JP3554597B2 - 燃焼装置のための騒音防止装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、燃焼装置に用いられる騒音防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な給湯用のガス燃焼装置では、煙突の太さや長さ、ハウジングの容積,バーナの燃焼特性等のファクターの組み合わせが共振条件を満たした時に、燃焼音の共振が生じ、低周波数の大きな騒音が発生する。この騒音発生を防止するために、実開平5ー45438号では共鳴箱を装備している。この共鳴箱は、上記燃焼音を圧力波伝送通路を介して受け入れて吸収することにより燃焼音の共振を防止し、ひいては騒音を解消しようとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報の燃焼装置では、燃焼音の広い帯域での周波数成分を吸収することができず、例えば煙突の長さが予定長さに比べて大幅に変更された場合には、ある周波数成分の共振が生じる可能性があった。
他方、ハウジングの正面壁を通って燃焼音が外部へ漏れるのを防ぐために、ハウジングの裏側に遮蔽板が配設されており、この遮蔽板で燃焼音を遮蔽している。しかし、燃焼音は遮蔽板で反射されて他の方向から外部へ漏れることがあり、燃焼音の漏れをより少なくすることが求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係わる燃焼装置のための騒音防止装置では、燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記振動シートが耐熱樹脂層を含み、この耐熱樹脂層が上記排気通路に直接対峙していることを特徴とする。
請求項2の発明に係わる燃焼装置のための騒音防止装置では、燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記振動シートが耐熱樹脂層とゴム質層を含み、ゴム質層は耐熱樹脂層の外側すなわち排気通路とは反対側に配置されていることを特徴とする。
請求項3の発明に係わる燃焼装置のための騒音防止装置では、燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記排気通路と上記振動シートを配した空間との間に仕切壁が配設され、当該空間が圧力波伝送通路を介して上記排気通路に連なり、上記仕切壁に断熱シートが設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項3の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記仕切壁と振動シートとの間に、開口を有する均熱板が配設されていることを特徴とする。
【0005】
請求項5の発明に係わる燃焼装置のための騒音防止装置では、燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記燃焼装置は、バーナーと、このバーナーの上方に配置された熱交換器と、これらバーナおよび熱交換器を収容するハウジングと、ハウジングの排気口に接続される煙突とを備えており、上記振動シートを配した空間は、上記熱交換器よりも下流側の排気通路に連なることを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項5の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記排気通路と上記振動シートを配した空間との間に仕切壁が配設され、この仕切壁に圧力波伝送通路が形成されていることを特徴とする。
請求項7の発明では請求項5の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記排気口にアタッチメントボックスを介して上記煙突が取り付けられており、このアタッチメントボックス内の内部空間が、上記排気通路の一部を構成する第1室と、上記振動シートを配する空間としての第2室とを提供することを特徴とする。
請求項8の発明では、請求項7の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、略直方体形状をなす上記アタッチメントボックスの一対の側壁と交差する方向に延びその両端がこれら側壁から離間した主壁部分と、この主壁部分の両端からアタッチメントボックスの側壁に沿って延びる一対の補助壁部分とを有し、これら補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とアタッチメントボックスの側壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、上記振動シートが上記主壁部分と離間対峙して配置されていることを特徴とする。
