JP3228656B2 - 光コネクタプラグ - Google Patents

光コネクタプラグ

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真二 長沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガイドピンを介して光
結合される、いわゆる嵌合型光コネクタに関し、特に、
低損失な接続特性を有する光コネクタプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガイドピン挿入穴を有する光
コネクタとして、MF光コネクタや、MT光コネクタが知ら
れている。かかる光コネクタは、ガイドピンをそれぞれ
の光コネクタのガイドピン挿入穴に挿入して相互の位置
決めをしながら光ファイバの端面を突き合わせることに
より光結合を実現するものである。
【0003】従来、かかる嵌合型光コネクタにおいて
は、接続端面における角度誤差に起因する空隙により、
光ファイバ内の伝搬光がフレネル反射を起こし光源側に
戻ることから、このフレネル反射による光源の発光特性
の劣化および接続損失の増大を避けるべく、接続端面に
シリコーングリース等の屈折率整合剤を塗布し、空隙が
生じないようにしている。従って、再接続時等に、接続
端面の清掃と屈折率整合剤の塗布が必要であり脱着作業
性が劣るという問題があった。
【0004】そこで、かかる問題を解決するために、特
開平4−336509号に記載の発明が提案されてい
る。このものは、光コネクタプラグの接続端面を光ファ
イバ軸と直交する面に対し光ファイバ内を伝搬する光の
全反射臨界角度より大きな角度で傾斜する傾斜面とし、
かつ、光ファイバの接続端面を前記傾斜面に対して僅か
に突き出して固定したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
光コネクタプラグにおいては、通常、ガイドピン挿入穴
の内径はガイドピンの直径よりも若干(例えば、1ない
し3μm程度)大きめに作られていることから、光コネ
クタプラグを傾斜面同士を当接させて結合する際に、光
コネクタプラグが光ファイバ軸と直交する剪断方向の分
力によりガイドピン挿入穴径とガイドピン径とのクリア
ランス分だけ動き得ることに起因し、光ファイバ軸の軸
ずれによる接続損失が発生するという問題がある。
【0006】例えば、損失が0.2dBの光コネクタを
結合した際に、光ファイバの軸線と直交する方向に1μ
m位置ずれした場合、その接続損失は約0.8dBに増
大してしまう。
【0007】そこで、本発明の目的はかかる接続損失の
低減が可能な光コネクタプラグを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の一形態は、少なくとも1本の光ファ
イバが一対のガイドピン挿入穴の間に配列され、接続端
面が光ファイバ軸と直交する面および前記一対のガイド
ピン挿入穴を含む面に対し、光ファイバ内を伝搬する光
の全反射臨界角度より大きな角度で傾斜され、かつ、前
記ガイドピン挿入穴が前記一対のガイドピン挿入穴を含
む面に対し直交する方向で同方向に少なくともそれぞれ
曲がり成分を有して接続端面が上向きとなる方向と同方
向に湾曲形成されていることを特徴とする。
【0009】本発明の好ましい形態は、前記ガイドピン
挿入穴の湾曲量は該ガイドピン挿入穴とガイドピンとの
クリアランスより大きいことを特徴とする。
【0010】本発明の好ましい形態は、前記ガイドピン
挿入穴とガイドピンとのクリアランスが2μm以下で、
前記湾曲量がそのクリアランスより大きく3μm以下で
あることを特徴とする。
【0011】本発明の他の形態は、前記ガイドピン挿入
穴の間に配置され、前記一対のガイドピン挿入穴を含む
面に対し前記湾曲成分を有する側に、光ファイバ固定用
の接着剤注入孔を有することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、上記構造の光コネクタプラグ
同士をガイドピンを介して結合すると、傾斜面とされた
接続端面で剪断方向の分力が発生する。これに対し、一
対のガイドピン挿入穴を含む面に対し直交する方向で同
