JP3319251B2 - 多重共振構造を有する発光素子 - Google Patents
多重共振構造を有する発光素子Info
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Description
り、特に発光スペクトルを目的に応じて可変できる有機
発光素子に関する。
としては、電子情報通信学会論文誌「微小共振機構造を
利用した有機発光素子による多色発光素子の検討」(中
山、他2:C−II,Vol.J77−C−II,No.10,P43
7−443,1994年10月)に示されるように、2
個の反射鏡の間に発光素子を設け、その間で共振する構
成としたものがある。
造は、基板上に多層薄膜からなるハーフミラーを形成す
る。次に、その上にITO(インジューム−錫酸化膜)
で透明電極を形成する。さらにその上にトリフェルジア
ミン誘導体、及びアルミキレートからなる発光層を設
け、その上に金属薄膜の反射鏡を兼用した電極を設けた
構成としている。この構成では、発光層で発光した光は
電極とハーフミラーの間で共振をして、特定の波長の光
のみハーフミラーから外部に出射されるものである。
用いた有機発光素子は、共振器の特徴である発光スペク
トルを有していた。すなわち、反射鏡間の実効的な光学
距離の2倍に、反射面において生じる位相シフトによる
波長分を加えた長さを、取り出す波長の整数倍にするこ
とにより共振を得ているため、それを満たすように素子
設計をすることが要請される。
能と構造に応じて、膜厚にそれぞれ設計上の制限があ
る。例えば、液晶素子であればこれまでに報告されてい
る多くのものは、膜厚の領域がμmのオーダであり、こ
れは発光波長より1桁程度長いものである。
め、共振器内に十分な長さを取れない、などの理由によ
って、要求される機能を実現できないことがしばしばあ
った。本発明の目的は、上記問題点を解決し、所望のス
ペクトルの発光を得ることのできる有機発光素子を提供
することにある。
に、本発明では基板上に、第1のハーフミラー層を形成
し、その上に所定の間隔を得るために、酸化シリコンの
透明膜を設け、さらにその上に第2のハーフミラー層を
設け、前記第2のハーフミラー層上にITOの電極を設
け、その上に発光素子層を設け、さらにその上に金属薄
膜の反射鏡を兼ねた電極を設けた構成とした。また、光
励起発光素子構成の場合は、前記のITOが不要であり、
金属薄膜も反射鏡として用いるものである。
より、複数の共振器の特性を組み合わせたものを1つの
素子で実現することができる。
振機能を付加した場合を用いて、原理を説明する。
示したものである。
なガラス基板3上に化1で示されるアルミキレートの発
光層2を形成しその上に反射鏡を形成する金属薄膜層1
を形成したものである。
図2(b)に示すような発光スペクトルを得られること
が分かっている。
能を付加したもので、前記ガラス基板3と発光層2との
間に酸化チタンと酸化シリコンの薄膜を多層に積層して
ハーフミラー層4を形成したものである。これにより、
素子の発光波長に近い特性の波長を出力するものであ
る。
示す。図のように波長500nm付近に発光のピークが
見られる。
造の発光素子の、発光層とハーフミラー層間にバッファ
層5を設けたもので、このバッファ層5により発光波長
より約1桁長い特性長の共振器としたものである。
を示す。図のように、共振域内に複数のピークの発生が
見られる。これは、共振器の特性長が長く、共振条件を
満たす波長のそれぞれの間隔が短くなったためである。
なお、ピークの包絡線は、略図1(b)の発光スペクト
ルの形状に近い形となっている。
光素子の一例を示す。
た、光励起発光素子に本発明を適用したものである。
酸化チタンTiO2(膜厚54nm)と酸化シリコンSi
O2(膜厚86nm)を5層積層した多層膜からなる第1
のハーフミラー層4aを形成し、その上に酸化シリコン
