JP3296881B2 - 入力装置 - Google Patents

入力装置

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JP3296881B2
JP3296881B2 JP10144593A JP10144593A JP3296881B2 JP 3296881 B2 JP3296881 B2 JP 3296881B2 JP 10144593 A JP10144593 A JP 10144593A JP 10144593 A JP10144593 A JP 10144593A JP 3296881 B2 JP3296881 B2 JP 3296881B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワードプロセッサやパ
ーソナルコンピュータなどの情報機器に用いられる入力
装置に関し、特にライトペンなどを用いた光照射によっ
て手書き入力することができる入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の入力装置1の構成を示
す断面図である。入力装置1は、液晶素子10、デジタ
イザ8および入力ペン9を含んで構成される。液晶素子
10は、透光性基板2,3、透明電極4,5、液晶層6
および接着剤7を含む。たとえばガラスで実現される透
光性基板2,3は、一方表面2a,3aに複数本の帯状
の透明電極4,5が等間隔にそれぞれ形成されている。
該透明電極4,5は、たとえばITO(Indium Tin Oxi
de)で実現される。前記透光性基板2,3の表面2a,
3aは対向するように配置され、かつ前記透明電極4,
5が互いに直交するように配置され、接着剤7で貼合わ
されている。また、基板2,3間には、たとえばネマテ
ィック液晶で実現される液晶層6が配置される。
【0003】前記液晶素子10は、たとえばデューティ
駆動によってマトリクス表示が実施される。すなわち、
前記透明電極4,5の交差部分に形成される一画素を表
示させるために、この画素に対応する電極4,5間に表
示のための充分な電圧が印加され、その他の電極4,5
に前記電圧以下の電圧が印加される。また、前記液晶素
子10の基板3の他方表面3b側には、たとえば磁力線
感知センサや圧電素子などを含む、いわゆるデジタイザ
8が配置される。デジタイザ8は、基板2の他方表面2
b側に配置される入力ペン9で指示することによって生
じる磁界や圧力などを検出する。入力ペン9の指示に対
応した表示は、デジタイザ8の検出結果に基づいて入力
位置を判断し、判断した入力位置に対応する液晶素子1
0の画素が位置する電極4,5間に、表示のための電圧
を印加することで実現される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したような入力装
置1では、液晶素子10による表示品位を向上するため
に画素数を増加する必要があり、引出し電極の数が増加
するとともに、電極幅が細くなるという問題がある。た
とえば、200mm×125mm程度の表示画面に64
0ドット×400ドットの画素を形成する場合は、電極
間ピッチは0.3125mmとなる。
【0005】このため、電極パターンの形成が複雑とな
り、製造が困難となる。また、高価な装置や材料を必要
とするフォトプロセスの導入が不可欠となり、製造コス
トが増加する。さらに、電極幅が細くなると抵抗が増大
して電圧降下が生じ、コントラストが不均一となって表
示品位が低下する。さらに、画素数が増加して電極数が
増加すると、デューティ駆動時の駆動電圧の分割数が増
加し、僅かな電圧差で表示を行うこととなるが、これに
対応した液晶材料が必要であり、開発のための投資が必
要となる。
【0006】したがって、電極数の増加を必要としな
い、高コントラストかつ高精細な表示機能を備える入力
装置の実現が求められている。
【0007】本発明の目的は、比較的低コストで製造す
ることができ、かつ高品位な表示機能を備える新規な入
力装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のアドレ
スが予め設定された入力装置であって、光の照射によっ
て透過状態から散乱状態に変化する液晶材料を一対の透
光性基板間に配置して構成される液晶素子と、前記一対
の透光性基板の一方基板側に配置され、前記アドレスを
表す情報としての凹凸からなるプレピットが複数形成さ
れ、前記凹凸の表面に反射膜が形成されたアドレス基板
と、前記一対の透光性基板の他方基板側から前記アドレ
ス基板に向けて光を照射し、前記反射膜からの反射光で