請求項9の発明では、請求項7の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、アタッチメントボックスの正面壁と交差する方向に延びる互いに離間対向した一対の主壁部分と、この主壁部分の一端同士を連ねてアタッチメントボックスの正面壁に沿って延びる補助壁部分を有し、この補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とアタッチメントボックスの正面壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、一対の上記振動シートが主壁部分と離間対峙して配置されていることを特徴とする。
【0006】
請求項10の発明では、請求項7の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記アタッチメントボックスがハウジングの正面側に形成された排気口に設置され、上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、ハウジングの正面壁と略平行な主壁部分と、アタッチメントボックスの底壁と略平行な補助壁部分とを有し、この補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とアタッチメントボックスの底壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、上記振動シートが上記主壁部分と離間対峙して配置されていることを特徴とする。
請求項11の発明では、請求項7の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記アタッチメントボックスがハウジングの正面側に形成された排気口に設置され、上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、略水平に延びるとともに上記排気口の下方に配置された主壁部分と、アタッチメントボックスの正面壁および一対の側壁のうち少なくとも1つと略平行な補助壁部分とを有し、この補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とこれに対峙するアタッチメントボックスの正面壁または側壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、振動シートが上記主壁部分の下方において主壁部分に離間対峙して配置されていることを特徴とする。
請求項12の発明では、請求項7〜11の燃焼装置のための騒音防止装置において、上記振動シートの外側には、この振動シートを覆う保護カバーが設けられており、この保護カバーには外気と連なる開口が形成されていることを特徴とする。
【0007】
【作用】
請求項1の発明では、振動シートが樹脂層を有するため、比較的広い周波数帯域で振動して燃焼音を熱エネルギーに変換して燃焼音を良好に吸収でき、騒音を低減させることができる。しかも、耐熱樹脂層が排気通路に直接対峙しているので、簡単な構成で排気通路を伝わってくる燃焼音を吸収することができる。
請求項2の発明では、排気通路に振動シートを配した場合でも、耐熱性樹脂層が高温側に配されることにより、その耐熱性を有効に生かすことができ、ゴム質層が低温側に配されて劣化することなく非常に良好な吸音効果を長期にわたって維持できる。
請求項3の発明では、仕切壁に断熱シートを設けたので、振動シートが受ける熱を少なくすることができ、樹脂層の劣化をより一層確実に抑制できる。
請求項4の発明では、均熱板で振動シートに伝わる排ガスの温度を均等化することができ、振動シートが局所的に高温にさらされることがないので、局所劣化を防止することができる。
【0008】
請求項5の発明では、例えば煙突の長さ等を大幅に変更しても、樹脂層を有する振動シートとによる振動吸音により、燃焼音の共振すなわち騒音を確実に無くすことができる。
請求項6の発明では、振動シートを配した室と排気通路との間に仕切壁を設けたので、振動シートは排気熱を全面的に受けることがない。このため、振動シートが樹脂層を有していても、その劣化を抑制できる。
請求項7の発明では、振動シートを配する室が、アタッチメントボックス内に形成されており、燃焼装置のハウジング内の構造や煙突の構造を変えることなく、比較的簡単な構成で安価に騒音防止装置を得ることができる。
請求項8の発明では、仕切壁の一対の補助壁部分とアタッチメントボックスの一対の側壁との間の隙間を音波すなわち圧力波が伝送される。排気熱は、アタッチメントボックスの一対の側壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。
請求項9の発明では、仕切壁の補助壁部分とアタッチメントボックスの正面壁との間の隙間を音波が伝送される。排気熱は、アタッチメントボックスの正面壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。しかも、振動シートが一対設けられているので、騒音防止機能を高めることができる。
