JP3369178B2 - ポリフッ化ビニリデン微孔質膜およびその製造方法 - Google Patents
ポリフッ化ビニリデン微孔質膜およびその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
発明の分野
本発明は、ポリフッ化ビニリデン微孔質膜およびそれ
らの製造方法に関する。特に、本発明は、それらの構造
的および機能的特性が従来のポリフッ化ビニリデン微孔
質膜と著しく異なる微孔質ポリフッ化ビニリデン膜に関
する。
らの製造方法に関する。特に、本発明は、それらの構造
的および機能的特性が従来のポリフッ化ビニリデン微孔
質膜と著しく異なる微孔質ポリフッ化ビニリデン膜に関
する。
発明の背景
ポリフッ化ビニリデン微孔質膜は、一般に、実質的に
均一な厚さの薄いシートとして形成され、何百万もの流
路を含有するスポンジ様の内部構造を有する。これらの
流路は、膜シートの一方の側から他方の側へ液体に対し
曲がりくねった流路を画定する。これらのポリフッ化ビ
ニリデン(以降、“PVDF"と称する)膜を製造する従来
の方法は、流路が狭い限界内で実質的に均一な幅を有す
る、連続流路のマトリックスを有する膜を生ずる。
均一な厚さの薄いシートとして形成され、何百万もの流
路を含有するスポンジ様の内部構造を有する。これらの
流路は、膜シートの一方の側から他方の側へ液体に対し
曲がりくねった流路を画定する。これらのポリフッ化ビ
ニリデン(以降、“PVDF"と称する)膜を製造する従来
の方法は、流路が狭い限界内で実質的に均一な幅を有す
る、連続流路のマトリックスを有する膜を生ずる。
微孔質膜は、スクリーンまたは篩として機能し、それ
らの表面上に、流路の所定の幅(すなわち孔径)よりも
大きい全ての粒子を保持する。ほぼ孔径の粒子が膜表面
上で取り込まれると、膜は、すぐに、不可逆的に閉塞
し、流量が直ちに低下する。従来の微孔質膜において
は、流れ流路が曲がりくねっているために、膜の一方の
側から他方に液体を通すのに、非常な水圧を必要とす
る。膜が目詰まりするにつれて、この圧力は、必然的
に、増大する。
らの表面上に、流路の所定の幅(すなわち孔径)よりも
大きい全ての粒子を保持する。ほぼ孔径の粒子が膜表面
上で取り込まれると、膜は、すぐに、不可逆的に閉塞
し、流量が直ちに低下する。従来の微孔質膜において
は、流れ流路が曲がりくねっているために、膜の一方の
側から他方に液体を通すのに、非常な水圧を必要とす
る。膜が目詰まりするにつれて、この圧力は、必然的
に、増大する。
従来製造されているPVDF膜は、平均孔径(すなわち、
細孔の直径)約0.10ミクロン〜約5.0ミクロンの範囲で
市販されている。これら従来の孔径の最小のものは、あ
る程度の大きさのウイルスおよび大部分のバクテリアを
保持する。しかし、大部分のウイルスおよび若干のバク
テリアは、保持されない。また、これら従来の孔径の最
小のものは、多くの巨大分子を保持しない。孔径約0.10
ミクロン未満を有する微孔質膜フィルターを製造する試
みは、その小さな孔径ゆえに、流れが、一般に、非常に
遅くなるという問題点およびすぐに閉塞するという問題
点を生ずる。
細孔の直径)約0.10ミクロン〜約5.0ミクロンの範囲で
市販されている。これら従来の孔径の最小のものは、あ
る程度の大きさのウイルスおよび大部分のバクテリアを
保持する。しかし、大部分のウイルスおよび若干のバク
テリアは、保持されない。また、これら従来の孔径の最
小のものは、多くの巨大分子を保持しない。孔径約0.10
ミクロン未満を有する微孔質膜フィルターを製造する試
みは、その小さな孔径ゆえに、流れが、一般に、非常に
遅くなるという問題点およびすぐに閉塞するという問題
点を生ずる。
微孔質PVDF膜を製造するための従来の溶媒キャスト処
理操作は、溶媒、例えば、PVDFポリマー用のアセトンの
使用によるものである。しかし、アセトンは、室温でア
セトン中に多量のPVDFを溶解させることが極めて難しい
ので、この特定のポリマー用の溶媒としては、通常、考
えられない。従来法を実施するのに使用するために、適
度の粘性溶液を形成するに十分な量を溶解させるために
は、アセトンを、その沸点である約50℃近くに加熱する
必要がある。これは、PVDFの初期混合を高温で行う必要
があるので、従来法に厳格な制約を生じさせる。
理操作は、溶媒、例えば、PVDFポリマー用のアセトンの
使用によるものである。しかし、アセトンは、室温でア
セトン中に多量のPVDFを溶解させることが極めて難しい
ので、この特定のポリマー用の溶媒としては、通常、考
えられない。従来法を実施するのに使用するために、適
度の粘性溶液を形成するに十分な量を溶解させるために
は、アセトンを、その沸点である約50℃近くに加熱する
必要がある。これは、PVDFの初期混合を高温で行う必要
があるので、従来法に厳格な制約を生じさせる。
発明の概要
本発明は、それらの孔径、メタノール泡立ち点、流量
および表面積において、従来のPVDF膜と実質的に異なる
微孔質PVDF膜系統を含む。これらの特徴的な微孔質PVDF
膜を製造するための方法は、広範な範囲にわたって変化
させることができ、種々の構造的および機能的性質を有
する膜形成を可能とするために選択することのできる溶
媒と温度との使用を含む。
および表面積において、従来のPVDF膜と実質的に異なる
微孔質PVDF膜系統を含む。これらの特徴的な微孔質PVDF
膜を製造するための方法は、広範な範囲にわたって変化
させることができ、種々の構造的および機能的性質を有
する膜形成を可能とするために選択することのできる溶
媒と温度との使用を含む。
本発明の一態様に従う微孔質PVDF膜は、同じ孔径と同
じ厚さの従来の微孔質PVDF膜における単位面積当たりの
溶液の流量よりも実質的に大きい(すなわち、少なくと
も約30%大きい)、膜を通過する単位面積当たりの溶液
の流量を有する。本発明のPVDF膜は、また、平均孔径約
0.10ミクロン未満を有することもできる。本発明の特別
の膜は、平均孔径約0.02ミクロン程度までを有すること
ができる。
じ厚さの従来の微孔質PVDF膜における単位面積当たりの
溶液の流量よりも実質的に大きい(すなわち、少なくと
も約30%大きい)、膜を通過する単位面積当たりの溶液
の流量を有する。本発明のPVDF膜は、また、平均孔径約
0.10ミクロン未満を有することもできる。本発明の特別
の膜は、平均孔径約0.02ミクロン程度までを有すること
ができる。
本発明のもう一つの態様により、膜の一方の表面から
対向する表面に伸長する連続流路を含む一定のミクロ構
造を有する微孔質PVDF膜が提供される。膜の表面の少な
くとも一方は、マクロ構造を有する。一実施態様におい
て、マクロ構造は、平均孔径よりも実質的に大きい寸法
を有する複数の実質的に球形の特徴によって定義され
る。もう一つの実施態様において、マクロ構造は、膜の
全表面を実質的に覆う複数の平坦な小塊(nodules)に
よって定義される。
対向する表面に伸長する連続流路を含む一定のミクロ構
造を有する微孔質PVDF膜が提供される。膜の表面の少な
くとも一方は、マクロ構造を有する。一実施態様におい
て、マクロ構造は、平均孔径よりも実質的に大きい寸法
を有する複数の実質的に球形の特徴によって定義され
る。もう一つの実施態様において、マクロ構造は、膜の
全表面を実質的に覆う複数の平坦な小塊(nodules)に
よって定義される。
本発明の方法において、ポリマーは、少なくとも2種
の溶媒を含有する混合溶媒に溶解され、ついで、溶解さ
れたポリマーは、薄いフィルムとして、固体の基材に塗
布される。基材上の薄いフィルムは、薄いフィルムから
溶媒を排除し、それらを非溶媒で置換することによって
微孔質膜に転化される。これは、形成浴中で起こる。形
成浴は、ポリマー用の非溶媒と混合溶液中で使用される
2種の溶媒のうちの少なくとも一種との混合物である。
の溶媒を含有する混合溶媒に溶解され、ついで、溶解さ
れたポリマーは、薄いフィルムとして、固体の基材に塗
布される。基材上の薄いフィルムは、薄いフィルムから
溶媒を排除し、それらを非溶媒で置換することによって
微孔質膜に転化される。これは、形成浴中で起こる。形
成浴は、ポリマー用の非溶媒と混合溶液中で使用される
2種の溶媒のうちの少なくとも一種との混合物である。
本発明の方法の一つの特別な態様は、ポリマーに対す
る溶媒:補助溶媒系、例えば、M−ピロール:ブチルア
セテートまたはM−ピロール:ホルムアミドの使用であ
る。溶媒:補助溶媒系は、約室温〜約50℃の温度でポリ
マーを溶解させるのに適当である。本方法のもう一つの
態様は、形成浴中での微孔質膜の形成が実質的により低
温で行うことができることである。本発明の一実施態様
において、本発明の膜の形成は、0℃で達成される。
る溶媒:補助溶媒系、例えば、M−ピロール:ブチルア
セテートまたはM−ピロール:ホルムアミドの使用であ
る。溶媒:補助溶媒系は、約室温〜約50℃の温度でポリ
マーを溶解させるのに適当である。本方法のもう一つの
態様は、形成浴中での微孔質膜の形成が実質的により低
温で行うことができることである。本発明の一実施態様
において、本発明の膜の形成は、0℃で達成される。
好ましい方法は、基材に、PVDFが溶媒と補助溶媒とに
溶解されたPVDFポリマー溶液の薄い層を形成することを
含む。ついで、積層された基材は、補助溶媒と非溶媒と
が相互に混和しうる、少なくとも補助溶媒プラス非溶媒
を含む形成浴に通す。PVDFポリマーの層は、それによ
り、多孔質膜に転化され、形成浴で基材上に形成され
る。膜は、基材から取り外され、ついで、乾燥される。
溶解されたPVDFポリマー溶液の薄い層を形成することを
含む。ついで、積層された基材は、補助溶媒と非溶媒と
が相互に混和しうる、少なくとも補助溶媒プラス非溶媒
を含む形成浴に通す。PVDFポリマーの層は、それによ
り、多孔質膜に転化され、形成浴で基材上に形成され
る。膜は、基材から取り外され、ついで、乾燥される。
混合溶液および形成浴のいずれかまたは両方の温度を
選択し、形成浴用の補助溶媒および非溶媒の濃度を選択
することによって、多種多様な膜の構造的および機能的
性質が、本方法において、達成可能である。
選択し、形成浴用の補助溶媒および非溶媒の濃度を選択
することによって、多種多様な膜の構造的および機能的
性質が、本方法において、達成可能である。
図面の説明
