JP3318351B2 - 炭化水素の燃焼用触媒 - Google Patents

炭化水素の燃焼用触媒

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭化水素の燃焼用触媒に
関するものであり、特にボイラー、航空機用ジェットエ
ンジン、自動車用ガスタービン、発電用ガスタービンな
どの高温燃焼器に使用可能な燃焼活性が高く、耐熱性に
優れた炭化水素の燃焼用触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭化水素を酸素の存在下、炭酸ガスと水
蒸気に完全酸化させる触媒としては白金、パラジウムな
どの白金族金属をアルミナ、シリカ等の無機耐熱材料を
担体として担持させた触媒が最も活性が高いとされ広く
使用されている。さらに、燃焼活性および耐熱性を改良
するために広く研究され、種々の触媒も提案されてい
る。例えば、特開昭60−222145号公報に示され
ているように、アルミナにLaなどの希土類元素を添加
して耐熱性を改良する方法が提案されている。
【0003】また、最近ではジルコニアの触媒作用が注
目され、ジルコニアも燃焼触媒の担体として用いること
が検討され、そして、ジルコニアの場合には耐熱衝撃性
が低いことから、Mg,Ca,Yなどを添加した安定化
ジルコニアについての研究が行われている。しかし、こ
れらのアルミナ、シリカ、ジルコニア等の無機耐熱材料
を担体とした触媒を高温燃焼に用いた場合、燃焼活性は
著しく低下してしまうことや、触媒活性金属として使用
される白金、パラジウムなどの白金属金属は高価である
という問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】一般に燃焼活性は触
媒活性金属の分散性に依存し、また、触媒活性金属の分
散性は担体表面積に依存すると考えられている。このよ
うな観点から、高温燃焼用触媒の開発には高温でも大き
な表面積を有し、耐熱性に優れた触媒担体の開発が重要
となっている。本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、触媒燃焼方式の高温燃焼器などに用いる高温でも高
い活性を有し、耐熱性に優れた炭化水素の燃焼用触媒を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは炭化水素の
燃焼用触媒について鋭意研究した結果、特定の温度で焼
成して得られる特定の複合酸化物を触媒活性成分とする
ことにより燃焼活性が高く、かつ耐熱性に優れた炭化水
素の燃焼用触媒が得られることを見出し、この知見に基
づいて本発明を達成することができた。
【0006】すなわち、本発明はランタンとジルコニウ
ムをLa/Zrモル比が3/7〜7/3となるように混
合した混合物を空気中で温度700〜1400℃未満で
焼成したことによって得られるランタンとジルコニウム
との複合酸化物La2 Zr27 を触媒活性成分とする
炭化水素の燃焼用触媒に関する。
【0007】本発明でいうランタンとジルコニウムとの
複合酸化物La2 Zr27 は触媒活性成分として用い
られる。
【0008】本発明で用いるジルコニウム塩としては、
水酸化物、塩化物、硝酸塩等が好ましい。
【0009】本発明で用いるランタン塩としては、塩化
物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩等が好ましい。
【0010】本発明においてランタンとジルコニウムの
混合割合は、La/Zrモル比として3/7〜7/3が
好ましい。好ましくは2/3〜3/2の混合割合であ
る。さらに好ましくは1/1の割合である。La/Zr
モル比が3/7未満であると、ランタンと未反応のジル
コニウム酸化物が生成し活性を低下させる。La/Zr
(モル比)が3/7を越えるとジルコニアの触媒作用が
損なわれてしまうことや、耐熱衝撃性に若干の問題が生
じる。
【0011】本発明において触媒担体として少量のアル
ミナ、シリカ、マグネシア、チタニア等の耐火性無機酸
化物を含んでもよい。
【0012】本発明の触媒調製法について述べる。ジル
コニウム塩を水中に溶解させ、これにLa/Zrモル比
が3/7〜7/3となるように所定量のランタン塩を加
えて撹拌させる。生成物を蒸発乾固させた後空気中で3
00〜600℃、30分〜3時間乾燥させる。さらに空
気中で焼成してランタンとジルコニウムとの複合酸化物
La2 Zr27 として触媒活性成分を製造する。
【0013】焼成温度は700〜1400℃未満、好ま
しくは1000〜1300℃の範囲で焼成して、触媒担
体を製造する。700℃未満の温度で焼成した場合に