方向に少なくともそれぞれ曲がり成分を有して接続端面
が上向きとなる方向と同方向に湾曲形成されているガイ
ドピン挿入穴により、ガイドピンはガイドピン挿入穴内
面の特定位置に接触して位置決めされ、上記分力を相殺
する方向の力を発生する。この結果、光コネクタプラグ
には常に相殺する力が作用することとなり、着脱による
接続損失が小さくなる。
【0013】また、前記ガイドピン挿入穴の湾曲量を、
クリアランスより大きく、特に、クリアランスが2μm
以下で湾曲量がそのクリアランスより大きく3μm以下
とすることで、上記効果をより確実にすることができ
る。
【0014】さらに、本発明の他の形態によれば、ガイ
ドピン挿入穴の間に配置され、一対のガイドピン挿入穴
を含む面に対し湾曲成分を有する側に光ファイバ固定用
の接着剤注入孔を設けることにより、接着剤の硬化に伴
う収縮作用によりガイドピン挿入穴を所定の方向に湾曲
させる。
【0015】
【実施例】以下、本発明にかかる光コネクタプラグの実
施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1に本発明が適用される多心光コネクタ
の一例をを示す。
【0017】そして、図2ないし図4に、その多心光コ
ネクタの構成要素である光コネクタプラグ1を示す。光
コネクタプラグ1は、そのフェルール2に複数本の光フ
ァイバ(本実施例では、3−1、3−2、3−3、3−
4の4本)からなる光ファイバ群3が横方向に等間隔で
並列に埋め込まれており、この光ファイバ群3の配列方
向両側には、光ファイバ群3の中心軸線Pと略平行にそ
れから等しい距離離間する位置に貫通形成された一対の
ガイドピン挿入穴4が設けられている。5は、この相互
に接続される光コネクタプラグ1のガイドピン挿入穴4
に挿入される一対のガイドピンである。そして、この光
ファイバプラグ1の接続端面6は光ファイバ群3の中心
軸線Pと直交する面に対し、光ファイバ内を伝搬する光
の全反射臨界角度より大きな角度で傾斜した傾斜面とさ
れている。
【0018】また、7は上記構成の光ファイバプラグ1
の接続端面6同士を突き合わせ状態で保持するクランプ
スプリングである。
【0019】さらに、図2に示す光コネクタプラグ1
は、後で本発明の第2の実施例として説明する光ファイ
バ固定用の接着剤注入孔8を有している。この接着剤注
入孔8は、一対のガイドピン挿入穴4、4の間に配置さ
れ、前記一対のガイドピン挿入穴4、4を含む面に対し
前記湾曲成分を有する側に設けられている。
【0020】なお、上述の光ファイバ群3の中心軸線と
は、前記光ファイバ群3が偶数本の光ファイバで構成さ
れるときは中央の2本の光ファイバ(本例では3−2、
3−3)の中間に位置し、前記光ファイバ群3が奇数本
の光ファイバで構成されるときは中央の光ファイバの中
心軸線と一致する意味で用いる。
【0021】本発明の第1の実施例における光コネクタ
プラグ1のガイドピン挿入穴4は、図2および図3に示
すように、一対のガイドピン挿入穴4、4を含む面に対
し直交し接続端面6が上向きとなる方向で同方向に凸状
に湾曲形成されている。そして、その湾曲量L(すなわ
ち、真直な穴の場合の中心軸線と最大に湾曲した部分の
中心軸線とのずれ量)が、このガイドピン挿入穴4とガ
イドピン5とのクリアランスより大きくなるように設定
してある。
【0022】ここで、ガイドピン挿入穴4の湾曲量L は
大きすぎるとガイドピンの挿入ができなくなる。光コネ
クタプラグ1の接続時に容易に取り扱えるガイドピン5
の挿入および引き抜き力は、約300g以下であり、従
ってガイドピン挿入穴4の湾曲量はそれらの挿入および
引き抜き力を満足する量に設定するのが好ましい。その
好ましい例として、前記ガイドピン挿入穴4の湾曲量L
を、クリアランスより大きく、特に、クリアランスが2
μm以下のときその湾曲量L がそのクリアランスより大
きく3μm以下とするのがよい。クリアランスが0.5
μmで湾曲量Lが1μmのときの平均接続損失は0.2
dBであった。
【0023】なお、本発明にかかる光コネクタプラグ1
の製造方法につき説明するに、本光コネクタプラグ1は
熱硬化性樹脂によるトランスファ成形により製造され
る。金型内にガイドピンと同径の成形ピンを配置し、ピ
