JP3290089B2 - マイクロメータ - Google Patents

マイクロメータ

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JP3290089B2
JP3290089B2 JP05764497A JP5764497A JP3290089B2 JP 3290089 B2 JP3290089 B2 JP 3290089B2 JP 05764497 A JP05764497 A JP 05764497A JP 5764497 A JP5764497 A JP 5764497A JP 3290089 B2 JP3290089 B2 JP 3290089B2
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清広 中田
誓志 浜野
敏彦 三島
徹 藤光
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロメータに
関する。詳しくは、コストダウンおよび軽量化を図った
マイクロメータに関する。
【0002】
【背景技術】マイクロメータは、図7に示すように、略
U字形状の本体101と、この本体101の一端部に保
持されたアンビル102と、前記本体101の他端部に
インナスリーブ103を介して螺合され前記アンビル1
02に対して進退するスピンドル104と、前記インナ
スリーブ103の外側に被嵌固定されたアウタスリーブ
105と、このアウタスリーブ105の外側に回転自在
に嵌合され前記スピンドル105と一体的に連結された
シンブル106と、前記スピンドル104の後端に設け
られスピンドル104に一定以上の負荷がかかったとき
に空転するラチェット機構107とを有する構造であ
る。
【0003】前記アウタスリーブ105の外周面には主
尺目盛108が軸方向に沿って一定ピッチで形成されて
いるとともに、前記シンブル106の外周面には副尺目
盛109が円周方向に沿って一定ピッチで形成されてい
る。これらの目盛108,109により、アンビル10
2に対するスピンドル104の変位量を測定できるよう
になっている。つまり、アンビル102とスピンドル1
04との間に挟持された被測定物の寸法を測定できるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のマイ
クロメータは、本体101を鋳物によって形成している
ため、コストが高いという課題があった。つまり、本体
形状のキャビティを有する鋳型を造形し、これに焼結合
金またはダクタイル鋳鉄(FCD400)の溶湯を流し
込み、溶湯の冷却固化後に型ばらしして鋳造品を取り出
し、焼き鈍し、ばり取り作業を行ったのち、アンビル1
02やインナスリーブ103を圧入するための孔加工を
行っていたため、手間がかかりコストが高いという課題
があった。
【0005】また、このような鋳物の場合、重量が重い
ため、片手で持ちながら測定を行うマイクロメータにあ
っては、取扱性および操作性が損なわれるという課題が
あった。しかも、本体101の部分を手で持ちながら測
定を行うと、手の熱が本体101に直接伝わり、本体1
01が熱膨張することから、この影響をなくすための対
策が必要とされる。従来、この点の対策として、本体1
01の手で掴む部分にカバー110をねじなどで取り付
けていたが、それだけ重量が増え、大形化するだけでな
く、取り付けに手間がかかりコストアップの要因になっ
ていた。
【0006】本発明の目的は、コストダウンおよび軽量
化が可能なマイクロメータを提供することにある。本発
明の他の目的は、手の熱による熱膨張の影響を抑えるこ
とができるマイクロメータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロメータ
は、一端にアンビルを保持し、他端に前記アンビルに対
して進退するスピンドルをインナスリーブを介して保持
した本体を有するマイクロメータにおいて、前記本体
は、エンジニアリングプラスチックにより構成されてい
とともに、前記アンビルと前記インナスリーブとを連
結する補強部材が設けられていることを特徴とする。
【0008】ここで、エンジニアリングプラスチックと
しては、熱膨張率が小さく、かつ、高靱性、耐熱性、耐
燃性、耐薬品性のよいガラス繊維入りエンジニアリング
