JP3262017B2 - 燃料改質装置 - Google Patents
燃料改質装置Info
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- polycyclic aromatic
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料中の多環芳香
族化合物の含有量を低減するための燃料改質装置に関す
る。
族化合物の含有量を低減するための燃料改質装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】大気汚染防止の観点から、種々の燃焼系
からの排出物質を浄化することは、社会的な急務であ
る。ここで対象となる燃焼系は、自動車、航空機、船舶
等の内燃機関、発電所等のボイラー、焼却設備や処理設
備等の燃焼炉、業務用・家庭用の暖房用ヒーター等、極
めて多岐にわたる。また対象となる燃料は主として石油
系燃料であり、重油、軽油、灯油、ガソリン等である。
からの排出物質を浄化することは、社会的な急務であ
る。ここで対象となる燃焼系は、自動車、航空機、船舶
等の内燃機関、発電所等のボイラー、焼却設備や処理設
備等の燃焼炉、業務用・家庭用の暖房用ヒーター等、極
めて多岐にわたる。また対象となる燃料は主として石油
系燃料であり、重油、軽油、灯油、ガソリン等である。
【0003】このような社会的要請に応えて、自動車分
野においても種々の排出物質浄化策が進められており、
ディーゼルエンジンもその重要な対象の一つである。特
にディーゼルエンジンの場合に注目すべき点は、排出ガ
ス中に、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素
酸化物(NOX )、二酸化硫黄(SO2 )等のガス状の
汚染物質に加えて、ディーゼル黒煙と呼ばれる粒子状物
質(particulate matter: PM)が含まれていることであ
る。特に粒子状物質については、ディーゼルエンジンか
ら排出されたものは、発癌性が高いとされている多環芳
香族炭化水素(PAH)を含むため、粒子状物質の排出
量を低減することが非常に重要である。
野においても種々の排出物質浄化策が進められており、
ディーゼルエンジンもその重要な対象の一つである。特
にディーゼルエンジンの場合に注目すべき点は、排出ガ
ス中に、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素
酸化物(NOX )、二酸化硫黄(SO2 )等のガス状の
汚染物質に加えて、ディーゼル黒煙と呼ばれる粒子状物
質(particulate matter: PM)が含まれていることであ
る。特に粒子状物質については、ディーゼルエンジンか
ら排出されたものは、発癌性が高いとされている多環芳
香族炭化水素(PAH)を含むため、粒子状物質の排出
量を低減することが非常に重要である。
【0004】粒子状物質の発生量は燃料中の多環芳香族
化合物の量と密接な関係があることが既に知られてい
る。したがって、燃料中の多環芳香族化合物量を低減す
ることが粒子状物質の排出量低減に効果的であると考え
られる。燃料中の多環芳香族化合物量を低減する燃料改
質方法として、例えば「環境保全研究成果集」(vol.199
4, 37-II-1〜37-II-15)に報告されているように、芳香
環の触媒処理により燃焼性を高め粒子状物質の発生を低
減する方法や、多環芳香族化合物を吸着分離する方法が
行われている。特に吸着分離による方法は、触媒処理に
対して反応性の低い多環芳香族化合物に対しても有効で
あり、上記成果集にも多孔体により吸着分離を行う方法
が記載されている。
化合物の量と密接な関係があることが既に知られてい
る。したがって、燃料中の多環芳香族化合物量を低減す
ることが粒子状物質の排出量低減に効果的であると考え
られる。燃料中の多環芳香族化合物量を低減する燃料改
質方法として、例えば「環境保全研究成果集」(vol.199
4, 37-II-1〜37-II-15)に報告されているように、芳香
環の触媒処理により燃焼性を高め粒子状物質の発生を低
減する方法や、多環芳香族化合物を吸着分離する方法が
行われている。特に吸着分離による方法は、触媒処理に
対して反応性の低い多環芳香族化合物に対しても有効で
あり、上記成果集にも多孔体により吸着分離を行う方法
が記載されている。
【0005】しかし多孔体による吸着は、多孔体が吸着
物質で飽和してしまうと、吸着による除去効果が消失し
てしまい、これを再生するには400〜500℃で燃焼
させるか、高温で加圧処理する必要がある。そのために
