JP3544964B2 - ポインティングデバイスを備えた電子機器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポインティングデバイスを備えた携帯型パーソナルコンピュータ等の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パーソナルコンピュータ、あるいは、いわゆるモバイルコンピュータと言われる携帯可能な小型のコンピュータが広く普及している。この種のコンピュータは、携帯性を高めるために機器本体の小型化が進められ、同時に、一層の性能の向上および多機能化が求められている。
【0003】
このようなコンピュータは、一般に、ほぼ矩形状の偏平な機器本体と、機器本体に回動自在に設けられたディスプレイユニットと、を備えている。機器本体内には、多数の電子部品が実装されたプリント回路基板、情報記憶装置としてのハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、光ディスクドライブ等が設けられている。
【0004】
また、これらのコンピュータには、ポインティング操作を行うため、タッチパッド、ポインティングスティック等を有するポインティングデバイスが設けられている。それにより、マウス等を接続することなくポインティング操作を行うことができる。これらのポインティングデバイスの内、通常、タッチパッドはクリックスイッチとともにコンピュータ本体のパームレスト部に設けられ、また、ポインティングスティックはキーボード内に配置されている。そして、これらのポインティングデバイスは、主に人差し指でポインティングを、親指でクリックを行うように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、ポインティングデバイスは2つのクリックスイッチを有し、これらのクリックスイッチを親指1本で選択的に操作するため、操作が煩雑となってしまう。また、クリックスイッチを選択操作する際、ディスプレイから目を離し目視により2つのクリックスイッチを確認する動作が必要になり、あるいは、ブラインドタッチにより親指でクリックスイッチを探る動作を行う際、人差し指によるポインティングがずれてしまう等の問題がある。
【0006】
更に、マウスを使用する場合は人差し指および中指をクリック動作に使用するのに対し、例えばタッチパッド式のポインティングデバイスでは、主に人差し指をポインティング用に、親指をクリック用に使用する。そのため、感覚的に指を置き換える必要があるとともに、マウスに比較して操作性に劣る問題がある。
【0007】
特開平9−73339号公報には、キーボードおよびポインティングデバイスの非使用時、ポインティングデバイスの一部をキーボードの下方に収納し、ポインティングデバイスの突出量を低減した入力装置が開示されている。しかしながら、この入力装置においても、使用時におけるポインティングデバイスの操作性は上記と同様の問題を有している。
【0008】
操作性の向上を図るためコンピュータ本体にマウスを接続することも可能であるが、この場合、軽便性および携帯性を重視した携帯型パーソナルコンピュータ本来の価値が低減してしまう。
【0009】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、操作性の向上したポインティングデバイス、およびこれを備えた電子機器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係る電子機器は、キーボードが設けられた機器本体と、上記機器本体上にヒンジ部を介して回動自在に設けられたディスプレイユニットと、上記ヒンジ部に設けられたポインティングデバイスと、を備え、
上記ポインティングデバイスは、上記ディスプレイユニットの回動に連動して後退位置と前進位置との間を移動可能に上記ヒンジ部内に設けられた移動体と、支持部を介して自由な方向に揺動自在に支持されているとともに上記支持部を介して上記移動体に連結され、上記移動体の移動に連動して、上記ヒンジ部内に収納された収納位置と上記ヒンジ部の外側でほぼ垂直な状態に起立して位置する操作位置との間を移動可能に設けられた操作部と、上記操作部に設けられた複数のクリックスイッチと、上記操作部の揺動方向および上記クリックスイッチのクリック操作を検出するポインティングコントローラと、を備えたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る携帯型のパーソナルコンピュータについて詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、パーソナルコンピュータは、偏平な矩形箱状の機器本体10と、同じく偏平な矩形状のディスプレイユニット12と、を備えている。機器本体10の上面には、キーボード14、電源スイッチ16、後述するポインティングデバイス18、インジケータ20等が設けられている。そして、ディスプレイユニット12は、機器本体10の後部に設けられたヒンジ部22により、キーボード14の入力操作が可能な図示の開放位置と、キーボードを覆う閉塞位置との間を回動自在に支持されている。