アドレス信号を検出して指示位置を検出する指示手段と
を含むことを特徴とする入力装置である。
【0009】
【作用】本発明に従えば、入力装置は、液晶材料が一対
の透光性基板間に配置される液晶素子と、液晶素子の一
方基板側に配置されるアドレス基板と、他方基板側に配
置される指示手段とを含んで構成される。前記液晶材料
は、光の照射によってその状態が透過状態から散乱状態
に変化するものであり、たとえばスメクチック液晶や強
誘電性液晶で実現される。前記アドレス基板には凹凸か
らなるプレピットが複数形成されており、その凹凸の表
面には反射膜が形成されている。前記凹凸は、入力装置
に予め設定されるアドレスを表す情報であり、たとえば
前記液晶素子の表示画面を複数に分割して得られる画素
領域を識別するためのアドレスを表す。前記指示手段
は、液晶素子の他方基板側から前記アドレス基板に向け
て光を照射し、前記反射膜からの反射光でアドレス信号
を検出して指示位置を検出する。
【0010】指示手段からアドレス基板に向けて光を照
射すると、液晶素子の液晶材料の状態が透過状態から散
乱状態に変化する。すなわち、前記一対の透光性基板に
対して垂直方向に規則的に配列していた液晶分子が、光
(熱)によって不規則な配列となる。液晶分子が規則的
に配列しているときは液晶素子に入射する外光は透過す
るが、不規則に配列しているときは外光は散乱する。こ
のため、白濁表示が実現される。
【0011】また、指示手段からの光は、アドレス基板
の凹凸表面に形成された反射膜によって反射し、再び指
示手段に入射する。凹所に入射した光は、光の干渉によ
ってその強度が低下するので、反射光の光強度を検出す
ることによって凹凸に対応した情報を検出することがで
きる。該凹凸は液晶素子の表示画面のアドレスを表すも
のであり、反射光を検出することによって指示手段が指
示した位置、すなわち表示位置を検出することができ
る。
【0012】したがって、指示手段が指示した位置が表
示位置となるので、位置ずれが生じることはなく、また
光を照射する領域を小さくすることによって表示を高精
細化することができる。また、液晶駆動用の電極がなく
ても表示を行うことができるので、高精細化に伴って電
極数が増加し、電極幅が細くなるということはなくな
る。このため、電圧降下が生じてコントラストが低下す
るという不都合は生じない。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例である入力装
置21の構成を示す断面図である。入力装置21は、液
晶素子30、アドレス基板26および入力ペン31を含
んで構成される。液晶素子30は、透光性基板22,2
3、液晶層24および接着剤25を含む。透光性基板2
2,23は、たとえばガラス、あるいはアクリル樹脂、
ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂などの合成樹脂か
ら成り、互いに数μm〜十数μmの間隔をあけて対向配
置され、接着剤25によって貼合わされている。また、
基板22,23の間には液晶層24が配置されている。
液晶層24は、たとえばスメクチック液晶または強誘電
性液晶から成る。本実施例では、
【0014】
【化1】
【0015】などのシロキサンポリマーの骨格を持った
フェニルエステル系の液晶高分子と、たとえば
【0016】
【化2】
【0017】あるいは
【0018】
【化3】
【0019】などのビフェニル系およびフェニルエステ
ル系の比較的低分子量の液晶とを混合した液晶材料、す
なわちスメクチックな構造を持つ液晶材料を使用した。
【0020】上述した透光性基板22,23、液晶層2
4および接着剤25は、液晶素子30を構成しており、
該液晶素子30の基板23側にはアドレス基板26が配
置される。アドレス基板26は、ガラスやポリカーボネ
イトなどの透光性を有する基板27の一方表面27a
に、100nm程度の深さのピット列から成るプレピッ
ト部28が形成され、さらにその上にアルミニウムなど
から成る反射膜29が形成されたもので実現される。プ
レピット部28は、前記液晶素子30の表示画面を複数
に分割して得られる画素を識別するアドレスを表す。ア
ドレス基板26は、前記基板27の他方表面27bと液
晶素子30の基板23表面とが対向するように配置され
る。
【0021】指示手段である入力ペン31は、液晶素子
30の基板22側に配置されて光31aを液晶素子30
およびアドレス基板26に向けて照射する。該光31a
はアドレス基板26の反射膜29で反射し、再び入力ペ
ン31に入射する。このような入力ペン31には、照射
した光31aの焦点が自動的にプレピット部28に合う
