JP3240789B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多相のブラシレスモータ
をセンサレス駆動する場合の駆動回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、小形直流モータは音響分野ばかり
でなく情報・産業分野においてもその制御性の良さが認
められ、非常な勢いで用途が拡大している。その中でも
ブラシレスモータは刷子・整流子という接触部分がな
く、長寿命という利点をもっていることから特に信頼性
が重視される産業用モータとしての用途が拡大してい
る。
【0003】従来よりブラシレスモータは、ロータの回
転位相を検出するセンサ(磁気検出素子など)と、その
センサの出力信号を電気的に処理して電流を流すべき駆
動コイルを選択し励磁電流を流す駆動回路とで構成され
ているのが一般であった。すなわち、3相駆動のモータ
であれば磁気検出素子3個と駆動回路を備え、5相駆動
のモータであれば磁気検出素子5個と駆動回路を備えて
いた(図は省略)。また磁気検出素子の数を減らして2
個で3相モータを駆動したり、2個の出力にそれぞれ適
当な係数をもたせて合成し多相モータを駆動する方法も
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術における前者の方法では、多相のブラシレスモー
タに対しては相数に対応して磁気検出素子の数が増しコ
スト的に不利になる問題点があり、後者の方法では図5
に示すように、通常ホール素子などの磁気検出素子の位
置検出信号A,Bには基本正弦波に対して10%程度の
第3高調波成分が含まれており、この影響で合成された
位置信号波形Cが歪み、位相誤差が生じて各相の位相差
が不均一となりトルクむらの原因となる。これを解決す
るためには、マグネットの着磁を正弦波着磁して位置検
出信号の第3高調波成分を低減すればよいが、トルクが
低下する問題点が生じる。
【0005】本発明は上記問題点を解決し、トルクの低
下やトルクむらを発生することなく、位置信号処理を回
路的におこなって配線の引き回しを簡単にすることので
きるセンサレス駆動のブラシレスモータを提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】ほぼ三角形状の2相FG
線素と、上記2相FG線素に発生したFG信号を増幅す
るFG信号増幅回路と、上記FG信号増幅回路の2相出
力をそれぞれ適当な係数をもたせて合成する位置信号合
成回路と、上記位置信号合成回路の出力を演算して各相
に分配する分配回路と、モータ巻線を駆動する駆動回路
と、起動時に起動信号を発生する起動回路と、上記位置
信号合成回路の出力と上記起動回路の出力を切替える切
替回路とを備え、上記ほぼ三角形状の2相FG線素によ
り、第3高調波成分の少ない位置信号を得るようにした
ものである。
【0007】
【作用】上記手段により、起動回路によって起動した後
は第3高調波成分の少ない2相分の位置信号波形をそれ
ぞれ適当な係数をもたせて演算し、残りの相数分の位置
信号を合成する。このようにして合成された位置信号は
位相誤差を含まず、トルクむらを防止する。またマグネ
ットを正弦波着磁する必要もない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0009】図1は本発明の構成を示すブロック図であ
り、1は起動回路でホール素子のような能動的な位置検
出手段をもたないモータの場合、強制的に駆動信号を送
る回路である。2は2相FGでロータマグネットに対向
して配置される位相差をもった2つの線素で構成された
FGパターンである。3はFG信号増幅回路で上記ロー
タマグネットに対向して配置された2相FGに誘起され
た信号を所定のレベルに増幅する回路である。4は位置
信号合成回路で上記FG信号増幅回路で得られた信号
m,nに適当な係数P,Qを与えて演算し、すべての相
を駆動する位置信号を合成する回路である。5は切替回
路で上記起動回路によりモータが回転をしはじめて上記
2相FGに信号m,nが誘起され、上記FG信号増幅回
路の出力が所定の値になると、上記位置信号合成回路か
らの出力でモータを駆動するように切替える回路であ
る。6は分配回路で上記起動回路または上記位置信号合
成回路からの位置信号を各相に適切に分配する回路であ
る。7は8のコイルを駆動する駆動回路である。9は速
度制御回路で上記FG信号増幅回路の出力信号を用いて
上記駆動回路をコントロールし、モータの回転速度を保
つようにする回路である。
【0010】図2は図1の2相FG2を展開した図で、
マグネットの着磁面に対向してほぼ三角形状のパターン
m相およびn相が位相差をもって配設されている。n1
〜n5はn相がm相に対して電気角で30〜150゜の
位相差をもった様子を示している。
【0011】図3は図1の位置信号合成回路4の構成の
一例を示したもので、上記FG信号増幅回路のm相およ
びn相の出力信号を抵抗で(表1)で表わされる適当な
係数P,Qを与えて加算回路で合成し各相の駆動信号を
得るように構成されている。
【0012】
【表1】
【0013】たとえば3相駆動の場合A相は、上記FG
信号増幅回路のm相の出力信号をそのまま抵抗40,4
1および42と加算器43で構成される加算回路に導入
して得るが、B相の場合には上記FG信号増幅回路のm
相およびn相の出力信号を抵抗44,45,46および
47と加算器48で構成される加算回路に導入するとき
に抵抗44および45を抵抗40に対して−2倍および
1.732倍の値に構成する(このとき負の係数の場合
はm相またはn相の逆相信号を用いる。)。同様にして
C相の場合は、上記FG信号増幅回路のm相およびn相
の出力信号を抵抗49,50,51および52と加算器
53で構成される加算回路に導入するときに抵抗49お
よび50を抵抗40に対して1倍および−1.732倍
