JP3291092B2 - コークス乾式消火設備の集塵方法 - Google Patents

コークス乾式消火設備の集塵方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コークス乾式消火設
備において赤熱コークスおよび冷却消火されたコークス
を搬送する場合の集塵方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コークス炉から窯出しされた赤熱
コークスの消火は、赤熱コークスを積載した消火車を消
火塔に移動させ、上部から大量の水を散水して消火する
湿式消火が採用されていた。しかしながら、赤熱コーク
スの湿式消火は、赤熱コークスの保有する膨大な熱量が
蒸気となって大気中に逃散するばかりでなく、発生する
水蒸気に同伴されて粉コークスが周囲近郊に飛散して公
害問題を惹起することとなる。このため、最近の赤熱コ
ークスの消火は、赤熱コークスの保有する膨大な熱量の
有効利用、コークスの品質向上、粉塵公害の問題を解決
ないしは低減できるコークス乾式消火が主流になってい
る。
【0003】コークス乾式消火設備は、図5に示すとお
り、コークス炉で乾留した赤熱コークスをバケット台車
に搭載したコークバケットに受骸し、プリチャンバー3
1と冷却室32からなる冷却塔33の頂部に巻上機によ
りコークバケットを巻上げ、プリチャンバー31頂部の
装入蓋を開放して装入し、プリチャンバー31下方の冷
却室32下部に設けた不活性ガス吹込み口34から導入
される循環不活性ガスと熱交換させて200℃前後まで
冷却したのち、底部のコークス切出装置35により順次
一定量づつ切出して高炉に搬送している。赤熱コークス
と熱交換して800℃近くまで昇温した不活性ガスは、
プリチャンバー31と冷却室32との境界部の周囲に設
けた小煙道からプリチャンバー31外周壁内の円環煙道
36を経て煙道37に至り、煙道内に設けた除塵格子煉
瓦38からなる一次除塵器で一次除塵されたのち、廃熱
ボイラー39に導入して熱回収し、サイクロン40等で
二次除塵して循環ブロワー41により再度冷却室32下
部に設けた不活性ガス吹込み口34から吹込まれる。
【0004】上記コークス乾式消火設備においては、コ
ークバケットの巻上げ、プリチャンバー31投入位置ま
での横行移動、プリチャンバー31装入蓋の開放、プリ
チャンバー31内への赤熱コークスの投入、冷却消火さ
れたコークス切出し時と搬送等の過程で粉塵が発生す
る。このため、コークス乾式消火設備においては、それ
ぞれの過程で発塵部を覆うフード等により吸引除塵する
局所集塵が行われており、局所集塵装置について種々の
提案が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のコークス乾
式消火設備における局所集塵は、発塵箇所を完全に密閉
することができないため、天候、風向きによっては確実
に集塵を行うことができず、粉塵公害を惹起する可能性
がある。特にコークバケットの巻上げ、プリチャンバー
投入位置までの横行移動、プリチャンバー装入蓋の開
放、プリチャンバー内への赤熱コークスの投入過程にお
いては、赤熱コークスによる熱気流に同伴されて、多量
の粉塵が大気中に逃散することは避けられなかった。
【0006】この発明の目的は、上記コークス乾式消火
設備における局所集塵では捕捉できなかった粉塵を捕捉
し、粉塵公害を最小限に抑制できるコークス乾式消火設
備の集塵方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験検討を重ねた。その結果、コーク
ス乾式消火設備を集塵建屋で覆うことによって、粉塵公
害を最小限に抑制できること、また、コークス乾式消火
設備の運転サイクルに対応して発塵箇所の局所集塵と建
屋全体集塵の吸引風量を制御することによって、集塵能
力を低下させることなく、効果的に集塵できるとの結論
に至り、この発明に到達した。
【0008】すなわち、本願の第一の発明は、コークス
乾式消火設備において、発塵箇所を局所集塵すると共
に、コークバケット巻上塔の周囲ならびに冷却塔頂部の
