JP3217451B2 - 微生物、植物細胞または動物細胞の振盪培養方法 - Google Patents
微生物、植物細胞または動物細胞の振盪培養方法Info
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Description
ガス供給能力に優れたフィルターを有する可撓性容器を
用いた振盪培養方法に関するものである。詳しく述べる
と、容器内部と外部、また培養液と容器内気体とをガス
交換能に優れ、培養効率を向上させた好気性微生物、植
物細胞または動物細胞の振盪培養方法に関するものであ
る。
へのガスの取り込みを良くするため、振盪させることに
より気液の接触面積を増加させる方法を取っており、こ
れらの容器としては三角フラスコ等のガラス容器が用い
られていた。しかしながら、これらのガラス容器を用い
て振盪させた場合、気液の接触面積を増加させるには限
界が有り、場合によっては容器内に障害物を設けて乱流
を発生させ、振盪時の気液の接触面積を増加させる等の
方法をとってきたが、その際培養細胞にストレスを与え
たり、傷つけたりするという欠点があった。
6,850号のような合成樹脂からなる不定型容器を使
用した場合、瀘材の種類によってはガス交換が充分に行
うことができず、培養細胞が壊死したり、また培養代謝
ガスの発生速度に瀘材のガス交換能が追い付かず、容器
が膨張したり、破裂したりすることがあった。
目的は、ガス供給能力に優れかつ培養細胞に負担をかけ
ることなく培養効率を向上させる好気性微生物、植物細
胞または動物細胞の振盪培養方法を提供することにあ
る。
内面に熱融着性合成樹脂層を有する互いに相対する2枚
の側面材と、該側面材の間にその下部付近に挟持された
山折り状の底面材とよりなり、かつ前記2枚の側面材同
士および周縁部において連続してなる袋状物と、該袋状
物内に収納されかつ該袋状物の山折り状底面材の山折り
を解除して平坦にするための剛性を有するシート状物
と、少なくとも一方の前記側面材の上部付近に設けられ
かつ雑菌を通過させず、最大径0.1〜50μm、空孔
率30〜90%、透気度1〜30秒/100cc以下で
あるフィルターで閉塞された開口部とよりなる可撓性容
器の底面材を平坦にして培養液を収納したのち、該可撓
性容器の開口部を封口し、振盪しながら培養することを
特徴とする好気性微生物、植物または動物の振盪培養方
法により達成される。
る。すなわち、図1〜3に示すように、少なくとも内面
に熱融着性合成樹脂層を有しかつ互いに相対する2枚の
側面材1,2と、該側面材1,2の間に、その下部付近
において挟持された山折り状の底面材3とよりなり、か
つ前記2枚の側面材1,2同士および該側面材1または
2と該底面材3とが、その周縁部4,5,6において連
続してなる袋状物7である。この袋状物7内には該袋状
物の山折りを解除して平坦にするための剛性を有するシ
ート状物8が挿入されている。また、少なくとも一方の
前記側面材1,2の上部付近には、フィルター部材9で
閉塞された開口部10が設けられている。 前記袋状物
7は、1枚の長方形シート状を、底面材3の山部11
と、該底面材3の周縁部6において折り曲げ、かつ周縁
部4において側面材同士を、また周縁部5において側面
材1または2と底面材3とを熱融着させることにより得
られる。また、2枚のシート状物よりなる側面材1,2
と別体である山折り状底面材3とを周縁部4,5,6に
おいて熱融着しても得られる。
ート状物は、少なくとも内面(互いに融着すべき面)が
熱融着性合成樹脂よりなりかつ耐水性を有するものであ
ればよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン−ポリプロピレン混合物、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等の単一シートまたは、これらを他の材料に
ラミネートまたはコーティングしたものでも良い。光を
透過させたり培養状況を観察するためにも、すべて透明
であることが望ましい。
するものであればよく、かつ山折り状底面材3よりも突
出する幅、すなわち、使用時に山折りを解除して底面材
3を平坦にした場合に、ほぼその幅に相当する幅を有し
ていることが望ましい。該シート状物8は、単に袋状物
7内に収納するだけでもよいが、該袋状物のいずれか一
方の側面材と該底面材との間に挿入することが望まし
い。該袋状物8の山折りを解除して平坦にした際の底面
の形状は、長辺:短辺が1:1〜3:2の四角形になる
ことが望ましい。
養液収納後振盪させても、その液体が達しないほど充分
な高さのところに設けられる。フィルター材9として
は、空気および培養代謝ガスは自由に流通し得るが、雑
菌等は通過し得ない径のものであることが必要であり、
具体的には、最大孔径0.1〜50μm、好ましくは
0.4〜20μm、空孔率30〜90%、好ましくは5
0〜90%、透気度1〜30秒/100cc、好ましく
は1〜10秒/100ccの性能を有するものである。