の値に構成する。このようにするとA相,B相およびC
相には120゜の位相差をもった駆動信号が得られる。
【0014】以上のように構成された本発明の動作につ
いて説明する。本発明のモータの場合、ホール素子のよ
うな能動的な位置検出手段をもたないので起動時は上記
起動回路1により強制的に起動させる。上記起動回路1
により回転速度が徐々に高まり、ある所定の回転速度に
なると上記切替回路5が働いて上記起動回路1からの位
置信号を遮断し、FGからの位置信号に切替える。
【0015】モータが回転している時、ロータマグネッ
トに対向したFG線素には誘起電圧が発生する。このと
き通常の矩形状のパターンではマグネットの着磁パター
ンをほぼ忠実に反映するのでモータの効率を高めるため
にフル着磁した場合はFGパターンの出力は第3高調波
を含む。そこで図2のようにほぼ三角形状のパターンに
することにより第3高調波を取り除いた。すなわち、ほ
ぼ三角形状のパターンは基本の正弦波に対する第3高調
波の逆相の成分を含むのでフル着磁したマグネットの第
3高調波をキャンセルすることができる。さらに、矩形
状のパターンでは2相配設する場合はラジアル方向に2
段に配設しなければならず、大きな出力は得られない
が、ほぼ三角形状のパターンでは図2のように間に配設
することができ、特に位相差30゜の場合にはほぼ同一
の弧の中に納まり大きな出力が得られる。
【0016】このようにして得られた正弦波状の2相の
FG信号(m相,n相)を上記FG信号増幅回路3で増
幅し、上記位置信号合成回路4に導く。この位置信号合
成回路4では図3のようにm相およびn相の出力信号を
抵抗で(表1)で表わされる適当な係数を与えて加算回
路で合成する。すなわち、たとえば3相駆動で上記2相
FGの位相差が電気角で30゜の場合A相の駆動信号を
合成する回路における抵抗40に対してB相は(数1)
のように抵抗44を−2倍、抵抗45を1.732倍と
し、C相は抵抗49を1倍、抵抗50を−1.732倍
として加算器48並びに加算器53で加算することによ
り得られる(このとき式中負の係数の場合はm相または
n相の逆相信号を用いる。)。他の相数および位相差の
場合でも(表1)の係数を用いれば同様の結果を得るこ
とができる。
【0017】
【数1】
【0018】このようにして得られた正弦波状の位置信
号は上記分配回路6に導入されて各相に対応した位置信
号として割り振られ、コイルを駆動する上記駆動回路7
に導入されてモータをドライブする。
【0019】また、上記FG信号増幅回路3からの信号
を周波数−電圧変換(F−V変換)して上記駆動回路を
コントロールするような速度制御回路を設けることもで
きる。
【0020】図4は起動時に上記起動回路1がモータの
動きと独立して駆動信号を送ると、脱調などの不具合を
引き起こすことがあるが、これを防ぐための一実施例で
ある。10は電圧制御型発振器(VCO)で、与えられ
た電圧に比例した周波数で発振する。11はリングカウ
ンタで、上記VCOの発振パルスによりリング状に位相
シフトして出力する。12は周波数−電圧変換(F−V
変換)回路で、上記FG信号増幅回路3からの信号を周
波数−電圧変換(F−V変換)して上記VCOをコント
ロールする。起動時は上記VCOにはモータが追随でき
る程度の周波数を発振するようバイアスが与えられてい
る。このためモータはこの周波数で上記リングカウンタ
を介して駆動信号を受けて回転を始め、上記2相FG2
を介して上記FG信号増幅回路3に誘起電圧が発生す
る。この電圧を上記F−V変換回路でF−V変換し上記
VCOをコントロールする。
【0021】
【発明の効果】以上前述したように本発明によれば、ほ
ぼ三角形状の2相FGの位相差と係数を(表1)のよう
に選択することでホール素子のような位置検出素子を用
いることなく設計ができるため配線数が減少し、部品点
数の低減,余裕スペースの確保等でモータが小形化で
き、位置信号の位相誤差のない安定した回転を得ること
ができるなどその効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるブラシレスモータの
駆動回路のブロック図
【図2】本発明の一実施例におけるブラシレスモータの
2相FGのパターン説明図
【図3】本発明の一実施例におけるブラシレスモータの
位置信号合成回路説明図
【図4】本発明の一実施例におけるブラシレスモータの
起動回路のブロック図
【図5】従来例における位置信号合成の説明図
【符号の説明】
1 起動回路 2 2相FG 3 FG信号増幅回路 4 位置信号合成回路 5 切替回路 6 分配回路 7 駆動回路 8 コイル 9 速度制御回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ三角形状の2相FG線素と、上記2相
    FG線素に発生したFG信号を増幅するFG信号増幅回
    路と、上記FG信号増幅回路の2相出力をそれぞれ適当
    な係数をもたせて合成する位置信号合成回路と、上記位
    置信号合成回路の出力を演算して各相に分配する分配回
    路と、モータ巻線を駆動する駆動回路と、起動時に起動
    信号を発生する起動回路と、上記位置信号合成回路の出
    力と上記起動回路の出力を切替える切替回路とを備えた
    ブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】起動時に起動信号を発生する電圧制御型発
    振回路(VCO)と、上記VCOの出力を駆動信号に変
    換するリングカウンタと、周波数−電圧(F−V)変換
    回路とを備えた請求項1記載のブラシレスモータ。
  3. 【請求項3】2相FG線素に発生したFG信号(90度
    位相)を利用して回転方向検出を行うようにした請求項
    1記載のブラシレスモータ。
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