フロア全体を集塵建屋で覆い、建屋全体集塵することを
特徴とするコークス乾式消火設備の集塵方法である。
【0009】また、第二の発明は、コークス乾式消火設
備の発塵箇所を局所集塵すると共に、コークバケット巻
上塔の周囲ならびに冷却塔頂部のフロア全体を集塵建
で覆い、建全体集塵するに際し、コークス乾式消火設
備の運転サイクルに対応して建全体集塵の吸引風量と
局所集塵の吸引風量を制御することを特徴とするコーク
ス乾式消火設備の集塵方法である。
【0010】
【作用】この発明においては、発塵箇所を局所集塵する
と共に、コークバケット巻上塔の周囲ならびに冷却塔
部のフロア全体を集塵建屋で覆い、建屋全体集塵するこ
とによって、コークバケット巻上塔の下端は開口してい
るが、建屋集塵により吸込みとなり、さらにコークバケ
ット内の赤熱コークスの温度のため、煙突効果によって
上昇気流が発生し、コークバケット巻上時の粉塵飛散を
確実に防止することができる。また、局所集塵で捕捉で
きなかった粉塵は、集塵建屋で捕捉されて除塵装置に吸
引導入されて除塵される。このため、コークス乾式消火
設備からの粉塵公害を最小限に抑制することができる。
【0011】また、コークス乾式消火設備の発塵箇所を
局所集塵すると共に、コークバケット巻上塔の周囲なら
びに冷却塔頂部のフロ全体を集塵建で覆い、建
体集塵するに際し、コークス乾式消火設備の運転サイク
ルに対応して建全体集塵の吸引風量と局所集塵の吸引
風量を制御することによって、集塵能力を低下させるこ
となく、全体の集塵風量を最小にすることができ、無駄
な設備投資を抑制して省エネルギーを図ることができ
る。
【0012】コークス乾式消火設備の局所集塵箇所とし
ては、巻上げ機走行集塵、装入ホッパー部集塵、赤熱コ
ークス切出し部集塵、冷却コークス切出し部集塵、冷却
コークスコンベア集塵、大気放散ガス集塵がある。この
うち、冷却コークス切出し部集塵および冷却コークスコ
ンベア集塵については、常にコークスが流れており集塵
する必要がある。しかし、巻上げ機走行集塵、装入ホッ
パー部集塵、赤熱コークス切出し部集塵については、コ
ークス炉の窯出しスケジュールに従い、赤熱コークスが
運搬されるタイミングと、運搬されないタイミングとに
分けられる。したがって、建全体集塵と巻上げ機走行
集塵、装入ホッパー部集塵、赤熱コークス切出し部集塵
の各集塵系の吸引管にアクチェータ付きの弁またはダン
パーを設け、コークスが運搬されないタイミングにおい
ては集塵不要のため、弁またはダンパーを閉塞すること
によって無駄な集塵風量を抑制することができる。
【0013】コークス乾式消火設備における赤熱コーク
スは、巻上塔→巻上げ機走行→装入ホッパーと移動する
ため、赤熱コークスの入っているバケットをリミットス
イッチ等の位置検出器あるいは各機器動作との連動等の
シーケンスを組合せ、アクチェータ付きの弁またはダン
パーを開閉させれば、自動的に全体の集塵風量を低く抑
えた省エネルギー運転が可能となる。また、全体の集塵
風量を一定にした場合は、局所集塵の弁またはダンパー
を閉塞した分だけ建集塵の風量を増加でき、換気回数
を改善することができる。全体の集塵風量を低く抑えた
省エネルギー運転を行う場合は、集塵機ブロワーの電動
機の回転数を、各機器動作との連動のシーケンス制御に
より連動運転を行う。
【0014】
【実施例】以下にこの発明方法の詳細を、実施の一例を
示す図1ないし図4に基づいて説明する。図1はこの発
明方法を実施するコークス乾式消火設備の集塵設備の系
統図、図2は基準となる局所集塵と建全体集塵の集塵
風量の説明図、図3は局所集塵のダンパー開閉と集塵ブ
ロワーの回転数制御による風量制御を行った場合の集塵
風量の説明図、図4は局所集塵のダンパー開閉と建
体集塵の風量制御を組合せた場合の集塵風量の説明図で
ある。図1において、1はコークス乾式消火設備の冷却
塔、2は赤熱コークスを積載するコークバケット、3は
コークバケット2を吊り上げ、冷却塔1の頂部まで横行
し、装入ホッパー4を介して冷却塔1内へ赤熱コークス
を装入する巻上機である。5は冷却塔1で図示しない循
環不活性ガスと熱交換して冷却されたコークスを切出す
