JP3552769B2 - 成形品の切断装置及び切断方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばランナにより連結されて複数同時に作られているワークを一体に有して成る樹脂成形品からワークを切断して分離するための切断装置及び切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ランナにより連結されて複数同時に作られているワークを一体に有して成る樹脂成形品としては、例えばプラスチックレンズ等がある。一般に、このプラスチックレンズでは射出成形され、この成形時の生産性を高めるために、各レンズ間をランナを介して互いに連結した状態で複数個一体に成形し、成形後にレンズとランナとの連結部分、すなわちゲート部で切断して個々に分離している。
また、このレンズのランナからの切断は、メタルソーや砥石を用いて切ったり、あるいは折り曲げて剪断する等の方法や、ニクロム線による加熱切断、超音波及びレーザー等による熱エネルギーを用いた切断方法が用いられている。
さらに、この切断方法を用いた場合では、樹脂材が冷却されて硬化された状態でないとレンズとランナとの間の切断がしにくい。しかし、成形直後のランナで接続されている成形品は、樹脂が柔らかくレンズとランナとの間の切断がしにくいことや、一定温度以下まで冷却されていないと、切断時にレンズに歪みが生じて精度を低下させる虞があることから冷却を必要とする。また、生産工程において、成形時間に比べて冷却に要する時間の方が多く必要とすると言うように、両者の間には時間差がある。このため、タクトタイムの関係から、従来では成形して冷却する位置と、冷却後に切断する位置とを別々の位置に設けておき、それぞれ別々の位置で独立して作業を行う方式がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そして、上記方式を採用した従来の樹脂成形で問題となることは、レンズのランナからの切断時に、メタルソーや砥石を用いて切断する方法によると、切り粉が発生して、これが周囲に飛散し、レンズの表面に付着する。このため、切断後にレンズの表面をクリーニングする必要が生じ、作業工数が増えてコストアップの要因となる問題点があった。
また、熱エネルギーを用いて切断する方法では、切断後に溶融材による糸引きが発生し、これがレンズ面に付着して不良品となったり、レンズ表面に付着しないまでも品質に悪影響を及ぼすと言う問題点があった。
さらに、成形の完全自動化がしにくく、自動化技術が遅れていると言う問題点もあった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は成形の完全自動化がし易く、生産性を飛躍的に向上させることができるようにした成形品の切断装置及び切断方法を提供することにある。
さらに、他の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして行く。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的は、本発明にあっては、ランナを介して互いに連結されている複数のワークを一体に有している成形品から前記ワークを切断して分離する切断装置において、前記成形品を位置決めするための複数の保持手段を有して、前記保持手段内に前記成形品を位置決めさせて一時ストックし、前記保持手段を搬入位置から搬出位置まで放置冷却時間を持たせて順次移動させるためのストック手段と、前記搬出位置で前記保持手段内の前記成形品をクランプし、前記複数のワークをゲート部で切断して個々に分離する切断位置に搬送するための搬送手段とを備えた構成とすることによって達成される。
また、前記ストック手段を、前記保持手段が回転方向に並置されているインデックステーブルとして形成し、前記インデックステーブルの回転により前記保持手段を前記搬入位置から前記搬出位置に移動させる構成とすることもできる。
さらに、前記搬送手段に前記成形品のランナをクランプするクランプ部を設け、前記クランプ部でランナをクランプし、前記ストック手段より取り出してから前記ワークの切断に至るまでの間、前記ランナを保持し続ける構成とすることもできる。
さらに、また前記保持手段に、前記成形品のランナを受け入れて位置決めするための溝形状を備えた構成とすることもできる。
【0006】
また、この目的は、本発明の方法にあっては、ランナを介して互いに連結されている複数のワークを一体に有している成形品から前記ワークを切断して分離する切断方法において、請求項1に記載の切断装置を使用して、射出成形機で成形された直後の成形品を、前記ストック手段の前記保持手段内に位置決めさせて一時ストックし、前記保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させるまでの間に冷却させ、前記搬出位置で前記保持手段内の前記成形品を前記搬送手段により該成形品のランナを介しクランプして切断位置に搬送し、前記搬送手段による前記成形品のクランプ状態を保って、前記成形品の前記各ワークをゲート部で切断して個々に分離することによって達成することができる。
【0007】
【作用】
これによれば、保持手段内に成形品を位置決めさせて一時ストックし、この保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる間で放置冷却させ、ここで冷却された成形品を切断位置で個々に切断して分離することができるので、同一製造ライン上において、成形から切断、収納までの一貫した作業が可能となる。これにより完全自動化が可能になる。
また、ストック手段を、保持手段が回転方向に並置されているインデックステーブルとして形成し、インデックステーブルの回転により保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる構成とした場合では、放置冷却させるまでの間、決められた位置に決められた姿勢で保持しておくことができ、搬入・搬出が簡単になる。