プラスチック、たとえば、ポリフェニレンサルファイト
(PPS)などが好ましい。このようなエンジニアリン
グプラスチックを用いれば、測定力による変形を抑えつ
つ、つまり、測定時に要求される剛性を確保しつつ、従
来の鋳造によって得られる鋳物に比べ、コストダウンお
よび軽量化が可能である。特に、大形のマイクロメータ
にあっては、より高い剛性が要求されるが、このような
場合でも、アンビルとインナスリーブとを連結する補強
部材が設けられているから、これらの要求を満たすこと
ができる。
【0009】また、本発明のマイクロメータは、一端に
アンビルを保持し、他端に前記アンビルに対して進退す
るスピンドルをインナスリーブを介して保持した本体を
有し、前記インナスリーブの外側にアウタスリーブが被
嵌固定され、そのアウタスリーブの外側に前記スピンド
ルと一体的に結合されたシンブルが回転自在に設けられ
たマイクロメータにおいて、前記本体は、エンジニアリ
ングプラスチックにより構成されているとともに、前記
アウタスリーブおよびシンブルは樹脂により構成され、
前記アンビルと前記インナスリーブとを連結する補強部
材が設けられていることを特徴とする。
【0010】このような構成では、本体だけでなく、
ウタスリーブおよびシンブルも軽量化されているから、
全体の重量も軽量化できる。しかも、全体として軽量化
されているから、つまり、部分的に軽量化されたもので
ないから、全体の重量バランスもよく、取扱性、操作性
を阻害することもない。しかも、アウタスリーブおよび
シンブルが樹脂によって成形されているから、シンブル
を指で掴んで回す際にも、指の熱がスピンドルに伝わり
にくいから、手の熱による熱膨張の影響を抑えることが
できる。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本実施形態のマイクロメー
タを示す断面図である。同マクロメータは、略U字形状
の本体11と、この本体11の一端部に保持された金属
製(たとえば、超鋼合金)のアンビル21と、前記本体
11の他端部にインナスリーブ31を介して螺合され前
記アンビル21に対して進退する金属製(たとえば、合
金工具鋼:SKS−3)のスピンドル41と、前記イン
ナスリーブ31の外側に被嵌固定されたアウタスリーブ
51と、このアウタスリーブ51の外側に回転自在に嵌
合され前記スピンドル41と一体的に連結されたシンブ
ル61と、前記スピンドル41の後端に設けられスピン
ドル41に一定以上の負荷がかかったときに空転するラ
チェット機構71とを有する。
【0013】前記本体11は、熱膨張率が小さく、しか
も、高靭性、耐熱性、耐燃性、耐薬品性のよいガラス繊
維入りエンジニアリングプラスチック、ここでは、ポリ
フェニレンサルファイト(PPS)が用いられている。
前記本体11の内側には、前記アンビル21とインナス
リーブ31とを連結する補強部材12が設けられてい
る。補強部材12は、図2に示すように、剛性が高い金
属板の打ち抜き、折り曲げ加工により略U字形状に成形
され、一端に前記アンビル21を保持するアンビル保持
部13が、他端に前記インナスリーブ31を保持するイ
ンナスリーブ保持部14がそれぞれ打ち抜き形成されて
いる。
【0014】前記インナスリーブ31は、金属材料(た
とえば、鉛快削鋼:SUM)の切削加工によって形成さ
れ、前記本体11内にインサートされる嵌合筒部32
と、中間筒部33と、前記スピンドル41のねじ部42
が螺合するねじ筒部34とを備える。前記嵌合筒部32
は、内径が前記スピンドル41の外径が隙間なく嵌合す
る径に形成されている。また、外周面には、図2にも示
すように、外表面がローレットによって凹凸状をなした
複数条の環状突条35a,35b,35cと、これらの
環状突条35a,35b,35cの間にそれぞれ設けら
れた環状溝条36a,36bとがそれぞれ形成されてい
る。前記中間筒部33は、内径が前記スピンドル41の
外径に対して僅かに大きな径に形成されている。前記ね
じ筒部34には、内面に前記スピンドル41のねじ部4
2が螺合するめねじ38を有し、かつ、周面に軸方向に
沿ったスリット39が形成されているとともに、ナット
40が螺合されている。
【0015】前記アウタスリーブ51は、図3および図
4に示すように、色の異なる2種類の樹脂52,53の
2色射出成形により円筒状に成形されている。具体的に
