JP3545109B2 - ポリアミド製袋、その製造方法およびバッグインボックス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を保管することもできる袋、特に有機溶剤系の塗料を入れることもできるポリアミド製の袋に関するもので、また、バッグインボックス(BIB)の内袋にも使用され得る袋およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種の液体を保存または輸送する容器として、従来から金属製の缶やプラスチックによるボトル(ブローボトル)等が多く使用されてきた。中でもプラスチック製のボトルは軽量で、耐薬品性等に優れた材料を選ぶことにより内容液に侵されることなく幅広い用途で利用することができる。
しかしながら近年、容器が大型化するにつれて場所をとり、また処分する際に、焼却するにしても処理が不便であるなどの不都合が多発している。
そこで、内容液を入れる内袋を厚みの薄いフィルムやシートからなる袋とし、外装体を保存や輸送の為に必要な自立性を有した段ボール容器とし、この外装体の中に内袋を設けて構成されるフレキシブルなバッグインボックスが注目されている。
【0003】
このバッグインボックスは、フィルムやシートから内袋を作り、さらにヒートシールにより注出入口(ポート)やサイド部、ボトム部等を融着して製造される。
したがって、この内袋には、非常に強いヒートシール強度が要求される。また、内部に液体を入れるために、内圧強度、耐ピンホール性と、液体が容易に注入、排出できるように柔軟性が強く要求されている。また、非使用時には折畳んで積み重ねられるため積重ね強度も必要である。
そこで、これらの要件を満たすために、バッグインボックス用のフィルムには強度の強いポリアミドを基材として種々のフィルムを貼り合わせたラミネートフィルムが使用されていた。
また、ポリアミドであると、ガスバリアー性と耐薬品性も高いことから、有機溶剤系の塗料の容器としても用いることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、強度の強いポリアミドを基材として種々のフィルムをあらかじめ貼り合わせたラミネートフィルムを使用した袋は、ヒートシール強度が必ずしも十分とはいえなかった。この主な原因として、
▲1▼ポリアミド基材に対して、他の接着機能を果す樹脂をラミネーションコーティングする際の温度が高温(通常250℃以上)に限定されること、
▲2▼連続工程でラミネーションコーティング後、ラミネートフィルムがチルロールで冷却され巻き取られる為、コーティング時間が限定され、またラミネートフィルム膜圧が限定されること、
等が挙げられる。
そこで、ポリアミドフィルム−ポリアミドフィルム間を直接ヒートシールすることも試みらているが、この方法では、ポリアミドの溶融時の粘度が低く、基材の変形が起こり、十分なヒートシール強度が得られない。
【0005】
また、ポリアミドフィルム間にオレフィン系共重合体で構成される接着層を挿入し、接着することも試みられているが、両者の融点が異なり、十分なヒートシール強度が得られない。
本発明は前記課題を解決する為になされたもので、オレフィン系共重合体の組成を特定し、またヒートシール条件を特定することにより、固体相のポリアミドフィルムと液体相のエチレン系共重合体フィルムを固一液反応させることによりシール(結合)させ、高いヒートシール強度を達成するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のポリアミド製袋は、ポリアミドフィルムをヒートシールすることにより袋状としたポリアミド製袋において、少なくともヒートシール部に、密度が0.935g/cm3以上の高密度ポリエチレンフィルムを、エチレンと少なくともラジカル重合性酸無水物とを共重合してなる多元共重合体であって、多元共重合体中のラジカル重合性酸無水物に由来する単位が0.1〜20重量%であるエチレン系共重合体フィルムで挟んだ多層フィルムが介在していることを特徴とするものである。
この際、エチレン系共重合体フィルムが、エチレンと、ラジカル重合性酸無水物と、それ以外のラジカル重合性コモノマーとを有してなる多元共重合体であって、多元共重合体中のエチレンに由来する単位が0.1〜20重量%、ラジカル重合性酸無水物に由来する単位が0.1〜20重量%、前記ラジカル重合性コモノマーに由来する単位が40重量%以下であることが望ましい。
【0007】
さらに、ポリアミドフィルムの厚さが10〜150μmであることが望ましい。
さらにまた、多層フィルムの厚さが10〜150μmで、多層フィルムにおける高密度ポリエチレンフィルムの厚さがエチレン系共重合体フィルムの厚さの0.5〜10倍であることが望ましい。
