JP3280732B2 - 舵角センサーのフェール判定方法 - Google Patents

舵角センサーのフェール判定方法

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  • Regulating Braking Force (AREA)
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  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、舵角センサーのフェー
ル判定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車においては、駆動輪に付
与する駆動力が路面μに対して大きすぎると駆動輪がス
リップしてしまい動力損失が大きくなる。そこで、近
年、駆動輪のスリップ率を検出し、該スリップ率が路面
μに応じた目標スリップ率に追従するよう駆動力をフィ
ードバック制御するトラクション制御装置を備えた自動
車が普及しつつある。また、ブレーキング時において、
車輪に付与する制動力が路面μに対して大きすぎると車
輪がロック状態となり制動力を低下させてしまう。そこ
で、近年、ブレーキング時において、路面μに応じて各
車輪に付与する制動力を調節して車輪のロックを防止す
るABS制御装置を備えた自動車も普及しつつある。
【0003】そして、車輪の駆動時におけるスリップ特
性あるいはブレーキング時におけるグリップ特性は舵角
によって大きく左右され、したがってトラクション制御
あるいはABS制御を行う上においては舵角が必要不可
欠な制御情報とされる。このため、トラクション制御装
置ないしはABS制御装置を備えた自動車には、前輪の
舵角を検出する舵角センサーが設けられが、かかる舵角
センサーとしては、例えばエンコーダ式の舵角センサー
が多用されている(例えば、特開平2−48211号公
報参照)。
【0004】ところで、一般に、センサーは種々の原因
によりフェールすることがあるが、舵角センサーがフェ
ールしたときには、誤った舵角に基づいてトラクション
制御あるいはABS制御が行われるので、自動車の駆動
性能あるいは制動性能を著しく低下させてしまう。した
がって、舵角センサーがフェールしたときには早急にト
ラクション制御あるいはABS制御を停止する必要があ
る。このため、舵角センサーにおいては、とくにそのフ
ェールの有無を正確に判定することが必要となる。
【0005】そして、かかる舵角センサーのフェール判
定方法としては、左側車輪回転数と右側車輪回転数とを
比較して両者に差があるときには自動車が旋回状態にあ
るものと判定した上で、この時点において舵角センサー
によって検出された舵角が0(直進状態)であるときには
舵角センサーがフェールしているものと判定するといっ
た手法が従来より多用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、パン
ク時等に一時的に用いるための予備車輪(スペアタイヤ)
は、自動車の軽量化を図るために、普通の車輪よりも小
径でかつ幅の狭いものとされることが多い。そして、か
かる予備車輪を搭載している自動車において、舵角セン
サーのフェール判定にかかわっている車輪がパンクする
などして、予備車輪と交換されたときには、舵角センサ
ーのフェール判定にかかわっている両車輪間には直進状
態でも回転数差が生じてしまうので、舵角センサーのフ
ェール判定を行うことができなくなるといった問題があ
る。
【0007】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、小径の予備車輪を装着した
場合でも、支障なく舵角センサーのフェール判定を行う
ことができる方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、(i)車輪回転数センサーによって
所定の左側車輪の回転数と所定の右側車輪の回転数とを
経時的に検出する一方、舵角センサーによって舵角を経
時的に検出し、(ii)左側車輪の回転数と右側車輪の回
転数との差を算出して、該回転数差が定常状態にあるか
否かを経時的に判定し、上記回転数差が定常状態である
ときには車両が直進状態にあると判定して上記舵角セン
サーのフェール判定を行わず、(iii)前回の回転数差
が定常状態にあり、かつ今回の回転数差が前回の回転数
差から変化している場合において、今回の舵角が前回の
舵角から変化していないときには舵角センサーがフェー
ルしているものと判定することを特徴とする舵角センサ
ーのフェール判定方法を提供する。
【0009】第2の発明は、第1の発明にかかる舵角セ
ンサーのフェール判定方法において、所定の左側車輪と
所定の右側車輪とを夫々従動輪側に設定することを特徴
とする舵角センサーのフェール判定方法を提供する。
