JP3210228B2 - 気化式石油燃焼装置 - Google Patents

気化式石油燃焼装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は暖房機や給湯機の燃焼
部を構成する加熱用ヒ−タを備えた気化式の石油燃焼装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種のものに於いては、例え
ば特開平5−256417号公報に開示されている如
く、気化器下部に連通する混合室を該気化器から遠ざか
るに従い浅く形成することで、混合室上部のバ−ナ部か
ら噴出する混合ガスの噴出速度を全体的に均一化し、良
好な燃焼を得ようとするものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの従来のも
のでは、良好な燃焼を得ることは出来るが、混合室・バ
−ナヘッド・一次空気ポ−ト等と複数の部品が必要で、
組み付けにも時間がかかり高価となるものであり、又混
合室は板金部材で形成されているので、熱伝導が悪く燃
焼熱を混合室の保温に有効利用出来ないと言う不具合を
有するものであった。
【0004】
【問題点を解決するための手段】この発明はこの点に着
目し上記欠点を解決する為、特にその構成を、加熱用ヒ
−タを備えると共に燃焼空気の噴出口及び燃料噴射ノズ
ルを備え、底部には混合ガスの流出口を有した気化器
と、該気化器下部で流出口と連通した混合室と、該混合
室上部で気化器背面側に備えられたバ−ナ部とで構成さ
れたものに於いて、前記混合室をアルミダイキャストで
形成すると共に、バ−ナ部の炎孔部に連通するガス室
と、二次空気供給部に連通する二次空気室とを交互に複
数個一体成形し、更に前記ガス室と二次空気室とは気化
器から離れるに従って先細形状としたものである。又混
合室内面に微細凹凸の塗装面を形成すれば、噴出される
混合ガスの流通抵抗となって、更に噴出速度の均一化が
計れるものである。
【0005】
【作用】加熱用ヒ−タ12に通電し気化器1を設定され
た気化温度まで加熱した後、燃焼ファン36及び電磁ポ
ンプ38等を駆動すれば、気化器1内に燃油と燃焼用の
一次空気とが供給され燃油は気化して予混合ガスが形成
され、この混合ガスは底部の流出口6から混合室16内
に流入する。
【0006】そして混合室16では、先ず凹んで大容量
となった整流室17で流入した混合ガスは更に整流が促
進された後、二次空気室18によって複数個に分割され
たガス室19にそれぞれ細分化されて流入し、又ガス室
19は先細形状となっているので、上部の炎孔部23か
ら噴出される混合ガスの噴出速度は長手方向は勿論、全
体的に均一となるものであり、更に前記ガス室19間に
は二次空気室18が形成され、炎孔部23から噴出する
混合ガスに二次空気供給部24を介して二次空気が確実
に供給され、常に良好な完全燃焼が実現するものであ
る。
【0007】又混合室16とガス室19及び二次空気室
18とは、アルミダイキャストで一体成形されているの
で、成形容易であり組み付けも炎孔部23のみをガス室
19上に固定するだけで良く、簡単であり安価に提供出
来るものであり、しかも熱伝導も良好となり燃焼熱を受
けて各部とも素早く高温状態となり、気化の促進が計れ
ると共に二次空気が加熱され更に良好な燃焼が得られる
ものである。
【0008】
【実施例】次にこの発明に係る気化式石油燃焼装置を図
面に示された一実施例をもとに説明する。1はアルミダ
イキャストから成る横椀状の気化器で、正面は燃料噴射
ノズル2及び一次空気の噴出口3を備えた蓋体4で閉塞
され、底部に仕切壁5で2つに仕切られた混合ガスの流
出口6を形成している。
【0009】前記気化器1は燃料噴射ノズル2と対向す
る内面を、該燃料噴射ノズル2に対して垂直に形成し垂
直気化面7とすると共に、燃油が吹き付けられる部分は
該燃油の均一な拡散を計る為に平坦面8とし、更にこの
平坦面8の周囲には長さの異なる複数個のビ−ド9を水
平方向で且つそれぞれ平行に複数段配置して、流下する
燃油の蛇行路10を形成しているものである。
【0010】又上記平坦面8及び蛇行路10は、燃料噴
射ノズル2の噴射孔11が左右に1つずつ形成されてい
るので、これに対向して垂直気化面7上の左右にそれぞ
れ1つずつ設けられている。
【0011】12は気化器1に鋳込まれたU字状のシ−
ズヒ−タから成る加熱用ヒ−タで、垂直気化面7上方か
ら燃料噴射ノズル2側に突出し、該垂直気化面7の上方
空間を覆う上側壁13と、垂直気化面7下方から稍突出
し流出口6を形成する下側壁14とに鋳込まれているも
のである。
【0012】15は気化器1の蛇行路10最終端に備え
られた平面から見て台形の案内壁で、気化器1内で形成
される気化ガスと燃焼用一次空気による混合ガスを、底
部の2つの流出口6にスム−ズに分割して案内するもの
である。
【0013】16は気化器1下部に備えられたアルミダ
イキャスト製の混合室で、流出口6に連通し混合ガスの