は、例えば自動車内の吸着装置から多孔体を取り外し、
別の炉内に移して高温処理しなくてはならない。このよ
うな高温処理は、ある程度の規模の処理プラントの形で
行う必要があり、車載可能な形で(オンボードで)行う
ことはできない。また、仮にプラント処理により再生を
行うとしても、焼却装置や火源等が必要となりコストが
上昇するばかりでなく、多孔体に吸着した高濃度の多環
芳香族化合物を完全に焼却処理して十分に浄化すること
は、それ自体に高度の技術開発が必要になる。
物質で飽和してしまうと、吸着による除去効果が消失し
てしまい、これを再生するには400〜500℃で燃焼
させるか、高温で加圧処理する必要がある。そのために
は、例えば自動車内の吸着装置から多孔体を取り外し、
別の炉内に移して高温処理しなくてはならない。このよ
うな高温処理は、ある程度の規模の処理プラントの形で
行う必要があり、車載可能な形で(オンボードで)行う
ことはできない。また、仮にプラント処理により再生を
行うとしても、焼却装置や火源等が必要となりコストが
上昇するばかりでなく、多孔体に吸着した高濃度の多環
芳香族化合物を完全に焼却処理して十分に浄化すること
は、それ自体に高度の技術開発が必要になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多環芳香族
化合物を吸着するための多孔体の再生処理を必要としな
い燃料改質装置を提供することを目的とする。
化合物を吸着するための多孔体の再生処理を必要としな
い燃料改質装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の燃料改質装置は、吸着面を有し且つ平均
空孔径が0.5〜100nmである多孔体と、該吸着面
またはその直近に配設された多環芳香族化合物分解用触
媒とを備えたことを特徴とする。本発明の燃料改質装置
は、燃料中の多環芳香族化合物を多孔体の吸着面に吸着
し、吸着された多環芳香族化合物を吸着面またはその直
近に配設した触媒により分解し脱離させるので、多環芳
香族化合物の吸着により多孔体が飽和せず、もしくは飽
和を直ちに解消できる。多環芳香族化合物の分解により
生成する単環芳香族化合物は容易に燃焼するので、粒子
状物質の発生が低減する。
めに、本発明の燃料改質装置は、吸着面を有し且つ平均
空孔径が0.5〜100nmである多孔体と、該吸着面
またはその直近に配設された多環芳香族化合物分解用触
媒とを備えたことを特徴とする。本発明の燃料改質装置
は、燃料中の多環芳香族化合物を多孔体の吸着面に吸着
し、吸着された多環芳香族化合物を吸着面またはその直
近に配設した触媒により分解し脱離させるので、多環芳
香族化合物の吸着により多孔体が飽和せず、もしくは飽
和を直ちに解消できる。多環芳香族化合物の分解により
生成する単環芳香族化合物は容易に燃焼するので、粒子
状物質の発生が低減する。
【0008】多孔体の平均空孔径は、0.5nm未満で
あると多環芳香族化合物が空孔内に進入し難いために吸
着効果が低下し、100nmを超えると比表面積が小さ
くなり吸着効果が低下する。図1に、種々の平均空孔径
を有するシリカメソポア材料を多孔体として用いて、2
〜3環芳香族炭化水素の吸着除去実験を行った結果を示
す。この結果から分かるように、平均空孔径が0.5n
m〜100nmの範囲であれば、5%以上の除去率が確
保できる。更に、平均空孔径1nm〜50nmで除去率
10%以上、、平均空孔径1.5nm〜10nmで除去
率50%以上、平均空孔径2〜7nmで除去率90%以
上が得られる。
あると多環芳香族化合物が空孔内に進入し難いために吸
着効果が低下し、100nmを超えると比表面積が小さ
くなり吸着効果が低下する。図1に、種々の平均空孔径
を有するシリカメソポア材料を多孔体として用いて、2
〜3環芳香族炭化水素の吸着除去実験を行った結果を示
す。この結果から分かるように、平均空孔径が0.5n
m〜100nmの範囲であれば、5%以上の除去率が確
保できる。更に、平均空孔径1nm〜50nmで除去率
10%以上、、平均空孔径1.5nm〜10nmで除去
率50%以上、平均空孔径2〜7nmで除去率90%以
上が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の燃料改質装置に用いる多
孔体の材質は、改質の対象とする燃料および分解用触媒
により浸食あるいは分解されない多孔質材料であればよ
く、例えばシリカメソポア材料、燐酸ジルコニウム、ゼ
オライト、セピオライト等のセラミックスあるいは無機
材料が典型的であるが、これらに限定されるものではな