【0016】
また、機器本体10内には、フロッピーディスクドライブ34や図示しない光ディスクドライブ等の情報記憶ユニット、カード装着部36、電池パック38、その他、種々の電子部品が配設されている。
【0017】
図1ないし図3に示すように、機器本体10のパームレスト部11に設けられたポインティングデバイス18は、指で把持可能な形状および寸法を有した、例えば、偏平な矩形板状を有した操作部40と、機器本体10内でパームレスト部の裏側に設けられたポインティングコントローラ42と、を備え、操作部40は細長い棒状の支持部43を介してポインティングコントローラ上に支持されている。
【0018】
支持部43の下端部、つまり、ポインティングコントローラ42側の端部は、その一部がコイルばね44によって形成されている。それにより、操作部40は、支持部43により自由な方向へ揺動可能に支持されている。
【0019】
また、パームレスト部11には、操作部40および支持部43に対応した形状を有する浅い収納凹所46が形成されている。そして、操作部40および支持部43は、図2および図3に示すように、パームレスト部11に対してほぼ垂直に起立した操作位置からパームレスト部側へ倒すことにより、図1および図3(a)に示すように、収納凹所46内に収納された収納位置へ移動可能に支持されている。収納位置において、操作部40および支持部43は、例えば、収納凹所側に設けられた図示しない突起と操作部とが係合することにより、解除可能に保持される。
【0020】
操作部40には、2つのクリックスイッチ48が設けられている。これらのクリックスイッチ48は、操作部40が操作位置に移動された際、ほぼ垂直に並んで位置するように互いに離間して設けられている。更に、クリックスイッチ48は、操作部40の表面の内、操作位置においてディスプレイユニット12と対向する表面に設けられている。
【0021】
従って、操作位置において、ユーザは人差し指および中指と、親指との間で操作部40を把持して揺動操作、すなわち、ポインティング操作することができ、その際、人差し指および中指により2つのクリックスイッチ48をそれぞれ操作することができる。また、操作部40を収納位置へ倒して収納凹所46に収納することにより、クリックスイッチ48は収納凹所内に隠されて外部からアクセス不能となり、誤操作が防止される。
【0022】
更に、図3(a)に示すように、操作部40および支持部43は、ほぼ垂直な方向に沿って検出位置と解除位置との間を移動可能に支持されている。すなわち、操作部40および支持部43をポインティングコントローラ42側へ押し込んで検出位置へ移動させることにより、操作部40がポインティングコントローラと電気的に接続されポインティング操作およびクリック操作が有効となる。逆に、操作部40および支持部43を検出位置から解除位置へ引き上げることにより、操作部40がポインティングコントローラ42から電気的に遮断され、ポインティング操作およびクリック操作が無効となる。なお、クリックスイッチ48とは別に、オンーオフスイッチを操作部40に設け、操作部によるポインティング操作の有効、無効を切換える構成としても良い。
【0023】
以上のように構成されたパーソナルコンピュータにおいて、ポインティングデバイス18は、不使用時、収納位置へ倒されて収納凹所46内に収納され、パームレスト部11の表面と面一の状態に保持されている。
【0024】
ポインティングデバイス18を使用する場合には、図2および図3に示すように、まず、操作部40および支持部43を起して操作位置へ移動させる。更に、操作部40および支持部43を解除位置から検出位置へ押し込むことにより、操作部40がポインティングコントローラ42と電気的に接続され、以後のポインティング操作およびクリック操作が有効となる。
【0025】
この状態で、人差し指および中指と、親指との間で操作部40を把持し前後、左右の自由な方向へ揺動操作すると、その揺動方向がポインティングコントローラ42によって検出され、その結果、ディスプレイユニット12に表示されたポインタを任意の方向へ移動させることができる。
【0026】
また、人差し指および中指によってクリックスイッチ48をそれぞれクリックすると、ポインティングコントローラ42によって検出され、それに応じて任意の動作を実行することができる。
【0027】