整流を行うように1段下方に凹ませて大容量とした整流
室17と、該整流室17に連通し先細状に区画成形され
間に下方に連通する二次空気室18を交互に有する複数
のガス室19とを一体成形して構成され、更に整流室1
7底部にはU字状のシ−ズヒ−タから成る補助ヒ−タ2
0が鋳込まれており、予熱時の一定時間のみ通電され混
合室16を予熱するものである。
【0014】又上記混合室16内面には、耐熱塗料を塗
布し微細凹凸の塗装面21を形成することで、混合ガス
の流通抵抗として該混合ガスの噴出速度を均一にすると
共に整流の促進を計るものである。
【0015】22は混合室16のガス室19及び二次空
気室18上で気化器1の背面側に形成されたバ−ナ部
で、前記ガス室19上に固定された中空状の炎孔部23
と、該炎孔部23間で二次空気室18と連通した二次空
気供給部24とで構成され、炎孔部23上端にはガス室
19と連通する細長の炎孔25を複数個列設して備え、
更に二次空気供給部24には二次空気室18と連通する
小円形の二次空気孔26を複数個列設している。
【0016】27は気化器1背面からバ−ナ部22上に
突出した縦長の吸熱フィンで、燃焼ガスとの接触面積を
多くしてヒ−トバック量を増大させる為に複数に分割形
成され、燃焼時には燃焼熱のヒ−トバックを気化熱とし
て利用し加熱用ヒ−タ12の省電力化を計るものであ
り、上端はバ−ナ部22側に向かって下り傾斜した傾斜
部28とし、上昇してくる燃焼熱の抜けを良くしている
ものである。
【0017】更に前記各吸熱フィン27間下部には炎孔
部23が位置するように配設され、そしてこの吸熱フィ
ン27間の炎孔部23には他の炎孔25の約10倍の大
きさとなる2つの四角形から成る大炎孔29を形成し、
又各吸熱フィン27の突出端面には下端から上端へ抜け
る縦溝30をほぼ中央部に1本設け、大火力燃焼時には
大炎孔29に形成される火炎の広がりで、この縦溝30
にも火炎が入り込み吸熱面積が増大するように構成され
ているものである。
【0018】31は吸熱フィン27上方に備えられたL
字状の抑止板で、気化器1側から吸熱フィン27上約2
/3まで張り出して該吸熱フィン27間及び縦溝30上
を覆い、この間を上昇して来る燃焼熱の上昇力を抑制す
るものであり、又吸熱フィン27上方全体を覆うまで張
り出させた場合には、抑止板31自体にスリットや穴を
形成して抑制力を調節するようにしても良いものであ
る。
【0019】32は吸熱フィン27間の気化器1背面壁
に横方向R状の凸部を複数個連続して形成した凹凸面
で、吸熱面積を増大させると共に、燃焼熱の上昇力を制
御し十分なヒ−トバックを得るようにしているもので、
特にR形状であるから燃焼熱に乱流を起こさせることな
く、スム−ズにその上昇力のみを抑制することが出来る
ものである。
【0020】33はバ−ナ部21の上方を囲った燃焼室
で、外周は空気室34を介してカバ−枠35で覆われて
いる。
【0021】36は燃焼ファンで、風路37を介して噴
出口3と空気室34に連通し、噴出口3には燃焼用の一
次空気を供給し、空気室34には気化器1側方を通り混
合室16下方からバ−ナ部22の二次空気供給部24へ
供給される二次空気及び、燃焼室33を冷却する空気を
供給するものである。
【0022】38は燃料噴射ノズル2に送油管39を介
して燃油を供給する電磁ポンプ、40は遮熱板である。
【0023】次にこの発明一実施例の作動について説明
する。今加熱用ヒ−タ12に通電し気化器1を所定温度
まで加熱すれば、これを適所に備えた温度センサ−(図
示せず)で検知し、燃焼ファン36及び電磁ポンプ38
を駆動させることで、気化器1には燃料噴射ノズル2か
ら燃油が、又噴出口3からは燃焼用の一次空気がそれぞ
れ供給される。
【0024】そして気化器1では、燃料噴射ノズル2か
ら噴射された燃油は、垂直気化面7の平坦面8に衝突し
凹凸がないので均一に周囲に拡散するが、直ぐには落下
せず周囲のビ−ド9上を供給される一次空気の送風力も
あって蛇行路10に沿って順次移動し、十分な気化時間
となって気化が促進されると共に、ビ−ド9による凹凸
で供給される一次空気も乱流を起こし気化ガスとの混合
も十分に行われ、良好な混合ガスを得ることが出来るも
のである。
【0025】従って、垂直気化面7によって軽量・コン
パクトな気化器1を得て、小型で強力な燃焼装置が得ら
れると共に、気化能力を低下させることなく常に十分な
混合ガスを形成することが出来るものである。
【0026】又垂直気化面7で気化された気化ガスは、
該垂直気化面7に衝突して跳ね返される一次空気と共
に、横椀状の気化器1内で加熱用ヒ−タ12を備えた上
下側壁13・14側に流れるが、この上下側壁13・1
4は加熱用ヒ−タ12によって十分加熱されているの
で、気化ガスの気化は更に促進されると共に、一次空気
も良好に加熱され、しかも気化器1は横椀状で気化ガス
と一次空気とは直ぐには流出せず、ある程度気化器1内