【0009】
請求項10の発明では、仕切壁の補助壁部分とアタッチメントボックスの底壁との間の隙間を音波が伝送される。排ガスの熱は、アタッチメントボックスの底壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。
請求項11の発明では、仕切壁の補助壁部分とこの補助壁部分と対峙するアタッチメントボックスの正面壁または側壁との間の隙間を音波が伝送される。排ガスの熱は、アタッチメントボックスの正面壁または側壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。また、振動シートは、排気口より下方に配置されているので、排気熱が伝わりにくく、この点からも振動シートの劣化を抑制することができる。
請求項12の発明では、振動シートを保護カバーで保護することができる。この保護カバーには外気と連なる開口が形成されているので、振動シートの振動を円滑に行うことができる。また外気との接触により振動シートの温度を低下させることができ、この点からも振動シートの劣化を抑制できる。
【0010】
【実施例】
図1,図2は本発明の第1実施例を示す。図に示す燃焼装置は屋外設置型のものであり、ハウジング10を備えている。このハウジング10は、ハウジング本体11とフロントカバー12(ハウジングの正面壁)により構成されており、内部には下から順にファン(図示しない),ガスバーナ13,熱交換器14が収容されている。ハウジング10の上壁には排気口15が形成されており、この排気口15と熱交換器14との間には、排気通路16の一部を構成する排気室16aが形成されている。
【0011】
上記排気口15には、金属製のアタッチメントボックス20を介して煙突18が接続されるようになっている。煙突18の内部空間16bは、排気通路16の主要部を構成している。
【0012】
図1,図2に示すように、上記アタッチメントボックス20は、正面側が開口したボックス本体21と、このボックス本体21の開口を覆う保護カバー28(アタッチメントボックスの正面壁)とを備えており、直方体形状をなしている。ボックス本体21は、一対の側壁22と、背壁23と、上壁24と、底壁25とを備えている。底壁25には、ハウジング10の排気口15に接続される筒部25aが形成されており、上壁24には煙突18の下端部が接続される筒部24aが形成されている。
【0013】
上記アタッチメントボックス20内には、平面形状がコ字形をなす仕切壁30が収容されている。この仕切壁30により、アタッチメントボックス20の内部空間は、第1室16xと第2室35に仕切られている。第1室16xは、排気通路16の一部となる。仕切壁30は、カバー28と平行で側壁22と直交して延び両端が側壁22から離れた主壁部分31と、この主壁部分31の両端に連なり側壁22と平行をなして背壁23まで延びる一対の補助壁部分32とを有している。各補助壁部分32には、背壁23に近い部位に開口32aが形成されている。また、補助壁部分32と側壁22との間には隙間33が形成されている。その結果、第2室35は、圧力波伝送通路となる補助壁部分32の開口32aと隙間33を介して、第1室16xに連なっている。
【0014】
上記第2室35には、上記仕切壁30の主壁部分31と保護カバー28との間に、これらと平行をなして離間対峙する振動シート40が配設されている。この振動シート40は、発泡シリコーン樹脂,フッ素系ゴム等のゴム質シート(ゴム質層,樹脂層)単体により構成されている。この振動シート40の周縁は、ボックス本体21の正面側開口の周縁に形成された鍔部21aとこの鍔部21aにビス等で固定された細長い押え板41とで挟まれて支持されている。これにより、振動シート40はボックス本体21の開口を閉じている。
【0015】
上記仕切壁30の主壁部分31,補助壁部分32の内側面および外側面には、断熱シート45が貼られている。また、上記第2室35において、仕切壁30の主壁部分31と振動シート40との間には、金属製の均熱板46が配置されている。均熱板46は、主壁部分31,振動シート40と平行をなして離間している。この均熱板46には、多数の開口46aが形成されている。また、保護カバー28には、外気に連なる開口28aが形成されている。
【0016】
上記構成において、ガスバーナ13での燃焼熱により熱交換器14が加熱される。熱交換器14には管が巻かれており、この管を通る水が熱交換器14で加熱されて湯となる。燃焼排ガスは、熱交換器14を通って排気室16a,アタッチメントボックス20の第1室16xおよび煙突18の内部空間16bを通って、外部へ排出される。
【0017】
