JP3339886B2 - 反応混合物におけるヒドロシリル化の制御方法 - Google Patents

反応混合物におけるヒドロシリル化の制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応混合物におけるヒ
ドロシリル化の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機ケイ素化合物を製造する既知方法の
1つは、水素化ケイ素を含有する化合物と不飽和化合物
を触媒の存在下で反応させることから成る。この反応は
一般にヒドロシリル化と呼ばれる。その触媒は典型的に
担体上の白金金属、一般に不活性溶媒に使用される白金
化合物または白金錯体であるが、ロジウムやニッケルか
ら成る他の触媒も使用される。スパイア(Speie
r)らの米国特許第2,823,218号には、≡Si
−Hと多重結合によって結合された脂肪族の炭素原子を
含有する化合物とをクロロ白金酸の存在下で反応させる
ことによる有機ケイ素化合物の製造法が教示されてい
る。ラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3,
220,972号は同様の方法を教示しているが、その
触媒はクロロ白金酸の反応生成物である。ルイス(Le
wis)のヨーロッパ特許出願第0337197号で
は、使用される触媒はロジウムのコロイドであって、ケ
イ素を含有する反応物質はケイ素に結合した2〜3個の
水素原子を有する必要がある。
【0003】ヒドロシリル化での技術において知られて
いる主問題点の1つは、反応の完了前の触媒の失活であ
る。触媒を失活させる方法の1つは反応混合物を酸素に
暴露させることであった。例えば、オノプチエンコ(O
nopchenko)らの米国特許第4,578,43
7号は、ヒドロシリル化用の酸素化白金含有触媒とアル
キルシラン(R′RSiH3−x)の使用を教示して
いる。その酸素化白金触媒は触媒に酸素含有ガスを接触
させることによって生成される。特に、その触媒は、反
応前に環境温度でオレフインおよび不活性溶媒(又は非
使用)と混合された触媒中で空気を泡立てることによっ
て酸素含有ガスと接触させる。オノプチエンコによって
教示されたもう1つの方法は、失活が生じるまでヒドロ
シリル化を行ない、室温に冷却し、次に酸素含有ガスを
混合物中で発泡させる方法である。酸素に暴露させた
後、その系を不活性雰囲気下に置いて、その反応を再び
開始させる。
【0004】オノプチエンコの方法はいくつかの欠点が
ある。酸素の導入は常に室温で行なわねばならない。従
って、酸素は反応開始前に導入しなければならない。し
かしながら、不十分な量の酸素が添加されると、触媒は
依然として不活性、換言すると、反応の停止および開始
以外は反応を制御することができない。その触媒が不活
性化されて、反応物質が室温に冷却されたならば、酸素
を導入することもできる。これは、非効率的なプロセス
および再活性化の際に危険な状態をもたらす可能性があ
る。さらに、オノプチエンコの方法は、酸素への暴露後
は反応物質を不活性雰囲気に置く必要がある。最後に、
オノプチエンコの方法は酸素の使用を通して反応速度を
制御する手段を提供していない。
【0005】ディッカーズら(Dickers et
al.)は次の刊行物に触媒として〔RhCl(PPh
〕を使用してプロパン、ヘクス−1−エンおよび
ヘクス−1−エンのヒドロシリル化を開始させるために
酸素の使用を開示している:“Organosilir
on Chemistry.Part 24 Homo
geneous Rhodium−Catalysed
Hydrosilation of Alkenes
and Alkynes:The Roleof O
xygen or Hydroperoxides”,
J.Chem.Soc.,Dalton Trans.
(1980)(2)308.その酸素は反応物質が純化
されたときに必要である。
【0006】最後に、ハロッドおよびチョークの文献
〔Harrod, J.F.andChalk,A.
J.“Hydrosilation Catalyze
dby Group VIII Couplexe
s”,Org.Synth.Met.Carbonyl
s.(1977)(2)673−704,p682&6
83〕には、酸素はヒドロシリル化において助触媒であ
ること、そしてこれは大規模でヒドロシリル化を行なう
人々の間では知られており、触媒活性を維持するために
反応の慎重な曝気が必要であることが開示されている。
ハロッドおよびチョークは、酸素がヒドロシリル化に効
果を有するということを繰り返しているに過ぎない、そ
して上記第683頁で彼等は酸素がいかにヒドロシリル
化に作用するかを推測しているが、彼等はヒドロシリル
化を制御する鍵を開示していない
【0007】。
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、反応混合物中の白金に対する酸素の溶液濃度を制御
することによって反応混合物におけるヒドロシリル化を
制御する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケイ素に結合
された1〜3個の水素原子を有する水素化ケイ素と不飽
和化合物を反応させて有機ケイ素化合物を生成させるこ
とを含むヒドロシリル化を制御する方法に関する。該反
