JP3540610B2 - 洗浄用ブラシ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハードディスク等の基板の洗浄に使用する洗浄用ブラシに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの記憶媒体用の基板として、アルミニウムディスクやガラスディスクが使用されているが、この基板の製造工程では、様々な汚れ(異物)が基板に付着するため、ブラシを用いた洗浄が行われている。その洗浄工程においては、純水または洗浄液をシャワーしながらブラシに回転を与え、基板の両面及び内外周端面のこすり洗いを行っている。そして、この洗浄用ブラシには、円板形状の芯材(ブラシ本体)に、ナイロン素材を植毛したタイプと、PVAスポンジを貼り付けたタイプとがあり、洗浄に際してはこの円板形状のブラシのブラシ植毛材に基板の面を当接させ、その状態でブラシを回転させ洗浄を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の洗浄用ブラシのうち、ナイロン素材を植毛したブラシは、植毛の高密度化ができておらず、その分布も不均一であり、またPVAスポンジを貼り付けたブラシは、洗浄能力そのものが低く、そのため、いずれの場合も除去した異物とブラシ自身の摩耗粉がブラシ内部に滞留してしまう。そして、滞留した異物や摩耗粉は、基板表面を再汚染し、またその表面に傷(スクラッチ)を付けてしまい、したがって、近年求められる高度の洗浄品質を達成できなくなっている。このような異物の残渣や傷が基板に発生すると、磁性薄膜を付けた後の基板平坦化が悪化し、記憶媒体としての記憶密度向上を妨害する結果となる。
【0004】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、基板の洗浄に要求される高度の洗浄品質を達成することのできる洗浄用ブラシを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の洗浄用ブラシは、板状のブラシ本体の両面もしくは片面に、微細なブラシ植毛材を高密度かつ均一に植え込んだ繊維と、単体としての繊維とを縦横に織り込んで形成したシートブラシを貼り付けて形成したことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】
図1はこの発明の第1の実施形態における洗浄用ブラシを示す図で、(a)はその平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。図において、洗浄用ブラシ1は薄肉円板状のブラシ本体2の両面に、所定のパターンに従いブラシ植毛材3を植毛して形成したものである。その所定のパターンは、ここでは放射パターンと成っており、ブラシ植毛材3をブラシ本体2の中空部4から外周に向けて、複数条放射状に植毛して形成している。
【0008】
ブラシ本体2は例えば合成樹脂材から成り、ブラシ植毛材3は例えばナイロン材等の合成繊維から成っている。
【0009】
上記のように、この実施形態における洗浄用ブラシ1は、ブラシ本体2の両面にブラシ植毛材3を放射パターンに従い植毛しているので、洗浄用ブラシ1を中空部4を中心にして回転させ、その回転しているブラシ植毛材3にワークとしての基板(ディスク)を当接させ基板の洗浄を行うと、基板に付着している異物や、ブラシ植毛材3に残っていた摩耗粉には、外周方向への遠心力が働き、それらの異物や摩耗粉は放射状パターンに沿って速やかに洗浄用ブラシ1の外に放出されるようになる。したがって、この洗浄用ブラシ1を用いることで、洗浄品質を高めることができ、記憶媒体としての基板の洗浄に要求されている高度の洗浄品質を確実に達成することができる。
【0010】
また、ブラシ本体2の両面にブラシ植毛材3を植毛したので、上記のように、洗浄用ブラシ1を中空部4を中心にして回転させ、その回転しているブラシ植毛材3に基板を当接させ基板の洗浄を行う場合、基板をブラシ本体2の両側にセットして、同時に二枚の基板の洗浄を実施することができ、洗浄作業を効率よく行うことができる。
【0011】
図2は第1の変形例を示す平面図である。この第1の変形例での洗浄用ブラシ11は、上記の洗浄用ブラシ1と同様に、ブラシ植毛材13をブラシ本体12の両面に所定のパターンに従い、植毛して形成したものであるが、その所定のパターンは、ここではスパイラルパターンと成っており、ブラシ植毛材13をブラシ本体12の中空部14から外周に向けて、複数条、スパイラル状に植毛している。
【0012】
このように、ブラシ植毛材13から成る各条をスパイラル状に配列することで、上記した遠心力による放出効果を一層発揮させることができるようになる。
【0013】
図3は第2の変形例を示す平面図である。この第2の変形例での洗浄用ブラシ21は、上記第1の変形例における洗浄用ブラシ11と同様にスパイラルパターンと成っているが、この第2の変形例では、ブラシ植毛材23をブラシ本体22の中空部24から外周に向けて、複数条、スパイラル状に植毛する際に、その各条をすべて湾曲させ、スパイラルを強める形状となっている。したがって、各条のブラシ植毛材23に引っかかった異物や摩耗粉は、その湾曲線に沿って移動することとなり、遠心力による放出効果をさらに強めることができる。