く、多孔質金属や、アセタールコポリマー等の多孔質樹
脂であってもよい。多孔体の形状もしくは形態は特に限
定する必要はなく、粉末、円柱状ペレット、造粒した
球、ブロック状、繊維状等のいずれでもよい。
孔体の材質は、改質の対象とする燃料および分解用触媒
により浸食あるいは分解されない多孔質材料であればよ
く、例えばシリカメソポア材料、燐酸ジルコニウム、ゼ
オライト、セピオライト等のセラミックスあるいは無機
材料が典型的であるが、これらに限定されるものではな
く、多孔質金属や、アセタールコポリマー等の多孔質樹
脂であってもよい。多孔体の形状もしくは形態は特に限
定する必要はなく、粉末、円柱状ペレット、造粒した
球、ブロック状、繊維状等のいずれでもよい。
【0010】多環芳香族化合物の分解を行う反応は特に
限定しないが、典型的には酸化反応により分解を行うこ
とができる。そのための酸化触媒としては、例えば二酸
化マンガン(MnO2 )、過マンガン酸カリウム(KM
nO4)、硫酸マンガン+アスコルビン酸(MnSO4 +
C6 H8 O6 )、鉄キレート化合物等を用いることがで
きる。
限定しないが、典型的には酸化反応により分解を行うこ
とができる。そのための酸化触媒としては、例えば二酸
化マンガン(MnO2 )、過マンガン酸カリウム(KM
nO4)、硫酸マンガン+アスコルビン酸(MnSO4 +
C6 H8 O6 )、鉄キレート化合物等を用いることがで
きる。
【0011】また、多環芳香族化合物の分解用触媒とし
て、光触媒を用いることができる。この光触媒として
は、例えば酸化チタン(TiO2 )や酸化亜鉛(Zn
O)等を用いることができる。ここに例示した光触媒は
一般に酸化触媒として知られているものであるが、もち
ろん本発明においては、酸化触媒以外の触媒として作用
する光触媒であっても、多環芳香族化合物の分解用触媒
として作用する光触媒であれば用いることができる。
て、光触媒を用いることができる。この光触媒として
は、例えば酸化チタン(TiO2 )や酸化亜鉛(Zn
O)等を用いることができる。ここに例示した光触媒は
一般に酸化触媒として知られているものであるが、もち
ろん本発明においては、酸化触媒以外の触媒として作用
する光触媒であっても、多環芳香族化合物の分解用触媒
として作用する光触媒であれば用いることができる。
【0012】特に触媒として光触媒を用いると、光照射
のタイミング制御により、最適期に分解反応を行わせる
ことができるので好ましい。例えば、ディーゼルエンジ
ンを始動し加速した後の走行期すなわち安定燃焼期に同
期させて光触媒に光照射して分解反応を行うと、分解物
質(特に単環芳香族化合物)を最も効率良く燃焼させる
ことができるので、粒子状物質の発生量を最小限に抑制
できる。
のタイミング制御により、最適期に分解反応を行わせる
ことができるので好ましい。例えば、ディーゼルエンジ
ンを始動し加速した後の走行期すなわち安定燃焼期に同
期させて光触媒に光照射して分解反応を行うと、分解物
質(特に単環芳香族化合物)を最も効率良く燃焼させる
ことができるので、粒子状物質の発生量を最小限に抑制
できる。
【0013】光触媒を用いる際に、多光体が紫外線透過
性を有すれば、多光体の内部まで紫外線が到達し易いの
で、触媒作用を更に活用できるため好ましい。以下に、
添付図面を参照し実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
性を有すれば、多光体の内部まで紫外線が到達し易いの
で、触媒作用を更に活用できるため好ましい。以下に、
添付図面を参照し実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0014】
〔実施例1〕図2に、本発明による燃料改質装置の一例
を示す。燃料改質装置10は、燃料タンク等の燃料供給
系20とエンジンや燃焼炉等の燃焼系30との間に介在
させて配置する。
を示す。燃料改質装置10は、燃料タンク等の燃料供給
系20とエンジンや燃焼炉等の燃焼系30との間に介在
させて配置する。
【0015】燃料改質装置10の密閉容器1内には、本
発明による吸着および分解を行う触媒担持多孔粒子3が
多数収容されている。個々の触媒担持多孔粒子3は、粒
径0.5mm〜1mmのシリカメソポア材料から成る多
孔体を基材とし、その外表面および空孔内壁に光触媒で
ある酸化チタンを塗布し担持させたものである。密閉容
器1は、一端の燃料入口4で燃料供給系20に、他端の
燃料出口5で燃焼系30に、それぞれセパレートフィル
ター2を介して接続されている。
発明による吸着および分解を行う触媒担持多孔粒子3が