また、ポリアミドフィルムの厚さが、多層フィルムの厚さの1〜15倍であることが望ましい。
【0008】
本発明のポリアミド製袋の製造方法は、エチレンと少なくともラジカル重合性酸無水物とを共重合してなる多元共重合体であって、該多元共重合体中のラジカル重合性酸無水物に由来する単位が0.1〜20重量%であるエチレン系共重合体フィルムで密度が0.935g/cm3以上の高密度ポリエチレンフィルムを挟んだ多層フィルムを介在させてポリアミドフィルムをヒートシールして袋とする製造方法であって、ポリアミドフィルムの融点以下で、エチレン系共重合体フィルムの融点以上の温度でヒートシールを行うことを特徴とするものである。
この際、ヒートシール温度を100℃以上225℃以下、ヒートシール圧力を0.2kg/cm2以上5kg/cm2以下、ヒートシール時間を0.5秒以上120秒以下とし、ヒートシール強度を2.5kg/15mm幅以上とすることが望ましい。
本発明のバッグインボックスは、本発明のポリアミド製袋と、これを内包した外装体とを具備してなることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のポリアミド製袋は、ポリアミドを材料としながらも、高いヒートシール強度と、ガスバリア一性、耐ピンホール性、強度の全てを兼ね備えた袋を実現するものである。
本発明のポリアミド製袋においては、固体相のポリアミドフィルムと液体相のエチレン系共重合体フィルムが固一液反応することによりシール(結合)するもので、高いヒートシール強度を発揮する。
【0010】
外面層として用いられるポリアミドフィルムに用いられるポリアミド樹脂としては、3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、2塩基酸とジアミン等の重縮合によって得られる各種のポリアミドを用いることができる。
具体的には、ε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクラム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸等の重合体、あるいはブタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシレンジアミン等のジアミン類と、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン2塩基酸、グルタール酸等のジカルボン酸とを重縮合せしめて得られる重合体、またはこれらの共重合体が挙げられる。
【0011】
具体例としては、ポリアミド4,6、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6,12、のような脂肪族ポリアミド樹脂、ポリヘキサメチレンジアミンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、キシレン基含有ポリアミドのような芳香族ポリアミド樹脂が挙げられる。
これらの中でも特にポリアミド6、ポリアミド6,6、およびポリアミド12が好ましい。
さらにホットメルト接着剤などの用途に市販されている、融点が80〜200℃の各種共重合ナイロン樹脂をも、単独もしくは融点200℃以上のポリアミドと組合せた形で適用できる。
【0012】
本発明では少なくともヒートシール部にポリアミドフィルム間に、多層フィルムが介在する。その多層フィルムは、密度が0.935g/cm3以上の高密度ポリエチレンフィルムと、その両側に設けられるエチレン系共重合体フィルムからなる。多層フィルムは各ポリアミドフィルムに添わすように設けても良いが、ヒートシールされる少なくとも一方のポリアミドフィルムに添わした非対称なものとしてもよい。
本発明では、ポリアミドフィルムと多層フィルムは互いに独立して配置され、ヒートシールにより少なくとも一部が貼合わされるものであって、既存のラミネートによる積層フィルムとは明確に異なるものである。
本発明では、ポリアミドフィルムと、多層フィルムの外側に配置されるエチレン系共重合体フィルムとが固−液反応することにより、高いヒートシール強度が発現されるが、エチレン系共重合体フィルム自体の破断が生じるおそれがある。しかしながら、本発明であれば、多層フィルム内に特定の高密度ポリエチレンフィルムがあることにより、エチレン系共重合体フィルムのみを介在させた場合よりも確実にポリアミド製袋としての強度を高めることが可能となる。
エチレン系共重合体フィルムに用いられるエチレン系共重合体樹脂は、エチレンとラジカル重合性酸無水物との共重合体で、必要に応じて他のラジカル重合性コモノマー(以下、第3モノマーと称する)成分を含む多元共重合体である。