操作部40を収納凹所46へ収納する場合、操作部および支持部43を検出位置から解除位置へ引き上げて操作部40をオフとした後、すなわち、操作部40とポインティングコントローラ42とを遮断してポインティング操作を無効とした後、操作部および支持部43をディスプレイユニット12側へ倒し、収納凹所内へ収納する。このようにポインティング操作を無効とした状態で操作部40および支持部43を収納することにより、収納動作に伴うポインタの移動が防止される。
【0028】
以上のように構成されたパーソナルコンピュータによれば、ポインティングデバイス18の操作部40は、スティック状に起立して設けられているとともに複数のクリックスイッチ48を備えていることから、操作部を把持して揺動させることにより、迅速かつ正確にポインティング操作を行うことができる。同時に、2つのクリックスイッチ48を2本の指で操作でき、マウスの使用時とほぼ同様の感覚で操作部を操作することが可能となる。従って、ポインティングデバイス18を使用する際、マウスに対し感覚的に指を置き換える必要がなく、ユーザの混乱を避けることができるとともに、誤操作の低減を図ることが可能となる。これにより、操作性の向上したポインティングデバイスを備えたパーソナルコンピュータを得ることができる。
【0029】
また、ポインティングデバイス18の不使用時、操作部40および支持部43を収納凹所46内へ収納することにより、誤って操作部40を揺動させたり、あるいはクリックスイッチ48をクリックしてしまう恐れがなく、不用意なポインティング操作およびクリック操作の発生を防止することができる。
【0030】
次に、この発明の第2の実施の形態に係る携帯型のパーソナルコンピュータについて詳細に説明する。本実施の形態によれば、ポインティングデバイス18は、コンピュータの機器本体10とディスプレイユニット12との間のヒンジ部22内へ収納可能に設けられている。
【0031】
すなわち、図4ないし図6に示すように、ポインティングデバイス18は円柱形状の移動体50を備え、この移動体50は、ヒンジ部22内で、ヒンジ部22の軸方向に沿って摺動自在に配設されている。移動体50の外面には、螺旋状のガイド溝52が形成され、このガイド溝にはディスプレイユニット12側に設けられたガイドピン54が係合している。従って、ディスプレイユニット12の開閉操作によりガイドピン54が移動体50のガイド溝52内を移動し、これに連動して、移動体50はヒンジ部22内をその軸方向に沿って摺動する。
【0032】
また、ポインティングデバイス18は円柱形状の操作部40を備え、この操作部はばねで形成された支持部43を介して移動体50に連結されている。操作部40には2つのクリックスイッチ48が操作部の軸方向に並んで設けられている。また、支持部43と操作部40との間にはポインティングコントローラ42が設けられている。なお、クリックスイッチ48とは別に、オンーオフスイッチを操作部40に設け、操作部によるポインティング操作の有効、無効を切換える構成としても良い。
【0033】
支持部43は、負荷が作用していない状態ではほぼL字形の中立形状を有している。また、支持部43は、移動体50に形成された収納孔56内に挿入可能に形成されている。
なお、パーソナルコンピュータの他の構成は上述した実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0034】
上記のように構成されたパーソナルコンピュータによれば、図4および図6に示すように、ディスプレイユニット12を閉じた状態において、移動体50は図示の後退位置にあり、また、操作部40はヒンジ部22内に収納された図示の収納位置に保持されている。この際、支持部43は移動体50の収納孔56内に押し込まれている。
【0035】
一方、パーソナルコンピュータを使用するためにディスプレイユニット12を開放すると、これに連動してガイドピン54が移動体50のガイド溝52内を摺動しながらヒンジ部22の回りで移動する。それにより、移動体50は退避位置から前進位置まで操作部40側に移動し、操作部40を収納位置からヒンジ部22の外へ押し出す。この状態で、ユーザが操作部40を把持し、支持部43を移動体50の収納孔56から引出すと、図5に示すように、支持部43は自身の弾性によりL字形状を保持し、操作部40を図示の操作位置に保持する。
【0036】
操作位置において、操作部40はほぼ垂直に起立した状態に保持され、同時に、支持部43の弾性により前後、左右の自由な方向へ揺動可能となっている。また、クリックスイッチ48は機器本体10の後方を向いて位置している。
【0037】
ポインティングデバイス18を使用する場合、人差し指および中指と、親指との間で操作部40を把持し前後、左右の自由な方向へ揺動操作すると、その揺動方向がポインティングコントローラ42によって検出され、その結果、ディスプレイユニット12に表示されたポインタを任意の方向へ移動させることができる。また、人差し指および中指によってクリックスイッチ48をそれぞれクリックすると、ポインティングコントローラ42によって検出され、それに応じて任意の動作を実行することができる。