多数収容されている。個々の触媒担持多孔粒子3は、粒
径0.5mm〜1mmのシリカメソポア材料から成る多
孔体を基材とし、その外表面および空孔内壁に光触媒で
ある酸化チタンを塗布し担持させたものである。密閉容
器1は、一端の燃料入口4で燃料供給系20に、他端の
燃料出口5で燃焼系30に、それぞれセパレートフィル
ター2を介して接続されている。
【0016】容器1の外部に配置した紫外線ランプ6か
らの紫外光を、密閉容器1の透明窓1Aを透して触媒担
持多孔粒子3に照射できるようになっている。光触媒に
代えて通常の酸化触媒を用いる場合には、紫外線ランプ
6および透明窓1Aは不要である。図2の燃料改質装置
の場合、密閉容器1の容量は次のようにして設定するこ
とができる。
らの紫外光を、密閉容器1の透明窓1Aを透して触媒担
持多孔粒子3に照射できるようになっている。光触媒に
代えて通常の酸化触媒を用いる場合には、紫外線ランプ
6および透明窓1Aは不要である。図2の燃料改質装置
の場合、密閉容器1の容量は次のようにして設定するこ
とができる。
【0017】図3に、2gの上記多孔粒子3を軽油20
0cc中に投入した後の経過時間と、軽油中の2〜3環
芳香族炭化水素の除去率との関係を示す。この場合、投
入後20分で2〜3環芳香族炭化水素はほぼ完全に除去
される。したがって、図2の密閉容器1の容量は、容器
内での燃料の滞留時間が20分以上となるように設定す
れば、ほぼ100%の除去率が確保できる。
0cc中に投入した後の経過時間と、軽油中の2〜3環
芳香族炭化水素の除去率との関係を示す。この場合、投
入後20分で2〜3環芳香族炭化水素はほぼ完全に除去
される。したがって、図2の密閉容器1の容量は、容器
内での燃料の滞留時間が20分以上となるように設定す
れば、ほぼ100%の除去率が確保できる。
【0018】例えば、燃料の輸送量が0.1リットル/
分である場合には、0.1リットル/分×20分=2リ
ットルであるから、密閉容器1の容量は2リットル以上
とすればよい。ただし、本発明の燃料改質装置は図2の
ように燃料供給系と別個に設置せず、例えば燃料タンク
20の内部に設置する簡易な形態をとることもできる。
その場合には、燃料タンク内に燃料を供給後の時間経過
に伴い図3の曲線に沿って除去率が上昇し、20分経過
以降にほぼ100%の除去率が得られる。
分である場合には、0.1リットル/分×20分=2リ
ットルであるから、密閉容器1の容量は2リットル以上
とすればよい。ただし、本発明の燃料改質装置は図2の
ように燃料供給系と別個に設置せず、例えば燃料タンク
20の内部に設置する簡易な形態をとることもできる。
その場合には、燃料タンク内に燃料を供給後の時間経過
に伴い図3の曲線に沿って除去率が上昇し、20分経過
以降にほぼ100%の除去率が得られる。
【0019】図2の装置において、輸送量0.1リット
ル/分で軽油の処理実験を行った。図4に、処理開始か
らの経過時間と2〜3環芳香族炭化水素の除去率との関
係を示す。除去率は、処理時間の経過に伴い図4に実線
で示したように上昇し、4時間経過後にほぼ100%と
なった。その後、比較のため紫外線照射を行わなかった
場合には、図4に破線で示したように除去率は急落し、
1時間で0%近くまで低下した。これは、多孔粒子3に
よる吸着が飽和し、吸着が行われなくなったことを示
す。
ル/分で軽油の処理実験を行った。図4に、処理開始か
らの経過時間と2〜3環芳香族炭化水素の除去率との関
係を示す。除去率は、処理時間の経過に伴い図4に実線
で示したように上昇し、4時間経過後にほぼ100%と
なった。その後、比較のため紫外線照射を行わなかった
場合には、図4に破線で示したように除去率は急落し、
1時間で0%近くまで低下した。これは、多孔粒子3に
よる吸着が飽和し、吸着が行われなくなったことを示
す。
【0020】これに対して、本発明により、処理時間4
時間の時点で紫外線ランプ6を点灯し紫外線照射を1時
間継続した場合には、図4の経過時間4時間以降の領域
に実線で示したようにほぼ100%の除去率で一定のま
ま推移した。これは、4時間経過時点で一旦は吸着機能
が飽和したが、その後の紫外線照射で吸着物質(2〜3
環芳香族炭化水素)が分解され吸着面から脱離したこと
により、吸着機能が回復したことを示す。
時間の時点で紫外線ランプ6を点灯し紫外線照射を1時
間継続した場合には、図4の経過時間4時間以降の領域
に実線で示したようにほぼ100%の除去率で一定のま
ま推移した。これは、4時間経過時点で一旦は吸着機能
が飽和したが、その後の紫外線照射で吸着物質(2〜3
環芳香族炭化水素)が分解され吸着面から脱離したこと
