JP3315432B2 - 紫外線吸収剤 - Google Patents
紫外線吸収剤Info
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Description
ゴム等の紫外線による劣化を防止する紫外線吸収剤に関
するものである。
クは、太陽光のもとに曝されると、変退色したり、変質
したり、強度が低下するが、これは太陽光に含まれる紫
外線が、分子結合を励起したり、切断するためにおこる
現象であり、特に屋外に曝された場合には劣化が著し
い。紫外線吸収剤は、このような紫外線による劣化を防
止する目的で、プラスチック、塗料、ゴム等に配合して
多くの分野で使用されている。
及び酸化チタン、酸化亜鉛等が知られていた。しかしな
がら、前者は、使用中に揮散したり、紫外線により吸収
剤自体が変化を受けて時の経過とともに紫外線吸収能力
が低下する欠点があり、また後者は、光の散乱を利用す
るものであるため透明性に欠ける欠点があった。そのた
め、これらの欠点を改良するために、特開昭58−19
379号公報には、ニッケル、コバルト、マンガン、チ
タン、バナジウム及びバリウムを含有する合成マイカを
主成分とする紫外線吸収剤が提案されており、また、特
開平2−289417号公報、特開平3−8712号公
報には鉄またはセリウムを含有する合成雲母、それに特
開平3−33179号公報にはテルル、ビスマス、鉛、
スズ、タングステン、モリブデン、その他の元素を含む
合成マイカを主成分とする紫外線吸収剤が記載されてい
る。
を主成分とする紫外線吸収剤は紫外線により吸収剤自体
が劣化することはないが、その明細書の詳細な説明から
判断すると、上記の合成マイカの実際の製造において
は、何れの場合も熔融法で製造すると見做されるため、
有機高分子材料や塗料等に配合する場合は、あらかじめ
上記の合成マイカを強力な粉砕機で微粉砕する必要があ
るという欠点がある。しかし、強力な粉砕機を用いて
も、紫外線吸収剤として有機高分子材料や塗料等に混合
する場合の好ましい大きさである、厚みが0.5ミクロ
ン以下、長さが2.5ミクロン程度に微粉砕することは
経済的に極めて困難である。また、特殊な高級品の有機
高分子材料や塗料等の配合に望まれているような、極め
て微細で、厚みが0.1ミクロン程度で、アスペクト比
が20以上のものを製造することはできないという問題
がある。
有し、且つ極めて微細で、厚みが0.1ミクロン程度、
アスペクト比が20以上の合成マイカや、厚みが0.5
ミクロン以下で長さが2.5ミクロン程度の合成マイカ
からなる紫外線吸収剤を開発する。
者等が鋭意研究した結果、膨潤性合成雲母の層間イオン
の特定量をCu、Pb、Fe、Sn、Ni、Co、Z
n、Ba及びTiなどのイオンと溶液中でイオン交換し
たイオン交換体を紫外線吸収剤として用いることにより
上記の課題を解決することができることを見いだして本
発明を成すに至った。
母の層間イオンのうち、交換性陽イオンの10〜90当
量%をCu、Pb、Fe、Sn、Ni、Co、Zn、B
a及びTiからなる群から選ばれる1種または2種以上
のイオンと溶液中でイオン交換させて得られるイオン交
換体の1種類あるいは2種類以上を主成分とすることを
特徴とする紫外線吸収剤である。
母が、タルクとケイフッ化アルカリもしくはフッ化アル
カリの混合物を加熱処理して得られる下記一般式で表さ
れる請求項1に記載の紫外線吸収剤である。 α(Na,Li)F・β(aMgF2 ・bMgO)・γSiO2 (式中のα、β、γ、a及びbは各々係数を表し、αは
0.1〜2、βは2〜3.5、γは3〜4、a、bは0
〜1を示し、a+b=1である)
用いる膨潤性合成雲母は公知の方法で製造することがで
きる。例えば、ケイフッ化物、アルミナ、シリカ、およ
びマグネシアの混合粉末を電気炉中で加熱溶融して製造
することができる。ここで使用するケイフッ化物はケイ
フッ化ナトリウム及び/またはケイフッ化リチウムが一
般的に用いられる。しかし、本発明で用いる膨潤性合成
雲母として、特開平2−149415号公報に記載され
ているようにタルクとケイフッ化ナトリウム及び/また
はケイフッ化リチウムの微粉砕物を混合し、1000℃
以下で加熱処理して得られる膨潤性合成雲母が膨潤性の
点および層間の陽イオン交換容量が大きい点で優れてお
り、また、極めて微細なものが得られるので粉砕が不要
である点からも好ましい。層間のイオンは交換性陽イオ
ンと非交換性陽イオンとよりなっている。