図1は、従来の微孔質PVDF膜の上面の走査電子顕微鏡
写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
図2は、本発明の微孔質PVDF膜の上面の走査電子顕微
鏡写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
鏡写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
図3は、図1の従来のPVDF微孔質膜の断面の走査電子
顕微鏡写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
顕微鏡写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
図4は、図2の微孔質PVDF膜の断面の走査電子顕微鏡
写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
図5は、本発明のPVDF膜のもう一つの実施態様の上面
の走査電子顕微鏡写真である。バーは、長さ10ミクロン
を表す。
の走査電子顕微鏡写真である。バーは、長さ10ミクロン
を表す。
図6は、図1の従来の微孔質PVDF膜の底面の走査電子
顕微鏡写真である。バーは、長さ1ミクロンを表す。
顕微鏡写真である。バーは、長さ1ミクロンを表す。
図7は、図2の微孔質PVDF膜の底面の走査電子顕微鏡
写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
写真である。バーは、長さ10ミクロンを表す。
図8は、本発明の連続法のために必要とされる装置の
概略図である。
概略図である。
発明の詳細な説明
A. 微孔質PVDF膜
本発明は、呼称孔径範囲約0.02ミクロン〜約2.0ミク
ロンを有する微孔質PVDF膜系統を含む。“呼称孔径(no
minal pore size)”とは、膜上に保持される粒子の最
小寸法をいう。かくして、呼称孔径約0.45ミクロンを有
する膜は、約0.45ミクロンよりも大きい粒子が膜上に保
持され、約0.45ミクロン未満のものが通過し、保持され
ないことを意味する。
ロンを有する微孔質PVDF膜系統を含む。“呼称孔径(no
minal pore size)”とは、膜上に保持される粒子の最
小寸法をいう。かくして、呼称孔径約0.45ミクロンを有
する膜は、約0.45ミクロンよりも大きい粒子が膜上に保
持され、約0.45ミクロン未満のものが通過し、保持され
ないことを意味する。
これら膜の機能的性質は、従来のPVDF膜の機能的性質
と著しく異なる。特に、本発明の膜は、同じ孔径と同じ
厚さの従来製のPVDF膜と比較して、等しい粒子保持率
で、単位面積当たりより大きい液体流量を有する。これ
は、粒子を含有する溶液試料が本発明の膜を通過し、同
溶液の等しい体積の試料が従来の膜を介して通過する場
合、両方の膜とも同量の物質を保持するが、本発明の膜
がより速い流量を有し、より短時間で同体積の液体を処
理することを意味する。さらに、従来製のPVDF膜と比較
して、本発明のPVDF膜は、分子と膜表面との間の接触点
で、利用可能な表面積が増大する。これは、吸着された
分子が本発明のPVDF膜により強く保持されることを意味
する。これは、少量の高価な分子、例えば、標識した試
薬およびトレーサーを膜表面に吸着させることを目的と
する免疫診断用途において、好都合である。これらの機
能的長所は、本発明の膜の特徴的な構造的特性の直接的
な結果である。
と著しく異なる。特に、本発明の膜は、同じ孔径と同じ
厚さの従来製のPVDF膜と比較して、等しい粒子保持率
で、単位面積当たりより大きい液体流量を有する。これ
は、粒子を含有する溶液試料が本発明の膜を通過し、同
溶液の等しい体積の試料が従来の膜を介して通過する場
合、両方の膜とも同量の物質を保持するが、本発明の膜
がより速い流量を有し、より短時間で同体積の液体を処
理することを意味する。さらに、従来製のPVDF膜と比較
して、本発明のPVDF膜は、分子と膜表面との間の接触点
で、利用可能な表面積が増大する。これは、吸着された
分子が本発明のPVDF膜により強く保持されることを意味
する。これは、少量の高価な分子、例えば、標識した試
薬およびトレーサーを膜表面に吸着させることを目的と
する免疫診断用途において、好都合である。これらの機
能的長所は、本発明の膜の特徴的な構造的特性の直接的
な結果である。
呼称孔径0.22ミクロンの従来のPVDF微孔質膜(Millip
ore Corporation,Bedford,Massachusetts)の走査電子
顕微鏡写真を図1に示す。この従来のPVDF微孔質膜10の
表面形態は、微孔質PVDF膜の周知の特徴;すなわち、薄
片状[foliate(すなわち、薄葉状(leafy)]で、製造
中に決定される孔径を有する、実質的に平坦なより合わ
さった高分子物質のメッシュ12によって特徴づけられ
る。これらの微孔質膜は、膜の一方の側から膜の他方の
側に貫通する連続通路のスポンジ様マトリックスを有す
る。これらの通路は、狭い範囲内で一定の内径を有す
る。この通路は、細孔14と称する。細孔は、液体に対し
て、曲がりくねった流路を提供する。従来のPVDF微孔質
膜において、膜表面状に認められる細孔14の平均幅は、
個々の膜に応じて、約0.1ミクロン〜約2.0ミクロンの範
囲である。
ore Corporation,Bedford,Massachusetts)の走査電子
顕微鏡写真を図1に示す。この従来のPVDF微孔質膜10の
表面形態は、微孔質PVDF膜の周知の特徴;すなわち、薄
片状[foliate(すなわち、薄葉状(leafy)]で、製造
中に決定される孔径を有する、実質的に平坦なより合わ
さった高分子物質のメッシュ12によって特徴づけられ
る。これらの微孔質膜は、膜の一方の側から膜の他方の
側に貫通する連続通路のスポンジ様マトリックスを有す
る。これらの通路は、狭い範囲内で一定の内径を有す
る。この通路は、細孔14と称する。細孔は、液体に対し
て、曲がりくねった流路を提供する。従来のPVDF微孔質
膜において、膜表面状に認められる細孔14の平均幅は、
個々の膜に応じて、約0.1ミクロン〜約2.0ミクロンの範
囲である。
さて、図2を参照すると、図1の膜と実質的に同等の
孔径(0.22ミクロン)を有する本発明の微孔質PVDF膜20
の上面を比較のために示した。
孔径(0.22ミクロン)を有する本発明の微孔質PVDF膜20
の上面を比較のために示した。
上面22は、従来の膜(図1)よりもはるかに丸い形態
に見える。このミクロ構造形態は、複数の小球体23が相
互に付着しているように見える。本発明の膜は、また、
特徴的なマクロ構造を有する。“マクロ構造(macrostr
ucture)”という用語は、平均孔径よりも実質的により
大きな寸法を有する本発明のPVDF膜の形態学的特徴を表
す。図2は、図1の従来のPVDF膜と対照的に、本発明の
PVDF膜の上面形態がより大きなクレーターまたはくぼみ
状であり、上面の形態が約3〜4ミクロンのオーダーの
縮尺を有するほぼ球形のクレーター構造24内に配置され
ていることを示す。
に見える。このミクロ構造形態は、複数の小球体23が相
互に付着しているように見える。本発明の膜は、また、
特徴的なマクロ構造を有する。“マクロ構造(macrostr
ucture)”という用語は、平均孔径よりも実質的により
大きな寸法を有する本発明のPVDF膜の形態学的特徴を表
す。図2は、図1の従来のPVDF膜と対照的に、本発明の
PVDF膜の上面形態がより大きなクレーターまたはくぼみ
状であり、上面の形態が約3〜4ミクロンのオーダーの
縮尺を有するほぼ球形のクレーター構造24内に配置され
ていることを示す。
以下に説明するように、本発明の微孔質膜は、一種以
上の溶媒含有形成浴中で、固体基材上に形成される。本
明細書で記載する“上面(top surface)”という用語
は、固体基材に係止されていない微孔質膜の表面をい
う。逆に、本明細書で記載する“底面(bottom surfac
e)”という用語は、形成中、固体基材に係止されてい
る微孔質膜の表面をいう。
上の溶媒含有形成浴中で、固体基材上に形成される。本
明細書で記載する“上面(top surface)”という用語
は、固体基材に係止されていない微孔質膜の表面をい
う。逆に、本明細書で記載する“底面(bottom surfac
e)”という用語は、形成中、固体基材に係止されてい
る微孔質膜の表面をいう。
いずれかの特定の理論に結び付けようとするのではな
いが、図2の特定のマクロ構造形態は、本発明の方法
で、膜が形成されるにつれ、PVDF分子が配向されること
によると考えられる。図1に示したような従来の膜は、
いずれかの定義される様式に秩序づけられるものではな
く、幾つかの方向にランダムに分散され、かくして、図
1のより合わさった表面形状を生ずるPVDF分子の一部と
して、フッ素原子を含有すると考えられる。対照的に、
本発明の方法は、PVDF分子の嵩高いフッ素原子を形成膜
の外面、すなわち、上面および底面方向に配向させると
考えられる。これは、クレータ状の外観を生ずると考え
られる。
いが、図2の特定のマクロ構造形態は、本発明の方法
で、膜が形成されるにつれ、PVDF分子が配向されること
によると考えられる。図1に示したような従来の膜は、
いずれかの定義される様式に秩序づけられるものではな
く、幾つかの方向にランダムに分散され、かくして、図
1のより合わさった表面形状を生ずるPVDF分子の一部と
して、フッ素原子を含有すると考えられる。対照的に、
本発明の方法は、PVDF分子の嵩高いフッ素原子を形成膜
の外面、すなわち、上面および底面方向に配向させると
考えられる。これは、クレータ状の外観を生ずると考え
られる。
さらに、PVDF分子の表面配向は、膜の中心に特徴的な
形状を生じ、この中心は、表面領域と比較して、単位膜
当たりより低濃度のPVDFを有する。これは、連続流路の
マトリックスに転化されるのに使用されるPVDF量が少な
いことを意味する。したがって、膜の中心部は、曲がり
くねった流路が少ないと考えられる。
形状を生じ、この中心は、表面領域と比較して、単位膜
当たりより低濃度のPVDFを有する。これは、連続流路の
マトリックスに転化されるのに使用されるPVDF量が少な
いことを意味する。したがって、膜の中心部は、曲がり