により、吸着機能が回復したことを示す。
【0021】本実施例に示したように、光触媒を用いる
と、例えばディーゼルエンジンの運転時期に同期させて
適時に光照射して触媒作用を機能させ、多環芳香族化合
物を適時に分解し脱離させることにより、粒子状物質の
発生を効率的に低減することができる。図5に、(1)
燃料の改質処理なしの場合と(2)本発明により光触媒
を用いて燃料改質した場合について、ディーゼルエンジ
ンの始動から加速を経て定常走行までの過程における、
エンジン回転数と粒子状物質の発生量の推移を示す。
と、例えばディーゼルエンジンの運転時期に同期させて
適時に光照射して触媒作用を機能させ、多環芳香族化合
物を適時に分解し脱離させることにより、粒子状物質の
発生を効率的に低減することができる。図5に、(1)
燃料の改質処理なしの場合と(2)本発明により光触媒
を用いて燃料改質した場合について、ディーゼルエンジ
ンの始動から加速を経て定常走行までの過程における、
エンジン回転数と粒子状物質の発生量の推移を示す。
【0022】図5(1)に示したように、一般に粒子状
物質の発生量は、エンジン始動時と加速時に増大し、安
定走行(安定燃焼)期に入ると減少して一定レベルで推
移する。図5(2)に示したように、本発明の燃料改質
装置において光触媒を用いた場合は、始動時および加速
時には、粒子状物質の生成源である多環芳香族化合物を
多孔体により吸着捕捉し、走行が安定し安定燃焼期に入
った時点(図5(2)のAの時点)で光照射して光触媒
を機能させることにより、吸着していた多環芳香族化合
物を分解して脱離させる。多環芳香族化合物の分解によ
り生成した単環芳香族化合物は燃焼が容易なので、安定
燃焼期に燃焼させることにより、粒子状物質の発生量を
低減できる。
物質の発生量は、エンジン始動時と加速時に増大し、安
定走行(安定燃焼)期に入ると減少して一定レベルで推
移する。図5(2)に示したように、本発明の燃料改質
装置において光触媒を用いた場合は、始動時および加速
時には、粒子状物質の生成源である多環芳香族化合物を
多孔体により吸着捕捉し、走行が安定し安定燃焼期に入
った時点(図5(2)のAの時点)で光照射して光触媒
を機能させることにより、吸着していた多環芳香族化合
物を分解して脱離させる。多環芳香族化合物の分解によ
り生成した単環芳香族化合物は燃焼が容易なので、安定
燃焼期に燃焼させることにより、粒子状物質の発生量を
低減できる。
【0023】すなわち、燃料を改質しなかった場合に図
5(1)のようにエンジン始動時および加速時に粒子状
物質が多量発生し、安定走行期に入ってもある程度のレ
ベルで常時発生し続ける。これ対して、本発明により燃
料改質を行うことによって、図5(2)に示したように
エンジン始動時および加速時の粒子状物質発生量を大幅
に低減できると共に、安定走行期における粒子状物質発
生量も低レベルに抑制できるので、エンジン運転の全期
間について粒子状物質発生量が低減される。
5(1)のようにエンジン始動時および加速時に粒子状
物質が多量発生し、安定走行期に入ってもある程度のレ
ベルで常時発生し続ける。これ対して、本発明により燃
料改質を行うことによって、図5(2)に示したように
エンジン始動時および加速時の粒子状物質発生量を大幅
に低減できると共に、安定走行期における粒子状物質発
生量も低レベルに抑制できるので、エンジン運転の全期
間について粒子状物質発生量が低減される。
【0024】図6に、本発明の触媒担持多孔体による多
環芳香族化合物の吸着過程を模式的に示す。図示を容易
にするために、空孔を1個有する模型で多孔体を示す
が、もちろん実際には多孔体は無数の空孔を有してい
る。また説明を簡潔にするために、空孔内壁についての
み言及するが、外表面についても同様の過程である。図
6(1)のように、外表面および空孔内壁に光触媒を担
持した多孔体に、多環成分(図では2環)を含む軽油が
接触し、図6(2)のように空孔内に進入すると、図6
(3)のように多環成分とそれ以外の成分の一部(C15
以上の直鎖パラフィンや枝別れパラフィン等)が、光触
媒を担持した空孔内壁に吸着し、残部(C14以下の直鎖
パラフィン等)はそのまま通過していく。
環芳香族化合物の吸着過程を模式的に示す。図示を容易
にするために、空孔を1個有する模型で多孔体を示す
が、もちろん実際には多孔体は無数の空孔を有してい
る。また説明を簡潔にするために、空孔内壁についての
み言及するが、外表面についても同様の過程である。図
6(1)のように、外表面および空孔内壁に光触媒を担
持した多孔体に、多環成分(図では2環)を含む軽油が
接触し、図6(2)のように空孔内に進入すると、図6