また、フィルター材9は単層または多層であり、また雑
菌の透過を防ぐためには、少なくとも一層は疎水性を有
するものであることか好ましい。なお、ここに最大孔径
はASTM E128−61、空孔率はASTM D2
873、また透気度はJIS P−8117(ガーレ
法)により測定した値である。
状物7は、図4に示すように側面材1,2および底面材
3の下部コーナー部13を切除した形状であってもよ
い。
容器は、図2に示すように、不使用時には内部に空間が
全くないシート状であるが、使用時には図3に示すよう
に、前記シート状物8で底面材3の山折り部を押圧して
平坦にするとともに、その剛性により、該山折り部が元
に復するのを防止するので、袋状物7は充分な空間を保
ち、かつ側面材1,2が自立性を保持することを可能に
する。
状物7に培養液を収納したのち、袋状物7の開口部14
を熱融着することによってまたは図3に示すように嵌合
式の封口治具12を用いることによって封口し、培養を
行なう。このようにして、好気性菌等の微生物、植物細
胞および動物細胞を培養することができる。
微生物、植物および動物も培養できるが、一例を挙げる
と、例えば微生物としては、シュードマナス・オヴァリ
ス(Pseudomonas ovalis)等の発酵微生物、サッカロマイ
セス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカ
ロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces car
lsbergensis)、等の酵母菌類、ヒラタケ(Pleurotus ost
reatus) 、シイタケ(Lentinus edodes) 、エノキタケ(F
lammulina velutipes)等の担子菌類等の好気微生物、ポ
プラ(Populus nigra) 、カラマツ(Larix leptolepis)、
コチョウラン(Phalaenopsis amabilis) 、ニチニチソウ
(Catharantus roseus)、ムラサキ(Lithospermum erythr
orhizon)等の植物細胞等がある。また、動物細胞におい
ては、インターフェロン等の有用物質の生産目的で、ナ
マルバ細胞(リンパ芽球)、ヒト腎細胞等の培養が可能
である。
れる液体培地のいずれもが使用可能であるが、一例を挙
げると、例えば、微生物細胞用培地としては、ポテトデ
キストロース培地、トリプトソブイヨン培地、普通ブイ
ヨン培地、YCC液体培地、ハートインフュジョン培地
等があり、また植物用培地としてはMS培地(Murashige
& Skoog) 、KC培地(Knudson,C.)、VW培地(Vacio &
Went)、B5培地(Gamborg etc.B5)、White培地等
があり、また動物細胞用培地としては、イーグル培地、
RPMI培地およびこれらの培地に血清等を添加して修
正した培地等がある。
に説明する。
00ccを有するポリプロピレン製のフィルターを備え
た図1〜3に示す構造を有する容量500mlの本発明
による細胞培養容器に、2.4−D0.5mg/lおよ
びカイネチン0.1mg/lを含有する100mlの水
溶液よりなるMS培地を供給したのち、ニチニチソウ(C
atharantus roseus)細胞を接種し、開口部を封口し、8
0回転/分27℃の温度で培養を行なった。このときの
時間の経過と細胞増殖量との関係を図5に示す。
器500mlの三角フラスコを用い、綿栓で封口した以
外は同様の方法を行った。このときの時間の経過と細胞
増殖量との関係を図5に示す。
00ccを有するポリプロピレン製のフィルターを備え
た図1〜3に示す構造を有する容量500mlの本発明
による細胞培養容器に、グルコース50g、KH2 PO
4 1g/l、MgSO4 ・7H2 O 1g/lおよび
酢酸アンモニウム1g/lを含有する水溶液よりなる培
地100mlを供給したのち、シュードマナス・オヴァ
リス(Pseudomonas ovalis)を接種し、210回転、30
℃の温度で培養を行ない、細胞の増殖量およびグルコン
酸量と培養時間との関係を調べたところ、図6のとおり
であった。
500mlの三角フラスコを用い、綿栓で封口をした以
外は同様の方法を行ったところ、図6に示す結果が得ら
れた。
有する互いに相対する2枚の側面材と、該側面材の間に
その下部付近に挟持された山折り状の底面材とよりな
り、かつ前記2枚の側面材同士および周縁部において連
続してなる袋状物と、該袋状物内に収納されかつ該袋状
物の山折り状底面材の山折りを解除して平坦にするため
の剛性を有するシート状物と、少なくとも一方の前記側
面材の上部付近に設けられかつ雑菌を通過させず、最大
孔径0.1〜50μm、空孔率30〜90%、透気度1
〜30秒/100ccであるフィルターで閉塞された開
口部とよりなる可撓性容器を用いることを特徴とする好
気性微生物、植物細胞または動物細胞の振盪培養方法で
あるから、該容器が折りたたんだ状態で保管できるので