ガスバーナ13では燃焼に伴って音が発生するが、この燃焼音は、燃焼装置が共振条件を満足する構成をなしていると、共振し、非常に大きな騒音を招くことがある。この共振条件は、例えば煙突18がある長さになった時に満足される。煙突18の長さは、燃焼装置の設置場所に応じて適宜調節されるので、この共振条件を満足させてしまうおそれがある。しかし、この燃焼音の圧力波、すなわち音波は、アタッチメントボックス20において、第1室16xから、補助壁部分32の開口32aと、補助壁部分32と側壁22との間の隙間33を経て振動シート40に伝わり、この振動シート40で吸収される。振動シート40はゴム質であるため、1KHz以下の周波数帯域を全域にわたり吸収し、特に200Hz以下の低周波領域を全域にわたり吸収する。この吸収機能は、他の材質例えば金属薄板に比べて遥かに良好である。そのため、煙突18の長さを大幅に変更しても、低周波領域での共振に伴う騒音を確実に防止することができる。なお、保護カバー28には開口28aが形成されているため、保護カバー28と振動シート40との間の空間が密閉空間とならず、振動シート40の振動吸収機能に支障をきたさない。
【0018】
アタッチメントボックス20の第1室16xを通る排気ガスは、熱交換器14の上流側に比べれば遥かに低温(200〜260°C)であるが、そのままゴム質の振動シート40が触れると劣化する可能性がある。この劣化を抑制するための機能について詳述する。第1室16xと第2室35とが仕切壁30により仕切られているため、振動シート40が全面的に排ガスにさらされるのを防止できる。仕切壁30には断熱シート45が設けられているので、振動シート40が受ける熱をより一層減じることができる。また、上記圧力波伝送通路となる補助壁部分32の開口32aと狭い隙間33は、排気熱の通り道ともなるが、この排気熱は、側壁22で放熱されるので、第2室35に配された振動シート40に高い熱が伝わるのを防止できる。さらに、排気熱は均熱板46で均等化されるので、振動シート40が局所的に高温になるのも防止できる。また、保護カバー28に開口28aが形成されていて、保護カバー28と振動シート40との間に外気が入り込むので、この点からも振動シート40を比較的低温に維持することができる。このようにして、振動シート40の温度を例えば100〜200°C程度に低めることができ、振動シート40の劣化を抑制することができる。
【0019】
なお、振動シート40がボックス本体21の開口を塞いでいるので、排ガスがアタッチメントボックス20から漏れるのを防止できる。
【0020】
次に、本発明の他の実施例について説明する。これら実施例において、先行実施例に対応する構成部には図中同番号を付してその詳細な説明を省略する。
図3に示す第2実施例では、補助壁部分32に、圧力波伝送通路となる開口32aが複数形成されている。他の構成は第1実施例と同じである。
図4に示す第3実施例では、アタッチメントボックス20の側壁22が波型をなしており、これにより放熱面積を増大させて放熱効果を高めており、振動シート40への排気熱の影響をより一層少なくすることができる。他の構成は第1実施例と同じである。
【0021】
図5に示す第4実施例では、仕切壁30の補助壁部分32の端がアタッチメントボックス20の背壁23から離れていて、両者の間に開口32aが形成されている。なお開口32aは、補助壁部分32において、背壁23近傍部に形成されたものと認識することもできる。この実施例では、補助壁部分32の内側に、一対の第2の仕切壁38が配置されており、これら仕切壁38にも断熱シート45が設けられている。この第2の仕切壁38と補助壁部分32との間の隙間39の分だけ圧力波伝送通路が長くなるので、振動シート40への熱の影響をより一層少なくすることができる。
【0022】
図6に示す第5実施例では、アタッチメントボックス20は、両側が開口したボックス本体21Aと、このボックス本体21Aの開口を塞ぐ一対の保護カバー22A(アタッチメントボックス20の側壁)を備えている。ボックス本体21Aは、正面壁28Aと、背壁23と、上壁と底壁とを有している。保護カバー22Aには、開口22aが形成されている。仕切壁30Aは平面コ字形をなしており、アタッチメントボックス20Aの正面壁28Aと直交し保護カバー22Aと平行に延びる一対の主壁部分31Aと、この主壁部分31Aの一端同士を連ねてアタッチメントボックス20Aの正面壁28Aに沿って延びる補助壁部分32Aを有している。この補助壁部分32Aの中央に開口32aが形成されている。また、補助壁部分32Aとアタッチメントボックス20の正面壁28Aとの間に隙間33Aが形成されている。上記開口32aと隙間33Aが圧力波伝送通路として提供される。
【0023】
第5実施例では、アタッチメントボックス20の両側に一対の第2室35が形成されている。各々の第2室35には、均熱板46,振動シート40が主壁部分31Aに離間対峙して配置されている。この実施例では、正面壁28Aが放熱の役割を担う。一対の振動シート40を設けたことにより、騒音防止効果をより一層高めることができる。この実施例では、左右の吸音特性は同じであるが、これら一対の第2室35の容積を互いに異ならせたり、一対の振動シート40の厚さを互いに異ならせることにより、左右の吸音特性を互いに異ならせてもよい。