の透明膜を約2μmの厚さに積層する。次にTiO
2(膜厚54nm)とSiO2(膜厚86nm)を4層積
層した第2のハーフミラー層4bを形成し、その上に発
光層として化1に示す昇華精製処理した同仁化学製のア
ルミオキシン錯体(以下ALQと略称する)を用いた3
50nmの厚さの膜を形成した。さらにその上に、金属
薄膜の反射鏡を形成した。なお今回の素子では前記金属
薄膜にはインジュームを用いて形成している。
に紫外線ランプを用いて実験した結果の発光スペクトル
を図1(b)に示す。図に示すように、図4(b)の発
光スペクトルと同様に複数のピークが発生している。ま
た、このピークの包絡線は図3(c)の発光スペクトル
の形状に近い形になっている。すなわち、本構造とする
ことにより、図3(a)と図4(a)の構成の2つの発
光波長の特徴を合わせ持っていることが分かる。
より、複数の共振器の特性を組み合わせた素子を製作で
きるものである。
(a)は有機EL素子に2重共振構造を適用した素子の
断面図を示したものである。
2層(54nm厚)とSiO2層(86nm厚)を5層積層
して構成したハーフミラー層4aを形成する。前記ハー
フミラー層4aの上に厚さ2μmの酸化シリコンの透明
膜のバッファ層5を形成し、その上にITOからなる透
明電極7を設け、その上に化2に示すトリフェニルジア
ミン誘導体(以下TADと称す)層2−1(膜厚50n
m)と先に説明したALQ層2−2(膜厚50nm)か
ら成る発光層2を真空蒸着により形成している。発光層
2の上にインジウム薄膜からなる電極としての金属薄膜
層1を設けこの膜の発光層側を反射鏡面としても用いる
構成としている。
スパッタによりハーフミラー層4aを形成する。
にスパッタにより厚さ約2μmの酸化シリコン(SiO
2)よりなるバッファ層を形成する。
2とSiO2層を交互にスパッタによりハーフミラー層4
aを形成する。
より形成し、その後そのITO膜をエッチングにより電
極パターンに形成する。
Dの薄膜を真空蒸着により形成する。 (7)前記TAD薄膜の上にやはり真空蒸着によりAL
Qの薄膜を形成する。
ーンを形成し、その後その上にインジウム薄膜を真空蒸
着する。
ガスとしてAr+4%O2 を用いる。またガス圧を1.
3Pa ,ガス流量値を10sccm,基板温度40℃(水
冷却)、サンプルフォルダの回転速度を4rpm ,サンプ
ルとターゲットの距離を50mm、供給するRFパワーは
TiO2が2.6W/cm,SiO2が3.9W/cmとした。
図5(c)に図5(a)の構成とした時の発光スペクト
ルを示す。このように、波長550nm付近にシャープ
なピークを有する光を得ることができる。この光が得ら
れる理由は、先の図2から図4で説明した原理に基づい
たものである。すなわち、発光層で発生した光は第1の
共振器Aによって、図5(b−1)の特性の発光スペク
トルの光が得られ、さらに共振器Bによって図5(b−
2)の特性の発光スペクトルの光が得られる。図5
(c)はこの両者の特性を合成した発光スペクトルとな
ったものである。
の膜厚等を変更することにより任意の特定の波長の発光
スペクトルを得ることができるものである。従って、設
計上の自由度の大きな発光素子を提供できるものであ
る。
発光を膜垂直方向から得られるように設計したが、膜に
対して斜め方向に設計することもできる。その場合、第
1の共振器Aと第2の共振器Bの、それぞれの平均的な
屈折率を一致させることができるか否かによって、正面
からの測定角度により発光スペクトルの変化する状態を
可変することができる。なお、今回の実施例でも、斜め
方向でも類似の発光を見ることができることを確認し
た。
ペクトルのピークの波長を発光波長程度の共振器を作成
することができるが、別機能の素子をその共振器内に作
り込むための膜厚的余裕が小さいため、上記構成とする