本発明のエチレン系共重合体に使用するラジカル重合性酸無水物としては、無水マイレン酸、無水イタコン酸、無水エンディック酸、無水シトラコン酸、1−ブテン−3,4−ジカルボン酸無水物、炭素数が多くとも18である末端に二重結合を有するアルケニル無水コハク酸、炭素数が多くとも18である末端に二重結合を有するアルカジエニル無水コハク酸等を挙げることができる。これらは2種類以上同時に併用しても差し支えない。このうち、無水マレイン酸、無水イタコン酸が好適に用いられる。
【0013】
本発明のエチレン系共重合体中の、ラジカル重合性酸無水物に由来する単位は0.1〜20重量%の範囲であり、好ましくは1〜10重量%の範囲である。該酸無水物に由来する単位が0.1重量%よりも少なくなると、本発明の目的であるヒートシール強度が低下し好ましくない。また、20重量%を越えると、本発明のエチレン系共重合体に期待する、ポリエチレン系樹脂が本来有する柔軟性、強度等の性質を損なう上、コストが高くなるため好ましくない。
前記ラジカル重合性酸無水物と併用することができる第3コモノマーとしては、エチレン系不飽和エステル化合物、エチレン系不飽和アミド化合物、エチレン系不飽和カルボン酸化合物、エチレン系不飽和エーテル化合物、エチレン系不飽和炭化水素化合物等を挙げることができる。
【0014】
これらを具体的に記せば、エチレン系不飽和エステル化合物としては、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、フマル酸メチル、フマル酸エチル、フマル酸プロピル、フマル酸ブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、フマル酸ジブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸エチル、マレイン酸プロピル、マレイン酸ブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブロピル、マレイン酸ジブチル等を例示する事ができる。
エチレン系不飽和アミド化合物としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等を例示することができる。
【0015】
エチレン系不飽和カルボン酸化合物としては(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を例示することができる。
エチレン系不飽和エーテル化合物としてはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等を例示することができる。
エチレン系不飽和炭化水素化合物及びその他の化合物としてはスチレン、α−メチルスチレン、ノルボルネン、ブタジエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクロレイン、クロトンアルデヒド、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等を挙げることができる。これらの第3モノマーは、必要に応じて2種類以上同時に併用してもよい。
上記第3モノマーを併用する場合、本エチレン系共重合体中の該第3コモノマー成分の含量は40重量%以下であることが好ましい。40重量%を越えると成形性が大幅に低下し、本発明の目的に合致するフィルムが得られにくいからである。
【0016】
本発明のエチレン系共重合体のMFR(JIS K−7210の表1の条件4に従う)としては、0.1〜100g/10分の範囲が好ましい。この範囲外では本発明の目的に合致したフィルムが得られにくいからである。
本発明で使用するエチレン系共重合体は塊状、溶液、懸濁、またはエマルジョン等の重合プロセスにより製造されるが、基本的に通常の低密度ポリエチレンの製造設備および技術を利用することができる。
最も一般的なのは塊状重合であり、700〜3000気圧の圧力下で100〜300℃の温度範囲でラジカル重合することにより製造される。好ましい重合圧力、重合温度の範囲としては1000〜2500気圧、反応器内の平均温度が150〜270℃である。700気圧以下では重合体の分子量が低くなり、成形性、組成物の物性が悪化するため好ましくない。3000気圧以上の圧力は物性の向上もなく実質的に無意味であり、製造コストを高めるだけになるため好ましくない。
【0017】
製造する装置としてはベッセル型の反応器を使用することが望ましい。特にラジカル重合性酸無水物は重合安定性が乏しいため、反応器内は高度に均一化されている必要がある。
また必要に応じて複数個の反応器を直列または並列に接続し多段重合を行なうことも可能である。さらに反応器の内部を複数のゾーンに仕切ることにより、より緻密な温度コントロールを行なうことも可能である。