【0024】
上述した第1〜第5実施例は、アタッチメントボックス20の設置態様が異なる場合にも適用できる。例えば、図7(A)のように、煙突18がアタッチメントボックス20の背壁に接続されるようにしてもよい。また、アタッチメントボックス20をハウジング10のフロントカバー12に設けた排気口にセットしてもよい。
【0025】
図7(B)に示すようなアタッチメントボックス20の設置態様では、さらに、第6〜第8実施例の構造を採用することもできる。
図8,図9に示す第6実施例では、アタッチメントボックス20の基本構造,および振動シート40,均熱板46の配置が第1実施例と同じである。異なるのは次の点である。アタッチメントボックス20の背壁23に筒部23aが形成されており、この筒部23aは、フロントカバー12に設けられた排気口15に接続されている。この排気口15は排気室16a(図1参照)の正面側に連なる。仕切壁30Bは、フロントカバー12および保護カバー28と平行な主壁部分31Bと、正面から見てコ字形をなす補助壁部分32Bとを有している。補助壁部分32Bは、アタッチメントボックス20の底壁25と平行な部分32B1と、一対の側壁22と平行な部分32B2とを有している。これら部分32B1,32B2には、それぞれ背壁23の近傍に開口32aが形成されている。また、底壁25と部分32B1との間には隙間33B1が形成され、側壁22と部分32B2との間には隙間33B2が形成されている。第2室35は、保護カバー28と仕切壁30Bの主壁部分31Bとの間に形成されており、上記開口32aと隙間33B1,33B2は、第1室16xと第2室35を連ねる圧力波伝送通路として提供されている。
【0026】
上記第6実施例では、一対の側壁22,底壁25が放熱の役割を担う。この実施例では、保護カバー28の底部に開口28aが形成されていて、雨の侵入を防いでいる。
なお、補助壁部分32Bは底壁25に沿う部分32B1だけで構成してもよい。この場合、圧力波は、隙間33B1を通って振動シート40に伝送される。
【0027】
図10,図11に示す第7実施例では、アタッチメントボックス20Cは、底部が開口したボックス本体21Cと、この開口を覆う保護カバー25Cを備えている。保護カバー25Cは外気と連通する開口25aを有している。ボックス本体21Cは、正面壁28Cと、背壁23と、上壁24と、一対の側壁22とを有している。仕切壁30Cは、フロントカバー12と直交して水平に延びるとともに排気口15の下方に配置された主壁部分31Cと、平面コ字形をなす補助壁部分32Cとを有している。補助壁部分32Cは、アタッチメントボックス20の正面壁25と平行な部分32C1と、一対の側壁22と平行な部分32C2とを有している。これら部分32C1,32C2の上部には、開口32aが形成されている。また、正面壁28Cと部分32C1との間には隙間33C1が形成され、側壁22と部分32C2との間には隙間33C2が形成されている。第2室35は、アタッチメントボックス20Cの底部において、保護カバー25Cと仕切壁30Cの主壁部分31Cとの間に形成されている。上記開口32aと隙間33C1,33C2は、第1室16xと第2室35を連ねる圧力波伝送通路として提供されている。
【0028】
上記第7実施例では、一対の側壁22と正面壁28Cが放熱の役割を担う。第2室35が排気口15より下方にあるので、排気熱が振動シート40に伝わりにくく、この点からも振動シート40の劣化を抑制できる。
なお、補助壁部分32Cは正面壁28Cに沿う部分32C1だけで構成してもよいし、側壁22に沿う部分32C2だけで構成してもよい。
【0029】
図12に示す第8実施例では、仕切壁30Cは平板形状をなして排気口15の下方に配置されており、この仕切壁30Cに開口32aが形成されている。他の構成は、上述の第7実施例と同じである。
なお、上記第1〜第8実施例において、保護カバーは省いてもよい。
【0030】
図13に示す第9実施例では、煙突18の周壁にケーシング50が接続されている。このケーシング50内の空間が煙突18の内部空間16bに連なる室35として提供されている。この室35内には、煙突18から遠ざかる順序で、断熱シート45を設けた仕切壁30と、均熱板46と、振動シート40が配置されている。仕切壁30には圧力波伝送通路32aが形成されており、振動シート40を覆う保護カバー51には開口(図示しない)が形成されている。第9実施例の詳細な構造は、第1〜第8実施例と同様にしてもよいことは勿論である。
【0031】
図14に示す第10実施例では、排気室16aの正面側端部に前方に向かって順に、断熱シート45を設けた仕切壁30と、均熱板46と、振動シート40が配置されている。仕切壁30には圧力波伝送通路32aが形成されている。
【0032】
図15に示す第11実施例では、排気口がフロントカバー12に形成されている。ハウジング10の上部には、排気室16aの上部に連なる室35が形成されている。この室35には、下から順に、断熱シート45を設けた仕切壁30と、均熱板46と、振動シート40が配置されている。仕切壁30には圧力波伝送通路32aが形成されている。
