JP3203146B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JP3203146B2 JP08681795A JP8681795A JP3203146B2 JP 3203146 B2 JP3203146 B2 JP 3203146B2 JP 08681795 A JP08681795 A JP 08681795A JP 8681795 A JP8681795 A JP 8681795A JP 3203146 B2 JP3203146 B2 JP 3203146B2
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  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電加熱による高周波
加熱装置の負荷の整合に関する。
【0002】
【従来の技術】平行加熱電極の間に負荷を置き高周波電
界を印加して誘電加熱する高周波加熱装置では、発振回
路の発振出力を電力増幅して出力する高周波電源の出力
インピーダンスと平行加熱電極を含む負荷のインピーダ
ンスが異なるとき、すなわち整合されていないと高周波
電源から負荷に給電された高周波電力が負荷で消費され
ずにその大部分が反射されて高周波電源に戻ってしまう
ので、平行加熱電極間の負荷を加熱できないばかりか反
射電力により高周波電源を破壊することがある。
【0003】そのため、従来の高周波加熱装置では負荷
の形状に合わせ可動の平行加熱電極を操作して負荷との
間に適当なギャップを設けた後、同調回路を介して高周
波電源から平行加熱電極に高周波電力を給電したり、あ
るいは特公昭62−21238号公報の従来例に述べら
れており、図11に示すように平行加熱電極7の間に載
置される負荷11と並列にコイル5aと可変容量コンデ
ンサー5bとを接続したり、図12に示すようにそれと
双対で負荷11に直列にコイル5aと可変容量コンデン
サー5bを接続し、可変容量コンデンサー5bの容量を
調節することによって整合するようにしている。
【0004】また、特公昭62−21238号公報の発
明に述べられており、図13に示すように負荷11に直
列に接続されたコイル5aと負荷11で構成される直列
共振回路の端子電圧をスイッチング素子5cにフィード
バックし、負荷インピーダンスに応じた同調周波数で発
振するようにして整合をとる帰還型の高周波加熱装置も
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
図11や図12に示す回路では負荷のリアクタンス分を
小さくすることができるが負荷のインピーダンスを調整
することができず、高周波電源のインピーダンスと負荷
のインピーダンスが異なるときには不整合の状態となっ
て高周波電力を効率よく負荷に供給できない。
【0006】また、図13に示す回路でも同様に負荷の
インピーダンスを調整することができず、負荷の形状や
温度によって変化するインピーダンスに整合するために
は発振周波数を変化させる必要があり、発振周波数を電
波法で許容されるISMバンドの周波数帯のうち例えば
27.12MHz±162.72MHzにすることが非
常に難しく、この許容範囲からはずれてしまえば高周波
加熱装置を停止しなければならない。
【0007】これら回路定数の調整による整合には経験
と技能を必要とするので、形状が一定で同一の負荷を連
続的に加熱するような工業用の用途に高周波加熱装置を
用いる場合はよいが、負荷の形状や材質、重量がたえず
変化する一般の家庭用に用いる場合には頻繁に回路定数
を調節する必要が生ずる。
【0008】本発明は被加熱物の形状や寸法、材質が異
なっても容易にインピーダンス整合を行うことのできる
整合手段を備えた高周波加熱装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波加熱装置
では、(請求項1)高周波電圧を出力する高周波電源と
高周波電界により負荷を誘導加熱するための平行加熱電
極と同調回路とを備えた高周波加熱装置において、高周