の層間にある交換性陽イオンであるリチウム及び/また
はナトリウムイオン等の特定量を、Cu、Pb、Fe、
Sn、Ni、Co、Zn、Ba及びTiからなる群れか
ら選ばれる1種または2種以上の金属イオンと、溶液中
でイオン交換反応させて、層間にこれらの陽イオンがイ
ンターカレートされていることが肝要である。
込み、極めて小さい微粒子で分散しており、そこへ上記
金属イオンの水溶液あるいはゾル溶液を混ぜると層間に
ある交換性陽イオンとの間でイオン交換反応がおき、金
属イオンが層間にインターカレートされる。
種の金属イオンの水溶液あるいはゾル溶液を混合して、
生成したイオン交換体の紫外線吸収能、及び生成する粒
子の形状や大きさに注目し、種々の条件でイオン交換反
応テストを繰返した結果、良好な紫外線吸収効果を示し
たのは、金属イオンとしてCu、Pb、Fe、Sn、N
i、Co、Zn、Ba及びTiをインターカレートした
イオン交換体であった。
どの性状については、イオン交換したこれらの金属の置
換量が増すとともに膨潤性が減って非膨潤性の性質を持
つようになり、膨潤性合成雲母の層間にある交換性陽イ
オンの10〜90当量%をイオン置換することにより、
極めて微細で厚みが0.1ミクロン程度でアクペクト比
が20以上のイオン交換体が生成することが判った。
類、イオン交換反応条件等により最適条件は異なるが、
何れの場合も交換性陽イオンの置換量(当量%)が10
当量%以下では生成するイオン交換体の膨潤性が強すぎ
て凝集が不十分なため、溶液からの分離が極めて困難と
なり、また、90当量%以上になると非膨潤性の性質が
強くなり過ぎて微細なイオン交換体が過度に凝集・集合
してしまうため、厚みが0.1ミクロン程度の極めて微
細なものが得られなくなる。
度でアスペクト比が20以上のイオン交換体の生成条件
には、イオン交換反応させるこれらの金属イオンの塩の
形態、液のPH、反応温度等もある程度影響する。ま
た、陽イオン交換反応は水溶液中で行う他に、水にアル
コールを添加したアルコール水溶液中でも行うことがで
き、また、陽イオン交換の比率を高めるため、交換反応
を2回、3回と繰り返すことも有効である。生成したイ
オン交換体は、溶解質から分離・洗浄・濃縮を行い、そ
のまま液状で使用したり、あるいは乾燥、粉状にして紫
外線吸収剤として使用する。
n、Ba及びTiを含む本発明のイオン交換体は、実際
にインターカレートする金属により吸収波長が異なるな
どその紫外線吸収能特性が異なるため、上記のように溶
液中でインターカレートする際に2種以上の元素を同時
にあるいは順次にイオン交換反応により層間にインター
カレートしたり、異なる金属を含む生成物を互いに混合
することにより、望みの紫外線吸収能を有する紫外線吸
収剤を得ることもできる。
オン交換体の乾燥方法としては公知の乾燥方法を用いる
ことができるが、望ましいものとしては、凍結乾燥、噴
霧乾燥等があり、乾燥条件を選ぶことにより、乾燥時に
凝集・集合を生じさせることなく微細で、厚みが0.1
ミクロン程度でアスペクト比が20以上のものを得るこ
とができる。一方、乾燥効率を高めるために、通常の乾
燥方法やドラムタイプの流動乾燥方法等を採用する場合
は、乾燥時に凝集・集合がおこり易く、目標としている
厚みが0.5ミクロン以下で長さが2.5ミクロン程度
の好ましい粒径にするには粉砕が必要になるが、通常の
粉砕機を用いて容易に上記の目標粒径を有する製品とす
ることができる。
ターカレートして紫外線吸収効果を示す金属であるC
u、Pb、Fe、Sn、Ni、Co、Zn、Ba及びT
iは上記従来技術の合成雲母に使用されているが、実際
上は、ケイフッ化アルカリと金属酸化物を含む各種の無
機物を混合して1400℃程度に加熱して溶融する“い
わゆる溶融法”でこれらの金属を含む合成雲母を製造し
ているので、これらの金属は合成雲母の3層構造中に含
まれているのか、層間にインターカレートされているの
か、それとも単に金属と混合しているのかは明確でな
く、上記従来技術から推定すれば、これらの金属の大部
分は合成雲母の3層構造中に含まれているか、単に金属
と混合しているかのどちらかであると考えられる。
オンやリチウムイオンなどをこれらの金属イオンと溶液
中でイオン交換反応させるという溶液法により製造する
ので、層間にこれらの金属陽イオンがインターカレート
したイオン交換体となる。従って、上記従来技術のもの
と構造的に全く異なるものである。また、膨潤性合成雲
母の層間にあるナトリウムイオンやリチウムイオンなど