(3)のように多環成分とそれ以外の成分の一部(C15
以上の直鎖パラフィンや枝別れパラフィン等)が、光触
媒を担持した空孔内壁に吸着し、残部(C14以下の直鎖
パラフィン等)はそのまま通過していく。
【0025】図7に、本発明の触媒担持多孔体による多
環芳香族化合物の分解および脱離過程を模式的に示す。
図7(1)のように触媒担持多孔体の空孔内壁に吸着さ
れている多環成分(図では2環)は、図7(2)のよう
に光照射を行い光触媒を機能させると分解して単環とな
って脱離し、図7(3)のように多孔体から排出され、
空孔内壁が有効な吸着面として解放されて多孔体が再生
される。
環芳香族化合物の分解および脱離過程を模式的に示す。
図7(1)のように触媒担持多孔体の空孔内壁に吸着さ
れている多環成分(図では2環)は、図7(2)のよう
に光照射を行い光触媒を機能させると分解して単環とな
って脱離し、図7(3)のように多孔体から排出され、
空孔内壁が有効な吸着面として解放されて多孔体が再生
される。
【0026】多孔体から排出された単環成分は後続の燃
焼系により容易に燃焼するので、粒子状物質の発生が低
減する。図示したように、多環成分以外の成分(C15以
上の直鎖パラフィンや枝別れパラフィン等)も、同様に
分解、脱離、排出され、容易に燃焼する。図8に、本発
明による触媒担持多孔体の一例として、酸化チタンを担
持させたシリカメソポア材料の透過電子顕微鏡写真を示
す。図8の写真で観察される無数の白い斑点はシリカメ
ソポア材料の空孔である。図8の写真では識別できない
が、個々の空孔は図9に模式的に示したように六角柱形
状で、外表面および空孔内壁に光触媒としての二酸化チ
タン(TiO2 )が担持されている。本発明の燃料改質
装置においては、このように多孔体の一部または全面に
触媒を担持させた形でもよいし、担持させなくとも、吸
着物質に対して分解触媒として作用できる限りにおいて
直近に配置してもよい。直近に配置する具体的な態様と
して、多孔体と混合した状態とすることができる。
焼系により容易に燃焼するので、粒子状物質の発生が低
減する。図示したように、多環成分以外の成分(C15以
上の直鎖パラフィンや枝別れパラフィン等)も、同様に
分解、脱離、排出され、容易に燃焼する。図8に、本発
明による触媒担持多孔体の一例として、酸化チタンを担
持させたシリカメソポア材料の透過電子顕微鏡写真を示
す。図8の写真で観察される無数の白い斑点はシリカメ
ソポア材料の空孔である。図8の写真では識別できない
が、個々の空孔は図9に模式的に示したように六角柱形
状で、外表面および空孔内壁に光触媒としての二酸化チ
タン(TiO2 )が担持されている。本発明の燃料改質
装置においては、このように多孔体の一部または全面に
触媒を担持させた形でもよいし、担持させなくとも、吸
着物質に対して分解触媒として作用できる限りにおいて
直近に配置してもよい。直近に配置する具体的な態様と
して、多孔体と混合した状態とすることができる。
【0027】以上、本発明の燃料改質装置について、典
型的な適用対象としてディーゼルエンジン用の軽油を想
定して説明したが、本発明の適用対象は特にこれに限定
する必要はなく、多環芳香族化合物を多少でも含む燃料
であればその低減効果が得られる。すなわち、自動車、
航空機、船舶等の内燃機関、発電所等のボイラー、焼却
設備や処理設備等の燃焼炉、業務用・家庭用の暖房用ヒ
ーター等に用いる石油系燃料であれば、重油、軽油、灯
油、ガソリンを問わず適用可能である。ガソリンの場合
は、多環芳香族化合物の含有量が僅かであり、燃焼物質
として黒煙を排出する程ではないが、多環芳香族化合物
自体の排出量を低減することができる。 〔実施例2〕図10に、本発明の燃料改質装置を家庭用
石油ファンヒーターに適用した例を示す。燃料である灯
油のタンク20内に本発明の改質装置10を内蔵した形
であり、紫外線ランプ6からの紫外線を透明窓1Aを透
して光触媒担持多孔粒子3に照射する方式である。例え
ば1時間に付き10分紫外線照射することにより、着火
時の黒煙と着火・消火時の異臭を低減することができ
る。
型的な適用対象としてディーゼルエンジン用の軽油を想
定して説明したが、本発明の適用対象は特にこれに限定
する必要はなく、多環芳香族化合物を多少でも含む燃料
であればその低減効果が得られる。すなわち、自動車、
航空機、船舶等の内燃機関、発電所等のボイラー、焼却
設備や処理設備等の燃焼炉、業務用・家庭用の暖房用ヒ
ーター等に用いる石油系燃料であれば、重油、軽油、灯
油、ガソリンを問わず適用可能である。ガソリンの場合
は、多環芳香族化合物の含有量が僅かであり、燃焼物質