応は、白金金属、白金化合物および白金錯体から選択し
た白金触媒を使用して触媒化される。その反応中に酸素
を導入して反応速度、等を制御する。
【0009】本発明により、(A)次の一般式〔式中の
各Rは炭素原子1〜30個を有する置換および非置換の
アルキル基および炭素原子6〜16個を有する置換およ
び非置換のアリール基から成る群から独立に選び;各
R′は炭素原子1〜6個を有するアルキル基から独立に
選び;R″はRおよび水素原子から成る群から独立に選
ぶ、但し各分子における少なくとも1つのR″は水素原
子である;uは1、2又は3の値を有する。但しu+y
3;vは0又は1又は1以上の整数の値を有し;wは
1〜3の値を有し;xは1〜3の値を有し;yは0〜2
の値を有し;そしてzは0〜2の値を有する、但しw+
3である〕を有する水素化ケイ素から選んだ水素化
ケイ素と:
【0010】(i) RSiH4−x , (ii) RSiCl4−y−u , (iii) R(R′O)4−z−w SiH及び (B) 置換又は非置換の不飽和ケイ素化合物又はその
混合物を、 (a)担体上の白金金属、 (b)白金化合物、および (c)白金錯体 から成る群から選んだ触媒の存在下で反応させることか
ら成ることを特徴とする反応混合物における白金に対す
る酸素の溶液濃度を制御することによる反応混合物にお
けるヒドロシリル化の制御方法が提供される。
【0011】
【実施例】反応中の酸素の存在は、酸素の溶液濃度を反
応混合物中の白金に対して制御するときの反応速度およ
び添加の選択性を高める。
【0012】前記のように、本発明に有用な水素化ケイ
素としては、例えば次式の化合物または化合物の混合物
を挙げることができる。
【0013】
【式2】 本発明に有用な水素化ケイ素は、限定ではないが、特に
トリメチルシラン、ジメチルフエニルシラン、ジメチル
シラン、メチルジメトキシシラン、トリエチルシラン、
トリエトキシシラン、トリクロロシラン、メチルジクロ
ロシラン、ジメチルクロロシラン、トリメトキシシラ
ン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタメチルトリシ
ロキサン、ジメチルシロキサン/メチル水素シロキサン
共重合体、メチル水素環状シロキサン、等を挙げること
ができる。
【0014】水素化ケイ素は、(i)置換または非置換
の不飽和有機化合物またはそれらの混合物、(ii)置
換または非置換の不飽和ケイ素化合物またはそれらの混
合物、および(iii)(i)および(ii)の混合物
から成る群から選択した不飽和化合物と反応する。該群
のさらに特定の例は、4〜8個の炭素原子をもったシク
ロアルケニル化合物、2〜30個の炭素原子をもった線
状アルケニル化合物、4〜30個の炭素原子をもった分
枝アルケニル化合物およびそれらの混合物、等である。
有用な不飽和化合物はシクロブテン、シクロペンテン、
シクロヘキセン、シクロヘプテンおよびシクロオクテン
およびそれらの混合物を含む。シクロヘキセンは望まし
いオレフイン性不飽和シクロアルケニル化合物である。
本発明に有用な他の化合物は不飽和線状および分枝アル
キル化合物であって、それらは限定ではないが、1−ヘ
キセンのような末端不飽和をもった化合物およびトラン
ス−2−ヘキセンのような内部不飽和をもった化合物を
含む。
【0015】酸、無水物、アルコール、エステル、エー
テルの形の酸素、ハロゲンおよび窒素を含有するオレフ
イン性不飽和官能性アルケニル化合物のような上記以外
の化合物も本発明に使用される。
【0016】本発明に使用されるハロゲン化オレフイン
性不飽和官能性アルケニル化合物は、塩化ビニル、臭化
アリル、ヨウ化アリル、臭化アリレン、トリ−およびテ
トラ−クロロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロ
ロプレン、塩化ビニリデンおよびジクロロスチレンのよ
うな化合物を例示することができる。
【0017】適当な酸素を含有するオレフイン性不飽和
官能性アルケニル化合物は、アリルおよびビニル・エー
テル、アリルアルコール(ビニルカルビノール)、メチ
ルビニルカルビノールおよびエチニルジメチルカルビノ
ールのようなアルコール類、アクリル酸、メタクリル
酸、ビニル酢酸、オレイン酸、ソルビン酸、リノレニン
酸およびチアウルムグラ酸のような酸類および酢酸ビニ
ル、酢酸アリル、酢酸ブテニル、ステアリン酸アリル、
メタクリレート、エチルクロトナート、コハク酸ジアリ
ルおよびフタル酸ジアリルのようなエステル類を例示す
ることができる。
【0018】適当な窒素を含有するオレフイン性不飽和
官能性アルケニル化合物はインジゴ、インドール、アク
リロニトリルおよびシアン化アリルを例示することがで
きる。
【0019】特にオレフイン性不飽和基の定義内には、
【0020】
【式3】 等のような有機官能性部分によって置換されるオレフイ
ン性不飽和基が含まれる。本発明に有用な不飽和ケイ素
化合物は、例えば、(CH=CH)Si(OR′)
3−p(ここでR′は前記と同一の意味を有しpは1ま
たは2の値を有する)、CH=CHCHSi(O
R′)およびCH=CHCHSi(CH)(O
R′)、等である。
【0021】本法に使用される水素化ケイ素と不飽和化
合物との相対量は技術的に限度がない。不飽和結合、例
えば、エチレンはケイ素に結合した水素原子1個当り化
学量論的に必要なことは明白である。しかしながら、当