袋状に製造する際のヒートシールとしては、ポリアミドフィルムの融点以下、エチレン系共重合体フィルムの融点以上の温度により、固体相のポリアミドと溶液相のエチレン系共重合体相を固一液反応させることによりシール(結合)させることが良い。
ポリアミドフィルムの融点以上の温度では、シール部のポリアミド及びエチレン系共重合体の粘度が低下し、フィルム変形を引き起こし強度低下の原因となる。エチレン系共重合体の融点以下の温度では、ポリアミド及びエチレン系共重合体が共に固体相になり両者間の反応が起こらないからである。
【0018】
固一反応させる為に、より好ましくは、ヒートシール温度が100℃以上225℃以下の範囲である。225℃以上では、ポリアミドフィルムが変形しやすくなり、100℃以下では、ポリアミド及びエチレン系共重合体の分子運動性が悪くなり、反応が不十分となる。
ヒートシール圧力は0.2kg/cm2以上5kg/cm2以下の範囲が良い。5kg/cm2以上では、ポリアミドフィルム及びエチレン系共重合体フィルムの変形が大きく、十分なシール強度が得られにくい。また、0.2kg/cm2以下では、十分なフィルム間の密着が得られず反応が不十分となる。
ヒートシール時間は0.5秒以上120秒以下の範囲が良い。120秒以上では、フィルムの酸化劣化が起こりシール強度の低下が起こる。0.5秒以下では、反応が不十分となる。
こうした条件を満たすことによって、ヒートシール強度を2.5kg/15mm幅以上と十分に高い値にすることが可能となる。
【0019】
ポリアミドフィルムの厚みは10〜150μmの範囲が良い。150μm以上では十分な熱の伝達がなされず、シール強度が低下する。10μm以下では、十分なフィルム強度が得られにくいからである。
多層フィルムの厚みは10〜150μmの範囲が良い。150μm以上では十分な熱の伝達がなされず、シール強度が低下する。10μm以下では、十分なフィルム強度が得られにくいからである。
また、多層フィルムにおける高密度ポリエチレンフィルムの厚さはそれを挟むエチレン系共重合体フィルムの厚さの0.5〜10倍であることが望ましい。0.5倍未満では、十分なフィルム強度を得ることができず、10倍以上では共押出等での多層フィルムの成形が困難であるからである。
さらに、ポリアミドフィルムの厚さは、多層フィルムの厚さに対し、1〜15倍の範囲が良い。15倍以上では、十分な熱の伝達がなされず、シール強度が低下し、1倍未満では、十分なフィルム強度が得られにくいからである。
上記本発明のポリアミド製袋は、所謂バッグインボックスの内袋として好ましく用いられる。バッグインボックスとしての外装体としては特に限定されるものではなく、通常一般にに用いられる厚紙、段ボール紙等が適用される。
【0020】
【実施例】
本発明の一実施例を図1を参照して説明する。図1にその要部を示すポリアミド製袋は、両外側に位置するポリアミドフィルム11,11と、その一方のポリアミドフィルム11の内側に添わせられた多層フィルム15から構成されている。さらに、多層フィルム15は、高密度ポリエチレンフィルム14をエチレン系共重合体フィルム12,13で挟んで構成されている。
図示したものは、一方の側のポリアミドフィルム11の内側にだけに多層フィルム15が設けられているが、多層フィルム15を両方のポリアミドフィルム11,11に設けてもよい。
本実施例のポリアミド製袋は、ヒートシール部20においてヒートシールされて一体化されている。
ヒートシールは、ポリアミドフィルム11及び多層フィルム15を重ね合わせ、ポリアミドフィルム11の外側にヒートシールバーを当接し、加熱圧着することによりなされる。
ヒートシールバーから加えられる熱は両ポリアミドフィルム層11,11の表面から内側の多層フィルム15へと順々に伝達され、やがて多層フィルムは溶解し、ポリアミドフィルム表面と化学結合し、接着され、全体として袋状になる。このとき両外面のポリアミドフィルム11は溶解されることなく固体の状態を保ち、根切れの原因となるフィルムの偏肉化、変形を防ぐことができる。
【0021】
〔試験例〕
厚さ30μmのポリアミドフィルム(東レ合成フィルム1401)と、表1に示す各組成のフィルムを表1に示す条件にてヒートシールして60μmとした。
【0022】
【表1】
【0023】
この17種の積層体について、耐ピンホール性、ヒートシール強度、落下強度を測定した。測定結果を表2に示す。
耐ピンホール性試験は、屈曲試験(ゲルボテスタ)に準じて行った。
ヒートシール強度試験は、JIS(日本工業規格)−「密封軟包装袋の試験方法」(Z0238)に準じて行ったもので、試験片の幅は15.0±0.1mm、展開長さは100mm以上、つかみ間の相対移動速度は300mm/minである。