【0014】
図4は第2の実施形態における洗浄用ブラシを示し、(a)はその斜視図、(b)は側面図である。この実施形態における洗浄用ブラシ31は、薄肉円板状のブラシ本体32の両面に、ブラシ植毛材33を高密度かつ均一に植毛して形成したものである。
【0015】
従来、薄肉円板状のブラシ本体への植毛は困難とされていたが、本出願人は高度な植毛技術の開発により、これを可能とし、しかもその植毛を高密度かつ均一なものとすることができた。
【0016】
上記のように、この第2の実施形態では、ブラシ植毛材33を高密度かつ均一に植毛するようにしたので、そのブラシ植毛材33は面状となり、その面状のブラシ植毛材33にワークを強く押し付けて洗浄できるようになる。したがって、従来落とすことのできなかった汚れも洗浄できるようになり、高品位の洗浄を行うことができる。また、より均一にむらなく洗浄でき、洗浄品質を向上させることができる。さらに、ワークに残っている微細突起をも除去でき、ワークの平坦化を確実に実現することができる。
【0017】
図5は第3の実施形態における洗浄用ブラシを示し、(a)はその斜視図、(b)はブラシ本体に貼付するシートブラシを示す図である。この実施形態における洗浄用ブラシ41は、円板状のブラシ本体42の両面に、シートブラシ43を貼り付けて形成したものである。このシートブラシ43は、微細なブラシ植毛材43bを高密度かつ均一に植え込んだ繊維43aと、単体としての繊維43cとを縦横に織り込んでシート状としたものであり、織物として形成できるので、ブラシ植毛材43bの高密度化と均一性は飛躍的に向上したものとなる。したがって、この洗浄用ブラシ41による洗浄は、上記第2の実施形態における洗浄用ブラシ31の持つ効果、すなわち均一な洗浄による洗浄品質の向上、およびワークの平坦化を、より一層顕著に発揮することができる。
【0018】
図6はこの発明に係る洗浄用ブラシを用いてワークを洗浄する場合の説明図であり、(a)は洗浄用ブラシとワークとの配置関係を示す正面図、(b)はワーク洗浄の状況を説明するための図、(c)は(a)の部分拡大図である。ここでは、洗浄用ブラシとして、図3に示したスパイラルパターンの洗浄用ブラシ21を用いることとするが、他の洗浄用ブラシ1,11,31,41を用いても同様の作用効果を発揮させることができる。
【0019】
洗浄用ブラシ21を用いてワークの洗浄を行う場合は、図6(a)に示すように、先ずブラシ本体22の中央に設けた中空部24に回転軸60を入れることで、多数の洗浄用ブラシ21…を回転軸60に沿って回転軸60と一体に所定間隔で配列する。そして、各洗浄用ブラシ21同士の間にワーク7…を配置して介在させ、ワーク7の両面にブラシ植毛材23を接触させ、その状態で回転軸60を回転させる。
【0020】
このとき、複数条のブラシ植毛材23…が、図6(b)に示すように、ワーク7の表面に次々と当接し、ワーク7表面の洗浄が行われる。ブラシ植毛材23は、スパイラル状に配置してあるとともに、各条も湾曲しているので、洗浄用ブラシ21の回転とともに、異物や摩耗粉はそのブラシ植毛材23…に沿って遠心力で飛ばされていく。
【0021】
この場合のブラシ植毛材23は、図6(c)に示すように、ワーク7の外周面7bと、ワーク7中央に設けてある中空部7aの内周面7cとに入り込むので、その外周面7bと内周面7cの洗浄をも同時に行うことができる。
【0022】
このように、この発明に係る洗浄用ブラシ21を用いて、上記構成の下でディスク形状のワーク7の洗浄を行うと、洗浄用ブラシ21の両面で、ワーク7の両面を同時に洗浄でき、しかも、上記したように、薄肉のブラシ本体22への植毛を可能としたので、回転軸60に配列する洗浄用ブラシ21…の数を増やすことができ、一度に多数セットできるようになるので、洗浄作業の効率を飛躍的に向上させることできる。
【0023】
また、ブラシ植毛材23の毛長を適度に調整することで、ワーク7の両面だけでなく、外周面7bと内周面7cにもブラシ植毛材23を当接させ洗浄することができ、この点からも洗浄作業の効率を向上させることができる。
【0024】
さらに、上記したように、異物や摩耗粉は湾曲したブラシ植毛材23のスパイラル形状に沿って速やかに洗浄用ブラシ21の外に放出されるので、異物や摩耗粉によるワーク表面の傷も発生しない。したがって、洗浄品質を高めることができ、記憶媒体としての基板の洗浄に要求されている高度の洗浄品質を確実に達成することができる。
【0025】
上記の説明では、ブラシ本体の両面にブラシ植毛材を植毛するようにしたが、両面でなく片面にのみ植毛するように構成してもよい。このような、片面にのみ植毛して形成した洗浄用ブラシを用いてワークの洗浄を行う場合は、図7に示すように、取付具8a,8bを用いて行うようにすればよい。すなわち、二つの洗浄用ブラシ51a,51bをそれぞれ取付具8a,8bに固定し、その間にワーク7を挟み込みんで、ワーク7の両面にブラシ植毛材53a,53bが当接するようにセットする。その状態で取付具8a,8bを回転軸9a,9bで回転させ、それにより洗浄用ブラシ51a,51bを回転させワークを毎葉に洗浄する。このようにすることで、両面に植毛した洗浄用ブラシを用いて洗浄する場合と同様に、洗浄品質の向上等の効果を発揮することができる。