量の反応物質を使用することが絶対に必要ではなく、い
ずれかの反応物質は過剰に存在することができる。実際
に、過剰の反応物質、例えば、不飽和化合物はしばしば
反応を完了させるため、或いは最も高価または最も稀薄
な反応物質を最大限利用するために望ましい。従って、
反応物質の比率の選択は大部分が実用性および使用する
反応物質に基く経済性の問題である。Si−H化合物と
不飽和化合物の当量比は1:20〜20:1の範囲内が
望ましいが、さらに一般的な作用範囲は1:2〜2:1
である。
【0022】反応物質の1つまたは両方に溶媒を使用す
ることが望ましい場合がある。使用する溶媒の量は重要
ではなくて、経済的な問題を除いて限度がなく変えるこ
とができる。反応条件下で必要な反応物質に溶解しかつ
不活性であると共に、反応を妨げない溶媒はいずれも使
用できる。反応後の生成物の分離が容易にできるような
溶媒を選択する必要がある。
【0023】本発明に有用な白金触媒は担体上の白金金
属、白金化合物および白金錯体から選ぶ。白金化合物お
よび白金錯体はクロロ白金酸、クロロ白金酸六水和物、
カルステット(Karstedt′s)触媒(Pt#
2,Pt(ViMeSiOSiViMe)、ジ
クロロビス(トリフエニルホスフイン)白金(II)、
シス−ジクロロビス(アセトニトリル)白金(II)、
ジカルボニルジクロロ白金(II)、塩化白金、酸化白
金、等を例示することができる。白金金属は木炭、アル
ミナ、ジルコニア、等のような担体上に付着される。水
素化ケイ素と不飽和化合物の不飽和部分間の反応をさせ
る白金含有材料は本発明に有用である。
【0024】白金含有化合物および白金錯体の適量は広
範囲に変る。不飽和化合物中の不飽和基10億モル当り
1モルの桁の触媒(1モルの白金を提供)濃度が有用で
ある。不飽和化合物中の不飽和基1000モル当り1〜
10モルと高濃度の触媒も使用される。一般に、反応の
経済性が使用する触媒の特定水準を決める。望ましい濃
度は不飽和化合物中の不飽和基の1000モル当り1モ
ル〜1000,000モル当り1モルの白金である。支
持される白金の適量は、例えば、元素白金を基準にして
約0.1〜10重量%、望ましくは約0.5〜5重量%
である。
【0025】本発明に有用な白金触媒は、限定ではない
がさらに米国特許第4,578,497号、第3,77
5,452号、第3,220,972号および第2,8
23,218号に記載されている。
【0026】触媒は取扱いを容易にすると共に必要な少
量の測定を容易にするために溶媒に溶解させる。その溶
媒は不活性であることが望ましい。適当な溶媒はベンゼ
ン、トルエン、キシレンおよびミネラルスピリットのよ
うな各種炭化水素溶媒およびアルコール、各種グリコー
ルおよびエステルのような極性溶媒を含む。
【0027】反応温度は極めて広範囲に変えることがで
きる。最適の温度は存在する触媒の濃度、酸素濃度およ
び反応物質の性質に依存する。最高の結果は、反応を約
20℃〜180℃で開示させ、この範囲内の適当な限度
内に反応を維持することによつて得られる。その反応は
典型的に発熱反応であって、反応温度は反応物質の1つ
の添加速度の制御または反応容器に冷却手段を設けるこ
とによって維持することができる。反応が還流条件下で
行われるような操作温度を用いることが望ましい。
【0028】その反応は大気圧、大気圧以下、又は大気
圧以上の圧力下で行うことができる。条件の選択は主に
反応物質の性質および利用する装置に基づく問題であ
る。非揮発性の反応物質は特に大気圧で加熱することが
適当である。さらに高温での反応物質の揮発性を低下さ
せるには反応を大気圧以上の圧力で行うことが望まし
い。
【0029】反応を完了させる時間量は反応物質、反応
温度、触媒濃度および酸素濃度に依存する。反応の完了
の決定はガス液体クロマトグラフイ−のような簡単な分
析法又は赤外分光法によってできる。
【0030】反応は連続、半連続又はバッチ式の反応器
で行われる。連続式反応器は、反応物質が導入され、生
成物が同時に回収される手段からなる。連続式反応器は
タンク、環状構造物、塔又は同様の他の構造物であっ
て、全体の設計は必須ではない。半連続式反応器は反応
物質の一部を最初に装入して、残部を反応の進行に伴い
連続的に供給する手段から成る。その生成物は任意に半
連続式反応器から同時に回収される。バッチ式反応器
は、全ての反応物質を最初に添加し予め決めたコースの
反応に従って処理を行いその間反応物質を反応器に供給
しないし又反応器から除去もしない手段から成る。典型
的に、バッチ式反応器はかくはん手段を備えた又は備え
ないタンクである。
【0031】本発明における反応は酸素の連続的存在下
で行われる。その酸素は、反応の経過中に制御された量
で添加されたときに、反応速度を制御すると共に添加の
選択性を増進させる手段を提供する。
【0032】酸素は、反応物質の1つ又は反応混合体に
バブリングさせる或いは反応器のヘッドスペースに酸素
を供給することによって反応混合体に添加される。連続
式の場合、反応混合体の表面に酸素を添加するのが、そ
の溶液濃度の平衡を速めるので最適である。換言する
と、重要なことは、白金に対する酸素の溶液濃度であ
る。酸素を反応器の蒸気空間に吹き込む、又は反応器系
に酸素をパージングするような方法による液体表面に酸
素を接触させることは、効率的ではないが、場合によっ
ては必要な酸素を提供する最も安定な方法である。