ことに2つの素子の機能を1つにまとめた素子を実現で
きる効果は大きい。
の発光層の構成以外に、良く知られている有機発光材料
を用いて発光層を形成することもできることは云うまで
もなく、蒸着による製造方法の他に塗布などによる製造
も可能である。
射鏡1つと半反射鏡(ハーフミラー)2個を用いて2重の
共振構造としているが、目的に応じてハーフミラー層と
バッファ層の数を増やして多重の共振構造とすることも
可能である。
面を示す。
に、光路長可変層を設けたものである。すなわち、図5
の実施例の酸化シリコンのバッファ層5の代わりに、I
TOからなる透明電極層6aとポリマー分散型の液晶層
8とITOからなる透明電極層6bを設けたものであ
る。前記液晶層8に印加する電圧を制御することにより
屈折率を変化させものである。このように構成すること
により、2つのハーフミラー層間の光学的な距離を可変
するようにしたものである。尚、本図では光路長可変層
として液晶を用いているが、可変フィルタ等を用いても
同様の効果が得られる。
液晶層8に印加する電圧を変化させたときの発光スペク
トルを示す。
ときの発光スペクトルで、この場合波長600nmに発
光ピークが発生した。この印加電圧を上げていくと、図
6(b−2)のようにほとんど発光ピークの発生が見ら
れなくなる。この理由は、第1の共振器Aと第2の共振
器Bのそれぞれで発生する発光波長が重ならなくなりあ
たかも発光していないようになっているものである。さ
らに印加電圧を大きくし共振器Bの特性が変化すると、
図6(b−3)のように480nm付近に発光が現れる
ようになる。
光ピークを可変できる発光素子を実現することにより、
本素子の応用範囲を拡大できる。
る電極層を設けることにより、共振器の見かけ上の距離
を可変したが、この構成に限らず、電磁波や圧力,温
度,磁力などを用い、見かけ上の光路長を可変できるも
のであれば、そのまま適用できることは云うまでもな
い。
が、最上層である金属薄膜層1の部分に、ハーフミラー
層を設けることによって基板と反対側の面の光を利用で
きる。また、横方向の光を利用する場合は、不透明基板
とすることもできる。横方向の光を利用する場合は、3
つの反射鏡のうち最低1つを半透過性とすることが必須
要件となる。
膜,半透明金属膜,部分的に透過の窓を開けた全反射膜
を用いることができる。
た一例を示す。
発光素子として前述までに説明した有機の発光素子11
を設け、外部から入力された伝送情報をA/D変換処理
して変換されたデジタル情報に応じて波長の異なる光信
号に変換して、光導波路に出射する。光導波路の途中又
は他端部には、導波路内の光信号を受信する受光変換素
子13が設けられている。本図では導波路の途中に光信
号を受光して電気信号に変換する受光変換素子13を、
それぞれ受信する波長を異ならせて設ける構成を示して
ある。このように、構成することにより大量の通信デー
タをそれぞれ異なる受信者に同時に送信することが可能
となる。
た他の例を示す。
数の有機の発光素子11と12を設け、ここで同時に複
数の波長の異なる光信号を発信し、これを前記光導波路
の途中に設けた複数の受光変換素子13によりそれぞれ
異なる波長の光を受信するように構成してある。なお、
複数の受光変換素子13の内の1つ又は複数を全ての波
長の光を受信できる受光素子からなる受光変換素子とす
ることにより特定の受信者に全ての情報を送信すること
も可能となる。
パネルに適用した場合の一実施例を示す。
マトリックス状に構成したもので、図に示すようにガラ
ス基板3上に、ハーフミラー層4aを格子状に形成しそ
の上に透明電極層6aを画素列毎に設ける(ハーフミラ
ー層は格子状にしなくても良い)。その上に光路長を可
変するため本実施例では液晶層を設けその上に透明電極
6bを画素行毎に設ける、その上にハーフミラー層4b
を積層し、前記ハーフミラー層4bの上部に画素列毎に