ように、たとえば反射膜29で反射した光をアドレス信
号と分離して監視することによって焦点ぼけを検出し、
フィードバックを行う非点収差法やフーコー法などの光
ディスクの自動焦点制御技術が応用されている。
【0022】図2は、書込み・消去のメカニズムを説明
するための図である。本実施例で使用したスメクチック
な構造を持つ液晶は、光(熱)よって、液晶分子の状態
がフォーカルコニック状態あるいはホメトロピック状態
となる。前者のフォーカルコニック状態では液晶分子が
基板22,23間で不規則に配列し、液晶層24に入射
した光は散乱する。このため、透過率の低い状態(書込
み状態)となる。後者のホメオトロピック状態では液晶
分子が基板22,23に対して垂直方向に規則的に配列
し、液晶層24に入射した光は透過する。このため、透
過率の高い状態(消去状態)となる。本実施例は、この
ような2つの状態を用いて書込み・消去を行うものであ
るが、この2つの状態は次のようにして制御される。
【0023】すなわち、本実施例で使用した液晶は、あ
る温度まで加熱すると等方性液体となるが、これを急冷
するとフォーカルコニック状態となり、徐冷するとホメ
オトロピック状態となる。また、この液晶は可逆的にフ
ォーカルコニック状態あるいはホメオトロピック状態と
することができる。液晶を等方性液体とする加熱手段と
しては、前記入力ペン31から照射される光(熱)31
aが利用される。
【0024】図3は、書込み・消去時において、入力ペ
ン31から照射される光(熱)31aの印加パルス波
形、およびそれに伴う液晶層24の透過率変化を示す図
である。書込み時には、期間T1の間で入力ペン31が
直流駆動され、光31aが連続照射される。このため、
液晶層24が急激に加熱されて等方性液体となる。入力
ペン31が移動すると液晶層24が急激に冷却されてフ
ォーカルコニック状態となり、透過率が低下して書込み
が実施される。
【0025】一方、消去時には、期間T2の間で入力ペ
ン31がパルス駆動され、光31aが断続的に照射され
る。このとき、照射光31aの周波数は、たとえば1K
Hz〜数KHz程度とされる。光31aが断続的に照射
されると、照射光の実効値が低下して緩やかな加熱が行
われて液晶層24が等方性液体となる。入力ペン31が
移動すると液晶層24が徐々に冷却されてホメオトロピ
ック状態となり、透過率が上昇して消去が実施される。
なお、消去の方法はこれに限るものではなく、たとえば
基板22,23にITOなどから成る透明電極を形成し
て電界を印加しながら冷却する方法であっても可能であ
る。
【0026】図4は、前記入力ペン31の構成を示す図
である。入力ペン31は、半導体レーザ61、カップリ
ングレンズ62、偏光ビームスプリッタ63、1/4波
長板64、対物レンズ65、アクチュエータ66、集光
レンズ67およびフォトディテクタ68を含んで構成さ
れる。半導体レーザ61、カップリングレンズ62、偏
光ビームスプリッタ63、1/4波長板64および対物
レンズ65は、同一光軸上に配置される。
【0027】半導体レーザ61は、レーザ駆動回路69
の制御に基づいて、たとえば波長780nm〜830n
m程度のレーザ光を一方向に照射する。前記レーザ駆動
回路69は、半導体レーザ61を直流駆動するか、ある
いはパルス駆動するかの制御を行う。偏光ビームスプリ
ッタ63は、図4に示されるx軸方向に振動する成分の
光(以下、「P偏光」という)を完全に透過し、y軸方
向に振動する成分の光(以下、「S偏光」という)を完
全に反射する。このため、前記半導体レーザ61から照
射され、カップリングレンズ62を通過した光のうちの
P偏光が偏光ビームスプリッタ63を通過する。通過し
た光は1/4波長板64によって円偏光となり、アクチ
ュエータ66上に設置されている対物レンズ65を通過
して入力ペン31の先端部から出射する。
【0028】入力ペン31からの光は、アドレス基板2
6の反射膜29で反射して、再び入力ペン31に入射す
るが、この反射光は位相がずれることによって円偏光の
回転方向が反転して、再び対物レンズ65および1/4
波長板64を通過する。1/4波長板64を通過した反
射光は直線偏光となるが、このとき振動方向が90°ず
れたS偏光となる。S偏光の反射光は、偏光ビームスプ
リッタ63で反射され、集光レンズ67を通過してフォ
トディテクタ68に入射する。
【0029】たとえば2分割フォトダイオードで実現さ
れるフォトディテクタ68に前記反射光が入射すると、
フォトディテクタ68の電極に電流が流れる。該電流
は、フォトディテクタ68に接続された増幅器70aに
よって増幅され、処理回路72に入力される。処理回路