さらに、搬送手段に成形品のランナをクランプするクランプ部を設け、クランプ部でランナをクランプし、ストック手段より取り出してからワークの切断に至るまでの間、ランナを保持し続ける構成とした場合では、位置決め精度が良くなり、切断時の精度が向上する。
また、保持手段に、成形品のランナを受け入れて位置決めするための溝形状を備えた構成とした場合には、インデックステーブル等の移動時にも成形品が動くのを防止することができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る成形品の切断装置の一実施例を示す概略構成配置図である。図1において、この切断装置は、大きくはストック・搬送部1、位置決め部2、切断部3、搬送整列部4で構成されている。
なお、本実施例では、成形品50として、プラスチックレンズ50a(以下、単に「レンズ50a」と言う)を作る場合を一例としている。そして、成形直後の成形品50は、図2に示すように、ランナ51によって4つのワーク、すなわちレンズ50aが接続された状態で排出され、これが図示せぬ射出成形機側における搬送機構61のチャック部62でランナ51の一部51aをクランプし、これを本発明の切断装置まで搬送して供給される。また、切断装置側では、ランナ51とレンズ50aとが連結された部分、すなわちゲート部52とレンズ50aとの境界部分を切断して個々のレンズ50aに分離する構造となっている。
【0009】
さらに詳述すると、ストック・搬送部1は、ストック手段5と搬送手段6を有している。このうち、ストック手段5は図2にも示している。そこで、図2と共に説明すると、ストック手段5は図示せぬアクチュエータの制御により、搬入位置71と搬出位置72の下側で間欠的に回転されるインデックステーブル7を有している。そして、このインデックステーブル7上には成形直後の成形品50が位置決めされて乗せられる複数個(本実施例では6個)の保持具8が、その回転方向に沿って、等間隔な状態で固定して設けられている。
【0010】
また、各保持具8は、ランナ51の略円柱の棒状をした水平基体51aを受け入れるための溝部8aと、同じく略円柱の棒状をしたアーム部51bを受け入れるための切欠部8bとが形成されている。なお、溝部8aの底面形状は水平基体51aの外形形状に対応し、切欠部8bの底面形状はアーム部51bの外形形状に対応している。したがって、水平基体51aの略中間部分より上方に向かって突出されている垂直基体51cが搬送機構61のチャック部62でクランプされて搬入位置71まで運ばれて来て保持具8上に乗せられると、溝部8a及び切欠部8bにより成形品50がインデックステーブル7上に、決められた位置に決められた姿勢で配置され、またインデックステーブル7が回転されると、この状態で搬出位置72まで移動される。なお、この搬入位置71から搬出位置72に移動されるまでの間の時間は、成形直後の成形品50が切断加工されるのに適した温度以下まで冷えるのに要する時間だけ放置しておくことが可能な時間として設定されるもので、この時間を設定するにはインデックステーブル7の間欠回転速度の他に、インデックステーブル7上に配置される保持具8の数等で調整される。
【0011】
搬送手段6は図3にも示している。そこで、図3と共に説明すると、搬送手段6は、インデックステーブル7上の搬出位置72と位置決め部2との間に配設されており、サーボモータ9と、このサーボモータ9により回転される送りネジ10と、送りネジ10の回転により送られて搬出位置72と位置決め部2との間を往復移動されるキャリッジ11と、このキャリッジ11上に取り付けられたZ軸アクチュエータ12及びサーボモータ13等で構成されている。
このうち、Z軸アクチュエータ12の軸12aの下端には、成形品50のランナ51をクランプするためのチャック14が取り付けられている。そして、このチャック14は、Z軸アクチュエータ12の動作により図3中の矢印U−D方向、すなわち上下方向に往復移動可能になっている。
また、サーボモータ13の出力軸13aにはタイミングギア15が取り付けられているとともに、Z軸アクチュエータ12の軸12aにはタイミングギア16が取り付けられている。加えて、タイミングギア15とタイミングギア16との間にはタイミングベルト17が掛け渡されている。そして、サーボモータ13が回転されると、タイミングギア15,タイミングベルト17,タイミングギア16を介して軸12aを回転させ、この軸12aと共にチャック14を図3中の矢印A−B方向に回転させることができる。
【0012】
位置決め部2は、搬送手段6における送りネジ10の下側で、この送りネジ10と同じX軸方向に沿って配置されており、その要部構造は図4にも示されている。そこで、図4と共に説明すると、位置決め部2は基台18上に、左右に分かれて左右対称な状態で配置されている第1のクランプ手段2Aと第2のクランプ手段2Bとを有している。また、第1と第2のクランプ手段2A,2Bは、搬送手段6により搬送されて来る成形品50のレンズ50aをクランプする治具部19と、治具部19をX軸に沿った図3中の矢印C−D方向に可動させるためのアクチュエータ20とで構成されている。そして、この位置決め部2では、搬送手段6により成形品50が搬送されて来て、第1のクランプ手段2Aと第2のクランプ手段2Bとの間にレンズ50aが配置されると、アクチュエータ20により治具部19が互いに対向し合う方向に移動されて、レンズ50aを治具部19との間にクランプすることができるもので、逆に治具部19が互いに反対方向に移動されると、レンズ50aに対するクランプを解除することができる構造になっている。なお、本実施例では、レンズ50aをクランプする治具部1の面はV字状に形成されているが、この面の形状はワーク(本実施例ではレンズ50a)の形状によって、クランプのし易い形状が選択される。また、治具部19とアクチュエータ20との間には図示せぬ緩衝用のバネが介在されており、このバネを介してアクチュエータ20の動作力が治具部19に伝えられる構成となっている。