【0038】
パーソナルコンピュータの使用後、ディスプレイユニット12を開放位置から閉塞位置へ回動すると、これに連動してガイドピン54が移動体50のガイド溝52内を摺動しながらヒンジ部22の回りで移動する。それにより、移動体50は前進位置から図6に示す退避位置に移動し、同時に、支持部43を介して操作部40を引っ張りヒンジ部22側へ移動させる。その後、ユーザが操作部40を把持してヒンジ部22内へ押し込むことにより、操作部40はヒンジ部内に収納され保持される。
【0039】
以上のように構成されたパーソナルコンピュータによれば、ポインティングデバイス18の操作部40は、スティック状に起立して設けられているとともに複数のクリックスイッチ48を備えていることから、操作部を把持して揺動させることにより、迅速かつ正確にポインティング操作を行うことができる。同時に、2つのクリックスイッチ48を2本の指で操作でき、マウスの使用時とほぼ同様の感覚で操作部を操作することが可能となる。従って、ポインティングデバイス18を使用する際、マウスに対し感覚的に指を置き換える必要がなく、ユーザの混乱を避けることができるとともに、誤操作の低減を図ることが可能となる。これにより、操作性の向上したポインティングデバイスを備えたパーソナルコンピュータを得ることができる。
【0040】
また、パーソナルコンピュータの不使用時、操作部40および支持部43を収納凹所46内へ収納することにより、誤って操作部40を揺動させたり、あるいはクリックスイッチ48をクリックしてしまう恐れがなく、不用意なポインティング操作およびクリック操作の発生を防止することができる。更に、ディスプレイユニット12の開閉動作に連動してポインティングデバイス18の操作部40を出し入れすることができ、操作性の向上を図ることが可能となる。
【0041】
上述した第2の実施の形態において、ポインティングデバイス18は右側のヒンジ部に限らず、反対側のヒンジ部に設けられてよく、あるいは、左右のヒンジ部に対して選択的に装着可能な構成としても良い。また、ディスプレイユニット12の開閉動作に連動してポインティングデバイス18をオン、オフする構成としても良い。
【0042】
その他、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、この発明は携帯型のコンピュータに限らず、デスクトップ型のコンピュータ、あるいは他の電子機器にも適用可能である。操作部の形状は板状、円柱状に限らず、必要に応じて種々選択可能である。更に、操作部に設けられたスイッチの数、配設位置等は必要に応じて変更可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、操作性の向上したポインティングデバイスを備えた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るパーソナルコンピュータを示す斜視図。
【図2】上記パーソナルコンピュータにおける機器本体をディスプレイユニット側から示す斜視図。
【図3】上記パーソナルコンピュータに設けられたポインティングデバイスを示す側面図および正面図。
【図4】この発明の第2の実施の形態に係るパーソナルコンピュータにおいて、ディスプレイユニットを閉じた状態を示す斜視図。
【図5】上記第2の実施の形態に係るパーソナルコンピュータのヒンジ部およびポインティングデバイスを示すを示す斜視図。
【図6】上記第2の実施の形態に係るパーソナルコンピュータのポインティングデバイスを示す側面図。
【符号の説明】
10…機器本体
12…ディスクプレイユニット
14…キーボード
18…ポインティングデバイス
22…ヒンジ部
40…操作部
42…ポインティングコントローラ
43…支持部
44…ばね
46…収納凹所
48…クリックスイッチ
50…移動体
52…ガイド溝
53…ガイドピン
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポインティングデバイスを備えた携帯型パーソナルコンピュータ等の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パーソナルコンピュータ、あるいは、いわゆるモバイルコンピュータと言われる携帯可能な小型のコンピュータが広く普及している。この種のコンピュータは、携帯性を高めるために機器本体の小型化が進められ、同時に、一層の性能の向上および多機能化が求められている。
【0003】