の交換性陽イオンの特定量、即ち10〜90当量%をこ
れらの金属陽イオンでイオン置換することにより、極め
て微細で、厚みが0.1ミクロン程度でアクペクト比が
20以上のイオン交換体を得ることができる。
するが、本発明の主旨を逸脱しないかぎり実施例に限定
されるものではない。 (膨潤性合成雲母の製造) 特開平2−149415号公報に記載されている方法に
準じて膨潤性合成雲母を製造した。 (製造例) ボールミルにより平均粒径が2μmとなるように粉砕し
たタルク80重量%に対し、その平均粒径が同じく2μ
mであるNa2 SiF6 20重量%を混合し、混合物を
磁性ルツボに入れ、電気炉で800℃、2時間保持して
製造した。生成物は2μm程度の微細な粉末であり、生
成物の層間陽イオン交換容量は0.099当量/100
gであった。
2 、NiCl2 、CoCl2 、ZnCl2 、BaCl
2 、Ti(SO4 )2 の各々の5%水溶液(但し、Ti
(SO4 )2 は希硫酸を若干加えて溶解した。) 原料1の2%水懸濁液をつくり、1時間程度攪拌して充
分に分散させる。次に水懸濁液を攪拌しながら、原料2
の金属溶液が、原料1の層間陽イオンのうち、交換性陽
イオンの10〜90当量%をその金属イオンで交換でき
る量を添加し、引き続き2時間程度攪拌を続けて、充分
に置換反応を進行させる。攪拌を停止すると生成した金
属置換されたイオン交換体が適度に凝集しており、沈降
する。これを濾過、水洗して充分に溶解質を分離し、濃
縮する。このようにして得られたものを乾燥処理する。
乾燥は凍結乾燥してテストサンプルをつくった。なお、
実施例10はTiとFeの置換反応を順次行ってテスト
サンプルをつくり、実施例11は実施例3と実施例9で
得られたテストサンプルを混合して調製した。得られた
サンプルについて紫外線吸収率、粒子の厚み、及びアス
ペクト比を測定し、結果を表1に示した。
溶液をドクターブレードにて石英ガラス板に塗布して乾
燥した後、凍結乾燥して得られた各々のサンプルをチー
クブラシにて均一に塗布して測定用サンプルをつくり、
分光光度計により280nmの紫外線吸収率を測定す
る。また、場合により380nmの測定を追加した。 (粒子の厚み及びアスペクト比の測定) 凍結乾燥して得られたサンプルにつき査型或は透過型電
子顕微鏡を用いて厚みと長さを測定して求めた。
溶解質を分離し、濃縮して得られた溶液を110℃で静
置乾燥し、ホソカワミクロン(株)のサンプルミルで粉
砕して得られたテストサンプルにつき、走査型或は透過
型電子顕微鏡で厚みと長さを測定したところ、何れのサ
ンプルも厚みが0.5ミクロン以下で長さが2.5ミク
ロン程度であった。
同様なテストで、280nmの紫外線吸収率(%)を測
定したところ、9%であった。
うち、交換性陽イオンであるナトリウムの95当量%程
度をイオン交換した場合は、液から結晶を分離したの
ち、凍結乾燥したサンプルは、何れの場合も結晶の厚み
が0.2μm以上であり、また、そのアスペクト比は1
0以下であった。
ppm、紫外線吸収剤を含まないポリプロピレン(MF
R=5.0g/10min.)やポリエチレン(MFR=
1.0g/10min.)のペレットにドライブレンドした
後、シリンダー温度230℃に設定されたスクリュー径
30mmの同軸方向二軸押出機に供給し、押出後造粒し
た。造粒した樹脂は射出成形によって試験片を作成し
た。得られた試験片をサンシャイン型ウエザロメーター
で2000時間試験を行った。評価は引張試験(UT
S)及び伸び(%)(3号ダンベルで打ち抜いた試験片
で、テンシロンを用いて引張速度200mm/min.の速度
で測定した)により行った。ウエザロメーター2000
時間試験後の引張試験(UTS)及び伸び(%)の残率
は約50%以上と高く、市販の耐候性処方のポリプロピ
レンやポリエチレンの場合と比較して同等、あるいはよ
り優れている結果が得られた。市販の紫外線吸収剤(有
機化合物)を用いた場合は試験片の表面に紫外線吸収剤
が移行し、水などにより洗われて含有量が減少し、紫外
線吸収効果が減少したが、本発明の紫外線吸収剤の場合
はそのようなことがなく、長期に亘り紫外線吸収効果が
高かった。
は微細で厚みが0.1ミクロン程度、アスペクト比が2
0以上の性状を有し、溶液状のもの、及びそれを乾燥し
て得られる粉体の2種類がある。溶液の乾燥方法と乾燥
条件を選ぶことにより微細で、厚みが0.1ミクロン程
度アスペクト比が20以上の粉体を製造できるととも
に、通常のバッチ式やドラムタイプ乾燥機を用いる場合