【0013】
切断部3は、位置決め部2に隣接して設けられており、位置決め部2でクランプされたレンズ50aと搬送手段6のチャック14でクランプされているランナ51との間で、そのゲート部52とレンズ50aとの境界部分を切断することができる構造になっている。
なお、この切断部3には、図示しないがエア吹き付け手段が設けられており、切断時に、エア吹き付け手段から成形品50の切断箇所にエアを吹き付けるようにしている。すなわち、エアを吹き付けることによって、成形品50のランナ51からの切断時に発生した切り粉等が周囲に飛散し、これがレンズ50aの表面に付着したりするのを防ぐとともに、切断部分をエアにより冷却して成形品の歪みを防ぐようにしているものである。
【0014】
搬送整列部4は、レンズ取り出し部21と、整列準備部22と、整列部23とで構成されている。
このうち、レンズ取り出し部21は、図5にも示している。そこで、図5と共に説明すると、レンズ取り出し部21は、装置のベース24上に取り付けられたアクチュエータ25と、このアクチュエータ25上に配置されたアクチュエータ26と、アクチュエータ26上に配置されたアーム27等を有し、アクチュエータ25でアーム27をZ軸方向に往復移動させることができるとともに、アクチュエータ26でアーム27を水平方向に往復回転させ、このアーム27の先端が位置決め部2上に配置された位置と整列準備部22上に配置された位置とに切り替え配置させることができる構造になっている。また、アーム27の回動先端側における下面にはエアチャック28が設けられている。このエアチャック28は、図6に図5のE部を拡大し断面して、その要部構造を示しているように、下面にレンズ50aを受け入れ可能な凹所29を有し、また凹所29内に通じる負圧路30が設けられている。なお、この負圧路30は図示せぬエアポンプ装置に通じており、エアチャック28がレンズ50aの上側に配置された状態で負圧路30を通して凹所29内が負圧にされると、この凹所29内にレンズ50aが吸引されて保持され、また吸引が解かれるとレンズ50aの自重で落下させることができる。なお、吸引を解いてレンズ50aを解放する場合は、負圧路30を通して逆にエアを吹き出させて積極的に凹所29内よりレンズ50aを排出させる構造としても差し支えないものである。
【0015】
整列部23は、図示しないが、先端にレンズ取り出し部21におけるエアチャック28と略同じ構造をしたエアチャック28を有したアーム31と、このアーム31をX軸,Y軸,Z軸とそれぞれ沿う方向に移動可能なアクチュエータ32と、整列トレー34が載置されたトレー位置決め部分33とで構成されている。そして、この整列部23では、アクチュエータ32の動作により、アーム31の先端が整列準備部22上の位置とトレー位置決め部分33上の位置とに移動可能になっており、アーム31の先端に設けられたエアチャックで整列準備部22上のレンズ50aを吸引チャックし、これをトレー位置決め部分33の整列トレー34まで運んで放し、整列トレー34内に整列させて収納することができる構造になっている。
【0016】
次に、このように構成された切断装置における全体の動作を説明する。まず、図示せぬ射出成形機で成形された直後の成形品50が搬送機構61により搬送されて来ると、これが搬入位置71でインデックステーブル7上の保持具8に位置決め移載される。そして、この成形品50がインデックステーブル7の間欠的な回転により搬出位置まで位置決め状態で放置されて搬送され、この間に成形品50の冷却が行われる。
【0017】
こうして、搬出位置72まで搬送された成形品50は、搬出位置72でZ軸アクチュエータ12の動作により下降されて来る搬送手段6のチャック14によりランナ51がクランプされる。また、チャック14によるクランプが完了するとZ軸アクチュエータ12の動作によりチャック14が上昇され、続いてサーボモータ9と送りネジ10の動作によりキャリッジ11が位置決め部2側に向かって移動される。さらに、位置決め部2への移動が完了すると、Z軸アクチュエータ12の動作によりチャック14が下降し、レンズ50aを位置決め部2における第1と第2のクランプ手段2A,2Bの治具部19,19間に配置させ、アクチュエータ20の動作によりレンズ50aをクランプする。続いて、クランプされているレンズ50aとゲート部52との間の境界部近傍を切断部3により切断処理する。そして、この1個目の切断処理が完了したら、Z軸アクチュエータ12の動作によりチャック14が成形品50をクランプしたままの状態で一度上昇される。
【0018】
続いて、整列部23のレンズ取り出し部21のアーム27がアクチュエータ25の動作により上昇された状態で、かつアクチュエータ26の動作によりアーム27の先端が位置決め部2上に移動された状態に切り替えられる。次いで、アクチュエータ25が動作されてアーム27が下降され、エアチャック28が分離されたレンズ50aの上に隣接配置される。また、同時に負圧路30を通してエアチャック28の凹所29内が負圧化されるとともに、位置決め部2によるレンズ50aのクランプが解かれる。すると、レンズ50aが凹所29内に吸引チャックされる。続いて、アクチュエータ25の動作によりアーム27が上昇され、上昇が終わるとアクチュエータ26の動作によりアーム27の先端が整列準備部22上に移動された状態に切り替えられる。次いで、アクチュエータ25が動作されてアーム27が下降され、下降が完了するとエアチャック28の負圧が解かれ、レンズ50aが整列準備部22上に移載される。
【0019】
続いて、整列部23側では、アクチュエータ32の動作により、アーム31の先端が整列準備部22上の位置に移動された後、下降され、アーム31の先端に設けられたエアチャックで整列準備部22上のレンズ50aを吸引チャックする。続いてアーム31が上昇し、これをトレー位置決め部分33の整列トレー34上まで運び、下降して放し、整列トレー34内に整列させて収納する。