【0010】第3の発明は、第2の発明にかかる舵角セ
ンサーのフェール判定方法において、車両が前輪駆動車
である場合に、所定の左側車輪と所定の右側車輪とを夫
々後輪側に設定することを特徴とする舵角センサーのフ
ェール判定方法を提供する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図2に示すように、トラクション制御とABS制御(ア
ンチスキッドブレーキ制御)とが行われるようになった
FFタイプ(フロントエンジン・フロントドライブ)の自
動車1においては、車体前部に横置きに配置されたエン
ジン2の出力トルクが、変速機3により変速され、さら
にフロントディファレンシャル装置4と、左右のフロン
トアクスルシャフト5,6とを介して左右の前輪7,8
(駆動輪)に伝達されるようになっている。また、自動車
1の後部には、従動輪である左右の後輪9,10がタイ
ロッド11に取り付けられている。
【0012】自動車1には運転者によって操作されるス
テアリングホイール14(ハンドル)が設けられ、このス
テアリングホイール14はステアリングシャフト15に
連結されている。ここで、運転者によってステアリング
ホイール14(ステアリングシャフト15)が時計回り方
向に回されたときには、舵取歯車機構13の作用によ
り、左右の前輪7,8の向きが右方向に変えられ、自動
車1が右方向に旋回するようになっている。逆に、ステ
アリングホイール14が反時計回り方向に回されたとき
は、左右の前輪7,8の向きが左方向に変えられ、自動
車1が左向きに旋回するようになっている。
【0013】また、自動車1においては、コントロール
ユニットCによってトラクション制御とABS制御とが
行われるので、これらの制御に必要とされる各種制御情
報を検出するために、舵角を検出する舵角センサー17
と、左前輪7の回転数を検出する左前輪回転数センサー
18と、右前輪8の回転数を検出する右前輪回転数セン
サー19と、左後輪9の回転数を検出する左後輪回転数
センサー20と、右後輪10の回転数を検出する右後輪
回転数センサー21とが設けられている。なお、図示し
ていないが、このほか車速センサー、スロットルセンサ
ー等の種々のセンサーが設けられている。
【0014】トラクション制御及びABS制御はよく知
られた普通の手法で行われるのでその詳しい説明は省略
するが、トラクション制御は、前輪7,8と後輪9,10
との間の回転数差から前輪7,8(駆動輪)のスリップ率
を演算し、該スリップ率が路面μ等に応じて設定される
目標スリップ率に追従するよう、エンジン2の出力トル
クあるいは前輪7,8に対するブレーキ力を変えるなど
して前輪7,8の駆動力をフィードバック制御するなど
といった手法で行われる。また、ABS制御は、路面μ
等に応じて各車輪7〜10に付与するブレーキ力を調節
して各車輪7〜10がロックするのを防止するなどとい
った手法で行われる。
【0015】以下、本発明の要旨にとくに関連するエン
コーダ式の舵角センサー17について説明する。図3に
示すように、舵角センサ17には、ステアリングシャフ
ト15に取り付けられこれと一体回転する円板32が設
けられ、この円板32の外周部のやや内側には、多数の
外側スリット33が一定間隔で全周にわたって円周方向
に並んで形成されている。そして、外側スリット33の
やや内側には多数の内側スリット34が一定間隔で全周
にわたって円周方向に並んで形成されている。ここで、
外側スリット33の列と内側スリット34の列とは、互
いに円周方向に所定の角度だけ位相をずらせて配置され
ている。
【0016】そして、円板32の一方の側方(図3では
左側)には、外側スリット33に向けて光を投射する第
1LED35(発光ダイオード)と、内側スリット34に
向けて光を投射する第2LED36とが配設されてい
る。他方、円板32のもう一方の側方(図3では右側)に
は、第1LED35から投射され外側スリット33を通
過した光を受光する第1フォトトランジスタ37と、第
2LED36から投射され内側スリット34を通過した
光を受光する第2フォトトランジスタ38とが配設され
ている。
【0017】かかる舵角センサー17において、ステア
リングホイール14が時計回りに回されたときには、ス
テアリングシャフト15に取り付けられた円板52が時
計回りに回転するが、このとき第1LED35と第1フ
ォトトランジスタ37との間に外側スリット33が位置
しているときにのみ第1フォトトランジスタ37に光が
入力されるので、第1フォトトランジスタ37からは、
例えば図4(a)中の折れ線G1で示すようなパルス信号が
出力される。同様に、第2フォトトランジスタ38から
は、図4(a)中の折れ線G2で示すようなパルス信号が出
力される。なお、図4において、レベルが1の状態はフ
ォトトランジスタ37,38に光が入力されている状態
を示し、レベルが0の状態は光が入力されていない状態