【0026】
また、ブラシ本体を円板状のものとして説明したが、円板状でなく、その他の任意の形状、例えば多角形の板状のものとして形成するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】
この発明は上記した構成からなるので、以下に説明するような効果を奏することができる。
【0028】
の発明では、洗浄用ブラシを、所定のパターン、例えば放射パターンやスパイラルパターンに従いブラシ植毛材を植毛し形成したので、この洗浄用ブラシを回転させてワークの洗浄を行うと、ワークに付着している異物や、ブラシ植毛材に残っていた摩耗粉には、外周方向への遠心力が働き、それらの異物や摩耗粉は所定パターンに沿って速やかに洗浄用ブラシの外に放出されるようになる。したがって、この洗浄用ブラシを用いることで、洗浄品質を高めることができ、例えば記憶媒体としてのワークの洗浄に要求されている高度の洗浄品質を確実に実現することができる。
【0029】
また、ブラシ本体の両面にブラシ植毛材を植毛して洗浄用ブラシを形成することで、ワークをブラシ本体の両側にセットすることができる。したがって、一枚の洗浄用ブラシで同時に二枚のワークの洗浄を実施することができ、洗浄作業を効率よく行うことができる。
【0030】
また、の発明では、洗浄用ブラシを、板状のブラシ本体の両面もしくは片面に、微細なブラシ植毛材を植え込んだ繊維を織り込んで形成したシートブラシを貼り付けて形成し、さらに、の発明では、洗浄用ブラシを、板状のブラシ本体の両面もしくは片面に、ブラシ植毛材を高密度かつ均一に植毛して形成したので、ブラシ植毛材は面状となり、ワークを強く押し付けて洗浄できるようになる。したがって、従来落とすことのできなかった汚れも洗浄できるようになり、高品位の洗浄を行うことができる。また、より均一にむらなく洗浄でき、洗浄品質を向上させることができる。さらに、ワークに残っている微細突起をも除去でき、ワークの平坦化を確実に実現することができる。
【0031】
さらに、の発明では、洗浄用ブラシを複数枚、回転軸に沿って回転軸と一体に配列するとともに、各洗浄用ブラシ同士の間にワークを介在させてワークの両面にブラシ植毛材を接触させ、その状態で回転軸を回転させてワークを洗浄するようにしたので、洗浄用ブラシの両面で、ワークの両面を同時に洗浄でき、しかも一度に多数セットできるので、洗浄作業の効率を飛躍的に向上させることできる。
【0032】
また、ブラシ植毛材の毛長を適度に調整することで、ワークの両面だけでなく、外周面と内周面にもブラシ植毛材を当接させ洗浄することができ、この点からも洗浄作業の効率を向上させることができる。
【0033】
さらに、異物や摩耗粉は所定パターンのブラシ植毛材形状に沿って速やかに洗浄用ブラシの外に放出されるので、異物や摩耗粉によるワーク表面の傷も発生せず、したがって、洗浄品質を高めることができ、例えば記憶媒体としてのワークの洗浄に要求されている高度の洗浄品質を確実に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態における洗浄用ブラシを示す図で、(a)はその平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。
【図2】第1の実施形態における第1の変形例を示す平面図である。
【図3】第1の実施形態における第2の変形例を示す平面図である。
【図4】第2の実施形態における洗浄用ブラシを示し、(a)はその斜視図、(b)は側面図である。
【図5】第3の実施形態における洗浄用ブラシを示し、(a)はその斜視図、(b)はブラシ本体に貼付するシートブラシを示す図である。
【図6】この発明に係る洗浄用ブラシを用いてワークを洗浄する場合の説明図であり、(a)は洗浄用ブラシとワークとの配置関係を示す正面図、(b)はワーク洗浄の状況を説明するための図、(c)は(a)の部分拡大図である。
【図7】ブラシ本体の片面にのみブラシ植毛材を植毛して構成した洗浄用ブラシを用いてワークの洗浄を行う場合を示す図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41 洗浄用ブラシ
2,12,22,32,42 ブラシ本体
3,13,23,33 ブラシ植毛材
4,14,24 中空部
7 ワーク
7a 中空部
7b 外周面
7c 内周面
8a,8b 取付具
9a,9b 回転軸
43 シートブラシ
43a 繊維
43b ブラシ植毛材
43c 繊維
51a,51b 洗浄用ブラシ
53a,53b ブラシ植毛材
60 回転軸

Claims (1)

  1. 板状のブラシ本体の両面もしくは片面に、微細なブラシ植毛材を高密度かつ均一に植え込んだ繊維と、単体としての繊維とを縦横に織り込んで形成したシートブラシを貼り付けて形成したことを特徴とする洗浄用ブラシ。
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