コークス切出装置、6はコークス切出装置5で切出され
たコークスを搬送する出口コンベア、7は同じく搬送コ
ンベアである。
【0015】上記コークス乾式消火設備における局所集
塵としては、巻上機3で巻上げられたコークバケット2
からの発塵を防止する巻上塔移動フード8、該巻上塔移
動フード8に接続されたコークバケット2の横行に伴っ
て移動する走行フード9からなり、地上に設置されたバ
グフィルターからなる固定集塵機10に電動弁11を介
して連結された巻上機走行集塵A、装入ホッパー4の赤
熱コークス装入時の発塵を防止する固定集塵機10に電
動弁12、13を介して連結された装入ホッパー部集塵
B、コークス切出装置5の切出し部および出口コンベア
6への積載部を覆うカバー14からなり、固定集塵機1
0に連結されたコークス切出し部集塵C、出口コンベア
6から搬送コンベア7への乗継部15からの発塵を防止
する固定集塵機10に連結されたコークスコンベア乗継
部集塵Dおよび冷却塔1の上部燃焼放散管16、下部放
散管17からの発塵を防止する固定集塵機10に連結さ
れた大気放散ガス集塵Eが設けられている。
【0016】この発明においては、上記コークス乾式消
火設備における局所集塵とは別に、冷却塔1の最上階の
フロアを覆う建屋18と、該建屋18に接続したコーク
バケット巻上げ部の周囲を覆うフード19からなる集塵
建屋20を設け、該集塵建屋20は固定集塵機10に電
動弁21を介して連結された建屋全体集塵Fを形成して
いる。なお、22は吸引ブロワー、23は煙突、24は
循環不活性ガスの循環ブロワーである。したがって、フ
ード19の下端は開口しているが建屋全体集塵Fにより
吸込みとなり、さらにコークバケット2内の赤熱コーク
スの温度のため、フード19の煙突効果で上昇気流が発
生し、コークバケット2を巻上げ時の粉塵飛散を防止す
ると共に、巻上機走行集塵A、装入ホッパー部集塵Bの
局所集塵では捕捉できなかった飛散粉塵を建屋全体集塵
Fにより捕捉し、固定集塵機10により除塵できるよう
構成する。
【0017】上記のとおり構成したことによって、コー
クス乾式消火設備の冷却塔1へ赤熱コークスを積載した
コークバケット2を巻上げる際は、コークバケット2の
巻上げ部の周囲は建屋18に接続したフード19で覆わ
れているから、赤熱コークスの温度のため、フード19
の煙突効果で上昇気流が発生し、コークバケット2を巻
上げ時の発塵は、建屋18内に上昇するから、外部への
粉塵飛散を防止することができる。また、巻上機走行集
塵A、装入ホッパー部集塵Bの局所集塵では捕捉できな
かった飛散粉塵は、建屋18内を浮遊するが建屋全体集
塵Fにより捕捉され、固定集塵機10により除塵され
る。しかも、コークス切出し部集塵C、コークスコンベ
ア乗継部集塵D、大気放散ガス集塵Eの局所集塵も行わ
れているから、コークス乾式消火設備からの粉塵飛散
は、最小限に抑制することができる。
【0018】上記コークス乾式消火設備は、コークス炉
の窯出し作業に伴って冷却塔1への赤熱コークスの装入
を行うが、窯出し作業が開始されると、7〜10分間隔
でコークス炉から赤熱コークスが押出される。また、窯
出し間断時は、一切赤熱コークスの押出しは行われな
い。このうち、冷却塔1への赤熱コークスの装入作業
は、7〜10分間隔のうち、コークバケット2の巻上げ
に約1〜1.5分、赤熱コークスの装入完了までに約3
分程度である。また、冷却塔1への赤熱コークスの装入
作業は、窯出し作業が行われている間、7〜10分間隔
で行われるが、冷却塔1からの冷却されたコークスの切
出しは、連続的に行われている。したがって、前記局所
集塵のうち、コークス切出し部集塵C、コークスコンベ
ア乗継部集塵Dは、常時コークスが流れており集塵する
必要がある。しかし、巻上機走行集塵A、装入ホッパー
部集塵Bについては、冷却塔1への赤熱コークスの装入
スケジュールに従い、コークスが運搬されない時期は、
集塵が不要のため電動弁11、12、13を閉じ、無駄
な吸引風量を抑制することができる。また、電動弁21
により建屋集塵の最適な換気回数を選ぶことができる。
【0019】図2に示すとおり、従来ベースで電動弁1