【0020】
一方、1個目のレンズ50aの切断が終了して上昇されたチャック14は、搬送整列部4のアーム27がレンズ50aと共に整列準備部22側に移動されると、サーボモータ13の動作で成形品50の向きを変え、分離されずに残っているレンズ50aが位置決め部2に対応する状態にして、再びアクチュエータ12の動作により下降し、そのレンズ50aを位置決め部2にクランプさせ、2個目のレンズ50aを切断して分離する。そして、この分離されたレンズ50aは、1個目と同様にして搬送整列部4により処理され、整列トレー34内に収容される。
以後、4個目のレンズ50aが切断されて分離されるまで、チャック14は上昇,回転,下降を繰り返し、レンズ50aの分離が全て完了した時点で、サーボモータ9及び送りネジ10の動作により搬出位置72に向かって戻される。また、その戻される途中では、レンズ50aが無くなったランナ51が図示せぬ廃却部内に廃棄され、排出位置72まで戻されると同様の動作が繰り返される。
【0021】
したがって、本実施例の成形品の切断装置によれば、保持具8(保持手段)内に成形品50を位置決めさせて一時ストックし、この保持具8をインデックステーブル7により間欠的に回転させて搬入位置から搬出位置に移動させ、この移動されるまでの間で放置冷却させ、ここで冷却された成形品50を切断部3で個々に切断して分離することができるので、同一製造ライン上において、成形から切断、収納までの一貫した作業が可能となる。これにより完全自動化が可能になり、生産性を飛躍的に向上させることができる。
また、ランナ51の搬送から切断が終了するまでの間、しかも全てのレンズ50aの分離が完了するまで、チャック14(クランプ部)によりランナ51をクランプして保持させた状態にしているので、位置決め精度が良くなり、切断時の精度が向上することになる。
さらに、保持具8に、成形品50のランナ51を受け入れて位置決めするための溝部8aを設けているので、インデックステーブル7の移動時にも成形品50が動くのを防止することができる。
【0022】
なお、上記実施例では、プラスチックレンズ50aを製作する場合について説明したが、これに限ることなく、広く一般に、樹脂成形品を切断する場合に適用することができるものである。また、ストック手段5をインデックステーブル7で構成した場合について説明したが、放置冷却時間が得られるものであれば、例えばベルトコンベア等であっても差し支えないものである。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、保持手段内に成形品を位置決めさせて一時ストックし、この保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる間で放置冷却させ、ここで冷却された成形品を切断位置で個々に切断して分離することができるので、同一製造ライン上において、成形から切断、収納までの一貫した作業が可能となる。これにより完全自動化が可能になり、生産性を飛躍的に向上させることができる。
また、ストック手段を、保持手段が回転方向に並置されているインデックステーブルとして形成し、このインデックステーブルの回転により保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる構成とした場合では、放置冷却させるまでの間、決められた位置に決められた姿勢で保持しておくことができ、搬入・搬出が簡単になる。
さらに、搬送手段に成形品のランナをクランプするクランプ部を設け、クランプ部でランナをクランプし、ストック手段より取り出してからワークの切断に至るまでの間、ランナを保持し続ける構成とした場合では、位置決め精度が良くなり、切断時の精度が向上する。
また、保持手段に、成形品のランナを受け入れて位置決めするための溝形状を備えた構成とした場合には、インデックステーブル等の移動時にも成形品が動くのを防止することができ、さらに位置決め精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形品の切断装置の一実施例を示す概略構成配置図である。
【図2】本実施例装置におけるストック・搬送部の要部構成を示す斜視図である。
【図3】本実施例装置における搬送手段の要部構成を示す斜視図である。
【図4】本実施例装置における位置決め部の要部構成を示す斜視図である。
【図5】本実施例装置におけるレンズ取り出し部の要部構成を示す斜視図である。
【図6】本実施例装置におけるエアチャックの要部構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ストック・搬送部
2 位置決め部
3 切断部
4 搬送整列部
6 搬送手段
7 インデックステーブル
8 保持具
8a 溝部
50 成形品
50a レンズ(ワーク)
51 ランナ
52 ゲート部
71 搬入位置
72 搬出位置
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばランナにより連結されて複数同時に作られているワークを一体に有して成る樹脂成形品からワークを切断して分離するための切断装置及び切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ランナにより連結されて複数同時に作られているワークを一体に有して成る樹脂成形品としては、例えばプラスチックレンズ等がある。一般に、このプラスチックレンズでは射出成形され、この成形時の生産性を高めるために、各レンズ間をランナを介して互いに連結した状態で複数個一体に成形し、成形後にレンズとランナとの連結部分、すなわちゲート部で切断して個々に分離している。
また、このレンズのランナからの切断は、メタルソーや砥石を用いて切ったり、あるいは折り曲げて剪断する等の方法や、ニクロム線による加熱切断、超音波及びレーザー等による熱エネルギーを用いた切断方法が用いられている。