として黒煙を排出する程ではないが、多環芳香族化合物
自体の排出量を低減することができる。 〔実施例2〕図10に、本発明の燃料改質装置を家庭用
石油ファンヒーターに適用した例を示す。燃料である灯
油のタンク20内に本発明の改質装置10を内蔵した形
であり、紫外線ランプ6からの紫外線を透明窓1Aを透
して光触媒担持多孔粒子3に照射する方式である。例え
ば1時間に付き10分紫外線照射することにより、着火
時の黒煙と着火・消火時の異臭を低減することができ
る。
【0028】本発明の燃料改質装置は、多環芳香族化合
物分解用触媒を備えたことにより、いわば自己再生能力
を有しているので、取り外して別のプラントに移して再
生処理する必要がないため、特に自動車等の車載用(オ
ンボード使用)に極めて好適である。また、本発明は燃
料改質により粒子状物質発生量を大幅に低減できるとい
う主たる効果に加えて、それに伴い下記のような副次的
な効果も得られる。
物分解用触媒を備えたことにより、いわば自己再生能力
を有しているので、取り外して別のプラントに移して再
生処理する必要がないため、特に自動車等の車載用(オ
ンボード使用)に極めて好適である。また、本発明は燃
料改質により粒子状物質発生量を大幅に低減できるとい
う主たる効果に加えて、それに伴い下記のような副次的
な効果も得られる。
【0029】すなわち、燃料中の難燃焼成分が低減され
るので、燃焼効率が向上し、燃費が向上する。例えば、
排気量1.8リットルのディーゼルエンジン乗用車に適
用した場合、10%燃費が向上し、灯油を燃料とするゴ
ミ焼却炉に適用した場合、7%燃費が向上した。また、
燃焼火炎に直接接触する部品への燃焼残留物質の付着が
減少するので、初期の燃焼性能を長期間維持することが
できる。
るので、燃焼効率が向上し、燃費が向上する。例えば、
排気量1.8リットルのディーゼルエンジン乗用車に適
用した場合、10%燃費が向上し、灯油を燃料とするゴ
ミ焼却炉に適用した場合、7%燃費が向上した。また、
燃焼火炎に直接接触する部品への燃焼残留物質の付着が
減少するので、初期の燃焼性能を長期間維持することが
できる。
【0030】更に、排出ガス中の未燃焼物質が減少する
ので、排出ガス浄化用触媒の劣化を緩和し長寿命化でき
る。例えば、自動車用ディーゼルエンジンに適用した場
合、NOX 処理用触媒について、硫黄化合物による触媒
有効成分の被毒や、未燃焼物質の触媒表面への付着によ
る浄化性能低下までの時間が2倍に向上した。
ので、排出ガス浄化用触媒の劣化を緩和し長寿命化でき
る。例えば、自動車用ディーゼルエンジンに適用した場
合、NOX 処理用触媒について、硫黄化合物による触媒
有効成分の被毒や、未燃焼物質の触媒表面への付着によ
る浄化性能低下までの時間が2倍に向上した。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多環芳香族化合物を吸着するための多孔体の再生処理を
必要としない燃料改質装置が提供される。
多環芳香族化合物を吸着するための多孔体の再生処理を
必要としない燃料改質装置が提供される。
【図1】図1は、多孔体の平均空孔径と、2〜3環芳香
族炭化水素の除去率との関係を示すグラフである。
族炭化水素の除去率との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明による燃料改質装置の一構成例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図3】図3は、多孔粒子を軽油中に投入してからの経
過時間と、軽油中の2〜3環多環芳香族化合物の除去率
との関係を示すグラフである。
過時間と、軽油中の2〜3環多環芳香族化合物の除去率
との関係を示すグラフである。
【図4】図4は、図2の改質装置における処理開始から
の経過時間と2〜3環芳香族炭化水素の除去率との関係
を示すグラフである。
の経過時間と2〜3環芳香族炭化水素の除去率との関係
を示すグラフである。
【図5】図5は、(1)燃料の改質処理なしの場合と
(2)本発明により光触媒を用いて燃料改質した場合に
ついて、ディーゼルエンジンの始動から加速を経て定常
走行までの過程における、エンジン回転数と粒子状物質
の発生量の推移を示すグラフである。
(2)本発明により光触媒を用いて燃料改質した場合に
ついて、ディーゼルエンジンの始動から加速を経て定常
走行までの過程における、エンジン回転数と粒子状物質
の発生量の推移を示すグラフである。
【図6】図6に、本発明の触媒担持多孔体による多環芳
香族化合物の吸着過程を模式的に示す断面図である。