【0033】
図16に示す第12実施例では、ハウジング10のフロントカバー12に排気トップ19が取り付けられており、この排気トップの両端から燃焼排ガスが排出されるようになっている。そして、排気トップ19内には、振動シート40が配置されている。この振動シート40は、フロントカバー12の排気口に対峙しており、燃焼排ガスを直接受ける。そのため、この振動シート40は後述するようにゴム質シートの代わりに耐熱性の樹脂シートで形成するのが好ましい。
【0034】
図17に示す第13実施例では、燃焼装置の排気通路ではなく、排気通路とは無関係な場所、すなわちフロントカバー12の裏側に例えばゴム質の振動シート40がフロントカバー12から離れて配設されている。なお、振動シート40の四辺はブラケット(図示しない)等でフロントカバー12に固定されている。この実施例では、バーナの燃焼音のうちフロントカバー12に向かう燃焼音を、振動シート40による振動によって吸収する。
【0035】
図18(A)〜(B)は、前述したすべての実施例において、ゴム質シート単体の代わりに用いられる振動シート40を示す。
図18(A)では、振動シート40がポリテトラフルオロエチレンからなる耐熱性の樹脂シート(樹脂層)単体により構成されている。このポリテトラフルオロエチレン製の振動シート40は、ゴム質シートに比べて幅広い周波数帯域での吸収機能が劣るものの、金属薄板等に比べればなお、良好な吸収機能をもっている。また、耐熱性を有しているので、燃焼排ガスに触れても劣化の恐れがなく、耐寒性も良好である。この耐熱性を考慮して、振動シート40が排気通路に配置されるすべての実施例において、断熱シートを省くこともできるし、仕切壁,断熱シート,均熱シートをすべて省いて排気通路に直接対峙させることもできる。耐熱性樹脂シートとして、無孔質のポリテトラフルオロエチレンの他に、延伸多孔質のポリテトラフルオロエチレンを用いてもよいし、他の材料を用いてもよい。
【0036】
図18(B)では、振動シート40が、ポリテトラフルオロエチレン等の耐熱性の樹脂シート40A(耐熱性樹脂層)と、ゴム質シート40B(ゴム質層)とを積層させることにより、構成されている。これらシート40A,40Bは互いに接着剤等で貼り合わせてもよいし、貼り合わせせずに単に積層させるだけでもよい。この実施例の振動シート40では、樹脂シート40Aを排気通路側に向け、ゴム質シート40Bは外側に向ける。こうすることにより、樹脂シート40Aの耐熱性を生かすことができる。前述の実施例に適用するに際して、仕切壁,断熱シート,均熱板の一部または全部を省くことができる。
【0037】
図18(C)では、上記耐熱性樹脂シート40Aとゴム質シート40Bがスペーサ42を介して離れて配置されている。このような構成でも、図18(B)と略同等の作用効果が得られる。
【0038】
図18(D)の振動シート40では、2枚の耐熱性樹脂シート40A間にゴム質シート40Bが介在されており、ゴム質シート40Bは外側の寒気からも守られている。
【0039】
図18(E)に示す振動シート40では、金属薄板40Cの外側にゴム質シート40Bが積層されている。この実施例では、金属薄板40Cの機械的強度,耐熱性を生かしつつ、ゴム質シート40Bの振動吸収能力を生かすことができる。なお、金属薄板40の内側にも耐熱性樹脂シート40Aを積層させてもよい。
【0040】
上述した仕切壁を用いるすべての実施例において、仕切壁自体を断熱材で形成することにより、断熱シートを省いてもよい。
また、例えば第1実施例の騒音防止装置付のアタッチメントボックスと同様なボックスを煙突の末端に用いてもよいし、ハウジングから延びる煙突の末端にこのボックスを介して他の付加的な煙突に連ねてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明では、振動シートは樹脂層を有するため、燃焼音を良好に吸収でき、騒音を低減させることができる。しかも、簡単な構成で排気通路を伝わってくる燃焼音を吸収することができる。
請求項2の発明では、排気通路に振動シートを配した場合でも、耐熱性樹脂層が高温側に配されることにより、その耐熱性を有効に生かすことができ、ゴム質層が低温側に配されて劣化することなく非常に良好な吸音効果を長期にわたって維持できる。
請求項3の発明では、振動シートが受ける熱を少なくすることができ、樹脂層の劣化をより一層確実に抑制できる。
請求項4の発明では、振動シートが局所的に高温にさらされることがないので、局所劣化を防止することができる。
【0042】
請求項5の発明では、例えば煙突の長さ等を大幅に変更しても、燃焼音の共振すなわち騒音を確実に無くすことができる。
請求項6の発明では、振動シートが樹脂層を有していても、その劣化を抑制できる。
