JP3207666B2 - 車載用音響装置 - Google Patents

車載用音響装置

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  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車載用音響装置に
係わり、特に、車室内の音場改善を図った装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の車載用音響装置には、Lチャンネ
ルとRチャンネルの拡声器を夫々左側のドアと右側のド
アに取り付けたり、リアトレイに取り付けたものがあっ
た。また、車室内の音場を改善するために、特願平5−
294679号に提案された車載用音響装置ではヘッド
レストに拡声器が取り付けられている。
【0003】しかしながら、拡声器を車室内の各席上部
の天井に取り付けた車載用音響装置はなかった。また、
車室内にマイクロホンを設け、そのマイクロホンで収集
した音を再生する車載用音響装置もあったが、その場
合、マイクロホンと拡声器の距離や位置関係は車種や取
り付け状態により異なり一定していなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の車載用音響装置
では、薄型軽量の拡声器が開発されていなかったことも
あって、上記したようにLチャンネルとRチャンネルの
拡声器を筐体に取り付けた形で車室内の天井に取り付け
られることがなく、LチャンネルとRチャンネルの拡声
器の距離を種々の車種で一定とすることが難しかった。
【0005】また、ドアに取り付けた場合、特に中音域
以上で反射波の影響も大きかった。そのため、周波数特
性の補正や音場制御を意図したように行うことができな
いという問題があった。
【0006】また、ヘッドレストに拡声器を取り付けた
ものはLチャンネルとRチャンネルの拡声器の距離を略
一定とすることはできるが、図4に示すように、拡声器
15からの音波がサイドウインド16によって反射され
耳に到達する伝達径路が拡声器の音波の放射方向におい
て指向性による利得の大きい30°以内に存在するため
に、反射波の影響が強く音場制御がしにくいという欠点
がある他に拡声器が耳の後方に位置するため前方への定
位の制御が非常に難しいという問題があった。
【0007】さらに、マイクロホンを設けて車室内の音
や会話を増幅したり、あるいは残響を加えたりして拡声
器から出力し、車室内の会話性を高める場合に、マイク
ロホンと拡声器の位置関係が予め規定されていないと、
ハウリングの対策を立てるのが非常に困難であるという
問題があった。
【0008】この発明は上記した点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、周波数特性の補
正や音場制御、また、前方への定位の制御を容易に行う
ことができる車載用音響装置を提供することにある。
【0009】また、この発明の他の目的は、車室内の会
話性を高めるための車載用音響装置において、マイクロ
ホンと拡声器の位置関係を一定としてハウリング対策を
立てやすくすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の車載用音響装置では、Lチャンネルおよ
びRチャンネルを夫々再生する複数の拡声器を持つ車載
用音響装置において、中域以上を再生するLチャンネル
およびRチャンネルの拡声器を予め定めた距離の間隔を
おいて取り付けた筐体を車室内の各席上部前方の天井に
取り付け、低域を再生するのLチャンネルおよびRチャ
ンネルの拡声器を左右ドアまたはリアーパーセルに取り
付けた。このように車室の天井に拡声器の筐体が取り付
けられるが、最近開発された薄型軽量の拡声器を用いる
ことにより筐体を薄くできて実用可能である。
【0011】また、マイクロホンも前記の拡声器の筐体
に取り付けて、マイクロホンと拡声器との位置関係を適
用する車種に拘らず一定とした。
【0012】
【作用】この発明の車載用音響装置によると、中域以上
を再生するLチャンネルおよびRチャンネルの拡声器が
同じ筐体に取り付けられているのでその間の距離は取り
付けられる車種に拘らず一定となる。そして、Lチャン
ネルとRチャンネルの拡声器の間の中心線を垂直に2等
分する面内に頭の位置が来るようにし、拡声器の中心が
耳の位置より前方に位置するように筐体を設置すれば、
拡声器から耳までの伝達系の反射の影響が極めて少ない
配置となり、拡声器から耳までの距離を規定するだけ
で、拡声器から耳までの伝達関数が求まる。
【0013】その伝達関数は予め無響音室で測定してお
き、拡声器と耳との距離をパラメータとして引き出すこ
とができる。従って、その伝達関数を基づいて音場制御
を行うことができる。また、拡声器を耳より前方に置く
こととなるため、前方定位に関してもそれを容易に行う