72は、プレピット部28のアドレス信号を検出する。
処理回路72で検出されたアドレス信号は、たとえば他
の表示手段に入力したり、記憶手段に記憶することがで
きる。また、前記フォトディテクタ68の電極に流れる
電流は、フォトディテクタ68に接続された比較器70
bで基準電流と比較され、フォーカシング駆動回路71
に入力される。フォーカシング駆動回路71は、比較結
果に基づいてアクチュエータ66の動作を制御し、アク
チュエータ66上に設置される対物レンズ65を上下方
向に駆動して自動的に焦点ぼけを調整する。
【0030】図5は、図1の符号32で示される入力ペ
ン31の先端部を拡大して示す断面図である。入力ペン
31の先端部には、中空の球状のヘッド75が設けられ
ている。すなわち、ヘッド75が設けられている入力ペ
ン31のフレーム73の先端部73aは、ヘッド75よ
りも少しだけ大きい球状を成しており、この先端部73
aにヘッド75が回転可能な状態で支持されている。該
ヘッド75には、前記光軸上に挿通孔75a,75bが
設けられており、入力ペン31の最先端部にあたる挿通
孔75aとは反対の挿通孔75bには前記対物レンズ6
5が固定される。また、入力ペン31が液晶素子30の
基板22表面に対して傾斜した状態で指示された場合で
あっても、ヘッド75が回転して対物レンズ65が常に
前記表面に対して垂直となるように調整される。さら
に、前記半導体レーザ61からの光は、ガラスファイバ
74によって対物レンズ65に導かれる。ガラスファイ
バ74は柔軟性を有しており、入力ペン31の傾斜に伴
ってガラスファイバ74も曲げられるので、光軸がずれ
ることはない。
【0031】図6は、前記アクチュエータ66の構成を
示す分解斜視図である。アクチュエータ66はコイル8
1,82、板バネ83,84、フレーム85,ヨーク8
6a〜86c,磁石87a,87bおよび基板88を含
んで構成される。
【0032】コイル81は、コイル81上にホルダ65
aとともに固定される対物レンズ65を上下方向に駆動
するためのものである。また、複数のコイル82は、前
記対物レンズ65を水平方向に駆動するためのものであ
る。複数のコイル82は、前記コイル81の対向する側
面81aに、たとえば接着剤によって接着されてそれぞ
れ固定される。このようなコイル81には複数の板バネ
83,84がたとえば接着剤によって接着される。板バ
ネ83の一方端部は、コイル81のコイル82が固定さ
れた側面81aに対して垂直方向の上面81bに固定さ
れる。このとき、コイル81の中心付近は光が通過する
ため、板バネ83によって光が遮断されることのないよ
うに固定される。また、板バネ84の一方端部は、コイ
ル81のコイル82が固定された側面81a以外の側面
81cに固定される。
【0033】前記複数の板バネ83,84がフレーム8
5に取付けられることによって、コイル81,82がフ
レーム85に固定される。すなわち、前記板バネ83,
84のコイル81に固定された一方端部とは反対の他方
端部には、複数の挿通孔83a,84aが形成されてい
る。また、フレーム85には複数のねじ孔85aが形成
されている。前記板バネ83,84の挿通孔83a,8
4aと対応するフレーム85のねじ孔85aとが合わさ
れて螺嵌される。したがって、前記コイル81,82
は、上下および水平方向に可動な状態で固定される。
【0034】フレーム85に固定されたコイル81,8
2の下部からは磁石87a,87bが、コイル81,8
2に接触しないようにして配置されてフレーム85に固
定される。すなわち、基板88の両端部に磁石87a,
87bがそれぞれ固定され、その上にヨーク86a,8
6bがそれぞれ形成される。また、磁石87a,87b
が固定された基板88の中心付近にはヨーク86cが前
記ヨーク86a,86bとは間をあけて形成される。こ
の様な基板88が前記コイル81,82の下部からフレ
ーム85に固定される。また、基板88の中心付近に設
けられるヨーク86cには、前記半導体レーザ61から
の光が通過するための挿通孔86dが設けられている。
【0035】コイル81,82にそれぞれ電流を通じる
と、板バネ83,84が上下あるいは水平方向に駆動す
る。上下方向への駆動は前記フォーカシング駆動回路7
1の制御に基づいて、コイル81に電流を通じることに
よって実施される。また、水平方向への駆動は、コイル
82に、たとえば数Hz〜数10Hzの周波数で電流を
通じることによって実施される。したがって、コイル8
1上に固定される対物レンズ65が上下および水平方向
に駆動し、レーザスポットは焦点が合った状態で水平方
向に微少に振動する。