さらに、この切断方法を用いた場合では、樹脂材が冷却されて硬化された状態でないとレンズとランナとの間の切断がしにくい。しかし、成形直後のランナで接続されている成形品は、樹脂が柔らかくレンズとランナとの間の切断がしにくいことや、一定温度以下まで冷却されていないと、切断時にレンズに歪みが生じて精度を低下させる虞があることから冷却を必要とする。また、生産工程において、成形時間に比べて冷却に要する時間の方が多く必要とすると言うように、両者の間には時間差がある。このため、タクトタイムの関係から、従来では成形して冷却する位置と、冷却後に切断する位置とを別々の位置に設けておき、それぞれ別々の位置で独立して作業を行う方式がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そして、上記方式を採用した従来の樹脂成形で問題となることは、レンズのランナからの切断時に、メタルソーや砥石を用いて切断する方法によると、切り粉が発生して、これが周囲に飛散し、レンズの表面に付着する。このため、切断後にレンズの表面をクリーニングする必要が生じ、作業工数が増えてコストアップの要因となる問題点があった。
また、熱エネルギーを用いて切断する方法では、切断後に溶融材による糸引きが発生し、これがレンズ面に付着して不良品となったり、レンズ表面に付着しないまでも品質に悪影響を及ぼすと言う問題点があった。
さらに、成形の完全自動化がしにくく、自動化技術が遅れていると言う問題点もあった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は成形の完全自動化がし易く、生産性を飛躍的に向上させることができるようにした成形品の切断装置及び切断方法を提供することにある。
さらに、他の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして行く。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的は、本発明にあっては、ランナを介して互いに連結されている複数のワークを一体に有している成形品から前記ワークを切断して分離する切断装置において、前記成形品を位置決めするための複数の保持手段を有して、前記保持手段内に前記成形品を位置決めさせて一時ストックし、前記保持手段を搬入位置から搬出位置まで放置冷却時間を持たせて順次移動させるためのストック手段と、前記搬出位置で前記保持手段内の前記成形品をクランプし、前記複数のワークをゲート部で切断して個々に分離する切断位置に搬送するための搬送手段とを備えた構成とすることによって達成される。
また、前記ストック手段を、前記保持手段が回転方向に並置されているインデックステーブルとして形成し、前記インデックステーブルの回転により前記保持手段を前記搬入位置から前記搬出位置に移動させる構成とすることもできる。
さらに、前記搬送手段に前記成形品のランナをクランプするクランプ部を設け、前記クランプ部でランナをクランプし、前記ストック手段より取り出してから前記ワークの切断に至るまでの間、前記ランナを保持し続ける構成とすることもできる。
さらに、また前記保持手段に、前記成形品のランナを受け入れて位置決めするための溝形状を備えた構成とすることもできる。
【0006】
また、この目的は、本発明の方法にあっては、ランナを介して互いに連結されている複数のワークを一体に有している成形品から前記ワークを切断して分離する切断方法において、請求項1に記載の切断装置を使用して、射出成形機で成形された直後の成形品を、前記ストック手段の前記保持手段内に位置決めさせて一時ストックし、前記保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させるまでの間に冷却させ、前記搬出位置で前記保持手段内の前記成形品を前記搬送手段により該成形品のランナを介しクランプして切断位置に搬送し、前記搬送手段による前記成形品のクランプ状態を保って、前記成形品の前記各ワークをゲート部で切断して個々に分離することによって達成することができる。
【0007】
【作用】
これによれば、保持手段内に成形品を位置決めさせて一時ストックし、この保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる間で放置冷却させ、ここで冷却された成形品を切断位置で個々に切断して分離することができるので、同一製造ライン上において、成形から切断、収納までの一貫した作業が可能となる。これにより完全自動化が可能になる。
また、ストック手段を、保持手段が回転方向に並置されているインデックステーブルとして形成し、インデックステーブルの回転により保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる構成とした場合では、放置冷却させるまでの間、決められた位置に決められた姿勢で保持しておくことができ、搬入・搬出が簡単になる。
さらに、搬送手段に成形品のランナをクランプするクランプ部を設け、クランプ部でランナをクランプし、ストック手段より取り出してからワークの切断に至るまでの間、ランナを保持し続ける構成とした場合では、位置決め精度が良くなり、切断時の精度が向上する。
また、保持手段に、成形品のランナを受け入れて位置決めするための溝形状を備えた構成とした場合には、インデックステーブル等の移動時にも成形品が動くのを防止することができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係る成形品の切断装置の一実施例を示す概略構成配置図である。図1において、この切断装置は、大きくはストック・搬送部1、位置決め部2、切断部3、搬送整列部4で構成されている。