波電源と同調回路との間に、負荷と同調回路のインピー
ダンスを高周波電源のインピーダンスに等しく整合する
ための巻線比を切り替える手段を備えた整合トランスを
設けたものであり、さらに(請求項2)定在波比検出セ
ンサーを高周波電源の出力端に設け、制御回路によりそ
の定在波比値をみながら同調と整合を行うもので、距離
センサーにより、(請求項3)負荷の厚さを検出してあ
らかじめ求めた負荷の厚さとインピーダンスの特性曲線
から整合トランスのタップの初期設定をして整合を制御
する手段と、(請求項4)可動側の平行加熱電極と負荷
との距離を測定してあらかじめ求めたその距離とインピ
ーダンスの特性曲線から整合トランスのタップの初期設
定をして整合を制御する手段と、(請求項5)平行加熱
電極に対向する負荷の面積を検出してあらかじめ求めた
負荷の面積とインピーダンスの特性曲線から整合トラン
スのタップの初期設定をして整合を制御する手段と、
(請求項6)同調回路を調節して同調するときと高周波
用の電磁リレー等により整合トランスのタップを切り替
えて整合するときには、高周波電源の出力電力を通常の
加熱時に比べて低くするとともに同調中若しくは整合中
であることを報知する手段を備えたものである。
【0010】
【作用】このように、(請求項1)高周波電源と同調回
路との間に整合トランスを設けたので、タップを選択し
て巻線比を切り替えれば整合トランスの一次側からみた
等価インピーダンスは二次側に接続されたインピーダン
スと一次巻線と二次巻線との巻線比で決まるので、タッ
プを選択して巻線比を切り替えることにより整合トラン
スを介して負荷と同調回路のインピーダンスを高周波電
源のインピーダンスに等しく整合することができる。
【0011】平行加熱電極間に被加熱物の負荷を載置し
たとき、平行加熱電極間のインピーダンスは主に負荷自
身の容量と抵抗値および可動側の平行加熱電極と負荷と
の容量および平行加熱電極間の容量とから決まる。イン
ピーダンスは負荷の厚さに比例し、負荷と平行加熱電極
との距離に逆比例し、負荷の面積に比例するので、(請
求項3)負荷の厚さを検出すればあらかじめ測定して記
憶した負荷の厚さに対するインピーダンスの特性曲線を
参照してインピーダンスを変換するための巻線比を算出
できるので、その巻線比に切り替えて初期設定した後よ
り最適な巻線比が得られるように整合を開始する。(請
求項4)負荷と平行加熱電極との距離を検出すれば同様
にして巻線比を算出できるのでその巻線比に初期設定し
て整合を開始する。そして(請求項5)負荷の面積を検
出すれば同様にして巻線比を算出できるのでその巻線比
に初期設定して整合を開始する。このように、制御回路
がおおよその巻線比を算出し初期設定してからさらに定
在波比値をみながら順次巻線比を切り替えて整合して行
く。
【0012】そして、同調中と整合中は高周波電源から
同調回路に出力される高周波電力が反射されて高周波電
源に戻るので、高周波電源のスイッチング素子等の回路
素子を過熱して損傷することがあるので、(請求項6)
同調中と整合中は高周波電源の出力電力を通常の加熱時
よりも低くし、同時に同調中もしくは整合中の状態を表
示するようにしている。
【0013】
【実施例】本発明を図に基づいて説明する。
【0014】はじめに、本発明の概要を簡単に述べる。
【0015】図7は本発明の主要部を示す図であり、商
用電源1の電力は高周波電源3から高周波電力として出
力される。高周波電界により被加熱物である負荷11を
誘電加熱する平行加熱電極7の一方にはコイル5aと可
変容量コンデンサー5bとからなる同調回路5が直列に
接続されており、高周波電力を印加すると直列共振す
る。本発明は高周波電源3と同調回路5との間にインピ
ーダンスを整合するための整合トランス4を設けたもの
であり、整合トランス4は単巻トランスで形成して巻線
比を切り替えるための複数のタップを備えている。
【0016】整合トランス4の一次巻線と二次巻線との
結合係数を1とし、一次巻線数/二次巻線数である巻線
比をnとすると、二次側に整合トランス4のインピーダ
ンスを含むインピーダンスZ2を接続したときの一次側