請求項7の発明では、燃焼装置のハウジング内の構造や煙突の構造を変えることなく、比較的簡単な構成で安価に騒音防止装置を得ることができる。
請求項8の発明では、排気熱がアタッチメントボックスの一対の側壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。
請求項9の発明では、排気熱がアタッチメントボックスの正面壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。しかも、振動シートが一対設けられているので、騒音防止機能を高めることができる。
【0043】
請求項10の発明では、排気熱がアタッチメントボックスの底壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。
請求項11の発明では、排気熱がアタッチメントボックスの正面壁または側壁から外部へ放散され、振動シートの劣化を一層抑制することができる。また、振動シートは、排気口より下方に配置されているので、この点からも振動シートの劣化を抑制することができる。
請求項12の発明では、振動シートを保護カバーで保護することができる。しかも、保護カバーの開口により、振動シートの振動を円滑に行うことができるとともに、振動シートの温度を低下させて振動シートの劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる騒音防止装置を備えた燃焼装置を要部縦断面にして示す側面図である。
【図2】図1においてIIーII線に沿う横断面図である。
【図3】騒音防止装置の第2実施例を示す図2相当図である。
【図4】騒音防止装置の第3実施例を示す図2相当図である。
【図5】騒音防止装置の第4実施例を示す図2相当図である。
【図6】騒音防止装置の第5実施例を示す図2相当図である。
【図7】(A),(B)は、第1実施例〜第5実施例の騒音防止装置を組み込んだアタッチメントボックスの他の設置態様をそれぞれ示す側面図である。
【図8】図7(B)に示すアタッチメントボックスの設置態様に好適な騒音防止装置の第6実施例を示す縦断面図である。
【図9】図8においてIXーIX線に沿う横断面図である。
【図10】図7(B)に示すアタッチメントボックスの設置態様に好適な騒音防止装置の第7実施例を示す縦断面図である。
【図11】図10においてXIーXI線に沿う横断面図である。
【図12】図7(B)に示すアタッチメントボックスの設置態様に好適な騒音防止装置の第8実施例を示す縦断面図である。
【図13】騒音防止装置の第9実施例の概略構成を示す縦断面図である。
【図14】騒音防止装置の第10実施例の概略構成を示す縦断面図である。
【図15】騒音防止装置の第11実施例の概略構成を示す縦断面図である。
【図16】騒音防止装置の第12実施例を示し、(A)は側面図、(B)は正面図である。
【図17】騒音防止装置の第13実施例を示し、(A)は側面図、(B)はフロントカバーの背面図である。
【図18】(A)〜(E)は、振動シートの他の異なる態様をそれぞれ示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 … ハウジング
12 … フロントカバー(ハウジングの正面壁)
13 … ガスバーナ
14 … 熱交換器
15 … 排気口
16 … 排気通路
16a … 排気室(排気通路の一部)
16b … 煙突の内部空間(排気通路の一部)
16x … アタッチメントボックスの第1室(排気通路の一部)
18 … 煙突
20 … アタッチメントボックス
22 … アタッチメントボックスの側壁
22A,25C,28 … 保護カバー
22a,25a,28a … 保護カバーの開口
25 … アタッチメントボックスの底壁
28A,28C … アタッチメントボックスの正面壁
30,30A,30B,30C … 仕切壁
31,31A,31B,31C … 主壁部分
32,32A,32B,32C … 補助壁部分
32a … 開口(圧力波伝送通路)
33,33A,33B1,33B2,33C1,33C2 … 隙間(圧力波伝送通路)
35 … 第2室(振動シートを配する空間)
40 … 振動シート
40A … 耐熱性樹脂シート(耐熱性樹脂層)
40B … ゴム質シート(ゴム質層)
40C … 金属薄板
45 … 断熱シート
46 … 均熱板
46a … 開口
Claims (12)
- 燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記振動シートが耐熱樹脂層を含み、この耐熱樹脂層が上記排気通路に直接対峙していることを特徴とする燃焼装置のための騒音防止装置。
- 燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記振動シートが耐熱樹脂層とゴム質層を含み、ゴム質層が耐熱樹脂層の外側すなわち排気通路とは反対側に配置されていることを特徴とする燃焼装置のための騒音防止装置。