【0033】添加しなければならない酸素の量は操作条
件、反応物質および存在する触媒の量に依存する。1p
pm〜90重量%、望ましくは1〜5重量%の酸素量で
不活性ガスと混合された酸素を導入することが望まし
い。酸素と混合する不活性ガスは窒素、アルゴン、等の
ような不活性ガスから選ぶ。
【0034】酸素の量は反応速度に重要である。酸素添
加が多過ぎると、反応はゆっくり進行する又は全く進行
しない。また、多過ぎる酸素の存在は有害な副産物およ
び酸化生成物をもたらす。さらに、多過ぎる酸素の存在
は、ある種の水素化ケイ素で生じる爆発条件のために危
険な操作条件をつくる。酸素の添加が少な過ぎると、反
応速度が遅くなり、反応が全く進行しないか、又は反応
完了前に触媒が失活する。当業者は、必要な操作条件お
よび生成物の分配に必要な酸素の最適量を決定すること
ができる。
【0035】次の実施例は特許請求の範囲に記載した本
発明の範囲を限定するものではなく、説明のためのもの
である。
【0036】実験方法:実施例1〜8 実施例1〜8は、温度計、53℃に設定したサーモウオ
ッチ、バブラーに連結されたドライアイス冷却器、試薬
ガスの表面下添加のために23cm長さの使い捨てピペ
ットを備えた温度計アダプタ、加熱マントルおよびかく
はん棒を備えた250mLの3首丸底フラスコで行っ
た。試薬ガス(流量範囲5〜30mL/分)は、添加前
に乾燥剤(CaSO)を充てんした25.4cm長さ
のチューブに通した。実験は、シクロヘキサンとメチル
ジクロロシランとを1:1で前もって混合したもの15
0±1gを使用した。その前もって混合したもの150
gは87.5gのメチルジクロロシランと62.5gの
シクロヘキセン(それぞれ0.76モル)から成った。
その反応は、特にことわらない限りイソプロパノールに
クロロ白金酸10重量%の溶液191μLまたは白金#
2(1,2−ジビニル−1,1,2,2−テトラメチル
ジシロキサンとの白金錯体、4.22重量%の白金)1
34μLを使用して触媒作用を与えた。
【0037】それらの反応物質は250mLのフラスコ
内で混合して、試薬ガスを最少15分間散布した。それ
らの反応物質を迅速に53℃に加熱し、ゆっくり還流さ
せた。実験の開始時間はその溶液が53℃に達したとき
であった。試薬ガスの表面下添加は反応の間中続けた。
【0038】還流は酸素の溶液濃度の制御を容易にする
ので、大部分の実施例において還流を行った。酸素源と
して空気を使用した実施例3の部分の間酸素の溶液濃度
を監視したとき、最大流量で酸素の溶液濃度は室温のと
き酸素の表面下添加で得られた値以下であることがわか
った。従って、大部分の実施例において、還流によって
反応混合体の脱酸素を助け、次に酸素を含有するガスを
添加して酸素増強に必要な酸素量を補給した。
【0039】反応の進行は、ガス入口の温度計アダプタ
ーを除去し、使い捨てピペットで試料をガスクロマトグ
ラフ(GC)自動試料採取器バイアルにサンプリングす
ることによって監視した。ガスクロマトグラフ分析は、
サンプリングの1分以内に本明細書において全ての論議
に直接使用した生成物のGC面積パーセントを与えた。
ガスクロマトグラフ分析は、スペルコ(Supelc
o)社から購入しクロモソーブWHP80/100メツ
シユ・カラム上に50.8cm×0.32cm、10%
SE30を備えたヒューレット・パッカード(Hewl
ett Packard)5710型のガスクロマトグ
ラフで行った。そのガスクロマトグラフは160℃で等
温動作され、熱伝導度検出器を使用した。定量化のため
にヒューレット・パッカード3380型の記録積分装置
を使用した。
【0040】実施例1 シクロヘキセン、メチルジクロロシランおよび100p
pmのクロロ白金酸の混合体をアルゴンと共にパ−ジ
し、53℃に加熱し、大気圧下で1023分間穏やかに
還流させることによって、生成物のシクロヘキシルメチ
ルジクロロシランへ2%だけ転化した。1023分後の
空気導入によって120分で生成物へ完全に転化した。
従って、必要な反応を促進するには空気が必要であるこ
とがわかった。
【0041】実施例3 本例では酸素の溶液濃度の効果を検討した。ヒドロシリ
ル化の速度はN中に2%Oの表面添加で測定した。
比較のために、生成物の面積%と時間の関係曲線を図2
に示す、この実験では空気又はN中に2%のOを使
用した。図2のCは普通のプラント空気そして図2のD
は2%O/98%Nである。速度に大きな相違があ
り、最高速度に必要な最適の酸素溶液濃度があることを
示している。
【0042】実施例4 空気の表面下添加はヒドロシリル化の速度を著しく高め
たので、実施例3の実験を乾燥した純酸素で繰り返し
た。60分後に、僅か6%の出発材料が生成物へ転化さ
れた。その溶液は無色のままであった。酸素の表面下添
加から空気の表面下添加の切替えによって反応は完了し
たけれども、低速度であった。純乾燥酸素の表面下添加
270分での実験の反復はさらに遅いヒドロシリル化速
度を与えた、一旦空気が導入されると24時間後で40
%の転化であった。2、3の予想外の生成物が形成され
た。最も注目されるのは、少量の塩化シクロヘキシル、
数種の低分子量のシロキサンおよびポリシランと共に、
10面積%のメチルトリクロロシランであった。
【0043】実施例5 本例では触媒の量を下げて溶液における酸素と白金との
割合の効果を検討した。他の実験の濃度の半分である5
0ppmのクロロ白金酸で、酸素増強手段として空気の