ことができる。
【0014】さらに、マイクロホンも上記の拡声器と同
一の筐体に固定することにより、マイクロホンと拡声器
の位置関係が正確に決められる。また、前述したように
反射の影響が少なく、マイクロホンと拡声器の間に障害
物がないことからハウリングを生じる系が一義的に決め
られる。
【0015】そして、拡声器のマイクロホンに対する放
射角は90°であり、車室内におけるセッティングとし
ては、拡声器からの音のマイクロホンへの回り込みを最
も少なくする位置関係にあるため、ハウリングの制御が
極めて容易になる。
【0016】
【実施例】この発明の実施例である車載用音響装置を図
面に基づいて説明する。図1はこの発明の実施例の構成
を示した平面図および側面図である。図において、1は
前席右側上部に取り付けられた筐体であり、それにマイ
クロホン1cおよび拡声器1a,1bが取り付けられて
いる。
【0017】同様の構成の筐体2,3,4がそれぞれ前
席左側上部、後席右側上部および後席左側上部に取り付
けられている。そして, 各筐体の拡声器間の中心位置は
通常の着座姿勢で耳が来る位置より20cm程前方に来
るように設定してある。
【0018】これらの筐体に取り付けられている拡声器
1a,1b,2a,2b,3a,3b,4a,4bは各
筐体ごとに添字のb側がLch(チャンネル)、添字の
a側がRch(チャンネル)の信号を再生するように構
成されており、中音域以上(ここでは主に200Hz以
上)を再生するように設定してある。そして、添字aの
拡声器と添字bの拡声器の中心間の距離は約20cm、
マイクロホンは添字aの拡声器および添字bの拡声器の
中心からそれぞれ15cmの位置に来るように設定して
ある。
【0019】さらに、拡声器5a,5b,6a,6b
は、それぞれ右側前ドア、左側前ドア、リアーパーセル
右側、およびリアーパーセル左側に取り付けられてお
り、それらは低音域(ここでは主に200Hz以下)を
再生するように設定してある。
【0020】上記の各スピーカを駆動する回路の構成を
図2に示している。マイクロホン1c〜4cによって収
集された車室内の音や会話はマイクロホンアンプ1d〜
4dによって増幅された後、A/D(アナログtoデジタ
ル)コンバータ14によってデジタル信号に変換されて
DSP(デジタルシグナルプロセッサー)13に入力さ
れる。DSP13は入力された信号を残響音付加等の処
理を施してD/A(デジタルtoアナログ)コンバータ1
2に出力し、D/Aコンバータ12はその信号をアナロ
グ信号に変換してミキサー11に出力する。
【0021】一方、CDプレーヤ等のヘッドユニット7
からの信号も同様にA/Dコンバータ8でデジタル信号
に変換されてDSP9に入力され、DSP9によって伝
達関数の補正や残響付加等の処理がされた後、D/Aコ
ンバータ10でアナログ信号に変換されてミキサー11
に入力される。
【0022】このようにしてミキサー11に入力された
信号はそれぞれ適宜にミックスされて出力され、パワー
アンプ1e,1f〜6e,6fによって増幅され各拡声
器1a,1b〜6a,6bによって音響出力として放射
される。
【0023】上記構成において、一つの座席に対するL
ch,Rchの中域以上を再生する拡声器は一つの筐体
に固定されているために、それぞれの距離は任意の車に
取り付けた場合でも一定に保たれる。従って、筐体に取
り付けられている拡声器間の中心から耳までの距離が分
かると、あらかじめ無響室等で測定して定めた伝達関数
の補正値をその距離をパラメータとして手動または自動
により制御装置(本実施例の場合はDSP9)に入力で
きるようにすれば、最適な補正値を与えることができ
る。勿論その距離を想定して上記パラメータを固定する
ことも可能である。
【0024】パラメータの手動による入力は制御装置に
直接距離に相当する数値を入力して補正値を切り替える
ことにより行われ、自動による入力は拡声器の筐体に距
離センサ(超音波、レーザ等による)を設けて頭との距
離を測定し、その値を制御装置に送り、制御装置はその
電圧を検出して耳との距離を判断し補正値を切り替える
ようにして行うことができる。
【0025】ここでの補正値とは、補正される前の伝達
関数の周波数特性の乱れを補正するもの、あるいは、ま
ったく違う位置(例えば通常の部屋で聞く場合の拡声器
の位置)に拡声器を置いたことを想定した伝達関数に合
わせるように補正するもの等がある。
【0026】上記のような伝達関数の補正は中高音域で
特に重要であるが、それを行うには拡声器と耳との間の
伝達径路において反射の影響が少ないことが必要であ
る。しかるに、この発明では、拡声器を取り付けた筐体
を座席上部の天井に取り付けてある。また、図3に示す
ように、サイドウインドウ16は内側に傾斜しており、
拡声器1aからの放射音は、主たる放射方向(放射角3
0°以内)はもとより60°程度の放射方向でもサイド