【0036】図7は、液晶素子30の表示画面を示す平
面図である。液晶素子30の表示画面は、たとえば20
0mm×125mmの大きさとされる。また、図示され
るように、たとえば視認性の限界である大きさ、すなわ
ち70μm×70μmを1ドット(1画素)41の大き
さとすると、液晶素子30の表示画面は、約2900ド
ット×約1800ドット=約5220000ドットとな
り、このドット数に対応したアドレスが必要となる。
【0037】図8は、プレピット部28に形成された1
アドレス分の複数のピット42を示す平面図である。プ
レピット部28には、前述したように100nm程度の
深さのピット42が複数個形成されている。1ピットの
大きさは、0.8μm程度であり、ピットの繰返しピッ
チは最密状態で1.6μmとされる。アドレスは、2進
数で表すと、3バイト(=24ビット;10進数で16
777216まで表記可能)でよく、長手方向の長さを
38.4μm(=1.6μm×24ビット)としたピッ
ト列を最大で43列(=70μm÷1.6μm)作るこ
とができる。
【0038】図9は、アドレス信号Aの再生原理を説明
するための図である。図9(1)はプレピット部28を
示す平面図であり、図9(2)はアドレス信号Aを示す
波形図である。入力ペン31の光31aを前述したよう
な機械的手段で微小に振動させたときに、該光31aが
プレピット部28を通過した軌跡は、たとえば図9
(1)の符号43で示される走査経路をたどる。光31
aの照射スポット44は1.0μmとされ、前述したよ
うにピット42の大きさが0.8μm程度であり、かつ
ピットピッチが1.6μmであるときには、光31aが
隣接するピット42に重ならないので、良好な再生特性
が得られる。また、該光31aが、最大で43列作るこ
とができる同一のアドレス信号を示すピット列の中か
ら、1列分のピットを照射してアドレス信号を検出する
ことができれば、光31aを照射した位置の特定が可能
となる。
【0039】このようにして図9(1)に示されるピッ
ト42の走査を行うと、図9(2)に示されるようなア
ドレス信号Aが得られる。すなわち、ピット42の凹所
に光31aが当たると、ピット面とその周囲面とからの
反射光は互いに干渉して、前記対物レンズ65外に回折
し、レンズ65に戻る光量が減少してアドレス信号Aの
強度が低下する。このため、凹凸に対応したアドレス信
号Aが得られる。
【0040】続いて、本発明の第2の実施例について説
明する。第2の実施例の入力装置は、第1の実施例の入
力装置21とほぼ同じように構成されるが、液晶層24
として強誘電性液晶を用い、基板22,23の液晶層2
4側表面にそれぞれ透明電極が形成されており、さらに
表示素子を介して一対の偏光板がクロスニコルに配置さ
れていることを特徴とする。
【0041】強誘電性液晶としては、前記実施例のスメ
クチックな構造を持つ液晶によく似たフェニルピリミジ
ン系の骨格に光学活性なキラル構造をもたせ、さらに自
発分極を大きくするために、以下に示される極性基など
を分子鎖の両端につけた液晶材料を用いた。
【0042】
【化4】
【0043】あるいは
【0044】
【化5】
【0045】図10は、本発明の第2の実施例の入力装
置の動作原理を説明するための断面図である。第2の実
施例の液晶素子51は、前記透光性基板22,23に対
応した透光性基板52,53と、透明電極54,55
と、液晶層56とを含んで構成される。基板52,53
間には、前述した液晶材料で実現される液晶層56が介
在され、基板52,53の液晶層56側表面に透明電極
54,55が形成されている。該電極54,55は、た
とえばITOで実現され、基板52,53の全面に形成
されている。また、本実施例で用いた強誘電性液晶は、
基板52,53に対して垂直方向に並んだ液晶分子56
aの自発分極の向きθが揃っている。
【0046】図10(1)は、液晶層56を基板52,
53間に配置した初期状態を示す。すなわち、初期状態
では、液晶分子56aの自発分極の向きθは、+θと−
θとになっている。これに、電界+Eを印加すると、図
10(2)に示されるように自発分極の向きθが−θに
揃う。また、電界−Eを印加すると、図10(3)に示
されるように自発分極の向きθが+θに揃う。また、こ
の印加した電界+E,−Eを除去しても、図10(2)
あるいは図10(3)に示される2つの状態がそれぞれ
保持され、いわゆるメモリ特性を示す。したがって、た
とえば自発分極の向きθが−θに揃った状態で光が遮断
され、+θに揃った状態で光が透過するように偏光板を
配置すれば、書込み・消去が可能となる。
【0047】すなわち、前記入力ペン31を直流駆動