は、樹脂52によって、円筒状の基筒54と、この基筒
54の外周面軸方向一定間隔位置で外方へ突起する目盛
55とが成形され、樹脂53によって、目盛55部分を
除く基筒54の外側を被覆する外皮56が成形されてい
る。外皮56には、一定間隔ごとの目盛55に対応して
数字57がレーザマーキング(レーザを照射し、照射場
所に表面状態の変化を起こさせて、記号、文字、絵など
を描く)によって形成されている。ここで、樹脂52は
黒色樹脂、樹脂53は白色で、レーザの照射によって黒
く変色する樹脂が用いられている。
【0016】前記シンブル61は、図5および図6に示
すように、色の異なる2種類の樹脂62,63の2色射
出成形により円筒状に成形されている。具体的には、樹
脂62によって、円筒状の基筒64と、この基筒64の
端部外周面一定間隔位置で外方へ突起する目盛65とが
成形され、樹脂63によって、目盛65部分を除く基筒
64の外側を被覆する外皮66が成形されている。外皮
66には、一定間隔ごとの目盛65に対応して数字67
がレーザマーキングによって形成されている。ここで、
樹脂62は黒色樹脂、樹脂63は白色で、レーザの照射
によって黒く変色する樹脂が用いられている。なお、前
記アウタスリーブ51を構成する樹脂52,53やシン
ブル61を構成する樹脂62,63としては、本体11
を構成する樹脂(エンジニアリングプラスチック)のよ
うな高靭性を必要としないが、耐熱性、耐燃性、耐薬品
性のよい樹脂が好ましい。
【0017】次に、製造方法を説明する。補強部材12
のアンビル保持部13およびインナスリーブ保持部14
にアンビル21およびインナスリーブ31の嵌合筒部3
2を嵌合(圧入)し、この状態の補強部材12をインサ
ート部品として金型のキャビティ内にセットしたのち、
キャビティ内に樹脂(エンジニアリングプラスチック)
を射出充填する。すると、キャビティ内に充填された樹
脂は、アンビル21およびインナスリーブ31の嵌合筒
部32の外側を覆う。これにより、本体11とアンビル
21およびインナスリーブ31とが一体的に結合され
る。
【0018】次に、インナスリーブ31の外側にアウタ
スリーブ51を被嵌固定するとともに、インナスリーブ
31の内側にスピンドル41を挿入し、そのピンドル4
1のねじ部42をインナスリーブ31のめねじ38に螺
合する。このとき、両者間のクリアランスをナット40
により調整する。続いて、アウタスリーブ51の外側に
シンブル61を被嵌し、そのシンブル61とスピンドル
41とをラチェット機構71により一体化する。これに
より、マイクロメータが製造される。
【0019】本実施形態によれば、一端にアンビル21
を保持し、他端にインナスリーブ31を介してスピンド
ル41を保持した本体11を、エンジニアリングプラス
チックによって形成したので、測定時に要求される剛性
を維持しつつ、従来の鋳造によって得られる鋳物に比
べ、コストダウンおよび軽量化が可能である。従って、
取扱性、操作性の向上が期待できる。
【0020】また、本体11のみでなく、アウタスリー
ブ51およびシンブル61についても樹脂52,53、
62、63によって成形したので、マイクロメータ全体
の重量を軽量化できる。従って、この点からも、取扱
性、操作性の向上が期待できる。しかも、マイクロメー
タが部分的に軽量化するのでなく、全体的に軽量化して
いるから、マイクロメータを使用する上で問題となる重
量バランスを維持できる。
【0021】このこと、つまり、アウタスリーブ51お
よびシンブル61が樹脂52,53、62、63によっ
て成形されていることは、シンブル61を指で掴んで回
す際にも、指の熱がスピンドル41に伝わりにくく、手
の熱による熱膨張の影響を抑えることができる。
【0022】また、アンビル21およびインナスリーブ
31をインサート部品として、本体11をエンジニアリ
ングプラスチックの射出成形で成形するようにしたか
ら、これらを樹脂によって一体的に結合することができ
る。これによって、全体の剛性を高めることができる。
【0023】しかも、アンビル21およびインナスリー
ブ31を補強部材12によって保持した状態で金型のキ
ャビティ内にセットして射出成形するようにしたので、
アンビル21とインナスリーブ31との位置関係を補強
部材12によって正しく設定できる。成形後において
も、アンビル21およびインナスリーブ31が本体11