にとどまり十分混合した後、流出口6から流出されるも
のである。
【0027】一方この流出口6から流出した混合ガスは
混合室16内に流入するが、該混合室16は上記気化器
1の予熱と同時に通電される補助ヒ−タ20によって一
定時間加熱され、高温の予熱状態が維持されているの
で、流入した混合ガスは液化することながないものであ
る。
【0028】そして、混合ガスは整流室17で整流を促
進した後、直ぐに複数のガス室19に細かく分割して流
入し、内壁面の塗装面21による微細凹凸と先細形状と
によって、炎孔部23の炎孔25から噴出する混合ガス
の噴出速度は、長手方向に関係なく全体が均一となり、
又各炎孔部23間から供給される二次空気との混合もス
ム−ズで良好に行われ、全体的に火炎が揃った均一で良
好な完全燃焼が得られるものである。
【0029】更に混合室16は、ガス室19及び二次空
気室18をアルミダイキャストで一体成形しているの
で、炎孔部23のみを取り付ければバ−ナ部22の構成
は終了し、極めて組み付けが容易であり安価に提供出来
るものであり、又材質がアルミでありしかも一体成形さ
れているから、熱伝導も良好に行われ燃焼熱によって十
分加熱され補助ヒ−タ20の通電を不要とし、混合ガス
の液化を確実に防止し気化器1のヒ−トバックにも利用
出来るものである。
【0030】又上記の燃焼時吸熱フィン27間では、大
炎孔29に他より大きな火炎が形成され、多量の燃焼熱
が吸熱フィン27間を上昇することで、該吸熱フィン2
7を介して気化器1は十分なヒ−トバック量を得て、燃
焼開始後は加熱用ヒ−タ12に通電することなく、ヒ−
トバックで気化熱を得ることが出来確実に省電力化を計
れるものである。
【0031】そして、燃焼室33上方に内方を水が流通
する給湯用熱交換器(図示せず)等を設置すれば、燃焼
音も小さく応答性が良い良好な給湯を得ることが出来る
ものである。
【0032】
【発明の効果】要するにこの発明は、加熱用ヒ−タを備
えると共に燃焼空気の噴出口及び燃料噴射ノズルを備
え、底部には混合ガスの流出口を有した気化器と、該気
化器下部で流出口と連通した混合室と、該混合室上部で
気化器背面側に備えられたバ−ナ部とで構成されたもの
に於いて、前記混合室をアルミダイキャストで形成する
と共に、バ−ナ部の炎孔部に連通するガス室と、二次空
気供給部に連通する二次空気室とを交互に複数個一体成
形し、更に前記ガス室と二次空気室とは気化器から離れ
るに従って先細形状としたものであるから、混合ガスの
噴出速度を長手方向は勿論、全体的に均一とすることが
出来ると共に、確実な二次空気の供給によって、常に良
好な火炎を形成して完全燃焼を行うことが出来るもので
あり、又熱伝導も良好で燃焼熱の素早いヒ−トバックで
気化及び混合を促進出来、更に部品点数が少なく組み付
け容易であり安価に提供されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明一実施例を付した気化式石油燃焼装置
の断面図。
【図2】同燃焼室の横断面図。
【図3】同要部の断面図。
【図4】同気化器の正面図。
【符号の説明】
1 気化器 2 燃料噴射ノズル 3 噴出口 6 流出口 12 加熱用ヒ−タ 16 混合室 17 整流室 18 二次空気室 19 ガス室 21 塗装面 22 バ−ナ部 23 炎孔部 24 二次空気供給部 25 炎孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 貴宏 新潟県三条市東新保7番7号 株式会社 コロナ内 審査官 東 勝之 (56)参考文献 特開 平5−322124(JP,A) 特開 平5−256417(JP,A) 特開 平4−158106(JP,A) 特開 平5−126318(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23D 11/10 F23D 11/40 F23D 11/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱用ヒ−タを備えると共に燃焼空気の
    噴出口及び燃料噴射ノズルを備え、底部には混合ガスの
    流出口を有した気化器と、該気化器下部で流出口と連通
    した混合室と、該混合室上部で気化器背面側に備えられ
    たバ−ナ部とで構成されたものに於いて、前記混合室を
    アルミダイキャストで形成すると共に、バ−ナ部の炎孔
    部に連通するガス室と、二次空気供給部に連通する二次
    空気室とを交互に複数個一体成形し、更に前記ガス室と
    二次空気室とは気化器から離れるに従って先細形状とし
    た事を特徴とする気化式石油燃焼装置。
  2. 【請求項2】 上記混合室内面には、耐熱塗料を塗布し
    微細凹凸の塗装面を形成した事を特徴とする請求項1記
    載の気化式石油燃焼装置。
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