くねった流路が少ないと考えられる。
図3は、図1に示したと同様の従来の微孔質PVDF膜を
通る垂直断面図である。写真の面に平行に配置された連
続表面30は、数多く、相互に近接して配置され、膜の内
部に密に充填されている。これら表面が、より数多く、
かつ、互いにより近接すればする程、無傷な膜の流路
が、より複雑となると考えられる。
通る垂直断面図である。写真の面に平行に配置された連
続表面30は、数多く、相互に近接して配置され、膜の内
部に密に充填されている。これら表面が、より数多く、
かつ、互いにより近接すればする程、無傷な膜の流路
が、より複雑となると考えられる。
対照的に、図2の表面図に示したと同一のPVDF膜を通
る断面(図4)は、写真の面に平行な表面40がより球状
であり、表面形態と同様のクレーターまたはくぼんだ外
観を示す。膜の中心部におけるこのより開放的な構造
は、無傷な膜において、連続流路の曲がりくねりのより
少ない通路として反映されていると考えられる。これに
より、膜の頂部から底部に至る所定の流路の物理的長さ
が短くなる。したがって、液体が本発明の膜を横切る時
の液体の移動する流路は、従来の膜の曲がりくねりの多
い流路におけるよりもはるかに直接的である。これは、
ポリマーの同一孔径、同一厚さおよび同一重量を有する
従来の膜と比較して、本発明のある種の膜において、流
量が増大する主たる理由であると考えられる。
る断面(図4)は、写真の面に平行な表面40がより球状
であり、表面形態と同様のクレーターまたはくぼんだ外
観を示す。膜の中心部におけるこのより開放的な構造
は、無傷な膜において、連続流路の曲がりくねりのより
少ない通路として反映されていると考えられる。これに
より、膜の頂部から底部に至る所定の流路の物理的長さ
が短くなる。したがって、液体が本発明の膜を横切る時
の液体の移動する流路は、従来の膜の曲がりくねりの多
い流路におけるよりもはるかに直接的である。これは、
ポリマーの同一孔径、同一厚さおよび同一重量を有する
従来の膜と比較して、本発明のある種の膜において、流
量が増大する主たる理由であると考えられる。
上記した流路長さの変更に加えて、本発明のマクロ構
造のもう一つの特徴的な態様は、表面積の増大である。
これは、PVDF膜の表面上に静止する分子と膜自体との間
の接触点で膜表面積が著しく増大するので、一以上の分
子が膜へ移動しなければならない用途において、特に長
所を有する。これは、従来の膜におけるよりも、本発明
の膜には、表面PVDF量が多いことによって生ずると考え
られる。PVDFポリマーの表面積は、分子と膜表面との間
の接触点において高いので、ターゲット表面またはもう
一つの基材から本発明の膜表面への分子の吸着は、増大
するであろうと考えられる。使用可能なポリマー表面積
の増大は、図2に示したように、クレーターまたはくぼ
んだマクロ構造の特徴に反映される。
造のもう一つの特徴的な態様は、表面積の増大である。
これは、PVDF膜の表面上に静止する分子と膜自体との間
の接触点で膜表面積が著しく増大するので、一以上の分
子が膜へ移動しなければならない用途において、特に長
所を有する。これは、従来の膜におけるよりも、本発明
の膜には、表面PVDF量が多いことによって生ずると考え
られる。PVDFポリマーの表面積は、分子と膜表面との間
の接触点において高いので、ターゲット表面またはもう
一つの基材から本発明の膜表面への分子の吸着は、増大
するであろうと考えられる。使用可能なポリマー表面積
の増大は、図2に示したように、クレーターまたはくぼ
んだマクロ構造の特徴に反映される。
第2のマクロ構造形態は、図5に示したPVDF膜(孔
径:0.10ミクロン)の上面50によって示される。このマ
クロ構造は、従来の膜に比べて、表面積が大きい。この
構造は、以下により詳細に説明するように、特定のタイ
プの溶媒を使用して製造される。
径:0.10ミクロン)の上面50によって示される。このマ
クロ構造は、従来の膜に比べて、表面積が大きい。この
構造は、以下により詳細に説明するように、特定のタイ
プの溶媒を使用して製造される。
図5を参照すると、膜表面のPVDF密度が図1の従来の
PVDF膜における密度よりも大きいことが明らかである。
図示したPVDF構造は、従来の膜におけるような連続形状
に欠け、図2のPVDF膜のクレーター状外観がない。図5
に示したマクロ構造は、“平坦な(flat)”または“平
坦である(flattened)”と定義される。図5の平坦なP
VDF構造は、実質的に膜の全表面を覆う複数の小さな小
球体または球形小塊52として表すことができる。これら
の小塊は、寸法を変えることができる。図5に示した実
施態様において、小塊は、径が約1ミクロン未満であ
る。多くは、径が数十分の一ミクロンのオーダーであ
る。
PVDF膜における密度よりも大きいことが明らかである。
図示したPVDF構造は、従来の膜におけるような連続形状
に欠け、図2のPVDF膜のクレーター状外観がない。図5
に示したマクロ構造は、“平坦な(flat)”または“平
坦である(flattened)”と定義される。図5の平坦なP
VDF構造は、実質的に膜の全表面を覆う複数の小さな小
球体または球形小塊52として表すことができる。これら
の小塊は、寸法を変えることができる。図5に示した実
施態様において、小塊は、径が約1ミクロン未満であ
る。多くは、径が数十分の一ミクロンのオーダーであ
る。
図6、図7および図8は、種々のPVDF膜の底面の走査
電子顕微鏡写真である。特に、図6は、従来の微孔質PV
DF膜の底面60であり、この膜の上面は、図1に示されて
いる。この従来の膜の上面および底面は、実質的に同一
に見える。対照的に、図7は、先に平面図(図2)およ
び垂直断面図(図4)において示したように、本発明の
微孔質PVDF膜の底面70の走査電子顕微鏡写真である。ク
レーター状のマクロ構造71および小球体の形態学的特徴
が存在する。しかし、これらの形態学的特徴は、上面
(図2参照)上における程、十分に現れていない。これ
は、形成中、膜の底面と接触する基材の効果によると考
えられる。
電子顕微鏡写真である。特に、図6は、従来の微孔質PV
DF膜の底面60であり、この膜の上面は、図1に示されて
いる。この従来の膜の上面および底面は、実質的に同一
に見える。対照的に、図7は、先に平面図(図2)およ
び垂直断面図(図4)において示したように、本発明の
微孔質PVDF膜の底面70の走査電子顕微鏡写真である。ク
レーター状のマクロ構造71および小球体の形態学的特徴
が存在する。しかし、これらの形態学的特徴は、上面
(図2参照)上における程、十分に現れていない。これ
は、形成中、膜の底面と接触する基材の効果によると考
えられる。
これら特徴的な形態学的特性の一つの直接的な結果
は、従来の膜に比べて、本発明のPVDF膜の流量が増大す
ることである。本発明の膜および従来のPVDF膜(Millip
ore corp.,Bedford.MA)の膜のメタノール泡立ち点と水
流量との間の比較を、以下の表Iに示す。本発明の微孔
質PVDF膜は、それらの水流量に関して、従来の微孔質PV
DF膜と著しく異なる。
は、従来の膜に比べて、本発明のPVDF膜の流量が増大す
ることである。本発明の膜および従来のPVDF膜(Millip
ore corp.,Bedford.MA)の膜のメタノール泡立ち点と水
流量との間の比較を、以下の表Iに示す。本発明の微孔
質PVDF膜は、それらの水流量に関して、従来の微孔質PV
DF膜と著しく異なる。
本発明のPVDF膜のメタノール泡立ち点(周囲大気圧以
上でポンド/平方インチで測定して)は、従来のPVDF膜
のメタノール泡立ち点とは著しく異ならないものの、流
量は、本発明のPVDF膜の方がずっと多い。[“メタノー
ル泡立ち点(methanol bubble point)”という用語
は、膜性能についての周知のチェックである。泡立ち点
試験は、液体が表面張力によって微孔質膜の連続流路に
保持され、液体を流路から押し出すのに必要とされる最
小の圧力が流路径の尺度であるという点に基づく。要す
るに、泡立ち点試験は、一方の側で、膜をメタノールで
予備湿潤し、膜の他方の側で空気圧を加え、メタノール
湿潤側から流れ出る空気の泡を観測し、膜流路を通る空
気の通過を示すものである。泡の定常連続流が現れる圧
力が、泡立ち点圧力である。]メタノール泡立ち点と孔
径との間に逆の関係もあることを理解すべきである。か
くして、所定厚さの膜に対して、メタノール泡立ち点が
高い程、有効な孔径は、より小さくなる。メタノール泡
立ち点が表Iの本発明の膜と従来の膜との間で同様であ
るという事実は、図Iに示した本発明の膜の流量の増大
が、本発明の膜が、同一孔径のより数多くの流路を有す
ることによるか、従来の膜のそれらよりも曲がりくねり
の少ない形状の流路によるか、あるいは、その両者によ
ることを示唆する。
上でポンド/平方インチで測定して)は、従来のPVDF膜
のメタノール泡立ち点とは著しく異ならないものの、流
量は、本発明のPVDF膜の方がずっと多い。[“メタノー
ル泡立ち点(methanol bubble point)”という用語
は、膜性能についての周知のチェックである。泡立ち点
試験は、液体が表面張力によって微孔質膜の連続流路に
保持され、液体を流路から押し出すのに必要とされる最
小の圧力が流路径の尺度であるという点に基づく。要す
るに、泡立ち点試験は、一方の側で、膜をメタノールで
予備湿潤し、膜の他方の側で空気圧を加え、メタノール
湿潤側から流れ出る空気の泡を観測し、膜流路を通る空
気の通過を示すものである。泡の定常連続流が現れる圧
力が、泡立ち点圧力である。]メタノール泡立ち点と孔
径との間に逆の関係もあることを理解すべきである。か
くして、所定厚さの膜に対して、メタノール泡立ち点が
高い程、有効な孔径は、より小さくなる。メタノール泡
立ち点が表Iの本発明の膜と従来の膜との間で同様であ
るという事実は、図Iに示した本発明の膜の流量の増大
が、本発明の膜が、同一孔径のより数多くの流路を有す
ることによるか、従来の膜のそれらよりも曲がりくねり
の少ない形状の流路によるか、あるいは、その両者によ
ることを示唆する。
表Iを参照すると、本発明の微孔質PVDF膜は、(i)
現在使用されている微孔質PVDF膜と比較して、より広い
範囲の孔径を含み;(ii)同一の厚さおよび同一の孔径
を有する従来製造されている膜の流量よりも実質的に大