香族化合物の吸着過程を模式的に示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の触媒担持多孔体による多環芳
香族化合物の分解および脱離過程を模式的に示す断面図
である。
香族化合物の分解および脱離過程を模式的に示す断面図
である。
【図8】図8は、本発明による触媒担持多孔体の一例と
して、酸化チタンを担持させたシリカメソポア材料の透
過電子顕微鏡写真である。
して、酸化チタンを担持させたシリカメソポア材料の透
過電子顕微鏡写真である。
【図9】図9は、図8の写真で無数の白い斑点として観
察される空孔と、その外表面および内壁に担持された触
媒とを模式的に示す斜視図である。
察される空孔と、その外表面および内壁に担持された触
媒とを模式的に示す斜視図である。
【図10】図10は、本発明の燃料改質装置を灯油タン
ク内に内蔵させた家庭用石油ファンヒーターの例を示す
断面図である。
ク内に内蔵させた家庭用石油ファンヒーターの例を示す
断面図である。
1…密閉容器 1A…透明窓 2…セパレートフィルター 3…触媒を担持させた多孔粒子 4…燃料入口 5…燃料出口 6…紫外線ランプ 10…燃料改質装置 20…燃料供給系(燃料タンク等) 30…燃焼系(エンジン、燃焼炉等)
Claims (4)
- 【請求項1】 吸着面を有し且つ平均空孔径が0.5〜
100nmである多孔体と、該吸着面またはその直近に
配設された多環芳香族化合物分解用触媒とを備えたこと
を特徴とする燃料改質装置。 - 【請求項2】 前記触媒が酸化触媒であることを特徴と
する請求項1記載の燃料改質装置。 - 【請求項3】 前記触媒が光触媒であることを特徴とす
る請求項1記載の燃料改質装置。 - 【請求項4】 前記光触媒に光を照射する手段を有する
ことを特徴とする請求項3記載の燃料改質装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08892497A JP3262017B2 (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 燃料改質装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08892497A JP3262017B2 (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 燃料改質装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10265783A JPH10265783A (ja) | 1998-10-06 |
| JP3262017B2 true JP3262017B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=13956471
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08892497A Expired - Fee Related JP3262017B2 (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 燃料改質装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3262017B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1946928B (zh) * | 2004-06-09 | 2010-05-26 | 株式会社不二机贩 | 燃料重整器 |
| JP2007064060A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-15 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関の燃料改質システム及び燃料点火システム |
| WO2007026558A1 (ja) * | 2005-08-30 | 2007-03-08 | Nissan Motor Co., Ltd. | 内燃機関用燃料点火システム、燃料点火方法、燃料改質システム、燃料改質方法 |
-
1997
- 1997-03-24 JP JP08892497A patent/JP3262017B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10265783A (ja) | 1998-10-06 |
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