1、12、13、21の開閉制御がなければ、常に10
0%の集塵風量が必要である。しかし、巻上機走行集塵
Aおよび装入ホッパー部集塵Bは、コークスが通過する
タイミングに併せて電動弁11、12、13を開放して
局所集塵することによって、図3に示すとおり、設備と
しては100%のものが必要であるが、集塵風量は吸引
ブロワー22の回転数制御によって省エネルギーを図る
ことができる。さらに、巻上機走行集塵A、装入ホッパ
ー部集塵Bおよび建屋全体集塵Fの電動弁11、12、
13、21に対しては、コークスが通過時のみ開放して
集塵を行うが、巻上機走行集塵Aと装入ホッパー部集塵
Bの局所集塵の吸引風量は、結局建屋18内から供給さ
れるので、換気回数は建屋18にとって確保される。し
たがって、図4に示すとおり、建屋全体集塵Fを換気す
るに必要な吸引風量があればよく、集塵設備をその分小
型化できる。
【0020】なお、電動弁11、12、13、21の開
閉操作は、赤熱コークスが巻上塔→巻上げ機横行→装入
ホッパー4と移動するため、赤熱コークスの入っている
コークバケット2をリミットスイッチ等の位置検出器あ
るいは各機器動作との連動等のシーケンスを組合せ開閉
させればよい。
【0021】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、コークス乾式消火設備からの発塵を最小に抑制でき
ると共に、集塵能力を低下させることなく、全体の集塵
風量を低減でき、無駄な設備投資を抑制して省エネルギ
ーを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施するコークス乾式消火設備
の集塵設備の系統図である。
【図2】基準となる局所集塵と建全体集塵の集塵風量
の説明図である。
【図3】局所集塵のダンパー開閉と集塵ブロワーの回転
数制御による風量制御を行った場合の集塵風量の説明図
である。
【図4】局所集塵のダンパー開閉と建全体集塵の風量
制御を組合せた場合の集塵風量の説明図である。
【図5】コークス乾式消火設備の全体系統図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 進 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属 工業株式会社 和歌山製鉄所内 (72)発明者 山本 清隆 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (72)発明者 山口 正栄 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 東二テクニカル センター内 (56)参考文献 特開 昭56−116782(JP,A) 特開 昭57−192487(JP,A) 特開 昭52−130801(JP,A) 特開 昭52−136201(JP,A) 特開 昭55−71787(JP,A) 特開 昭60−181189(JP,A) 実開 昭53−58953(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 39/02 C10B 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス乾式消火設備において、発塵箇
    所を局所集塵すると共に、コークバケット巻上塔の周囲
    ならびに冷却塔頂部のフロア全体を集塵建屋で覆い、建
    屋全体を集塵することを特徴とするコークス乾式消火設
    備の集塵方法。
  2. 【請求項2】 コークス乾式消火設備の発塵箇所を局所
    集塵すると共に、コークバケット巻上塔の周囲ならびに
    冷却塔頂部のフロ全体を集塵建で覆い、建全体集
    塵するに際し、コークス乾式消火設備の運転サイクルに
    対応して建全体集塵の吸引風量と局所集塵の吸引風量
    を制御することを特徴とするコークス乾式消火設備の集
    塵方法。
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