きい流量を有し;及び(iii)2倍以上の孔径を有する
従来の微孔質PVDF膜においてさえ達成できない、2.0呼
称孔径に対して、最大の流量(190ml/分/cm2)を有す
る。
現在使用されている微孔質PVDF膜と比較して、より広い
範囲の孔径を含み;(ii)同一の厚さおよび同一の孔径
を有する従来製造されている膜の流量よりも実質的に大
きい流量を有し;及び(iii)2倍以上の孔径を有する
従来の微孔質PVDF膜においてさえ達成できない、2.0呼
称孔径に対して、最大の流量(190ml/分/cm2)を有す
る。
B. 製造方法
微孔質PVDF膜を製造するための従来の溶媒キャスト法
は、一般に、(i)溶媒に溶解したポリフッ化ビニリデ
ンポリマーの層を基材表面に塗布し;(ii)この基材表
面上にポリマーフィルムを形成し;(iii)非溶媒を含
有する形成浴を通して前記ポリマーフィルムを支持する
表面を通過させ、その中で、非溶媒によってフィルム中
の溶媒を置換せしめ、微孔質膜を形成させることからな
る。細孔構造は、フィルムから溶媒を浸出し、非溶媒液
体でそれを置換することによって決定される。
は、一般に、(i)溶媒に溶解したポリフッ化ビニリデ
ンポリマーの層を基材表面に塗布し;(ii)この基材表
面上にポリマーフィルムを形成し;(iii)非溶媒を含
有する形成浴を通して前記ポリマーフィルムを支持する
表面を通過させ、その中で、非溶媒によってフィルム中
の溶媒を置換せしめ、微孔質膜を形成させることからな
る。細孔構造は、フィルムから溶媒を浸出し、非溶媒液
体でそれを置換することによって決定される。
初期ポリマー溶液の製造において、PVDF膜を製造する
ための従来の処理操作は、ポリマー樹脂を(比較的狭い
範囲の)高温で溶媒に溶解させる必要が多かった。形成
浴を用意するために、この溶媒と非溶媒との混合物は、
初期ポリマー溶液と同じ温度で用意される。さらに、そ
の他の種類のポリマーを使用する微孔質膜の形成におい
て、種々の微孔質膜生成物を予測して形成することがで
きるように、異なる初期溶解温度と形成浴温度とを使用
することは不可能であった。
ための従来の処理操作は、ポリマー樹脂を(比較的狭い
範囲の)高温で溶媒に溶解させる必要が多かった。形成
浴を用意するために、この溶媒と非溶媒との混合物は、
初期ポリマー溶液と同じ温度で用意される。さらに、そ
の他の種類のポリマーを使用する微孔質膜の形成におい
て、種々の微孔質膜生成物を予測して形成することがで
きるように、異なる初期溶解温度と形成浴温度とを使用
することは不可能であった。
対照的に、本発明の方法は、(i)種々の孔径、ポリ
マー対称比(polymer symmetry ratio)、メタノール泡
立ち点および水流量の多孔質膜を予測して形成するため
の溶媒濃度範囲および温度範囲を使用し;(ii)PVDFを
使用する際に、単一の溶媒に拘束されることなく;(ii
i)実質的にある高温での初期PVDFポリマー溶解を必要
とせず;(iv)初期溶液と同一温度での形成浴を必要と
しない。
マー対称比(polymer symmetry ratio)、メタノール泡
立ち点および水流量の多孔質膜を予測して形成するため
の溶媒濃度範囲および温度範囲を使用し;(ii)PVDFを
使用する際に、単一の溶媒に拘束されることなく;(ii
i)実質的にある高温での初期PVDFポリマー溶解を必要
とせず;(iv)初期溶液と同一温度での形成浴を必要と
しない。
代わりに、本発明の方法は、複数の溶媒中でのPVDF樹
脂の初期溶液を使用する。操作パラメータ、例えば、温
度および溶媒濃度の変更は、膜の孔径、ポリマー対称
比、流量、表面形態および厚さにわたって、正確で、か
つ、従来知られていない制御を与える。
脂の初期溶液を使用する。操作パラメータ、例えば、温
度および溶媒濃度の変更は、膜の孔径、ポリマー対称
比、流量、表面形態および厚さにわたって、正確で、か
つ、従来知られていない制御を与える。
特に、初期PVDF混合溶液の温度、微孔質膜が形成され
る形成浴の温度、および/または、溶媒の相対濃度は、
PVDF微孔質膜における広範な構造的および機能的変化に
影響を及ぼす、可能な温度範囲および溶媒濃度範囲から
選択することができる。形成浴の温度は、初期混合溶液
の温度とは実質的に異なってもよい。特に、本発明の特
徴的な態様は、形成浴が水の凍結点(0℃)およびそれ
以下の温度で有効に使用できることである。
る形成浴の温度、および/または、溶媒の相対濃度は、
PVDF微孔質膜における広範な構造的および機能的変化に
影響を及ぼす、可能な温度範囲および溶媒濃度範囲から
選択することができる。形成浴の温度は、初期混合溶液
の温度とは実質的に異なってもよい。特に、本発明の特
徴的な態様は、形成浴が水の凍結点(0℃)およびそれ
以下の温度で有効に使用できることである。
1. 溶媒系
微孔質PVDF膜を製造するための過去の試みは、一般
に、揮発性であり、かつ、有毒である溶媒物質の使用を
含む。PVDFポリマーを最初に溶解するために使用される
好ましい従来の配合溶媒は、アセトンである。Grandine
IIの米国特許4,203,848参照。しかし、アセトンは、実
際にはその沸点(50℃)に非常に近い温度でPVDF溶媒と
して使用される。約50℃よりもはるかに低い温度では、
実際的目的のために、アセトン溶液中に十分なPVDF樹脂
を取り込むことは困難である。かくして、PVDF膜を形成
するための従来法は、PVDF樹脂を50℃に近い温度で初期
溶液に通すことを必要とする。このことは、初期溶液の
温度が微孔質PVDF膜の最終孔径および他の構造的な特徴
に最も著しい影響を及ぼすことが見いだされているため
に、最終製品に厳しい制限を加える。
に、揮発性であり、かつ、有毒である溶媒物質の使用を
含む。PVDFポリマーを最初に溶解するために使用される
好ましい従来の配合溶媒は、アセトンである。Grandine
IIの米国特許4,203,848参照。しかし、アセトンは、実
際にはその沸点(50℃)に非常に近い温度でPVDF溶媒と
して使用される。約50℃よりもはるかに低い温度では、
実際的目的のために、アセトン溶液中に十分なPVDF樹脂
を取り込むことは困難である。かくして、PVDF膜を形成
するための従来法は、PVDF樹脂を50℃に近い温度で初期
溶液に通すことを必要とする。このことは、初期溶液の
温度が微孔質PVDF膜の最終孔径および他の構造的な特徴
に最も著しい影響を及ぼすことが見いだされているため
に、最終製品に厳しい制限を加える。
本発明の微孔質PVDF膜を製造する一つの特徴的な態様
は、溶媒、および、好ましくは、一以上の補助溶媒を含
む溶液(すなわち、“溶媒:補助溶媒系”)の使用であ
る。“補助溶媒(co−solvent)”という用語は、大部
分の温度でPVDF樹脂を緩やかに溶解する有機溶媒をい
う。このため、多くの補助溶媒は、それら自体では、一
般に、本発明の方法に不適当である。これらは、PVDFが
従来の溶媒キャスト法において、再形成または再凝固す
ることができない程に、PVDFポリマーを緩やかではある
が、分解させやすいというさらなる理由によっても不適
当であることが多い。
は、溶媒、および、好ましくは、一以上の補助溶媒を含
む溶液(すなわち、“溶媒:補助溶媒系”)の使用であ
る。“補助溶媒(co−solvent)”という用語は、大部
分の温度でPVDF樹脂を緩やかに溶解する有機溶媒をい
う。このため、多くの補助溶媒は、それら自体では、一
般に、本発明の方法に不適当である。これらは、PVDFが
従来の溶媒キャスト法において、再形成または再凝固す
ることができない程に、PVDFポリマーを緩やかではある
が、分解させやすいというさらなる理由によっても不適
当であることが多い。
補助溶媒のこの性質は、驚くべきことに、本発明の方
法において、使用することができる。溶媒に加えられた
少量の補助溶媒は、0℃に近い形成浴温度をも含めて、
広範な形成浴温度範囲にわたって、溶媒キャスト処理操
作を実施可能とする。
法において、使用することができる。溶媒に加えられた
少量の補助溶媒は、0℃に近い形成浴温度をも含めて、
広範な形成浴温度範囲にわたって、溶媒キャスト処理操
作を実施可能とする。
補助溶媒は、当業者に周知である。代表的な例として
は、ホルムアミド、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、ジアセトンアルコール、ジイソブチルケト
ン、エチルアセトアセテート、トリエチルホスフェー
ト、プロピレンカーボネート、グリコールエーテル類お
よびグリコールエーテルエステル類が挙げられる。特に
好ましい補助溶媒は、n−ブチルアセテートである。
は、ホルムアミド、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、ジアセトンアルコール、ジイソブチルケト
ン、エチルアセトアセテート、トリエチルホスフェー
ト、プロピレンカーボネート、グリコールエーテル類お
よびグリコールエーテルエステル類が挙げられる。特に
好ましい補助溶媒は、n−ブチルアセテートである。
“溶媒(solvent)”という用語は、大部分の温度でP
VDFを迅速に溶解する有機化合物をいう。この用語は、
少なくとも25重量%のPVDF溶液を生成することのできる
これら化合物を含む。他の溶媒、例えば、ジメチルホル
ムアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、ジメチル
スルホキシドおよびトリメチルホスフェートも使用可能
であるが、本発明の好ましい溶媒は、N−メチル−2−
ピロリドン[以降、“N−ピロール(N−pyrrol)”と
称する]である。
VDFを迅速に溶解する有機化合物をいう。この用語は、
少なくとも25重量%のPVDF溶液を生成することのできる
これら化合物を含む。他の溶媒、例えば、ジメチルホル
ムアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、ジメチル
スルホキシドおよびトリメチルホスフェートも使用可能
であるが、本発明の好ましい溶媒は、N−メチル−2−
ピロリドン[以降、“N−ピロール(N−pyrrol)”と
称する]である。
PVDFの初期溶解は、好ましくは、その成分が互いに混
和性である、溶媒:補助溶媒系で行うことができる。好
ましい実施態様において、溶媒は、約95%N−ピロール