からみた等価インピーダンスZ1は(式1)のようにな
る。
【0017】Z1=Z2×(1/n)2 (式1) このことは、高周波電源3からみた負荷側のインピーダ
ンスを整合トランス4の巻線比を変えることによりすな
わち、複数のタップを適宜切り替え選択して接続すれば
負荷側のインピーダンスを調節できることを意味してい
る。
【0018】つぎに、被加熱物である負荷11が平行加
熱電極7の間に置かれたときの等価回路について述べ
る。
【0019】図8に示すように、負荷11の厚みを
L、平行加熱電極7に対向する負荷11の面積をSL
負荷11と可動側の平行加熱電極7とのギャップを
G、平行加熱電極7間の距離をHP、平行加熱電極7の
面積をSPとし、負荷11の等価抵抗をRL、比誘電率を
εL、空気の誘電率をε0とすると、負荷11と可動側の
平行加熱電極7との静電容量をC1、負荷11自身の静
電容量C2、その他平行加熱電極7間の浮遊静電容量を
Pとすると、平行加熱電極7間の等価回路は図9のよ
うにC1とC2とRLが直列に接続され、それらと並列
にCPが接続されており、それぞれの静電容量は以下の
式に表される。
【0020】C1=ε0(SL/HG) (式2) C2=ε0・εL(SL/HL) (式3) CP=ε0(SP−SL)/HP (式4) 一方、図10に示すようにこれらの図9の等価回路と直
列に適合するインダクタンスのコイル5aを接続して同
調したときのインピーダンスZは、リアクタンス分がな
くなり次式のようになる。
【0021】 Z≒RL・(C32/(CP+C3) (式5) (ただし、C3はC1とC2を直列に接続したときの合
成静電容量) 結局、式2、式3と式4より式5のインピーダンスZは
負荷11の面積SLと厚さHL、負荷11と平行加熱電極
7との距離HG、平行加熱電極7の面積SPと平行加熱電
極7間の距離HPの関数で表されることになり、平行加
熱電極7の面積SPはあらかじめ知られているので、負
荷11の厚さHLと面積SL、負荷11と可動側の平行加
熱電極7とのギャップないしは距離HGを検出する手段
を設ければインピーダンスZを変換して整合する整合ト
ランス4の巻線比を決定することができる。
【0022】つぎに、本発明の具体的な説明を述べる。
【0023】図1は本発明の回路ブロック図を示し、1
は商用電源、2は商用電源1を整流し直流電圧の電圧値
を制御できる直流電源、3は直流電源2の出力電圧値に
対応して高周波電力の電圧値が変化する高周波電源、4
は一次巻線と二次巻線との巻線比が切り替え可能な機能
をもつ整合トランス、5は直列に接続されたコイルと制
御可能な可変容量コンデンサーからなる同調回路、6は
平行加熱電極7や負荷11との距離等を検出する距離セ
ンサー、8は同調状態と整合状態を定在波比値(以下S
WR値と称する)で検出する定在波比検出センサー、9
は整合中か加熱中かを示す表示手段、10は制御回路で
あり距離センサー6の信号や定在波比検出センサー8の
信号を入力してデータ処理し直流電源2と整合トランス
4と同調回路5を制御したり表示手段9の表示や高周波
加熱装置全体の操作や動作を制御したりする。
【0024】図1の回路ブロック図による同調と整合に
関していえば、まず、負荷11を平行加熱電極7の間に
載置し制御回路10の加熱開始スイッチ(図示しない)
を押すと、制御回路10は表示手段9に同調中もしくは
整合中の表示を行い、平行加熱電極駆動手段(図示しな
い)を駆動して負荷の近傍まで平行加熱電極を移動し、
直流電源2の出力電圧を通常の加熱に要する電圧より低
い同調と整合のための電圧値に設定するように制御す
る。
【0025】高周波電源3は、直流電源2の出力電圧に
かかわらず一定の電圧を供給されてISMバンドの特定
の周波数で発信する発振回路(図示しない)と直流電源
2の出力電圧に対応して出力電圧の変化する高周波増幅
回路(図示しない)とからなり、整合中は直流電源2の
出力電圧が加熱中よりも低い値に設定されているので高
周波電源3の高周波出力電圧も低い値になっており、整
合トランス4を経て同調回路5に出力される。
【0026】高周波電力が出力されるとはじめは同調が