このようなコンピュータは、一般に、ほぼ矩形状の偏平な機器本体と、機器本体に回動自在に設けられたディスプレイユニットと、を備えている。機器本体内には、多数の電子部品が実装されたプリント回路基板、情報記憶装置としてのハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、光ディスクドライブ等が設けられている。
【0004】
また、これらのコンピュータには、ポインティング操作を行うため、タッチパッド、ポインティングスティック等を有するポインティングデバイスが設けられている。それにより、マウス等を接続することなくポインティング操作を行うことができる。これらのポインティングデバイスの内、通常、タッチパッドはクリックスイッチとともにコンピュータ本体のパームレスト部に設けられ、また、ポインティングスティックはキーボード内に配置されている。そして、これらのポインティングデバイスは、主に人差し指でポインティングを、親指でクリックを行うように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、ポインティングデバイスは2つのクリックスイッチを有し、これらのクリックスイッチを親指1本で選択的に操作するため、操作が煩雑となってしまう。また、クリックスイッチを選択操作する際、ディスプレイから目を離し目視により2つのクリックスイッチを確認する動作が必要になり、あるいは、ブラインドタッチにより親指でクリックスイッチを探る動作を行う際、人差し指によるポインティングがずれてしまう等の問題がある。
【0006】
更に、マウスを使用する場合は人差し指および中指をクリック動作に使用するのに対し、例えばタッチパッド式のポインティングデバイスでは、主に人差し指をポインティング用に、親指をクリック用に使用する。そのため、感覚的に指を置き換える必要があるとともに、マウスに比較して操作性に劣る問題がある。
【0007】
特開平9−73339号公報には、キーボードおよびポインティングデバイスの非使用時、ポインティングデバイスの一部をキーボードの下方に収納し、ポインティングデバイスの突出量を低減した入力装置が開示されている。しかしながら、この入力装置においても、使用時におけるポインティングデバイスの操作性は上記と同様の問題を有している。
【0008】
操作性の向上を図るためコンピュータ本体にマウスを接続することも可能であるが、この場合、軽便性および携帯性を重視した携帯型パーソナルコンピュータ本来の価値が低減してしまう。
【0009】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、操作性の向上したポインティングデバイス、およびこれを備えた電子機器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係る電子機器は、キーボードが設けられた機器本体と、上記機器本体上にヒンジ部を介して回動自在に設けられたディスプレイユニットと、上記ヒンジ部に設けられたポインティングデバイスと、を備え、
上記ポインティングデバイスは、上記ディスプレイユニットの回動に連動して後退位置と前進位置との間を移動可能に上記ヒンジ部内に設けられた移動体と、支持部を介して自由な方向に揺動自在に支持されているとともに上記支持部を介して上記移動体に連結され、上記移動体の移動に連動して、上記ヒンジ部内に収納された収納位置と上記ヒンジ部の外側でほぼ垂直な状態に起立して位置する操作位置との間を移動可能に設けられた操作部と、上記操作部に設けられた複数のクリックスイッチと、上記操作部の揺動方向および上記クリックスイッチのクリック操作を検出するポインティングコントローラと、を備えたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る携帯型のパーソナルコンピュータについて詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、パーソナルコンピュータは、偏平な矩形箱状の機器本体10と、同じく偏平な矩形状のディスプレイユニット12と、を備えている。機器本体10の上面には、キーボード14、電源スイッチ16、後述するポインティングデバイス18、インジケータ20等が設けられている。そして、ディスプレイユニット12は、機器本体10の後部に設けられたヒンジ部22により、キーボード14の入力操作が可能な図示の開放位置と、キーボードを覆う閉塞位置との間を回動自在に支持されている。
【0016】
また、機器本体10内には、フロッピーディスクドライブ34や図示しない光ディスクドライブ等の情報記憶ユニット、カード装着部36、電池パック38、その他、種々の電子部品が配設されている。
【0017】
図1ないし図3に示すように、機器本体10のパームレスト部11に設けられたポインティングデバイス18は、指で把持可能な形状および寸法を有した、例えば、偏平な矩形板状を有した操作部40と、機器本体10内でパームレスト部の裏側に設けられたポインティングコントローラ42と、を備え、操作部40は細長い棒状の支持部43を介してポインティングコントローラ上に支持されている。