なお、本実施例では、成形品50として、プラスチックレンズ50a(以下、単に「レンズ50a」と言う)を作る場合を一例としている。そして、成形直後の成形品50は、図2に示すように、ランナ51によって4つのワーク、すなわちレンズ50aが接続された状態で排出され、これが図示せぬ射出成形機側における搬送機構61のチャック部62でランナ51の一部51aをクランプし、これを本発明の切断装置まで搬送して供給される。また、切断装置側では、ランナ51とレンズ50aとが連結された部分、すなわちゲート部52とレンズ50aとの境界部分を切断して個々のレンズ50aに分離する構造となっている。
【0009】
さらに詳述すると、ストック・搬送部1は、ストック手段5と搬送手段6を有している。このうち、ストック手段5は図2にも示している。そこで、図2と共に説明すると、ストック手段5は図示せぬアクチュエータの制御により、搬入位置71と搬出位置72の下側で間欠的に回転されるインデックステーブル7を有している。そして、このインデックステーブル7上には成形直後の成形品50が位置決めされて乗せられる複数個(本実施例では6個)の保持具8が、その回転方向に沿って、等間隔な状態で固定して設けられている。
【0010】
また、各保持具8は、ランナ51の略円柱の棒状をした水平基体51aを受け入れるための溝部8aと、同じく略円柱の棒状をしたアーム部51bを受け入れるための切欠部8bとが形成されている。なお、溝部8aの底面形状は水平基体51aの外形形状に対応し、切欠部8bの底面形状はアーム部51bの外形形状に対応している。したがって、水平基体51aの略中間部分より上方に向かって突出されている垂直基体51cが搬送機構61のチャック部62でクランプされて搬入位置71まで運ばれて来て保持具8上に乗せられると、溝部8a及び切欠部8bにより成形品50がインデックステーブル7上に、決められた位置に決められた姿勢で配置され、またインデックステーブル7が回転されると、この状態で搬出位置72まで移動される。なお、この搬入位置71から搬出位置72に移動されるまでの間の時間は、成形直後の成形品50が切断加工されるのに適した温度以下まで冷えるのに要する時間だけ放置しておくことが可能な時間として設定されるもので、この時間を設定するにはインデックステーブル7の間欠回転速度の他に、インデックステーブル7上に配置される保持具8の数等で調整される。
【0011】
搬送手段6は図3にも示している。そこで、図3と共に説明すると、搬送手段6は、インデックステーブル7上の搬出位置72と位置決め部2との間に配設されており、サーボモータ9と、このサーボモータ9により回転される送りネジ10と、送りネジ10の回転により送られて搬出位置72と位置決め部2との間を往復移動されるキャリッジ11と、このキャリッジ11上に取り付けられたZ軸アクチュエータ12及びサーボモータ13等で構成されている。
このうち、Z軸アクチュエータ12の軸12aの下端には、成形品50のランナ51をクランプするためのチャック14が取り付けられている。そして、このチャック14は、Z軸アクチュエータ12の動作により図3中の矢印U−D方向、すなわち上下方向に往復移動可能になっている。
また、サーボモータ13の出力軸13aにはタイミングギア15が取り付けられているとともに、Z軸アクチュエータ12の軸12aにはタイミングギア16が取り付けられている。加えて、タイミングギア15とタイミングギア16との間にはタイミングベルト17が掛け渡されている。そして、サーボモータ13が回転されると、タイミングギア15,タイミングベルト17,タイミングギア16を介して軸12aを回転させ、この軸12aと共にチャック14を図3中の矢印A−B方向に回転させることができる。
【0012】
位置決め部2は、搬送手段6における送りネジ10の下側で、この送りネジ10と同じX軸方向に沿って配置されており、その要部構造は図4にも示されている。そこで、図4と共に説明すると、位置決め部2は基台18上に、左右に分かれて左右対称な状態で配置されている第1のクランプ手段2Aと第2のクランプ手段2Bとを有している。また、第1と第2のクランプ手段2A,2Bは、搬送手段6により搬送されて来る成形品50のレンズ50aをクランプする治具部19と、治具部19をX軸に沿った図3中の矢印C−D方向に可動させるためのアクチュエータ20とで構成されている。そして、この位置決め部2では、搬送手段6により成形品50が搬送されて来て、第1のクランプ手段2Aと第2のクランプ手段2Bとの間にレンズ50aが配置されると、アクチュエータ20により治具部19が互いに対向し合う方向に移動されて、レンズ50aを治具部19との間にクランプすることができるもので、逆に治具部19が互いに反対方向に移動されると、レンズ50aに対するクランプを解除することができる構造になっている。なお、本実施例では、レンズ50aをクランプする治具部1の面はV字状に形成されているが、この面の形状はワーク(本実施例ではレンズ50a)の形状によって、クランプのし易い形状が選択される。また、治具部19とアクチュエータ20との間には図示せぬ緩衝用のバネが介在されており、このバネを介してアクチュエータ20の動作力が治具部19に伝えられる構成となっている。
【0013】
切断部3は、位置決め部2に隣接して設けられており、位置決め部2でクランプされたレンズ50aと搬送手段6のチャック14でクランプされているランナ51との間で、そのゲート部52とレンズ50aとの境界部分を切断することができる構造になっている。
なお、この切断部3には、図示しないがエア吹き付け手段が設けられており、切断時に、エア吹き付け手段から成形品50の切断箇所にエアを吹き付けるようにしている。すなわち、エアを吹き付けることによって、成形品50のランナ51からの切断時に発生した切り粉等が周囲に飛散し、これがレンズ50aの表面に付着したりするのを防ぐとともに、切断部分をエアにより冷却して成形品の歪みを防ぐようにしているものである。
【0014】
搬送整列部4は、レンズ取り出し部21と、整列準備部22と、整列部23とで構成されている。