とれていないので定在波比検出センサー8のSWR値は
大きな値となっているが、制御回路10はこのSWR値
が最も低い値になるように同調回路5の可変容量コンデ
ンサー5aを駆動して調節し同調を完了する。
【0027】同調回路5は平行加熱電極7と負荷11と
で構成される負荷の等価回路のインピーダンスが容量性
であるので、高周波電源3の発振周波数に同調するため
には大きめのインダクタンスのコイル5aで誘導性にし
た後、制御回路10の制御により可変容量コンデンサー
5bの容量を調節するようにしている。
【0028】この状態では負荷の等価回路のインピーダ
ンスが高周波電源3の出力インピーダンスと必ずしも一
致していないのでSWR値は依然として1を越える高い
値になっており、制御回路10は定在波比検出センサー
8のSWR値をみながら1に最も近い値になるように整
合トランス4の巻線比を変えて整合を完了する。
【0029】図2は巻線比に対する巻線比を変えたとき
の整合トランス4で変換された負荷の等価回路のインピ
ーダンスの関係をグラフに示したものである。
【0030】このようにして整合を終えると、制御回路
10は直流電源2の出力電圧を整合のための低い電圧値
から加熱のための通常の電圧に昇圧することによって高
周波電源3の出力を上げ、表示手段9の表示を整合中か
ら加熱中に変えて通常の加熱を開始する。
【0031】さらに、本発明の高周波加熱装置は整合を
より早く簡単に行うために負荷11の厚みや面積、平行
加熱電極7の電極間の距離、負荷11と平行加熱電極7
とのギャップないしは距離を距離センサー6の検出信号
をもとに制御回路10が計算して負荷11の寸法や平行
加熱電極7の位置に応じた巻線比を計算し、整合トラン
ス4の複数のタップのなかから最適なものに近いものを
選択して初期設定し接続するようにしたものである。
【0032】図3は同調回路5で同調し整合トランス4
の巻線比を1にしたときの温度−14℃の豚肉の厚さと
インピーダンスの関係を示したもので、負荷が厚くなれ
ばインピーダンスが増加する特性をもち、あらかじめこ
の特性曲線を制御回路に記憶しておく。
【0033】負荷11の厚さに関し、まず、厚さ2cm
の豚肉を載置して平行加熱電極7との距離1cmにす
る。加熱開始スイッチ(図示しない)を押して加熱を開
始すると同様にして制御回路10は同調回路5を制御し
て同調し、つぎに整合を行うが、本発明の高周波加熱装
置における高周波電源3の出力インピーダンスが50Ω
になっているので整合トランス4の巻線比は1のままで
図3のa点で整合されていることになる。
【0034】ここで、異なる厚さの例えば厚さ4.5c
mの豚肉を載置して加熱を開始すると距離センサー6が
その豚肉の厚さを測定する。平行加熱電極7との距離を
1cmに仮定すればインピーダンスは図3のb点の約6
0Ωに変わるので、式1に従って整合トランス4の巻線
比nは式6のように求まり、この値に最も近い巻線比の
タップを選択して接続することにより整合のための初期
設定を行う。
【0035】n=(60/50)1/2 (式6) そして、制御回路10は定在波比検出センサー8の信号
をみながらSWR値がより小さくなるように巻線比のタ
ップを切り替えればよい。タップの接続の切り替えは整
合トランスに付属する複数の高周波リレー(図示しな
い)の接点の断続を制御回路10で制御することによっ
て行われる。
【0036】図4は同調回路4で同調し整合トランスの
巻線比を1にしたときの温度−14℃、厚さ5cmの豚
肉と平行加熱電極7とのギャップないしは距離とインピ
ーダンスの関係を示したもので、ギャップないしは距離
が大きくなればインピーダンスは減少する。
【0037】負荷11と平行加熱電極7との距離に関
し、厚さ5cmの豚肉を平行加熱電極7との距離2.5
cmにして載置し加熱を開始すると同様にして制御回路
10は同調回路5を制御して同調し、整合を行うと高周
波電源3のインピーダンスは50Ωであるので整合トラ
ンス4の巻線比は1のままで図4のa点で整合されてい
る。
【0038】ここで、別の厚さ5cmの豚肉を入れ直し
たときなんらかの理由で平行加熱電極7との距離が0.