表面下添加で、その速度はゆっくりであった。53℃で
5時間後、43%だけの転化が生じ、溶液は初期に見ら
れた黄金色から無色に変わり始めた。さらに加熱する
と、純酸素と100ppmのクロロ白金酸を使用した
(実施例4参照)とき観察されたように生成物が形成さ
れた。ヒドロシリル化速度も低下した。1400分後に
僅か66%の転化が見られた。従って、白金/酸素の溶
液濃度比は最高のヒドロシリル化速度に重要である。
【0044】実施例6 この実験は、1−アルケンのヒドロシリル化に酸素が必
要であるか否かを見るために行った。100ppmのク
ロロ白金酸を有しメチルジクロロシランと1−ヘキセン
の1:1モル比の溶液を0℃においてアルゴンをパージ
することによって脱ガスして、温めたとき、ヒドロシリ
ル化は揮発性内容物が装置から排出するように十分勢い
よく進行した。この発見は、全く予想外であった、なぜ
ならば触媒としてクロロ白金酸を使用してメチルジクロ
ロシランとシクロヘキセンの溶液を長時間アルゴン・パ
ージングしても、加熱還流時に2%の転化が見られたか
らである。還流してさらに溶液を脱酸素化した後、長時
間の還流時間後でもヒドロシリル化はもはや生じなかっ
た。1−ヘキセンでは、シクロヘキセンよりも速い速度
でヒドロシリル化が生じることが期待されたけれども、
初ヒドロシリル化速度は強かった。
【0045】実施例7 この実験は、空気を表面下に添加したときと、無空気を
表面添加したときの反応速度を比較した。その目的は、
空気の多くの成分の中でどの成分がヒドロシリル化をす
るかを明示するためであった。無空気とは空気と同一の
割合における純酸素と純窒素との混合体である。図3に
示すように(ここで、図3のEはプラント空気、図3の
Fは反復添加したプラント空気、そして図3のGは純空
気である)、速度に若干の差があったが、試薬ガスを溶
液に導入した方法が異なる(流量の範囲が5〜30mL
/分)ことを考慮すると、それらの差は取るに足らな
い。ヒドロシリル化はアルゴンや窒素のような不活性ガ
スを使用したときかなりの速度で進行しないことが示さ
れたから、無空気がヒドロシリル化の速度を加速させる
ことは、速度増大に関与することを示す。
【0046】実施例8 ヒドロシリル化の速度に及ぼす光の影響を調べた。タカ
ミザワらのヨーロッパ特許出願第0278863号は、
著しく増大された速度が得られることを示唆している。
パイレックスガラス製の実験装置にそのパイレックスか
ら6.3cm離れた所に配置した275ワットのノレル
コ(Norelco)太陽灯で照射したとき、図4(H
は添加空気、Iは反復添加した空気、Jは反復添加空
気、そしてKは空気と光である)に示す空気の表面下添
加中に速度の増大は観察されなかった。光分解中に見ら
れた低速度は、光による装置の加熱および酸素溶解度の
低下によって説明することができる。53℃に保持され
たシクロヘキセン、メチルジクロロシラン、およびクロ
ロ白金酸のアルゴン脱ガス混合体の照射は、994分後
に1.5%の生成物を与えた。これは、実施例1に示し
た熱条件中での1023分後に観察された2%転化に匹
敵する。太陽灯を消して空気を表面下に導入すると、1
00分後に90%以上の転化がえらた。従って、光はヒ
ドロシリル化の速度を増大させない。
【0047】実験方法:実施例9〜14 実施例9〜11および15〜17は、温度計、出発材料
の穏やかな還流を維持する点に設定されたサーモウオッ
チ、バブラー・ガス出口に連結されたドライアイス冷却
器の側に置いた還流冷却器、ガスの表面下添加(特にこ
とわらない限り9mL/分)用の長さ15cmの使い捨
てピペットを備えた温度計アダプター、加熱マントルお
よび長さ2.5cmの磁気かくはん棒を備えた100m
Lの4首丸底フラスコで行った。その試薬ガスは、反応
物質に導入する前に乾燥剤(Drierite,CaS
)を充てんした長さ20.3cmのチユーブに通し
た。 触媒源としては、イソプロパノール(密度0.7
85g/mL)中に10重量%のクロロ白金酸(H
tCl・6HO,FW517.93)の溶液を使用
した。実験は全ての前記と同一のモル比の触媒を使用し
た。反応物質および溶媒は全て、触媒の添加前にフラス
コに装入し加熱して穏やかに還流させた。実験の開始時
間は触媒を添加したときであった。
【0048】反応の進行は、フラスコの4首からストッ
パーを除去し、ガスクロマトグラフ自動試料採取器バイ
アルに使い捨てピペットを装入して試料採取することに
よって監視した。ガスクロマトグラフ分析は、試料採取
後数秒以内で特にことわらない限り本明細書における全
ての議論に直接使用された生成物の面積%を提供した。
ガスクロマトグラフ分析は、J&Wサイエンテイフイ
ック社から購入したヒューレット・パッカード(Hew
lett Packard)5890型ガスクロマトグ
ラフ(15m×0.25mm内径、デュラボンド(Du
rabond)−1(0.25μの厚さ)カラムを備え
る)で行った。そのガスクロマトグラフは38℃のプロ
クラムで1分間運転し、300℃の温度になるまで15
℃/分の温度上昇をさせ、その温度に5分間保持した。
定量化にはヒューレット・パッカード3390型記録用
積分装置を使用した。
【0049】実施例9 本例では、溶媒としてヘキサンを使用して反応速度に及
ぼす希釈剤の影響を検討した。17.5gのCHHS
iCl(0.15モル)、12.5gのシクロヘキセ