は乾燥したものを粉砕することにより、アスペクト比は
低下するが、低生産コストで微細な粉体を得ることがで
きる。このようにして得られた本発明の紫外線吸収剤は
イオン交換体であるため、太陽光により劣化せず、耐薬
品性、耐水性などの化学的耐久性にすぐれており、プラ
スチック、塗料、ゴム等の紫外線による劣化を防止する
目的で、それらに混合して使用することができるので極
めて有用である。特に、今後は太陽光に曝されるプラス
チック製品、塗料、ゴム等種々の商品の原料のポリプロ
ピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリエス
テル、ナイロン等のポリアミド、ポリスチレン、AB
S、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリフェ
ニレンサルファイドなどのエンジニアリングプラスチッ
クス、液晶性ポリエステルや液晶性ポリアミドなどの液
晶性プラスチックス、EPR、EPDM、合成ゴムなど
のゴムなどの有機高分子化合物のリサイクル使用が資源
保護の立場よりますます盛んになると予想されるため、
これらに配合して紫外線による劣化を防止できる本発明
の紫外線吸収剤の産業上の利用価値は非常に大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 膨潤性合成雲母の層間イオンのうち、イ
オン交換可能な陽イオンの10〜90当量%をCu、P
b、Fe、Sn、Ni、Co、Zn、Ba及びTiから
なる群から選ばれる1種または2種以上のイオンと溶液
中でイオン交換させて得られるイオン交換体の1種類あ
るいは2種類以上を主成分とすることを特徴とする紫外
線吸収剤。 - 【請求項2】 膨潤性合成雲母が、タルクとケイフッ化
アルカリもしくはフッ化アルカリの混合物を加熱処理し
て得られる下記一般式で表される請求項1に記載の紫外
線吸収剤。 α(Na,Li)F・β(aMgF2・bMgO)・γSiO2 (式中のα、β、γ、a及びbは各々係数を表し、αは
0.1〜2、βは2〜3.5、γは3〜4、a、bは0
〜1を示し、a+b=1である) - 【請求項3】 イオン交換体のアスペクト比が5以上で
ある請求項1または2に記載の紫外線吸収剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫
外線吸収剤を、プラスチック製品、塗料またはゴム製品
に配合することを特徴とするプラスチック製品、塗料ま
たはゴム製品の紫外線による劣化を防止する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14897392A JP3315432B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 紫外線吸収剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14897392A JP3315432B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 紫外線吸収剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05320620A JPH05320620A (ja) | 1993-12-03 |
| JP3315432B2 true JP3315432B2 (ja) | 2002-08-19 |
Family
ID=15464822
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14897392A Expired - Lifetime JP3315432B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 紫外線吸収剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3315432B2 (ja) |
-
1992
- 1992-05-18 JP JP14897392A patent/JP3315432B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05320620A (ja) | 1993-12-03 |
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