であり、残りは、一種以上の選択された補助溶媒であ
る。
和性である、溶媒:補助溶媒系で行うことができる。好
ましい実施態様において、溶媒は、約95%N−ピロール
であり、残りは、一種以上の選択された補助溶媒であ
る。
好ましい実施態様において、形成浴の少なくとも約50
%は、浴のその他の成分と常時混和性である非溶媒であ
る。“非溶媒(non−solvent)”という用語は、あらゆ
る温度で実質的にPVDFを溶解しない有機化合物をいう。
初期PVDF溶解混合物におけると同じ補助溶媒の一部もま
た、好ましくは、含まれる。形成浴に使用される好まし
い非溶媒は、メタノールである。非溶媒液体が形成浴中
のその他の成分と混和性である場合には、その他のアル
カノール系非溶媒、例えば、エタノールおよびブタノー
ルを使用することができる。
%は、浴のその他の成分と常時混和性である非溶媒であ
る。“非溶媒(non−solvent)”という用語は、あらゆ
る温度で実質的にPVDFを溶解しない有機化合物をいう。
初期PVDF溶解混合物におけると同じ補助溶媒の一部もま
た、好ましくは、含まれる。形成浴に使用される好まし
い非溶媒は、メタノールである。非溶媒液体が形成浴中
のその他の成分と混和性である場合には、その他のアル
カノール系非溶媒、例えば、エタノールおよびブタノー
ルを使用することができる。
当業者であれば、(i)ポリマーの初期配合中の、溶
媒:補助溶媒系の使用;(ii)形成浴における補助溶媒
の使用;(iii)形成浴の低温制御を含む本発明の方法
の特別な態様、および、方法のその他の特徴的な態様
は、ポリフッ化ビニリデンでの使用に限定されることを
意図したものではないことを理解できるであろう。当分
野で周知の多種多様な高分子物質、例えば、ポリエステ
ル類、ナイロン類、ビニルポリマー類、および、コポリ
マー類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、
ポリスルホン類等を、本明細書において記載したような
溶媒キャスト形成処理操作において、使用することがで
きる。
媒:補助溶媒系の使用;(ii)形成浴における補助溶媒
の使用;(iii)形成浴の低温制御を含む本発明の方法
の特別な態様、および、方法のその他の特徴的な態様
は、ポリフッ化ビニリデンでの使用に限定されることを
意図したものではないことを理解できるであろう。当分
野で周知の多種多様な高分子物質、例えば、ポリエステ
ル類、ナイロン類、ビニルポリマー類、および、コポリ
マー類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、
ポリスルホン類等を、本明細書において記載したような
溶媒キャスト形成処理操作において、使用することがで
きる。
2. 装置および方法
本発明の膜を形成するための装置および一般的な方法
は、当業者周知である。例えば、手動によって微孔質膜
を製造するための技術が公知である。ポリマー溶液をガ
ラスプレート上に塗布し、ついで、このプレートを形成
浴に浸漬する。膜形成後、ガラスプレートを高温で乾燥
し、形成された膜をプレートから取り外す。米国特許N
o.3,642,668(Bailey:1972年2月発行)参照。本明細書
に記載した微孔質膜は、この手動法を使用して製造し
た。
は、当業者周知である。例えば、手動によって微孔質膜
を製造するための技術が公知である。ポリマー溶液をガ
ラスプレート上に塗布し、ついで、このプレートを形成
浴に浸漬する。膜形成後、ガラスプレートを高温で乾燥
し、形成された膜をプレートから取り外す。米国特許N
o.3,642,668(Bailey:1972年2月発行)参照。本明細書
に記載した微孔質膜は、この手動法を使用して製造し
た。
同様に、連続法を使用してPVDF膜を製造するための技
術もまた、周知である。例えば、米国特許4,203,848(G
randine,II:1980年5月20日発行)参照。連続溶媒キャ
スト用の従来の装置および方法を簡単に説明しよう。
術もまた、周知である。例えば、米国特許4,203,848(G
randine,II:1980年5月20日発行)参照。連続溶媒キャ
スト用の従来の装置および方法を簡単に説明しよう。
図8を参照すると、本発明のPVDF膜を製造するための
設備は、PVDFポリマーまたは樹脂の供給を保持するため
の混合浴42を含む。混合浴は、実質的に乾燥したPVDFポ
リマー、前記ポリマー用の溶媒である第1の液体、およ
び、好ましくは、前記ポリマー用の補助溶媒である少な
くとも一種の液体を含有する。溶媒および補助溶媒の両
者とも、形成浴溶液と混和性である。本発明の好ましい
実施態様において、混合浴の第1の液体溶媒は、好まし
くは、N−ピロールであり、補助溶媒は、ホルムアミド
および/またはn−ブチルアセテートである。
設備は、PVDFポリマーまたは樹脂の供給を保持するため
の混合浴42を含む。混合浴は、実質的に乾燥したPVDFポ
リマー、前記ポリマー用の溶媒である第1の液体、およ
び、好ましくは、前記ポリマー用の補助溶媒である少な
くとも一種の液体を含有する。溶媒および補助溶媒の両
者とも、形成浴溶液と混和性である。本発明の好ましい
実施態様において、混合浴の第1の液体溶媒は、好まし
くは、N−ピロールであり、補助溶媒は、ホルムアミド
および/またはn−ブチルアセテートである。
混合浴は、非多孔質、好ましくは、ポリエステルであ
る基材46上に実質的に均一な厚さで溶解PVDFポリマー溶
液のフィルムを塗布するためのナイフの刃44のような装
置を具備する。基材は、ローラー47上に支持される。基
材は、動力引取ロール62によって装置の残りを介して駆
動される。
る基材46上に実質的に均一な厚さで溶解PVDFポリマー溶
液のフィルムを塗布するためのナイフの刃44のような装
置を具備する。基材は、ローラー47上に支持される。基
材は、動力引取ロール62によって装置の残りを介して駆
動される。
本プロセスの運転中、基材46は、引取ロール62によっ
てシステムを介して引き取られる。基材が系内を移動す
るにつれ、基材46は、予め決められたギャップ、例え
ば、300マイクロメートルに設定されたナイフのような
塗装ブレード(coating blade)を有する混合浴の下を
通過する。ポリマー溶液のフィルムは、その供給ロール
からナイフの直下の位置に移動する基材上に実質的に均
一な厚さで塗布される。基材に塗布されたポリマー溶液
のフィルムは、基材とフィルム−基材ラミネートを形成
し、このラミネートは一以上の形成浴に直接移動させら
れる。
てシステムを介して引き取られる。基材が系内を移動す
るにつれ、基材46は、予め決められたギャップ、例え
ば、300マイクロメートルに設定されたナイフのような
塗装ブレード(coating blade)を有する混合浴の下を
通過する。ポリマー溶液のフィルムは、その供給ロール
からナイフの直下の位置に移動する基材上に実質的に均
一な厚さで塗布される。基材に塗布されたポリマー溶液
のフィルムは、基材とフィルム−基材ラミネートを形成
し、このラミネートは一以上の形成浴に直接移動させら
れる。
形成浴の機能は、フィルムを多孔質膜に転化させるこ
とである。フィルム−基材ラミネートは、細孔構造が十
分に形成されるまで、形成浴に浸漬される。ついで、ラ
ミネートは、抽出浴56に移動され、そこで、多孔質膜中
に残留するポリマー用の多量の溶媒が排除される。図8
は、数個の形成浴タンク50と1個の抽出浴とを示すが、
形成浴の数は、種々のファクタに依存することは理解で
きるであろう。一般に、形成された膜を基材から分離す
る前に、可能な限り多量の溶媒を確実に除去するのに、
一以上の形成浴が必要とされる。かくして、膜から形成
浴に排除された溶媒は、徐々に形成浴を富化する。新た
な形成浴液体中に順に浸漬させていくことにより、膜か
らより多量の溶媒を排除する。
とである。フィルム−基材ラミネートは、細孔構造が十
分に形成されるまで、形成浴に浸漬される。ついで、ラ
ミネートは、抽出浴56に移動され、そこで、多孔質膜中
に残留するポリマー用の多量の溶媒が排除される。図8
は、数個の形成浴タンク50と1個の抽出浴とを示すが、
形成浴の数は、種々のファクタに依存することは理解で
きるであろう。一般に、形成された膜を基材から分離す
る前に、可能な限り多量の溶媒を確実に除去するのに、
一以上の形成浴が必要とされる。かくして、膜から形成
浴に排除された溶媒は、徐々に形成浴を富化する。新た
な形成浴液体中に順に浸漬させていくことにより、膜か
らより多量の溶媒を排除する。
ヒータ(図示せず)は、浴42中の溶媒:補助溶媒溶液
を加熱して高温とする。ミキサー(これも図示せず)
は、ポリマーを溶液に加える。分離システム52は、形成
浴液体の選択的加熱および冷却用に設けられている。好
ましくは、冷却システムが形成浴の温度を少なくとも0
℃に、より好ましくは、約−10℃に低下させることがで
き、形成浴の温度を約50℃に上昇させることができると
した場合、形成浴の冷却は、多数の従来システムのいず
れによっても行うことができる。
を加熱して高温とする。ミキサー(これも図示せず)
は、ポリマーを溶液に加える。分離システム52は、形成
浴液体の選択的加熱および冷却用に設けられている。好
ましくは、冷却システムが形成浴の温度を少なくとも0
℃に、より好ましくは、約−10℃に低下させることがで
き、形成浴の温度を約50℃に上昇させることができると
した場合、形成浴の冷却は、多数の従来システムのいず
れによっても行うことができる。
形成浴は、一般に直方体形状の一以上のタンク50内に
実質的に維持される。形成浴は、溶媒および補助溶媒と
常時混和性であるが、PVDFポリマーに対しては、非溶媒
である液体である。この液体は、好ましくは、メタノー
ルである。好ましい形成浴の残る成分は、混合浴と相溶
性があり、補助溶媒、例えば、ホルムアミドおよびN−
ブチルアセテートの種々の組み合わせを含む。形成浴に
存在する溶媒は、全て、初期混合溶液から持ち越された
ものとして含まれる。
実質的に維持される。形成浴は、溶媒および補助溶媒と
常時混和性であるが、PVDFポリマーに対しては、非溶媒
である液体である。この液体は、好ましくは、メタノー
ルである。好ましい形成浴の残る成分は、混合浴と相溶
性があり、補助溶媒、例えば、ホルムアミドおよびN−
ブチルアセテートの種々の組み合わせを含む。形成浴に