省スペースになるだけでなく、軽量であるので輸送およ
び取り扱いに有利であり、破損の心配がない、また従来
の三角フラスコ培養の場合は、傾斜があるために上方に
向うほど気液接触面積が小さくなり、振盪培養を行った
場合でも気液接触面積はそれほど増加せず、ガスの供給
は不充分であったが、前記可撓性容器は、底面の剛性を
有する四角形のシート状物により容器内空間を保持して
いるため、上方に向っても気液接触面積はほとんど変わ
らず、なおかつ振盪培養を行った場合も培養液が飛散す
ることなく、三角フラスコと比較した場合、同じ振盪数
の場合では三角フラスコの約2倍の気液接触面積とな
り、ガス供給も充分に行うことができる。
袋内に培養代謝ガスが充満することなく容器内部と外部
のガス交換を効率よく行うことができる。
ある。
る。
である。
る。
材、 10…フィルター用開口部、 11…山部、 12…封口治具、 14…袋状物の開口
部。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも内面に熱融着性合成樹脂層を
有する互いに相対する2枚の側面材と、該側面材の間に
その下部付近に挟持された山折り状の底面材とよりな
り、かつ前記2枚の側面材同士および周縁部において連
続してなる袋状物と、該袋状物内に収納されかつ該袋状
物の山折り状底面材の山折りを解除して平坦にするため
の剛性を有するシート状物と、少なくとも一方の前記側
面材の上部付近に設けられかつ雑菌を通過させず、最大
孔径0.1〜50μm、空孔率30〜90%、透気度1
〜30秒/100ccであるフィルターで閉塞された開
口部とよりなる可撓性容器の底面材を平坦にして培養液
を収納したのち、該可撓性容器の開口部を封口し、振盪
しながら培養することを特徴とする好気性微生物、植物
細胞または動物細胞の振盪培養方法。 - 【請求項2】 袋状物の山折り状底面材の山折りを解除
して平坦にした際の底面の形状が、長辺:短辺=1:1
〜3:2の四角形になる可撓性容器を用いた請求項1に
記載の振盪培養方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14921392A JP3217451B2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 微生物、植物細胞または動物細胞の振盪培養方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14921392A JP3217451B2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 微生物、植物細胞または動物細胞の振盪培養方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05336957A JPH05336957A (ja) | 1993-12-21 |
| JP3217451B2 true JP3217451B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=15470318
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14921392A Expired - Lifetime JP3217451B2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 微生物、植物細胞または動物細胞の振盪培養方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3217451B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
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|---|---|---|---|---|
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| JP2024018634A (ja) * | 2022-07-29 | 2024-02-08 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 培養システム、及び培養バッグの気泡制御方法 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3126850U (ja) | 2006-08-30 | 2006-11-09 | 赤田刷毛工業株式会社 | 泡立用ブラシ |
-
1992
- 1992-06-09 JP JP14921392A patent/JP3217451B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
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