ン(0.15モル)、20gのヘキサン(0.23モ
ル)および38μLのクロロ白金酸/IPA溶液と共
に、上記の方法および装置を使用した。空気は表面下に
9mL/分の流量で導入した。その反応混合体は58℃
に加熱した。35gCHHSiCl(0.3モ
ル)、25gシクロヘキセン(0.3モル)および76
μLのクロロ白金酸/IPA溶液を使用した実験を行う
ことによって比較を行った。反応に及ぼす希釈剤の影響
は少なかった。図5(Mはヘキサン希釈剤、そしてLは
無希釈である)に示した生成物の面積%は存在するヘキ
サンの量に対して補正された。実施例10 還流による脱酸素化と空気導入による酸素化の作用を平
衡さすことの重要性を酸素源(空気)の流量を単に変え
ることで反応速度が激しく変った本実施例で例示する。
35gのCHHSiCl(0.3モル)、25gの
シクロヘキセン(0.3モル)と76μLのクロロ白金
酸/IPA溶液と共に前記の方法および装置を使用し
た。空気は表面下に200mL/分導入した。反応混合
体は50℃に加熱した。35gのCHHSiCl
(0.3モル)25gのシクロヘキセン(0.3モ
ル)および76μLのクロロ白金酸/IPA溶液および
53℃で9mL/分の表面下添加の空気を使用する実験
を行うことによって比較をした。空気添加速度の効果を
図6(Oは空気を200mL/分で添加、Nは空気を9
mL/分で添加)に示す。空気を200mL/分で導入
した場合に、実施例4で検討したように過酸素化が生じ
た。
【0050】実施例11 反応混合体に導入する酸素の量を制御することによる反
応速度への影響を1,1,1,2,3,3,3−ヘプタ
メチルトリシロキサンによるシクロヘキセンのヒドロシ
リル化によってさらに例示する。33.8gの1,1,
1,2,3,3,3−ヘプタメチルシロキサン(0.1
5モル)、12.5gのシクロヘキセン(0.15モ
ル)、20gのへキサンおよびイソプロパノールアルコ
ール中に38μLのクロロ白金酸の溶液と共に前記の方
法および装置を使用した。空気又は窒素中2%の酸素を
9mL/分の流量で表面下に導入した。その反応混合体
は82℃に加熱した。図7(Qは空気そしてPは窒素中
に2%の酸素である)にプロットした面積%の生成物
は、存在するヘキセンの量に対して補正された。2%酸
素の場合に、約30面積%の生成物への転化が生じ、反
応混合体はもはや還流を通してそれ自身十分に脱酸素化
されなかった。空気の場合の反応速度は多過ぎる酸素の
導入のために全体的に遅かった。
【0051】実施例12 メチルジメトキシシランでの1−ヘキセンのヒドロシリ
ル化速度は酸素の増大によって増加される。CHHS
i(OCH(15.93g,0.15モル)、1
−ヘキセン(12.62g,0.15モル)およびヘキ
サン(20g、0.23モル)で前記の方法および装置
を使用した。フラスコに窒素を9mL/分でパージし
た。その溶液は、IPA中に10重量%のHPtCl
・6HO 38μLを沸騰する溶液に注射器を介し
て注入する前に加熱還流した。クロロ白金酸を添加した
ら直ちにGC分析用試料を採用した、その結果0.5面
積%のCH(ヘキシル)Si(OCHが生成し
たことを示した。反応混合体はGCで定期的に分析し
た。窒素雰囲気下で24時間後のGC分析は5面積%以
下のヒドロシリル化生成物の形成を示した。この時点
で、その溶液に9mL/分の空気を導入した。16時間
後、GC分析はヒドロシリル化が完了し、CHHSi
(OCHが残っていないことを示した。
【0052】実施例13 1,1,1,2,3,3,3−ヘプタメチルトリシロキ
サンによる1−ヘキセンのシリル化速度は酸素の増強に
よって増す。1−ヘキセンのヒドロシリル化は還流下1
−ヘキセンとSiHとの等モル比(ヘキサン中)/を用
いて行った。その溶液をフラスコに入れ、クロロ白金酸
/IPA触媒溶液を注入する前に窒素を表面下に添加し
て加熱還流した。付加物の生成に従って試料を定期的に
採取してGC分析を行った。触媒添加の数秒後のGC分
析は微量の生成物の存在を示した。3分後、この量は1
0面積%に増加した。14分後に透明な溶液が暗褐色に
変わり、ヒドロシリル化反応が完了して49.2面積%
の結果を示すことがわかった。1,1,1,2,3,
3,3−ヘプタメチルトリシロキサンによる1−ヘキセ
ンのヒドロシリル化を上記と同一条件で、しかし空気下
で行ったとき、還流下でクロロ白金酸を1,1,1,
2,3,3,3−ヘプタメチルトリシロキサン/1−ヘ
キセン/ヘキサンの溶液に注入するや否やヒドロシリル
化が発熱的に完了した。透明な溶液が暗褐色に変わり、
数秒以内に反応は完了(51.9面積%)した。実施例14 トランス−2−ヘキセンのような内部オレフインのヒド
ロシリル化中に2,3の付加物が生じうる。オレフイン
結合にSi−Hの簡単な付加により生じうるもの外に、
移行した結合間へのSi−Hの付加に続くオレフイン二
重結合の移行生成物が生じうる。従って、内部二重結合
で出発した場合に、末端がオレフインで出発した場合と
優先する生成物は同一である。出発材料としてトランス
−2−ヘキセンを使用した次の実施例がかかる場合であ
る。1,1,1,2,3,3,3−ヘプタメチルトリシ
ロキサンによるトラス−2−ヘキセンのヒドロシリル化
の速度は酸素の増大によって増す。本発明者らは、ヒド
ロシリル化速度よりむしろ炭素主鎖に沿った二重結合の
移行の相対速度を制御できることを発見した。従って、