存在する溶媒は、全て、初期混合溶液から持ち越された
ものとして含まれる。
ローラーシステムは、積層された基材を、隣接する形
成浴中に、形成浴を通しておよび形成浴から取り出して
導くために設けられている。ただし、多重浴では、積層
された基材は、一つの浴から他の浴へと連続的に移動さ
せることができ、逐次形成浴中の非溶媒は、徐々に、PV
DFフィルムからの溶媒および補助溶媒を置換する。この
ような浴は、ラミネートが形成浴を通過するにつれて、
ラミネートの張力を維持するように設計された複数の浴
に浸したローラー53を具備する。ローラーの対54は、形
成浴に隣接して、抽出浴56の後に設けられている。これ
らは、また、基材がこのセクションを通って移動するに
つれ、積層した基材に張力を加える。これらのテンショ
ンローラーの正確な配置は、本発明の操作に対して重要
ではない。
成浴中に、形成浴を通しておよび形成浴から取り出して
導くために設けられている。ただし、多重浴では、積層
された基材は、一つの浴から他の浴へと連続的に移動さ
せることができ、逐次形成浴中の非溶媒は、徐々に、PV
DFフィルムからの溶媒および補助溶媒を置換する。この
ような浴は、ラミネートが形成浴を通過するにつれて、
ラミネートの張力を維持するように設計された複数の浴
に浸したローラー53を具備する。ローラーの対54は、形
成浴に隣接して、抽出浴56の後に設けられている。これ
らは、また、基材がこのセクションを通って移動するに
つれ、積層した基材に張力を加える。これらのテンショ
ンローラーの正確な配置は、本発明の操作に対して重要
ではない。
抽出浴56は、最後の形成浴に隣接して位置決めされ、
非溶媒、好ましくは、水が供給されている。微孔質膜58
は、実質的に溶媒の全てが膜から排除され、膜マトリッ
クスが十分に形成された時、自発的に、移動している基
材46から分離する。これは、典型的には、抽出浴56内で
起こる。
非溶媒、好ましくは、水が供給されている。微孔質膜58
は、実質的に溶媒の全てが膜から排除され、膜マトリッ
クスが十分に形成された時、自発的に、移動している基
材46から分離する。これは、典型的には、抽出浴56内で
起こる。
抽出システム60は、最終の抽出浴に隣接して位置決め
され、微孔質膜58を受け取る。抽出システム60は、吸引
装置66とスプレーヘッド装置68とを備えたドラム64を含
む。膜は、ドラム、吸い込み66の内表面およびスプレー
ヘッド装置68によって形成される実質的に環状の流路67
内でドラム64の外周に沿って配置される。吸引装置66
は、ドラム64の外周に対して膜を係止し、抽出液体が均
一に膜に確実に噴霧させる。スプレーヘッド68は、抽出
液体、好ましくは、水を膜に塗布する。水は、加圧下、
塗布され、これは、膜の細孔から抽出系に残留溶媒およ
び/または補助溶媒が排除されるのを助ける。それは、
また、膜の表面上にあるポリマーのルーズな粒子をも除
去する。ルーズで、表面上の(surficial)粒子は、こ
の段階で除去しなければ、膜に穿孔を生ずるので、これ
は、重要である。
され、微孔質膜58を受け取る。抽出システム60は、吸引
装置66とスプレーヘッド装置68とを備えたドラム64を含
む。膜は、ドラム、吸い込み66の内表面およびスプレー
ヘッド装置68によって形成される実質的に環状の流路67
内でドラム64の外周に沿って配置される。吸引装置66
は、ドラム64の外周に対して膜を係止し、抽出液体が均
一に膜に確実に噴霧させる。スプレーヘッド68は、抽出
液体、好ましくは、水を膜に塗布する。水は、加圧下、
塗布され、これは、膜の細孔から抽出系に残留溶媒およ
び/または補助溶媒が排除されるのを助ける。それは、
また、膜の表面上にあるポリマーのルーズな粒子をも除
去する。ルーズで、表面上の(surficial)粒子は、こ
の段階で除去しなければ、膜に穿孔を生ずるので、これ
は、重要である。
抽出浴56を移動した後、膜58は、基材46から分離する
ことができる。図8は、複数の形成浴タンクを通過した
後、膜を分離することを示しているが、膜の分離は、溶
媒濃度および溶媒を置換するために使用される非溶媒の
量に応じて、1個のタンク内で達成することができるこ
とは理解できるであろう。一度、分離が起こると、使用
した支持体46は、テンションロール70の下を通過し、つ
いで、引取ロール62の上を通過する。膜58は、同様に、
一連の膜テンションコントロールロール70を通過して、
駆動巻上ロール63に至る。
ことができる。図8は、複数の形成浴タンクを通過した
後、膜を分離することを示しているが、膜の分離は、溶
媒濃度および溶媒を置換するために使用される非溶媒の
量に応じて、1個のタンク内で達成することができるこ
とは理解できるであろう。一度、分離が起こると、使用
した支持体46は、テンションロール70の下を通過し、つ
いで、引取ロール62の上を通過する。膜58は、同様に、
一連の膜テンションコントロールロール70を通過して、
駆動巻上ロール63に至る。
抽出系60は、インライン抽出および乾燥を行う。膜
は、ドラム64の外表面にわたって移動する。吸引は、膜
を収縮および運動させないために、ドラムの表面に加え
られる。一連のスプレーヘッドは、ドラムの一つの湾曲
したセグメントに沿って配置され、抽出液体を膜に塗布
し、膜に残る溶媒を全て置換する。吸引を使用する時、
噴霧される液体の全部または一部は、加えられる吸引に
よって、直接、膜を介してドラムにくみ出され、滴り落
ちる液体は、全て、分離トレー(図示せず)に捕捉され
る。
は、ドラム64の外表面にわたって移動する。吸引は、膜
を収縮および運動させないために、ドラムの表面に加え
られる。一連のスプレーヘッドは、ドラムの一つの湾曲
したセグメントに沿って配置され、抽出液体を膜に塗布
し、膜に残る溶媒を全て置換する。吸引を使用する時、
噴霧される液体の全部または一部は、加えられる吸引に
よって、直接、膜を介してドラムにくみ出され、滴り落
ちる液体は、全て、分離トレー(図示せず)に捕捉され
る。
ドラムの最終領域において、膜に熱を加えることもで
きる。これは、図示していない装置、例えば、赤外線ヒ
ータを使用して、高温の空気を膜に吹き付けることによ
って、または、これらとその他の工程とを組み合わせる
ことによって達成することができる。ついで、乾燥され
た膜は、巻上げロールに巻き取られる。
きる。これは、図示していない装置、例えば、赤外線ヒ
ータを使用して、高温の空気を膜に吹き付けることによ
って、または、これらとその他の工程とを組み合わせる
ことによって達成することができる。ついで、乾燥され
た膜は、巻上げロールに巻き取られる。
最終乾燥工程は、好ましくは、加熱処理を含む。この
ようないわゆる“アニーリング(annealing)”工程
は、膜が使用される時、寸法安定性であるように、その
使用の予想温度以上に膜を加熱することを含む。本発明
のPVDF膜の操作温度は、約0〜約100℃の範囲である。
ポリマーは、融点約160℃を有するので、良好なアニー
リング温度は、約130℃である。最良のアニーリング温
度は、実際にポリマーが溶融することのない、PVDFの特
定のグレードの融点に最も近い温度である。
ようないわゆる“アニーリング(annealing)”工程
は、膜が使用される時、寸法安定性であるように、その
使用の予想温度以上に膜を加熱することを含む。本発明
のPVDF膜の操作温度は、約0〜約100℃の範囲である。
ポリマーは、融点約160℃を有するので、良好なアニー
リング温度は、約130℃である。最良のアニーリング温
度は、実際にポリマーが溶融することのない、PVDFの特
定のグレードの融点に最も近い温度である。
さて、本発明を好ましい実施態様の幾つかの具体的な
例によってさらに説明する。以下の例において、部およ
びパーセントは、特に断らない限り、全て、重量部およ
び重量%であり、温度は、摂氏温度である。
例によってさらに説明する。以下の例において、部およ
びパーセントは、特に断らない限り、全て、重量部およ
び重量%であり、温度は、摂氏温度である。
実施例 1:種々の寸法のPVDF微孔質膜の製造
本実施例は、本発明の製造方法の特徴的な万能性と、
温度の制御および所望の膜特性を生じさせるための予め
選択された溶媒組成を使用する微孔質PVDF膜を製造する
その能力とを示すものである。
温度の制御および所望の膜特性を生じさせるための予め
選択された溶媒組成を使用する微孔質PVDF膜を製造する
その能力とを示すものである。
膜は、従来の処理操作を用いて、6"×8"ガラスプレー
ト上に手動で形成した。要するに、PVDFポリマーの初期
溶液、溶媒および補助溶媒を混合し、15/1000インチ(1
5 thousands of an inch)のギャップ幅を有する塗布ブ
レードを使用して、ガラスプレートに塗布した。塗布さ
れたガラスプレートは、形成溶液に浸漬し、ガラスプレ
ート上に膜を形成させた。膜は、一度、形成された後、
ガラスプレート上、約50℃で乾燥し、47mm径のパンチを
使用して、膜デイスクを製造した。膜の厚さは、水の流
量(ml/分/cm2)およびメタノール泡立ち点(psi)とと
もに、標準処理操作を使用して、測定した。
ト上に手動で形成した。要するに、PVDFポリマーの初期
溶液、溶媒および補助溶媒を混合し、15/1000インチ(1
5 thousands of an inch)のギャップ幅を有する塗布ブ
レードを使用して、ガラスプレートに塗布した。塗布さ
れたガラスプレートは、形成溶液に浸漬し、ガラスプレ
ート上に膜を形成させた。膜は、一度、形成された後、
ガラスプレート上、約50℃で乾燥し、47mm径のパンチを
使用して、膜デイスクを製造した。膜の厚さは、水の流
量(ml/分/cm2)およびメタノール泡立ち点(psi)とと
もに、標準処理操作を使用して、測定した。
A. 混合温度および補助溶媒組成の効果
PVDFポリマーの初期重量(以下参照)を、94〜95%N
−ピロールおよび5〜6%N−ブチルアセテートと、温
度20℃、35℃、40℃および45℃で混合した。形成浴は、
一連のメタノール(非溶媒)およびN−ピロール(補助
溶媒)もしくはブチルアセテート(補助溶媒)濃度を含
んでいた。PVDFポリマーを種々の初期温度で溶解した
後、これら種々の形成浴溶液中に膜が形成された。これ
らの種々の条件下で生成する膜の厚さ、水流量、およ