【0018】
支持部43の下端部、つまり、ポインティングコントローラ42側の端部は、その一部がコイルばね44によって形成されている。それにより、操作部40は、支持部43により自由な方向へ揺動可能に支持されている。
【0019】
また、パームレスト部11には、操作部40および支持部43に対応した形状を有する浅い収納凹所46が形成されている。そして、操作部40および支持部43は、図2および図3に示すように、パームレスト部11に対してほぼ垂直に起立した操作位置からパームレスト部側へ倒すことにより、図1および図3(a)に示すように、収納凹所46内に収納された収納位置へ移動可能に支持されている。収納位置において、操作部40および支持部43は、例えば、収納凹所側に設けられた図示しない突起と操作部とが係合することにより、解除可能に保持される。
【0020】
操作部40には、2つのクリックスイッチ48が設けられている。これらのクリックスイッチ48は、操作部40が操作位置に移動された際、ほぼ垂直に並んで位置するように互いに離間して設けられている。更に、クリックスイッチ48は、操作部40の表面の内、操作位置においてディスプレイユニット12と対向する表面に設けられている。
【0021】
従って、操作位置において、ユーザは人差し指および中指と、親指との間で操作部40を把持して揺動操作、すなわち、ポインティング操作することができ、その際、人差し指および中指により2つのクリックスイッチ48をそれぞれ操作することができる。また、操作部40を収納位置へ倒して収納凹所46に収納することにより、クリックスイッチ48は収納凹所内に隠されて外部からアクセス不能となり、誤操作が防止される。
【0022】
更に、図3(a)に示すように、操作部40および支持部43は、ほぼ垂直な方向に沿って検出位置と解除位置との間を移動可能に支持されている。すなわち、操作部40および支持部43をポインティングコントローラ42側へ押し込んで検出位置へ移動させることにより、操作部40がポインティングコントローラと電気的に接続されポインティング操作およびクリック操作が有効となる。逆に、操作部40および支持部43を検出位置から解除位置へ引き上げることにより、操作部40がポインティングコントローラ42から電気的に遮断され、ポインティング操作およびクリック操作が無効となる。なお、クリックスイッチ48とは別に、オンーオフスイッチを操作部40に設け、操作部によるポインティング操作の有効、無効を切換える構成としても良い。
【0023】
以上のように構成されたパーソナルコンピュータにおいて、ポインティングデバイス18は、不使用時、収納位置へ倒されて収納凹所46内に収納され、パームレスト部11の表面と面一の状態に保持されている。
【0024】
ポインティングデバイス18を使用する場合には、図2および図3に示すように、まず、操作部40および支持部43を起して操作位置へ移動させる。更に、操作部40および支持部43を解除位置から検出位置へ押し込むことにより、操作部40がポインティングコントローラ42と電気的に接続され、以後のポインティング操作およびクリック操作が有効となる。
【0025】
この状態で、人差し指および中指と、親指との間で操作部40を把持し前後、左右の自由な方向へ揺動操作すると、その揺動方向がポインティングコントローラ42によって検出され、その結果、ディスプレイユニット12に表示されたポインタを任意の方向へ移動させることができる。
【0026】
また、人差し指および中指によってクリックスイッチ48をそれぞれクリックすると、ポインティングコントローラ42によって検出され、それに応じて任意の動作を実行することができる。
【0027】
操作部40を収納凹所46へ収納する場合、操作部および支持部43を検出位置から解除位置へ引き上げて操作部40をオフとした後、すなわち、操作部40とポインティングコントローラ42とを遮断してポインティング操作を無効とした後、操作部および支持部43をディスプレイユニット12側へ倒し、収納凹所内へ収納する。このようにポインティング操作を無効とした状態で操作部40および支持部43を収納することにより、収納動作に伴うポインタの移動が防止される。
【0028】
以上のように構成されたパーソナルコンピュータによれば、ポインティングデバイス18の操作部40は、スティック状に起立して設けられているとともに複数のクリックスイッチ48を備えていることから、操作部を把持して揺動させることにより、迅速かつ正確にポインティング操作を行うことができる。同時に、2つのクリックスイッチ48を2本の指で操作でき、マウスの使用時とほぼ同様の感覚で操作部を操作することが可能となる。従って、ポインティングデバイス18を使用する際、マウスに対し感覚的に指を置き換える必要がなく、ユーザの混乱を避けることができるとともに、誤操作の低減を図ることが可能となる。これにより、操作性の向上したポインティングデバイスを備えたパーソナルコンピュータを得ることができる。