ITOからなる透明電極7を設ける。前記透明電極7の
上部に発光部を構成するTAD薄膜2−2とALQ薄膜
2−1を積層しその上に金属電極1を画素の行毎に形成
する。金属電極のALQ薄膜2−1に接する面は全反射
の鏡面となるように形成されている。
透明電極7に電圧を印加して所定の画素の発光素子を発
光させる。この時の発光強度は印加する電圧を制御する
ことにより多階調に可変することができる。また、発光
色に関係する発光波長に関しては、透明電極6aと6b
に印加する電圧を制御して、共振器を構成するハーフミ
ラー層4a,4bと、反射鏡である金属薄膜層1間にお
いて、前記発光素子で発光した光の光路長を可変するこ
とによって、所定の色の波長の光を出力する。このよう
に構成することによって、従来必要であったカラーフィ
ルタ等を不要とし鮮明な画像を形成することができる。
光素子の特性を組み合わせた特性の発光スペクトルを得
られる効果がある。また、角度依存性などの特性を達成
できる。さらに、膜厚設定に関しての自由度が得られる
ため、共振器の中に別個の機能を追加したデバイスを実
現することができる。また、通信に本発光素子を用いる
ことにより受信先の異なる大量のデータを同時に発信で
きる。更に、画像等を表示するディスプレイに適用する
ことに簡単な制御で、鮮明な画像を形成できる。
例の断面図である。
である。
の断面図である。
ある。
である。
に応用した一例である。
に応用した他の例である。
応用した例である。
a,4b…ハーフミラー層、5…バッファ層、6a,6
b…透明電極層、7…透明電極、8…液晶層。
Claims (8)
- 【請求項1】透明基板と、ハーフミラー層と、発光層
と、反射鏡からなる光励起式発光素子において、 前記ハーフミラー層と発光層間に複数のバッファ層とハ
ーフミラー層を形成することにより前記反射鏡と各ハー
フミラー層間で共振器を形成したことを特徴とする多重
共振構造を有する発光素子。 - 【請求項2】透明基板と、ハーフミラー層と、電極層
と、発光層と、反射鏡と電極を兼用した金属薄膜層から
なる発光素子において、 前記ハーフミラー層と発光層間に複数のバッファ層とハ
ーフミラー層を形成することにより前記反射鏡と各ハー
フミラー層間で共振器を形成したことを特徴とする多重
共振構造を有する発光素子。 - 【請求項3】請求項1または、2において、前記発光層
が有機物で構成されていることを特徴とする多重共振構
造を有する発光素子。 - 【請求項4】透明基板上に第1のハーフミラー層,透明
のバッファ層,第2のハーフミラー層,光を当てること
により発光する発光層,反射鏡用の金属薄膜層を積層
し、前記反射鏡と前記第2のハーフミラー層間で第1の
共振器を、前記反射鏡と前記第1のハーフミラー層間で
第2の共振器を構成した多重共振構造を有する発光素
子。 - 【請求項5】透明基板上に第1のハーフミラー層,透明
のバッファ層,第2のハーフミラー層,透明電極,発光
層,反射鏡と電極を兼用した金属薄膜層を積層し、前記
金属薄膜層の反射鏡と前記第2のハーフミラー層間で第
1の共振器を、前記反射鏡と前記第1のハーフミラー層
間で第2の共振器を構成した多重共振構造を有する発光
素子。 - 【請求項6】請求項4または、5において、前記発光層
が有機物で構成されていることを特徴とする多重共振構
造を有する発光素子。 - 【請求項7】請求項4または、5において、前記バッフ
ァ層が外部からの信号に応じて発光層で発生した光の光
路長を可変制御できることを特徴とする多重共振構造を
有する発光素子。 - 【請求項8】請求項7において、前記バッファ層が透明
電極層の間に、液晶層を形成した層で構成されているこ
とを特徴とする多重共振構造を有する発光素子。
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