び、メタノール泡立ち点は、抽出され乾燥された膜につ
いて決定した。水流量の測定結果は、種々の混合溶液温
度および形成浴(20℃)の種々の溶媒:補助溶媒濃度
で、使用した375〜398gmの登録商標キナール761(Kynar
761)PVDF(Atochem North America,Philadelphia,P
A)に対して、以下、表IIに示す。水流量測定について
の結果は、種々の混合溶液温度および形成浴(20℃)の
種々の溶媒:補助溶媒濃度で使用した375〜398gmの登録
商標キナール761 PVDFに対して、以下、表IIIに示す。
−ピロールおよび5〜6%N−ブチルアセテートと、温
度20℃、35℃、40℃および45℃で混合した。形成浴は、
一連のメタノール(非溶媒)およびN−ピロール(補助
溶媒)もしくはブチルアセテート(補助溶媒)濃度を含
んでいた。PVDFポリマーを種々の初期温度で溶解した
後、これら種々の形成浴溶液中に膜が形成された。これ
らの種々の条件下で生成する膜の厚さ、水流量、およ
び、メタノール泡立ち点は、抽出され乾燥された膜につ
いて決定した。水流量の測定結果は、種々の混合溶液温
度および形成浴(20℃)の種々の溶媒:補助溶媒濃度
で、使用した375〜398gmの登録商標キナール761(Kynar
761)PVDF(Atochem North America,Philadelphia,P
A)に対して、以下、表IIに示す。水流量測定について
の結果は、種々の混合溶液温度および形成浴(20℃)の
種々の溶媒:補助溶媒濃度で使用した375〜398gmの登録
商標キナール761 PVDFに対して、以下、表IIIに示す。
B. 形成浴温度およびホルムアミドの効果
一連の初期混合溶液は、以下の通り、40℃で製造し
た。
た。
溶液A:
キナール761:400gm
N−ピロール:2250gm
n−ブチルアセテート:100gmホルムアミド:100gm
固形物=総重量の14%
溶液B:
キナール761:400gm
N−ピロール:2350gmホルムアミド:100gm
固形物=総重量の14%
温度制御形成浴中、0℃および20℃で膜を形成した。
また、形成浴は、順にメタノール濃度を低下させホルム
アミド濃度を増大させた(100%MeOH;75:25および50:50
MeOH:ホルムアミド)。膜を形成し、プレートから取り
外し、上記のように乾燥し、それらの水流量、厚さおよ
びメタノール泡立ち点を測定した。結果は、表IVに示
す。破線は、膜が形成されなかったことを示す。
また、形成浴は、順にメタノール濃度を低下させホルム
アミド濃度を増大させた(100%MeOH;75:25および50:50
MeOH:ホルムアミド)。膜を形成し、プレートから取り
外し、上記のように乾燥し、それらの水流量、厚さおよ
びメタノール泡立ち点を測定した。結果は、表IVに示
す。破線は、膜が形成されなかったことを示す。
補助溶媒としてのホルムアミドの使用は、図5の平坦
なマクロ構造を有するPVDF膜の形成をもたらす。
なマクロ構造を有するPVDF膜の形成をもたらす。
結果および考察:操作パラメータ
これらのデータから、幾つかの低量的な観測をなすこ
とができる。形成浴の補助溶媒組成は、泡立ち点を幾分
低下させるが、流量、特に低い形成浴温度での流量を劇
的に増大させる補助溶剤の存在で、流量に深い影響を及
ぼすことができる(表IIおよび表III)。しかし、補助
溶媒のこの効果は、無限に大きくすることはできない
が、補助溶媒(特に、ホルムアミド)の濃度が約25重量
%よりもはるかに高い場合には、膜は、より薄くなり、
より脆弱となるか、または、そうなる傾向がある(表I
V)。
とができる。形成浴の補助溶媒組成は、泡立ち点を幾分
低下させるが、流量、特に低い形成浴温度での流量を劇
的に増大させる補助溶剤の存在で、流量に深い影響を及
ぼすことができる(表IIおよび表III)。しかし、補助
溶媒のこの効果は、無限に大きくすることはできない
が、補助溶媒(特に、ホルムアミド)の濃度が約25重量
%よりもはるかに高い場合には、膜は、より薄くなり、
より脆弱となるか、または、そうなる傾向がある(表I
V)。
形成前の初期混合物の温度は、膜の性質により大きな
影響を及ぼすようである(表IIおよび表III)。いずれ
の所定の形成浴組成に対しても、初期混合溶液の温度を
高くすると泡立ち点は低下する(表II)。これにより、
混合溶液温度が20℃から45℃に上昇するにつれて、流量
は劇的に増大する(表III)。
影響を及ぼすようである(表IIおよび表III)。いずれ
の所定の形成浴組成に対しても、初期混合溶液の温度を
高くすると泡立ち点は低下する(表II)。これにより、
混合溶液温度が20℃から45℃に上昇するにつれて、流量
は劇的に増大する(表III)。
さらに、形成浴の温度もまた、特に、補助溶媒、例え
ば、N−ブチルアセテートおよびホルムアミドととも
に、膜の性質に著しい影響を及ぼす。形成浴の温度が上
昇するにつれ、得られる膜は、水流量の減少および泡立
ち点の上昇を示す(表IV)。膜を形成しつつ、形成浴を
約0℃に冷却すると、逆の効果を生じ、泡立ち点が著し
く低下し、流量が増大する(表IV)。
ば、N−ブチルアセテートおよびホルムアミドととも
に、膜の性質に著しい影響を及ぼす。形成浴の温度が上
昇するにつれ、得られる膜は、水流量の減少および泡立
ち点の上昇を示す(表IV)。膜を形成しつつ、形成浴を
約0℃に冷却すると、逆の効果を生じ、泡立ち点が著し
く低下し、流量が増大する(表IV)。
一般に、より温かい混合溶液と形成浴とは、より低い
温度におけるよりも、形成膜の細孔において、非溶媒の
補助溶媒との交換速度を著しく速める。さらに、初期溶
媒におけるポリマーの溶解もまた、より高温であれば、
より迅速である。これにより、液体の移動に対して、よ
り多数の連続流路、および、より曲がりくねった流路が
生ずる。これは、より高いメタノール泡立ち点に反映さ
れる。
温度におけるよりも、形成膜の細孔において、非溶媒の
補助溶媒との交換速度を著しく速める。さらに、初期溶
媒におけるポリマーの溶解もまた、より高温であれば、
より迅速である。これにより、液体の移動に対して、よ
り多数の連続流路、および、より曲がりくねった流路が
生ずる。これは、より高いメタノール泡立ち点に反映さ
れる。
実施例において、数個のより重要な操作パラメータに
対して、数個の異なる値を使用した。これらの値は、数
多くのデモンストレーションの成功によって、有効な微
孔質膜を生成することが証明された。いくつかのこれら
のパラメータについての好ましい操作範囲としては、約
20℃〜約50℃の間の好ましい温度範囲で、初期混合溶液
の約14重量%〜24重量%の範囲のPVDFポリマー濃度が挙
げられる。初期溶液は、好ましくは、95%N−ピロール
および5%ブチルアセテートの混合物において、この重
量のPVDFポリマーを含有する。本発明のPVDF膜の製造の
ための最も好ましい操作条件は、形成浴における補助溶
媒濃度約30%以下である。形成浴溶液は、温度範囲−10
℃〜50℃で製造される。
対して、数個の異なる値を使用した。これらの値は、数
多くのデモンストレーションの成功によって、有効な微
孔質膜を生成することが証明された。いくつかのこれら
のパラメータについての好ましい操作範囲としては、約
20℃〜約50℃の間の好ましい温度範囲で、初期混合溶液
の約14重量%〜24重量%の範囲のPVDFポリマー濃度が挙
げられる。初期溶液は、好ましくは、95%N−ピロール
および5%ブチルアセテートの混合物において、この重
量のPVDFポリマーを含有する。本発明のPVDF膜の製造の
ための最も好ましい操作条件は、形成浴における補助溶
媒濃度約30%以下である。形成浴溶液は、温度範囲−10
℃〜50℃で製造される。
産業上の利用可能性
本明細書の記載に従い製造される本発明の微孔質膜
は、特に、化学薬品、食物および医薬品工業において有
用である。孔径約0.1ミクロン以下のオーダーを有する
フィルターを形成するための一つの特定の使用法として
は、膜を、膜を通して処理される流体から、ウイルスお
よび巨大マクロ分子を除去するために使用し得る。PVDF
が化学的に不活性であるので、膜は、繰り返し、スチー
ム滅菌することができる。
は、特に、化学薬品、食物および医薬品工業において有
用である。孔径約0.1ミクロン以下のオーダーを有する
フィルターを形成するための一つの特定の使用法として
は、膜を、膜を通して処理される流体から、ウイルスお
よび巨大マクロ分子を除去するために使用し得る。PVDF
が化学的に不活性であるので、膜は、繰り返し、スチー
ム滅菌することができる。
本発明の膜のもう一つの有用な産業上の用途は、接線
またはクロスフロー濾過システム(tangential or cros
s−flow filtration systems)に於けるものである。接
線またはクロスフロー濾過システムにおいて、液体の体
積全部が、膜を通るのではない。濾液体積の幾つかの画
分は、取り除かれ、リサイクルされる。接線フローシス
テムは、特徴的には、流れが軸方向にチューブを通り、
物質がチューブの壁を横切って放出されるチューブ形状
のフィルターまたはカートリッジを使用する。接線フロ
ーは、通常の濾過よりもより低い圧力で使用することが
でき、フィルターの寿命は、このようにして延長され
る。本発明の膜の流量が等しい厚さの従来の膜の流量よ
りも著しく速いので、本発明の膜を使用する接線フロー
は、特に好ましく、所定の粒子濃度を有する所定の体積
の試料を処理するための時間は、従来の膜を使用する処
理よりもはるかに速い。
またはクロスフロー濾過システム(tangential or cros
s−flow filtration systems)に於けるものである。接
線またはクロスフロー濾過システムにおいて、液体の体
積全部が、膜を通るのではない。濾液体積の幾つかの画
分は、取り除かれ、リサイクルされる。接線フローシス
テムは、特徴的には、流れが軸方向にチューブを通り、
物質がチューブの壁を横切って放出されるチューブ形状
のフィルターまたはカートリッジを使用する。接線フロ
ーは、通常の濾過よりもより低い圧力で使用することが
でき、フィルターの寿命は、このようにして延長され
る。本発明の膜の流量が等しい厚さの従来の膜の流量よ
りも著しく速いので、本発明の膜を使用する接線フロー
は、特に好ましく、所定の粒子濃度を有する所定の体積