このうち、レンズ取り出し部21は、図5にも示している。そこで、図5と共に説明すると、レンズ取り出し部21は、装置のベース24上に取り付けられたアクチュエータ25と、このアクチュエータ25上に配置されたアクチュエータ26と、アクチュエータ26上に配置されたアーム27等を有し、アクチュエータ25でアーム27をZ軸方向に往復移動させることができるとともに、アクチュエータ26でアーム27を水平方向に往復回転させ、このアーム27の先端が位置決め部2上に配置された位置と整列準備部22上に配置された位置とに切り替え配置させることができる構造になっている。また、アーム27の回動先端側における下面にはエアチャック28が設けられている。このエアチャック28は、図6に図5のE部を拡大し断面して、その要部構造を示しているように、下面にレンズ50aを受け入れ可能な凹所29を有し、また凹所29内に通じる負圧路30が設けられている。なお、この負圧路30は図示せぬエアポンプ装置に通じており、エアチャック28がレンズ50aの上側に配置された状態で負圧路30を通して凹所29内が負圧にされると、この凹所29内にレンズ50aが吸引されて保持され、また吸引が解かれるとレンズ50aの自重で落下させることができる。なお、吸引を解いてレンズ50aを解放する場合は、負圧路30を通して逆にエアを吹き出させて積極的に凹所29内よりレンズ50aを排出させる構造としても差し支えないものである。
【0015】
整列部23は、図示しないが、先端にレンズ取り出し部21におけるエアチャック28と略同じ構造をしたエアチャック28を有したアーム31と、このアーム31をX軸,Y軸,Z軸とそれぞれ沿う方向に移動可能なアクチュエータ32と、整列トレー34が載置されたトレー位置決め部分33とで構成されている。そして、この整列部23では、アクチュエータ32の動作により、アーム31の先端が整列準備部22上の位置とトレー位置決め部分33上の位置とに移動可能になっており、アーム31の先端に設けられたエアチャックで整列準備部22上のレンズ50aを吸引チャックし、これをトレー位置決め部分33の整列トレー34まで運んで放し、整列トレー34内に整列させて収納することができる構造になっている。
【0016】
次に、このように構成された切断装置における全体の動作を説明する。まず、図示せぬ射出成形機で成形された直後の成形品50が搬送機構61により搬送されて来ると、これが搬入位置71でインデックステーブル7上の保持具8に位置決め移載される。そして、この成形品50がインデックステーブル7の間欠的な回転により搬出位置まで位置決め状態で放置されて搬送され、この間に成形品50の冷却が行われる。
【0017】
こうして、搬出位置72まで搬送された成形品50は、搬出位置72でZ軸アクチュエータ12の動作により下降されて来る搬送手段6のチャック14によりランナ51がクランプされる。また、チャック14によるクランプが完了するとZ軸アクチュエータ12の動作によりチャック14が上昇され、続いてサーボモータ9と送りネジ10の動作によりキャリッジ11が位置決め部2側に向かって移動される。さらに、位置決め部2への移動が完了すると、Z軸アクチュエータ12の動作によりチャック14が下降し、レンズ50aを位置決め部2における第1と第2のクランプ手段2A,2Bの治具部19,19間に配置させ、アクチュエータ20の動作によりレンズ50aをクランプする。続いて、クランプされているレンズ50aとゲート部52との間の境界部近傍を切断部3により切断処理する。そして、この1個目の切断処理が完了したら、Z軸アクチュエータ12の動作によりチャック14が成形品50をクランプしたままの状態で一度上昇される。
【0018】
続いて、整列部23のレンズ取り出し部21のアーム27がアクチュエータ25の動作により上昇された状態で、かつアクチュエータ26の動作によりアーム27の先端が位置決め部2上に移動された状態に切り替えられる。次いで、アクチュエータ25が動作されてアーム27が下降され、エアチャック28が分離されたレンズ50aの上に隣接配置される。また、同時に負圧路30を通してエアチャック28の凹所29内が負圧化されるとともに、位置決め部2によるレンズ50aのクランプが解かれる。すると、レンズ50aが凹所29内に吸引チャックされる。続いて、アクチュエータ25の動作によりアーム27が上昇され、上昇が終わるとアクチュエータ26の動作によりアーム27の先端が整列準備部22上に移動された状態に切り替えられる。次いで、アクチュエータ25が動作されてアーム27が下降され、下降が完了するとエアチャック28の負圧が解かれ、レンズ50aが整列準備部22上に移載される。
【0019】
続いて、整列部23側では、アクチュエータ32の動作により、アーム31の先端が整列準備部22上の位置に移動された後、下降され、アーム31の先端に設けられたエアチャックで整列準備部22上のレンズ50aを吸引チャックする。続いてアーム31が上昇し、これをトレー位置決め部分33の整列トレー34上まで運び、下降して放し、整列トレー34内に整列させて収納する。
【0020】
一方、1個目のレンズ50aの切断が終了して上昇されたチャック14は、搬送整列部4のアーム27がレンズ50aと共に整列準備部22側に移動されると、サーボモータ13の動作で成形品50の向きを変え、分離されずに残っているレンズ50aが位置決め部2に対応する状態にして、再びアクチュエータ12の動作により下降し、そのレンズ50aを位置決め部2にクランプさせ、2個目のレンズ50aを切断して分離する。そして、この分離されたレンズ50aは、1個目と同様にして搬送整列部4により処理され、整列トレー34内に収容される。
以後、4個目のレンズ50aが切断されて分離されるまで、チャック14は上昇,回転,下降を繰り返し、レンズ50aの分離が全て完了した時点で、サーボモータ9及び送りネジ10の動作により搬出位置72に向かって戻される。また、その戻される途中では、レンズ50aが無くなったランナ51が図示せぬ廃却部内に廃棄され、排出位置72まで戻されると同様の動作が繰り返される。