- 燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記排気通路と上記振動シートを配した空間との間に仕切壁が配設され、当該空間が圧力波伝送通路を介して上記排気通路に連なり、上記仕切壁に断熱シートが設けられていることを特徴とする燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記仕切壁と振動シートとの間に、開口を有する均熱板が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
- 燃焼装置の排気通路に連なる空間に振動シートが配設され、上記燃焼装置は、バーナーと、このバーナーの上方に配置された熱交換器と、これらバーナおよび熱交換器を収容するハウジングと、ハウジングの排気口に接続される煙突とを備えており、上記振動シートを配した空間は、上記熱交換器よりも下流側の排気通路に連なることを特徴とする燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記排気通路と上記振動シートを配した空間との間に仕切壁が配設され、この仕切壁に圧力波伝送通路が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記排気口にアタッチメントボックスを介して上記煙突が取り付けられており、このアタッチメントボックス内の内部空間が、上記排気通路の一部を構成する第1室と、上記振動シートを配する空間としての第2室とを提供することを特徴とする請求項5に記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、略直方体形状をなす上記アタッチメントボックスの一対の側壁と交差する方向に延びその両端がこれら側壁から離間した主壁部分と、この主壁部分の両端からアタッチメントボックスの側壁に沿って延びる一対の補助壁部分とを有し、これら補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とアタッチメントボックスの側壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、上記振動シートが上記主壁部分と離間対峙して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、アタッチメントボックスの正面壁と交差する方向に延びる互いに離間対向した一対の主壁部分と、この主壁部分の一端同士を連ねてアタッチメントボックスの正面壁に沿って延びる補助壁部分を有し、この補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とアタッチメントボックスの正面壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、一対の上記振動シートが主壁部分と離間対峙して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記アタッチメントボックスがハウジングの正面側に形成された排気口に設置され、上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、ハウジングの正面壁と略平行な主壁部分と、アタッチメントボックスの底壁と略平行な補助壁部分とを有し、この補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とアタッチメントボックスの底壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、上記振動シートが上記主壁部分と離間対峙して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記アタッチメントボックスがハウジングの正面側に形成された排気口に設置され、上記第1室と第2室が仕切壁により仕切られ、この仕切壁は、略水平に延びるとともに上記排気口の下方に配置された主壁部分と、アタッチメントボックスの正面壁および一対の側壁のうち少なくとも1つと略平行な補助壁部分とを有し、この補助壁部分に形成された開口と、補助壁部分とこれに対峙するアタッチメントボックスの正面壁または側壁との間の隙間が、上記圧力波伝送通路として提供され、振動シートが上記主壁部分の下方において主壁部分に離間対峙して配置されていることを特徴とする請求項7に記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
- 上記振動シートの外側には、この振動シートを覆う保護カバーが設けられており、この保護カバーには外気と連なる開口が形成されていることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の燃焼装置のための騒音防止装置。
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