内部付加物に対する末端付加物の比は酸素の増大によっ
て影響を受ける。トランス−2−ヘキセンのヒドロシリ
ル化は、還流下でヘキセン中に等モルのヘキセン/Si
Hを使用して行った。ヒドロシリル化を窒素パージで行
ったとき、ヒドロシリル化は21時間で完了したが、空
気パージで同じ実験をした場合6時間以下で完了したこ
とがわかった。ヒドロシリル化を窒素パージの存在下で
行ったとき、ヒドロシリル化生成物は69%の末端付加
物と31%の内部付加物(2−および3−混合体)であ
ったが、同一条件下でヒドロシリル化を空気の存在下で
行ったとき、ヒドロシリル化は88%の末端付加物と1
2%の内部付加物を生成した、それらの全てを生成し
た、それらの全てを図8に示す、ここで図8のTは窒素
パージ、内部付加物、図8のUは空気パージ、内部付加
物、図8のSは窒素パージ、末端付加物そして図8のR
は空気パージ、末端付加物である。
【0053】実施例15 トリエチルシランによるトランス−2−ヘキセンのヒド
ロシリル化の速度は酸素の増強によって増す。全反応物
質に対して87ppmのPt(重量)を使用し、アルゴ
ン中に2%酸素又は純アルゴンを導入する実験におい
て、速度の増加を表1に例示する。反応物質は1:1の
モル比でずっと65℃に維持した。1に挙げた面積%の
生成物は異性体の混合物である。
【0054】表1:トランス−2−ヘキセンとトリエチ
ルシランの反応
【表1】 実施例16 トリエトキシシランによるトランス−2−ヘキセンのヒ
ドロシリル化の速度は酸素の増強によって増す。全反応
物質に対して87ppmのPt(重量)を使用し、アル
ゴン中2%酸素又は純アルゴンを導入する実験におい
て、速度の増加を表2に例示する。反応物質は1:1の
モル比でずっと65℃に維持した。表2に挙げた面積%
の生成物は異性体の混合物である。
【0055】表2:トランス−2−ヘキセンとトリエト
キシシランの反応
【表2】 実施例17 フエニルジメチルシランによるトランス−2−ヘキセン
のヒドロシリル化の速度は酸素の増強によって増す。全
反応物質に対して87ppmのPt(重量)を使用し、
アルゴン中2%酸素又は純アルゴンを導入する実験にお
いて、速度の増加を表3に例示する。反応物質は1:1
のモル比でずっと65℃に維持した。表2に挙げた面積
%の生成物は異性体の混合物である。
【0056】表3:トランス−2−ヘキセンとフエニル
ジメチルシランとの反応
【表3】 実施例18 トリエチルシランによる1−ヘキセンのヒドロシリル化
の速度は酸素増強によって増す。1−ヘキサンのヒドロ
シリル化はヘキサン中に等モルの1−ヘキサン/SiH
を使用し還流下で行った。その溶液をフラスコに装入
し、クロロ白金酸/IPA触媒溶液を注入する前に加熱
還流する。付加物の生成に従って試料を定期的に採取し
てGC分析をした。窒素パージを用いたとき、ヒドロシ
リル化はゆっくり生じ、24時間で12面積%以下の付
加物が生成した。しかし、空気パージを用いたとき、ヒ
ドロシリル化は24時間でほゞ完了して、25面積%の
付加物を形成した。さらに、空気パージで5面積%のE
SiOSiEtが生成した。窒素を使用してヒド
ロシリル化を行ったとき、EtSiEtは生成しな
かった。
【0057】実施例19 ある種のシランを酸素化するために空気のような高パー
セントの酸素を含有するガスの使用は危険性の恐れがあ
る。その危険性は、窒素中に2%の酸素のような低パー
セントの酸素を含有するガスの使用によって回避され
る。しかしながら、実施例2で指摘したように、大気圧
で窒素中に2%の酸素を使用してメチルジクロロシラン
によるシクロヘキサンのヒドロシリル化は酸素源として
空気を使用したのに比較してその速度を著しく下げた。
これは、最高の速度のために溶液に補正量の酸素を得る
べく温度を上げ、窒素圧中の2%酸素を最適にあること
によって補償することができる。53℃および大気圧で
のヒドロシリル化速度を110℃および5.6kg/c
の圧力でのヒドロシリル化速度と比較した。その速
度のデータを図9に示す、ここで図9のWは2%O
O圧力および53℃、そして図9のVは2%O、56
kg/cm、および110℃である。高温の実験は、
かくはんされたパル(Parr)反応器中で100pp
mのクロロ白金酸を含有するシクロヘキセンおよびメチ
ルジクロロシランの1:1モル比の混合体400gに窒
素中に2%の酸素を1cm/秒表面下に添加して行っ
た。そのデータから窒素圧中に2%の酸素か溶液に補正
濃度の酸素を提供して白金触媒の最高性能を与えること
は明らかである。
【0058】実施例20 トリクロロシランによる1,5−ヘキサジエンのヒドロ
シリル化の速度は酸素増強によって増した。500mL
の3首フラスコは温度計、磁気かくはん棒、ガス源に連
結された等圧化添加露斗、加熱マントルおよびガス出口
としてバブラーに連結された48.2cmの水冷却冷却
器を備えた。そのフラスコに1,5−ヘキサジエン
(1.51モル)124gと炭素担体上の1%白金5g
を添加した。GC分析による測定でヒドロシリル化が完
了した後まで、フラスコには熱を加えなかった。1,5
−ヘキサジエンへの75.3gのトリクロロシラン
(0.555モル)の添加は、かくはんしながら60分
かけて行った。その添加中、ヒドロシリル化を空気中で
行ったときの温度は50℃に上昇した。添加完了直後の
GC分析は、トリクロロシランの完全不在によって示さ
れるようにヒドロシリル化が完了したことを示した。過