【0029】
また、ポインティングデバイス18の不使用時、操作部40および支持部43を収納凹所46内へ収納することにより、誤って操作部40を揺動させたり、あるいはクリックスイッチ48をクリックしてしまう恐れがなく、不用意なポインティング操作およびクリック操作の発生を防止することができる。
【0030】
次に、この発明の第2の実施の形態に係る携帯型のパーソナルコンピュータについて詳細に説明する。本実施の形態によれば、ポインティングデバイス18は、コンピュータの機器本体10とディスプレイユニット12との間のヒンジ部22内へ収納可能に設けられている。
【0031】
すなわち、図4ないし図6に示すように、ポインティングデバイス18は円柱形状の移動体50を備え、この移動体50は、ヒンジ部22内で、ヒンジ部22の軸方向に沿って摺動自在に配設されている。移動体50の外面には、螺旋状のガイド溝52が形成され、このガイド溝にはディスプレイユニット12側に設けられたガイドピン54が係合している。従って、ディスプレイユニット12の開閉操作によりガイドピン54が移動体50のガイド溝52内を移動し、これに連動して、移動体50はヒンジ部22内をその軸方向に沿って摺動する。
【0032】
また、ポインティングデバイス18は円柱形状の操作部40を備え、この操作部はばねで形成された支持部43を介して移動体50に連結されている。操作部40には2つのクリックスイッチ48が操作部の軸方向に並んで設けられている。また、支持部43と操作部40との間にはポインティングコントローラ42が設けられている。なお、クリックスイッチ48とは別に、オンーオフスイッチを操作部40に設け、操作部によるポインティング操作の有効、無効を切換える構成としても良い。
【0033】
支持部43は、負荷が作用していない状態ではほぼL字形の中立形状を有している。また、支持部43は、移動体50に形成された収納孔56内に挿入可能に形成されている。
なお、パーソナルコンピュータの他の構成は上述した実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0034】
上記のように構成されたパーソナルコンピュータによれば、図4および図6に示すように、ディスプレイユニット12を閉じた状態において、移動体50は図示の後退位置にあり、また、操作部40はヒンジ部22内に収納された図示の収納位置に保持されている。この際、支持部43は移動体50の収納孔56内に押し込まれている。
【0035】
一方、パーソナルコンピュータを使用するためにディスプレイユニット12を開放すると、これに連動してガイドピン54が移動体50のガイド溝52内を摺動しながらヒンジ部22の回りで移動する。それにより、移動体50は退避位置から前進位置まで操作部40側に移動し、操作部40を収納位置からヒンジ部22の外へ押し出す。この状態で、ユーザが操作部40を把持し、支持部43を移動体50の収納孔56から引出すと、図5に示すように、支持部43は自身の弾性によりL字形状を保持し、操作部40を図示の操作位置に保持する。
【0036】
操作位置において、操作部40はほぼ垂直に起立した状態に保持され、同時に、支持部43の弾性により前後、左右の自由な方向へ揺動可能となっている。また、クリックスイッチ48は機器本体10の後方を向いて位置している。
【0037】
ポインティングデバイス18を使用する場合、人差し指および中指と、親指との間で操作部40を把持し前後、左右の自由な方向へ揺動操作すると、その揺動方向がポインティングコントローラ42によって検出され、その結果、ディスプレイユニット12に表示されたポインタを任意の方向へ移動させることができる。また、人差し指および中指によってクリックスイッチ48をそれぞれクリックすると、ポインティングコントローラ42によって検出され、それに応じて任意の動作を実行することができる。
【0038】
パーソナルコンピュータの使用後、ディスプレイユニット12を開放位置から閉塞位置へ回動すると、これに連動してガイドピン54が移動体50のガイド溝52内を摺動しながらヒンジ部22の回りで移動する。それにより、移動体50は前進位置から図6に示す退避位置に移動し、同時に、支持部43を介して操作部40を引っ張りヒンジ部22側へ移動させる。その後、ユーザが操作部40を把持してヒンジ部22内へ押し込むことにより、操作部40はヒンジ部内に収納され保持される。
【0039】