し、液晶素子51に光31aを連続照射して加熱する
と、液晶層56の液晶分子56aが等方性液体となる。
さらに、電界+Eを印加しながら冷却すると、図10
(2)に示されるように液晶分子56aの自発分極の向
きθが−θに揃う。この状態では入射光が遮断され、書
込みが実現される。また、等方性液体の状態から電界−
Eを印加しながら冷却すると、図10(3)に示される
ように液晶分子56aの自発分極の向きθが+θに揃
う。この状態では入射光が透過され、消去が実現され
る。
【0048】以上のように本実施例によれば、入力ペン
31から光31aを照射することによって表示すること
ができるとともに、光31aを照射した位置、すなわ
ち、表示位置を検出することが可能となる。また、光3
1aを照射した位置と表示位置とが一致しているので位
置ずれがなくなる。さらに、光31aの照射スポットを
小さくすることによって高精細な表示を行うことが可能
となる。さらに、液晶駆動用の電極を形成する必要はな
いので、従来において生じていた高精細化に伴って電極
数が増大することや電極幅が細くなることがなくなる。
このため、電圧降下が生じてコントラストが低下すると
いう不都合は生じない。また、電極形成のための工程が
簡素化されて材料費が低減し、製造コストが低減する。
したがって、表示品位が向上するとともに良品率が向上
する。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、指示手段
からの光の反射光を検出することによって指示した位置
を検出することが可能となる。また、指示手段からの光
によって表示することができるので、指示した位置が表
示位置となり、位置ずれが生じることはなくなる。さら
に、アドレスを表わす情報としての凹凸からなるプレピ
ットが複数形成され、前記凹凸の表面に反射膜が形成さ
れたアドレス基板を用いるから、光の照射スポットを小
さくすることによって表示を高精細化することができ、
加えて、駆動用の電極が不要となるので、表示の高精細
化に伴う電極数の増加や電極幅が細くなることはなく、
コントラストが低下するということはなくなる。したが
って、高品位な表示機能を備える入力装置を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である入力装置21の構
成を示す断面図である。
【図2】書込み・消去のメカニズムを説明するための図
である。
【図3】入力ペン31から照射される光(熱)31aの
印加パルス波形および液晶層24の透過率変化を示す図
である。
【図4】入力ペン31の構成を示す図である。
【図5】入力ペン31の先端部を拡大して示す断面図で
ある。
【図6】アクチュエータ66の構成を示す分解斜視図で
ある。
【図7】液晶素子30の表示画面を示す平面図である。
【図8】プレピット部28に形成された1アドレス分の
複数のピット42を示す平面図である。
【図9】アドレス信号Aの再生原理を説明するための図
である。
【図10】本発明の第2の実施例の入力装置の動作原理
を説明するための断面図である。
【図11】従来の入力装置1の構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
21 入力装置 22,23,52,53 透光性基板 24,56 液晶層 26 アドレス基板 28 プレピット部 29 反射膜 30,51 液晶素子 31 入力ペン 61 半導体レーザ 68 フォトディテクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/033 350 G02F 1/1333 500 G02F 1/1335 520 G06F 3/03 310

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアドレスが予め設定された入力装
    置であって、 光の照射によって透過状態から散乱状態に変化する液晶
    材料を一対の透光性基板間に配置して構成される液晶素
    子と、 前記一対の透光性基板の一方基板側に配置され、前記ア
    ドレスを表す情報としての凹凸からなるプレピットが複
    数形成され、前記凹凸の表面に反射膜が形成されたアド
    レス基板と、 前記一対の透光性基板の他方基板側から前記アドレス基
    板に向けて光を照射し、前記反射膜からの反射光でアド
    レス信号を検出して指示位置を検出する指示手段とを含
    むことを特徴とする入力装置。
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