ンの中央部を押圧して微少な曲がりをピンに与えた状態
で樹脂を硬化させることにより、湾曲したガイドピン挿
入穴4を備えた光コネクタを得ることができる。
【0024】上述のように構成した光コネクタプラグ1
の接続に際しては、まず、一方の光コネクタプラグ1の
ガイドピン挿入穴4にガイドピン5を挿入し、次いで、
一方の光コネクタプラグ1から突出状態にあるガイドピ
ン5を、接続端面6が互いに当接するまで、他方の光コ
ネクタプラグ1のガイドピン挿入穴4に挿入する。する
と、接続端面6の傾斜により、図5に示すように、光コ
ネクタプラグ1に軸ずれを生じさせる方向の分力Fが作
用する。ところが、ガイドピン挿入穴4は、ガイドピン
挿入穴4とガイドピン5とのクリアランス以上に、一対
のガイドピン挿入穴4、4を含む面に対し直交し接続端
面6が上向きとなる方向で同方向に凸状に湾曲形成され
ているので、ガイドピン5はガイドピン挿入穴4内面の
特定位置に接触して位置決めされ、上記分力Fを相殺す
る方向の力Rを発生する。従って、接続端面6の傾斜に
起因する光コネクタプラグ1の軸ずれが防止されるので
ある。
【0025】次に、本発明の第2の実施例につき説明す
る。
【0026】上述の実施例では、ガイドピン挿入穴4
が、一対のガイドピン挿入穴4、4を含む面に対し直交
し接続端面6の傾斜面が上向きとなる方向で同方向に凸
状に湾曲形成されている場合を説明したが、本実施例は
一対のガイドピン挿入穴4、4を含む面に直交しない
が、直交する方向に曲がり成分を有するようにガイドピ
ン挿入穴4を湾曲形成するものである。
【0027】すなわち、図示はしないが、一対のガイド
ピン挿入穴4、4は、一対のガイドピン挿入穴4、4を
含む面、すなわち、光ファイバ群3の並列方向をX軸方
向とし、光ファイバ群3の中心軸線Pを通りX軸に直交
する方向をY軸方向とするとき、Y軸を含む面に対して
面対称の関係で、接続端面6の傾斜面が上向きとなる方
向で同方向に凸状に湾曲形成されている。
【0028】このうち、X軸を含む面に平行な方向の曲
がり成分Lxによる力は互いに相殺され、両光コネクタプ
ラグ1のX軸方向の位置決めを行う。そして、Y軸を含
む面に平行な方向の曲がり成分Lyによる力が、上述の
第1の実施例と同様に接続端面6の傾斜に起因する光コ
ネクタプラグ1の軸ずれを防止する。
【0029】この第2の実施例による光コネクタプラグ
1の製造方法につき説明するに、前実施例では、熱硬化
性樹脂によるトランスファ成形により、金型内にガイド
ピンと同径の成形ピンを配置し、ピンの中央部を押圧し
て微少な曲がりをピンに与えた状態で樹脂を硬化させる
ことにより、湾曲したガイドピン挿入穴4を備えた光コ
ネクタプラグ1を得たが、本例では、光ファイバ固定用
の接着剤の硬化に伴う収縮作用を利用してガイドピン挿
入穴4を湾曲形成するのである。
【0030】すなわち、光コネクタプラグ1を、前述の
ように、フェルール2が、一対のガイドピン挿入穴4、
4の間に配置され、前記一対のガイドピン挿入穴4、4
を含む面に対し前記湾曲成分を有する側に設けられた略
断面矩形状の接着剤注入孔8を有し、かつ、真直ぐな一
対のガイドピン挿入穴4、4を有する形態でトランスフ
ァ成形する。ここで、フェルール2はシリカ粉を充填剤
として80%程度使用した熱硬化性エポキシ樹脂を用い
て成形する。そして、このフェルール2に光ファイバ3
を装着した後、接着剤注入孔8にエポキシ系熱硬化性樹
脂の接着剤9を注入する。光ファイバ3は、その先端の
心部が接着剤注入孔8から接続端面6まで形成された光
ファイバ穴10内に挿通され、複数の心部を含む光ファ
イバテープが接着剤注入孔8の中央部にまで延在されて
いる。
【0031】しかして、注入された接着剤9は硬化する
とき収縮し、フェルール2にはこの収縮に伴いわずかな
反りが生ずる。この結果、ガイドピン挿入穴4もこの接
着剤注入孔8の方向、すなわち、中心軸線Pの方向から
見たとき、内側上方向に凸状に湾曲される。このフェル
ール2の反りは、図6(B)、(C)に示すように、接
着剤注入孔8を中心に生じ、その変形量は接着剤の種類
による硬化収縮量に対応する。
【0032】発明者等の実験によると、フェルール2の