5cmに変更されたときインピーダンスは図4のb点の
約68Ωに変わるので式6と同様に巻線比nが決まり、
この巻線比nに最も近い整合トランス4のタップを選択
して接続し整合の初期設定を行う。
【0039】図5は同調回路5で同調し整合トランス4
の巻線比を1にしたときの温度−14℃、厚さ4.5c
mの豚肉を平行加熱電極7との距離を1cmにして載置
し豚肉の面積とインピーダンスの関係を示したもので、
面積が大きくなればインピーダンスが増加する特性をも
つ。
【0040】負荷11の面積に関し、厚さ4.5cm、
面積40cm2の豚肉を平行加熱電極7との距離を1c
mにして載置し加熱を開始すると同様にして制御回路1
0は同調回路5を制御して同調し、整合を行うと高周波
電源3のインピーダンスは50Ωであるので整合トラン
ス4の巻線比は1のままで図4のa点で整合されてい
る。
【0041】ここで、厚さが同じで面積の異なる70c
2の豚肉を入れ直したときインピーダンスは図4のb
点の約80Ωに変わるので式6と同様に巻線比nが決ま
り、この巻線比nに最も近い整合トランス4のタップを
選択して接続し整合の初期設定を行う。
【0042】このように、インピーダンスは負荷11の
厚みや平行加熱電極7とのギャップないしは距離、負荷
11の面積それぞれによって異なる値を示すので、図3
や図4、図5のように、高周波電源3の出力インピーダ
ンスにほぼ等しいインピーダンスの値を通過する条件を
備えたそれら負荷11の厚さおよび平行加熱電極7との
ギャップないしは距離および負荷の面積等とインピーダ
ンスの関係を示す特性曲線をあらかじめ求めて制御回路
10に記憶しておき、負荷11が平行加熱電極7間に載
置されて加熱開始すると、制御回路10はまず距離セン
サー6の信号をみることにより平行加熱電極7をその記
憶された負荷11とのギャップないしは距離、本発明の
例では1cmの距離に駆動して固定し、整合中の表示を
行い直流電源2を制御して同調と整合のための低い高周
波電力を高周波電源3から出力し、定在波比検出センサ
ー8のSWR値が最も低い値に同調回路5を制御して同
調する。
【0043】同調後、整合方法の一例として、制御回路
10は距離センサー6により負荷11の厚さを測定して
記憶されている図3の特性曲線からいま測定された厚さ
に対応するインピーダンスをよみとり、式3によって巻
線比nを求め整合トランス4のタップを選択して巻線比
を初期設定する。このとき図3の特性曲線は負荷11の
主に厚さのみをパラメターとしているのでその負荷11
の面積は考慮されておらず、さらに定在波比検出センサ
ー8のSWR値がより小さい値を示すようにタップを切
り替えて整合を完了する。
【0044】整合方法の他の例として、制御回路10は
距離センサー6により負荷11の面積を測定して記憶さ
れている図5の特性曲線からいま測定された面積に対す
るインピーダンスをよみとり、同様にして整合を完了す
ることができる。
【0045】しかし、負荷11の厚さが特に大きいとき
など、例えば厚さが5cmを越えるときにはこれらの方
法では整合することができず、制御回路10は距離セン
サー6により負荷11との距離を0.5cmにすればよ
く、負荷11と平行加熱電極7との距離を測定して記憶
されている図4の特性曲線からこのときのインピーダン
スをよみとり、同様にして整合を完了することができ
る。
【0046】図6は距離センサー6の動作を示してお
り、距離センサー6は複数の測距センサーをアレー状に
配列したもので、平行加熱電極7の一方の端部から他方
の端部に一定速度で移動しながら全領域の距離を検出し
てゆき、それらの検出データを制御回路10でデータ処
理して平行加熱電極7間の距離と、平行加熱電極7と負
荷11とのギャップないしは距離と負荷11の面積を容
易に算出することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明は、請求項1に記載されるように
巻線比を切り替える手段を備えた整合トランスを設ける
ことにより、一般家庭で加熱あるいは解凍に供されるよ
うな材質と寸法が多様に異なる負荷であっても高周波電
源のインピーダンスと容易に整合がとれ、加熱対象範囲
が大きく広がる。
【0048】請求項2に記載されるように、定在波比検
出センサーの検出値をみることにより同調回路の同調状
態と巻線比の切り替えによる整合トランスの整合状態を
知るので、容易に精度よく同調と整合ができる。