落下試験は、各構成の試料においてそれぞれ5個のサンプルを用意し、各サンプルを3回づつ、60cmの高さから剛板の上に落下し、損傷の具合を観察した。5個のサンプルの全てが3回自然落下させても全く損傷がみられなかった構成の試料を○とし、5個のサンプル全部に損傷が生じた試料を×で示した。
【0024】
【表2】
【0025】
表1,2から、本発明に該当する試料番号1〜6においては、耐ピンホール性、ヒートシール強度および落下強度のいずれにおいても優れていることがわかる。対して、酸無水物の量が少ない試料番号7、酸無水物の量が多い試料番号8、第3モノマーの量が多い試料番号9、ヒートシール温度が低い試料番号10、ヒートシール温度が高い試料番号11、ヒートシール圧力が低い試料番号12、ヒートシール圧力が高い試料番号13、ヒートシール時間が短い試料番号14、ヒートシール時間が長い試料番号15、高密度ポリエチレンフィルムを有さない試料番号16、高密度ポリエチレンフィルムの厚さがエチレン系共重合体フィルムの50%に満たない試料番号17は、いずれもヒートシール強度と落下強度が小さく、特に試料番号8のものは耐ピンホール性も劣っている。
【0026】
【発明の効果】
本発明のポリアミド製袋は、耐ピンホール性や強度に優れる上、特にヒートシール強度に優れたものである。
また、本発明の製造方法は、そのような耐ピンホール性や強度およびヒートシール強度に優れた袋を実現ならしめる。
本発明のポリアミド製袋は、バッグインボックスの内袋として特に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のポリアミド製袋を示す要部側断面図である。
【符号の説明】
11 ポリアミドフィルム
12 エチレン系共重合体フィルム
13 エチレン系共重合体フィルム
14 高密度ポリエチレンフィルム
15 多層フィルム
20 ヒートシール部
Claims (8)
- ポリアミドフィルムをヒートシールすることにより袋状としたポリアミド製袋において、少なくともヒートシール部に、
密度が0.935g/cm3以上の高密度ポリエチレンフィルムをエチレンと少なくともラジカル重合性酸無水物とを共重合してなる多元共重合体であって、該多元共重合体中のラジカル重合性酸無水物に由来する単位が0.1〜20重量%であるエチレン系共重合体フィルムで挟んだ多層フィルムが介在していることを特徴とするポリアミド製袋。 - 前記エチレン系共重合体フィルムが、エチレンと、ラジカル重合性酸無水物と、それ以外のラジカル重合性コモノマーとを有してなる多元共重合体であって、
多元共重合体中のエチレンに由来する単位が0.1〜20重量%、ラジカル重合性酸無水物に由来する単位が0.1〜20重量%、前記ラジカル重合性コモノマーに由来する単位が40重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド製袋。 - ポリアミドフィルムの厚さが10〜150μmであることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド製袋。
- 前記多層フィルムの厚さが10〜150μmで、多層フィルムにおける高密度ポリエチレンフィルムの厚さがエチレン系共重合体フィルムの厚さの0.5〜10倍であることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド製袋。
- ポリアミドフィルムの厚さが、多層フィルムの厚さの1〜15倍であることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド製袋。
- エチレンと少なくともラジカル重合性酸無水物とを共重合してなる多元共重合体であって、該多元共重合体中のラジカル重合性酸無水物に由来する単位が0.1〜20重量%であるエチレン系共重合体フィルムで密度が0.935g/cm3以上の高密度ポリエチレンフィルムを挟んだ多層フィルムを介在させてポリアミドフィルムをヒートシールして袋とする製造方法であって、
ポリアミドフィルムの融点以下で、エチレン系共重合体フィルムの融点以上の温度でヒートシールを行うことを特徴とするポリアミド製袋の製造方法。 - ヒートシール温度を100℃以上225℃以下、ヒートシール圧力を0.2kg/cm2以上5kg/cm2以下、ヒートシール時間を0.5秒以上120秒以下とし、ヒートシール強度を2.5kg/15mm幅以上としたことを特徴とする請求項6記載のポリアミド製袋の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド製袋と、これを内包した外装体とを具備してなることを特徴とするバッグインボックス。
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