は、ランタンと未反応のジルコニウム酸化物が生成し、
燃焼活性を低下させることがある。
【0014】触媒担体の形状は押し出し品、錠剤、球
粒、顆粒、粉末、ハニカム構造等のいずれのものも所望
の大きさにして用いることができる。
【0015】本発明でいう炭化水素とは、高温燃焼器の
燃料として用いることのできる、メタン、プロパン、ブ
タンあるいは都市ガス、天然ガス、灯油、軽油等であ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものでは
ない。 実施例−1 本発明に触媒活性成分として使用されるランタンとジル
コニウムとの複合酸化物La2 Zr27 は、以下の方
法で製造される。水酸化ジルコニウムZr(OH)4
25g、水に溶解させたスラリー中に、硝酸ランタンL
a(NO33 ・6H2 Oを68g(La/Zrモル比
=1/1)添加し1時間撹拌した後、蒸発乾固させる。
これを空気中で500℃2時間乾燥した後、空気中で1
000℃2時間焼成してランタン・ジルコニウムとの複
合酸化物Aを得た。得られた複合酸化物のX線回折パタ
ーンをCu−Kα線で測定した結果、複合酸化物はLa
2 Zr27 であった。
【0017】実施例−2 水酸化ジルコニウムZr(OH)4 を25g、水に溶解
させたスラリー中に、硝酸ランタンLa(NO33
6H2 Oを68g(La/Zrモル比=1/1)添加し
1時間攪拌した後、蒸発乾固させる。これを空気中で5
00℃2時間乾燥した後、空気中で1200℃2時間焼
成してランタン・ジルコニウム複合酸化物Bを得た。得
られた複合酸化物の実施例−1と同様の条件で測定した
X線回折パターンは、La2 Zr27 であった。
【0018】比較例−1 水酸化ジルコニウムZr(OH)4 を空気中で500℃
2時間焼成した後、さらに空気中で1000℃2時間焼
成してジルコニウム酸化物粉末Cを得た。得られたジル
コニウム酸化物の実施例−1と同様の条件で測定したX
線回折パターンは、単斜晶のZrO2 であった。
【0019】比較例−2 実施例−1において水酸化ジルコニウムZr(OH)4
を25g、水に溶解させたスラリー中に、硝酸ランタン
La(NO33 ・6H2 Oを7.5g(La/Zrモ
ル比=1/9)添加した以外は同様の方法によってラン
タン・ジルコニウ複合酸化物Dを得た。得られた複合酸
化物の実施例−1と同様の条件で測定したX線回折パタ
ーンは、La2 Zr27 の他に未反応の単斜晶ZrO
2 が検出された。
【0020】以上実施例−1、実施例−2および比較例
−1、比較例−2で得た触媒を円筒型燃焼器に0.3g
充填し、1容量%のメタンを含有するメタン−空気混合
気体を1時間当り9リッター導入して燃焼活性を測定し
た。メタン転化率は入口ガス中のメタン濃度と出口ガス
中のメタン濃度差から求めた。表1にメタン転化率10
%および90%となる反応温度を示す。
【0021】
【表1】
【0022】実施例および比較例から明らかなように、
ランタンとジルコニウムをLa/Zrモル比が3/7〜
7/3となるように混合した混合物を空気中で700〜
1400℃未満で焼成したことによって得られるランタ
ンとジルコニウムとの複合酸化物La2 Zr27 を触
媒活性成分とする炭化水素の燃焼用触媒は、他の金属を
触媒活性金属として用いることなしに、複合酸化物La
2 Zr27 自身で高い燃焼活性を示し、また、耐熱性
が優れていることがわかる。
【0023】
【発明の効果】ランタンとジルコニウムをLa/Zrモ
ル比が3/7〜7/3となるように混合した混合物を空
気中で温度700〜1400℃で焼成したことによって
得られるランタンとジルコニウムとの複合酸化物La2
Zr27 を触媒活性成分とすることにより、燃焼活性
が高く、耐熱性に優れ、かつ安価な炭化水素の燃焼用触
媒が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−168544(JP,A) 特開 昭61−33233(JP,A) 特開 昭63−305938(JP,A) 特開 平6−154605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランタンとジルコニウムをLa/Zrモ
    ル比が3/7〜7/3となるように混合した混合物を空
    気中で温度700〜1400℃未満で焼成したことによ
    って得られるランタンとジルコニウムとの複合酸化物L
    2 Zr27 を触媒活性成分とする炭化水素の燃焼用
    触媒。
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