を示している。かくして、第1,第2フォトトランジス
タ37,38の出力信号のパターン及びパルス数から、
円板32の回転角、ひいては自動車1の舵角が求められ
るようになっている。なお、図4(b)中の折れ線G3,G4
は夫々、ステアリングホイール14が反時計回り方向に
回されたときに、第1,第2フォトトランジスタ37,3
8から出力される信号を示している。
【0018】しかしながら、上記のような舵角検出方法
では、第1,第2フォトトランジスタ37,38から出力
されるパルス信号から、右方向または左方向への舵角の
変化量が求められ、したがってかかる舵角変化量を積算
することによって、検出開始時の舵角に対する相対的な
舵角(相対舵角)は求めることができるが、絶対的な舵角
すなわち自動車1の実際の舵角を求めることは不可能で
ある。このため、絶対的な舵角が0となるときの相対舵
角すなわち零点位置を決定して、舵角センサー17によ
って検出される時々刻々の相対舵角から零点位置に対応
する相対舵角を差し引くことによって絶対的な舵角を決
定する必要がある。そこで、本実施例では、自動車1が
所定の直進状態にあるときに検出される相対舵角を零点
位置とするようにしている。
【0019】ところで、かかる舵角センサー17がフェ
ールしたときには、前記したとおりトラクション制御あ
るいはABS制御に支障が生じるので、自動車1では、
コントロールユニットCによって、舵角センサー17の
フェールの有無を的確に判定するようにしている。以
下、図1に示すフローチャートに従って、適宜図2〜図
4を参照しつつ、コントロールユニットCによる具体的
なフェール判定方法を説明する。
【0020】このフェール判定方法においては、基本的
には、夫々従動輪である左後輪9と右後輪10との間の
回転数差が定常状態にあるか否かを経時的に判定し、前
回の回転数差が定常状態にあり、かつ今回の回転数差が
前回の回転数差から変化している場合において、今回の
舵角が前回の舵角から変化していないときには舵角セン
サー17がフェールしているものと判定するようにして
いる。
【0021】具体的には、まずステップ#1で、舵角θ
と、従動輪である左後輪9の回転数Vrl(左後輪回転数
Vrl)と、従動輪である右後輪10の回転数Vrr(右後輪
回転数Vrr)とが読み込まれ、続いてステップ#2で、
左後輪回転数Vrlと右後輪回転数Vrrとの間の回転数差
の絶対値Kが演算される(K←│Vrr−Vrl│)。
【0022】次に、ステップ#3で、今回の回転数差の
絶対値Kが前回のKから変化しているか否かが比較・判
定され、変化していないと判定された場合は(NO)、舵
角センサー17のフェールの有無を判定することができ
ないので、この後の全ステップをスキップしてステップ
#1に復帰する。
【0023】他方、ステップ#3で今回のKが前回のK
から変化していると判定された場合は(YES)、さらに
ステップ#4で前回のKが定常状態にあったか否かが比
較・判定される。あるKが定常状態にあるか否かは、該
Kと、メモリに記憶されているそれ以前のいくつかのK
とからなる複数のKの時間に対する平均変化率が所定値
以下であるか否かによって判定される。なお、演算を簡
略化するため、前回のKが定常状態にあるか否かを、前
回のKの前々回のKに対する変化量が所定値以下である
か否かによって判定するようにしてもよい。
【0024】そして、前回のKが定常状態にあった場合
は、すでにステップ#3で、今回のKは前回のKから変
化していると判定されているので、今回から回転数差が
生じ始めており、したがって今回から自動車1が旋回し
始めたことになる。したがって、舵角センサー17が正
常であれば、今回の舵角θは前回の舵角θ'から変化し
ているはずである。換言すれば、今回の舵角θが前回の
舵角θ'から変化していなければ、自動車1が旋回し始
めているのにもかかわらず、舵角センサー17では舵角
θの変化が検出されていないので、舵角センサー17は
フェールしていることになる。
【0025】そこで、ステップ#4で前回のKが定常状
態にあったと判定された場合は(YES)、ステップ#5
で今回の舵角θが前回の舵角θ'から変化しているか否
かが比較・判定され、今回の舵角θが変化していれば
(YES)ステップ#6で舵角センサー17は正常である
と判定され、今回の舵角θが変化していなければ(NO)
ステップ#7で舵角センサー17がフェールしていると
判定される。この後、ステップ#1に復帰する。なお、
ステップ#4で、前回のKが定常状態になかったと判定
された場合は(NO)、Kは前回よりも前から継続して変
化し続けていることになり、舵角センサー17がフェー
ルしているか否かを判定することができないので、この
後のステップをスキップしてステップ#1に復帰する。
【0026】かかるフェール判定方法によれば、左後輪
9と右後輪10との回転数差K(絶対値)が定常であれ
ば、すなわちほぼ一定であれば、両後輪9,10の回転