以上のように構成されたパーソナルコンピュータによれば、ポインティングデバイス18の操作部40は、スティック状に起立して設けられているとともに複数のクリックスイッチ48を備えていることから、操作部を把持して揺動させることにより、迅速かつ正確にポインティング操作を行うことができる。同時に、2つのクリックスイッチ48を2本の指で操作でき、マウスの使用時とほぼ同様の感覚で操作部を操作することが可能となる。従って、ポインティングデバイス18を使用する際、マウスに対し感覚的に指を置き換える必要がなく、ユーザの混乱を避けることができるとともに、誤操作の低減を図ることが可能となる。これにより、操作性の向上したポインティングデバイスを備えたパーソナルコンピュータを得ることができる。
【0040】
また、パーソナルコンピュータの不使用時、操作部40および支持部43を収納凹所46内へ収納することにより、誤って操作部40を揺動させたり、あるいはクリックスイッチ48をクリックしてしまう恐れがなく、不用意なポインティング操作およびクリック操作の発生を防止することができる。更に、ディスプレイユニット12の開閉動作に連動してポインティングデバイス18の操作部40を出し入れすることができ、操作性の向上を図ることが可能となる。
【0041】
上述した第2の実施の形態において、ポインティングデバイス18は右側のヒンジ部に限らず、反対側のヒンジ部に設けられてよく、あるいは、左右のヒンジ部に対して選択的に装着可能な構成としても良い。また、ディスプレイユニット12の開閉動作に連動してポインティングデバイス18をオン、オフする構成としても良い。
【0042】
その他、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、この発明は携帯型のコンピュータに限らず、デスクトップ型のコンピュータ、あるいは他の電子機器にも適用可能である。操作部の形状は板状、円柱状に限らず、必要に応じて種々選択可能である。更に、操作部に設けられたスイッチの数、配設位置等は必要に応じて変更可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、操作性の向上したポインティングデバイスを備えた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るパーソナルコンピュータを示す斜視図。
【図2】上記パーソナルコンピュータにおける機器本体をディスプレイユニット側から示す斜視図。
【図3】上記パーソナルコンピュータに設けられたポインティングデバイスを示す側面図および正面図。
【図4】この発明の第2の実施の形態に係るパーソナルコンピュータにおいて、ディスプレイユニットを閉じた状態を示す斜視図。
【図5】上記第2の実施の形態に係るパーソナルコンピュータのヒンジ部およびポインティングデバイスを示すを示す斜視図。
【図6】上記第2の実施の形態に係るパーソナルコンピュータのポインティングデバイスを示す側面図。
【符号の説明】
10…機器本体
12…ディスクプレイユニット
14…キーボード
18…ポインティングデバイス
22…ヒンジ部
40…操作部
42…ポインティングコントローラ
43…支持部
44…ばね
46…収納凹所
48…クリックスイッチ
50…移動体
52…ガイド溝
53…ガイドピン
Claims (2)
- キーボードが設けられた機器本体と、
上記機器本体上にヒンジ部を介して回動自在に設けられたディスプレイユニットと、
上記ヒンジ部に設けられたポインティングデバイスと、を備え、
上記ポインティングデバイスは、
上記ディスプレイユニットの回動に連動して後退位置と前進位置との間を移動可能に上記ヒンジ部内に設けられた移動体と、
支持部を介して自由な方向に揺動自在に支持されているとともに上記支持部を介して上記移動体に連結され、上記移動体の移動に連動して、上記ヒンジ部内に収納された収納位置と上記ヒンジ部の外側でほぼ垂直な状態に起立して位置する操作位置との間を移動可能に設けられた操作部と、
上記操作部に設けられた複数のクリックスイッチと、
上記操作部の揺動方向および上記クリックスイッチのクリック操作を検出するポインティングコントローラと、
を備えたことを特徴とする電子機器。 - 上記操作部は指で把持可能な形状および寸法を有し、上記クリックスイッチは、上記操作部を把持した際、人差し指および中指とそれぞれ対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
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|---|---|---|---|
| JP2001306646A JP3544964B2 (ja) | 2001-10-02 | 2001-10-02 | ポインティングデバイスを備えた電子機器 |
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