を構成するエンジニアリングプラスチックだけでなく、
補強部材12によっても保持されているから、剛性をよ
り高めることができる。
【0024】また、アウタスリーブ51およびシンブル
61を、色の異なる2種類の樹脂52,53、62、6
3の2色射出成形によって、目盛55,65を含めて成
形したのち、数字を57,67をレーザマーキングによ
って形成するようにしたので、これらの製造を簡単にか
つ安価にできる。
【0025】なお、上記実施形態では、本体11の内面
に、アンビル21とインナスリーブ31とを連結する補
強部材12を設けたが、本体11の外面、側面、あるい
は、本体11の内部に埋設するようにしてもよい。
【0026】また、上記実施形態では、アウタスリーブ
51およびシンブル61を、色の異なる2種類の樹脂5
2,53、62、63の2色射出成形によって、目盛5
5,65を含めて成形したのち、数字を57,67をレ
ーザマーキングによって形成するようにしたが、最初か
ら基筒54,64を成形する樹脂52,62によって目
盛55,65とともに、数字57,67を成形するよう
にしてもよく、あるいは、レーザによって数字57,6
7の部分を除去するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明のマイクロメータによれば、 一
端にアンビルを保持し、他端にインナスリーブを介して
スピンドルを保持した本体を、エンジニアリングプラス
チックにより構成するとともに、アンビルとインナスリ
ーブとを連結する補強部材を設けたので、測定時に要求
される剛性を確保しつつ、従来の鋳物に比べ、コストダ
ウンおよび軽量化が可能である。また、アウタスリーブ
およびシンブルも樹脂で成形したので、手の熱による熱
膨張の影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロメータの一実施形態を示す断
面図である。
【図2】同上実施形態の要部を示す分解斜視図である。
【図3】同上実施形態のアウタスリーブを示す正面図で
ある。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】同上実施形態のシンブルを示す正面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】従来のマイクロメータを示す斜視図である。
【符号の説明】
11 本体 12 補強部材 21 アンビル 31 インナスリーブ 41 スピンドル 51 アウタスリーブ 52,53 樹脂 61 シンブル 62,63 樹脂
フロントページの続き (72)発明者 三島 敏彦 広島県呉市広古新開6−8−20 株式会 社ミツトヨ内 (72)発明者 藤光 徹 広島県東広島市志和町志和東2805−1 株式会社ミツトヨ内 (56)参考文献 特開 平7−103749(JP,A) 特開 昭59−54901(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 3/00 - 3/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端にアンビルを保持し、他端に前記ア
    ンビルに対して進退するスピンドルをインナスリーブを
    介して保持した本体を有するマイクロメータにおいて、 前記本体は、エンジニアリングプラスチックにより構成
    されているとともに、 前記アンビルと前記インナスリーブとを連結する補強部
    材が設けられていることを特徴とするマイクロメータ。
  2. 【請求項2】 一端にアンビルを保持し、他端に前記ア
    ンビルに対して進退するスピンドルをインナスリーブを
    介して保持した本体を有し、前記インナスリーブの外側
    にアウタスリーブが被嵌固定され、そのアウタスリーブ
    の外側に前記スピンドルと一体的に結合されたシンブル
    が回転自在に設けられたマイクロメータにおいて、 前記本体は、エンジニアリングプラスチックにより構成
    されているとともに、 前記アウタスリーブおよびシンブルは樹脂により構成さ
    れ、 前記アンビルと前記インナスリーブとを連結する補強部
    材が設けられていることを特徴とするマイクロメータ。
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