ウインドウに反射されて耳に到達することがなく反射の
影響が少ない。一方、従来例のようにヘッドレストに拡
声器を取り付けた場合は図4に示すようにサイドウイン
ドウの影響を大きく受けることになる。
【0027】さらに、この発明ではマイクロホンもLc
h,Rchの拡声器に対して車種によらず一定の位置関
係に固定されることとなり、拡声器の主たる放射方向に
対して90°の方向にマイクロホンが位置するため拡声
器からマイクロホンへの音の回り込みは少なくなり、ま
た、前述したように反射による影響も殆どないため、ハ
ウリング径路が略一義的に決まりハウリング対策が非常
に立てやすくなる。
【0028】
【発明の効果】この発明の車載用音響装置によれば、マ
イクロホンと中域以上の音域を再生する拡声器を一つの
筐体に取り付け、それを各座席上部前方に取り付けるこ
とにより、伝達関数の補正が容易にでき、音場制御や定
位制御がしやすくなる。
【0029】また、前方定位が無理なく得られ、さら
に、ハウリング対策が立てやすくなる等の効果が簡単な
構成で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明をセダンタイプの車に適
用した実施例における配置を示す平面図、図1(b)は
同側面図である。
【図2】同実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】同実施例においてサイドウインドからの反射の
径路を示す図である。
【図4】従来例においてサイドウインドからの反射の径
路を示す図である。
【符号の説明】
1 前席右用筐体、1a 前席右用Rch拡声器、1b
前席右用Lch拡声器、1c 前席右用マイクロホ
ン、1d 前席右用マイクロホンアンプ、1e 前席右
用Rch拡声器用パワーアンプ、1f 前席右用Lch
拡声器用パワーアンプ 2 前席左用筐体、2a 前席左用Rch拡声器、2b
前席左用Lch拡声器、2c 前席左用マイクロホ
ン、2d 前席左用マイクロホンアンプ、2e 前席左
用Rch拡声器用パワーアンプ、2f 前席左用Lch
拡声器用パワーアンプ 3 後席右用筐体、3a 後席右用Rch拡声器、3b
後席右用Lch拡声器、3c 後席右用マイクロホ
ン、3d 後席右用マイクロホンアンプ、3e 後席右
用Rch拡声器用パワーアンプ、3f 後席右用Lch
拡声器用パワーアンプ 4 後席左用筐体、4a 後席左用Rch拡声器、4b
後席左用Lch拡声器、4c 後席左用マイクロホ
ン、4d 後席左用マイクロホンアンプ、4e 後席左
用Rch拡声器用パワーアンプ、4f 後席左用Lch
拡声器用パワーアンプ 5a 右側前ドア拡声器、5b 左側前ドア拡声器、5
e 右側前ドア拡声器用パワーアンプ、5f 左側前ド
ア拡声器用パワーアンプ 6a リアーパーセル右側拡声器、6b リアーパーセ
ル左側拡声器、6e リアーパーセル右側拡声器用パワ
ーアンプ、6f リアーパーセル左側拡声器用パワーア
ンプ 7 ベッドユニット 8 A/Dコンバータ 9 DSP 10 D/Aコンバータ 11 ミキサー 12 D/Aコンバータ 13 DSP 14 A/Dコンバータ 15 ヘッドレスト拡声器 16 サイドウインドウ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/02,3/04,5/02 H04S 1/00 B60R 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LチャンネルおよびRチャンネルを夫々
    再生する複数の拡声器を持つ車載用音響装置において、
    中域以上を再生するLチャンネルおよびRチャンネルの
    拡声器を予め定めた距離の間隔をおいて取り付けた筐体
    を車室内の各席上部前方の天井に取り付け、低域を再生
    するのLチャンネルおよびRチャンネルの拡声器を左右
    ドアまたはリアーパーセルに取り付けたことを特徴とす
    る車載用音響装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つ以上のマイクロホンを前
    記筐体の夫々の拡声器の中心から7.5〜20cmの距
    離を保つようにして前記筐体に取り付け、前記マイクロ
    ホンが搭乗者の音声を収集して得られる音声信号は制御
    装置を経て各筐体に取り付けた拡声器から出力されるよ
    うに構成した請求項1の車載用音響装置。
  3. 【請求項3】 前記筐体に取り付けてある各拡声器から
    の出力信号は制御装置を経て出力されるようにし、前記
    制御装置の制御状態は各拡声器から搭乗者の耳までの距
    離をパラメータとして手動または自動で設定できるよう
    にした請求項1または2の車載用音響装置。
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