全長が8mm、光ファイバ穴10の長さが2mm、接着
剤注入孔8の底部長さが4mmとしたとき、ガイドピン
挿入穴4の湾曲量として約3μmが得られた。このと
き、光ファイバ3はその先端が光ファイバ穴10に挿通
されており、フェルール2の反りの影響はほとんど受け
ず、接着剤注入孔部で局所的に曲がりが生じたとして
も、その曲がり半径は30mm以下であり損失に影響を
与えないことが確認された。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の一形態に
よれば、光コネクタの接続損失を低減することができ
る。
【0034】また、本発明の他の形態によれば、湾曲し
たガイドピン挿入穴を有する光コネクタプラグの製造を
容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される光コネクタの概要を示す斜
視図である。
【図2】本発明の実施例にかかる光コネクタプラグを示
す斜視図である。
【図3】図2のa−a線断面図である。
【図4】図2のb−b線断面図である。
【図5】本発明実施例のガイドピンとその挿入穴との関
係を示す拡大断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例を説明するための光コネ
クタプラグの断面図であり、(A)は接着剤注入時、
(B)は接着剤硬化収縮時のそれぞれ光ファイバ部断面
を、(C)は接着剤硬化収縮時のガイドピン挿入穴部断
面を示す。
【符号の説明】
1 光コネクタプラグ 2 フェルール 3 光ファイバ(群) 4 ガイドピン挿入穴 5 ガイドピン 6 接続端面 7 クランプスプリング 8 接着剤注入孔 9 接着剤 P 中心軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山西 徹 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 長沢 真二 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−249346(JP,A) 特開 平5−34550(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1本の光ファイバが一対のガ
    イドピン挿入穴の間に配列され、接続端面が光ファイバ
    軸と直交する面および前記一対のガイドピン挿入穴を含
    む面に対し、光ファイバ内を伝搬する光の全反射臨界角
    度より大きな角度で傾斜され、かつ、前記ガイドピン挿
    入穴が前記一対のガイドピン挿入穴を含む面に対し直交
    する方向で同方向に少なくともそれぞれ曲がり成分を有
    して接続端面が上向きとなる方向と同方向に湾曲形成さ
    れていることを特徴とする光コネクタプラグ。
  2. 【請求項2】前記ガイドピン挿入穴の湾曲量は該ガイド
    ピン挿入穴とガイドピンとのクリアランスより大きいこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光コネクタプラグ。
  3. 【請求項3】前記ガイドピン挿入穴とガイドピンとのク
    リアランスが2μm以下で、前記湾曲量がそのクリアラ
    ンスより大きく3μm以下であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の光コネクタプラグ。
  4. 【請求項4】前記ガイドピン挿入穴の間に配置され、前
    記一対のガイドピン挿入穴を含む面に対し前記湾曲成分
    を有する側に、光ファイバ固定用の接着剤注入孔を有す
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の光コネクタプラグ。
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JP2007256372A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバ接続部品
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