剰の1,5−ヘキサジエンを除去し、続いて蒸留によっ
て2〜3トールで56℃の沸点を有する生成物の5−ヘ
キセニルトリクロロシラン114.7g(収率95%)
を得た。
【0059】その実験を、トリクロロシランの1,5−
ヘキサジエンへの添加を窒素下で行ったことを除いて、
上記と全く同じに繰り返した。トリクロロシランの添加
中に、温度が35℃に上昇した。60分の添加期間後
に、その反応混合物をさらに150分間かくはんして、
GC分析用の試料を採取した。GC分析は、30%のト
リクロロシランが未反応として残ったから、ヒドロシリ
ル化が完了したことを示した。この時点で窒素のヘッド
スペース・パージを空気に切替えた。系を空気に切替え
た後2分以内に温度が50℃に上昇した。反応混合体の
GC分析は、トリクロロシランの完全不在によって示さ
れるようにヒドロシリル化の完了を示した。過剰の1,
5−ヘキサジエンを除去し、続いて蒸留によって、2〜
3トールで56℃の沸点を有した生成物の5−ヘキセニ
ルトリクロロシラン114.7g(95%収率)を得
た。
【0060】実施例21 トリメトキシシランによる1−ヘキサンのヒドロシリル
化の速度は酸素の増強によって増した。50mLの3首
フラスコは隔膜、冷却器、磁気かくはん棒、および加熱
マントルを備えた。冷却器の上部は反応混合物を選択ガ
ス下に保たせるT字管を備えた。そのフラスコに12.
2gのトリメトキシシラン(0.0998モル)、8.
39gの1−ヘキセン(0.0998モル)および5.
3mgの6水和クロロ白金酸(1×10−5モル)を装
入した。フラスコの内容物をアルゴン下で50℃に加熱
した。反応の進行に従ってGC分析用のアリコートを混
合体から採取した。180分後、ヒドロシリル化は30
%の完了をした。300分後のヒドロシリル化は依然と
して30%の完了のままであった。その速度はフラスコ
を空気雰囲気下に置くことによって回復した。その速度
データを図10のXに示す、P点で反応に空気が導入さ
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図2】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図3】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図4】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図5】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図6】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図7】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図8】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図9】 実施例におけるヒドロシリル化による生成物
の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
【図10】 実施例におけるヒドロシリル化による生成
物の面積パーセントと時間との関係を示す曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07F 7/12 C07F 7/12 J W 7/14 7/14 7/18 7/18 B X // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 平1−246289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/08 C07F 7/12 C07F 7/14 C07F 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次の一般式〔式中の各Rは、炭素
    原子1〜30個を有する置換および非置換のアルキル基
    および炭素原子6〜16個を有する置換および非置換の
    アリ−ル基から成る群から独立に選び;各R′は、炭素
    原子1〜6個を有するアルキル基から独立に選び;R″
    は、Rおよび水素原子から成る群から独立に選ぶ、但し
    各分子における少なくとも1つのR″は水素原子であ
    る;uは1、2又は3の値を有する、但しu+y3;
    vは0又は0〜2の値を有し;そしてzは0〜2の値を
    有する、但しw+z3である〕を有する水素化ケイ素
    から選んだ水素化ケイ素と、 (i) RSiH4−x , (ii) RSiCl4−y−u , (iii) R(R′O)4−z−w SiH及び (B) 置換又は非置換の不飽和ケイ素化合物又はその
    混合物を、 (a)担体上の白金金属、 (b)白金化合物、および (c)白金錯体 から成る群から選んだ触媒の存在下で反応させることか
    ら成ることを特徴とする反応混合物における白金に対す
    る酸素の溶液濃度を制御することによる反応混合物にお
    けるヒドロシリル化の制御方法。
  2. 【請求項2】 溶媒も存在することを特徴とする請求項
    1記載の方法。
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