【0021】
したがって、本実施例の成形品の切断装置によれば、保持具8(保持手段)内に成形品50を位置決めさせて一時ストックし、この保持具8をインデックステーブル7により間欠的に回転させて搬入位置から搬出位置に移動させ、この移動されるまでの間で放置冷却させ、ここで冷却された成形品50を切断部3で個々に切断して分離することができるので、同一製造ライン上において、成形から切断、収納までの一貫した作業が可能となる。これにより完全自動化が可能になり、生産性を飛躍的に向上させることができる。
また、ランナ51の搬送から切断が終了するまでの間、しかも全てのレンズ50aの分離が完了するまで、チャック14(クランプ部)によりランナ51をクランプして保持させた状態にしているので、位置決め精度が良くなり、切断時の精度が向上することになる。
さらに、保持具8に、成形品50のランナ51を受け入れて位置決めするための溝部8aを設けているので、インデックステーブル7の移動時にも成形品50が動くのを防止することができる。
【0022】
なお、上記実施例では、プラスチックレンズ50aを製作する場合について説明したが、これに限ることなく、広く一般に、樹脂成形品を切断する場合に適用することができるものである。また、ストック手段5をインデックステーブル7で構成した場合について説明したが、放置冷却時間が得られるものであれば、例えばベルトコンベア等であっても差し支えないものである。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、保持手段内に成形品を位置決めさせて一時ストックし、この保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる間で放置冷却させ、ここで冷却された成形品を切断位置で個々に切断して分離することができるので、同一製造ライン上において、成形から切断、収納までの一貫した作業が可能となる。これにより完全自動化が可能になり、生産性を飛躍的に向上させることができる。
また、ストック手段を、保持手段が回転方向に並置されているインデックステーブルとして形成し、このインデックステーブルの回転により保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させる構成とした場合では、放置冷却させるまでの間、決められた位置に決められた姿勢で保持しておくことができ、搬入・搬出が簡単になる。
さらに、搬送手段に成形品のランナをクランプするクランプ部を設け、クランプ部でランナをクランプし、ストック手段より取り出してからワークの切断に至るまでの間、ランナを保持し続ける構成とした場合では、位置決め精度が良くなり、切断時の精度が向上する。
また、保持手段に、成形品のランナを受け入れて位置決めするための溝形状を備えた構成とした場合には、インデックステーブル等の移動時にも成形品が動くのを防止することができ、さらに位置決め精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形品の切断装置の一実施例を示す概略構成配置図である。
【図2】本実施例装置におけるストック・搬送部の要部構成を示す斜視図である。
【図3】本実施例装置における搬送手段の要部構成を示す斜視図である。
【図4】本実施例装置における位置決め部の要部構成を示す斜視図である。
【図5】本実施例装置におけるレンズ取り出し部の要部構成を示す斜視図である。
【図6】本実施例装置におけるエアチャックの要部構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ストック・搬送部
2 位置決め部
3 切断部
4 搬送整列部
6 搬送手段
7 インデックステーブル
8 保持具
8a 溝部
50 成形品
50a レンズ(ワーク)
51 ランナ
52 ゲート部
71 搬入位置
72 搬出位置
Claims (5)
- ランナを介して互いに連結されている複数のワークを一体に有している成形品から前記ワークを切断して分離する切断装置において、
前記成形品を位置決めするための複数の保持手段を有して、前記保持手段内に前記成形品を位置決めさせて一時ストックし、前記保持手段を搬入位置から搬出位置まで放置冷却時間を持たせて順次移動させるためのストック手段と、
前記搬出位置で前記保持手段内の前記成形品をクランプし、前記複数のワークをゲート部で切断して個々に分離する切断位置に搬送するための搬送手段、
とを備えたことを特徴とする成形品の切断装置。 - 前記ストック手段を、前記保持手段が回転方向に並置されているインデックステーブルとして形成し、前記インデックステーブルの回転により前記保持手段を前記搬入位置から前記搬出位置に移動させる構成とした請求項1に記載の切断装置。
- 前記搬送手段は前記成形品のランナをクランプするクランプ部を備え、前記ランナをクランプして前記ストック手段より取り出してから前記ワークの切断に至るまでの間、前記ランナを保持し続ける構成とした請求項1に記載の切断装置。
- 前記保持手段は、前記成形品のランナを受け入れて位置決めするための溝形状を備えた請求項1に記載の切断装置。
- ランナを介して互いに連結されている複数のワークを一体に有している成形品から前記ワークを切断して分離する切断方法において、
請求項1に記載の切断装置を使用して、射出成形機で成形された直後の成形品を、前記ストック手段の前記保持手段内に位置決めさせて一時ストックし、前記保持手段を搬入位置から搬出位置に移動させるまでの間に冷却させ、前記搬出位置で前記保持手段内の前記成形品を前記搬送手段により該成形品のランナを介しクランプして切断位置に搬送し、前記搬送手段による前記成形品のクランプ状態を保って、前記成形品の前記各ワークをゲート部で切断して個々に分離することを特徴とする成形品の切断方法。
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