数自体にはかかわりなく自動車1が直進状態にあると判
定され、Kがかかる定常状態から変化すれば自動車1が
旋回し始めたものと判定される。このため、左後輪9の
径と右後輪10の径とが異なる場合でも、自動車1が直
進状態にあるか否かを正確に判定することができ、した
がって舵角センサー17のフェールの有無を正確に判定
することができる。したがって、左後輪9又は右後輪1
0がパンクするなどして小径の予備車輪(スペアタイヤ)
と交換された場合でも、舵角センサー17のフェールの
有無を正確に判定することができる。
【0027】また、後輪9,10は操舵されないので、
その回転数の検出精度が高くなり、したがって両車輪間
の回転数差Kがより正確に求められ、舵角センサー17
のフェール判定の精度が一層高められる。
【0028】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、左側車輪と
右側車輪との回転数差が定常であれば、両輪の回転数自
体にはかかわりなく車両が直進状態にあると判定され
る。そして、上記回転数がかかる定常状態から変化すれ
ば車両が旋回し始めたものと判定され、このようにして
車両が旋回しはじめたと判定されたときに、舵角センサ
ーによって検出される舵角が変化していなければ、舵角
センサーがフェールしていると判定される。このため、
両輪の径が異なる場合でも、車両が直進状態にあるか否
かを正確に判定することができ、したがって舵角センサ
ーのフェールの有無を正確に判定することができる。し
たがって、小径の予備車輪が装着された場合でも、舵角
センサーのフェールの有無を正確に判定することができ
る。
【0029】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、ほとんどス
リップしない従動輪の回転数差から車両が直進状態にあ
るか否かが判定されるので、かかる判定の精度が高めら
れ、したがってフェール判定の精度が一層高められる。
【0030】第3の発明によれば、基本的には第2の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、操舵されな
い後輪の回転数差から車両が直進状態にあるか否かが判
定されるので、かかる判定の精度がさらに高められ、し
たがってフェール判定の精度がさらに高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 舵角センサーのフェール判定方法を示すフロ
ーチャートである。
【図2】 エンコーダ式の舵角センサーを備えた自動車
の模式図である。
【図3】 図2に示すエンコーダ式舵角センサーの円板
まわりの構成を示す模式図である。
【図4】 舵角センサーのフォトトランジスタの出力信
号の時間に対する特性を示す図である。
【符号の説明】
C…コントロールユニット 1…自動車 7…左前輪 8…右前輪 9…左後輪 10…右後輪 17…舵角センサー 18…左前輪回転数センサー 19…右前輪回転数センサー 20…左後輪回転数センサー 21…右後輪回転数センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 - 6/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪回転数センサーによって所定の左側
    車輪の回転数と所定の右側車輪の回転数とを経時的に検
    出する一方、舵角センサーによって舵角を経時的に検出
    し、 左側車輪の回転数と右側車輪の回転数との差を算出し
    て、該回転数差が定常状態にあるか否かを経時的に判定
    し、上記回転数差が定常状態であるときには車両が直進
    状態にあると判定して上記舵角センサーのフェール判定
    を行わず、 前回の回転数差が定常状態にあり、かつ今回の回転数差
    が前回の回転数差から変化している場合において、今回
    の舵角が前回の舵角から変化していないときには舵角セ
    ンサーがフェールしているものと判定することを特徴と
    する舵角センサーのフェール判定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された舵角センサーのフ
    ェール判定方法において、 所定の左側車輪と所定の右側車輪とを夫々従動輪側に設
    定することを特徴とする舵角センサーのフェール判定方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された舵角センサーのフ
    ェール判定方法において、 車両が前輪駆動車である場合に、所定の左側車輪と所定
    の右側車輪とを夫々後輪側に設定することを特徴とする
    舵角センサーのフェール判定方法。
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