【0049】請求項3に記載されるように、負荷の厚さ
に応じた巻線比を初期設定した後に巻線比を切り替えて
整合すればよいので、整合に要する時間の短縮がはかれ
る。
【0050】請求項4に記載されるように、負荷と平行
加熱電極との距離が変化したり、負荷の厚さが特に厚い
ときにはこの距離を操作したのち整合をとることがで
き、同様に巻線比の初期設定により整合に要する時間の
短縮がはかれる。
【0051】請求項5に記載されるように、負荷の面積
に応じた巻線比の初期設定により同様に整合に要する時
間の短縮がはかれる。
【0052】請求項6に記載されるように、同調中と整
合中には高周波電源の出力電力を低下するので高周波加
熱装置の破壊や不要輻射の問題が軽減されるとともにこ
の状態が表示手段で表示されるので、加熱開始時にパワ
ーが上がらずに故障と誤認してしまうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波加熱装置の回路ブロック図であ
る。
【図2】本発明の整合トランスの巻線比に対するインピ
ーダンスの特性図である。
【図3】負荷の厚さに対するインピーダンスの特性図で
ある。
【図4】負荷と平行加熱電極との距離に対するインピー
ダンスの特性図である。
【図5】負荷の面積に対するインピーダンスの特性図で
ある。
【図6】距離センサーの動作を示す説明図である。
【図7】本発明の高周波加熱装置の主要部を示す説明図
である。
【図8】負荷と平行加熱電極の位置を示す説明図であ
る。
【図9】同調回路からみた等価回路を示す回路図であ
る。
【図10】同調後の等価回路を示す回路図である。
【図11】従来の高周波加熱装置の同調回路の例を示す
回路図である。
【図12】従来の高周波加熱装置の同調回路の他の例を
示す回路図である。
【図13】従来の高周波加熱装置の回路図である。
【符号の説明】
2 直流電源 3 高周波電源 4 整合トランス 5 同調回路 6 距離センサー 7 平行加熱電極 8 定在波比検出センサー 9 表示手段 10 制御回路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電圧を出力する高周波電源と高周
    波電界により負荷を誘導加熱するための平行加熱電極と
    同調回路とを備えた高周波加熱装置において、高周波電
    源と同調回路との間に、負荷と同調回路のインピーダン
    スを高周波電源のインピーダンスに等しく整合するため
    巻線比を切り替える手段を備えた整合トランスを設け
    たことを特徴とする高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、同調の状態または整合の状態を検出するための定在
    波比検出センサーを高周波電源の出力端に設け、制御回
    路を設けて定在波比値が最小となるように同調回路を制
    御して同調し、同調後に前記整合トランスの巻線比を順
    次切り替えてさらに定在波比値が小さい値をとるように
    前記整合トランスを制御することを特徴とする高周波加
    熱装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、距離センサーにより負荷の厚さを求める手段を設
    け、負荷の厚さにより前記整合トランスの巻線比の初期
    設定を行うことを特徴とする高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、距離センサーにより負荷と平行加熱電極との距離を
    求める手段を設け、負荷との距離により前記整合トラン
    スの巻線比の初期設定を行うことを特徴とする高周波加
    熱装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、距離センサーにより負荷の面積を求める手段を設
    け、負荷の面積により前記整合トランスの巻線比の初期
    設定を行うことを特徴とする高周波加熱装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、同調中と整合中は高周波電源の出力電力を通常の加
    熱状態のときより小さくするとともに、表示手段に同調
    中もしくは整合中の表示を行うことを特徴とする高周波
    加熱装置。
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