の試料を処理するための時間は、従来の膜を使用する処
理よりもはるかに速い。
さらに、本発明の膜は、PVDF膜が形成されるにつれ、
ポリエステルが封入される、ポリエステル支持PVDF膜と
して製造することができる。しかし、PVDF膜の特に好ま
しいタイプは、微孔質膜が製造されるにつれ、PVDF繊維
がPVDFポリマーと一体に形成されるPVDF繊維質基材であ
る。
ポリエステルが封入される、ポリエステル支持PVDF膜と
して製造することができる。しかし、PVDF膜の特に好ま
しいタイプは、微孔質膜が製造されるにつれ、PVDF繊維
がPVDFポリマーと一体に形成されるPVDF繊維質基材であ
る。
等価物
本発明についての上述の説明は、単に、本発明を例示
するためのものであり、例示した実施態様は、単なる例
に過ぎず、その他の変形、変更、実施態様および等価物
は、その趣旨を逸脱することがないことは、当業者に
は、明白であろう。
するためのものであり、例示した実施態様は、単なる例
に過ぎず、その他の変形、変更、実施態様および等価物
は、その趣旨を逸脱することがないことは、当業者に
は、明白であろう。
かくして、本発明について説明したので、我々は、本
発明について特許請求し、その保護を求める次第であ
る。
発明について特許請求し、その保護を求める次第であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 パチェコ,マニュエル・エム
アメリカ合衆国マサチューセッツ州
01821,ビレリカ,ブルックサイド・ド
ライブ 12
(72)発明者 パチェコ,ジョン・エフ
アメリカ合衆国マサチューセッツ州
01821,ビレリカ,ベルモント・ロード
3
(56)参考文献 特開 昭55−102635(JP,A)
特開 昭58−93734(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08J 9/26
Claims (32)
- 【請求項1】一定の呼称孔径、一定の厚さおよび対向す
る表面を有する微孔質ポリフッ化ビニリデン膜であり、
相互に付着した複数の小球体によって画定されるミクロ
構造を有する膜。 - 【請求項2】前記対向する表面間の前記膜が、呼称孔径
よりも実質的に大きな平均径を有する複数の球形クレー
ターによって画定されるマクロ構造を有する、請求項1
に記載の膜。 - 【請求項3】一定の呼称孔径、一定の厚さおよび対向す
る表面を有する微孔質ポリフッ化ビニリデン膜であり、
前記対向する表面の少なくとも一つが、呼称孔径よりも
実質的に大きな平均径を有する複数の球形クレーターに
よって画定されるマクロ構造を有する膜。 - 【請求項4】前記対向する表面間の前記膜が、前記呼称
孔径よりも実質的に大きな平均径を有する複数の球形ク
レーターによって画定されるマクロ構造を有する、請求
項3に記載の膜。 - 【請求項5】前記膜が、さらに、相互に付着した複数の
小球体によって画定されるミクロ構造を有する、請求項
3または4に記載の膜。 - 【請求項6】一定の呼称孔径、一定の厚さおよび対向す
る表面を有する微孔質ポリフッ化ビニリデン膜であり、
前記表面の少なくとも一つが、複数の球形小塊によって
画定される平坦なマクロ構造を有し、前記小塊が、膜の
前記表面全体を実質的に覆う膜。 - 【請求項7】前記呼称孔径が0.1ミクロンである場合
に、前記球形の小塊が、平均径1ミクロン未満を有す
る、請求項6に記載の膜。 - 【請求項8】呼称孔径が0.65ミクロンより大きく2.0ミ
クロン以下であり、および水流量40〜190ml/分/cm2を有
する、請求項1または3記載の膜。 - 【請求項9】呼称孔径が0.45ミクロンより大きく0.65ミ
クロン以下であり、および水流量20〜50ml/分/cm2を有
する、請求項1または3記載の膜。 - 【請求項10】呼称孔径が0.22ミクロンより大きく0.45
ミクロン以下であり、および水流量8〜26ml/分/cm2を
有する、請求項1または3記載の膜。 - 【請求項11】呼称孔径が0.10ミクロンより大きく0.22
ミクロン以下であり、および水流量3.6〜10ml/分/cm2を
有する、請求項1または3記載の膜。 - 【請求項12】呼称孔径が0.05ミクロンより大きく0.10
ミクロン以下であり、および水流量1.5〜4ml/分/cm2を
有する、請求項1または3記載の膜。 - 【請求項13】呼称孔径が0.02ミクロン以上で0.05ミク
ロン以下であり、および水流量0.50〜2.0ml/分/cm2を有
する、請求項1または3記載の膜。 - 【請求項14】溶媒を含有する混合溶液にポリフッ化ビ
ニリデンポリマーを第1の温度で溶解させ; 前記溶液を薄いフィルムとして基材上に配置し; ポリマーに対する非溶媒を含有する形成浴に前記基材お
よび薄いフィルムを第2の温度で浸漬し; 前記非溶媒含有形成浴中で前記基材上に配置された溶解
ボリマーの薄いフィルムを微孔質膜に転化させることを
含む、一定の呼称孔径の微孔質ポリフッ化ビニリデン膜
を製造する方法において、その改良が、 溶媒とともに前記ポリマーに対する補助溶媒を含有する
混合溶液に前記ポリマーを溶解させること、そして該混
合溶液中の該補助溶媒と同じ補助溶媒を含む形成浴を用
いることを含む方法。 - 【請求項15】溶媒を含有する混合溶液にポリフッ化ビ
ニリデンポリマーを第1の温度で溶解させ; 前記溶液を薄いフィルムとして基材上に配置し; ポリマーに対する非溶媒を含有する形成浴に前記基材お
よび薄いフィルムを第2の温度で浸漬し; 前記非溶媒含有形成浴中で前記基材上に配置された溶解
ボリマーの薄いフィルムを微孔質膜に転化させることを
含む、一定の呼称孔径の微孔質ポリフッ化ビニリデン膜
を製造する方法において、その改良が、 N−ピロールを含む溶媒とともに前記ポリマーに対する
ブチルアセテートおよびホルムアミドからなる群から選
択される補助溶媒を含有する混合溶液に前記ポリマーを
溶解させること、そして該混合溶液中の該補助溶媒と同
じ補助溶媒を含む形成浴を用いることを含む方法。 - 【請求項16】さらに、少なくとも第1の温度を選択
し、かつ、所定の呼称孔径で膜を最適化するために、少
なくとも前記第2の温度を選択することを含む、請求項
15に記載の方法。 - 【請求項17】前記第2の温度を選択する工程が、−10
℃〜50℃の範囲内の温度を選択することを含む、請求項
16に記載の方法。 - 【請求項18】さらに、所定の呼称孔径で膜を最適化す
るために、前記形成浴に対して少なくとも非溶媒および
補助溶媒の濃度を選択することを含む、請求項14に記載
の方法。 - 【請求項19】さらに、所定のポリマー対称比で膜を最
適化するために、少なくとも第1の温度と少なくとも第
2の温度とを選択することを含む、請求項14に記載の方
法。 - 【請求項20】さらに、所定のポリマー対称比で膜を最
適化するために、前記形成浴に対する少なくとも非溶媒
および補助溶媒の濃度を選択することを含む、請求項14
に記載の方法。 - 【請求項21】ポリフッ化ビニリデンから微孔質膜を製
造するための方法であって、 複数の溶媒に溶解させたポリフッ化ビニリデン溶液の薄
い層を基材上に形成し; ポリマーに対する少なくとも一種の溶媒とポリマーに対
する少なくとも一種の溶媒と混和性であるポリマーに対
する非溶媒とを含む形成浴に前記基材を通過させ; 前記基材上に多孔質膜を形成し; 前記多孔質膜から少なくとも一種の溶媒と非溶媒とを排
除し; 前記基材から前記膜を分離し; 前記多孔質膜を乾燥させる各工程を含み、 前記ポリフッ化ビニリデンに対する前記複数の溶媒が、
溶媒および補助溶媒を含み、さらに、前記形成浴が、少
なくとも前記補助溶媒を含む方法。 - 【請求項22】前記基材を形成浴に通過させる工程が、
n−ブチルアセテート、ホルムアミドおよびこれらの組
み合わせからなる群から選択される補助溶媒を含有する
形成浴に前記基材を通過させることを含む、請求項21に
記載の方法。 - 【請求項23】少なくとも14重量%のポリフッ化ビニリ
デンであるポリマーから微孔質膜を形成するための連続
法であって、 溶媒:補助溶媒系にポリマーを含む溶液層を、あるポリ
マー濃度で薄い層として、移動する基材表面に塗布し; 浴の0%〜50%を形成する少なくとも一種の補助溶媒を
含み、残りがメタノールである混合物を含む形成浴液体
に、ポリマー溶液層を支持する基材を浸漬し; それを前記形成浴に通すことによって形成浴に浸漬した
層を維持して、その層が平均孔径0.02ミクロン〜2ミク
ロンを有し、細孔が連続して、実質的に均一な寸法であ
る微孔質ポリフッ化ビニリデン膜に転化されるまで、そ
の層中の溶媒および補助溶媒を形成浴液体で置換し; 形成されたポリフッ化ビニリデン膜を前記基材から分離
し; 残留溶媒、補助溶媒または形成浴液体を膜から抽出する
ために、ポリフッ化ビニリデン膜を水で洗浄し;しかる
後、 水を除去するために前記膜を乾燥する、 各工程を含む方法。 - 【請求項24】前記ポリマー溶液の層が、20℃〜55℃の
範囲の温度で塗布される、請求項23に記載の方法。 - 【請求項25】形成浴に浸漬した層を維持する工程が、
−10℃〜50℃の範囲内の形成浴温度を選択することを含
む、請求項23に記載の方法。 - 【請求項26】ポリマー溶液中の前記ポリマー濃度が、
溶液の14重量%〜24重量%の範囲内であり、形成浴中の
非溶媒濃度が、浴の50重量%〜100重量%であり、形成
浴中の補助溶媒の濃度が、浴の0重量%〜50重量%であ
る、請求項23に記載の方法。 - 【請求項27】ブチルアセテートとN−ピロールとの組
み合わせにポリマーを含む、微孔質ポリマー膜を形成す
るための組成物。 - 【請求項28】ブチルアセテートとメタノールとの組み
合わせにポリマーを含む、微孔質ポリマー膜を形成する
ための組成物。 - 【請求項29】ホルムアミドとメタノールとの組み合わ
せてにポリマーを含む、微孔質ポリマー膜を形成するた
めの組成物。 - 【請求項30】前記メタノールが、50重量%〜100重量
%を構成する、請求項28または29に記載の組成物。 - 【請求項31】前記ホルムアミドが、30重量%〜10重量
%を構成する、請求項29に記載の組成物。 - 【請求項32】前記ブチルアセテートが、30重量%〜10
重量%を構成する、請求項28に記載の組成物。
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