白定着液
    であることを特徴とする請求項1〜9記載のハロゲン化
    銀写真感光材料用処理液。
  12. 【請求項12】 前記処理液が定着液であることを特徴
    とする請求項1〜9記載のハロゲン化銀写真感光材料用
    処理液。
  13. 【請求項13】 前記処理液が安定液であることを特徴
    とする請求項1〜9記載のハロゲン化銀写真感光材料用
    処理液。
  14. 【請求項14】 前記処理液が前記重合体化合物と第2
    鉄イオンとの錯体を含有することを特徴とする請求項1
    〜9または11記載のハロゲン化銀写真感光材料用処理
    液。
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